JPH09268249A - エポキシ樹脂系注型用組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂系注型用組成物

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Publication number
JPH09268249A
JPH09268249A JP10355196A JP10355196A JPH09268249A JP H09268249 A JPH09268249 A JP H09268249A JP 10355196 A JP10355196 A JP 10355196A JP 10355196 A JP10355196 A JP 10355196A JP H09268249 A JPH09268249 A JP H09268249A
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JP
Japan
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epoxy resin
core
shell
parts
weight
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Application number
JP10355196A
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English (en)
Inventor
Toshio Nagase
敏夫 永瀬
Akira Nakayama
昭 中山
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘度が低くて貯蔵安定性が良く、かつ耐クラ
ック性、耐熱変形性及び機械的強度に優れた成形品を与
える注型用エポキシ樹脂系組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)エポキシ樹脂100重量部、
(B)(a)ガラス転移点が−30℃以下の重合体から
なるコア部と、(b)カルボキシル基を有するガラス転
移点が70℃以上の重合体よりなるシェル部とで構成さ
れるコア/シェル共重合体粒子に一価又は二価の金属カ
チオンを付加してイオン架橋させたコア/シェル共重合
体樹脂5〜50重量部、(C)酸無水物70〜150重
量部及び、(D)無機充填剤30〜200重量部を含有
してなるエポキシ樹脂系注型用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘度が低くて粘度
の貯蔵安定性が良く、かつ、耐クラック性、耐熱変形性
及び機械的強度に優れた成形品を与える注型用エポキシ
樹脂系組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電気部品の多くは、金属等のパーツを埋
め込んだ絶縁材料の成形品である。エポキシ樹脂組成物
は、必要に応じて加温等により流動性を増して注型し易
くできることや、埋め込みパーツ周辺部からアーク放電
等の原因となる気泡を注型後の真空操作により除去でき
ること等により、近年高電圧電気機器を始めとした電気
絶縁部品用途に多く利用されている。しかし、同用途で
は成形品の使用に際し、埋め込み金属パーツが通電を受
けて発熱して周辺の樹脂部分にクラックを起こす大きな
問題があり、有効な防止策の開発が待たれている。
【0003】耐クラック性を改善するためには、末端カ
ルボキシル変性アクリロニトリル・ブタジエンゴムの様
な液状ゴムを添加する方法(特公昭52−50562号
公報)、可撓性のエポキシ樹脂を使用する方法(特公平
1−19715号公報)、シリカやアルミナ等の充填剤
微粉末を多量に添加する方法(特公昭62−54822
号公報)等が提案されている。この中で液状ゴムを使用
した場合は硬化の際に液状ゴムがエポキシ樹脂中で島構
造を形成するために加工条件の変化により島の粒子径形
成の程度が異なり、性能のバラツキが大となる。加え
て、硬化の際にエポキシ樹脂との相溶性パラメーターの
差が拡大するために液状ゴムの島の界面に欠陥が生じ、
電気的特性が低下し易い。また、可撓性エポキシ樹脂を
用いた場合には耐熱性や曲げ強さなどの機械的強度や接
着性等が低下するために、用途が限定されていた。ま
た、充填剤微粉末を多量に添加する方法においては、粘
度上昇が甚大となり、成形性、作業性の低下が顕著であ
った。MBS粉末(メチルメタクリレート・スチレン・
ブタジエンのコアシェル樹脂粒子)やエポキシ基含有複
合アクリルゴム粒子(特開平7−109337)や架橋
アクリルゴム微粒子(特開平8−12854)等のゴム
微粒子を添加する方法が提案されている。この中でMB
S粉末とエポキシ基含有複合アクリルゴム粒子はエポキ
シ樹脂に添加した後の粘度上昇が大きく、貯蔵安定性に
問題があった。また、架橋アクリルゴム微粒子について
は架橋構造に伴うゴムの相溶性低下がエポキシ樹脂との
親和性低下につながり、応力を緩和する機能が低減し、
十分な耐クラック性が得られない原因となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記の状
況に鑑み、注型用途において、粘度が低くて貯蔵安定性
が良く、従って成形性、作業性が良く、かつ耐クラック
性、耐熱変形性及び機械的強度に優れた成形品を与える
エポキシ樹脂系組成物を得るべく鋭意研究した結果、特
定のコア/シェル共重合体粒子を配合することにより上
記の目的が達成されることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、 (1)(A)エポキシ樹脂100重量部、(B)(a)
ガラス転移点が−30℃以下の重合体からなるコア部
と、(b)カルボキシル基を有するガラス転移点が70
℃以上の重合体よりなるシェル部とで構成されるコア/
シェル共重合体粒子に、一価又は二価の金属カチオンを
付加してイオン架橋させたコア/シェル共重合体樹脂5
〜50重量部、(C)酸無水物70〜150重量部及び
(D)無機充填剤30〜200重量部を含有してなるエ
ポキシ樹脂系注型用組成物、 (2)酸無水物(C)が脂環式酸無水物である上記
(1)記載のエポキシ樹脂系注型用組成物。 (3)コア/シェル共重合体樹脂(B)が個数平均単一
粒子径0.1〜2μmのものである上記(1)または
(2)記載のエポキシ樹脂系注型用組成物、及び (4)無機充填剤(D)が個数平均単一粒子径1〜40
μmのシリカ及び/又はアルミナである上記(1)〜
(3)のいずれかに記載のエポキシ樹脂系注型用組成
物、が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、(A)成分とし
て用いられるエポキシ樹脂は公知の各種のエポキシ樹脂
で良く、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF又
はレゾルシンをベースとするジグリシジルエーテル;フ
ェノールノボラック樹脂またはクレゾールノボラック樹
脂のポリグリシジルエーテル;水素化ビスフェノールA
のジグリシジルエーテル;グリシジルアミン型;線状脂
肪族エポキシド型;フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸ま
たはテトラヒドロフタル酸のジグリシジルエステル等で
50〜100℃にて液状のものが挙げられる。これらの
エポキシ樹脂は1種用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよく、これらの中では粘度の低いビスフ
ェノールAまたはビスフェノールFをベースとするジグ
リシジルエーテルが好ましい。また、得られる発泡体に
靭性や粘着性を付与するためにエチレンオキシドやプロ
ピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ダイマー酸型エポキシ樹脂、エポキシ変性NBR等の変
性エポキシ樹脂と組み合わせて用いてもよい。これらの
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、100〜300のもの
が好ましく、特に150〜250のものが好ましい。
【0007】本発明では(B)成分として、(a)ガラ
ス転移点が−30℃以下の重合体からなるコア部と、
(b)カルボキシル基を有するガラス転移点が70℃以
上の重合体よりなるシェル部とで構成されるコア/シェ
ル共重合体粒子に一価又は二価の金属カチオンを付加し
てイオン架橋させたコア/シェル共重合体樹脂が用いら
れる。ここに(メタ)アクリレートとは、アクリレート
及び/又はメタクリレートを意味する。該(B)成分に
用いるコア/シェル共重合体樹脂のの製造においては、
まずコア部であるガラス転移点が−30℃以下の重合体
(a)からなるゴム状のシードポリマーを調製する。ガ
ラス転移点が−30℃以下の重合体としては、(メタ)
アクリレート系重合体及び/又はジエン系重合体が好ま
しい。ガラス転移点が−30℃以下のホモ重合体を与え
る(メタ)アクリレート系単量体としては、例えば、n
−プロピルアクリレート(ホモ重合体のガラス転移点−
52℃)、n−ブチルアクリレート(同−54℃)、n
−オクチルアクリレート(同−65℃)、2−エチルヘ
キシルアクリレート(同−85℃)、n−デシルメタク
リレート(同−65℃)などが挙げられ、これらは1種
用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。特に、n−ブチルアクリレートや2−エチルヘキシ
ルアクリレートが好ましい。また、ガラス転移点が−3
0℃以下のホモ重合体を与えるジエン系単量体として
は、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエンなどの共役ジエン系化合物;1,4−ヘキサジエ
ンなどの非共役ジエン系化合物などが挙げられ、これら
は1種又は2種以上を組み合わせて使用することができ
るが、これらの中で、特にブタジエン及びイソプレンが
好適である。
【0008】本発明において、(B)成分のコア部のガ
ラス転移点は−30℃以下、好ましくは−40℃以下で
ある。その理由は、コア部のガラス転移点が−30℃よ
り高いと、樹脂粉末(B)のエポキシ樹脂(A)の補強
材としての機能が低下し、殊に耐衝撃性が低下するから
である。本発明の(B)成分のコア部の一態様として
は、前記の(メタ)アクリレート系又はジエン系単量体
に、所望によりエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の
架橋性単量体を添加して一層ゴム弾性を有するコア部を
調製することが有効である。さらに、前記(メタ)アク
リレート系単量体、ジエン系単量体及び架橋性単量体と
ともに、所望に応じ共重合可能な他の単量体を用いるこ
とができる。この所望に応じて用いられる共重合可能な
他の単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系化合物;
(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどの
シアン化ビニル化合物;さらには、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルフマレート、ヒドロキシ
ブチルビニルエーテル、モノブチルマレエート、グリシ
ジルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレートな
どが挙げられる。これら所望に応じ用いられる共単量体
は1種てもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
く、その使用量は、得られる重合体のガラス転移点が−
30℃以下となる範囲で選ぶ必要があるが、通常コア部
の単量体全重量に基づき50重量%以下の範囲で選ばれ
る。また、必要に応じてt−ドデシルメルカプタンなど
の分子量調節剤を添加してもよい。コア部の粒子は、通
常、乳化重合または微細懸濁重合で作成され、その単一
粒子の大きさは個数基準の長さ平均径0.07〜1.5
μmが好ましい。1.5μmより大きいと、つぎのシェ
ル層を被覆させる反応にしばしば困難を伴う。また、
0.07μmより小さいとコア/シェル共重合体が小さ
くなり易い。
【0009】本発明の(B)成分を得るには、次に、こ
のようにして得られたガラス転移点が−30℃以下の重
合体の上にガラス転移点が70℃以上のカルボキシル基
含有重合体からなるシェル層を形成させる。このシェル
層を形成する重合体は、(A)成分のエポキシ樹脂と相
溶性のあるものが好ましい。即ち、エポキシ樹脂の相溶
性パラメーター9.3〜10.8と同程度の相溶性パラ
メーターを有する、ガラス転移点70℃以上のカルボキ
シル基含有重合体が好ましい。そのためには、ホモ重合
体がガラス転移点70℃以上を与える単量体を主に用い
る必要がある。具体的には、例えば、イソプロピルメタ
クリレート(ホモ重合体のガラス転移点81℃)、t−
ブチルメタクリレート(同107℃)、シクロヘキシル
メタクリレート(同76℃)、フェニルメタクリレート
(同110℃)、メチルメタクリレート(同105℃)
などの(メタ)アクリレート系単量体を1種または2種
以上用いることが好ましい。また、これらを50重量%
以上の主成分として、これらと共重合可能な単量体を所
望により併用してもよい。そのような共単量体として
は、スチレン(ホモ重合体のガラス転移点100℃)、
4−クロロスチレン(同110℃)、2−エチルスチレ
ン(同103℃)などの芳香族ビニル単量体;アクリロ
ニトリル(同125℃)、塩化ビニル(同約80℃)な
どが挙げられる。上記の(a)成分の主単量体の中で
は、(メタ)アクリレート系単量体、特にメチルメタク
リレートが好適である。本発明において、(B)成分の
シェル層(b)のガラス転移点は70℃以上、好ましく
は90℃以上である。シェル層のガラス転移点が70℃
未満であるとコア/シェル共重合体からなる樹脂粒子を
重合反応後に乾燥する際、凝集して塊になりやすい。
本発明において、コア/シェル共重合体粒子のコア部/
シェル層の重量比は1/4〜3/1であることが好まし
く、更に好ましくは1/3〜2/1の範囲にあることが
望ましい。コア部/シェル層の重量比が1/4未満であ
ると、注型用組成物の成形品のクラック性が低下するお
それがある。コア部/シェル層の重量比が3/1を超え
ると、コア/シェル共重合体からなる樹脂粒子のイオン
架橋物とエポキシ樹脂との混合物の貯蔵時の粘度の増加
が大きくなるおそれがある。
【0010】本発明において、シェル層の樹脂はエポキ
シ樹脂が硬化した後は一体的な物質として含有されるこ
とにより、耐クラック性を高く維持することができる。
そのため、シェル層の樹脂はエポキシ樹脂と相溶性があ
るので、硬化前の貯蔵中にエポキシ樹脂が粒子に浸透し
て顕著な粘度上昇を起こし、塗工不能になるおそれがあ
る。この場合、シェル層を共有結合による架橋処理を十
分に行うことにより貯蔵安定性は改善できるが、本来の
目的である耐クラック性が逆に低下するという背反した
結果となる。本発明においては、シェル層の重合体にイ
オン架橋させたコア/シェル共重合体を使用することに
より、貯蔵中の粘度上昇を防ぎ、硬化物に高い耐クラッ
ク性をもたせることができる。イオン架橋は、熱可逆的
に架橋構造の形成が変化するため、樹脂粒子の表面は、
室温では架橋された構造の性質を示し、一方、加熱硬化
の成形条件下では架橋が弛緩した性質を示す。その結
果、本発明に用いられる接着性組成物は、粘度安定性と
耐クラック性とを兼ね備えた性質を有している。
【0011】すなわち、本発明においては、架橋剤とし
ての金属カチオンが、コア/シェル共重合体のシェル層
に側鎖として導入されたカルボキシル基とカルボキシル
基との間にイオン架橋を形成させ、これによる三次元ポ
リマー構造によって、分散媒であるエポキシ樹脂による
室温での膨潤性を低下させ、それでいて加熱によりイオ
ン架橋が弛緩するので、エポキシ樹脂はコア/シェル共
重合体に浸透しつつ硬化するので本来の物性を発揮する
ことができる。本発明においては、イオン架橋の目的
で、シュル部の重合体はカルボキシル基を含有する必要
がある。このカルボキルき導入法としては、シェル部形
成のための重合反応に、不飽和カルボン酸単量体を併用
する方法や、シェル部の成分の(メタ)アクリレート系
単量体等を重合して調製した重合体粒子を、重合後にア
ルカリなどのけん化させる方法などがある。通常は、シ
ェル部の共重合体の共単量体成分としてカルボキシル基
を有する炭素数3〜8個のラジカル重合性不飽和カルボ
ン酸単量体を導入する。このような不飽和カルボン酸と
しては、例えば、(メタ)アクリル酸、α−エチルアク
リル酸、クロトン酸などの不飽和モノカルボン酸;マレ
イン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、クロロ
マレイン酸などの不飽和カルボン酸やその無水物;マレ
イン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸
モノブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチ
ル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イ
タコン酸モノブチルなどの少なくとも一つのカルボキシ
ル基を有する不飽和ポリカルボン酸誘導体などが挙げら
れる。これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよいが、これらの中で特に(メタ)アク
リル酸、マレイン酸又は無水マレイン酸が好適である。
【0012】上記のカルボキシル基を含む単量体単位の
量は、該共重合体100重量部当たり0.01〜20重
量部であることが好ましく、更に好ましくは0.05〜
10重量部の割合で存在することが望ましい。カルボキ
シル基を含む単量体単位の含有量が該共重合体100重
量部当たり0.01重量部未満であると、イオン架橋に
よる粒子表面の改質効果が発揮されない傾向がある。カ
ルボキシル基を含む単量体単位の含有量が該共重合体1
00重量部当たり20重量部を超えると、その量の割に
は粒子表面の改質効果の向上はあまり認められず、むし
ろコア/シェル共重合体本来の機械的特性が低下するお
それがある。本発明においては、また、所望によりシェ
ル部の原料成分として、テトラエチレングリコールトリ
メタクリレート、トリメリット酸トリアリルのような架
橋性単量体を併用することができる。
【0013】本発明において、コア/シェル共重合体を
製造する典型例としては、まず前記のコア部形成のため
の単量体を用いて乳化重合又は微細懸濁重合により重合
体粒子のラテックスを製造する。次いで、このラテック
スに前記したシェル部を形成させるための単量体を添加
してシード乳化重合を行う。この後段の反応は、安定な
反応生成物を得るため、乳化剤溶液やラジカル開始剤溶
液をある一定期間にわたって少量ずつ添加する方式が多
用される。本発明において、通常は上記の後段のシェル
部形成のための単量体の中に前記のカルボキシル基含有
単量体を所定量含有させる。シェル部全体にカルボキシ
ル基が存在する共重合体にしてもよいし、シェル部の最
外層のみにカルボキシル基を有する共重合体にしてもよ
い。シェル部の最外層のみにカルボキシル基を含む共重
合体にするには、カルボキシル基含有単量体を、シェル
部の重合反応の後期に連続的あるいは断続的に添加する
ことが好ましい。シェル部の最外層のみにカルボキシル
基を存在させる方法であれば、カルボキシル基を有する
単量体単位のコア/シェル共重合体粒子全体に占める割
合を少量にして、本来のコア/シェル共重合体の物性を
維持できるので好ましい。このコア/シェル共重合体
は、前記のように少なくとも2段階の多段重合法により
得ることができるが、場合によっては1段目で作成した
シードラテックスを無機塩やアルコールや単量体などに
よって部分凝集させたのち、その上にグラフト重合する
ことにより作成してもよい。
【0014】本発明においては、次に、前記コア/シェ
ル共重合体に金属カチオンを添加してシェル部のカルボ
キシル基間をイオン架橋させることにより、(B)成分
のコア/シェル共重合体樹脂を調製する。この金属カチ
オンとしては、例えば、カリウム、ナトリウム、リチウ
ム、セシウムなどの一価の金属イオン;カルシウム、亜
鉛、スズ、クロム、鉛などの二価の金属イオンなどを使
用することができるが、特に周期律表I〜II族に属する
金属の一価又は二価のイオンが好ましい。また、該カチ
オンの供給体としては、前記金属類の酸化物、水酸化
物、リン酸塩、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、亜硝
酸塩、亜硫酸塩などの無機酸の塩;さらにはギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、オクチル酸、カプリン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エルシン酸、
リノレン酸、コハク酸、アジピン酸、ナフテン酸、チオ
カルボン酸などの有機酸の塩;アセチルアセトン塩;エ
トキシドやメトキシドなどのアルコラートなどが挙げら
れる。酸塩の場合は、酸の解離定数pKaが4以上のも
のが望ましい。また、これらの金属カチオンの中で、特
に一価の金属の水酸化物及びカルボン酸塩がイオン架橋
の反応効率や加熱成形品の機械的強度の点から有効であ
る。前記の一価及び二価のカチオン供給体は、溶液中に
おいては、室温で数分以内でイオン架橋反応が可能であ
るという特徴を有している。本発明において、コア/シ
ェル共重合体をイオン架橋させる場合は、所望の架橋度
に応じて、コア/シェル共重合体中に含有されるカルボ
キシル基当たりのカチオン供給体の金属原子のモル比を
選択する必要がある。カチオン供給体の添加量は、コア
/シェル共重合体中のカルボキシル基量に対して0.1
〜3モル倍が好適範囲で、このモル比でイオン架橋させ
た樹脂粒子は特に機械的特性が優れたものとなる。上記
モル比が0.1モル倍未満の場合は、共重合体樹脂粉末
とエポキシ樹脂の混合物の貯蔵安定性改良のための表面
改質効果が著しく劣り、上記モル比が3モル倍を超えた
場合は得られたイオン架橋させた樹脂粉末の吸湿性が高
く、硬化した接着性組成物の機械的特性が低下する傾向
が見られる。
【0015】本発明においては、多段重合により得られ
たコア/シェル共重合体を含むラテックスを、通常、多
翼型回転ディスク式、円盤型回転ディスク式、ノズル式
などで噴霧乾燥をすることにより、粉末状のコア/シェ
ル共重合体樹脂が得られる。この乾燥の場合、一般にコ
ア/シェル共重合体は噴霧液滴単位で凝集し、20〜1
00μm程度の凝集粒子を形成する。凝集の程度は乾燥
条件によって異なり、乾燥後に粉砕してほぐす工程を設
けることもできる。また、乳化重合後に塩析法や凍結法
によりラテックス粒子を凝固分離し、脱水して調製した
ウェットケーキを流動床などで乾燥して、凝集粒子状と
して得ることもできる。本発明組成物において(B)成
分は、エポキシ樹脂(A)中に均一に分散され、それに
より成形品の耐クラック性、耐衝撃強度が大きく改善さ
れる。更に、エポキシ樹脂組成物の粘度の経時変化が小
さいので貯蔵安定性が良く、これが注型操作を安定化し
て気泡の抱き込みの低減等の品質安定化に寄与する。本
発明における(B)成分の使用量は、エポキシ樹脂
(A)100重量部当たり5〜50重量部、好ましくは
10〜30重量部である。(B)成分の使用量が5重量
部未満では、得られるエポキシ樹脂成形品の耐クラック
性の改善効果が小さい。逆に50重量部より多く使用さ
れても使用量の割には耐クラック性は上がらない。イオ
ン架橋したコア/シェル共重合体樹脂の単一粒子の大き
さはシード乳化重合の結果で決定され、個数基準の長さ
平均径は0.1〜2μmが好ましい。この範囲から外れ
ると、(A)成分のエポキシ樹脂中に均一に分散させ難
い傾向があり、そのため耐クラック性が変動しやすい。
【0016】本発明において(C)成分として用いられ
る酸無水物としては無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテートな
どの芳香族酸無水物;テトラヒドロ無水フタル酸、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸、特に4−メチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル
ヘキサヒドロ無水フタル酸、特に4−メチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸などの脂環式
酸無水物;ドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無
水物、ポリアゼライン酸無水物などの脂肪族酸無水物な
とが挙げられる。これらは1種用いてもよいし、2種以
上組み合わせて用いてもよい。これらの中では脂環式酸
無水物が好ましく、特に4−メチルヘキサヒドロ無水フ
タル酸が低粘度で、かつ、粘度の貯蔵安定性がよいので
好ましい。従って、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸が酸無水物(C)の中の50重量%以上を占めること
が推賞される。(C)成分の本発明における配合量は、
エポキシ樹脂(A)100重量部当たり70〜150重
量部、好ましくは90〜130重量部である。酸無水物
(C)の配合量が70重量部未満であると硬化が不十分
になり成形品が脆弱になる。一方、150重量部より多
く配合されると、余剰の酸無水物が多すぎて成形品は脆
弱になる。
【0017】本発明において(D)成分として用いられ
る無機充填剤としては、シリカ、アルミナ、ジルコニ
ア、タルク、炭酸カルシウム、クレイ、水酸化アルミニ
ウム、ケイ酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、二
酸化チタン、窒化アルミニウム、セライト、パーライ
ト、ケイ砂、ドロマイト石灰石、黒色酸化鉄、ケイ酸リ
チウム、石英粉、マイカ、アスベスト、石膏、アルミニ
ウム金属粉等が挙げられ、特にシリカ粉及びアルミナ粉
が好ましい。無機充填剤をエポキシ樹脂に配合すること
により、樹脂硬化時の収縮現象の低減、硬化発熱の緩和
したり、成形品の耐熱性、膨張性、電気絶縁性、耐薬品
性、耐摩耗性等の改善を図ることができる。かかる無機
充填剤の粒子径は0.1〜40μmが好ましく、1〜2
0μmが更に好ましい。40μm以上ではエポキシ樹脂
混合物の貯蔵中における充填剤粒子が沈降しやすくな
り、また0.1μm以下になるとエポキシ樹脂混合物の
粘度が上昇しやすい。
【0018】従来、注型用エポキシ樹脂系組成物におい
ては、無機充填剤はエポキシ樹脂100重量部当たり2
50重量部以上配合され、殊に電気絶縁を目的とする用
途では300重量部以上使用されていた。しかし無機充
填剤の極度の多用は耐衝撃強度を低下させ、また、組成
物を高粘度化して気泡を抱き込んで電気特性を悪化する
問題を有していた。しかし、本発明組成物においては
(B)成分のイオン架橋させた共重合体樹脂が配合さ
れ、それにより耐熱膨張性、耐熱性、電気絶縁性、耐ク
ラック性の向上が図られるので、無機充填剤の使用量を
従来より低減できる。即ち、本発明における無機充填剤
(D)の配合量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当
たり、30〜200重量部、好ましくは50〜170重
量部である。配合量が30重量部未満では成形品の耐電
圧特性の低下や絶縁ガス分解生成物に対する耐久性の低
下等が起き易くなり、200重量部より多く使用すると
粘度上昇により注型時に気泡を巻込み、成形品の電気絶
縁性を悪化し易い。
【0019】従来、しばしば加熱して組成物の粘度を流
動し得るまで低下することが行なわれていたのに対し、
本発明組成物は無機充填剤の減量により粘度が低下し、
60℃以下の低温でも流し込み加工ができて取扱性が顕
著に改善された。また、その後工程の加熱による粘度低
下があっても充填剤の沈降等は殆ど発生せず、80℃以
下の初期硬化により一層の低収縮化も図ることができ
た。尚、無機充填剤としてシリカを使用する場合は、γ
−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング
剤を併用することが好ましい。また、沈降防止剤とし
て、コロイダルシリカ、有機ベントナイト、無水ケイ
酸、含水ケイ酸やジベンジリデンソルビトールを5部程
度使用することも有効である。上記の(A)、(B)、
(C)及び(D)成分を混合して本発明組成物を調製す
るには、公知の任意の混練機を使用して行うことができ
る。このような混練機としては、例えば、ディスパー、
ニーダー、三本ロール、パドルミキサー、プラネタリー
ミキサーなどを好適に使用することができる。本発明に
用いられる共重合体樹脂(B)はシェル部においてイオ
ン架橋しているので、エポキシ樹脂と混合しても高温に
加熱しない限り組成物の増粘作用は殆どないので、組成
物は安定に保存することができる。
【0020】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて、本発明の樹
脂組成物および成形品について具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、部
数は重量基準である。組成物等の特性は次に示す方法に
より評価した。 粘度 擂潰機を用いて40℃で混合した組成物
を60℃に1時間加温した状態にてブルックフィールド
型粘度計(M型6rpm)で測定した。 粘度安定性 擂潰機を用いて40℃で混練した組成物
を40℃で1週間貯蔵した後、60℃に加温して測定し
た粘度を初期粘度値で除した数値を粘度変化値として比
較した。 A: 粘度変化値<1.5 B: 1.5≦粘度変化値<5.0 C: 5.0≦粘度変化値
【0021】耐クラック性 アセトンで洗浄した鉄製の
ボルトM16×L45とM16ナットをはめ合わせて径
40mm×長さ75mmの型に入れ、これにエポキシ樹
脂系組成物を60℃に加温して注入してから80℃で6
0分、次いで150℃で120分加熱、硬化して試験片
を得る。試験片5個につき個別に表1に示す指数1から
順次高い方向のヒートサイクルにかけ、目視により試験
片にクラックが認められる指数の段階で当該試験片の試
験を終える。5個のクラック発生指標の平均を求める。
【0022】
【表1】
【0023】熱変形温度 4mm×10mm×120
mmの型に60℃に加温したエポキシ樹脂系組成物を注
入し、耐クラック性試験片の作成と同条件で硬化して試
験片を得る。JIS K7207に準じた試験方法で測
定した試験片数3個での平均を測定値とした。 曲げ強さ 熱変形温度試験用と同サンプルを用い、
JIS K7203に準じた試験方法で23℃で測定し
た試験片5個での平均を測定値とした。
【0024】コア/シェル共重合体樹脂の調製 n−ブチルアクリレート49.5部を架橋剤トリメリッ
ト酸トリアリル0.5部と共に、ソジウムラウリルサル
フェート1.0部を乳化剤とし、過硫酸カリウム0.1
部をラジカル開始剤として、水150部中で重合温度7
0℃にて180分間攪拌して乳化重合を行い、コア部の
粒子としてのポリn−ブチルアクリレートの分散した重
合液を製造した。電子顕微鏡で単一粒子径を測定したと
ころ、個数基準長さ平均径0.25μmであった。続い
てこの重合液にメチルメタクリレート48及部びメタク
リル酸2部を添加し重合を継続してコア/シェル共重合
体粒子のラテックスを得た。上記の重合後のラテックス
に水酸化カリウム1%水溶液を室温にて2部添加し、3
0分攪拌した。次いでこれを150℃の窒素を用いて噴
霧乾燥して粒子表面にイオン架橋させたコア/シェル共
重合樹脂を得た。電子顕微鏡で単一粒子径を測定したと
ころ、個数基準長さ平均径0.32μmであった。別途
に、上記のコア部のみの重合処方で重合し、また、コア
部の処方のn−ブチルアクリレート49.5部及びトリ
メリット酸トリアリル0.5部の代わりにメチルメタク
リレート48及部びメタクリル酸2部を用いた重合処方
で重合した。それぞれで得られた重合体ラテックスを塩
析して水洗し、乾燥して得た重合体のガラス転移点を示
差熱分析計で測定したところ、前者(コア部の重合体に
相当)−45℃、後者(シェル部の重合体に相当)10
5℃であった。
【0025】実施例1〜5、比較例1〜6 表2または表3に示す配合に従い、先ず、硬化剤にコア
/シェル共重合体樹脂(ただし、比較例1ではこれを用
いず、比較例2〜5では表3に記す重合体を用いる)を
粗分散させ、室温で三本ロールに通して硬化剤組成物を
事前に調整し室温で保存しておく。引き続き、同様にエ
ポキシ樹脂と無機充填剤と場合によりシランカップリン
グ剤を万能混合機を用いて100℃で別途に加熱混合す
る。後者の混合後、加熱を止め、前者のロール混合物を
万能混合機中のエポキシ樹脂混合物中に添加混合し、注
型用エポキシ樹脂系組成物を得、試験材料とした。同組
成物の温度は混合後、60℃とした。各組成物の上記各
試験の評価結果を表2又は表3に示す。
【0026】
【表2】
【0027】注 *1 エピコート828、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、油化シェルエポキシ(株)製 *2 YDF−170、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、東都化成(株)製 *3 コア/シェル共重合体樹脂、上記の調製による
もの *4 リカシッドMH−700、4−メチルヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、新日本理化(株)製 *5 リカシッドMT−500、4−メチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸、新日本理化(株)製 *6 クインハードQH200、メチルテトラヒドロ
無水フタル酸、日本ゼオン(株)製 *7 DBU、1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)−7ウンデセン、サンアプロ(株)製 *8 クリスタライトAA、シリカ、平均粒子径6μ
m、(株)龍森製 *9 アルミナ、平均粒子径15μm、太平洋ランダム
(株)製 *10 SH6040シラン、シランカップリング剤、
トーレシリコーン(株) 製
【0028】
【表3】
【0029】注 *1 エピコート828、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、油化シェルエポキシ(株)製 *2 コア/シェル共重合体樹脂、上記の調製による
もの *3 CTBN1300×8、末端カルボキシル変性
アクリロニトリル−ブタジエンゴム、宇部興産(株)製 *4 KM334、MBS樹脂、ロームアンドハース
社製 *5 n−ブチルアクリレート97%−グリシジルメ
タクリレート3%共重合体ゴム *6 ニポールDN601、カルボキシル変性液状ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム(変性部位は末端に限
らない)、日本ゼオン(株)製 *7 リカシッドMH−700、4−メチルヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、新日本理化(株)製 *8 m−フェニレンジアミン *9 DBU、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)
−7ウンデセン、サンアプロ(株)製 *10 クリスタライトAA、シリカ、平均粒子径6μ
m、(株)龍森製 *11 SH6040シラン、シランカップリング剤、
トーレシリコーン(株) 製
【0030】本発明の要件を備えた実施例1〜5のエポ
キシ樹脂系組成物はいずれも粘度が十分低くて注型に好
都合であり、粘度の安定性がある。また、これらから得
られる成形品は耐クラック性、耐熱性があって十分な機
械的強度を有している。特に、硬化剤として4−メチル
ヘキサヒドロ無水フタル酸を用いると、組成物の粘度の
低さと粘度の安定性が著しい。本発明に係るコア/シェ
ル共重合体樹脂を配合しない従来の組成物は、粘度が高
く、耐クラック性、耐熱変形性及び曲げ強さの劣る成形
品を与えた(比較例1)。また、CTBN、MBS、エ
ポキシ基含有アクリルゴム粒子等を配合する従来の改良
法によっても成形品の上記諸特性は僅かな改善しか見ら
れない(比較例2〜5)。酸無水物でない硬化剤を用い
た比較例6は、高粘度で粘度安定性の悪い組成物を与え
た。
【0031】
【発明の効果】本発明により、粘度が低くて粘度の貯蔵
安定性が良く、かつ、耐クラック性、耐熱変形性及び機
械的強度に優れた成形品を与える注型用エポキシ樹脂系
組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/36 NKX C08K 3/36 NKX // B29K 63:00 B29L 31:34

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂100重量部、
    (B)(a)ガラス転移点が−30℃以下の重合体から
    なるコア部と、(b)カルボキシル基を有するガラス転
    移点が70℃以上の重合体よりなるシェル部とで構成さ
    れるコア/シェル共重合体粒子に一価又は二価の金属カ
    チオンを付加してイオン架橋させたコア/シェル共重合
    体樹脂5〜50重量部、(C)酸無水物70〜150重
    量部及び(D)無機充填剤30〜200重量部を含有し
    てなるエポキシ樹脂系注型用組成物。
  2. 【請求項2】 酸無水物(C)が脂環式酸無水物である
    請求項1記載のエポキシ樹脂系注型用組成物。
  3. 【請求項3】 コア/シェル共重合体樹脂(B)が個数
    基準長さ平均単一粒子径0.1〜2μmのものである請
    求項1または請求項2記載のエポキシ樹脂系注型用組成
    物。
  4. 【請求項4】 無機充填剤(D)が個数平均単一粒子径
    1〜40μmのシリカ及び/又はアルミナである請求項
    1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂系注型用組成
    物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146160A (ja) * 2000-11-17 2002-05-22 Shin Etsu Chem Co Ltd 液状エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2002338790A (ja) * 2001-05-22 2002-11-27 Nippon Kayaku Co Ltd 固着含浸用エポキシ樹脂組成物
JP2006233145A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Nippon Zeon Co Ltd 液状エポキシ樹脂組成物
JP2009203431A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Kyocera Chemical Corp 注形用エポキシ樹脂組成物および高熱伝導コイル
JP2018141150A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 三菱ケミカル株式会社 多官能エポキシ樹脂組成物、および該多官能エポキシ樹脂組成物を硬化させてなる硬化物

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