JPH0539408A - 封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂組成物

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JPH0539408A
JPH0539408A JP19789691A JP19789691A JPH0539408A JP H0539408 A JPH0539408 A JP H0539408A JP 19789691 A JP19789691 A JP 19789691A JP 19789691 A JP19789691 A JP 19789691A JP H0539408 A JPH0539408 A JP H0539408A
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JP
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graft copolymer
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epoxy resin
monomer
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JP19789691A
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Yoshiji Matsumoto
好二 松本
Masahiro Osuga
正宏 大須賀
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低応力で、ヒートサイクル性、耐湿性、成形
性、流動性、配合物分散性に優れ、信頼性の高い封止用
エポキシ樹脂組成物を提供する。 【構成】 硬化剤及び無機質充填剤を含有するエポキシ
樹脂(A)100重量部、グラフト共重合体(B)0.
1〜30重量部からなる封止用エポキシ樹脂組成物。グ
ラフト共重合体(B)は、ジエン系単量体を主成分と
し、架橋性単量体0.05〜20重量%を含む単量体混
合物を乳化重合して得られたゴム重合体のラテックス存
在下に、メタクリル酸アルキルエステルを必須成分とし
て含有する単量体を添加重合して得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低応力で、耐湿性、ヒ
ートサイクル性、成形性、分散性に優れた電子電気部品
等に用いるのに適した封止用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は電気絶縁性、機械特性等
に優れているため、ダイオード、トランジスタ、集積回
路等の電子電気部品の封止や含浸等に信頼性の高い絶縁
材料として広く用いられている。特に半導体装置の封止
には、従来のガラス、金属、セラミックスを用いたハー
メチック方式に比べ安価で大量生産ができることから、
熱硬化性樹脂、特にエポキシ樹脂が最も一般的に用いら
れている。
【0003】しかし近年の半導体素子の高機能化に伴う
素子サイズの大型化傾向により、従来問題にならなかっ
た封止成形時の素子上への応力、ハンダ処理等の実装工
程における熱応力の問題が半導体の信頼性に重要な影響
をもつようになってきた。つまりヒートサイクル試験等
におけるクラックの発生やボンディングワイヤーのオー
プン等である。
【0004】低応力で、耐湿性、ヒートサイクル性に優
れた封止用樹脂を得る方法の一つにゴム等を添加して弾
性率を小さくし、熱応力を低減する方法がある。中でも
MBS樹脂を用いる方法が報告されている(特開昭62
−22825号公報、特開昭63−225618号公
報、特開昭63−245426号公報、特開平1−14
6948号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常のMBS
樹脂を使用した場合、封止樹脂の強度低下やガラス転移
温度が低下し、かつ成形性、流動特性が損われ、MBS
樹脂自体の分散性も十分でないといった欠点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の欠点を
解決するためになされたもので、架橋性単量体を含むジ
エン系ゴム(ゴム重合体)に、メタクリル酸アルキルエ
ステル及びビニル系単量体から成る単量体混合物をグラ
フト重合して得られるグラフト共重合体を、エポキシ樹
脂、硬化剤及び無機質充填剤を主成分とする組成物に配
合することより、低応力でヒートサイクル性、耐湿性、
成形性、流動性、配合物分散性に優れ、かつ従来のエポ
キシ樹脂の利点を保持した信頼性の高い封止用エポキシ
樹脂組成物を提供するものである。
【0007】すなわち、本発明は、エポキシ樹脂、硬化
剤及び無機質充填剤を主成分とする組成物(A)100
重量部と、ジエン系単量体50重量%以上、架橋性単量
体0.05〜20重量%及び残余が共重合可能なビニル
系単量体から成る単量体混合物を乳化重合して得られた
ゴム重合体35〜85重量部を含むラテックス存在下に
メタクリル酸アルキルエステルを必須成分として含有す
るビニル系単量体65〜15重量部を一時に又は数回に
分けて添加重合して得られるグラフト共重合体(B)
0.1〜30重量部とからなることを特徴とする封止用
エポキシ樹脂組成物である。
【0008】
【作用】組成物(A)を構成するエポキシ樹脂として
は、公知の各種のものが使用でき、その分子中にエポキ
シ結合を少なくとも2個有するものであれば分子構造、
分子量等に特に制限はない。例えばビスフェノールA型
エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる
が、不純物や加水分解性塩素の少ないものが望ましい。
【0009】硬化剤としては、例えばフェノールノボラ
ック樹脂やクレゾールノボラック樹脂等のフェノール系
硬化剤、アミン系硬化剤及び酸無水物硬化剤等が挙げら
れる。これらは2種以上併用してもよく、使用量につい
ては特に制限はないが、エポキシ基硬化の化学量論量を
加えることが必要である。無機充填剤としては公知のも
のが使用できる。例えば結晶質シリカ、溶融シリカ、ケ
イ酸カルシウム、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、
硫酸バリウム等の粉体やガラス繊維等が挙げられる。配
合量としてはエポキシ樹脂及び硬化剤の合計量75〜1
0重量%に対して、無機充填剤25〜90重量%が好ま
しい。無機充填剤の配合量が25重量%未満の組成物
(A)では、耐湿性、耐熱性、機械的特性及び成形性の
向上に効果が無く、90重量%を超えるとかさばりが大
きくなり成形性が悪く実用に適さない。
【0010】さらに必要に応じて、例えば天然ワックス
類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド、
エステル類、パラフィン類等の離型剤;塩素化パラフィ
ン、ブロムトルエン、ヘキサブロムベンゼン、三酸化ア
ンチモン等の難燃剤;カーボンブラック、ベンガラ等の
着色剤;シランカップリング剤;種々の硬化促進剤等を
適宜添加配合することもできる。
【0011】次に、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物
に用いるグラフト共重合体(B)について詳しく説明す
る。グラフト共重合体(B)を構成するゴム重合体は、
ジエン系単量体50〜99.95重量%、これらと共重
合可能なビニル系単量体0〜50重量%及び架橋性単量
体0.05〜20重量%からなる単量体混合物を一段ま
たは多段で乳化重合して得られるジエン系重合体であ
る。
【0012】ゴム重合体の形成に使用されるジエン系単
量体としては、ブタジエン、イソプレン等が挙げられ、
特に1,3−ブタジエンの使用が好ましい。共重合可能
なビニル系単量体としては、例えばスチレン、α−メチ
ルスチレン等の芳香族ビニル;メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステ
ル;エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等の
アクリル酸アルキルエステル;アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等の不飽和ニトリル;メチルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル、塩化
ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリ
デン、臭化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン;グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリ
ルグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジル
エーテル等のグリシジル基を有するビニル系単量体が挙
げられる。
【0013】さらに、架橋性単量体としては、これらと
共重合可能なもので、例えばジビニルベンゼン、ジビニ
ルトルエン等の芳香族多官能ビニル化合物;エチレング
リコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレートのような
ポリオールとアクリル酸またはメタクリル酸とのエステ
ル;アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル等のカルボ
ン酸のアリルエステル;ジアリルフタレート、ジアリル
セバケート、トリアリルトリアジン等のジもしくはトリ
アリル化合物等が挙げられる。
【0014】これらのビニル系単量体および架橋性単量
体は、一種または二種以上を使用することができる。ゴ
ム重合体の構成成分の組成割合は、上記範囲のものであ
り、これらの範囲を逸脱すると、低応力化の効率が低下
し本発明の目的を十分達成することができにくくなり好
ましくない。また、架橋性単量体は樹脂組成物の流動性
及びグラフト共重合体の分散性改良のために必須であ
り、0.05重量%未満では上記の効果が見られず、2
0重量%を超えると低応力化効果が低減し、目的を達成
することができなくなり好ましくない。
【0015】本発明に用いるグラフト共重合体(B)
は、上記の構成から成るゴム重合体35〜85重量%を
含むラテックスの存在下にメタクリル酸アルキルエステ
ルを必須成分として含有するビニル系単量体を一段もし
くは多段でグラフト重合することにより得ることができ
る。ビニル系単量体中、メタクリル酸アルキルエステル
は20重量%以上含有されるのが好ましい。
【0016】使用するメタクリル酸アルキルエステルと
しては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート等が挙げられるが、特にメ
チルメタクリレートが好ましい。メタクリル酸アルキル
エステルに加えて使用することのできる共重合可能なビ
ニル系単量体としては、例えばスチレン、α−メチルス
チレン等の芳香族ビニル;エチルアクリレート、n−ブ
チルアクリレート等のアクリル酸エステル;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;メチ
ルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル;塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニ
ル;塩化ビニリデン、臭化ビニリデン等のハロゲン化ビ
ニリデン;グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコ
ールグリシジルエーテル等のグリシジル基を有するビニ
ル系単量体;ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジ
エチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノブテ
ン、ビニルピリジン等のアミノ基を有するビニル系単量
体が挙げられる。これらの単量体は単独で又は二種以上
を混合して使用することができる。
【0017】ゴム重合体の組成割合は35〜85重量%
が適当であり、35%未満では低応力化効果が低下し、
85%を超えると成形性が劣り好ましくない。グラフト
重合は、単量体混合物を一度に加えて重合してもよく、
または単量体混合物を2回もしくはそれ以上に分割して
添加し、グラフト重合を何段かに分けて行うこともでき
る。このようにグラフト重合を数段に分けて行うこと
は、グラフト共重合体樹脂の外側を、これと混合するエ
ポキシ樹脂組成物との相溶性の良い成分とすることを可
能とするものである。
【0018】グラフト共重合体樹脂を製造する際の重合
開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、t−ブチルハイド
ロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ベ
ンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の有
機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイ
ソバレロニトリル等のアゾ化合物等を使用することがで
きる。この外、上記化合物と亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、
チオ硫酸塩、第一金属塩、ナトリウムホルムアルデヒド
ビスキシレート、デキストローズ等を組合せてレドック
ス系開始剤として用いることもできる。
【0019】重合方法としては乳化重合法が用いられ、
重合は重合開始剤の種類にもよるが40℃〜80℃程度
の範囲で適宜行うことができる。また乳化剤としては公
知の乳化剤を適宜用いることができる。得られたグラフ
ト共重合体樹脂は、所望により適当な酸化防止剤や添加
剤等を加え、硫酸、塩酸、リン酸等の酸や塩化カルシウ
ム、塩化ナトリウム等の塩などの凝析剤を適宜使用して
凝析し、熱処理して固化した後、脱水、洗浄を経て乾燥
し粉末状の共重合体とされる。
【0020】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物を成形
材料として製造する場合の一般的な方法としては、エポ
キシ樹脂、硬化剤、無機充填剤、グラフト共重合体及び
その他の添加剤を所定の組成比に選んだ原料組成分をミ
キサー等によって充分均一に混合した後、更にロールに
よる溶融混合処理又はニーダー等による混合処理を行
い、次いで冷却固化させ適当な大きさに粉砕して成形材
料とすることができる。
【0021】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物は、エ
ポキシ樹脂、硬化剤及び無機質充填剤を主成分とする組
成物(A)100重量部と、これに対しグラフト共重合
体(B)が0.1〜30重量部配合されてなるものであ
る。グラフト共重合体(B)が0.1重量部未満では添
加効果が殆どなく、また30重量部を超える量では他の
優れた特性が失われる傾向となるため好ましくない。
【0022】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく
説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
なお、実施例、比較例中、「部」は「重量部」を表す。 (1)ゴム重合体ラテックスA−1〜A−8の合成 1,3−ブタジエン(以下、Bdと略) 表1記載量 スチレン(以下、Stと略) 同上 ジビニルベンゼン(以下、DVBと略) 同上 1,3−ブチレングリコールジメタリレート (以下、1,3BDと略) 同上 ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド 0.4部 ピロリン酸ソーダ 1.5部 硫酸第一鉄 0.01部 デキストローズ 1部 脱イオン水 100部 上記組成の各仕込み成分を、耐圧オートクレーブ中に仕
込み、攪拌しながら50℃で18時間反応させて、ゴム
重合体ラテックスを製造した。
【0023】(2)グラフト共重合体の合成 グラフト共重合体(B−1)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−1)を固形分として60
部、オレイン酸カリウム(以下、POと略)1.2部、
ロンガリット0.8部および脱イオン水(全体として)
150部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、内温を7
0℃に保持して、メチルメタクリレート(以下、MMA
と略)40部およびクメンヒドロペルオキシド(以下、
CHPと略)0.8部の混合物を1時間かけて滴下した
後、1時間保持し、重合を終了させた。
【0024】得られたグラフト共重合体ラテックスにブ
チル化ヒドロキシトルエン(以下、BHTと略)を0.
5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液を添加し凝
析させ、90℃で熱処理固化した。その後、凝固物を温
水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合体(B−
1)粉末を得た。 グラフト共重合体(B−2)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−1)を固形分として75
部、PO1.2部、ロンガリット0.5部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、一段目としてスチ
レン(以下、Stと略)5部およびCHP0.1部の混
合物を1時間かけて滴下した後、1時間保持した。その
後、前段階で得られた重合体の存在下で、第二段目とし
てMMA20部およびCHP0.4部の混合物を1時間
かけて連続滴下した後、2時間保持して重合を終了させ
た。
【0025】得られたグラフト共重合体ラテックスにB
HTを0.5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液
を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、
凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合
体(B−2)粉末を得た。 グラフト共重合体(B−3)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−1)を固形分として45
部、PO1.2部、ロンガリット1.1部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、一段目としてSt
20部およびCHP0.4部の混合物を1時間かけて滴
下した後、1時間保持した。その後、前段階で得られた
重合体の存在下で、第二段目としてMMA35部および
CHP0.7部の混合物を1時間かけて連続滴下した
後、2時間保持して重合を終了させた。得られたグラフ
ト共重合体ラテックスにBHTを0.5部添加した後、
0.2重量%の硫酸水溶液を添加し凝析させ、90℃で
熱処理固化した。その後、凝固物を温水で洗浄し、さら
に乾燥してグラフト共重合体(B−3)粉末を得た。
【0026】グラフト共重合体(B−4)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−3)を固形分として60
部、PO1.2部、スルホコハク酸ソーダジオクチルエ
ステル0.03部を添加し、充分安定化させた後、0.
2%塩酸溶液30部を徐々に添加して凝集させ肥大化さ
せた後、水酸化ナトリウム水溶液でラテックスのPHを
7.0に戻し、ロンガリット0.8部および脱イオン水
(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内に仕
込み、内温を70℃に保持して、MMA40部およびC
HP0.8部の混合物を1時間かけて滴下した後、1時
間保持して重合を終了させた。
【0027】得られたグラフト共重合体ラテックスにB
HTを0.5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液
を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、
凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合
体(B−4)粉末を得た。 グラフト共重合体(B−5)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−4)を固形分として60
部、PO1.2部、ロンガリット0.8部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、MMA40部およ
びCHP0.8部の混合物を1時間かけて滴下した後、
1時間保持し、重合を終了させた。
【0028】得られたグラフト共重合体ラテックスにB
HTを0.5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液
を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、
凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合
体(B−5)粉末を得た。 グラフト共重合体(B−6)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−5)を固形分として70
部、PO1.2部、ロンガリット0.6部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、一段目としてSt
5部およびCHP0.1部の混合物を1時間かけて滴下
した後、1時間保持した。その後、前段階で得られた重
合体の存在下で、第二段目としてMMA25部およびC
HP0.5部の混合物を1時間かけて連続滴下した後、
2時間保持して重合を終了させた。
【0029】得られたグラフト共重合体ラテックスにB
HTを0.5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液
を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、
凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合
体(B−6)粉末を得た。 グラフト共重合体(C−1)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−6)を固形分として40
部、PO1.2部、ロンガリット1.2部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、一段目としてSt
33部およびCHP0.66部の混合物を1時間かけて
滴下した後、1時間保持した。その後、前段階で得られ
た重合体の存在下で、第二段目としてMMA27部およ
びCHP0.54部の混合物を1時間かけて連続滴下し
た後、2時間保持して重合を終了させた。
【0030】得られたグラフト共重合体ラテックスにB
HTを0.5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液
を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、
凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合
体(C−1)粉末を得た。 グラフト共重合体(C−2)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−6)を固形分として60
部、PO1.2部、ロンガリット0.8部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、一段目としてSt
20部およびCHP0.4部の混合物を1時間かけて滴
下した後、1時間保持した。その後、前段階で得られた
重合体の存在下で、第二段目としてMMA20部および
CHP0.4部の混合物を1時間かけて連続滴下した
後、2時間保持して重合を終了させた。得られたグラフ
ト共重合体ラテックスにBHTを0.5部添加した後、
0.2重量%の硫酸水溶液を添加し凝析させ、90℃で
熱処理固化した。その後、凝固物を温水で洗浄し、さら
に乾燥してグラフト共重合体(C−2)粉末を得た。
【0031】グラフト共重合体(C−3)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−1)を固形分として25
部、PO1.2部、スルホコハク酸ソーダジオクチルエ
ステル0.03部を添加し、充分安定化させた後、0.
2%塩酸溶液30部を徐々に添加して凝集させ肥大化さ
せた後、水酸化ナトリウム水溶液でラテックスのPHを
7.0に戻し、ロンガリット1.5部および脱イオン水
(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内に仕
込み、内温を70℃に保持して、MMA75部およびC
HP1.5部の混合物を1時間かけて滴下した後、1時
間保持して重合を終了させた。
【0032】得られたグラフト共重合体ラテックスにB
HTを0.5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液
を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、
凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合
体(C−3)粉末を得た。 グラフト共重合体(C−4)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−1)を固形分として90
部、PO1.2部、ロンガリット0.8部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、MMA10部およ
びCHP0.2部の混合物を1時間かけて滴下した後、
1時間保持し、重合を終了させた。
【0033】得られたグラフト共重合体ラテックスにB
HTを0.5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液
を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、
凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合
体(C−4)粉末を得た。 グラフト共重合体(C−5)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−7)を固形分として60
部、PO1.2部、ロンガリット0.8部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、一段目としてSt
10部およびCHP0.2部の混合物を1時間かけて滴
下した後、1時間保持した。その後、前段階で得られた
重合体の存在下で、第二段目としてMMA30部および
CHP0.6部の混合物を1時間かけて連続滴下した
後、2時間保持して重合を終了させた。得られたグラフ
ト共重合体ラテックスにBHTを0.5部添加した後、
0.2重量%の硫酸水溶液を添加し凝析させ、90℃で
熱処理固化した。その後、凝固物を温水で洗浄し、さら
に乾燥してグラフト共重合体(C−5)粉末を得た。
【0034】グラフト共重合体(C−6)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−8)を固形分として70
部、PO1.2部、ロンガリット0.8部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、一段目としてSt
5部およびCHP0.1部の混合物を1時間かけて滴下
した後、1時間保持した。その後、前段階で得られた重
合体の存在下で、第二段目としてMMA25部およびC
HP0.5部の混合物を1時間かけて連続滴下した後、
2時間保持して重合を終了させた。
【0035】得られたグラフト共重合体ラテックスにB
HTを0.5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液
を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、
凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合
体(C−6)粉末を得た。 (3)封止用エポキシ樹脂組成物の調製 実施例1〜8,比較例1〜8 クレゾールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量23
0)17重量%、臭素化エポキシ樹脂3.0重量%、フ
ェノールノボラック樹脂10重量%、2−ウンデシルイ
ミダゾール1.0重量%、カルナバワックス0.4重量
%、カーボンブラック0.2重量%、シランカップリン
グ剤0.4重量%、三酸化アンチモン2.0重量%及び
結晶質シリカ66重量%からなる組成物100重量部に
対し、表2に記載した各グラフト共重合体を表3に示し
た割合で加えた後、常温でミキサーを用い混合し、さら
に加熱ロールで90〜95℃で混練し、冷却後粉砕し成
形材料とした。これらの組成物について評価した結果を
表3に示した。評価方法は以下に準じた。
【0036】スパイラルフロー:エポキシ樹脂組成物2
0gをEMMI−1−66に準じた金型を用いて175
℃、プランジャー圧力70kg/cm2 の条件で成形した時
の値を測定した。 ヒートサイクル性:底面に15×15×1mmの銅板を埋
め込んだ20×15×3mmの成形品を−50℃と200
℃の恒温槽に30分間づつ入れ20サイクル行った後ク
ラックを調べた。
【0037】耐湿性:エポキシ樹脂組成物を低圧トラン
スファー成形法により180℃、2分間の成形条件でプ
レッシャークッカー用素子を得た。これを常法に従い、
120℃、2気圧プレッシャークッカーテストを行い、
アルミニウム配線に断線が起きる時間を測定した。 グラフト共重合体の粒径:エポキシ樹脂組成物を成形
後、電子顕微鏡を用いて観察し、成形品中に分散したグ
ラフト共重合体の最大粒径を測定した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明により、低応力で、耐湿性、ヒー
トサイクル性、成形性、分散性に優れたエポキシ樹脂組
成物が得られ、電子電気部品等に用いる封止用エポキシ
樹脂組成物として有用である。
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】次に、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物
に用いるグラフト共重合体(B)について詳しく説明す
る。グラフト共重合体(B)を構成するゴム重合体は、
ジエン系単量体49.95〜99.95重量%、これら
と共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%及び架橋
性単量体0.05〜20重量%からなる単量体混合物を
一段または多段で乳化重合して得られるジエン系重合体
である。重合を一段で実施するか多段で実施するかにつ
いては、低応力化、分散性等の目的で随時変更できる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物は、エ
ポキシ樹脂、硬化剤及び無機質充填剤を主成分とする組
成物(A)100重量部と、これに対しグラフト共重合
体(B)が0.1〜30重量部配合されてなるものであ
る。グラフト共重合体(B)が0.1重量部未満では添
加効果が殆どなく、また30重量部を超える量では他の
優れた特性が失われる傾向となるため好ましくない。
ラフト共重合体(B)の配合量は、0.1〜20重量部
であることがより好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく
説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
なお、実施例、比較例中、「部」は「重量部」を表す。 (1)ゴム重合体ラテックスA−1〜A−8の合成 1,3−ブタジエン(以下、Bdと略) 表1記載量 スチレン(以下、Stと略) 同上 ジビニルベンゼン(以下、DVBと略) 同上 1,3−ブチレングリコールジメタリレート (以下、1,3BDと略) 同上 ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド 0.4部 ピロリン酸ソーダ 1.5部 硫酸第一鉄 0.01部 デキストローズ 1部 オレイン酸カリウム 7部 脱イオン水 100部 上記組成の各仕込み成分を、耐圧オートクレーブ中に仕
込み、撹拌しながら50℃で18時間反応させて、ゴム
重合体ラテックスを製造した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】得られたグラフト共重合体ラテックスにブ
チル化ヒドロキシトルエン(以下、BHTと略)を0.
5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液を添加し凝
析させ、90℃で熱処理固化した。その後、凝固物を温
水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合体(B−
1)粉末を得た。 グラフト共重合体(B−2)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−)を固形分として75
部、PO1.2部、ロンガリット0.5部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、一段目としてスチ
レン(以下、Stと略)5部およびCHP0.1部の混
合物を1時間かけて滴下した後、1時間保持した。その
後、前段階で得られた重合体の存在下で、第二段目とし
てMMA20部およびCHP0.4部の混合物を1時間
かけて連続滴下した後、2時間保持して重合を終了させ
た。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】得られたグラフト共重合体ラテックスにB
HTを0.5部添加した後、0.2重量%の硫酸水溶液
を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、
凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合
体(C−3)粉末を得た。 グラフト共重合体(C−4)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−1)を固形分として90
部、PO1.2部、ロンガリット0.部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、MMA10部およ
びCHP0.2部の混合物を1時間かけて滴下した後、
1時間保持し、重合を終了させた。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】グラフト共重合体(C−6)の合成 ゴム重合体ラテックス(A−8)を固形分として70
部、PO1.2部、ロンガリット0.部および脱イオ
ン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内
に仕込み、内温を70℃に保持して、一段目としてSt
5部およびCHP0.1部の混合物を1時間かけて滴下
した後、1時間保持した。その後、前段階で得られた重
合体の存在下で、第二段目としてMMA25部およびC
HP0.5部の混合物を1時間かけて連続滴下した後、
2時間保持して重合を終了させた。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】
【表2】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】
【表3】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく
説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
なお、実施例、比較例中、「部」は「重量部」を表す。 (1)ゴム重合体ラテックスA−1〜A−8の合成 1,3−ブタジエン(以下、Bdと略) 表1記載量 スチレン(以下、Stと略) 同上 ジビニルベンゼン(以下、DVBと略) 同上 1,3−ブチレングリコールジメタリレート (以下、1,3BDと略) 同上 ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド 0.4部 ピロリン酸ソーダ 1.5部 硫酸第一鉄 0.01部 デキストローズ 1部 オレイン酸カリウム 部 脱イオン水 100部 上記組成の各仕込み成分を、耐圧オートクレーブ中に仕
込み、撹拌しながら50℃で18時間反応させて、ゴム
重合体ラテックスを製造した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤及び無機質充填剤
    を主成分とする組成物(A)100重量部と、ジエン系
    単量体50重量%以上、架橋性単量体0.05〜20重
    量%及び残余が共重合可能なビニル系単量体から成る単
    量体混合物を乳化重合して得られたゴム重合体35〜8
    5重量部を含むラテックス存在下にメタクリル酸アルキ
    ルエステルを必須成分として含有するビニル系単量体6
    5〜15重量部を一時に又は数回に分けて添加重合して
    得られるグラフト共重合体(B)0.1〜30重量部と
    からなることを特徴とする封止用エポキシ樹脂組成物。
JP19789691A 1991-08-07 1991-08-07 封止用エポキシ樹脂組成物 Pending JPH0539408A (ja)

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JP19789691A JPH0539408A (ja) 1991-08-07 1991-08-07 封止用エポキシ樹脂組成物
EP19920113404 EP0526895A3 (en) 1991-08-07 1992-08-06 Epoxy resin composition for sealing
CA 2075510 CA2075510A1 (en) 1991-08-07 1992-08-07 Epoxy resin composition for sealing

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007044437A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Omron Healthcare Co Ltd 電子血圧計およびデータ処理装置

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