JP2023064842A - 電線及びケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】銅の使用量を低減でき、かつ小径な電線及びケーブルを提供する。【解決手段】導体2と、導体2の周囲を覆うように設けられた絶縁体3と、を備え、導体2は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1素線211を撚り合わせた複数本の第1子撚線21を用い、当該複数本の第1子撚線21を撚り合わせて構成された内側導体部2aと、銅または銅合金からなる第2素線221を撚り合わせた複数本の第2子撚線22を用い、当該複数本の第2子撚線22を内側導体部2aの周囲に撚り合わせて構成された外側導体部2bと、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、電線及びケーブルに関する。
従来、導体と、導体の周囲を覆うように設けられた絶縁体と、を備えた絶縁電線が広く用いられている。特許文献1では、導体に用いる素線として、アルミニウムまたはアルミニウム合金から構成される芯部と、芯部の外周を覆う銅又は銅合金から構成される金属層とを備える金属被覆線を用いた電線が提案されている。
特開2018-56101号公報
近年、脱炭素化の動きが加速しており、脱炭素系資源として世界的に銅の需要が高まっているため、銅の価格が急騰している。例えば、銅の価格は、アルミニウムの価格の4倍以上となっている。そのため、銅線または銅合金線からなる導体の周囲に絶縁体が被覆された電線では、導体抵抗への影響を考慮しながら、導体に使用される銅の使用量を減らすことが望まれる。また、配線時の取り扱い性(=配線のしやすさ)を向上したり、配送時に電線を曲げてコンパクトにまとめたりするために、導体の外径は、できるだけ小さくすることが望まれる。
そこで、本発明は、銅の使用量を低減でき、かつ小径な電線及びケーブルを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、導体と、前記導体の周囲を覆うように設けられた絶縁体と、を備え、前記導体は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1素線を撚り合わせた複数本の第1子撚線を用い、当該複数本の第1子撚線を撚り合わせて構成された内側導体部と、銅または銅合金からなる第2素線を撚り合わせた複数本の第2子撚線を用い、当該複数本の第2子撚線を前記内側導体部の周囲に撚り合わせて構成された外側導体部と、を有する、電線を提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、前記電線を複数本含むケーブルコアと、前記ケーブルコアの周囲を一括して覆うように設けられたシースと、を備えたケーブルを提供する。
本発明によれば、銅の使用量を低減でき、かつ小径な電線及びケーブルを提供できる。
本発明の一実施の形態に係る電線の長手方向に垂直な断面を示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係るケーブルの長手方向に垂直な断面を示す断面図である。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
(電線1の全体構成)
図1は、本実施の形態に係る電線1の長手方向に垂直な断面を示す断面図である。図1に示すように、電線1は、導体2と、導体2の周囲を覆うように設けられた絶縁体3と、を備えている。電線1は、例えば電源供給用の電源線として用いられる場合、その導体断面積は、0.75mm(0.75SQ)以上350mm(350SQ)以下である。本実施の形態に係る電線1は、特に、その外径(絶縁体3の外径)が10mm以上であるといった比較的外径が大きいものである場合に、銅の使用量を低減するとの効果を奏することに有効であり、その導体断面積は、60mm(60SQ)以上、より好ましくは80mm(80SQ)以上である。本実施の形態では、導体断面積を約100mm(100SQ)とした。なお、電線1は、電源供給用の電源線として用いられる場合に限定されず、例えば信号伝送用の信号線として用いてもよい。信号線として用いられる場合では、電線1の外径は、0.8mm以上2.0mm以下であり、このときの導体断面積は、0.10mm(0.10SQ)以上1mm(1SQ)以下である。
(導体2)
導体2は、電線1の中心部(長手方向に垂直な断面における中心部)に位置する内側導体部2aと、内側導体部2aの周囲を覆うように設けられた外側導体部2bと、を有している。
内側導体部2aは、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1素線211を撚り合わせた複数本の第1子撚線21を用い、当該複数本の第1子撚線21を撚り合わせて構成されている。第1素線211として用いるアルミニウム合金としては、例えば、Al-Zr合金、Al-Ni-Zr合金、Al-Co-Zr合金、Al-Fe-Zr合金などが挙げられる。なお、第1素線211は、製造上不可避の不純物を含んでいてもよい。また、第1素線211には、その表面にZn(例えば、アモルファス構造のZn)やNi、Sn等のめっきが施されていてもよい。第1素線211の引張強度は200MPa以下であり、破断伸びは5%以上17%以下である。第1素線211の引張強度及び破断伸びは、後述する第2素線221よりも小さい。ここでは、外径0.45mmのアルミニウムからなる第1素線211を用いた。第1素線211の外径は、例えば0.10mm以上0.50mm以下である。第1素線211の外径は、第2素線221の外径と同じか、それよりも小さいことがよい。例えば、第1素線211の外径は、第2素線221の外径の90%以上100%以下であるとよい。これにより、導体2に使用される銅の使用量を低減しながら導体2の外径を小さくするとの効果が得られやすくなる。
内側導体部2aを構成する各第1子撚線21は、複数本の第1素線211を集合撚りして構成されている。つまり、各第1子撚線21は、複数本の第1素線211が集合撚りされた状態集合撚線からなる。複数本の第1素線211を集合撚りして第1子撚線21を構成することで、第1子撚線21内で第1素線211が動きやすくなり、外力によって第1子撚線21の形状が変化しやすくなる。そのため、後述する第2子撚線22を撚り合わせる際の力等によって、第1子撚線21間や、第1子撚線21と第2子撚線22(後述する)との間の隙間を小さくし、導体2の外径を小さくすることが可能になる。本実施の形態では、16本の第1素線211を集合撚りした集合撚線で第1子撚線21を構成した。なお、第1子撚線21を構成する第1素線211の本数は16本に限定されない。つまり、第1子撚線21を構成する第1素線211の本数は、16本より少なくてもよいし、16本より多くてもよい。また、図1に示す本実施の形態では、内側導体部2aを構成する第1子撚線21の本数を19本としたが、これに限定されない。内側導体部2aを構成する第1子撚線21の本数は、後述する第1子撚線21の本数と第2子撚線22の本数との割合(第1子撚線21の本数/第2子撚線22の本数)が40/60以上60/40以下となる範囲で適宜変更が可能である。さらに、第1子撚線21の外径は、後述する第2子撚線22の外径と同じか、それよりも小さいことがよい。これにより、銅または銅合金からなる第2子撚線22よりも変形しやすいアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1子撚線21が第2子撚線22側から受ける力によって変形しやすくなる。そのため、導体2に使用される銅の使用量を低減しながら導体2の外径を小さくするとの効果が得られやすくなる。
内側導体部2aは、複数本の第1子撚線21を同心撚りして構成されている。本実施の形態では、電線1の中心に1本、その周囲に6本、さらにその周囲に12本と、合計19本の第1子撚線21を同心撚りして内側導体部2aを構成した。なお、内側導体部2aの同心撚り構成は、これに限定されない。たとえば、内側導体部2aは、中心に1本、その周囲に6本の第1子撚線21を同心撚りした構成などであってもよい。また、内側導体部2aは、中心に1本、その周囲に6本、その周囲に12本、さらにその周囲に複数本の第1子撚線21を配置させて同心撚りした構成であってもよい。内側導体部2aを同心撚りにより構成することで、導体断面積を高めつつも外径を小さくすることが可能になり、導体2全体を小径とし、電線1全体の小径化につながる。なお、内側導体部2aに用いる第1子撚線21の本数は19本に限定されず、例えば最外層の12本の第1子撚線21を省略して7本としてもよいし、また最外層にさらに18本の第1子撚線21を追加して37本としてもよい。
外側導体部2bは、銅または銅合金からなる第2素線221を撚り合わせた複数本の第2子撚線22を用い、当該複数本の第2子撚線22を内側導体部2aの周囲に撚り合わせて構成されている。第2素線221には、その表面にZn(例えば、アモルファス構造のZn)やNi、Sn等のめっきが施されていてもよい。第2素線221の引張強度は220MPa以上であり、破断伸びは10%以上である。第2素線221の引張強度及び破断伸びは、第1素線211よりも大きい。ここでは、第1素線211と同じ外径である外径0.45mmのSnめっき軟銅線からなる第2素線221を用いた。第2素線221の外径は、例えば0.10mm以上0.50mm以下である。第2素線221の外径は、第1素線211の外径と同じか、それよりも大きいことがよい。これにより、導体2に使用される銅の使用量を低減しながら導体2の外径を小さくするとの効果が得られやすくなる。
外側導体部2bを構成する各第2子撚線22は、複数本の第2素線221を集合撚りして構成されている。複数本の第2素線221を集合撚りして第2子撚線22を構成することで、第2子撚線22内で第2素線221が動きやすくなり、外力によって第2子撚線22の形状が変化しやすくなる。そのため、第2子撚線22を撚り合わせる際の力等によって、第2子撚線22間や、第1子撚線21と第2子撚線22との間の隙間を小さくし、導体2の外径を小さくすることが可能になる。本実施の形態では、上述の第1子撚線21と同様に、16本の第2素線221を集合撚りして第2子撚線22を構成した。なお、第2子撚線22を構成する第2素線221の本数は16本に限定されない。第2子撚線22を構成する第2素線221の本数は、16本より少なくてもよいし、16本より多くてもよい。また、図1に示す本実施の形態では、外側導体部2bを構成する第2子撚線22の本数を18本としたが、これに限定されない。外側導体部2bを構成する第2子撚線22の本数は、第1子撚線21の本数と第2子撚線22の本数との割合(第1子撚線21の本数/第2子撚線22の本数)が40/60以上60/40以下となる範囲で適宜変更が可能である。さらに、第2子撚線22の外径は、第1子撚線21の外径と同じか、それよりも大きいことがよい。これにより、銅または銅合金からなる第2子撚線22よりも変形しやすいアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1子撚線21が第2子撚線22側から受ける力によって変形しやすくなる(つまり、第1子撚線21よりも硬い第2子撚線22によって第1子撚線21を変形させやすくすることができる)。そのため、導体2に使用される銅の使用量を低減しながら導体2の外径を小さくするとの効果が得られやすくなる。
本実施の形態では、第1素線211と第2素線221として外径が同じものを用いており、第1子撚線21を構成する第1素線211の本数と、第2子撚線22を構成する第2素線221の本数とを、同じ本数にしている。そのため、第1子撚線21と第2子撚線22の外径は、ほぼ同じ外径となっている。これにより、同心撚りにより子撚線21,22間に隙間が生じにくくなっている。
外側導体部2bは、18本の第2子撚線22を内側導体部2aの周囲に撚り合わせて構成されており、これにより、導体2の全体が同心撚りにて構成されている。すなわち、導体2は、複数本(ここでは19本)の第1子撚線21及び複数本(ここでは18本)の第2子撚線22を同心撚りして構成されている。これにより、導体断面積を高めつつも外径を小さくすることが可能になり、導体2全体を小径とし、電線1全体の小径化につながる。
導体2に用いる第1子撚線21の本数と第2子撚線22の本数との割合(第1子撚線21の本数/第2子撚線22の本数)は、40/60以上60/40以下であるとよい。また、導体2は、内側導体部2aの断面積(=各第1子撚線21の断面積を合計した値)と外側導体部2bの断面積(=各第2子撚線22の断面積を合計した値)との割合が、40/60以上60/40以下であるとよい。これにより、導体2の抵抗値上昇を抑えて発熱量を抑制しつつも、銅の使用量を低減し、小径な電線1とすることができ、軽量で曲げやすい電線1を実現できる。例えば、導体2に使用される銅の使用量を低減しながら小径な電線1としつつ、導体2の抵抗値(=導体抵抗)を小さくして導体2の導電率をより高める場合は、内側導体部2aの断面積と外側導体部2bの断面積との割合が40/50以上50/50以下(より好ましくは40/50以上45/55以下)にするとよい。一方、導体2に使用される銅の使用量を低減しながら小径な電線1としつつ、電線1をより軽量で曲げやすくする場合は、内側導体部2aの断面積と外側導体部2bの断面積との割合が50/50以上60/40以下(より好ましくは55/45以上60/40以下)にするとよい。なお、導体2に用いる第1子撚線21の本数と第2子撚線22の本数との割合についても、40/60以上60/40以下の範囲で変更することで、上述した断面積の割合を変更させた場合と同様の効果を得ることが可能である。
ところで、導体2を形成する際には、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる内側導体部2aの周囲に、銅または銅合金からなる第2子撚線22を撚り合わせて外側導体部2bを形成する。このとき、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる内側導体部2aは、比較的柔らかく変形しやすいため、第1子撚線21と比較して剛性が高い銅または銅合金からなる第2子撚線22が内側導体部2aの周囲に撚り合わされると、当該撚り合わせの際にかかる力によって、内側導体部2aが内方(ケーブル中心側)に押し込まれる(圧縮される)。その結果、内側導体部2aを構成する第1子撚線21が押しつぶされて内側導体部2a内の隙間が小さくなり、内側導体部2aの外径が小さくなる(つまり、第2子撚線22を撚り合わせる前の状態に比べて内側導体部2aの外径が小さく)なる。それにより、導体2全体の外径を小さくすることができ、電線1全体の小径化が可能になる。
つまり、内側導体部2aをアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成することで、導体断面積を維持しつつも、導体2の外径を小さくし、電線1全体の外径を小さくすることが可能になる。例えば、本実施の形態では導体断面積を100mm(100SQ)としているが、従来の銅素線のみを用いた導体における80mm(80SQ)相当の外径まで、導体2の外径を小さくすることが可能になる。
また、内側導体部2aをアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成することで、導体2全体を銅または銅合金で構成した場合と比較して、電線1の軽量化が可能になる。さらにまた、アルミニウムまたはアルミニウム合金は銅または銅合金と比較して変形しやすいため、内側導体部2aをアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成することで、電線1を曲げやすくなり、配線作業の際の作業性を向上できる。
ところで、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1素線211は、外傷に弱く、傷がつくと容易に断線してしまうおそれがあるが、内側導体部2aの周囲を覆うように銅または銅合金からなる外側導体部2bを設けることで、内側導体部2aを構成する第1素線211を外側導体部2bにより外傷から保護し、第1素線211の断線を抑制可能になる。
さらに、屈曲時に負荷が集中する外側導体部2bを、比較的強度が高い銅または銅合金で構成することで、耐屈曲性を向上できる。また、外側導体部2bを銅または銅合金で構成することで、導体2の抵抗値が大きくなりすぎることを抑制でき、銅または銅合金のみで構成された導体を用いた従来の電線と略同等の電気特性を維持することが可能になる。
さらに、外側導体部2bを銅または銅合金で構成することで、導体2全体をアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成した場合と比較して、導体2の端子等への接続が容易になる。例えば、導体2全体をアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成した場合、接続部の強度を維持するためには特殊な構造の端子を用いる必要があったが、外側導体部2bを銅または銅合金で構成することで、従来一般的に使用されている端子(例えば、導体2の端部に加締め固定される端子)が使用可能となり、また従来通りの半田付け等による接続も可能になるなど、汎用性が向上する。
また、従来の銅または銅合金のみを導体に用いた電線では、浮かせて配線した場合に自重で垂れ下がってしまう場合があったが、本実施の形態に係る電線1では、内側導体部2aにアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることで軽量化がなされており、かつ、外側導体部2bに銅または銅合金を用いることで電線1の剛性を確保できるため、電線1を浮かせて(例えばU字状に曲げた状態で)配線した場合であっても、自重で垂れ下がってしまうことが抑制可能になる。
内側導体部2aと外側導体部2bとの間(図1に示す点線部分)には、内側導体部2aと外側導体部2bとを離間させ、内側導体部2aと外側導体部2bとの接触を抑制するための介在が設けられていてもよい。
介在は、例えば金属テープや樹脂テープ等のテープ部材が内側導体部2aの周囲に螺旋状に巻き付けられて構成される。介在として金属テープを用いた場合では、導体2の電食を抑制できる金属で構成されるとよい。内側導体部2aと外側導体部2bとの間に介在を設けることにより、内側導体部2aと外側導体部2bとの間で生じる電食を抑制することができる。また、介在は、電線1の端末部をコネクタ等の被接続部材に接続して被接続部材付き電線を作製する際に、端末部と非接続部材との接続不良を生じさせない形状や材質で構成されているとよい。金属テープとしては、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属と、銅または銅合金からなる第2金属と、を積層させたテープ部材があげられる。このようなテープ部材を内側導体部2aと外側導体部2bとの間に配置させる場合は、内側導体部2aと第1金属とが対向し、外側導体部2bと第2金属とが対向するように配置するとよい。これにより、内側導体部2aと外側導体部2bとの間で生じる電食を抑制できるとともに、電線1の端末部と非接続部材との接続不良を生じさせないようにすることができる。
(絶縁体3)
本実施の形態では、導体2の一部(内側導体部2a)にアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いているため、銅または銅合金のみで導体を構成した場合と比較して、導体2の抵抗値が高くなり、それに伴い発熱量も大きくなる。この発熱量に耐えられるように、絶縁体3としては、耐熱温度が120℃以上の樹脂組成物を用いるとよい。具体的には、絶縁体3としては、例えば、架橋ポリエチレンや、フッ素樹脂からなるものを用いることができる。
(ケーブル)
次に、電線1を用いたケーブルについて説明する。図2は、本実施の形態に係るケーブル10の長手方向に垂直な断面を示す断面図である。図2に示すように、ケーブル10は、複数本の電線1を含むケーブルコア11と、ケーブルコア11の周囲を一括して覆うように設けられたシース12と、を備えている。
ケーブルコア11は、ケーブル周方向に隣り合う電線1同士が互いに接触するように撚り合わせられている。また、本実施の形態では、ケーブルコア11は、3本の電線1と、複数本の糸状の介在14とを撚り合わせて構成されている。介在14は、ケーブル10の外形を円形状に近づけるべく、電線1の周囲の隙間(ケーブル中心を含む3本の電線1同士で囲まれた領域及び隣り合う電線1同士とシース12とで囲まれる領域)を埋めるように配置されている。本実施の形態では、介在14として、ジュートを用いた。ただし、介在14はジュートに限定されず、例えばスフ(ステープルファイバー)など、他の材質からなるものを用いてもよい。
また、ケーブル10は、ケーブルコア11の周囲にらせん状に巻きつけられた押さえ巻きテープ13をさらに備えている。押さえ巻きテープ13は、ケーブルコア11の撚りがほどけないよう保持する役割を果たす。押さえ巻きテープ13としては、例えば、不織布テープや紙テープ等を用いることができる。本実施の形態では、押さえ巻きテープ13として、スフ(ステープルファイバー)からなる不織布テープ(スフテープ)を用いた。
シース12は、押さえ巻きテープ13の周囲を覆うように設けられている。より具体的には、シース12は、チューブ押出により形成された横断面(ケーブル長手方向に対して垂直な断面)が円環状であり、隣り合う電線1同士の間に入り込んでいない状態で設けられている。シース12は、例えば、電子線照射により照射架橋された照射架橋樹脂組成物からなる。具体的には、シース12は、例えば、耐熱温度が125℃以上である照射架橋された難燃性ポリエチレン(FRPE)からなるものを用いることができる。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係る電線1では、導体2は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1素線211を撚り合わせた複数本の第1子撚線21を用い、当該複数本の第1子撚線21を撚り合わせて構成された内側導体部2aと、銅または銅合金からなる第2素線221を撚り合わせた複数本の第2子撚線22を用い、当該複数本の第2子撚線22を内側導体部2aの周囲に撚り合わせて構成された外側導体部2bと、を有している。
導体2がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる内側導体部2aを有することにより、コストの高い銅の使用量を低減し、低コストで軽量、かつ曲げやすい電線1を実現できる。また、銅または銅合金からなる第2子撚線22を撚り合わせる際に内側導体部2aが圧縮されることで、導体2の外径を小さくすることができ、電線1全体の小径化が可能になる。電線1を小径とすることで、絶縁体3の樹脂使用量を低減してさらなる低コスト化が可能になる。また、本発明の電線1によれば、配線時の取り扱い性を向上したり、配送時にコンパクトにまとめて輸送コストを低減したりすることも可能となる。本発明は、導体2の全体を銅または銅合金で構成した場合に銅の使用量が多くなる大径の電線1、特に導体断面積が60mm(60SQ)以上、外径10mm以上の電線1において、特に有効である。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]導体(2)と、前記導体(2)の周囲を覆うように設けられた絶縁体(3)と、を備え、前記導体(2)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1素線(211)を撚り合わせた複数本の第1子撚線(21)を用い、当該複数本の第1子撚線(21)を撚り合わせて構成された内側導体部(2a)と、銅または銅合金からなる第2素線(221)を撚り合わせた複数本の第2子撚線(22)を用い、当該複数本の第2子撚線(22)を前記内側導体部(2a)の周囲に撚り合わせて構成された外側導体部(2b)と、を有する、電線(1)。
[2]前記第1子撚線(21)は、前記複数本の第1素線(211)を集合撚りして構成された集合撚線からなり、前記第2子撚線(22)は、前記複数本の第2素線(221)を集合撚りして構成された集合撚線からなり、前記導体(2)は、前記複数本の第1子撚線(21)及び前記複数本の第2子撚線(22)を同心撚りして構成された同心撚線からなる、[1]に記載の電線(1)。
[3]前記導体(2)は、前記内側導体部(2a)の断面積と前記外側導体部(2b)の断面積との割合が、40/60以上60/40以下である、[1]または[2]に記載の電線(1)。
[4]前記導体(2)は、前記第1子撚線(21)の本数と前記第2子撚線(22)の本数との割合が、40/60以上60/40以下である、[1]または[2]に記載の電線(1)。
[5]前記導体(2)は、前記第1子撚線(21)の外径が前記第2子撚線(22)の外径と同じか、それよりも小さい、[1]乃至[4]の何れか1項に記載の電線(1)。
[6]前記導体(2)は、前記第1素線(211)の外径が前記第2素線(221)の外径と同じか、それよりも小さい、[1]乃至[5]の何れか1項に記載の電線(1)。
[7]前記内側導体部(2a)と前記外側導体部(2b)との間に、介在が設けられている、[1]乃至[6]の何れか1項に記載の電線(1)。
[8]前記介在は、金属テープからなるテープ部材である、[7]に記載の電線(1)。
[9]前記絶縁体(3)の耐熱温度が120℃以上である、[1]乃至[8]の何れか1項に記載の電線(1)。
[10][1]乃至[9]の何れか1項に記載の電線(1)を複数本含むケーブルコア(11)と、前記ケーブルコア(11)の周囲を一括して覆うように設けられたシース(12)と、を備えたケーブル(10)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。
1…電線
2…導体
2a…内側導体部
2b…外側導体部
21…第1子撚線
211…第1素線
22…第2子撚線
221…第2素線
3…絶縁体
10…ケーブル
11…ケーブルコア
12…シース

Claims (10)

  1. 導体と、
    前記導体の周囲を覆うように設けられた絶縁体と、を備え、
    前記導体は、
    アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1素線を撚り合わせた複数本の第1子撚線を用い、当該複数本の第1子撚線を撚り合わせて構成された内側導体部と、
    銅または銅合金からなる第2素線を撚り合わせた複数本の第2子撚線を用い、当該複数本の第2子撚線を前記内側導体部の周囲に撚り合わせて構成された外側導体部と、を有する、
    電線。
  2. 前記第1子撚線は、前記複数本の第1素線を集合撚りして構成された集合撚線からなり、
    前記第2子撚線は、前記複数本の第2素線を集合撚りして構成された集合撚線からなり、
    前記導体は、前記複数本の第1子撚線及び前記複数本の第2子撚線を同心撚りして構成された同心撚線からなる、
    請求項1に記載の電線。
  3. 前記導体は、前記内側導体部の断面積と前記外側導体部の断面積との割合が、40/60以上60/40以下である、
    請求項1または2に記載の電線。
  4. 前記導体は、前記第1子撚線の本数と前記第2子撚線の本数との割合が、40/60以上60/40以下である、
    請求項1または2に記載の電線。
  5. 前記導体は、前記第1子撚線の外径が前記第2子撚線の外径と同じか、それよりも小さい、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の電線。
  6. 前記導体は、前記第1素線の外径が前記第2素線の外径と同じか、それよりも小さい、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の電線。
  7. 前記内側導体部と前記外側導体部との間に、介在が設けられている、
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の電線。
  8. 前記介在は、金属テープからなるテープ部材である、
    請求項7に記載の電線。
  9. 前記絶縁体の耐熱温度が120℃以上である、
    請求項1乃至8の何れか1項に記載の電線。
  10. 請求項1乃至9の何れか1項に記載の電線を複数本含むケーブルコアと、
    前記ケーブルコアの周囲を一括して覆うように設けられたシースと、
    を備えたケーブル。
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