JPH0539328A - 合成樹脂エマルジヨンの製造方法 - Google Patents

合成樹脂エマルジヨンの製造方法

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JPH0539328A
JPH0539328A JP22221791A JP22221791A JPH0539328A JP H0539328 A JPH0539328 A JP H0539328A JP 22221791 A JP22221791 A JP 22221791A JP 22221791 A JP22221791 A JP 22221791A JP H0539328 A JPH0539328 A JP H0539328A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、耐熱性および粘着性にすぐれた合
成樹脂エマルジョンを一段階で、しかも簡単なプロセス
で製造する方法を提供するにある。 【構成】 炭素数が4以上のアルキル基を有するアクリ
ル酸アルキルエステルを主成分とし、かつ不飽和カルボ
ン酸を0.1〜20重量%および酢酸ビニルを1〜30
重量%含有するビニル系単量体混合物を、該ビニル系単
量体混合物の総重量に対して0.001〜5重量%の連
鎖移動剤の存在下、構造中に反応性の二重結合を有する
特定の反応性乳化剤を用いて乳化重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一液型感圧接着剤とし
て有用な合成樹脂エマルジョンの製造方法に関し、さら
に詳しくは連鎖移動剤の存在下、反応性乳化剤を用い、
炭素数が4以上のアルキル基を有するアクリル酸アルキ
ルエステルを主成分とし、特定量の不飽和カルボン酸と
酢酸ビニルを含むビニル系単量体混合物を乳化重合する
ことを特徴とする、耐熱性および粘着性にすぐれた一液
型感圧接着剤として有用な合成樹脂エマルジョンの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アクリル系感圧接着剤エマルジョ
ンは、接着特性と耐久性にすぐれているために、従来の
天然ゴム系、合成ゴム系の感圧接着剤に代わって、広く
普及してきている。そして、市場のニーズの高度化に伴
い、感圧接着剤の機能化が要求されている。しかし、従
来のアクリル系感圧接着剤エマルジョンは、耐熱性に劣
るという欠点があった。
【0003】この従来のアクリル系感圧接着剤エマルジ
ョンの欠点を改良する方法としては、(a)多官能基を
持つビニル単量体を併用し、粒子内架橋による凝集力を
向上させる方法、(b)ポリマー中の官能基(−OH,
−COOH)を利用し、架橋剤を後添して粒子間架橋さ
せて凝集力を向上させる方法、(c)アクリルアマイド
のような高ガラス転移温度単量体を共重合させ、ポリマ
ーのガラス転移温度を高めることによって凝集力を向上
させる方法などが知られている。しかし、前記(a)ま
たは(b)の方法においては、ポリマーの凝集力の向上
に伴う耐熱性の付与はできても、高分子量化に伴う接着
性の低下が起こり、強粘着力を得ることは不可能であっ
た。また、(c)の方法においては、被着体との貼合時
において、ヌレ性の低下が生じ、強粘着性の付与は得ら
れなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
アクリル系感圧接着剤エマルジョンの欠点を克服し、耐
熱性および粘着性にすぐれた、一液型感圧接着剤として
有用な合成樹脂エマルジョンを架橋剤等を全く使用せ
ず、しかも一段階で製造する方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、従来の感圧接着
剤エマルジョンには見られない、高い耐熱剥離力を持つ
感圧接着剤エマルジョンを一段階で、しかも架橋剤等を
まったく用いずに、その構造式中に反応性の二重結合を
有する特殊な反応性乳化剤を用い、連鎖移動剤の存在下
で、炭素数が4以上のアルキル基を有するアクリル酸ア
ルキルエステルを主成分とし、不飽和カルボン酸と酢酸
ビニルを特定の割合で含むビニル系単量体混合物を乳化
重合させて得られる合成樹脂エマルジョンが、前記課題
を解決できることを知り本発明を完成するに到った。
【0006】すなわち、本発明は、炭素数が4以上のア
ルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルを主成分
とし、かつ不飽和カルボン酸を0.1〜20重量%およ
び酢酸ビニルを1〜30重量%含有するビニル系単量体
混合物を、該ビニル系単量体混合物の総重量に対して
0.001〜5重量%の連鎖移動剤の存在下、下記の一
般式(I)〜(V)で表わされる反応性乳化剤から選ば
れる少なくとも1種を用いて乳化重合させることを特徴
とする合成樹脂エマルジョンの製造方法に関する。
【0007】
【化6】 (但し、R1 は置換基を有していてもよい炭化水素基、
2 は水素またはメチル基、MはNa、またはNH4
示す。)
【0008】
【化7】 (但し、R3 は置換基を有していてもよい炭化水素基、
4 は水素またはメチル基、MはNaまたはNH4 を示
す。)
【0009】
【化8】 (但し、R5 は置換基を有していてもよい炭化水素基、
6 は水素またはメチル基、Aは炭素数2〜4のアルキ
レン基、mは0〜100の数であり、Xは水素、ノニオ
ン系の親水基またはアニオン系の親水基である。)
【0010】
【化9】 (但し、R7 は炭素数4〜18のアルキル基、アルケニ
ル基またはアラルキル基、R8 は水素、炭素数4〜18
のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基、Aは
炭素数2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、
nは2〜200の数であり、Mはアルカリ金属原子、N
4 またはアルカノールアミン残基である。)
【0011】
【化10】 (但し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは
0〜100の数である。)以下に本発明をさらに詳細に
説明する。本発明に用いられるビニル系単量体混合物
は、炭素数が4以上のアルキル基を有するアクリル酸ア
ルキルエステルを主成分とし、ビニル系単量体混合物中
に不飽和カルボン酸を0.1〜20重量%および酢酸ビ
ニルを1〜30重量%それぞれ含むものである。
【0012】アクリル酸アルキルエステルとしては、炭
素数が4以上、好ましくは4〜12のアルキル基を有す
るものであって、しかもポリマーにした際にそのポリマ
ーのガラス転移温度が比較的低いものが用いられ、代表
的なものとしては、n−ブチル、iso−ブチルまたは
t−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、ヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、オクチルまたはiso−オクチルアクリレート、ノ
ニルアクリレートなどがあげられる。これらのアクリル
酸アルキルエステルは、ビニル系単量体混合物中、少な
くとも50重量%用いられる。炭素数が4以上のアルキ
ル基を有するアクリル酸アルキルエステルの使用量が5
0重量%未満では、ポリマーのガラス転移温度が高く、
乾燥時のタック、ヌレ性の低下、さらにはそれに伴なう
密着性の低下が生じるといった欠点を有する。
【0013】不飽和カルボン酸は、耐熱性を得るために
必要とされる凝集力の付与のために用いられる。用いら
れる不飽和カルボン酸は、一価または二価以上のカルボ
ン酸を含むものであり、具体的にはアクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロ
トン酸、イタコン酸などがあげられる。
【0014】不飽和カルボン酸の使用量は、ビニル系単
量体混合物中、0.1〜20重量%、好ましくは0.5
〜10重量%である。不飽和カルボン酸の使用量が0.
1重量%未満では、耐熱性を得るための凝集力の不足が
生じ、また20重量%を越えると、ポリマーの凝集力が
強すぎ、接着性の低下が生じるため好ましくない。
【0015】本発明に用いる酢酸ビニルは、ポリマーの
凝集力を高め、耐熱性の付与と共に、基材・被着体との
なじみを助ける働きがある。酢酸ビニルの使用量は、ビ
ニル系単量体混合物中、1〜30重量%、好ましくは2
〜15重量%である。酢酸ビニルの使用量が1重量%未
満では、凝集力の向上、および酢酸ビニルの持つ基材、
被着体へのなじみといった特長を得ることができず、ま
た30重量%を越えると、ガラス転移温度が高くなりす
ぎ、接着力の低下が生じ好ましくない。
【0016】ビニル系単量体混合物は、炭素数が4以上
のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル、不
飽和カルボン酸および酢酸ビニル以外に、他のビニル系
単量体を包含してもよい。たとえば生成ポリマーに凝集
力を付与するためには、ポリマーにした際に比較的高い
ガラス転移温度を示す単量体、たとえばメチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート等を本発明の目的を損なわない範
囲内で配合することができる。その他使用し得る他のビ
ニル系単量体の代表的なものとしては、n−ブチル、i
so−ブチルまたはt−ブチルメタアクリレート、n−
アミルメタアクリレート、ヘキシルメタアクリレート、
2−エチルヘキシルメタアクリレート、オクチルまたは
iso−オクチルメタアクリレート、ノニルメタアクリ
レート、プロピオン酸ビニル、スチレン、α−メチルス
チレン、アクリロニトリル、エチレン、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、および適量の親水性ビニル単量体とし
て、ビニルスルホン酸ソーダ、ソディアムメタアリルス
ルホン酸、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスル
ホン酸、パラスチレンスルホン酸ソーダ、(メタ)アク
リルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート等があげられる。
【0017】本発明に用いられる連鎖移動剤の代表的な
ものとしては、ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプ
タン、ドデシルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−ヒ
ドロキシエタンチオールの如きメルカプタン類、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコ
ール類、四塩化炭素等のハロゲン化炭素類などがあげら
れる。これらの連鎖移動剤は、1種または2種以上が併
用される。
【0018】連鎖移動剤の使用量は、ビニル系単量体混
合物の総重量に対して0.001〜5重量%、好ましく
は0.05〜2重量%である。0.001重量%未満で
は、ポリマーの凝集力が高すぎ、強粘着力を得ることが
できず、5重量%を越えるとポリマーの凝集力が低す
ぎ、耐熱性を維持することができず好ましくない。
【0019】本発明で用いられる反応性乳化剤は、前記
一般式(I),(II),(III),(IV)および(V)で
表わされるものであり、これらは2種以上混合して使用
してもよい。反応性乳化剤の使用量は、ビニル系単量体
混合物の総重量に対して0.1〜5重量%が好ましい。
【0020】本発明の合成樹脂エマルジョンは、通常の
乳化重合法によって製造することができる。重合時に
は、通常重合開始剤が用いられ、一般に乳化重合に使用
されるものであれば全て使用することができる。代表的
なものをあげれば、過酸化水素、過硫酸アンモニウムな
どの水溶性無機過酸化物または過硫酸塩、クメンハイド
ロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの有
機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化
合物があげられる。重合開始剤の使用量は、ビニル系単
量体混合物の総重量に対して0.1〜2重量%が好まし
い。なお、これらの重合開始剤と金属イオンおよび還元
剤との併用による一般にレドックス重合法として公知の
方法によってもよいことはもちろんである。
【0021】また、前記した各種の単量体は、これを一
括して、もしくは分割して、または連続的に滴下して加
えてもよい。重合は、通常60〜85℃の温度で行われ
る。
【0022】生成乳化ポリマーのガラス転移温度は、ポ
リマーを構成するそれぞれの成分のガラス転移温度より
求めた理論ガラス転移温度で−80〜−20℃の範囲で
あることが好ましい。ガラス転移温度が−80℃より低
いと、一般に凝集力が低すぎ、耐熱性が出ない。凝集力
を上げるため高分子量体にすると、密着性が低下する欠
点が出てくる。また逆にガラス転移温度が−20℃より
高いと、ポリマーの凝集力、硬さが高すぎ、乾燥使用時
のタック、ヌレ性の低下が生じ、密着性が悪くなり、粘
着剤としては好ましくない。
【0023】本発明の合成樹脂エマルジョンには、必要
に応じて粘着付与剤、防腐剤、防カビ剤、顔料などの添
加剤を配合してもよい。
【0024】本発明の合成樹脂エマルジョンは、耐熱性
および粘着性にすぐれており、一般の粘着テープ、シー
ト、ラベル用の感圧接着剤として有用である。
【0025】
【作用】本発明において、炭素数が4以上のアルキル基
を有するアクリル酸アルキルエステルを主成分とし、特
定量の不飽和カルボン酸と酢酸ビニルを含むビニル系単
量体混合物を連鎖移動剤の存在下、反応性乳化剤を用い
て乳化重合して得られる合成樹脂エマルジョンがなぜ非
常に高い耐熱剥離力を示すのかは、明確に解明されてい
ない。しかし、アクリル酸アルキルエステル/不飽和カ
ルボン酸/酢酸ビニルより構成されるポリマーは、粒子
表面に酸が局在し、その下に酢酸ビニル、最内殼にガラ
ス転移温度の低いアクリル酸アルキルエステルといった
粒子内での若干の局在化が生じている可能性があり(硬
い殻の中に軟らかいポリマーの存在)、また不飽和カル
ボン酸、酢酸ビニルのホモポリマーの存在も充分考えら
れ、理論上のガラス転移温度より粒子表面のガラス転移
温度が高くなっていると考えられる。このような状態に
おいて、連鎖移動剤の効果的な使用により、基材・被着
体とのなじみを上げ、かつ高ガラス転移温度で接するこ
とにより、予想以上の耐熱性が上がっているのではない
かと想定される。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例および比較例により説
明する。なお、例中、部および%はすべて重量基準であ
る。
【0027】実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロートを有する容器
中に、イオン交換水を15部仕込み、80℃まで昇温し
た。これにイオン交換水23.5部、前記一般式(III)
で表わされる反応性乳化剤(但し、R5 はC9 19、R
6 はH、Aはエチレン基、mは20、Xはスルホン酸
基)0.5部、2−エチルヘキシルアクリレート50
部、酢酸ビニル5部、メタクリル酸3部、ドデシルメル
カプタン0.05部の混合乳化液を4時間で滴下した。
【0028】一方、該混合乳化液の滴下開始と同時に、
5%過硫酸アンモニウム水溶液0.2部と、5%の酸性
亜硫酸ソーダ水溶液0.3部を別々に添加して乳化重合
を開始した。同時に、5%過硫酸アンモニウム水溶液1
部を4時間かけて滴下した。この間、容器内は80℃に
保ち、滴下終了後1.5時間、80℃を保った。その後
冷却を開始し、30℃以下まで冷却後、アンモニア水
(28%)を1.5部添加した。得られた合成樹脂エマ
ルジョンの固形分濃度は58.4%、粘度は2400cp
s であった。
【0029】実施例2 実施例1において、酢酸ビニルの使用量を1部に減ら
し、2−エチルヘキシルアクリレートの使用量を54部
に変えた以外は、実施例1と同様の反応を行った。得ら
れた合成樹脂エマルジョンの固形分濃度は58.4%、
粘度は2000cps であった。
【0030】実施例3 実施例1において、ドデシルメルカプタン0.05g
を、イソプロピルアルコール(IPA)0.8gに変え
た以外は、実施例1と同様の反応を行った。得られた合
成樹脂エマルジョンの固形分濃度は58.3%、粘度は
1100cps であった。
【0031】実施例4 実施例1において、メタクリル酸の使用量を1部に減ら
し、2−エチルヘキシルアクリレートの使用量を52部
に増やした以外は、実施例1と同様の反応を行った。得
られた合成樹脂エマルジョンの固形分濃度は58.4
%、粘度は1400cps であった。
【0032】実施例5 実施例1において、仕込みにさらにIPAを1部入れ、
イオン交換水を14部とし、ドデシルメルカプタンの使
用量を0.02部に減らした以外は、実施例1と同様の
反応を行った。得られた合成樹脂エマルジョンの固形分
濃度は58.3%、粘度は900cpsであった。
【0033】比較例1 実施例1において、一般式(III)で表わされる反応性乳
化剤の代わりに、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダを
等量用いた以外は、実施例1と同様の反応を行った。得
られた合成樹脂エマルジョンの固形分濃度は58.5
%、粘度は3900cps であった。
【0034】比較例2 実施例1において、酢酸ビニルの代わりに、メチルメタ
クリレートを等量用いた以外は、実施例1と同様の反応
を行った。得られた合成樹脂エマルジョンの固形分濃度
は58.5%、粘度は3400cps であった。
【0035】比較例3 実施例1において、ドデシルメルカプタンを除いた以外
は、実施例1と同様に反応を行った。得られた合成樹脂
エマルジョンの固形分濃度は58.4%、粘度は460
0cps であった。
【0036】比較例4 実施例1において、メタクリル酸の代わりに、アクリル
アマイドを等量用いた以外は、実施例1と同様に反応を
行った。得られた合成樹脂エマルジョンの固形分濃度は
58.3%、粘度は8200cps であった。
【0037】上記実施例および比較例で得られた合成樹
脂エマルジョンを、ポリカルボン酸系増粘剤で1000
0±1000(cps)に増粘させた後、これをPETフイ
ルムに30g/m2 (ドライ)になるよう塗布し、粘着
フイルムを作製した。この粘着フイルムを用いて、80
℃における180°剥離力、保持力を測定した。結果を
表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1の結果から明らかなように、本発明の
合成樹脂エマルジョンは、耐熱性と強粘着性を兼ね備え
ており、一液型感圧接着剤として有用であることがわか
る。
【0040】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成したので、
耐熱性および粘着性にすぐれた一液型感圧接着剤として
有用な合成樹脂エマルジョンを一段階で、しかも簡単な
プロセスで製造することができ、得られた合成樹脂エマ
ルジョンの特性を利用して、粘着テープ、シート、ラベ
ル等の感圧接着剤として利用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が4以上のアルキル基を有するア
    クリル酸アルキルエステルを主成分とし、かつ不飽和カ
    ルボン酸を0.1〜20重量%および酢酸ビニルを1〜
    30重量%含有するビニル系単量体混合物を、該ビニル
    系単量体混合物の総重量に対して0.001〜5重量%
    の連鎖移動剤の存在下、下記の一般式(I)〜(V)で
    表わされる反応性乳化剤から選ばれる少なくとも1種を
    用いて乳化重合させることを特徴とする合成樹脂エマル
    ジョンの製造方法。 【化1】 (但し、R1 は置換基を有していてもよい炭化水素基、
    2 は水素またはメチル基、MはNaまたはNH4 を示
    す。) 【化2】 (但し、R3 は置換基を有していてもよい炭化水素基、
    4 は水素またはメチル基、MはNaまたはNH4 を示
    す。) 【化3】 (但し、R5 は置換基を有していてもよい炭化水素基、
    6 は水素またはメチル基、Aは炭素数2〜4のアルキ
    レン基、mは0〜100の数であり、Xは水素、ノニオ
    ン系の親水基またはアニオン系の親水基である。) 【化4】 (但し、R7 は炭素数4〜18のアルキル基、アルケニ
    ル基またはアラルキル基、R8 は水素、炭素数4〜18
    のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基、Aは
    炭素数2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、
    nは2〜200の数であり、Mはアルカリ金属原子、N
    4 またはアルカノールアミン残基である。) 【化5】 (但し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは
    0〜100の数である。)
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