JPH0536188B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の目的） 本発明は、円盤型電着砥石のドレス装置に関す
るものである。

以下、従来の装置について説明する。

第２図は円盤型電着砥石の一部を示す図で、１
は砥石台金、２は結合剤３で固着された砥粒であ
る。第３図は従来のドレス装置を示す図である。
同図において４は円盤型の電着砥石、５は電解電
極で砥粒２が固着された砥石台金１の表面に第４
図のように絶縁膜（電着膜）８を形成するもので
ある。なお、６は電解液、７は電解液６の循環ポ
ンプである。

しかしながら、一般に電着砥石はその製造上、
内周及び外周の偏心が大きく、その偏心の大きさ
は数十μｍに達する場合もある。また、この電着
砥石を切断機に取付けた場合、切断機のフランジ
に砥石をはめ込んだときの精度のバラツキによつ
て砥石の外径に数十μｍの偏心があらわれること
がある。このような状態で電解ドレスを行つても
砥石の偏心は十分に改善されないので精度の高い
切断を行うことが困難である。

本発明はこの問題を解決することを意図するも
のであつて、高精度のドレスを行うことのできる
切断用円盤型電着砥石のドレス装置を提供するこ
とを目的とするものである。

（発明の構成） 本発明の円盤型電着砥石のドレス装置は、回転
する円盤型電着砥石に対向して、前記電着砥石の
表面を電解ドレツシングする電解電極と、電解ド
レツシングに際して前記電着砥石の表面に形成さ
れる絶縁膜の研削加工を行うドレス用砥石とを設
け、前記電着砥石と前記電解電極との間に電解液
を供給して、電解ドレツシング及び絶縁膜の形成
を行うと共に、前記ドレス用砥石により、前記電
着砥石の偏心量の大きな部分の絶縁膜の除去を行
うことを特徴とする。

以下、本発明の実施例を第１図を用いて説明す
る。なお、砥石の構成については従来のもの（第
４図）と同じである。第１図はドレス装置を示す
図で、４は円盤型の電着砥石、５は電着砥石４の
表面を電解ドレツシングする電解電極、９は研削
液と電解液とを兼ねる研削電解液、７はその循環
ポンプ、１０はドレス用砥石で、電解ドレツシン
グに際して電着砥石４の表面に形成される絶縁膜
８の研削加工を行う。

次にその作用を説明する。切断機のフランジに
取付けられた円盤型の電着砥石４がフランジのス
ピンドルに対して偏心しているときはドレス用砥
石１０により、偏心によつて半径方向の長さが最
も長くなつている部分の絶縁膜８が切削除去さ
れ、削られた分だけ径が小さくなる。

なお、ドレス用砥石１０には研削電解液９が注
入されている。そして、絶縁膜８の除去された部
分には電解電極５の電解作用によつて電着砥石４
の表面のイオンを溶出させると同時に、酸化作用
により絶縁膜が再度、形成されるが切削前よりは
ドレス用砥石１０により削られた分だけ偏心が改
善される。次にドレス用砥石１０を移動して残さ
れた部分のうち、偏心量の最も大きな部分の絶縁
膜８を切削除去して、再び電解電極５により絶縁
膜８が形成される。この操作を繰り返すことによ
つて電着砥石４の全体の偏心が改善される。な
お、ドレス用砥石１０には硬質セラミツク又は研
磨用金属を用いる場合もある。

（発明の効果） 以上述べたように本発明の円盤型電着砥石のド
レス装置は、従来のドレス装置にドレス用砥石を
付加することによつて従来のこの種の砥石のもつ
欠点を解消し、精度の高い切断用の円盤型電着砥
石をうることができるという優れた効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図：本発明のドレス装置の実施例の構成を
示す図、第２図：円盤型電着砥石の一部拡大断面
図、第３図：従来のドレス装置の構成を示す図、
第４図：電解ドレツシングに際して表面に絶縁膜
が形成された円盤型電着砥石の一部拡大断面図。 １……砥石台金、２……砥粒、３……結合剤、
４……電着砥石、５……電解電極、６……電解
液、７……循環ポンプ、８……絶縁膜、９……研
削電解液、１０……ドレス用砥石。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転する円盤型電着砥石に対向して、前記電
   着砥石の表面を電解ドレツシングする電解電極
   と、電解ドレツシングに際して前記電着砥石の表
   面に形成される絶縁膜の研削加工を行うドレス用
   砥石とを設け、前記電着砥石と前記電解電極との
   間に電解液を供給して、電解ドレツシング及び絶
   縁膜の形成を行うと共に、前記ドレス用砥石によ
   り、前記電着砥石の偏心量の大きな部分の絶縁膜
   の除去を行うことを特徴とする円盤型電着砥石の
   ドレス装置。