JPH0539015Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、車体開口部に対して開閉動される
ドアをシールするような自動車のドアシール構造
に関する。

（従来の技術） 従来、上記例の自動車のドアシール構造として
は、例えば、実開昭60−152531号公報に記載のも
のがある。

すなわち、フラツシユサーフエイス化した自動
車のドア構造において、ドアサツシユの上縁部内
端に上方に向けて突出する吸出し防止片を一体形
成すると共に、高速走行時、ドアガラスが外方へ
吸い出されようとした時、上述の吸出し防止片を
係止する断面逆Ｌ字状の係止片を、車体としての
ルーフレールアウタに接合したものがあるが、車
体開口部のシール性が充分でなかつた。

（考案の目的） この考案は、車体開口部のシール性を二重シー
ル構造により向上させると共に、ドア吸出しをも
良好に防止することができ、またフラツシユサー
フエイス化を図ることができる自動車のドアシー
ル構造の提供を目的とする。

（考案の構成） この考案は、ドアパネルと、ドアガラスと、ド
アサツシユとを有するドアをシールする自動車の
ドアシール構造であつて、上記ドアサツシユの上
縁部と対向する車体の開口部に、ドアサツシユ外
端部に当接するリツプ部を一体的に形成したリテ
ーナを取付け、上記リツプ部の外面にドアサツシ
ユ外端部を当接して第１シール部を構成し、上記
リテーナに中空状のウエザストリツプを配設する
と共に、このウエザストリツプと対向する上記ド
アサツシユ上縁部には、上方に突出するシール用
の突起部を形成し、上記ウエザストリツプに該突
起部を当接して第２シール部を構成し、上記突起
部の車外側において上記ウエザストリツプに、該
突起部に衝合して上記ドアサツシユの車外方向へ
の動きを規制するソリツドラバーが一体的に形成
された自動車のドアシール構造であることを特徴
とする。

（考案の効果） この考案によれば、車体開口部にドアを閉成し
た時、ドアサツシユ外端部とリテーナのリツプ部
とが当接して上述の開口部をシールすると共に、
リテーナ側のウエザストリツプに対してドアサツ
シユ側の突起部が圧接して上述の開口部をシール
するので、リツプ部とドアサツシユ外端部とによ
る第１シール部と、ウエザストリツプと突起部と
による第２シール部との両者からなる二重シール
構造により、充分なシール性の向上を図ることが
できる効果がある。

また、上述のウエザストリツプに一体的に形成
されたソリツドラバーが、ドア吸出し時に上述の
突起部に衝合し、ドアサツシユの車外方向への動
きを規制するので、ドア吸出しを良好に防止する
ことができ、さらにフラツシユサーフエイス化を
図ることもできる。

（実施例） この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述
する。

図面は自動車のドアシール構造を示し、第１図
において、ドアパネル１と、ドアガラス２と、ド
アサツシユ３とを有するドア４を、車体５の開口
部６に開閉可能に取付けている。

第２図は上述のドアサツシユ３の上縁部３ａお
よび対応する車体部分の拡大断面を示し、ルーフ
レールアウタ７の車室側にルーフレールインナ８
を接合して閉断面９を有するルーフレール１０を
形成すると共に、上述のルーフレール１０の上部
接合フランジ部１１にはルーフパネル１２を連結
し、ルーフレールアウタ７上端部と、ルーフパネ
ル１２外端部との間の凹部１３にルーフモール１
４を配設している。

また、上述のルーフレール１０の下部接合フラ
ンジ部１５には、内部に芯金１６を有するシーミ
ングウエルト１７を嵌着している。

ところで、前述のドアサツシユ上縁部３ａと対
向する車体５の開口部６つまりルーフレールアウ
タ７の開口形成部７ａの下面には、スクリユ１８
を用いてリテーナ１９を取付けている。

このリテーナ１９は、断面が略Ｃ字状の芯金２
０の外側面（図示の状態では上面側）に弾性体２
１を一体的に接合したもので、この弾性体２１の
外端部には、下方に向けて延び、ドアサツシユ３
の外端部３ｂに当接するリツプ部２２を一体形成
し、このリツプ部２２の外面にドアサツシユ外端
部３ｂを当接して第１シール部を構成している。

また、上述のリテーナ１９における芯金２０の
凹溝２３には、中空状のウエザストリツプ２４を
配設している。

一方、前述のドアサツシユ上縁部３ａは第２図
からも明らかなように、一枚物の金属板をロール
成形により形成し、中心部よりも外側には下向き
の凹部２５を、また中心部よりも内側には閉断面
２６および該閉断面２６上部に位置する上向きの
凹部２７を形成し、上述の下向きの凹部２５には
ガラスランチヤンネル２８を、また上述の上向き
の凹部２７にはウエザストリツプ２９をそれぞれ
配設している。

なお、第２図に示す仮想線αは、上述のウエザ
ストリツプ２９のフリー状態である。

このように構成したドアサツシユ上縁部３ａの
車体側のウエザストリツプ２４と対向する部分に
は、上方に向けて逆Ｕ字状に突出するシール用の
突起部３０を形成し、この突起部３０を上述のウ
エザストリツプ２４に当接して第２シール部を構
成している。

さらに、この突起部３０の車外側において前述
のウエザストリツプ２４には、該突起部３０に衝
合してドアサツシユ３の車外方向への動きを規制
する硬質ゴム製のソリツドラバー３１を一体的に
接合形成している。

なお、第２図において矢印ｂはドア４の開閉方
向を示す。

図示実施例は上記の如く構成するものにして、
以下作用を説明する。

第２図に示すように、ドア４を閉成した時に
は、ドアサツシユ外端部３ｂとリテーナ１９のリ
ツプ部２２とが互に当接して、車体開口部６とド
アサツシユ上縁部３ａとの間をシールする。

また、車体側のウエザストリツプ２４に対して、
ドアサツシユ３側の突起部３０が圧接して上述の
開口部６をシールする。

このように上述のリツプ部２２とドアサツシユ
外端部３ｂとの当接による第１シール部と、上述
のウエザストリツプ２４と突起部３０との当接に
よる第２シール部との両者からなる二重シール構
造により、シール性の向上を図ることができる効
果がある。

なお、ドア４側のウエザストリツプ２９および
車体側のインナウエザストリツプ３２によつても
上述の開口部６をシールすることは勿論である。

一方、車両の高速走行時には、ドア４が第２図
の矢印ａ方向へ吸い出されようとするが、このよ
うなドア吸出し時には、ウエザストリツプ２４に
一体的に形成したソリツドラバー３１が上述の突
起部３０に衝合して吸出し力に対抗するので、ド
ア吸出しを良好に防止することができ、さらには
第２図に示した如くフラツシユサーフエイス化を
図ることもできる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図はド
アシール構造を備えた自動車の斜視図、第２図は
第１図の−線に沿う拡大断面図である。 １……ドアパネル、２……ドアガラス、３……
ドアサツシユ、３ａ……ドアサツシユ上縁部、３
ｂ……ドアサツシユ外端部、４……ドア、５……
車体、６……開口部、１９……リテーナ、２２…
…リツプ部、２４……ウエザストリツプ、３０…
…突起部、３１……ソリツドラバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ドアパネル１と、ドアガラス２と、ドアサツシ
   ユ３とを有するドア４をシールする自動車のドア
   シール構造であつて、 上記ドアサツシユ３の上縁部３ａと対向する車
   体５の開口部６に、ドアサツシユ外端部３ｂに当
   接するリツプ部２２を一体的に形成したリテーナ
   １９を取付け、上記リツプ部２２の外面にドアサ
   ツシユ外端部３ｂを当接して第１シール部を構成
   し、上記リテーナ１９に中空状のウエザストリツ
   プ２４を配設すると共に、 このウエザストリツプ２４と対向する上記ドア
   サツシユ上縁部３ａには、上方に突出するシール
   用の突起部３０を形成し、上記ウエザストリツプ
   ２４に該突起部３０を当接して第２シール部を構
   成し、 上記突起部３０の車外側において上記ウエザス
   トリツプ２４に、該突起部３０に衝合して上記ド
   アサツシユ３の車外方向への動きを規制するソリ
   ツドラバー３１が一体的に形成された 自動車のドアシール構造。