JPH0538722U - 耐屈曲性シールドケーブル - Google Patents

耐屈曲性シールドケーブル

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JPH0538722U
JPH0538722U JP291292U JP291292U JPH0538722U JP H0538722 U JPH0538722 U JP H0538722U JP 291292 U JP291292 U JP 291292U JP 291292 U JP291292 U JP 291292U JP H0538722 U JPH0538722 U JP H0538722U
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JP
Japan
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shield layer
copper alloy
shielded cable
tape
copper
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JP291292U
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English (en)
Inventor
信博 藤尾
道生 米田
正昭 木原
修 江原
憲治 原田
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Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
Original Assignee
Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールドケーブルの耐屈曲性を向上させる。 【構成】 可撓性絶縁心線6の複数本を撚合わせたコア
c上にテープ7を巻回して押え巻きし、その上にシール
ド層8を設け、さらにその周りに外被9を設けた耐屈曲
性シールドケーブルにおいて、前記可撓性絶縁心線の導
体4を下記の銅合金の線から成し、シールド層8を、高
抗張力繊維糸の周りに銅箔テープ又は下記の銅合金箔テ
ープを横巻きした箔糸を押え巻き層7の上に横巻き又は
編組したものとする。 記 インジウム含有量が0.047〜1重量%、酸素含有量
が0.01重量%を超え且つ0.03重量%以下、イン
ジウム含有量が酸素含有量の4.7倍以上であって、残
部が実質的に銅から成る高力高導電性銅合金。上記銅合
金線は耐屈曲性に優れており、シールド層8は、それを
形成する箔糸が長さ方向にも径方向にも伸び縮みし、か
つ高抗張力繊維糸の特性と相俟って十分な耐屈曲性を保
持する。このため、ケーブル全体の耐屈曲性は高い。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、ロボット用ケーブルなどの繰り返し屈曲が加えられ、かつ、ノイ ズの影響をなくした耐屈曲性シールドケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
この種のケーブルは、移動部に使用されるため、曲げ、捩り、震動等によって 断線しにくいことが要求され、一般には、可撓撚線導体の上に絶縁被覆を設けて 絶縁心線とし、その可撓性絶縁心線の複数本を撚合わせたコア上にテープを巻回 して押え巻きし、その上にシールド層を設け、さらにその周りに外被を設けた構 成である。
【0003】 このケーブルにおける従来のシールド層は、0.08〜0.18mmφの軟銅線 を押え巻き層の上に横巻き或いは編組したものである。
【0004】 ここで、ケーブルが屈曲する際、屈曲中心に対し、導体よりシールド層が内側 又は外側に位置するため、シールド層が導体より曲げ倍率が小さい。このため、 この種のケーブルにおいては、導体よりシールド層が早く断線して、シールド効 果が失われ、ロボット等の暴走の一因となっていた。
【0005】 この考案は、まず、シールド層の耐屈曲性を高め、さらにケーブル全体の耐屈 曲性を高めることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この考案にあっては、まず、前述の構成のシール ドケーブルにおいて、その可撓性絶縁心線の導体を下記の銅合金Aの線からなし 、さらに、そのシールド層を、高抗張力繊維糸の周りに銅箔又は下記の銅合金箔 のテープを横巻きした箔糸を、押え巻き層の上に横巻き又は編組したものとした のである。
【0007】 記 (A)インジウム含有量が0.047〜1重量%、酸素含有量が0.01重量% を超え且つ0.03重量%以下、インジウム含有量が酸素含有量の4.7倍以上 であって、残部が実質的に銅から成る銅合金。 (特公昭61−46535号公報参照)。
【0008】 上記高抗張力繊維には、ポリエステル系合成繊維(例えば、テトロン:帝人株 式会社 商品名)、芳香族ポリアミド繊維(例えばケブラー:米国デュポン社 商品名)などの種々の合成繊維、天然繊維を適宜に選択する。
【0009】 上記ケーブルは、シールド層が各銅合金箔糸、可撓性導体が銅線のものとする こともでき、また、可撓性導体を銅合金線、銅箔糸又銅合金箔糸、シールド層を 銅合金からなる線の横巻き又は編組とすることもできる。さらに、可撓性導体は 銅箔糸又は銅合金箔糸で形成することもできる。
【0010】
【作用】
このように構成するこの考案に係るケーブルは、まず、可撓性導体又はシール ド層をなす上記組成Aからなる銅合金が、上記特公昭61−46535号公報等 に記載のごとく、耐屈曲性に優れ、導電性においても、純銅に比べて遜色がない 。例えば、疲労特性において、曲げ歪0.306%の条件では、上記銅合金から なる線の破断屈曲回数が16.1万回に対し、純銅線のそれは約4.3万回と約 4分の1であり、曲げ歪0.22%の条件では、上記銅合金線:3150万回以 上、純銅線:約11.93万回と約260分の1以下、曲げ歪0.18%の条件 では、上記銅合金線:6200万回以上、純銅線:約21.8万回と約280分 の1以下である。
【0011】 また、銅箔糸又は銅合金箔糸は長さ方向にも径方向にも伸び縮みし、かつ高抗 張力繊維糸の特性と相俟って十分な耐屈曲性を保持する。
【0012】 したがって、これらの十分な耐屈曲性を保持する銅合金又は箔糸の組合せの可 撓性導体及びシールド層から成るケーブルは耐屈曲性の優れたものとなる。
【0013】
【実施例】
まず、表1に示す構成でもって、図2に示すように、テトロン糸1の周りに純 銅箔テープ2を横巻きして銅箔糸3を製作した。
【0014】 一方、40本/0.08mmの前記(A)の組成の銅合金集合撚線4の上にポリ テトラフルオロエチレン(PTFE)5を押出成形して、0.2mm2 の絶縁心線 6を製作した(図1参照)。
【0015】
【表1】
【0016】 つぎに、前記絶縁心線6を2心撚合せて「対」aとし、この「対」aを複数集 合撚りしてケーブル芯(コア)cとし、この上に押え巻き層7、シールド層8、 およびポリウレタンエラストマーを材料とする外被9を順次設けて、図1に示す この考案に係るケーブルPを得た。このとき、シールド層8は前記銅箔糸3を横 巻き(図4)または編組(図5)することにより形成する。
【0017】 ここで、ケーブルPの用途によっては「対」a間の干渉が生ずる場合がある。 このような場合には、各「対」aごとにシールド層10を施し、これを集合撚り してケーブル芯cとし、この上に押え巻き層7、シールド層8、および外被9を 順次設けることもできる。このとき、対aのシールド層10も銅箔糸3の横巻き 又は編組により形成する。
【0018】 一方、比較例として、導体4:純銅線、シールド層8:0.12mmφの軟銅線 編組(比較例1)、導体4:高力銅合金線A、シールド層8:0.12mmφの軟 銅線横巻き(比較例2)、導体4:高力銅合金線A、シールド層8:0.12mm φの軟銅線編組(比較例3)、導体4:高力銅合金線A、シールド層8:0.0 8mmφの軟銅線横巻き(比較例4)とし、他は実施例と同一構成のケーブルPも それぞれ製作した。
【0019】
【表2】
【0020】 その実施例1、2及び各比較例のケーブルPを、下記の条件下で、図6に示す 屈曲試験を行った結果を表2の下欄に示す。
【0021】 記 曲げ角度 :±90度 曲げ半径R :6mm 荷重W :1kg 曲げ速度 :40回/分(左右をそれぞれ一回と数えて)。
【0022】 この結果から、各実施例は比較例に比べシールド層8の耐屈曲性が著しく優れ ていることが理解できる。
【0023】 また、絶縁心線6の導体4に、図3に示すように前述表1の構成において銅線 に代え0.1mmφの上記銅合金Aの線を母線とした銅合金箔糸3を7本撚りした ものを使用し、他は実施例1、2と同一構成のケーブルPを製作し、前述の屈曲 試験を行ったところ、導体4は1900,000回の屈曲によってもなお1心線 も全断線が生じなかった。
【0024】 さらに、導体4を銅箔糸3により形成し、シールド層8を上記銅合金Aの線又 は箔糸の横巻き・編組により形成したケーブルPを製作し、同様に屈曲試験を行 ったところ、銅合金の優れた耐屈曲性によってシールド層8の断線は阻止され、 導体4及びシールド層8は実施例1、2と同様な結果を得た。
【0025】 なお、上記実施例では、絶縁心線6の絶縁体5にPTFEを使用したが、この 外にポリ塩化ビニル(PVC)、架橋ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム等 を、外被9にはポリウレタンエラストマーにかえて、PVC、クロロプレン、ポ リエステルエラストマー等を使用することができる。
【0026】
【考案の効果】
この考案は、以上のように構成したので、絶縁心線の導体及びシールド層の耐 屈曲性が著しく向上し、信頼性の高いケーブルを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の断面図
【図2】銅箔糸の正面図
【図3】絶縁心線の導体断面図
【図4】シールド層の構成説明図
【図5】シールド層の構成説明図
【図6】屈曲試験説明図
【符号の説明】
1 高抗張力繊維糸(テトロン) 2 銅箔テープ(銅合金箔テープ) 3 銅箔糸(銅合金箔糸) 4 可撓性導体(集合撚線) 5 絶縁被覆(PTFE) 6 絶縁心線 7 押え巻き層 8 シールド層 9 外被(シース) P ケーブル c コア(ケーブル芯)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 江原 修 東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電 線株式会社内 (72)考案者 原田 憲治 東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電 線株式会社内

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性絶縁心線の複数本を撚合わせたコ
    ア上にテープを巻回して押え巻きし、その上にシールド
    層を設け、さらにその周りに外被を設けた耐屈曲性シー
    ルドケーブルにおいて、前記可撓性絶縁心線の導体を下
    記の銅合金の線から成し、前記シールド層を、高張力繊
    維糸の周りに銅箔テープを横巻きした銅箔糸を、押え巻
    き層の上に横巻きして形成したことを特徴とする耐屈曲
    性シールドケーブル。 記 インジウム含有量が0.047〜1重量%、酸素含有量
    が0.01重量%を超え且つ0.03重量%以下、イン
    ジウム含有量が酸素含有量の4.7倍以上であって、残
    部が実質的に銅から成る高力高導電性銅合金。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の耐屈曲性シールドケー
    ブルにおいて、上記シールド層を、上記銅箔糸を上記押
    え巻き層の上に編組して形成したことを特徴とする耐屈
    曲性シールドケーブル。
  3. 【請求項3】 可撓性絶縁心線の複数本を撚合わせたコ
    ア上にテープを巻回して押え巻きし、その上にシールド
    層を設け、さらにその周りに外被を設けた耐屈曲性シー
    ルドケーブルにおいて、前記可撓性絶縁心線の導体を請
    求項1に記載の銅合金の線から成し、前記シールド層
    を、高抗張力繊維糸の周りに請求項1に記載の銅合金の
    箔テープを横巻きした銅合金箔糸を、押え巻き層の上に
    横巻きして形成したことを特徴とする耐屈曲性シールド
    ケーブル。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の耐屈曲性シールドケー
    ブルにおいて、上記シールド層を、上記銅合金箔糸を上
    記押え巻き層の上に編組して形成したことを特徴とする
    耐屈曲性シールドケーブル。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の耐屈曲性シール
    ドケーブルにおいて、上記可撓性絶縁心線の導体を、高
    抗張力繊維糸の周りに銅箔テープを横巻きした銅箔糸に
    より形成したことを特徴とする耐屈曲性シールドケーブ
    ル。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4に記載の耐屈曲性シール
    ドケーブルにおいて、上記可撓性絶縁心線の導体を、高
    抗張力繊維糸の周りに請求項1に記載の銅合金の箔テー
    プを横巻きした銅合金箔糸により形成したことを特徴と
    する耐屈曲性シールドケーブル。
  7. 【請求項7】 可撓性絶縁心線の複数本を撚合わせたコ
    ア上にテープを巻回して押え巻きし、その上にシールド
    層を設け、さらにその周りに外被を設けた耐屈曲性シー
    ルドケーブルにおいて、前記可撓性絶縁心線の導体を、
    高抗張力繊維糸の周りに銅箔テープを横巻きした銅箔糸
    により形成し、前記シールド層を請求項1に記載の銅合
    金の線を押え巻き層の上に横巻きして形成したことを特
    徴とする耐屈曲性シールドケーブル。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の耐屈曲性シールドケー
    ブルにおいて、上記シールド層を上記銅合金の線を上記
    押え巻き層の上に編組して形成したことを特徴とする耐
    屈曲性シールドケーブル。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、7又は8のいずれか1つ
    に記載の耐屈曲性シールドケーブルにおいて、その可撓
    性絶縁心線の導体を、高抗張力繊維糸の周りに、請求項
    1に記載の銅合金の箔テープを横巻きした銅合金箔糸に
    より形成したことを特徴とする耐屈曲性シールドケーブ
    ル。
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Cited By (3)

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