JP2003120749A - 摩擦ダンパー - Google Patents

摩擦ダンパー

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JP2003120749A
JP2003120749A JP2001314769A JP2001314769A JP2003120749A JP 2003120749 A JP2003120749 A JP 2003120749A JP 2001314769 A JP2001314769 A JP 2001314769A JP 2001314769 A JP2001314769 A JP 2001314769A JP 2003120749 A JP2003120749 A JP 2003120749A
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damper
shaft
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friction
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Masahiro Minowa
昌啓 箕輪
Shoji Suzuki
章司 鈴木
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SWCC Corp
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Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 摩擦ダンパー1は、軸3に取り付けられ
た板ばね4とこの板ばね4とダンパー筐体2の間に配置
された2枚の摩擦板5とから構成されている。 【効果】 本発明によれば、軸3が圧縮ストローク側に
動いた場合には板ばね4のバネ力による減衰力が得ら
れ、伸長ストローク側に動いた場合には板ばね4が拡張
してより強いバネ力による減衰力が得られるため、圧縮
ストロークと伸長ストロークとで減衰力が異なり、この
摩擦ダンパーを用いた車両用クッションでは従来のオイ
ルダンパー等に比べて乗り心地が良くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両や機械等の振
動を減衰するためのダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】車両や機械等の振動を減衰する目的のた
めに従来からダンパーがよく用いられている。特に車両
用のクッションは自動車やオートバイの乗り心地を快適
にし、かつ走行安定性を高める上で重要である。
【0003】通常車両用クッションの構成要素はバネと
ダンパーに分けることができる。バネは車両の重量を支
え、路面から伝わる衝撃を吸収する役割を有している。
バネを柔らかくすると一般的に乗り心地は良くなるが、
衝撃エネルギー吸収のためには長いストロークが必要と
なる。しかし、ストロークが長すぎると走行中の車両の
姿勢変化が大きくなるために走行安定性が損なわれてし
まう。このようにバネだけでは乗り心地と走行安定性を
両立させることは難しい。
【0004】そこで、路面からの衝撃を吸収するために
バネとともに用いられているのがダンパーである。バネ
が変位に比例した反力を発生させるのに対してダンパー
は速度に依存した反力(減衰力)を発生する。ダンパー
はバネとともに外乱として入ってくる衝撃エネルギーを
吸収し、バネの負担を減らし、必要なストロークを短く
する。また、バネが吸収した衝撃エネルギーを熱に変え
て発散させ、振動が持続することを防止する。
【0005】乗り心地を良くするためにダンパーでは圧
縮側と伸長側の減衰特性を変化させていることが多い。
この場合、一般的に圧縮側の減衰力を小さくし、伸長側
の減衰力を大きくすると乗り心地が良くなることが知ら
れている。車両用ダンパーとして従来から広く用いられ
ているオイルダンパーでは、圧縮側と伸長側とで作動油
の流れを変えることにより減衰特性を変化させている。
【0006】また、オイルダンパーの他に高減衰特性を
有する粘弾性体を利用した粘弾性ダンパーがある。粘弾
性ダンパーは主として地震などの振動エネルギーを吸収
する目的で開発されたもので、鋼板の間に粘弾性体を挟
んだサンドイッチ状の構造となっている。粘弾性ダンパ
ーは振動が加わった際に鋼板の間の粘弾性体がせん断変
形して振動エネルギーを吸収するようになっている。粘
弾性体はクリープが大きいために静的な荷重は支えられ
ないが、それ自身の形状保持が可能な程度の剛性は有し
ているので自由な形に成型できるという特徴を有してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の技術には、次のような解決すべき課題があっ
た。即ち、上記した従来の技術の内、車両用ダンパーと
して広く用いられているオイルダンパーは、上記したよ
うに圧縮側と伸長側とで作動油の流れを変えることによ
り減衰特性を変化させているので構造が複雑になり、か
つ高い寸法精度が要求されるためにコストダウンが難し
いという問題点を有している。
【0008】一方、粘弾性ダンパーは現在のところ車両
用ダンパーとして用いられている例は見られない。この
理由は粘弾性体を単純にせん断変形させただけでは変形
方向による減衰特性を変化させることができないという
特性を有しているためであり、車両用ダンパーに用いた
場合には粘弾性体だけでは圧縮側と伸長側の減衰特性を
変化させることが困難で、乗り心地を良くすることがで
きないという問題点を有している。
【0009】本発明は板ばねを用いて圧縮側と伸長側の
減衰特性を変化させた比較的構造が単純でコストダウン
が可能な摩擦ダンパーを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体例を用いて説明する。なお、本図以降の各図にお
いて同一個所は同一番号で表すこととする。
【0012】図1は車両用クッションに用いる本発明の
摩擦ダンパーの一実施例である。図1(a)はその縦断
面図であり、摩擦ダンパー1はダンパー筐体2の内部に
路面からの衝撃に応じて上下動する軸3と、軸3に取り
付けられた板ばね4およびこの板ばね4とダンパー筐体
2の間に配置された摩擦板5とから構成されている。即
ち、ダンパー筐体2内で、圧縮および伸長ストロークに
伴い、このストロークの方向に往復動する軸3と、この
軸3に取り付けられて、軸3からダンパー筐体2方向に
バネ力を及ぼす板バネ4のようなバネ状体を備える。
【0013】さらに、バネ状体及びダンパー筐体2の間
に配置され、バネ状体に固定されて、ダンパー筐体2に
押し付けられた摩擦板5を備える。バネ状体は板状で
も、棒状でも、コイルスプリング状でも構わない。板ば
ね4は本実施の形態では2枚配置されているが、その枚
数には特に限定はなく、得ようとする減衰力に応じて枚
数を設計すればよい。他のバネ状体の場合も同様で、そ
の数は任意である。
【0014】図1(b)は本発明の摩擦ダンパーの平面
図を表したものであり、摩擦板5は本実施の形態では2
枚からなっている。そして、それぞれの摩擦板5は板ば
ね4のバネ力によりダンパー筐体2の内壁に押し付けら
れるようになっている。なお、摩擦板の枚数は特に限定
されるものではなく、必要とする樹脂ダンパーの特性に
応じて定めればよい。図の実施例では、摩擦板は2枚以
上に分離され、それぞれ、別々のバネ状体に固定されて
ダンパー筐体2に押し付けられている。2枚以上に分離
したのは、ダンパー筐体2の内壁全周に、その半径を拡
大するように押し付けられるため、ダンパー筐体2の内
壁に対応した外壁を備える円筒部材を軸と平行な方向に
分割した摩擦板とした。
【0015】また、図1(a)に示すように 軸3の一
部を取り囲むように取り付けられた板バネ4は、安定状
態で、そのバネの伸縮方向を、軸3からダンパー筐体2
の内壁に垂直に向かう面に対して傾斜させるよう取り付
けられている。これにより、軸3が、ダンパー筐体2内
に進入する圧縮ストローク時には、板バネ4が伸び、軸
3がダンパー筐体2内から進出する伸張ストローク時に
は、板バネが縮む。軸3に取り付けられたバネ状体の、
安定状態における、前記傾斜角度θは、0°<θ<90
°の条件を満たすようにすることが好ましい。このよう
に、ダンパー筐体内に各バネ状体を配置する理由を以下
の図で説明する。
【0016】図2は本発明の摩擦ダンパーの動作状況を
模式的に示した図である。図2においてまず状態(a)
から圧縮ストロークが生じた場合(図において軸の下方
矢印方向)に状態(b)のように軸3が図において下方
に移動し、それに伴い摩擦板5も下方に移動する。この
時前記したように軸3と板ばね4の上面とがなす角度θ
は0°〜90°になるように取り付けられているが、状
態(a)の時の角度及び状態(b)の時の角度はθ1と
なっている。従って、摩擦板5がダンパー筐体2に押し
付けられる力は、板バネ4が伸長した分だけ弱められ
る。圧縮ストローク運動時には、この摩擦力が減衰力に
なる。
【0017】次に伸長ストロークが生じると(図におい
て軸の上方矢印方向)、状態(a)から板ばね4が状態
(c)のように押し縮められ、板ばね4による摩擦板5
をダンパー筐体2に、安定状態よりも強く押し付ける力
が生じる(図の矢印)。この時軸3と板ばね4の上面と
がなす角度θ2は状態(a)、状態(b)の時の角度θ
1よりも大きくなる。従って、摩擦板5がダンパー筐体
2に押し付けられる力は、板バネ4が圧縮された分だけ
強められる。よって、伸長ストロークの時には圧縮スト
ロークの時の減衰力に比べて大きな減衰力が得られる。
【0018】以上より、圧縮ストロークと伸長ストロー
クとの場合、本発明による摩擦ダンパーは圧縮ストロー
クの時は板ばね4のバネ力による摩擦板5とダンパー筐
体2の摩擦力により減衰力が得られ、伸長ストロークの
時は板ばね4が拡張してより強いバネ力による摩擦板5
とダンパー筐体2の摩擦力により減衰力が得られること
になる。従って、本発明の摩擦ダンパーを用いた車両用
クッションは圧縮ストロークと伸長ストロークとで減衰
力の大きさが異なり、特に伸長ストロークの時の減衰力
が圧縮ストロークの時の減衰力よりも大きいためにこの
摩擦ダンパーを用いれば乗り心地の良い車両用クッショ
ンを提供できる。
【0019】
【発明の効果】上記したように本発明の摩擦ダンパーに
よれば、軸に取り付けられた板ばねと、この板ばねとダ
ンパー筐体の間に配置された摩擦板とからなり、摩擦板
は板ばねのバネ力によりダンパー筐体に押し付けられる
ようになっているため、軸が圧縮ストローク側に動いた
場合には板ばねのバネ力による摩擦板とダンパー筐体と
の摩擦力による減衰力、伸長ストローク側に動いた場合
には板ばねが拡張してより強いバネ力による摩擦板とダ
ンパー筐体との摩擦力による減衰力というように圧縮ス
トロークと伸長ストロークとで異なる減衰力が得られ
る。従ってこの摩擦ダンパーを用いた車両用クッション
では伸長ストローク側で大きな減衰力が得られるために
従来用いられているオイルダンパーと同等の乗り心地を
有し、また構造が比較的単純であるためにコスト面でも
安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用クッションに用いる本発明の摩擦ダンパ
ーの一実施例である。
【図2】本発明の摩擦ダンパーの動作状況を模式的に示
した図である。
【符号の説明】
1 摩擦ダンパー 2 ダンパー筐体 3 軸 4 板ばね(バネ状体) 5 摩擦板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J048 AA01 AC01 BC02 BC04 BC07 BE12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダンパー筐体内で、圧縮および伸長スト
    ロークに伴い、このストロークの方向に往復動する軸
    と、この軸に取り付けられて、前記軸から前記ダンパー
    筐体方向にバネ力を及ぼすバネ状体と、このバネ状体及
    び前記ダンパー筐体の間に配置され、前記バネ状体に固
    定されて、前記ダンパー筐体に押し付けられた摩擦板と
    からなることを特徴とする樹脂ダンパー。
  2. 【請求項2】 前記摩擦板は2枚以上に分離され、それ
    ぞれ、別々のバネ状体に固定されて前記ダンパー筐体に
    押し付けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    樹脂ダンパー。
  3. 【請求項3】 前記軸の一部を取り囲むように取り付け
    られたバネ状体は、安定状態で、そのバネの伸縮方向
    を、前記軸から前記ダンパー筐体の内壁に垂直に向かう
    面に対して傾斜させるよう取り付けられていることを特
    徴とする請求項1に記載の摩擦ダンパー。
  4. 【請求項4】 前記軸が前記ダンパー筐体内に進入する
    圧縮ストローク時に、前記バネが伸び、前記軸が前記ダ
    ンパー筐体内から進出する伸張ストローク時に、前記バ
    ネが縮むように、ダンパー筐体内に各バネ状体を配置し
    たことを特徴とする請求項3に記載の樹脂ダンパー。
  5. 【請求項5】 前記軸に取り付けられたバネ状体の、安
    定状態における、前記傾斜角度θは、0°<θ<90°
    の条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載の樹脂
    ダンパー。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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