JP6713712B2 - 多芯ケーブル - Google Patents

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本発明は、ヒューマノイド等の各種サービスロボットや、アシストスーツ等の可動部に用いられる多芯ケーブルに関する。
近年、サービスロボット等の可動部に用いられる多芯ケーブルにおいては、柔軟性向上が求められている。また、ロボットの小型化に伴う省スペース化や、アシストスーツ等の人間が身に着けて用いる用途の拡大に伴い、多芯ケーブルの細線化及び軽量化も求められている。
柔軟性に優れる多芯ケーブルの例として、複数本の線心を撚り合わせた撚り合わせ線心の周囲に、密着して巻き付けられた押さえ巻テープを有する構造が挙げられる(例えば、特許文献1)。
押さえ巻テープは、テープが重なるように、撚り合わせ線心の周囲に巻き付けられている。テープが重なりを有する構造の場合、撚り合わせ線心に対する押さえ効果は高まるが、テープ同士の摩擦が発生し、テープを曲げる抵抗が高くなることにより、ケーブル全体の柔軟性が低下するという問題点がある。
特開2017−079140号公報
本発明の課題は、柔軟性向上を図ると共に、細線化及び軽量化が可能な多芯ケーブルを提供することにある。
本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)複数本の電線を撚り合わせた構成からなるコア線材、及び前記コア線材上の少なくとも一部に押さえ巻きテープ層を施した多芯ケーブルにおいて、
押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の1倍より大きく、かつ、テープの幅の5倍以下であって、
電線を撚り合わせるピッチが、前記電線の外径の10〜30倍であって、
押さえ巻テープの幅が、前記コア線材の外径の1〜倍であることを特徴とする。
(2)複数本の電線を撚り合わせた撚線をさらに撚り合わせた構成からなるコア線材、及び前記コア線材上の少なくとも一部に押さえ巻きテープ層を施した多芯ケーブルにおいて、
押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の1倍より大きく、かつ、テープの幅の5倍以下であって、
電線を撚り合わせるピッチが、前記電線の外径の10〜30倍であって、
押さえ巻テープの幅が、前記コア線材の外径の1〜倍であることを特徴とする。
(3)複数本の電線、及び、複数本の電線を撚り合わせた撚線の両方を、さらに撚り合わせた構成からなるコア線材、及び前記コア線材上の少なくとも一部に押さえ巻きテープ層を施した多芯ケーブルにおいて、
押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の1倍より大きく、かつ、テープの幅の5倍以下であって、
電線を撚り合わせるピッチが、前記電線の外径の10〜30倍であって、
押さえ巻テープの幅が、前記コア線材の外径の1〜倍であることを特徴とする。
(4)(1)〜(3)において、押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の2倍以上5倍以下が好ましい。
(5)押さえ巻きテープの外周に外部導体を施した場合、外部導体が、中心糸の外周に導電部材を巻き付けた素線を用いた構造であることが好ましい。
(6)押さえ巻きテープの外周にシースを施した場合、押さえ巻テープとシースとの間に空隙を有することが好ましい。
(7)外部導体の外周にシースを施した場合、外部導体とシースとの間に空隙を有することが好ましい。
本発明によれば、以下に記載する優れた効果が期待できる。
(1)押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の1倍より大きく、かつ、テープの幅の5倍以下であるため、テープの重なりが無く、テープ同士の摩擦及びテープを曲げる抵抗を低減できる。その結果、多芯ケーブルの屈曲及び捻回に対する柔軟性が向上する。押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の2倍〜5倍の場合、さらに柔軟性に優れる。
(2)電線を撚り合わせるピッチが、電線の外径の10〜30倍であるため、屈曲に対する柔軟性が向上する。
(3)押さえ巻テープの幅が、コア線材の外径の1〜倍であるため、テープ巻の作業性の向上と、屈曲に対する柔軟性が向上する。
(4)押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の1倍より大きく、かつ、テープの幅の5倍以下であって、かつ、電線を撚り合わせるピッチが、電線の外径の10〜30倍であって、さらに、押さえ巻テープの幅が、コア線材の外径の1〜倍であるため、各構造の相乗効果により、格段に柔軟性が向上する。
(5)外部導体が、中心糸の外周に導電部材を巻き付けた素線を用いた構造である場合、多芯ケーブルの柔軟性が向上し、多芯ケーブルの軽量化が可能となる。
(6)押さえ巻テープとシースとの間に、または、外部導体とシースとの間に空隙を有する場合、多芯ケーブルの屈曲及び捻回に対する柔軟性が向上する。
(7)本発明のコア線材、押さえ巻テープ、外部導体、及びシースを組み合わせた多芯ケーブルは、各構造における相乗効果により、シールド特性の向上は勿論、柔軟性の向上や、細線化及び軽量化、全てにおいて最大の効果を奏する。

以上
本発明の多芯ケーブルにおける断面図の一例を示す。 本発明の多芯ケーブルにおける断面図の他の一例を示す。 本発明における押さえ巻テープの構造の概略図を示す。 コア線材の撚りピッチを表す概略図を示す。 本発明における柔軟性試験方法を表す概略図を示す。
以下、本発明の多芯ケーブルの一例として、基本構成について、図面を参照しながら説明する。
図1の多芯ケーブル1は、複数の電線4を撚り合わせたコア線材5と、介在6と、押さえ巻テープ7と、シース9とを備える。
電線4は、それぞれ導電性を有する材質からなる導体2と、導体を絶縁被覆する絶縁体3とで構成される。
導体2の材質は、導電性を有する材質であれば特に限定されないが、例えば、銅やアルミニウム等の金属線や、あるいは、それらに錫、鉄、亜鉛、ニッケル等を添加した合金線等を素線として用いられる。金属線の表面は、銀、錫等のメッキが施されてもよい。
導体2の構成は、特に限定されないが、屈曲に対する柔軟性、及び電線の細線化等を考慮すると、金属線を複数本束ねて撚ることにより形成される撚線構造が好ましい。
絶縁体3の材質は、電気絶縁性を有する材質であれば特に限定されないが、例えば、ふっ素樹脂やポリオレフィン等の熱可塑性樹脂や、シリコーンゴム、ふっ素ゴム、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン等が挙げられる。
好ましくは、ふっ素樹脂やポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を用いるとよい。ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂は、柔軟性や押出成型性等で優れる。
さらに好ましくは、ふっ素樹脂であり、他と比較して、誘電率が低く、かつ、体積抵抗率が高く絶縁性も高いため、電線の細線化に適している。
押さえ巻テープ7は、コア線材5上に巻き付けられて構成される。本発明における押さえ巻テープの構造の概略図を図3に示す。
本発明では、押さえ巻テープ7の巻ピッチは、押さえ巻テープ7の幅の1倍より大きく、かつ、押さえ巻テープ7の幅の5倍以下であることを特徴としている。
押さえ巻テープ7の巻ピッチが、押さえ巻テープ7の幅の1倍より大きい場合、テープの重なりが無く、テープ同士の接触を最小限に抑えられる。テープ同士の摩擦及びテープを曲げる抵抗を低減できる。その結果、多芯ケーブル1の屈曲に対する柔軟性が向上する。
一方、押さえ巻テープ7の巻ピッチが、押さえ巻テープ7の幅の5倍以下である場合、コア線材5に対する押さえ効果を維持できる。
好ましくは、押さえ巻テープ7の巻ピッチは、押さえ巻テープ7の幅の1倍より大きく、かつ、押さえ巻テープ7の幅の3倍以下である。
さらに好ましくは、柔軟性と押さえ効果とを両立できる点において、押さえ巻テープ7の巻ピッチは、押さえ巻テープ7の幅の1倍より大きく、かつ、押さえ巻テープ7の幅の2倍以下である。
コア線材5は、複数の電線4を撚り合わせて構成される。
コア線材5のピッチは、電線4の外径の10〜30倍であることが好ましい。コア線材の撚りピッチを表す概略図を図4に示す。
コア線材5のピッチが、電線4の外径の10倍以上である場合、捻回に対する柔軟性が向上する。これは、コア線材5のピッチが一定以上確保されている場合に関して、コア線材5の撚り方向と同じ方向に捻回を行っても、捻回に対する柔軟性を確保できるためである。
また、コア線材5のピッチが、電線4の外径の30倍以下である場合、屈曲に対する柔軟性が向上する。これは、コア線材5において、ピッチにより形成される節目の数が一定以上確保されている場合に関して、屈曲に対する柔軟性を確保できるためである。ピッチの値が小さい程、ピッチにより形成される節目の数が多くなる。
さらに好ましくは、コア線材5のピッチは、電線4の外径の10〜20倍である。
図1においては、コア線材5は、3本の電線4を撚り合わせて構成されているが、特に限定されない。2本や4本以上の電線4を有する構成とすることもできる。
押さえ巻テープ7の巻き付け方向については、特に限定されないが、コア線材5の撚り方向と同じ方向であると、さらに屈曲及び捻回に対する柔軟性を向上でき、より好ましい。
押さえ巻テープ7の幅は、コア線材5の外径の1〜3倍であることが好ましい。
押さえ巻テープ7の幅が、コア線材5の外径の1倍以上の場合、コア線材5に対する押さえ効果及びテープ巻の作業性が向上する。
また、押さえ巻テープ7の幅が、コア線材5の外径の3倍以下である場合、コア線材5に対する押さえ巻テープ7の押さえ効果を保持できる。
さらに好ましくは、押さえ巻テープ7の幅は、コア線材5の外径の1〜2倍である。
押さえ巻テープ7の材質は、特に限定されない。例えば、ふっ素樹脂材料やポリエチレン、ナイロン、紙等が挙げられる。摩擦係数や柔軟性等を考慮すると、ふっ素樹脂材料が好ましい。
コア線材5と押さえ巻テープ7との間には、介在6を使用してもよい。介在6を使用せずに空隙を設けてもよい。
介在6の材質は、特に限定されない。例えば、綿材や、ポリプロピレン、ポリエステル等の各種繊維等が挙げられる。
本発明の多芯ケーブル1は、外周にシース9が施されてもよい。
シース9の材質は特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、ふっ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル系エラストマー等が挙げられる。
柔軟性及び汎用性の観点で、軟質のポリ塩化ビニルが好ましい。
また、押さえ巻テープ7とシース9の間には、空隙(図示せず)が設けられることが好ましい。
空隙が設けられることにより、ケーブル内部への負荷が緩和され、多芯ケーブル1の屈曲及び捻回に対する柔軟性が向上する。
以下、本発明の多芯ケーブルの他の一例として、図2を参照しながら説明する。
図2の多芯ケーブル1は、複数の電線4を撚り合わせた撚線4´と、複数の撚線4´をさらに撚り合わせたコア線材5と、介在6と、押さえ巻テープ7と、外部導体8と、シース9とを備える。
撚線4´の撚り方向は、特に限定されないが、コア線材5の撚り方向と同じ方向であると、さらに屈曲及び捻回に対する柔軟性を向上でき、より好ましい。
図2においては、撚線4´は、2本の電線4を撚り合わせて構成されているが、特に限定されない。3本以上の電線4を有する構成とすることもできる。また、撚線4´の構成は、全て同じである必要は無い。
また、図1と図2と異なる態様として、コア線材5は、複数本の電線、及び、複数本の電線を撚り合わせた撚線の両方を、さらに撚り合わせた構成であってもよい(図示せず)。
すなわち、コア線材5を構成する撚線4´は、図1に示す電線4の様に単線であってもよく、また、これらの組み合わせであってもよい。例えば、単線の電線4と撚線4´(2本、3本等)の異なる構成の組み合わせでよい。
撚線4´の撚りピッチは、電線4の外径の10〜30倍であることが好ましい。
撚線4´のピッチが、電線4の外径の10倍以上である場合、捻回に対する柔軟性が向上する。これは、撚線4´のピッチが一定以上確保されている場合に関して、撚線4´の撚り方向と同じ方向に捻回を行っても、捻回に対する柔軟性を確保できるためである。
また、撚線4´のピッチが、電線4の外径の30倍以下である場合、屈曲に対する柔軟性が向上する。これは、撚線4´において、ピッチにより形成される節目の数が一定以上確保されている場合に関して、屈曲に対する柔軟性を確保できるためである。ピッチの値が小さい程、ピッチにより形成される節目の数が多くなる。
コア線材5の撚りピッチは、特に限定されないが、捻回に対する柔軟性を考慮すると、撚線4´の外径の40倍以上であることが好ましい。
撚線4´の撚りピッチと、コア線材5の撚りピッチとの組み合わせが、多芯ケーブル1の柔軟性に影響するため、適切な組み合わせを選択する必要がある。
外部導体8は、押さえ巻テープ7の外周に構成される。
外部導体8の材質は、導電性を有する材質であれば特に限定されないが、例えば、銅等の金属線や、それらに錫、鉄、亜鉛、ニッケル等を添加した合金線、あるいは、中心糸の外周に導電部材を巻き付けた素線等が用いられる。
多芯ケーブル1の柔軟性、軽量化等を考慮すると、中心糸の外周に導電部材を巻き付けた素線が好ましい。
中心糸の材質は、特に限定されないが、柔軟性等を考慮すると、ポリエステル、ポリアミド等が好ましい。
導電部材の材質は、特に限定されないが、柔軟性や導電性、軽量化等を考慮すると、銅やアルミニウムが好ましい。導電部材の表面は、銀、錫等のメッキが施されてもよい。
外部導体8の構造については、特に限定されない。編組構造や横巻構造等から、用途に応じて、適切な構造を選択する必要がある。
シールド特性を考慮すると、編組構造が好ましい。捻回に対する柔軟性を考慮すると、横巻構造が好ましい。
以下、本発明の多芯ケーブル1(図1、図2)に関して実施例をあげ具体的に説明するが、本発明の範囲について、これらに限定されるものではない。
実施例1は、錫メッキ軟銅線を撚り合わせた構造の導体の外周に、ふっ素樹脂層の絶縁体を被覆して、電線を形成した。
次いで、電線を2本撚り合わせ撚線を形成した。撚線の撚りピッチは、電線の外径の15倍である。
さらに、撚線を3本撚り合わせコア線材を形成した。コア線材の撚りピッチは、撚線の外径の40倍である。
さらに、ふっ素樹脂製の押さえ巻テープを、コア線材上に巻き付けた。押さえ巻テープの巻ピッチは、押さえ巻テープの幅の2倍である。また、押さえ巻テープの幅は、コア線材の外径の1.6倍である。
コア線材と押さえ巻テープの隙間には、綿の介在を充填した。
さらに、押さえ巻テープの外周に、外部導体を形成した。外部導体の材質は、銅箔糸を用いており、外部導体の構造は、編組構造である。
さらに、外部導体の外周に、シースを形成した。シースの材質は、軟質のポリ塩化ビニルである。また、外部導体とシースの間には、空隙が設けられる。
実施例1の具体的な構成は、後掲の表1に示す。
比較例の具体的な構成は、表1に示す。実施例とは撚線及びコア線材の撚りピッチ、押さえ巻テープの構造、外部導体の材質が異なる。
Figure 0006713712
以上のように作成した各多芯ケーブルに対して、以下に述べる試験を行い、各種性能を評価・比較した。
(柔軟性試験方法)
柔軟性試験方法を表す概略図を、図3(a)、(b)に示す。
図3(a)は、試験実施前の概略図である。サンプルの長さは300mm、固定間距離は150mmであり、サンプル端から10mmの箇所に荷重を加える。
図3(b)は、試験実施後の概略図である。サンプル端から10mmの箇所に荷重を加えることにより、サンプルはおおよそ重力と平行な方向に屈曲する。
重力と垂直な方向において、屈曲後のサンプルとサンプル固定端との間の距離を測定する。距離が短い程、サンプルの柔軟性が高い。
多芯ケーブルの作成工程において、各段階での構造で柔軟性試験をそれぞれ実施して、試験結果を比較する。試験結果の増加率が高い程、サンプルの柔軟性が大きく低下したことを示す。
実施例1及び比較例における、上記柔軟性試験の試験結果を表2に示す。なお、荷重の値が「電線及び撚線」と「その他の構造」との間で異なるのは、サンプル自体の重量の影響を、最小限とするためである。
Figure 0006713712
表2において、実施例1と比較例との間で、柔軟性に差を有する点に関して、以下に記載する。
電線の試験結果、及び電線を2本撚り合わせた撚線の試験結果を比較すると、実施例1は9mmから12mmと増加している。増加率は33%である。一方、比較例は9mmから15mmと増加している。増加率は67%である。
試験結果の増加率が高い程、サンプルの柔軟性が大きく低下したことを示す。従って、実施例1のサンプルは、比較例のサンプルより相対的に高い柔軟性を示すことがわかる。
撚線の撚りピッチの違いが、柔軟性の向上に寄与していると考えられる。
また、押さえ巻テープを、コア線材上に巻き付ける前後の試験結果を比較すると、実施例1は7mmから7mmと変化していない。一方、比較例は8mmから13mmと増加している。増加率は63%である。
試験結果の増加率が高い程、サンプルの柔軟性が大きく低下したことを示す。従って、実施例1のサンプルは、比較例のサンプルより相対的に高い柔軟性を示すことがわかる。
テープ巻きのピッチの違い、及び押さえ巻テープの幅の違いが、柔軟性の向上に大きく寄与していると考えられる。
また、外部導体を形成する前後の試験結果を比較すると、実施例1は7mmから8mmと増加している。増加率は14%である。一方、比較例は13mmから18mmと増加している。増加率は38%である。
試験結果の増加率が高い程、サンプルの柔軟性が大きく低下したことを示す。従って、実施例1のサンプルは、比較例のサンプルより相対的に高い柔軟性を示すことがわかる。
外部導体の材質の違いが、柔軟性の向上に寄与していると考えられる。
実施例2は、撚線の撚りピッチを変更し、「実施例2−1〜2−3」と記載する。その他の構成は、実施例1と同様である。
実施例2−1〜2−3における、上記柔軟性試験の試験結果を表3に示す。
Figure 0006713712
表3より、撚線の撚りピッチが大きい程、電線を撚り合わせる前後で、試験結果の増加率が高い。
試験結果の増加率が高い程、サンプルの柔軟性が大きく低下したことを示す。従って、撚線の撚りピッチが大きい程、柔軟性が低下することがわかる。
撚線の撚りピッチが、電線の外径の10〜30倍の範囲では、一定の柔軟性を確保できている。前述の通り、屈曲及び捻回に対する柔軟性も確保できる。
実施例3は、押さえ巻テープの巻ピッチを変更し、「実施例3−1〜3−4」と記載する。その他の構成は、実施例1と同様である。
実施例3−1〜3−4における、上記柔軟性試験の試験結果を表4に示す。
Figure 0006713712
表4より、押さえ巻テープの巻ピッチが、1倍及び7倍である場合に、押さえ巻テープをコア線材上に巻き付ける前後で、試験結果が増加している。
試験結果の増加率が高い程、サンプルの柔軟性が大きく低下したことを示す。従って、実施例3においては、押さえ巻テープの巻ピッチが、1倍及び7倍である場合に、柔軟性が低下することがわかる。
押さえ巻テープの巻ピッチが1倍の場合は、テープ同士が接触する状態のため、テープ同士の摩擦及びテープを曲げる抵抗を低減し難い。その結果、柔軟性が低下したと考えられる。
押さえ巻テープの巻ピッチが5倍以下の場合は、押さえ巻テープにおいて、ピッチにより形成される節目の数が一定以上確保されているため、屈曲に対する柔軟性を確保できる。ピッチの値が小さい程、ピッチにより形成される節目の数が多くなる。
押さえ巻テープの巻ピッチが1倍より大きく、かつ5倍以下の場合は、テープの重なりが無いことにより、テープ同士の摩擦及びテープを曲げる抵抗を低減できる。その結果、サンプルの柔軟性の向上に寄与していると考えられる。
実施例4は、押さえ巻テープのテープ幅を変更し、「実施例4−1〜4−4」と記載する。その他の構成は、実施例1と同様である。
全ての実施例4において、押さえ巻テープの巻ピッチが、押さえ巻テープの幅の2倍となるように、押さえ巻テープのテープ幅の変更に応じて、押さえ巻テープの巻ピッチの調整を行った。
実施例4−1〜4−4における、上記柔軟性試験の試験結果を表5に示す。
Figure 0006713712
表5より、押さえ巻テープのテープ幅が広い程、押さえ巻テープをコア線材上に巻き付ける前後で、試験結果の増加率が高い。
試験結果の増加率が低い程、サンプルの柔軟性を維持できることを示す。従って、コア線材の外径に対する押さえ巻テープのテープ幅が狭い程、柔軟性を維持できることが分かる。
本発明の多芯ケーブルは、柔軟性向上、屈曲に対する柔軟性の向上を図ると共に、細線化及び軽量化が可能であるため、特にサービスロボット等、可動部に用いられる同軸ケーブル等において有用であるが、用途は限定されない。
1 多芯ケーブル
2 導体
3 絶縁体
4 電線
4´ 撚線
5 コア線材
6 介在
7 押さえ巻テープ
8 外部導体
9 シース

Claims (7)

  1. 複数本の電線を撚り合わせた構成からなるコア線材、及び前記コア線材上の少なくとも一部に押さえ巻きテープ層を施した多芯ケーブルにおいて、
    前記押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の1倍より大きく、かつ、テープの幅の5倍以下であって、
    前記電線を撚り合わせるピッチが、前記電線の外径の10〜30倍であって、
    前記押さえ巻テープの幅が、前記コア線材の外径の1〜倍であることを特徴とする、多芯ケーブル。
  2. 複数本の電線を撚り合わせた撚線をさらに撚り合わせた構成からなるコア線材、及び前記コア線材上の少なくとも一部に押さえ巻きテープ層を施した多芯ケーブルにおいて、
    前記押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の1倍より大きく、かつ、テープの幅の5倍以下であって、
    前記電線を撚り合わせるピッチが、前記電線の外径の10〜30倍であって、
    前記押さえ巻テープの幅が、前記コア線材の外径の1〜倍であることを特徴とする、多芯ケーブル。
  3. 複数本の電線、及び、複数本の電線を撚り合わせた撚線の両方を、さらに撚り合わせた構成からなるコア線材、及び前記コア線材上の少なくとも一部に押さえ巻きテープ層を施した多芯ケーブルにおいて、
    前記押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の1倍より大きく、かつ、テープの幅の5倍以下であって、
    前記電線を撚り合わせるピッチが、前記電線の外径の10〜30倍であって、
    前記押さえ巻テープの幅が、前記コア線材の外径の1〜倍であることを特徴とする、多芯ケーブル。
  4. 前記押さえ巻テープの巻ピッチが、テープの幅の2倍以上5倍以下であって、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の多芯ケーブル。
  5. 前記押さえ巻きテープの外周に外部導体を施した多芯ケーブルにおいて、
    前記外部導体が、中心糸の外周に導電部材を巻き付けた素線を用いた構造であることを特徴とする、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の多芯ケーブル。
  6. 前記押さえ巻テープの外周にシースを施した多芯ケーブルにおいて、
    前記押さえ巻テープと、シースとの間に空隙を有することを特徴とする、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の多芯ケーブル。
  7. 前記外部導体の外周にシースを施した多芯ケーブルにおいて、
    前記外部導体とシースとの間に空隙を有することを特徴とする、
    請求項5に記載の多芯ケーブル。
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