JPH0523865Y2 - - Google Patents

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JPH0523865Y2
JPH0523865Y2 JP1987103890U JP10389087U JPH0523865Y2 JP H0523865 Y2 JPH0523865 Y2 JP H0523865Y2 JP 1987103890 U JP1987103890 U JP 1987103890U JP 10389087 U JP10389087 U JP 10389087U JP H0523865 Y2 JPH0523865 Y2 JP H0523865Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、複合エンジンマウントに関する。
[従来の技術] エンジン懸架系において、慣性主軸方式のエン
ジン懸架系の分担荷重をもつエンジンマウントに
複合マウントを採用する場合、前後方向、左右方
向のストツパだけでなく、上下方向(バウンド、
リバウンド)のストツパが必要である。
上記複合エンジンマウントの上下、前後、左右
ストツパは、従来、実開昭58−175230号公報(前
後ストツパと左右ストツパの何れか一方のみ開
示)、実開昭59−131636号公報(上下ストツパの
み開示)に示されており、通常前者に示されてい
るように、複合マウント金具本体外部に組付けら
れていた。これは、複合マウントの液室内にスト
ツパを組み込むと余分なオリフイス効果が生じて
好ましくないからである。
第5図、第6図は、従来公知の複合マウントで
はないが、実開昭58−175230号公報を基にして、
左右または前後ストツパをさらに上下に延ばして
上下方向ストツパとしても機能させるようにし
た、仮想の複合マウント100を示している。第
5図、第6図の仮想の複合マウント100は、本
考案が対象とする複合エンジンマウントがどのよ
うに改善されていつたかをシリーズで説明し本考
案が解決しようとする問題点を理解するのに役立
つ。
第5図、第6図において、複合マウント金具本
体101に複合マウントゴム本体102が固着さ
れ、エンジン側ブラケツト103は複合マウント
ゴム本体102に取付けられる。ボデイ側ブラケ
ツト104は複合マウント金具本体101側に取
付けられる。105は空気室、106はオリフイ
ス、107はダイヤフラム、108は仕切板、1
09は液室であり、105〜109の符号を付し
た部材の構造は従来公知のものである。複合マウ
ント金具本体101の上端には、ゴムから成る、
前後、左右、バウンドストツパ112が取付けら
れる。リバウンドストツパは存在しない。また、
a′はバウンドストツパクリアランス、d′は加速、
前進側前後ストツパクリアランス、e′は減速、後
退側前後ストツパクリアランスを示している。
従来の複合マウント、または第5図、第6図の
仮想複合マウント100には次のような問題があ
る。
イ 複合マウント本体とそのまわりの外部周辺部
品との間に十分に隙間をとる必要がある。
そのため、エンジン側取付部からのオフセツ
トおよびオーバハングが大きくなり、複合マウ
ント取付ブラケツトの重量が重くなり、共振周
波数が低下し、複合マウント本来のポテンシヤ
ルが十分に引き出されない。
ロ すべての方向に対してはストツパが設けられ
ていない場合が多い。
上記イ、ロの問題点は、本考案者のうちの一人
によつて考案された、昭和62年4月17日に提出さ
れた複合マウント(実願昭62−57407号)によつ
て解消される。該先願の複合マウントは、 剛性を有する第1の枠体と、 前記第1の枠体と相対的に移動可能に配設され
た剛性を有する第2の枠体と、 前記第1の枠体と前記第2の枠体との間に設け
られた弾性体と、 から成り、 前記第1の枠体の一部は前記弾性体と前記第2
の枠体とによつて囲まれた空間へ延ばされて、前
後、左右、リバウンドストツパを構成している、
複合マウント、 から成る。
上記複合マウントでは、2つの枠体間にストツ
パクリアランス以上の車両前後または左右方向の
相対移動が生じたときに、一方の枠体に固定した
ストツパ(弾性部材)の外周面が他方の枠体また
はそれに取付けた弾性部材の内周面にあたつてス
トツパ機能が発揮される。そしてストツパを構成
する弾性部材が、他方の枠体内空間にコンパクト
に納められているので、複合エンジンマウント全
体が小型化されている。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、上記のようなストツパを有する
複合エンジンマウントにおいて、ストツパの機能
をさらに詳しく分析してみると、次のような2つ
の機能が要求されている。
まず、第1の機能は、振動、騒音の低減および
ドライバビリテイの向上のために、通常比較的低
ばね特性に設定されるマウント本体ゴムのたわみ
量が一定以上となつた場合、ストツパクリアラン
スを0としストツパのばね特性をマウント本体ゴ
ムのばね特性に付加してエンジンマウント全体と
してより高ばね特性とし、2の枠体間の相対変位
量を小に抑えることである。この機能が発揮され
ているときには、ストツパには2つの枠体間に相
対変位を許容するだけの弾性機能が必要であり、
ストツパのばね特性が高くなりすぎることは望ま
しくない。すなわち、ストツパが剛体に近い程の
ばね特性になることは望ましくなく、騒音、ドラ
イバビリテイからは逆効果になるおそれがある。
第2の機能は、より大きな変位を生じさせる大
荷重が作用した場合に、エンジンとボデー側部材
との干渉、あるいはエンジンマウント自体又はそ
のエンジン側、ボデー側部材間の連結部の強度を
確保するために、一定以上の大変位を阻止する機
能である。この機能を発揮させる際には、ストツ
パは剛体に近いばね特性にならなくてはならな
い。
実際のエンジンマウントのストツパの設計にお
いては、上記2つの機能をともに発揮させるため
に、ストツパクリアランス、ストツパのゴム厚等
のチユーニングが重要である。
前述のようなエンジンマウント構造では、一つ
のストツパで上記2つの機能をともに満足させる
ことが困難な場合が多く、このようなときには部
材間の干渉防止、強度の確保が優先され、振動、
騒音の低減およびドライバビリテイの向上が犠牲
になることが多い。すなわち、ストツパのばね特
性が比較的高いばね特性とされ、それによつて大
荷重が作用したときの2つの枠体間の大変位は抑
えされるが、ストツパの撓み領域におけるエンジ
ンマウント全体としてのばね特性が高いため、そ
の領域における振動、騒音の低減効果およびドラ
イバビリテイ向上効果が期待値よりも小さくな
る。
本考案は、複合エンジンマウントの2つの枠体
間の一定以上の相対大変位を抑えつつ、ストツパ
撓み領域におけるエンジンマウント全体としての
ばね特性を低く保ち、エンジン側、ボデー側部材
間の干渉防止、エンジンマウント各部の強度確保
とストツパ撓み領域における振動、騒音の低減、
ドライバビリテイの向上との両立をはかることを
目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成する本考案の複合エンジンマウ
ントは、次のマウントから成る。すなわち、 エンジン側とボデー側とにそれぞれ支持される
2つの枠体間を弾性体で連結し、一方の枠体を他
方の枠体で囲まれる空間内に延設して該延設部に
第1の弾性部材を固着し、前記2つの枠体間にス
トツパクリアランス以上の相対動きが生じたとき
に前記第1の弾性部材の外面を前記他方の枠体の
内面側に当接させてストツパ機能を発揮させる複
合エンジンマウントにおいて、前記2つの枠体の
うちの一方の枠体又は該枠体への連設部のいずれ
か一の部位に、前記2つの枠体間の相対動きによ
り他方の枠体又は該枠体への連設部のいずれか一
の部位に当接可能な第2の弾性部材を固着し、前
記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材とをマウ
ント軸方向に位置を互いにずらし、前記第1の弾
性部材のストツパクリアランスをa、該第1の弾
性部材の弾性変形限界に至るまでの圧縮量をb、
前記第2の弾性部材のストツパクリアランスを
c、該第2の弾性部材の弾性変形限界に至るまで
の圧縮量をdとするとき、 a<c、 a+b>c+d の両式を同時に満足するよう前記ストツパクリア
ランスa,cおよび前記第1、第2の弾性部材の
圧縮方向厚みを設定した複合エンジンマウンド。
[作用] 上記本考案の複合エンジンマウントにおいて
は、2つの枠体間に、弾性体(本体ゴム)のみを
弾性変形させるよりも大きな相対変位が生じたと
き、まずストツパクリアランスaが0になり、第
1の弾性部材がストツパ機能を発揮し、該第1の
弾性部材のばね特性が弾性体のばね特性に付加さ
れる。したがつて、エンジンマウント全体として
のばね特性が大きくなり、上記相対変位が抑えら
れる。このとき、第1の弾性部材を比較的低ばね
特性に設定しておくことにより、第1の弾性部材
の撓み領域に入つたとしても、エンジンマウント
全体としてのばね特性はそれ程高くはならず、振
動が良好に吸収されて良好な騒音低減機能、ドラ
イバビリテイ向上機能が発揮される。さらに変位
量が大きくなると、ストツパクリアランスcが0
になり、第2の弾性部材が作用し始める。この領
域では、弾性体(本体ゴム)、第1の弾性部材、
第2の弾性部材のばね特性が全て発揮され、かつ
第2の弾性部材を高ばね特性に設定しておくこと
により、エンジンマウント全体としてのばね特性
は急激に大きくなり、過大変位が効率よく抑制さ
れる。そしてa+b>c+dの関係より、第1の
弾性部材がまだ弾性領域にある内に、第2の弾性
部材が弾性限界に達し、第2の弾性部材は剛体に
近いばね特性を発揮して、許容変位量以上の変
位、つまり前述の部材間の干渉や強度上問題が生
じる程の大変位を確実に防止する。
[実施例] 以下に、本考案に係る複合エンジンマウントの
望ましい実施例を第1図ないし第3図を参照して
説明する。
第1図は、慣性主軸方式の横置きエンジン懸架
系で分担荷重をもつ複合エンジンマウントを車両
側面視方向の断面で示しており、第2図はその平
面視方向の断面、第3図は第1図の−線断面
を示している。従つて、第1図の上下方向が車両
上下方向を示し、第1図の紙面左右方向が車両前
後方向を示し、第1図の紙面と直交する方向が車
両左右方向を示している。
第1図ないし第3図において、複合エンジンマ
ウント10は、剛性を有する第1の枠体12(2
つの枠体の一方の枠体)と、第1の枠体12と相
対的に移動可能に配設された剛性を有する第2の
枠体14(2つの枠体の他方の枠体)とを有す
る。第1の枠体12と第2の枠体14との間に
は、ゴム等からなる弾性体16が介在され、弾性
体16は第1の枠体12と第2の枠体14に固着
されている。第1の枠体12の一部は弾性体16
と第2の枠体14とによつて囲まれた空間18へ
延ばされており該延ばされた部分は前後、左右、
リバウンドストツパ20の一部を構成している。
第1の枠体12は、主部22と、主部22から
半径方向以外に斜めに延びるストツパアーム24
とを有している。第2の枠体14は、剛性を有
し、第1の枠体12に対し相対的に移動可能に配
設され、第1の枠体12と上下方向に部分的にオ
ーバラツプし、該オーバラツプした部分において
第1の枠体12を外周から半径方向の間隔をもつ
て囲繞している。第2の枠体14はその上端部
に、半径方向内方に延びる剛体のリツプ32を有
する。弾性体16は第1の枠体12と第2の枠体
14との間にわたつて延び、その一端が第1の枠
体12に、他端が第2の枠体14にたとえば加硫
によつて固着されている。弾性体16は、第1の
枠体12の主部22および第2の枠体14と協働
して、第1の枠体12のストツパアーム24が配
設される空間18を郭成する。
第1の枠体12はエンジン側ブラケツト26に
固定され、第2の枠体14は、ボデイ側ブラケツ
ト28に固定される。
ストツパアーム24の外周側の端部には、第1
の弾性部材としての第1のストツパゴム30(2
つの枠体の一方の枠体に固着される弾性部材)が
たとえば加硫によつて、固着されている。第1の
枠体12と第2の枠体14との間に相対移動によ
る変位が生じない状態において、第1のストツパ
ゴム30と第2の枠体14との間には、上下、前
後、左右方向に、それぞれリバウンドストツパク
リアランス、前後ストツパクリアランスa、左右
ストツパクリアランスが存在する。前後ストツパ
クリアランスaは、本実施例では、車両前方向側
の、加速、前進側前後ストツパクリアランスと車
両後方向側の減速、後退側前後ストツパクリアラ
ンスとは同じ値に設定されている。第1の枠体1
2が第2の枠体14に対してそれぞれの方向に前
記それぞれのクリアランス以上の相対移動をした
ときに、第1のストツパゴム30が第2の枠体1
4とあたり、かくして、ストツパアーム24およ
び第1のストツパゴム30は、協働して、前後、
左右、リバウンドストツパ20を構成する。
第2の枠体のリツプ32とエンジン側ブラケツ
ト26との間にはリング状のストツパゴム34が
介装され、図示例ではストツパゴム34はリツプ
32側に固定あるいは第1の枠体12に遊嵌され
ている。第2のストツパゴム34はエンジン側ブ
ラケツト26側に固定されていてもよい。第1の
枠体12と第2の枠体14との間には相対移動に
よる変位が生じない状態において、第2の枠体の
リツプ32とエンジン側ブラケツト26との何れ
か一方(第1図の図示例ではエンジン側ブラケツ
ト26)と、ストツパゴム34の間には、上下方
向にバウンドストツパクリアランスeが存在し、
第1の枠体12が第2の枠体14に対してバウン
ドストツパクリアランスe以上の上下方向相対移
動をしたときに、ストツパゴム34が、第2の枠
体のリツプ32とエンジン側ブラケツト26とに
挾持されるようにあたり、かくしてストツパゴム
34はバウンドストツパを構成する。
第2の枠体14の壁内面には、本実施例では弾
性層(2つの枠体の他方の枠体に固着される弾性
部材)36が、たとえば加硫によつて、固着さ
れ、弾性層36は、弾性体16に一体につながつ
ている。弾性層36の内面と第1のストツパゴム
30の外面との間には、前後、左右方向にそれぞ
れ隙間が形成され、それぞれ前後ストツパクリア
ランスa、左右ストツパクリアランスfを構成す
る。
第1のストツパゴム30と弾性体16との間に
上下方向に形成される隙間gは、バウンドストツ
パクリアランスeより大である。
第2の枠体14は、ボデイ側ブラケツト28側
で本質的に閉じた容器となつており、かくして、
第2の枠体14と弾性体16とは、弾性体16よ
り、前後、左右、リバウンドストツパ20と、上
下方向において反対側に、閉じ空間を有する。こ
の閉じ空間は、ダイヤフラム38によつて互いに
画成された液室40と空気室42とから成る。液
室40は、さらにオリフイス44を有する仕切板
46によつて、複数の室に画成され、該複数の室
はオリフイス44を介して互いに連通する。オリ
フイス44を液体が流れるときに減衰力が発生す
る。空気室42は第2の枠体14に形成された連
通孔48を介して大気に連通している。
なお、第1のストツパゴム30が配設される空
間18は、空気で満たされており、空間18には
液体は存在しない。したがつてオリフイス効果を
生じさせない。
実施例の説明において上記迄は前記先願(実願
昭62−57407号)の複合マウントの構成に準じる。
本考案はさらに次の構成を備えていることが特徴
である。
第2の枠体14の一外側面には、延設枠体50
が固定されており、該枠体50の先端部には、第
2の弾性部材としての第2のストツパゴム51が
加硫等により固定されている。第1の弾性部材と
第2の弾性部材は、マウント軸方向に互いに位置
をずらされている。第2のストツパゴム51は、
本実施例では、枠体50の車両前後方向側面、左
右いずれか一側の側面および底面側へと延びてお
り、対向するエンジン側ブラケツト26との間に
それぞれ、車両前後方向ストツパクリアランス
c、左右方向ストツパクリアランス、バウンド方
向ストツパクリアランスが形成されている。
この第2のストツパゴム51のストツパクリア
ランスcと前述の第1のストツパゴム30のスト
ツパクリアランスaとの関係は、 a<c に設定されている。したがつてこのストツパクリ
アランスの方向に2つの枠体12,14が相対変
位したときには、必ずストツパクリアランスaが
最初に0になる。
そして、車両前後方向における第1のストツパ
ゴム30の弾性変位限界、つまり第1のストツパ
ゴム30のばね定数が極めて高くなり剛体に近い
特性を発揮する限界に至るまでの圧縮量をb、第
2のストツパゴム51の弾性変形限界に至るまで
の圧縮量をdとすると、 a+b>c+d になるように各ストツパゴム30,51の肉厚が
設定されている。
上記a<c,a+b>c+dと同様の関係が、
車両左右方向、バウンド方向についても成立する
よう、これらのクリアランスおよび各ストツパゴ
ム30,51の肉厚が設定されている。
このように構成された実施例装置においては、
複合エンジンマウントは次のような特性を発揮す
る。
第4図に、2つの枠体12,14の相対変位量
(弾性体のたわみ量)と荷重との関係を示すが、
変位量0からaまでの領域Aにおいては、各スト
ツパゴム30,51はまだ対向面に当たつていな
いため、弾性体16(本体ゴム)のみが作用し、
その低ばね特性を発揮する。
変位量がaを越える程の荷重が作用すると、ま
ず第1のストツパゴム30が対向面に当たり、そ
のストツパ機能を発揮する。変位量aからcまで
の領域Bにおいては、第2のストツパゴム51は
まだ対向面に当接しないため、第1のストツパゴ
ム30のみが撓み(圧縮され)、このとき同時に
弾性体16も撓む、したがつて、弾性体16のみ
の場合に比べ高ばね特性とされ、荷重に対する変
位量が抑えられて振動量が抑えられる。このと
き、第1のストツパゴム30のばね特性はそれ程
高くは設定されていないので、エンジンマウント
全体としてのばね特性もそれ程高くはならず、振
動が良好に吸収されるとともに、騒音が抑えられ
かつドライバビリテイの悪化も抑制される。単に
一つのストツパゴムのみにて、2つの枠体間の最
大許容変位量小さく抑えようとすると、第4図に
おける一点鎖線で示した特性Dのようになるが、
本考案ではa,c間において太線で示したような
低ばね特性に改善される。
変位量がcを超える領域Cに入ると、第2のス
トツパゴム51も対向面に当接し圧縮される。こ
のとき、弾性体16、第1のストツパゴム30、
第2のストツパゴム51の弾性が同時に作用し、
第2のストツパゴム51は比較的高ばね特性(た
とえば第4図の2点鎖線で示す特性E)に設定さ
れるので、cを超えるとエンジンマウント全体と
して高ばね特性となり、急激に荷重に対する変位
量が小に抑えられる。したがつて、過大変位が効
率よく抑えられる。とくに、第3図に示したよう
な位置に第2のストツパゴム51を設けることに
より第2のストツパゴム51を介して作用する大
荷重がエンジン側ブラケツト26で直接受けもた
れるため、モーメントアームLに基づく荷重が第
1、第2の枠体連結部や枠体自身に大きくは作用
しなくなり、これらの部分の強度が十分に確保さ
れる。
さらに変位が大きくなり、c+dに至ると、第
2のストツパゴム51は実質的に剛体と同様なば
ね特性を示す。したがつて、これ以上の変位は物
理的に規制され、枠体12,14間の過大な相対
変位は確実に防止される。その結果、エンジン側
部材とボデー側部材の干渉も防止され、かつ枠体
連結部等に無理な荷重が加わることも防止され
る。また、c+dにおいてはa+bより小さいた
め第1のストツパゴム30はまだ弾性領域にあ
り、第1のストツパゴム30の耐久性等も保証さ
れる。すなわち、仮に低ばね特性の第1のストツ
パゴム30のみであれば、第4図の破線で示す特
性Fのようになり、a+bにて初めて過大変位が
防止されるが、a+bを小に保ちつつ第1のスト
ツパゴム30を低ばね特性に保つのは困難である
ため、本考案では第2のストツパゴム51により
c点から太線のような特性に軌道修正されるので
ある。
また、第1の弾性部材としての第1のストツパ
ゴム30と第2の弾性部材としての第2のストツ
パゴム51とがマウント軸方向に位置がずれてい
るため、第1の枠体12が第2の枠体14に対し
て相対的に傾いて第1のストツパゴム30と第2
のストツパゴム51がそれぞれの対向部材に当つ
たときに傾きを抑える方向のモーメントが生じ
て、その傾きが増大するのを容易に抑えることが
できる。
[考案の効果] 本考案によれば、次の効果が得られる。
イ 第1のストツパを構成する第1の弾性部材に
加え、大荷重領域でのみ作用する、第2のスト
ツパを構成する第2の弾性部材を設け、比較的
小さな荷重領域では低ばね特性を保ちつつ、高
荷重領域では高ばね特性として第2のストツパ
により過大変位を確実に防止できるようにした
ので、過大変位防止による部材間の干渉防止、
各部強度の確保を達成しつつ、振動、騒音の低
減およびドライバビリテイの向上をはかること
ができる。
また、第1の弾性部材と第2の弾性部材が、
マウント軸方向に位置をずらされているため、
第1の枠体が第2の枠体に対して相対的に傾い
て、第1、第2の弾性部材がそれぞれの対向部
材に当つたときに、傾きを抑える方向に作用す
るモーメントが生じて、傾きを抑えることがで
きる。
この他先願の次の効果も同時に得られる。
ロ 前後、左右、リバウンドストツパ20の複合
マウント10内配設によつて、ストツパ20の
エンジン外周機器との動的相対干渉の防止、複
合マウント10およびストツパから成るアツセ
ンブリのマスの低下および小型化による複合マ
ウント10本来の振動減衰ポテンシヤルの十分
な発揮が得られる。
ハ 上下、前後、左右のあらゆる方向のストツパ
機能を、単一の前後、左右、リバウンドストツ
パ20にもたせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る複合エンジン
マウントの車両側面視方向の断面図、第2図は第
1図の−線に沿う断面図、第3図は第1図の
−線に沿う断面図、第4図は第1図の装置の
特性図、第5図は仮想複合マウントの車両側面視
方向の断面図、第6図は第5図の仮想複合マウン
トの車両フロント視方向の断面図、である。 10……複合マウント、12……第1の枠体、
14……第2の枠体、16……弾性体、18……
空間、20……前後、左右、リバウンドストツ
パ、22……主部、24……ストツパアーム、2
6……エンジン側ブラケツト、28……ボデイ側
ブラケツト、30……第1の弾性部材としての第
1のストツパゴム、32……リツプ、34……ス
トツパゴム(バウンドストツパ)、36……弾性
層、38……ダイヤフラム、40……液室、42
……空気室、44……オリフイス、46……仕切
板、48……連通孔、50……延設枠体、52…
…第2の弾性部材としての第2のストツパゴム、
a,c……ストツパクリアランス、b,d……弾
性変形限界に至る圧縮量。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンジン側とボデー側とにそれぞれ支持される
    2つの枠体間を弾性体で連結し、一方の枠体を他
    方の枠体で囲まれる空間内に延設して該延設部に
    第1の弾性部材を固着し、前記2つの枠体間にス
    トツパクリアランス以上の相対動きが生じたとき
    に前記第1の弾性部材の外面を前記他方の枠体の
    内面側に当接させてストツパ機能を発揮させる複
    合エンジンマウントにおいて、前記2つの枠体の
    うちの一方の枠体又は該枠体への連設部のいずれ
    か一の部位に、前記2つの枠体間の相対動きによ
    り他方の枠体又は該枠体への連設部のいずれか一
    の部位に当接可能な第2の弾性部材を固着し、前
    記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材とをマウ
    ント軸方向に位置を互いにずらし、前記第1の弾
    性部材のストツパクリアランスをa、該第1の弾
    性部材の弾性変形限界に至るまでの圧縮量をb、
    前記第2の弾性部材のストツパクリアランスを
    c、該第2の弾性部材の弾性変形限界に至るまで
    の圧縮量をdとするとき、 a<c、 a+b>c+d の両式を同時に満足するよう前記ストツパクリア
    ランスa,cおよび前記第1、第2の弾性部材の
    圧縮方向厚みを設定したことを特徴とする複合エ
    ンジンマウンド。
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