JP2000111103A - 空気調和機の室外機据付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より据付の作業性と安全性を向上させ
る。 【解決手段】 室外機据付装置は、室外機Ａの後面上部
に固定される固定爪部材１と、室外機Ａの後面側に対応
して上下方向に延びると共に室外の壁面又は天井面に対
して固定されるフレーム３とを備えている。フレーム３
の下部には、前方へ延びて室外機Ａの底部を支持する底
部支持部材６が設けられている。フレーム３の上部に
は、可動爪部材２がフレーム３に対して上下方向に摺動
自在に取り付けられている。また、可動爪部材２の下方
において、半固定部材５がフレーム３に対して上下方向
に摺動自在かつ固定可能に取り付けられている。これら
の可動爪部材２および半固定部材５の間には、コイルば
ね４が掛け渡されている。可動爪部材２は、上記固定爪
部材１に対して上方から係合可能となった爪部２０を有
している。可動爪部材２は半固定部材５に対して固定可
能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機の室外
機を室外の壁面又は天井面に対して据え付けるための空
気調和機の室外機据付装置に係り、とりわけ、据付の作
業性等を改善できるような構造上の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】図６には、従来の空気調和機の室外機据
付装置の例が示されている。図６に示す室外機据付装置
は、互いに間隔を置いて連結された一対のアングル材１
００を備え、これらのアングル材１００の水平部１１０
に設けられた脚固定部１２０に室外機の脚部を固定する
構成となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の空気調和機の室外機据付装置では、一対
のアングル材１００の水平部１１０に室外機の脚部を乗
せた後、脚固定部１２０に対して室外機の脚部を位置決
め固定する作業が必要であり、据付の作業性が良くな
い。また、室外機の脚部を完全に固定するまでは据付が
不安定であり、据付作業の安全性という点で改善の余地
がある。

【０００４】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、据付の作業性と安全性を向上させること
のできる空気調和機の室外機据付装置を提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第１の手段は、空気調和
機の室外機を室外の壁面又は天井面に対して据え付ける
ための空気調和機の室外機据付装置において、室外機の
後面上部に固定される固定爪部材と、室外機の後面側に
対応して上下方向に延びると共に、室外の壁面又は天井
面に対して固定されるフレームと、このフレームの下部
から前方へ延びて室外機の底部を支持する底部支持部材
と、前記固定爪部材に対して上方から係合可能となった
爪部を有すると共に、前記フレームに対して上下方向に
摺動自在に取り付けられた可動爪部材と、この可動爪部
材を、前記フレームに対して下方へ付勢する付勢手段と
を備えたことを特徴とする空気調和機の室外機据付装置
である。

【０００６】この第１の手段によれば、底部支持部材に
室外機の底部を乗せた後、室外機の上部を押し込み、固
定爪部材と可動爪部材の爪部とを付勢手段の付勢力を利
用して係合させるだけで、室外機をフレームに対して固
定することができる。

【０００７】第２の手段は、第１の手段において、前記
可動爪部材の下方において、前記フレームに対して上下
方向に摺動自在かつ固定可能に取り付けられた半固定部
材を更に備え、前記付勢手段が、前記可動爪部材を前記
半固定部材に対して下方へ付勢するように構成されてい
るものである。

【０００８】この第２の手段によれば、室外機の据付時
には、半固定部材をフレームに対して固定し、付勢手段
が可動爪部材をフレームに対して下方へ付勢する状態に
しておく。一方、室外機の取り外し時には、半固定部材
をフレームに対して摺動自在とし、付勢手段が可動爪部
材をフレームに対して下方へ付勢しなくなる状態にする
ことで、容易に室外機を取り外すことができる。

【０００９】第３の手段は、第２の手段において、前記
可動爪部材が、前記半固定部材に対して固定可能となっ
ているものである。

【００１０】この第３の手段によれば、第２の手段にお
いて、室外機の据付後に可動爪部材を半固定部材に対し
て固定しておくことで、半固定部材を介して可動爪部材
をフレームに対して固定することができる。このため、
地震や強風による室外機の万一の脱落を防止することが
できる。

【００１１】第４の手段は、第２又は第３の手段におい
て、前記フレームに対して、前記半固定部材がその摺動
範囲の上端付近で係止可能となっているものである。

【００１２】この第４の手段によれば、第２又は第３の
手段において、室外機の取り外し時に、フレームに対し
て半固定部材をその摺動範囲の上端付近で係止すること
で、特に手で押さえたりしなくても可動爪部材と半固定
部材の落下を防止でき、室外機の取り外し作業を一層容
易にすることができる。

【００１３】第５の手段は、第１の手段において、前記
可動爪部材が、前記フレームに対して固定可能となって
いるものである。

【００１４】この第５の手段によれば、第１の手段にお
いて、室外機の据付後に可動爪部材をフレームに対して
固定することで、地震や強風による室外機の万一の脱落
を防止することができる。

【００１５】第６の手段は、第５の手段において、前記
可動爪部材と前記フレームとの間に介設された可動爪操
作機構を更に備え、この可動爪操作機構は、前記可動爪
部材が前記フレームに対して固定されると共に前記可動
爪部材の爪部が前記固定爪部材と係合した固定状態と、
前記可動爪部材の爪部が前記固定爪部材から上方へ離脱
した解放状態との間で、前記可動爪部材を操作可能とな
っているものである。

【００１６】この第６の手段によれば、第５の手段にお
いて、可動爪操作機構によって可動爪部材を固定状態と
解放状態との間で操作できるので、室外機の据付および
取り外しの作業を一層容易かつ確実に行うことができ
る。

【００１７】第７の手段は、第６の手段において、前記
可動爪操作機構は、前記固定状態と前記解放状態との間
での前記可動爪部材の操作をレバーによって行うように
構成されているものである。

【００１８】この第７の手段によれば、第６の手段にお
いて、可動爪部材の操作をレバーによって行うことで、
可動爪操作機構の操作性を向上させることができる。

【００１９】

【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図１乃至図５は本発明によ
る空気調和機の室外機据付装置の実施の形態を示す図で
ある。

【００２０】［第１の実施形態］まず、図１及び図２に
より本発明の第１の実施形態について説明する。図１に
は本実施形態における室外機据付装置の全体が示されて
いる。この室外機据付装置は、空気調和機の室外機Ａを
室外の壁面又は天井面に対して据え付けるためのもので
ある。

【００２１】図１及び図２において、室外機据付装置
は、室外機Ａの後面上部に固定される固定爪部材１を備
えている。また、室外機据付装置は、室外機Ａの後面側
に対応して上下方向に延びると共に、取付板１０を介し
て室外の壁面又は天井面に対して固定されるフレーム３
を備えている。

【００２２】このフレーム３の下部には、前方へ延びて
室外機Ａの底部を支持する底部支持部材（底板）６が設
けられている。フレーム３の上部には、可動爪部材２が
フレーム３に対して上下方向に摺動自在に取り付けられ
ている。また、可動爪部材２の下方において、半固定部
材５がフレーム３に対して上下方向に摺動自在かつ固定
可能に取り付けられている。

【００２３】これらの可動爪部材２および半固定部材５
の間には、コイルばね４が掛け渡されている。このコイ
ルばね４は、可動爪部材２を（固定状態の）半固定部材
５に対して下方へ付勢するようになっている。

【００２４】また、可動爪部材２は、上記固定爪部材１
に対して上方から係合可能となった爪部２０を有してい
る。この爪部２０は、図２に示すように、上方に向かっ
て開いたＶ字形の横断面形状をなして、室外機Ａ側に傾
斜面２２が形成され、固定爪部材１との係合を容易にし
ている。なお、可動爪部材２の爪部２０と固定爪部材１
とが、横方向にある程度広い幅を有することが、据付の
安定性を確保する上で好ましい。

【００２５】ここで、可動爪部材２は半固定部材５に対
してねじ止め等によって固定可能となっている。また、
フレーム３に対して、半固定部材５がその摺動範囲の上
端付近で（例えば、摩擦的に）係止可能となっている。

【００２６】次に、このような構成よりなる本実施形態
の作用効果について説明する。本実施形態によれば、底
部支持部材６に室外機Ａの底部を乗せた後、室外機Ａの
上部を押し込み、固定爪部材１と可動爪部材２の爪部２
０とをコイルばね４の付勢力を利用して係合させるだけ
で、室外機Ａをフレーム３に対して固定し、据付作業を
完了することができる。このため、据付の作業性と安全
性を大幅に向上させることができる。

【００２７】この場合、室外機Ａの据付時には、半固定
部材５をフレーム３に対して固定し、コイルばね４が可
動爪部材２をフレーム３に対して下方へ付勢する状態に
しておく。一方、室外機Ａの取り外し時には、半固定部
材５をフレーム３に対して摺動自在とし、コイルばね４
が可動爪部材２をフレーム３に対して下方へ付勢しなく
なる状態にすることで、容易に室外機Ａを取り外すこと
ができる。

【００２８】また、室外機Ａの据付後に可動爪部材２を
半固定部材５に対して固定しておくことで、半固定部材
５を介して可動爪部材２をフレーム３に対して固定する
ことができる。このため、地震や強風による室外機Ａの
万一の脱落を防止することができる。

【００２９】更に、室外機Ａの取り外し時に、フレーム
３に対して半固定部材５をその摺動範囲の上端付近で係
止することで、特に手で押さえたりしなくても可動爪部
材２と半固定部材５の落下を防止でき、室外機Ａの取り
外し作業を一層容易にすることができる。

【００３０】［第２の実施形態］次に、図３により本発
明の第２の実施形態について説明する。本実施形態は、
図３に示すように、上記半固定部材５を省略した点で上
記第１の実施形態と異なり、その他の構成は図１及び図
２に示す上記第１の実施形態と略同様である。

【００３１】具体的には、上記コイルばね４は、可動爪
部材２とフレーム３との間に掛け渡され、可動爪部材２
を直接、フレーム３に対して下方へ付勢するようになっ
ている。また、可動爪部材２は、ねじ止め等によってフ
レーム３に対して直接固定可能となっている。

【００３２】次に、このような構成よりなる本実施形態
の作用効果について説明する。本実施形態によれば、上
記半固定部材５に関するものを除いて、基本的に上記第
１の実施形態と同様の作用効果を奏するが、上記半固定
部材５を省略した分、構造を簡素化することができる。

【００３３】また、本実施形態の場合は、室外機Ａの据
付後に可動爪部材２をフレーム３に対して直接固定する
ことで、地震や強風による室外機Ａの万一の脱落を防止
することができる。

【００３４】［第３の実施形態］次に、図４及び図５に
より本発明の第３の実施形態について説明する。本実施
形態は、図４及び図５に示すように、可動爪部材２とフ
レーム３との間に介設された左右一対の可動爪操作機構
９を備えた点で上記第２の実施形態と異なり、その他の
構成は図３に示す上記第２の実施形態と同様である。

【００３５】図４及び図５に示すように、各可動爪操作
機構９は、それぞれレバー７とリンク８とを有してい
る。このうちレバー７は、フレーム３の側面に対して上
下方向に揺動自在に取り付けられている。また、リンク
８は、レバー７の根本に近い部分と、可動爪部材２の側
面下端部とを連結している。

【００３６】この可動爪操作機構９は、可動爪部材２を
固定状態と解放状態との間で操作可能に構成されてい
る。ここで、固定状態とは、可動爪部材２がフレーム３
に対して固定されると共に可動爪部材２の爪部２０が固
定爪部材１と係合した状態をいい（図４参照）、解放状
態とは、（コイルばね４の付勢力に抗して）可動爪部材
２の爪部２０が固定爪部材１から上方へ離脱した状態を
いう（図５参照）。

【００３７】具体的な操作としては、左右一対の可動爪
操作機構９のレバー７を閉じる（フレーム３の側面に沿
うまで下方へ倒す）ことで可動爪部材２を上記固定状態
とし（図４参照）、レバー７を開く（フレーム３の側面
から上方へ持ち上げる）ことで可動爪部材２を上記解放
状態とする（図５参照）ことができる。

【００３８】次に、このような構成よりなる本実施形態
の作用効果について説明する。本実施形態によれば、可
動爪操作機構９によって可動爪部材２を固定状態と解放
状態との間で操作できるので、室外機Ａの据付および取
り外しの作業を一層容易かつ確実に行うことができる。
また、可動爪操作機構９は、可動爪部材２の操作をレバ
ー７で行うように構成されているので、極めて操作性が
よい。

【００３９】

【発明の効果】本発明によれば、底部支持部材に室外機
の底部を乗せた後、室外機の上部を押し込み、固定爪部
材と可動爪部材の爪部とを付勢手段の付勢力を利用して
係合させるだけで、室外機をフレームに対して固定し、
据付作業を完了することができる。このため、据付の作
業性と安全性を大幅に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による空気調和機の室外機据付装置の第
１の実施形態を示す斜視図。

【図２】図１に示す室外機据付装置の模式的な縦断面
図。

【図３】本発明による空気調和機の室外機据付装置の第
２の実施形態を示す要部斜視図。

【図４】本発明による空気調和機の室外機据付装置の第
３の実施形態（固定状態）を示す要部斜視図。

【図５】本発明による空気調和機の室外機据付装置の第
３の実施形態（解放状態）を示す要部斜視図。

【図６】従来の空気調和機の室外機据付装置を示す斜視
図。

【符号の説明】

１ 固定爪部材 ２ 可動爪部材 ２０ 爪部 ３ フレーム ４ コイルばね（付勢手段） ５ 半固定部材 ６ 底部支持部材 ７ 操作レバー ８ リンク ９ 可動爪操作機構 Ａ 室外機

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】空気調和機の室外機を室外の壁面又は天井
   面に対して据え付けるための空気調和機の室外機据付装
   置において、 室外機の後面上部に固定される固定爪部材と、 室外機の後面側に対応して上下方向に延びると共に、室
   外の壁面又は天井面に対して固定されるフレームと、 このフレームの下部から前方へ延びて室外機の底部を支
   持する底部支持部材と、 前記固定爪部材に対して上方から係合可能となった爪部
   を有すると共に、前記フレームに対して上下方向に摺動
   自在に取り付けられた可動爪部材と、 この可動爪部材を、前記フレームに対して下方へ付勢す
   る付勢手段とを備えたことを特徴とする空気調和機の室
   外機据付装置。
2. 【請求項２】前記可動爪部材の下方において、前記フレ
   ームに対して上下方向に摺動自在かつ固定可能に取り付
   けられた半固定部材を更に備え、 前記付勢手段が、前記可動爪部材を前記半固定部材に対
   して下方へ付勢するように構成されていることを特徴と
   する請求項１記載の空気調和機の室外機据付装置。
3. 【請求項３】前記可動爪部材が、前記半固定部材に対し
   て固定可能となっていることを特徴とする請求項２記載
   の空気調和機の室外機据付装置。
4. 【請求項４】前記フレームに対して、前記半固定部材が
   その摺動範囲の上端付近で係止可能となっていることを
   特徴とする請求項２又は３記載の空気調和機の室外機据
   付装置。
5. 【請求項５】前記可動爪部材が、前記フレームに対して
   固定可能となっていることを特徴とする請求項１記載の
   空気調和機の室外機据付装置。
6. 【請求項６】前記可動爪部材と前記フレームとの間に介
   設された可動爪操作機構を更に備え、 この可動爪操作機構は、前記可動爪部材が前記フレーム
   に対して固定されると共に前記可動爪部材の爪部が前記
   固定爪部材と係合した固定状態と、前記可動爪部材の爪
   部が前記固定爪部材から上方へ離脱した解放状態との間
   で、前記可動爪部材を操作可能となっていることを特徴
   とする請求項５記載の空気調和機の室外機据付装置。
7. 【請求項７】前記可動爪操作機構は、前記固定状態と前
   記解放状態との間での前記可動爪部材の操作をレバーに
   よって行うように構成されていることを特徴とする請求
   項６記載の空気調和機の室外機据付装置。