JPH0540343Y2 - - Google Patents

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JPH0540343Y2
JPH0540343Y2 JP1987175048U JP17504887U JPH0540343Y2 JP H0540343 Y2 JPH0540343 Y2 JP H0540343Y2 JP 1987175048 U JP1987175048 U JP 1987175048U JP 17504887 U JP17504887 U JP 17504887U JP H0540343 Y2 JPH0540343 Y2 JP H0540343Y2
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、エンジンマウントに関する。
[従来の技術] 横置きエンジンのエンジン懸架系において、慣
性主軸方式のエンジン懸架系の分担荷重をもつ
RH、LHマウントに複合マウントを採用する場
合、前後(エンジンローリング)方向、左右方向
のストツパだけでなく、上下方向(バウンド、リ
バウンド)のストツパが必要である。
上記複合エンジンマウントの上下、前後、左右
ストツパは、従来、実開昭58−175230号公報(前
後ストツパと左右ストツパの何れか一方のみ開
示)、実開昭59−131636号公報(上下ストツパの
み開示)に示されており、通常前者に示されてい
るように、複合マウント金具本体外部に組付けら
れていた。これは、複合マウントの液室内にスト
ツパを組み込むと余分なオリフイス効果が生じて
好ましくないからである。
第3図、第4図は、従来公知の複合マウントで
はないが、実開昭58−175230号公報を基にして、
左右または前後ストツパをさらに上下に延ばして
上下方向ストツパとしても機能とせるようにし
た、仮想の複合マウント100を示している。第
3図、第4図の仮想の複合マウント100は、本
考案が対象とする複合エンジンマウントがどのよ
うに改善されていつたかをシリーズで説明し本考
案が解決しようとする問題点を理解するのに役立
つ。
第3図、第4図において、複合マウント金具本
体101に複合マウントゴム本体102が固着さ
れ、エンジン側ブラケツト103は複合マウント
ゴム本体102に取付けられる。ボデイ側ブラケ
ツト104は複合マウント金具本体101側に取
付けられる。105は空気室、106はオリフイ
ス、107はダイヤフラム、108は仕切板、1
09は液室であり、105〜109の符号を付し
た部材の構造は従来公知のものである。複合マウ
ント金具本体101の上端には、ゴムから成る、
前後、左右、バウンドストツパ112が取付けら
れる。リバウンドストツパは存在しない。また、
aはバウンドストツパクリアランス、dは加速、
前進側前後ストツパクリアランス、eは減速、後
退側前後ストツパクリアランスを示している。
従来の複合マウント、または第3図、第4図の
仮想複合マウント100には次のような問題があ
る。
イ 複合マウント本体とそのまわりの外部周辺部
品との間に十分に〓間をとる必要がある。
そのため、エンジン側取付部からのオフセツ
トおよびオーバハングが大きくなり、複合マウ
ント取付ブラケツトの重量が重くなり、共振周
波数が低下し、複合マウント本来のポテンシヤ
ルが十分に引き出されない。
ロ すべての方向に対してはストツパが設けられ
ていない場合が多い。
上記イ、ロの問題点は、本考案者によつて考案
された、昭和62年4月17日に提出された実願昭62
−057407号の複合マウントによつて解消される。
該先願の複合マウントは、 剛性を有する第1の枠体と、 前記第1の枠体と相対的に移動可能に配設され
た剛性を有する第2の枠体と、 前記第1の枠体と前記第2の枠体との間に設け
られた弾性体と、 から成り、 前記第1の枠体の一部は前記弾性体と前記第2
の枠体とによつて囲まれた空間へ延ばされて、前
後、左右、リバウンドストツパを構成している、
複合マウント、 から成る。
上記複合マウントでは、2つの枠体間にストツ
パクリアランス以上の車両前後または左右方向の
相対移動が生じたときに、一方の枠体に固定した
ストツパ(弾性部材)の外周面が他方の枠体また
はそれに取付けた弾性部材の内周面にあたつてス
トツパ機能が発揮される。
しかしながら、ストツパクリアランスを隔てて
互いに対向する一方の弾性部材の外周面と他方の
部材の内周面とは、従来の通常の考え方では各々
の曲率半径が同一軸芯をもつように形成され、し
たがつてストツパクリアランスが外周面、内周面
の曲面に対して半径方向に一定であり、一方向に
動いたときに全面同時にあたることができない。
したがつて、あたり面が比較的小さくなり、あた
りのシヨツクが激しくなつてしまう。とくに車両
の加減速時のシヨツクは、ドライバビリテイ上小
さいことが望まれるが、あたり面の小さなストツ
パでは、シヨツクの緩和を多く望むことは難し
い。
すなわち、第3図、第4図の仮想複合エンジン
マウントには、2つの曲面から成るあたり面を互
いにあてることにより、ストツパ機能を果たす複
合エンジンマウントにおいて、従来のあたり面は
小さく、あたりのシヨツクが大きいという問題が
あつた。。
上記問題点は、本考案者によつて考案された、
昭和62年4月21日に提出された実願昭62−059272
号の複合エンジンマウントによつて解決された。
該先願の複合エンジンマウントは、第5図、第6
図に示すように、2つの枠体212,214を軸
芯を上下方向にして同芯状に配設するとともに弾
性体216で連結し、各々の枠体の軸直角方向に
互いに対向する部位にそれぞれ弾性部材230,
236を固着し、前記2つの枠体間にストツパク
リアランスe,d以上の軸直角方向相対動きが生
じたときに一方の前記弾性部材236の内周面2
52と他方の前記弾性部材230の外周面250
とを当接させてストツパ機能を発揮させる複合エ
ンジンマウントにおいて、前記一方の弾性部材2
36の内周面252の曲率半径R1と前記他方の
弾性部材230の外周面250の曲率半径R2
を、前記2つの枠体212,214の軸直角方向
相対動きの一方向について、同一にしたことを特
徴とする複合エンジンマウントから成つていた。
上記第5図、第6図の複合エンジンマウント
で、2つの枠体212,214間に、マウント軸
芯と直角の方向に、ストツパクリアランスe,d
以上の相対変位が生じると、一方の弾性部材23
6の内周面252と他方の弾性部材230の外周
面250とがあたつてストツパ機能を発揮する。
この場合、互いにあたる両面252,250は同
一の曲率半径に形成されているので、両曲面25
2,250は相対移動の方向において全面であた
り、あたる面の面積が大きくなり、あたりのシヨ
ツクが緩和される。これは、車両のドライバビリ
テイを向上させ、かつマウント耐久性を向上させ
る。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、第5図、第6図の複合エンジン
マウントにも、なお次の問題が残つていた。
(イ) 曲率半径R1,R2を同一としたため、弾性部
材230の厚みが周方向に変わり、弾性部材2
30が対向部材236にあたつたとき、弾性部
材230が受ける荷重はあたり部の周方向中央
部に集中しようとし、弾性部材の衝撃緩衝性が
低下するとともに、弾性部材の耐久性も低下し
てしまう。
(ロ) 2つの枠体は同心円状に形成されるので、2
つの枠体は上下方向変位に対して干渉する部分
が少なく上下方向ストツパとして有効には機能
し難い。このため、弾性部材は上下方向ストツ
パとして、大きな耐久性をもたせにくい。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点は、以下の本考案に係るエンジンマ
ウントによつて解決または軽減される。
すなわち、 (i) 2つの枠体を軸芯を上下方向にして同芯状に
配設するとともに弾性体で連結し、前記2つの
枠体の軸直角方向に互いに対向する部位の少な
くとも一方に弾性部材を固着し、前記2つの枠
体間にストツパクリアランス以上の軸直角方向
の相対動きが生じたときに前記弾性部材の外周
面とこれに対向する部材の内周面とを当接させ
てストツパ機能を発揮せしめ、かつ前記弾性部
材の外周面の曲率半径と前記対向する部材の内
周面の曲率半径とを、前記2つの枠体の軸直角
方向の相対動きの一方向について、同一にした
エンジンマウントにおいて、前記弾性部材の前
記一方向に対応する部分の外周面の曲率半径
と、前記弾性部材が固着された枠体の該弾性部
材取付部分の前記一方向に対応する部分の曲率
半径とも、前記一方向について、同一にしたこ
とを特徴とするエンジンマウント。
上記()に記載のエンジンマウントは、次の
実施の態様をとることができる。
(ii) 主部と該主部から半径方向外方に延びるスト
ツパアームとを有する、剛性を有する第1の枠
体と; 前記第1の枠体と相対的に移動可能に配設さ
れ、前記第1の枠体と上下方向に部分的にオー
バラツプし、該オーバラツプした部分において
前記第1の枠体を外周から半径方向に間隔をも
つて囲繞し、半径方向内方に向つて延びるリツ
プを有する、剛性を有する第2の枠体と; 前記第1の枠体と前記第2の枠体との間にわ
たつて延び、かくして前記第1の枠体の主部お
よび前記第2の枠体と協働して前記第1の枠体
のストツパアームが配設される空間を郭成す
る、弾性体と; 前記第1の枠体のストツパアームに固着さ
れ、外周面の一部が当り曲面部を構成する第1
のストツパゴムと; 前記第2の枠体の内面または該内面に固着さ
れた弾性層の内周面の何れかに形成された受け
曲面部とから成り、前記ストツパアームの前記
当り曲面部に対応する部分の外周面と前記当り
曲面部と前記受け曲面部とが、前記第1の枠体
と前記第2の枠体の相対動きの一方向につい
て、それぞれの曲率半径を同一とされている
()に記載のエンジンマウント。
(iii) 前記ストツパアームの前記当り曲面部に対応
する部分と前記当り曲面部と前記受け曲面部と
が、前記エンジンマウントの、マウント軸芯に
対して車両前後方向に互いに対向する部位に設
けられている()に記載のエンジンマウン
ト。
(iv) 前記ストツパアームの外周面のうち前記当り
曲面部以外の部分の外周面が、前記第2の枠体
のリツプ部の内周面より半径方向外周側に位置
している()に記載のエンジンマウント。
[作用] 上記エンジンマウントでは、第1のストツパゴ
ムは当り曲面部に沿つて均一の厚みを有する。し
たがつて、第1の枠体と第2の枠体が相対変位し
て当り曲面部と受け曲面部が全面で同時にあたり
さらに変位して第1のストツパゴムが撓むとき、
第1のストツパゴムは全当り曲面部で均一にたわ
み、荷重を集中させずに全当り曲面部に均一に分
散させながら受ける。このため、当りのシヨツク
が大幅に緩和され、ドライバビリテイが向上され
る他、第1のストツパゴムの耐久性、マウントの
耐久性も向上される。
また、ストツパアームの、リツプの内周より外
周側に延びる部分が増えるため、ストツパアーム
は上下方向ストツパ機能として共用され、第1の
ストツパゴムが上下方向ストツパとして機能しな
ければならない負荷が減り、マウントの耐久性が
向上される。
[実施例] 以下に、本考案に係るエンジンマウントの望ま
しい実施例を第1図および第2図を参照して説明
する。
第1図は、慣性主軸方式の横置きエンジン懸架
系で分担荷重をもつRH,LH複合エンジンマウ
ントを車両側面視方向の断面で示しており、第2
図はその平面視方向の断面を示している。従つ
て、第1図の上下方向が車両上下方向を示し、第
1図の紙面左右方向が車両前後方向を示し、第1
図の紙面と直交する方向が車両左右方向を示して
いる。
第1図および第2図において、複合エンジンマ
ウント10は、上下方向に延びる軸芯を有し、剛
性を有する第1の枠体12(2つの枠体の一方の
枠体)と、第1の枠体12と同芯状に配設されか
つ第1の枠体12と相対的に移動可能に配設され
た剛性を有する第2の枠体14(2つの枠体の他
方の枠体)とを有する。第1の枠体12と第2の
枠体14との間には、ゴム等からなる弾性体16
が介在され、弾性体16の一端は第1の枠体12
に他端は第2の枠体14に加硫等によつて固着さ
れている。第1の枠体12の一部は弾性体16と
第2の枠体14とによつて囲まれた空間18へ延
ばされており該延ばされた部分は前後、左右、リ
バウンドストツパ20の一部を構成している。
第1の枠体12は、主部22と、主部22から
半径方向外方に斜めに延びるストツパアーム24
とを有している。第2の枠体14は、剛性を有
し、第1の枠体12に対し相対的に移動可能に配
設され、第1の枠体12と上下方向に部分的にオ
ーバラツプし、該オーバラツプした部分において
第1の枠体12を外周から半径方向の間隔をもつ
て囲繞している。第2の枠体14はその上端部
に、半径方向内方に延びる剛体のリツプ32を有
する。リツプ32の内周面32aは第2図で2点
鎖線で示したように円である。弾性体16は第1
の枠体12と第2の枠体14との間にわたつて延
び、その一端が第1の枠体12に、他端が第2の
枠体14にたとえば加硫によつて固着されてい
る。弾性体16は、第1の枠体12の主部22お
よび第2の枠体14と協働して、第1の枠体12
のストツパアーム24が配設される空間18を郭
成する。
第1の枠体12はエンジン側ブラケツト26に
固定され、第2の枠体14は、ボデイ側ブラケツ
ト28に固定される。
ストツパアーム24の外周側の端部には、第1
のストツパゴム30(2つの枠体の一方の枠体に
固着される弾性部材)がたとえば加硫によつて、
固着されている。第1の枠体12と第2の枠体1
4との間に相対移動による変位が生じない状態に
おいて、第1のストツパゴム30と第2の枠体1
4との間には、上下、前後、左右方向に、それぞ
れリバウンドストツパクリアランスb、前後スト
ツパクリアランスd,e、左右ストツパクリアラ
ンスfが存在する。前後ストツパクラアランスは
車両前方向側に、加速、前進側前後ストツパクリ
アランスdが設けられ、車両後方向側に、減速、
後退側前後ストツパクリアランスeが設けられ
る。第1の枠体12が第2の枠体14に対してそ
れぞれの方向に前記それぞれのクリアランス以上
の相対移動をしたときに、第1のストツパゴム3
0が第2の枠体14とあたり、かくして、ストツ
パアーム24および第1のストツパゴム30は、
協働して、前後、左右、リバウンドストツパ20
を構成する。
第2の枠体のリツプ32とエンジン側ブラケツ
ト26との間には第2のストツパゴム34が介装
され、第1図の図示例では第2のストツパゴム3
4はリツプ32側に固定されている。第2のスト
ツパゴム34はエンジン側ブラツト26側に固定
されていてもよい。第1の枠体12と第2の枠体
14との間には相対移動による変位が生じない状
態において、第2の枠体のリツプ32とエンジン
側ブラケツト26との何れか一方(第1図の図示
例ではエンジン側ブラケツト26)と、第2のス
トツパゴム34の間には、上下方向にバウンドス
トツパクリアランスaが存在し、第1の枠体12
が第2の枠体14に対してバウインドストツパク
リアランスa以上の上下方向相対移動をしたとき
に、第2のストツパゴム34が、第2の枠体のリ
ツプ32とエンジン側ブラケツト26とに挟持さ
れるようにあたり、かくして第2のストツパゴム
34はバウンドストツパを構成する。バウンドス
トツパと第2のストツパゴム34とは同一部材で
あるから、バウンドストツパの符号にも34を用
いることとする。
第2の枠体14の壁内面36には、弾性層(2
つの枠体の他方の枠体に固着される弾性部材)
が、たとえば加硫によつて、固着されてもよく、
弾性層が設けられる場合は、弾性層は、弾性体1
6に一体につながつている。第2の枠体14の壁
内面36または弾性層が設けられる場合はその弾
性層の内面と、第1のストツパゴム30の外面と
の間には、前後、左右方向にそれぞれ隙間が形成
され、それぞれ前後ストツパクリアランスd,
e、左右ストツパクリアランスfを構成する。
第1のストツパゴム30と弾性体16との間に
上下方向に形成される隙間cは、バウンドストツ
パクリアランスaより大である。
第2の枠体14は、ボデイ側ブラケツト28側
で本質的に閉じた容器となつており、かくして、
第2の枠体14と弾性体16とは、弾性体16よ
り、前後、左右、リバウンドストツパ20と、上
下方向において反対側に、閉じ空間を有する。こ
の閉じ空間は、ダイヤフラム38によつて互いに
画成された液室40と空気室42とから成る。液
室40は、さらにオリフイス44を有する仕切板
46によつて、複数の室に画成され、該複数の室
はオリフイス44を介して互いに連通する。オリ
フイス44を液体が流れるときに減衰力が発生す
る。空気室42は第2の枠体14に形成された連
通孔48を介して大気に連通している。
なお、第1のストツパゴム30が配設される空
間18は、空気で満たされており、空間18には
液体は存在しない。したがつてオリイス効果を生
じさせない。
第1のストツパゴム30の外周面の一部は当り
曲面部50を構成し、第2の枠体14の壁の内周
面の一部36または弾性層が設けられる場合はそ
の弾性層の内周面の一部は受け曲面部52を構成
する。受け曲面部52の曲率半径R1は、第1の
枠体12と第2の枠体14の相対動きの一方向に
ついて、当り曲面部50の曲率半径R2と同一に
形成されている。したがつて、R1とR2の曲率中
心は互いにオフセツト(オフセツト量は第2図の
g)している。
受け曲面部52と当り曲面部50とは、複合エ
ンジンマウント10の、マウント軸芯に対して車
両前後方向に互いに対向する部位に設けられてい
る。
また、ストツパアーム24の、当り曲面部50
に半径方向に対応する部分24Aの外周面の曲率
半径R3は当り曲面部50の曲率半径R2と同一の
曲率半径に形成されている。したがつて、R2
R3との曲率中心は互いにオフセツト(オフセツ
ト量は第2図のh)しており、曲率半径R3の曲
率中心は、R2の曲率中心に関して、R1の曲率中
心の反対側に位置している。
ストツパアーム24の外周面のうち、当り曲面
部50に対応する部分以外の部分の外周面54
は、当り曲面部50の仮想円筒延長面よりも、マ
ウント軸芯側に後退するように形成されており、
かつ第2の枠体14側のリツプ32の内周面32
aよりも半径方向外周側に位置するように形成さ
れている。この後退形成は、もしも後退させない
と、受け曲面部52と当り曲面部50とが、マウ
ント軸芯に関し車両左右方向に互いに対向する部
位において、互いに干渉するかまたは左右方向ス
トツパクリアランスが小さくなり過ぎることを防
止するためである。また、外周面54をリツプ内
周面32aより外周側とする理由は、リバウンド
時にストツパアーム24がリツプ32に上下方向
に干渉してストツパアーム24自体もリバウンド
ストツパとして機能することができるようにする
ためであり、このようにすることによつて、リバ
ウンド時の第1のストツパゴム30の耐久性を高
めるためである。
つぎに、上記実施例の作用について説明する。
エンジンマウント10においては、第1の枠体
12と第2の枠体14の相対動きが、軸芯方向
(上下方向)に臨むときがバウンドであり、伸び
るときがリバウンドである。バウンド、リバウン
ドの動きが、設定値以内のときは、弾性体16の
ばね定数、オリフイス44の減衰定数で本質的に
決められるダンピング作用によつて、エンジンの
振動は減衰される。バンウド、リバウンドの動
き、および/または前後、左右方向の動きが、そ
れぞれバウンドストツパクリアランスa、リバウ
ンドストツパクリアランスb、前後ストツパクリ
アランスd,e、左右ストツパクリアランスf以
上になつたときには、それぞれストツパ効果が働
いてそれぞれの方向における過大な相対動きを拘
束する。
さらに詳しくは、バウンド動きがバウンドスト
ツパクリアランスa以上になると、バウンドスト
ツパ34がエンジン側ブラケツト26と第1の枠
体のリツプ32に挟持されるようにあたり、過大
なバウンド動きを拘束する。
リバウンド動きがリバウンドストツパクリアラ
ンスb以上になると前後、左右リバウンドストツ
パ20が第1の枠体のリツプ32にあたり、過大
なリバウンド動きが拘束される。このとき、スト
ツパアーム24が、外周面曲率半径R3をR3=R1
=R2とされることにより大きな曲率半径とされ
て、ストツパアーム24の、当り曲面部50に対
応する部分24Aの周方向端部において、相当大
きな量、リツプ32の内周面32aより外周側に
突出することができ、かくしてストツパアーム2
4が上下にリツプ32と干渉することができ、リ
バウンドストツパとして寄与する。その結果、第
1のストツパゴム30が受け持つべきリバウンド
荷重が低減し、第1のストツパゴム30の耐久性
が向上する。
前後方向動きが、加速、前進側において、加
速、前進側前後ストツパクリアランスd以上にな
ると、前後、左右、リバウンドストツパ20の第
1図紙面内の側面が第2の枠体14の内面36ま
たは弾性層が固着される場合はその弾性層にあた
り、それ以上の過大な加速、前進方向の動きが拘
束される。一方、前後方向動きが、減速、後退側
において、減速、後退側前後ストツパクリアラン
スe以上になると、前後、左右、リバウンドスト
ツパ20の第1図の紙面内の側面が第2の枠体1
4の内面36または弾性層が固着される場合その
弾性層にあたり、それ以上の過大な減速、後退方
向の動きが拘束される。
左右方向動きが、左右ストツパクリアランスf
以上になると、前後、左右、リバウンドストツパ
20の、第1図の紙面と直交する方向の側面が、
第2の枠体14の内面または弾性層が設けられる
場合はその弾性層にあたり、それ以上の過大の左
右方向の動きが拘束される。
ここで、重要なことは、前後、左右、リバウン
ドストツパ20が、第2の枠体14によつて囲ま
れた空間18内におさめられていることである。
かくして、前後、左右、リバウンドストツパ20
はマウント10の外側に配置されないで済む。こ
れを第3図、第4図の仮想複合マウント100と
比較すると、仮想複合マウント100では、前
後、左右、バウンドストツパ112が仮想複合マ
ウントの外側に配置されているのでストツパ11
2がエンジンまわりの外周部品と動的相対干渉し
てストツパ配設を困難なものとしているが、本考
案のエンジンマウント10では、前後、左右、リ
バウンドストツパ20がマウント10内の空間1
8におさめられているので、マウント外部部品と
の動的干渉の問題は生じない。
また、第3図、第4図の仮想複合マウント10
0では、前後、左右、バウンドストツパ112が
複合マウント外配設のために大型でかつ重量の重
い構造物となつて、バネ−マス系のマスの増大に
よる系の固有振動数の低下という問題を生じる
が、本考案の前後、左右、リバウンドストツパ2
0はエンジンマウント10内の空間18に配設で
きるため、小型かつ軽量となり、系の固有振動数
の低下は生じない。これは、エンジンの振動量低
下、減衰の効きの増大を可能とし、エンジンマウ
ント10が本来の振動減衰のポテンシヤルを十分
に発揮することを従来より可能としている。
さらに、エンジンマウント10内の空間18に
おさめられた前後、左右、リバウンドストツパ2
0は、前後方向、左右方向、上下方向のあらゆる
方向にストツパ作用を発揮できる。上下方向のう
ちバウンド動きは、バウンドストツパ34によつ
てストツパ作用が果たされるが、バウンドストツ
パ34もエンジン側ブラケツト26と第1の枠体
のリツプ32との間に介装される構造のため、エ
ンジンマウント10の大きさをほとんど増加させ
ないで済む。
また、当り曲面部50と受け曲面部52とを同
一曲率半径に形成してあるので、次の作用があ
る。
すなわち、第1の枠体12と第2の枠体14間
に前後ストツパクリアランスd,e以上の相対移
動が生じて、2つの曲面50,52があたると
き、2つの曲面50,52はあたり曲面部50と
受け曲面部52の全面であたり、あたり面積が非
常に大きくとれる。これによつてあたりの緩和が
はかられ、シヨツクが緩和され、ドライバビリテ
イか著しく向上される。また、当り曲面部50を
構成する第1のストツパゴム30の耐久性も向上
される。
第1のストツパゴム30の外周面のうち、車両
前後方向と直角の部位の外周面は、対向する第2
の枠体14の内面から大きく隔てられるので、第
1の枠体12の第2の枠体14に対する車両前後
方向の相対動きにおいて第2の枠体14と干渉す
ることはなく、前記両曲面50,52の全面あた
りが阻害されることはない。
さらに、本考案でとくに重要なことは、ストツ
パアーム24の当り曲面部50に対応する部位2
4Aの外周面の曲率半径R3を当り曲面部50の
曲率半径R2と同一としたため、第1のストツパ
ゴム30の半径方向厚みが前記部位24Aの周方
向にわたつて一定となり、前後方向に第1のスト
ツパゴム30が荷重を受けて撓んだときの荷重を
当り曲面部50の全面に分散させかつほぼ一定に
し、第1のストツパゴム30の耐久性を著しく向
上させる。また、ストツパアーム24の曲率半径
R3をR3=R2としたことにより、容易にストツパ
アーム24を車両左右方向にリツプ内周面32a
より外周側に延設させることができ、リバウンド
ストツパ機能の向上およびそれによる第1のスト
ツパゴム30の耐久性の向上が得られる。
[考案の効果] 本考案によれば、次の効果が得られる。
イ ストツパアーム24の部分24Aの曲率半径
R3を当り曲面部50の曲率半径R2と同一とし
たため、第1のストツパゴム30の厚みを前記
部分24Aにおいて、周方向に、均一とするこ
とができ、第1のストツパゴム30にかかる前
後方向荷重を当り曲面部50全面に均一に分散
させることができ、当りシヨツクの緩和、第1
のストツパゴム30の耐久性の向上をはかるこ
とができる。
ロ さらに、R3=R2により、容易にストツパア
ーム24の部分24Aの周方向端部および車両
左右方向端部を、リツプ内周面32aより外周
側に延設でき、ストツパアーム24にもリバウ
ンドストツパ機能を持たせることにより、第1
のストツパゴム30のリバウンド負荷を低めて
その耐久性をさらに向上できる。
この他先願の次の効果も、当然に得られる。
ハ 第1の枠体12と第2の枠体14がマウント
軸芯に対して直角の方向に相対移動を生じたと
きに、当たり曲面部50と受け曲面部52が全
面であたることができ、あたりのシヨツクが緩
和され、ドライバビリテイが向上される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係るエンジンマウ
ントの車両側面視方向の断面図、第2図は第1図
のエンジンマウントの平面視方向の断面図、第3
図は仮想複合マウントの車両側面視方向の断面
図、第4図は第3図の仮想複合マウントの車両フ
ロント視方向の断面図、第5図は実願昭62−
059272号で提案した複合エンジンマウントの車両
側面視方向の断面図、第6図は第5図の複合エン
ジンマウントの車両平面視方向の断面図、であ
る。 10……エンジンマウント、12……第1の枠
体、14……第2の枠体、16……弾性体、18
……空間、20……前後、左右、リバウンドスト
ツパ、22……主部、24……ストツパアーム、
24A……ストツパアームの当り曲面部に対応す
る部分、26……エンジン側ブラケツト、28…
…ボデイ側ブラケツト、30……第1のストツパ
ゴム、32……リツプ、32a……リツプの内周
面、34……第2のストツパゴム(バウンドスト
ツパ)、36……第2の枠体の内周面、38……
ダイヤフラム、40……液室、42……空気室、
44……オリフイス、46……仕切板、48……
連通孔、50……当り曲面部、52……受け曲面
部、R1……受け曲面部の曲率半径、R2……当り
曲面部の曲率半径、R3……部分24Aの外周面
の曲率半径(R1=R2=R3)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 2つの枠体を軸芯を上下方向にして同芯状に配
    設するとともに弾性体で連結し、前記2つの枠体
    の軸直角方向に互いに対向する部位の少なくとも
    一方に弾性部材を固着し、前記2つの枠体間にス
    トツパクリアランス以上の軸直角方向の相対動き
    が生じたときに前記弾性部材の外周面とこれに対
    向する部材の内周面とを当接させてストツパ機能
    を発揮せしめ、かつ前記弾性部材の外周面の曲率
    半径と前記対向する部材の内周面の曲率半径と
    を、前記2つの枠体の軸直角方向の相対動きの一
    方向について、同一にしたエンジンマウントにお
    いて、前記弾性部材の前記一方向に対応する部分
    の外周面の曲率半径と、前記弾性部材が固着され
    た枠体の該弾性部材取付部分の前記一方向に対応
    する部分の曲率半径とも、前記一方向について、
    同一にしたことを特徴とするエンジンマウント。
JP1987175048U 1987-04-17 1987-11-18 Expired - Lifetime JPH0540343Y2 (ja)

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JP1987175048U JPH0540343Y2 (ja) 1987-11-18 1987-11-18
US07/169,509 US4842258A (en) 1987-04-17 1988-03-17 Composite engine mount

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JP1987175048U JPH0540343Y2 (ja) 1987-11-18 1987-11-18

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Publication Number Publication Date
JPH0180846U JPH0180846U (ja) 1989-05-30
JPH0540343Y2 true JPH0540343Y2 (ja) 1993-10-13

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5536099B2 (ja) * 1976-10-01 1980-09-18

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JPS5536099B2 (ja) * 1976-10-01 1980-09-18

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