JPH0537014A - 半導体発光素子 - Google Patents
半導体発光素子Info
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- JPH0537014A JPH0537014A JP3192315A JP19231591A JPH0537014A JP H0537014 A JPH0537014 A JP H0537014A JP 3192315 A JP3192315 A JP 3192315A JP 19231591 A JP19231591 A JP 19231591A JP H0537014 A JPH0537014 A JP H0537014A
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- iii
- compound semiconductor
- semiconductor layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 複数のAlGaAs層の側面に電極を形成す
る際に、この部分での電極の断線を防止できるととも
に、電極の膜厚も厚くして、膜厚が薄いことによる信頼
性の低下を防止する。 【構成】 半導体基板1上に、第1の III−V族化合物
半導体層2と複数のAlGaAs層3、4、5を設ける
とともに、この複数のAlGaAs層上に第2のIII−
V族化合物半導体層6を設けて、前記半導体基板1の裏
面側と第2の III−V族化合物半導体層6上に電極7、
8を設けた半導体発光素子において、前記複数のAlG
aAs層3、4、5の対向する側面を半導体基板1の表
面に対して68°以下に傾斜させた。
る際に、この部分での電極の断線を防止できるととも
に、電極の膜厚も厚くして、膜厚が薄いことによる信頼
性の低下を防止する。 【構成】 半導体基板1上に、第1の III−V族化合物
半導体層2と複数のAlGaAs層3、4、5を設ける
とともに、この複数のAlGaAs層上に第2のIII−
V族化合物半導体層6を設けて、前記半導体基板1の裏
面側と第2の III−V族化合物半導体層6上に電極7、
8を設けた半導体発光素子において、前記複数のAlG
aAs層3、4、5の対向する側面を半導体基板1の表
面に対して68°以下に傾斜させた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体発光素子に関し、
特に半導体基板上に複数のAlGaAs層が設けられた
半導体発光素子に関する。
特に半導体基板上に複数のAlGaAs層が設けられた
半導体発光素子に関する。
【0002】
【発明の背景】近時、GaAs膜などの化合物半導体の
研究が盛んに行われている。化合物半導体の多くは直接
遷移型半導体であることから、シリコンなどの半導体に
比べて機能的および性能的に優れた発光素子を形成でき
るが、良質で大面積の単結晶基板を得にくいという問題
がある。そこで、良質で大面積化が可能なシリコン基板
上に、GaAs膜を堆積させて機能的および性能的にす
ぐれ且つ大面積化が可能な半導体デバイスを形成するこ
とが種々試みられている。
研究が盛んに行われている。化合物半導体の多くは直接
遷移型半導体であることから、シリコンなどの半導体に
比べて機能的および性能的に優れた発光素子を形成でき
るが、良質で大面積の単結晶基板を得にくいという問題
がある。そこで、良質で大面積化が可能なシリコン基板
上に、GaAs膜を堆積させて機能的および性能的にす
ぐれ且つ大面積化が可能な半導体デバイスを形成するこ
とが種々試みられている。
【0003】従来、例えば図2に示すような、半導体発
光素子が提案されている。図2において、1はシリコン
などから成る半導体基板、2は一導電型不純物を含有す
るGaAs膜などから成る第1の III−V族化合物半導
体層、3は一導電型不純物を含有する第1のAlX Ga
1-x As層、4は逆導電型不純物を含有する第2のAl
y Ga1-y As層、5は逆導電型不純物を含有する第3
のAlz Ga1-z As層、6は逆導電型不純物を含有す
る第2の III−V族化合物半導体層、7は上部電極層、
8はシリコン基板1の裏面側に形成された下部電極層で
ある。上述のような構造とすることによって、一導電型
不純物を含有する第1のAlX Ga1-x As層3と逆導
電型不純物を含有する第3のAlz Ga1-z As層5と
でキャリアを閉じ込めて、一導電型不純物を含有する第
1のAlX Ga1-x As層3と逆導電型不純物を含有す
る第2のAly Ga1-yAs層4との界面部分でキャリ
アを再結合させて発光させようとするものである。この
場合、700nm程度の波長を有する発光を得るため
に、第2のAly Ga1-y As層4のAlの混晶比yは
0.3などに設定されるが、第3のAlz Ga1-z As
層5は、バンドギャップを大きくするために、Alの混
晶比zは0.65などに設定される。
光素子が提案されている。図2において、1はシリコン
などから成る半導体基板、2は一導電型不純物を含有す
るGaAs膜などから成る第1の III−V族化合物半導
体層、3は一導電型不純物を含有する第1のAlX Ga
1-x As層、4は逆導電型不純物を含有する第2のAl
y Ga1-y As層、5は逆導電型不純物を含有する第3
のAlz Ga1-z As層、6は逆導電型不純物を含有す
る第2の III−V族化合物半導体層、7は上部電極層、
8はシリコン基板1の裏面側に形成された下部電極層で
ある。上述のような構造とすることによって、一導電型
不純物を含有する第1のAlX Ga1-x As層3と逆導
電型不純物を含有する第3のAlz Ga1-z As層5と
でキャリアを閉じ込めて、一導電型不純物を含有する第
1のAlX Ga1-x As層3と逆導電型不純物を含有す
る第2のAly Ga1-yAs層4との界面部分でキャリ
アを再結合させて発光させようとするものである。この
場合、700nm程度の波長を有する発光を得るため
に、第2のAly Ga1-y As層4のAlの混晶比yは
0.3などに設定されるが、第3のAlz Ga1-z As
層5は、バンドギャップを大きくするために、Alの混
晶比zは0.65などに設定される。
【0004】このような、GaAs膜やAlGaAs膜
は、H2 SO4 −H2 O2 −H2 O系(1:25:7
8)のエッチング液を用いて、異方性エッチングを行う
ことによって、GaAs膜やAlGaAs膜の側面を傾
斜したメサ形状にしようとするが、AlGaAs膜のう
ちのAlの混晶比が小さい第2のAly Ga1-y As層
4の側面は68°程度に傾斜してエッチングできるもの
の、Alの混晶比が大きい第3のAlz Ga1-z As層
5の側面は、上述のようなエッチング液を用いてエッチ
ングしたとしても、側面の傾斜部分は半導体基板1に対
して、高々θ=78°までしか傾斜させることができ
ず、側面が急峻に立ち上がった形状をしていた。なお、
第1のAlX Ga1-x As層3のAlの混晶比xは、
0.3に設定されたり、0.65に設定されるが、0.
65に設定された場合には、図2に示すように、その側
面は第3のAlz Ga1-z As層5の側面と同様に急峻
に立ち上がる。その結果、この側面に上部電極7を形成
する場合、この急峻に立ち上がった第3のAlz Ga
1-z As層5の側面部分や第1のAlX Ga1-x As層
3の側面部分で電極7の断線を誘発したり、電極材料の
膜厚が薄いことによる信頼性低下などの問題があった。
は、H2 SO4 −H2 O2 −H2 O系(1:25:7
8)のエッチング液を用いて、異方性エッチングを行う
ことによって、GaAs膜やAlGaAs膜の側面を傾
斜したメサ形状にしようとするが、AlGaAs膜のう
ちのAlの混晶比が小さい第2のAly Ga1-y As層
4の側面は68°程度に傾斜してエッチングできるもの
の、Alの混晶比が大きい第3のAlz Ga1-z As層
5の側面は、上述のようなエッチング液を用いてエッチ
ングしたとしても、側面の傾斜部分は半導体基板1に対
して、高々θ=78°までしか傾斜させることができ
ず、側面が急峻に立ち上がった形状をしていた。なお、
第1のAlX Ga1-x As層3のAlの混晶比xは、
0.3に設定されたり、0.65に設定されるが、0.
65に設定された場合には、図2に示すように、その側
面は第3のAlz Ga1-z As層5の側面と同様に急峻
に立ち上がる。その結果、この側面に上部電極7を形成
する場合、この急峻に立ち上がった第3のAlz Ga
1-z As層5の側面部分や第1のAlX Ga1-x As層
3の側面部分で電極7の断線を誘発したり、電極材料の
膜厚が薄いことによる信頼性低下などの問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題点に鑑みてなされたものであり、その特徴とするとこ
ろは、半導体基板上に、第1の III−V族化合物半導体
層と複数のAlGaAs層を設けるとともに、この複数
のAlGaAs層上に第2の III−V族化合物半導体層
を設けて、前記半導体基板の裏面側と第2の III−V族
化合物半導体層上に電極を設けた半導体発光素子におい
て、前記複数のAlGaAs層の対向する側面を半導体
基板の表面に対して68°以下に傾斜させた点にある。
題点に鑑みてなされたものであり、その特徴とするとこ
ろは、半導体基板上に、第1の III−V族化合物半導体
層と複数のAlGaAs層を設けるとともに、この複数
のAlGaAs層上に第2の III−V族化合物半導体層
を設けて、前記半導体基板の裏面側と第2の III−V族
化合物半導体層上に電極を設けた半導体発光素子におい
て、前記複数のAlGaAs層の対向する側面を半導体
基板の表面に対して68°以下に傾斜させた点にある。
【0006】
【作用】上記のように、複数のAlGaAs層の対向す
る側面を半導体基板の表面に対して68°以下に傾斜さ
せたことにより、複数のAlGaAs層の側面に電極を
形成する際に、この部分での電極の断線を防止できると
ともに、電極の膜厚も厚くすることができ、膜厚が薄い
ことによる信頼性低下の問題も無くなる。
る側面を半導体基板の表面に対して68°以下に傾斜さ
せたことにより、複数のAlGaAs層の側面に電極を
形成する際に、この部分での電極の断線を防止できると
ともに、電極の膜厚も厚くすることができ、膜厚が薄い
ことによる信頼性低下の問題も無くなる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を添付図面に基づき詳細に説明
する。なお、従来例と同一部分には、同一符号を付して
説明する。
する。なお、従来例と同一部分には、同一符号を付して
説明する。
【0008】図1は、本発明に係る半導体発光素子の一
実施例を示す断面図であり、1は半導体基板である。
実施例を示す断面図であり、1は半導体基板である。
【0009】前記半導体基板1は、(100)面から
(001)面に2°オフして切り出した単結晶シリコン
基板などで構成され、アンチモン(Sb)などから成る
ドナーを1017個/cm3 程度含有させたn型半導体基
板が用いられる。
(001)面に2°オフして切り出した単結晶シリコン
基板などで構成され、アンチモン(Sb)などから成る
ドナーを1017個/cm3 程度含有させたn型半導体基
板が用いられる。
【0010】前記半導体基板1上には、一導電型、例え
ばn型不純物を含有する第1の III−V族化合物半導体
層2が形成されている。この第1の III−V族化合物半
導体層2は、バッファ層として機能するものであり、例
えばGaAs層などから成る。この第1の III−V族化
合物半導体層2には、シリコン(Si)などから成るド
ナーを1018個/cm3 程度含有し、二段階成長法や熱
サイクル法を適宜採用したMOCVD法で厚み1〜1.
5μm程度に形成される。すなわち、MOCVD装置内
を900〜1000℃で一旦加熱した後に、400〜4
50℃に下げてTMGaガス、AsH3 ガス、および半
導体用不純物元素源となるSiH4 ガスを用いたMOC
VD法によりGaAs膜を成長させるとともに、600
〜650℃に上げてGaAs膜を成長(二段階成長法)
させ、次に300〜900℃で温度を上下させ(熱サイ
クル法)、熱膨張係数の相違に起因する内部応力を発生
させ、シリコン基板1とGaAs層2の格子定数の相違
に起因するミスフィット転移を低減させるように形成す
る。
ばn型不純物を含有する第1の III−V族化合物半導体
層2が形成されている。この第1の III−V族化合物半
導体層2は、バッファ層として機能するものであり、例
えばGaAs層などから成る。この第1の III−V族化
合物半導体層2には、シリコン(Si)などから成るド
ナーを1018個/cm3 程度含有し、二段階成長法や熱
サイクル法を適宜採用したMOCVD法で厚み1〜1.
5μm程度に形成される。すなわち、MOCVD装置内
を900〜1000℃で一旦加熱した後に、400〜4
50℃に下げてTMGaガス、AsH3 ガス、および半
導体用不純物元素源となるSiH4 ガスを用いたMOC
VD法によりGaAs膜を成長させるとともに、600
〜650℃に上げてGaAs膜を成長(二段階成長法)
させ、次に300〜900℃で温度を上下させ(熱サイ
クル法)、熱膨張係数の相違に起因する内部応力を発生
させ、シリコン基板1とGaAs層2の格子定数の相違
に起因するミスフィット転移を低減させるように形成す
る。
【0011】前記第1の III−V族化合物半導体層2上
には、一導電型不純物を含有する第1のAlX Ga1-x
As層3が形成されている。この第1のAlX Ga1-x
As層3は、シリコンなどから成るドナーを1017個/
cm3 程度含有している。この第1のAlX Ga1-x A
s層3は、TMAlガス、TMGaガス、AsH3 ガ
ス、および半導体用不純物元素源となるSiH4 ガスを
用いたMOCVD法により形成され、Alの混晶比x
は、例えば0.3または0.65などに設定される。
には、一導電型不純物を含有する第1のAlX Ga1-x
As層3が形成されている。この第1のAlX Ga1-x
As層3は、シリコンなどから成るドナーを1017個/
cm3 程度含有している。この第1のAlX Ga1-x A
s層3は、TMAlガス、TMGaガス、AsH3 ガ
ス、および半導体用不純物元素源となるSiH4 ガスを
用いたMOCVD法により形成され、Alの混晶比x
は、例えば0.3または0.65などに設定される。
【0012】前記第1のAlX Ga1-x As層3上に
は、第2のAly Ga1-y As層4が形成される。この
第2のAly Ga1-y As層4は、逆導電型、例えばp
型半導体用不純物となる亜鉛(Zn)などのアクセプタ
を1017個/cm3 程度含有している。この第2のAl
y Ga1-y As層4は、TMAlガス、TMGaガス、
AsH3 ガス、および半導体用不純物元素源となるDM
Znガスを用いたMOCVD法により形成され、700
nm程度の波長を有する光を発光するためにAlの混晶
比yは、例えば0.3などに設定される。前述の第1の
AlX Ga1-x As層3とこの第2のAly Ga1-y A
s層4とで半導体接合部が形成され、発光部が形成され
る。
は、第2のAly Ga1-y As層4が形成される。この
第2のAly Ga1-y As層4は、逆導電型、例えばp
型半導体用不純物となる亜鉛(Zn)などのアクセプタ
を1017個/cm3 程度含有している。この第2のAl
y Ga1-y As層4は、TMAlガス、TMGaガス、
AsH3 ガス、および半導体用不純物元素源となるDM
Znガスを用いたMOCVD法により形成され、700
nm程度の波長を有する光を発光するためにAlの混晶
比yは、例えば0.3などに設定される。前述の第1の
AlX Ga1-x As層3とこの第2のAly Ga1-y A
s層4とで半導体接合部が形成され、発光部が形成され
る。
【0013】前記第2のAly Ga1-y As層4上に
は、第3のAlz Ga1-z As層5が形成されている。
この第3のAlz Ga1-z As層5は、厚みが1μm程
度に形成される。すなわち、この第3のAlz Ga1-z
As層5も、TMAlガス、TMGaガス、AsH3 ガ
ス、および逆導電型、例えばp型を呈する半導体用不純
物元素源となるDMZnガスを用いたMOCVD法によ
り形成される。この第3のAlz Ga1-z As層5のA
lの混晶比zは、バンドギャップを大きくするために、
例えばz=0.65などに設定して形成される。
は、第3のAlz Ga1-z As層5が形成されている。
この第3のAlz Ga1-z As層5は、厚みが1μm程
度に形成される。すなわち、この第3のAlz Ga1-z
As層5も、TMAlガス、TMGaガス、AsH3 ガ
ス、および逆導電型、例えばp型を呈する半導体用不純
物元素源となるDMZnガスを用いたMOCVD法によ
り形成される。この第3のAlz Ga1-z As層5のA
lの混晶比zは、バンドギャップを大きくするために、
例えばz=0.65などに設定して形成される。
【0014】前記第3のAlz Ga1-z As層5上に
は、逆導電型不純物を含有する第2のIII−V族化合物
半導体層6が形成されている。この第2の III−V族化
合物半導体層6も、例えばGaAs膜などで構成され、
上部電極7とオーミックコンタクトをとるために、亜鉛
(Zn)などから成る逆導電型不純物を高濃度に含有さ
せてある。
は、逆導電型不純物を含有する第2のIII−V族化合物
半導体層6が形成されている。この第2の III−V族化
合物半導体層6も、例えばGaAs膜などで構成され、
上部電極7とオーミックコンタクトをとるために、亜鉛
(Zn)などから成る逆導電型不純物を高濃度に含有さ
せてある。
【0015】上記半導体基板1上に、第1の III−V族
化合物半導体層2と複数のAlGaAs層3、4、5を
設けるとともに、この複数のAlXGa1-x As層3、
4、5上に第2の III−V族化合物半導体層6を順次積
層して、発光素子の輪郭形状を形成するように所定形状
にエッチングする。
化合物半導体層2と複数のAlGaAs層3、4、5を
設けるとともに、この複数のAlXGa1-x As層3、
4、5上に第2の III−V族化合物半導体層6を順次積
層して、発光素子の輪郭形状を形成するように所定形状
にエッチングする。
【0016】このエッチングに際しては、酸解離定数
(pKa)が0〜5の値をもつ酸、例えばHSO4 (p
ka=1.9)、H3 PO4 (pka=2.2)、H4
P2 O7 (pka=1.0)、H2 C2 O4 (pka=
1.25)、H3 P2 O7 - (pka=2.5)など
と、KH2 PO4 、K2 SO4 などの塩基を適当量比に
混合してpH0.1〜2.5とした水溶液に、H2 O2
などの酸化剤を加えたエッチング液でエッチングする。
例えばH3 PO4 とKH2 PO4とが1モル:1モルの
水溶液は、pH2.2のエッチング液となり、同じく1
0モル:1モルでpH1.2のエッチング液となり、本
発明品の製造工程において好適に用いることができる。
このように、pH0.1〜2.5の酸と塩基と酸化剤の
溶液で、AlGaAs膜3、4、5をエッチングする
と、Alの混晶比の大小にかかわらずその側面を、従来
のAlの混晶比が小さい場合よりもさらに緩やかな傾き
である66°まで傾斜させてエッチングすることができ
る。なお、pHが0.1より小さくなると、従来のエッ
チング液とメサ形状は変わらず、Alの混晶比の大きい
層の側面を68°以下に傾斜させることができない。ま
た、pHが2.5を越えるとGaAsのGaがGa(O
H)3 の塊状になってエッチングが不能となる。したが
って、このエッチング液のpHは0.1〜2.5としな
ければならない。
(pKa)が0〜5の値をもつ酸、例えばHSO4 (p
ka=1.9)、H3 PO4 (pka=2.2)、H4
P2 O7 (pka=1.0)、H2 C2 O4 (pka=
1.25)、H3 P2 O7 - (pka=2.5)など
と、KH2 PO4 、K2 SO4 などの塩基を適当量比に
混合してpH0.1〜2.5とした水溶液に、H2 O2
などの酸化剤を加えたエッチング液でエッチングする。
例えばH3 PO4 とKH2 PO4とが1モル:1モルの
水溶液は、pH2.2のエッチング液となり、同じく1
0モル:1モルでpH1.2のエッチング液となり、本
発明品の製造工程において好適に用いることができる。
このように、pH0.1〜2.5の酸と塩基と酸化剤の
溶液で、AlGaAs膜3、4、5をエッチングする
と、Alの混晶比の大小にかかわらずその側面を、従来
のAlの混晶比が小さい場合よりもさらに緩やかな傾き
である66°まで傾斜させてエッチングすることができ
る。なお、pHが0.1より小さくなると、従来のエッ
チング液とメサ形状は変わらず、Alの混晶比の大きい
層の側面を68°以下に傾斜させることができない。ま
た、pHが2.5を越えるとGaAsのGaがGa(O
H)3 の塊状になってエッチングが不能となる。したが
って、このエッチング液のpHは0.1〜2.5としな
ければならない。
【0017】前記第2の III−V族化合物半導体層6上
には、上部電極7が形成されており、この上部電極7は
Ag、Ag/Zn、或いはAu/Crなどから成り、蒸
着法などで厚み5000Å程度に形成される。なお、図
示されていないが、第1の III−V族化合物半導体層
2、複数のAlGaAs層3、4、5、および第2の I
II−V族化合物半導体層6の側面にも、酸化シリコン膜
などのパシベーション膜を介して上部電極7が形成され
る。
には、上部電極7が形成されており、この上部電極7は
Ag、Ag/Zn、或いはAu/Crなどから成り、蒸
着法などで厚み5000Å程度に形成される。なお、図
示されていないが、第1の III−V族化合物半導体層
2、複数のAlGaAs層3、4、5、および第2の I
II−V族化合物半導体層6の側面にも、酸化シリコン膜
などのパシベーション膜を介して上部電極7が形成され
る。
【0018】また、半導体基板1の裏面側には下部電極
8が形成されており、この下部電極8はAg或いはAu
/Crなどから成り、蒸着法などで厚み5000Å程度
に形成される。
8が形成されており、この下部電極8はAg或いはAu
/Crなどから成り、蒸着法などで厚み5000Å程度
に形成される。
【0019】上述のように形成した半導体発光素子は、
上部電極7と下部電極8との間に電流を流して、第1の
AlX Ga1-x As層3と第2のAly Ga1-y As層
4部分でキャリアを発生させて、界面部分で再結合させ
ることによって発光させるものである。
上部電極7と下部電極8との間に電流を流して、第1の
AlX Ga1-x As層3と第2のAly Ga1-y As層
4部分でキャリアを発生させて、界面部分で再結合させ
ることによって発光させるものである。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る半導体発光
素子によれば、複数のAlGaAs層の対向する側面を
半導体基板の表面に対して68°以下に傾斜させたこと
により、複数のAlGaAs層の側面に電極を形成する
際に、この部分での電極の断線を防止できるとともに、
電極の膜厚も厚くすることができ、膜厚が薄いことによ
る信頼性低下の問題も無くなる。
素子によれば、複数のAlGaAs層の対向する側面を
半導体基板の表面に対して68°以下に傾斜させたこと
により、複数のAlGaAs層の側面に電極を形成する
際に、この部分での電極の断線を防止できるとともに、
電極の膜厚も厚くすることができ、膜厚が薄いことによ
る信頼性低下の問題も無くなる。
【図1】本発明に係る半導体発光素子の一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】従来の半導体発光素子を示す断面図である。
1、半導体基板
2、第1の III−V族化合物半導体層
3〜5、複数のAlGaAs層
6、第2の III−V族化合物半導体層
7、上部電極
8、下部電極
Claims (2)
- 【請求項1】 半導体基板上に、第1の III−V族化合
物半導体層と複数のAlGaAs層を設けるとともに、
この複数のAlGaAs層上に第2のIII−V族化合物
半導体層を設けて、前記半導体基板の裏面側と第2の I
II−V族化合物半導体層上に電極を設けた半導体発光素
子において、前記複数のAlGaAs層の対向する側面
が半導体基板の表面に対して68°以下に傾斜している
ことを特徴とする半導体発光素子。 - 【請求項2】 前記複数のAlGaAs層のうち、少な
くとも一層のAlの混晶比が0.6以上であることを特
徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3192315A JPH0537014A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 半導体発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3192315A JPH0537014A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 半導体発光素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0537014A true JPH0537014A (ja) | 1993-02-12 |
Family
ID=16289243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3192315A Pending JPH0537014A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 半導体発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0537014A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100729873B1 (ko) * | 1997-09-04 | 2007-10-16 | 제너럴 일렉트릭 캄파니 | 개선된내분해성및개선된열안정성을갖는충격개질된카보네이트중합체조성물 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP3192315A patent/JPH0537014A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100729873B1 (ko) * | 1997-09-04 | 2007-10-16 | 제너럴 일렉트릭 캄파니 | 개선된내분해성및개선된열안정성을갖는충격개질된카보네이트중합체조성물 |
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