JPH0540747Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、主卓板に対する副卓板の高さ位置を可
変調整できるように構成したOA機器用テーブル
に関する。

従来技術とその問題点 従来、主卓板に対する副卓板の高さ位置を可変
調整できるように構成したOA機器用テーブルは
公知であり、その構成は、一般に、上面に主卓板
を備えた脚体の左右側壁に平行リンク杆の基部を
夫々枢着すると共に、その遊端部に、上面に副卓
板を備えた取付杆を取付けることにより副卓板の
上下動可能に取付け、かつツマミを有したネジ軸
により、平行リンク杆を脚体に緊締することによ
つて副卓板の高さ位置を設定していた。

しかしながら、上記した構成によれば、ネジ軸
による緊締操作にかなりの力を要し、その操作が
面倒であるばかりでなく、強い力で緊締した場合
でも、外部振動により経時的に弛るみが生じる惧
れがあり、しかもネジ軸による固定手段であるか
ら機械的強度に劣るという欠陥があつた。

考案の目的、実施例及び作用 そこで本願は、ガススプリングを用いることに
よつて上記した従来のものの欠陥を改善したもの
で、その実施例を以下図面と共に詳述すると、１
は脚体２の上部に設置された主卓板、３は左右一
対の平行リンク機構４を介して常態で前記主卓板
１と同一平面を形成する副卓板である。前記左右
１対の平行リンク機構４は、基部が前記脚体２の
側部に設けた断面下向きコ字状の枠部片５内に、
枢着６，７により夫々軸支された断面下向きコ字
状をなす上下１対の平行リンク杆８，９と、側面
形状がＬ字状を呈し、その垂片に前記平行リンク
杆８，９の各遊端部を夫々枢軸１０，１１により
軸支した断面下向きコ字状の支持杆１２とから成
り、このように構成された左右の平行リンク機構
４は、下位の平行リンク杆９の基部同志が、連結
杆１３によつて連結され、かつ左右に位置する支
持杆１２の水平片上に副卓板３が取付けてある。

１４は一方の下位平行リンク杆９の基部に、下
向きに延設した袖部で、その袖部１４に、ガスス
プリング１５の後端部に直交状に設けた連結スリ
ーブ１６が軸１７を介して支承されている。１８
は前記袖部１４と直線状で対向する前記枠部片５
における部位に設けた作動部で、その作動部１８
は、前記枠部片５に軸１９を介して固着され、か
つ垂直前面に、前記ガススプリング１５の開放ピ
ン１５ａを摺動可能に支持した断面コ字状の支持
部片２０と、この支持部材２０内に下端が傾動自
在に軸支２１されて、傾動時に前記開放ピン１５
ａを押圧してガススプリング１５の伸縮作動を許
容する作動レバー２２とから構成されている。

２３は前記副卓板３の手前側下面適所に、取付
部片２４を介して垂直回動自在に取付けたへ字状
に屈曲する操作レバーで、この操作レバー２３の
後端と前記作動レバー２２の上端とが索条２５に
よつて連結されている。図中２６は索条２５の案
内レール、２７は支持部片２０を固着する他の固
着部である。

しかして第１図で示すように、ガススプリング
１５及び上下平行リンク杆８，９が共に水平状態
にあり、かつ副卓板３が主卓板１と同一平面を形
成している状態から、副卓板３の高さ位置を可変
しようとするときは、操作レバー２３を図におい
て時計方向に回動すると、索条２５が矢印ａ方向
に牽引され、これによつて作動レバー２２が同方
向に回動して、ガススプリング１５の開放ピン１
５ａが押圧され、ガススプリング１５内に封入さ
れた密閉ガスの流動が可能となり、ガススプリン
グ１５はその伸縮作動が許容される。

従つて開放ピン１５ａを押圧した状態で、副卓
板３を上下方向に可動すると、該副卓板３は、主
卓板１に対し平行リンク機構４を介して同図仮想
線で示すように上下方向に水平移動する。そして
副卓板３が所望の高さ位置に移動したのち、操作
レバー２３の操作を解くと、前記開放ピン１５ａ
は復動してガススプリング１５内の密閉ガスの流
動が阻止され、ガススプリング１５はその伸縮長
で固定される。

即ちガススプリング１５は、支持部片２０と軸
１７との間に突張り状に介在して、それら距離を
固持し、それによつて副卓板３の高さ位置が設定
される。

しかして、この状態で副卓板９上にOA機器を
載置したとき、その荷重により、平行リンク杆
８，９に下向きの回動力が作用することになる
が、この回動力は、ガススプリング１５によつて
受止められる。

第３図は、主卓板１が充分な高さ位置にもつて
おり、従つて副卓板３を専ら主卓板１よりも下位
方向に可変調整しようとする場合の第１図に対応
する他の実施例を示しており、第１図と相違する
ところは、支持部材２０を枠部片５に設けた他の
取付位置２７に軸着して、ガススプリング１５を
袖部１４に向つて下向き傾斜状に配設して成る点
にあり、その余の構成は第１図の場合と同様であ
る。

考案の効果 本願は叙上のように構成されるものであるか
ら、副卓板の高さ位置の調整が極めて容易に行う
ことができると共に、副卓板に加わる荷重は、ガ
ススプリングによつて受止められるから、耐荷重
性に秀れ、特に本願によれば、平行リンク機構を
テーブルの左右位置に配設すると共に、この左右
の平行リンク機構の基部同志を連結杆により連結
して成るので、単一のガススプリングの作動によ
り、左右の平行リンク機構を一体に昇降動作させ
ることができ、機械的安定性が得られると共に、
操作者が椅子に着座してテーブル上にOA機器を
操作する場合には、平行リンク機構が邪魔になる
惧れはなく、かつ、横幅寸法の大きい副卓板の昇
降手段として極めて有効であり、また、ガススプ
リングの開放ピン及びこれを作動する作動レバー
を、固定側である脚体側部に取付たので、ガスス
プリングの操作の安定性も得られるなどの利点を
有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は要
部を示す側断面図、第２図は第１図の−線拡
大断面図、第３図は第１図に対応する他の実施例
図である。 図中１は主卓板、２は枠部片、３は副卓板、４
は平行リンク機構、８，９は平行リンク杆、１２
は支持杆、１４は袖部、１５はガススプリング、
１６は連結スリーブ、１８は作動部、２２は作動
レバー、２３は操作レバー、２５は索条である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 主卓板を上面に備えた脚体の左右側部に夫々
   基部を枢着した平行リンク機構の遊端部を、副
   卓板を上面に備えた左右支持杆に夫々枢着する
   と共に、前記左右の平行リンク機構の基部同志
   を連結杆により連結し、かつ、一方の下位の基
   部に袖部を延設して、これにガススプリングの
   後端部を支持し、このガススプリングの前端部
   を、その開放ピンを作動する作動レバーを備え
   た作動部に支持して、これを一方の脚体側部に
   取付け、さらに前記副卓板の手前下面適所に、
   前記作動レバーを、索条により作動操作する操
   作レバーを取付たことを特徴とするOA機器用
   テーブル。 (2) 平行リンク機構が、主卓板を上面に備えた脚
   体の左右側部に夫々基部が枢着された上下一対
   の平行リンク杆と、左右の上下一対の平行リン
   ク杆の遊端部を垂片に夫々枢着し、水平片に副
   卓板を取付けた側面Ｌ字状の支持杆とから構成
   され、かつ一方の下位平行リンク杆の基部に、
   下向きに袖部を延設して成る実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のOA機器用テーブル。 (3) ガススプリングが、後端部に連結スリーブを
   直交状に設けて成り、この連結スリーブを平行
   リンク機構の袖部に軸を介して支持せしめて成
   る実用新案登録請求の範囲第１項または第２項
   記載のOA機器用テーブル。 (4) ガススプリングを、水平状に配設して成る実
   用新案登録請求の範囲第２項または第３項記載
   のOA機器用テーブル。 (5) ガススプリングを、袖部に向つて下向き傾斜
   状に配設して成る実用新案登録請求の範囲第２
   項または第３項記載のOA機器用テーブル。