JP2023064247A - ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】銅の使用量を低減でき、かつ外力や自重の影響でシールド層に断線が発生しにくいケーブルを提供する。【解決手段】ケーブル1は、1本以上の電線2を有するケーブルコア3と、ケーブルコア3の周囲を覆うシールド層4と、シールド層4の周囲を覆うシース5と、を備え、シールド層4は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第1金属素線41と、銅または銅合金からなる複数本の第2金属素線42とが交差するように編み組みされた編組シールドからなり、第2金属素線42の外径が、第1金属素線41の外径よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、ケーブルに関する。
従来、サーボモータ等に接続されるケーブルとして、例えば、対撚線からなる複数本の信号線と、その周囲に配置された複数本の電源線と、を備えた複合ケーブルがある(例えば、特許文献1参照。)。このケーブルでは、複数本の信号線と複数本の電源線とを一括して覆うように、すずめっき軟銅線からなる金属素線を編み組みした編組シールドからなるシールド層が設けられている。
特開2002-313144号公報
近年、脱炭素化の動きが加速しており、脱炭素系資源として世界的に銅の需要が高まっているため、銅の価格が急騰している。例えば、銅の価格は、アルミニウムの価格の4倍以上となっている。そのため、電線やケーブルでは、導体抵抗やシールド特性への影響を考慮しながら、導体やシールド層に使用されている銅の使用量を減らすことが望まれる。特に、ケーブルにおいては、電線の本数が多くなるにつれてケーブルの外径が大きくなる傾向にある。ケーブルの外径が大きくなると、シールド層を構成する金属素線として使用される銅の使用量も多くなり、コストが大幅に増加してしまうおそれがある。
さらに、ケーブルにおいては、シールド層を銅や銅合金からなる金属素線で構成する場合、金属素線の使用量が多くなるにつれてケーブルの重量も重くなる傾向にある。ケーブル全体の重量に対するシールド層の重量の割合が大きくなると、例えばケーブルを屈曲させたときに、ケーブルに対する外力やケーブルの自重がシールド層に付与されるなど、シールド層に大きな負荷がかかる。そのため、シールド層を構成する金属素線が外力や自重の影響によって断線してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、銅の使用量を低減でき、かつ外力や自重の影響でシールド層に断線が発生しにくいケーブルを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、1本以上の電線を有するケーブルコアと、前記ケーブルコアの周囲を覆うシールド層と、前記シールド層の周囲を覆うシースと、を備え、前記シールド層は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第1金属素線と、銅または銅合金からなる複数本の第2金属素線とが交差するように編み組みされた編組シールドからなり、前記第2金属素線の外径が、前記第1金属素線の外径よりも大きい、ケーブルを提供する。
本発明によれば、銅の使用量を低減でき、かつ外力や自重の影響でシールド層に断線が発生しにくいケーブルを提供できる。
(a)は本発明の一実施の形態に係る電線の長手方向に垂直な断面を示す断面図であり、(b)はシールド層の模式図、(c)は内側シールド層の模式図である。 本発明の他の実施の形態に係る電線の長手方向に垂直な断面を示す断面図である。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1(a)は本実施の形態に係る電線の長手方向に垂直な断面を示す断面図である。また、図1(b)はシールド層(以下、外側シールド層ともいう)の模式図であり、図1(c)は内側シールド層の模式図である。ケーブル1は、例えば、工場等において産業用ロボットと制御機器等とを接続する固定部用ケーブル等として用いられるものである。なお、ケーブル1は、産業用ロボット以外の工場設備の固定部用ケーブル等として用いられるものであってもよいし、さらには、自動車等の内部に配線されるケーブル等に用いられるものであってもよい。
図1(a)に示すように、ケーブル1は、1本以上の電線2を有するケーブルコア3と、ケーブルコア3の周囲を覆うシールド層4(以下、外側シールド層4ともいう)と、シールド層4の周囲を覆うシース5と、を備えている。
(電線2)
電線2は、信号伝送用の複数本の信号線21と、電源供給用の複数本の電源線22と、を含んでいる。つまり、ケーブル1は、信号線21と電源線22とを複合した複合ケーブルである。
信号線21は、一対の絶縁電線211を撚り合わせた対撚線212からなる。対撚線212を構成する各絶縁電線211は、すずめっき軟銅線等からなる複数本の素線(例えば、0.1mm以下の外径を有する素線)を撚り合わせた導体211aと、導体211aの周囲を覆うように設けられた絶縁体211bと、を有している。絶縁体211bは、例えば、ETFE(テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂からなる。
ここでは、6本(6対)の信号線21(対撚線212)を用いた場合を示しているが、信号線21(対撚線212)の本数はこれに限定されない。つまり、信号線21は、1本でもよいし、6本より多くてもよい。各対撚線212は、対撚線212間のクロストーク(ノイズ)を抑制するために、それぞれ異なる撚りピッチで撚り合わされていることがより望ましい。また、信号線21は、対撚線212に限定されない。例えば、信号線21は、同軸ケーブルでもよい。
電源線22は、すずめっき軟銅線等からなる複数本の素線(例えば、0.1mm以下の外径を有する素線)を撚り合わせた導体22aと、導体22aの周囲を覆うように設けられた絶縁体22bと、を有している。絶縁体22bは、例えば、ETFE(テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂からなる。電源線22は、対撚線212を構成する絶縁電線211よりも導体断面積が大きく、外径も大きい。ここでは、11本の電源線22を用いる場合を示しているが、電源線22の本数はこれに限定されない。つまり、電源線22は、1本でもよいし、11本より多くてもよい。
(ケーブルコア3)
ケーブルコア3は、電線2の周囲を覆い、シールド層4より内側に設けられた内側シールド層8を有している。例えば、図1(a)に示すケーブル1では、ケーブルコア3は、複数本の信号線21を含む内層コア3aと、内層コア3aの周囲を覆うように設けられた内側シールド層8と、内側シールド層8の周囲に撚り合わされた複数本の電源線22を含む外層コア3bと、を有している。なお、図1(a)に示すケーブル1では、内側シールド層8の周囲に電線2を設けた構造としたが、これに限定されない。つまり、ケーブルコア3は、内側シールド層8とシールド層4との間に電線2が設けられていなくてもよい。これにより、ケーブル1の外径を小さくした構造にすることができるため、ケーブルコアの外側に設けたシールド層を構成する銅または銅合金からなる金属素線の使用量を低減させることができる。その結果、ケーブル1のコストを低減することができる。
内層コア3aは、6本(6対)の信号線21(対撚線212)を撚り合わせて構成されている。ケーブル中心部には、屈曲時に応力が集中するため、本実施の形態では、介在6の周囲に信号線21(対撚線212)を螺旋状に撚り合わせて内層コア3aを構成した。これにより、屈曲時の応力が信号線21(対撚線212)に集中して信号線21(対撚線212)の伝送特性が劣化することを抑制可能になる。
介在6としては、例えば、スフ(ステープルファイバー)糸等の糸状体を用いることができる。スフ糸は、適度なクッション性を有しており、屈曲しても折れるといったこともないので、ケーブル1を屈曲する用途に用いる場合に特に好適である。なお、介在6に用いる糸状体はスフ糸に限らず、例えば、紐や紙、ジュート、不織布等からなるものも用いることができる。また、介在6として糸状体に限らず、例えば帯状のものを用いることもできる。介在6は、クッション性を付与することで、屈曲時に信号線21(対撚線212)にかかる応力を分散し、信号線21(対撚線212)の伝送特性の劣化を抑制する役割も果たしている。
対撚線212の撚り方向は、導体211a及び内層コア3aの撚り方向と反対方向であるとよい。導体211aの撚り方向は内層コア3aの撚り方向と同じ方向となる。これは、対撚線212の撚り方向を、導体211aや内層コア3aの撚り方向と同じ方向とした場合、導体211aを構成する素線に繰り返し同方向の撚りが加わることとなり、屈曲時等に素線が絞り切れてしまうおそれがあるためである。対撚線212の撚り方向を、導体211aや内層コア3aの撚り方向と反対方向とすることで、素線の断線を抑制し、屈曲に対する耐性を向上することが可能になる。
なお、導体211aの撚り方向とは、絶縁電線211の一端側から見たときに、他端側から一端側にかけて素線が回転している方向である。対撚線212の撚り方向とは、内層コア3aの一端側から見たときに、他端側から一端側にかけて絶縁電線211が回転している方向である。また、内層コア3aの撚り方向とは、内層コア3aの一端側から見たときに、他端側から一端側にかけて対撚線212が回転している方向である。
内層コア3aの周囲には、第1押さえ巻きテープ7が螺旋状に巻付けられている。第1押さえ巻きテープ7としては、紙テープや不織布からなるテープ等を用いることができる。第1押さえ巻きテープ7は、断面視でほぼ円形状となるように巻き付けられている。内層コア3aを構成する信号線21(対撚線212)のそれぞれは、第1押さえ巻きテープ7の内周面に接触している。第1押さえ巻きテープ7の周囲には、内側シールド層8が設けられている。内側シールド層8の詳細については後述する。
内側シールド層8の周囲には、樹脂テープ9が螺旋状に巻付けられている。樹脂テープ9は、外層コア3bを構成する電源線22と内側シールド層8との間で滑りを良くし摩耗を抑制する役割を果たす。樹脂テープ9としては、摩耗に強く、かつ滑りの良い材質を用いるとよく、例えば、ナイロン、あるいは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やETFE(テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体)等のフッ素樹脂からなるものを用いることができる。なお、樹脂テープ9は、ケーブル1が適用される用途や配線箇所等に応じて設けなくてもよい。
樹脂テープ9の周囲には、11本の電源線22が螺旋状に撚り合わされて外層コア3bが形成されている。本実施の形態では、電源線22と共に介在11を撚り合わせて外層コア3bを構成した。介在11は、ケーブル1の外形が円形状となるように整形する役割と、外層コア3bを構成する電源線22間に介在して電源線22同士が屈曲時等に摩耗することを抑制する役割を果たす。本実施の形態では、外層コア3bにおいて、隣り合う電源線22同士は、接触していない。外層コア3bに用いられる介在11としては、内層コア3aに用いられる介在6と同様に、スフ糸等を用いることができる。なお、ケーブルコア3では、上述した通り、ケーブル1が適用される用途や配線箇所等に応じて外層コア3bを設けなくてもよい。このとき、ケーブル1は、例えば、内側シールド層8の周囲に樹脂テープ9や後述する第2押さえ巻きテープ10が必要に応じて設けられたケーブルコア3となり、このケーブルコア3の外側にシールド層4が設けられている構造となる。
外層コア3bの周囲には、紙テープや不織布からなる第2押さえ巻きテープ10が螺旋状に巻付けられている。第2押さえ巻きテープ10は、介在11の量や配置を適宜調整することにより、断面視でほぼ円形状となるように巻き付けられている。外層コア3bを構成する全ての電源線22のそれぞれは、第2押さえ巻きテープ10の内周面、及び樹脂テープ9の外周面に接触している。なお、第2押さえ巻きテープ10は、ケーブル1が適用される用途や配線箇所等に応じて設けなくてもよい。
(シース5)
第2押さえ巻きテープ10の周囲には、外側シールド層4が設けられており、その外側シールド層4の周囲を覆うように、絶縁体からなるシース5が設けられている。シース5としては、ケーブル1を外力から保護できるように、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂等をベース樹脂とした樹脂組成物からなるもの用いることができる。
(外側シールド層4)
図1(b)に示すように、本実施の形態に係るケーブル1では、外側シールド層4は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第1金属素線41と、銅または銅合金からなる複数本の第2金属素線42とを用い、第1金属素線41と第2金属素線42とが交差するように編み組みした編組シールドからなる。
これにより、銅の使用量を低減することが可能になり、銅または銅合金からなる金属素線のみで構成された編組シールドと比較して、外側シールド層4を軽量にすることができ、ケーブル1全体を軽量化できる。また、外側シールド層4が低耐力のアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第2金属素線42を含むことで、外側シールド層4が柔らかくなり、ケーブル1を曲げやすくなる。また、外側シールド層4は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属素線のみで構成された編組シールドと比較して、ケーブル1を曲げた際に、金属素線同士が擦れることによる金属素線の断線が発生しにくくなる。これは、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属素線同士を編組した編組シールドよりも、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41と銅または銅合金からなる第2金属素線42とを編組した編組シールドの方が、金属素線同士が擦れた際にそれらが互いに滑りやすく、摩耗が生じにくいためである。
また、ケーブル1の端末を基板等に接続する際に、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属素線のみで構成された編組シールドは、半田付けにより接続をすることが困難であった。これに対して、本実施の形態では、外側シールド層4に銅または銅合金からなる第2金属素線42が含まれているため、半田付けによる接続を容易に行うことが可能である。
さらに、ケーブル1の端末加工を行う際には、ケーブル1の端末にて外側シールド層4を露出させ、露出させた外側シールド層4(編組シールド)を専用の工具等を用いてほぐし、ほぐしてばらばらになった金属素線41,42をケーブルコア3から分岐させるように束ねて基板等に接続する場合がある。この場合、束ねた金属素線41,42を加締めて接続したり、半田付けにより接続したりすることで、外側シールド層4の基板等への接続が行われる。本実施の形態では、外側シールド層4が低耐力のアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41を含んでいるため、銅のみの編組シールドと比べて外側シールド層4をほぐす作業を容易に行うことができる。さらに、ほぐした金属素線41,42を束ねる際にも、第1金属素線41が形状を保持する役割を果たすので、所望の形状に金属素線41,42を束ねやすい。なお、金属素線41,42を束ねる際には、第1金属素線41を中心としてその周囲に第2金属素線42を螺旋状に巻くように束ねることで、半田付けによる接続を容易に行うことができる。
本実施の形態では、アルミニウムからなる第1金属素線41として、例えば純アルミニウムからなるアルミニウム線を用いることができる。また、アルミニウム合金からなる第1金属素線41としては、例えばAl-Zr合金、Al-Ni-Zr合金、Al-Co-Zr合金、Al-Fe-Zr合金などからなるアルミニウム合金線を用いることができる。また、銅からなる第2金属素線42として、軟銅線の表面にすずめっきが設けられたすずめっき軟銅線を用いることができる。また、銅合金からなる第2金属素線42としては、例えばマグネシウム、錫、インジウム、銀、ニッケル、亜鉛等のうちの1種以上の金属元素が所定の含有量で含有され、残部が銅および不可避不純物である銅合金からなる銅合金線を用いることができる。なお、上述した軟銅線には、タフピッチ銅や無酸素銅などを用いることができる。また、本実施の形態では、金属素線同士が擦れることによる断線をより抑制するために、第2金属素線42の表面(例えば、すずめっき軟銅線の表面)に潤滑油として流動パラフィンを付与することがよい。
本実施の形態に係るケーブル1では、第2金属素線42の外径は、第1金属素線41の外径よりも大きい。外側シールド層4は、ケーブル1に外力が加えられた際や、ケーブル1を屈曲した際等に大きな負荷がかかる。特に、電線2の本数が多く大径(外径10mm以上)のケーブル1においては、ケーブル1の重さ(自重)によって外側シールド層4に負荷がかかり、外側シールド層4を構成する金属素線に断線が生じるおそれがある。本実施の形態のように、銅または銅合金からなる第2金属素線42の外径を、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41の外径よりも大きくすることで、より強度の高い第2金属素線42にて外力や自重による負荷を受けることができ、強度が低い第1金属素線41に断線が生じることを抑制できる。
また、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41は、外傷に弱く、傷がつくとその傷を起点として断線が発生しやすくなるという特徴がある。シース5は押出成形により形成されるが、シース5形成時の走線の際に周囲の部材等に干渉するなどして第1金属素線41に傷がつくと、その傷を起点として第1金属素線41に断線が発生しやすくなってしまう。これに対して、本実施の形態のように、銅または銅合金からなる第2金属素線42の外径を、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41の外径よりも大きくすることで、第1金属素線41が第2金属素線よりも奥まった位置に配置されることになる。つまり、外側シールド層4では、図1(a)に示すケーブル1の断面において、銅または銅合金からなる第2金属素線42の外面(=シース5の内面と対向する面)が、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41の外面(=シース5の内面と対向する面)よりもケーブル1の径方向に突出した状態になりやすい。その結果、シース5の形成時等に第1金属素線41に傷もつきにくくなり、第1金属素線41に傷を起点とした断線が発生しにくくなる。また、ケーブル1に外力が加えられた際や、ケーブル1を屈曲した際等に外側シールド層4に大きな負荷がかかった場合に、シース5と外側シールド層4との接触によって第1金属素線41に傷などが発生し、それを起点として外側シールド層4に断線が発生することを抑制できる。
また、銅または銅合金からなる第2金属素線42の外径を、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41の外径よりも大きくすることで、外側シールド層4における銅(または銅合金)の割合が多くなり導電率が高くなるので、外来ノイズに対する耐性も高くなる。外来ノイズに対する耐性をより高めるため、外側シールド層4の編組密度は85%以上であることが望ましい。本実施の形態では、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41の外径を0.16mmとし、銅または銅合金からなる第2金属素線42の外径を0.18mmとした。
なお、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41の外径は、例えば0.05mm以上0.40mm以下である。また、銅または銅合金からなる第2金属素線42の外径は、例えば0.05mm以上0.40mm以下である。このような外径を有する第1金属素線41および第2金属素線42において、「第1金属素線41の外径<第2金属素線42の外径」を満足するように各素線41,42の外径が選定される。特に、第2金属素線42の外径は、第1金属素線41の外径の1.0倍より大きく1.2倍以下であると、上述した効果が得られやすい。
(内側シールド層8)
図1(c)に示すように、内側シールド層8は、上記の外側シールド層4と同様に、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第3金属素線81と、銅または銅合金からなる複数本の第4金属素線82とが交差するように編み組みされた編組シールドからなる。これにより、銅の使用量をより低減し、より軽量で曲げやすいケーブル1を実現できると共に、内側シールド層8の半田付けによる接続が容易になる。
ただし、内側シールド層8においては、上記の外側シールド層4と異なり、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第3金属素線81の外径が、銅または銅合金からなる第4金属素線82の外径よりも大きいことが望ましい。これにより、比較的変形がしやすいアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第3金属素線81が金属素線81,82間の隙間を埋めるように作用し、外来ノイズに対する耐性をより高めることが可能になる。外来ノイズに対する耐性をより高めるために、内側シールド層8の編組密度は、少なくとも85%以上であるとよく、また外側シールド層4の編組密度よりも高いことが望ましい。
本実施の形態では、内側シールド層8において、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第3金属素線81の外径を0.16mmとし、銅または銅合金からなる第4金属素線82の外径を0.12mmとした。上述のように、本実施の形態では、外側シールド層4において、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41の外径を0.16mmとしており、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41の外径と第3金属素線81の外径とが等しい。これにより、第1金属素線41と第3金属素線81として共通のアルミニウム線またはアルミニウム合金線を用いることができ、コストの低減が図れる。
第1金属素線41と第3金属素線81とを共通化することに伴い、第2金属素線42の外径は、第4金属素線82の外径よりも大きくされる。また、第1金属素線41及び第3金属素線81の外径は、第4金属素線82の外径よりも大きく、第2金属素線42の外径よりも小さくされる。これにより、下の2式
(第1金属素線41の外径)<(第2金属素線42の外径)
(第3金属素線81の外径)>(第4金属素線82の外径)
を共に満足でき、外側シールド層4における断線抑制、及び内側シールド層8における外来ノイズへの耐性向上を可能にすると共に、第1金属素線41と第3金属素線81との共通化による低コスト化が可能となる。
なお、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第3金属素線81の外径は、例えば0.05mm以上0.40mm以下である。また、銅または銅合金からなる第4金属素線82の外径は、例えば0.05mm以上0.40mm以下である。このような外径を有する第3金属素線81および第4金属素線82において、上述した「第3金属素線81の外径>第4金属素線82の外径」を満足するように各素線81,82の外径が選定される。特に、第3金属素線81の外径は、第4金属素線82の外径の1.0倍より大きく1.4倍以下であると、上述した効果が得られやすい。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るケーブル1では、外側シールド層4は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第1金属素線41と、銅または銅合金からなる複数本の第2金属素線42とが交差するように編み組みされた編組シールドからなり、第2金属素線42の外径が、前記第1金属素線41の外径よりも大きい。外側シールド層4に、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第1金属素線41を用いることで、コストの高い銅の使用量を低減し、低コストで軽量、かつ曲げやすいケーブル1を実現できる。また、銅または銅合金からなる第2金属素線42の外径を、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属素線41の外径よりも大きくすることで、外力や自重の影響により外側シールド層4に断線が発生しにくくなる。本発明は、外側シールド層4における金属の使用量が多くなる大径のケーブル1、特に外径が10mm以上のケーブル1において、特に有効である。
従来の銅または銅合金からなる金属素線のみをシールド層に用いた複合ケーブルでは、ケーブルが曲がりにくく、またケーブルが重いために、ケーブルを布設する際、配策しにくい・取り扱い性が悪い・運搬しにくいなどの問題があった。これに対して、本実施の形態によれば、外側シールド層4や内側シールド層8における銅の使用量を低減でき、また軽く変形しやすいアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることで、曲がりやすく、布設する場所に応じた形状に加工しやすい、軽量なケーブル1を実現できる。
(他の実施の形態)
上記実施の形態では、ケーブルコア3が内側シールド層8を有する場合について説明したが、これに限定されず、内側シールド層8は省略可能である。例えば、図2に示すケーブル1aのように、ケーブルコア3は、複数本の電線2が撚り合わせられ、その周囲に押さえ巻きテープ10を螺旋状に巻き付けた構造とし、内側シールド層8を設けない構造としてもよい。ケーブル1aでは、ケーブルコア3の周囲を覆うシールド層4と、シールド層4の周囲を覆うシース5と、を備えている。シールド層4は、図1(b)で示したように、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第1金属素線41と、銅または銅合金からなる複数本の第2金属素線42とが交差するように編み組みされた編組シールドからなり、第2金属素線42の外径が、第1金属素線41の外径よりも大きい。
図2に示すケーブル1aでは、図1に示すケーブル1と同様に、銅の使用量を低減でき、かつ外力や自重の影響でシールド層4に断線が発生することを抑制できる。なお、ケーブル1aでは、ケーブル中心に介在6を設けた構造としたが、これに限定されない。例えば、ケーブル中心に介在6を設けなくてもよい。電線2をケーブル中心に配置してもよい。
また、ケーブルコア3を構成する電線2には、信号伝送用の信号線と、電源供給用の電源線との両方が含まれていてもよく、信号線と電源線とが撚り合わされてケーブルコア3が構成されてもよい。図2では、ケーブルコア3を構成する電線2の本数を42本としたが、これに限定されない。つまり、ケーブルコア3を構成する電線2は、1本以上であればよい。例えば、電線2がケーブル中心に1本配置された構造の場合は、1本の電線2の周囲にシールド層4と、シース5とが順次設けられた同軸ケーブルとなる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]1本以上の電線(2)を有するケーブルコア(3)と、前記ケーブルコア(3)の周囲を覆うシールド層(4)と、前記シールド層(4)の周囲を覆うシース(5)と、を備え、前記シールド層(4)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第1金属素線(41)と、銅または銅合金からなる複数本の第2金属素線(42)とが交差するように編み組みされた編組シールドからなり、前記第2金属素線(42)の外径が、前記第1金属素線(41)の外径よりも大きい、ケーブル(1)。
[2]前記ケーブルコア(3)は、前記電線(2)の周囲を覆い、前記シールド層(4)より内側に設けられた内側シールド層を有し、前記内側シールド層(8)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第3金属素線(81)と、銅または銅合金からなる複数本の第4金属素線(82)とが交差するように編み組みされた編組シールドからなり、前記第3金属素線(81)の外径が、前記第4金属素線(82)の外径よりも大きい、[1]に記載のケーブル(1)。
[3]前記第2金属素線(42)の外径が、前記第4金属素線(82)の外径よりも大きく、前記第1金属素線(41)及び前記第3金属素線(81)の外径が、前記第4金属素線(82)の外径よりも大きく、前記第2金属素線(42)の外径よりも小さい、[2]に記載のケーブル(1)。
[4]前記第1金属素線(41)の外径と前記第3金属素線(82)の外径とが等しい、[2]または[3]に記載のケーブル(1)。
[5]前記シールド層(4)及び前記内側シールド層(8)の編組密度が、85%以上である、[2]乃至[4]の何れか1項に記載のケーブル(1)。
[6]前記内側シールド層(8)と前記シールド層(4)との間に、複数本の前記電線(2)が配置されている、[2]乃至[5]の何れか1項に記載のケーブル(1)。
[7]前記ケーブルコア(3)は、前記電線(2)として、信号伝送用の信号線(21)と、電源供給用の電源線(22)と、を含む、[1]乃至[6]の何れか1項に記載のケーブル(1)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。
1…ケーブル
2…電線
21…信号線
22…電源線
3…ケーブルコア
3a…内層コア
3b…外層コア
4…シールド層
41…第1金属素線
42…第2金属素線
5…シース
8…内側シールド層
81…第3金属素線
82…第4金属素線

Claims (7)

  1. 1本以上の電線を有するケーブルコアと、
    前記ケーブルコアの周囲を覆うシールド層と、
    前記シールド層の周囲を覆うシースと、を備え、
    前記シールド層は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第1金属素線と、銅または銅合金からなる複数本の第2金属素線とが交差するように編み組みされた編組シールドからなり、
    前記第2金属素線の外径が、前記第1金属素線の外径よりも大きい、
    ケーブル。
  2. 前記ケーブルコアは、前記電線の周囲を覆い、前記シールド層より内側に設けられた内側シールド層を有し、
    前記内側シールド層は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる複数本の第3金属素線と、銅または銅合金からなる複数本の第4金属素線とが交差するように編み組みされた編組シールドからなり、
    前記第3金属素線の外径が、前記第4金属素線の外径よりも大きい、
    請求項1に記載のケーブル。
  3. 前記第2金属素線の外径が、前記第4金属素線の外径よりも大きく、
    前記第1金属素線及び前記第3金属素線の外径が、前記第4金属素線の外径よりも大きく、前記第2金属素線の外径よりも小さい、
    請求項2に記載のケーブル。
  4. 前記第1金属素線の外径と前記第3金属素線の外径とが等しい、
    請求項2または3に記載のケーブル。
  5. 前記シールド層及び前記内側シールド層の編組密度が、85%以上である、
    請求項2乃至4の何れか1項に記載のケーブル。
  6. 前記内側シールド層と前記シールド層との間に、複数本の前記電線が配置されている、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載のケーブル。
  7. 前記ケーブルコアは、前記電線として、信号伝送用の信号線と、電源供給用の電源線と、を含む、
    請求項1乃至6の何れか1項に記載のケーブル。
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