JPH053579Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は既設の建物内にセツトされる小便所ユ
ニツトに関する。

（従来の技術） 近年、ビルジングの躯体建設後、屋内工事を行
うに際し、トイレ用のスペースは、工事内容が多
岐に亘る為、事前に工場等で大便器或いは小便器
又は洗面器と所要の配管や器具類を収納する収納
盤とを一体的に組合せた大便所或いは小便所ユニ
ツト又は洗面台ユニツト等を建物の中に搬入して
適宜セツトし、以つて、施工の簡略化を図ろうと
する傾向に在る。

こうしたトイレに使用される小便所ユニツト
は、従来、小便器と、この小便器の為の配管系
と、この配管系を内部に収納し上記小便器を前面
に着設した収納盤とにより構成されていた。

（考案が解決しようとする問題点） その為、小便器の形状によつては余りにオープ
ンとなり、内気な人だと排尿行為に専心できない
等の不都合があつた。

強固な建築躯体壁ならば目かくし用の仕切板を
設けることは容易であるが、上記収納盤はそれほ
ど剛性が大きくなく、仮に仕切板を取付けるとた
わみや変形が過大になる恐れがある。それで、収
納盤に仕切板を取付けることは見送られてきた。

本考案の目的は比較的剛性の小さな収納盤を備
えた小便所ユニツトに、目かくし用の仕切板を着
設し得る技術を提供するに在る。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成すべく本考案は、前面に小便器
が着設され、裏側に小便器の為の配管系が収納さ
れた収納盤を備えて成る小便所ユニツトにおい
て、この小便所ユニツトは更に小便器の脇に目か
くし用の仕切板を備え、この仕切板は収納盤の裏
側に立設したストラツトフレームで支持されてい
ることを特徴とする。

（作用） 上記手段によれば、仕切板が収納盤の前面に着
設される為、この仕切板により人目が適度に遮ら
れる。そして、仕切板がストラツトフレームで支
持されている為に、収納盤は負荷が増すことは無
い。

（実施例） 以下、本考案の一実施例に係る小便所ユニツト
をシステムトイレとしてのプレフアブルームに適
用した場合に付き、添付図面に基ずいて説明を行
なう。

先ず、第１図乃至第３図を参照してプレフアブ
ルーム全体及び小便所ユニツトの概要を説明す
る。

第１図はプレフアブルームの天井を除いた全体
平面図、そして第２図及び第３図は夫々第１図の
２−２線及び３−３線から見たものとしてのプレ
フアブルームの展開図である。

図中、Ｐはプレフアブルームの全体を示し、プ
レフアブルームＰは、建物躯体の床上に平面視略
長方形状に基礎枠を敷設してその角隅に支柱Ｃ…
を立設し、以つて、基礎枠を下枠とし支柱Ｃ…間
の頭つなぎ材を上枠とする建付枠を構築して適宜
な壁パネルWa…Wk…Wm…Wn…Wr…Ws，
Wt，Ww…Wz（以降、総称的に符号Wiで表わ
す）を建て巡らすことにより出入口Ｅを備える部
屋空間Ｓを画成すると共に、適宜なブースBk，
Br…Btを設けて小便及び洗面用スペースSmや大
便用スペースSr…Stそれに洗面及び化粧用スペ
ースSw等を区画し、小便所ユニツトＭや大便所
ユニツトＴそれに洗面台ユニツトＫ，Ｌ等を適宜
配置して所謂システムトイレとして構成され、そ
の床Ｆには磁器質タイル等の床仕上材を敷き詰
め、床Ｆの周縁は幅木Ｈ…で見切られている。
尚、小便所ユニツトＭや大便所ユニツトＴの部分
の壁パネルWm，Wtは他の部分の壁パネルWiと
異なり、そのパネル下枠としての基礎部材を各ユ
ニツトＭ，Ｔの上部に配設してその上に建付けら
れている。

小便所ユニツトＭは、第２図及び第３図に明瞭
に示されるように、陶器製の小便器１と、この小
便器１の為の配管系や器具類その他を収容する収
納盤２とから成り、収納盤２は正面をなすフロン
トパネル３と上面をなすカウンター４とで外装が
なされ、フロントパネル３は小便器１が前面に着
設された中央部３ａと左右の軸部３ｂ，３ｃとで
構成されている。

そしてフロントパネル３の右側の軸部３ｃに
は、その幅方向中間部に、側面視四角状の仕切板
５が小便器１の要部を人目から遮る如く手前に突
設され、仕切板５で左右に分れたパネル軸部３ｃ
の合せ目にはアルミ目地６が打たれている。

ここで第４図乃至第６図を参照して仕切板５の
取付構造に付き説明する。

第４図は第３図の４−４線に沿つた仕切板廻り
の拡大断面図、そして第５図及び第６図は夫々第
４図の５−５線及び６−６線断面図である。

仕切板５は側面四角形の鋼製フレーム部５ａ
と、このフレーム部５ａにより画成された四角形
空間を覆う形で嵌着されたシールド部５ｃとから
成る。フレーム部５ａはコの字状に湾曲する角パ
イプ５ｄと、このコの字状角パイプ５ｄの弦に相
当する縦チヤンネル材５ｅとで構成され、またシ
ールド部５ｃは上記角パイプ５ｄの内面沿いに湾
曲する比較的小サイズの角パイプ５ｆと、この角
パイプ５ｆと上記チヤンネル材５ｅとの間をつな
ぐ芯材５ｇと、この芯材５ｇの両面を覆うメラミ
ン樹脂製化粧板５ｈ，５ｈとで構成される。

仕切板５の形状は四角形に限らず半円状等種々
の形状にすることは任意である。

又、意匠的効果を狙つてシールド部５ｃの一部
を切欠いてもよい。

一方、前期収納盤２のフロントパネル３は不図
示の支持材を保持されていて、その内側には適宜
本数のストラツトフレーム支柱が立設されてお
り、それらのストラツトフレームの内、フロント
パネル右袖部３ｃの幅方向中間部後方に在る内向
きチヤンネル状フレーム７の前面には、仕切板５
に対応する適宜な高さ位置に内向きチヤンネル状
のスペーサ８が着設され、スペーサ８はフロント
パネル３を貫通する形で同パネル３の前面に面一
に臨んでいる。第７図は第５図の要部分解図であ
る、前記スペーサ８の前面側に前記仕切板５の縦
チヤンネル材５ｅよりチヤンネル材の両側肉厚分
だけ外幅寸法が小さい縦チヤンネル材９が着設さ
れ、このチヤンネル材９は、その外方より上記フ
レーム７の内方へと挿通された小ネジ１０をナツ
ト１１で締付けることにより、高さ方向複数位置
でスペーサ８と共にフレーム７に結着固定されて
いる。

そして、仕切板５の縦チヤンネル材５ｅをフロ
ントパネル３側の縦チヤンネル材９に外嵌させ、
チヤンネル材５ｅ，９の側辺重なり部を外方より
ビス１２…で止着することにより、仕切板５をフ
ロントパネル３に取付けている。

また、仕切板５より下方の部分では、上記フレ
ーム７とフロントパネル３との間に内向きチヤン
ネル状のスペーサ１３が介装され、このスペーサ
１３の外側に前記アルミ目地６が打たれている。

以上の構成によれば、仕切板５の存在により小
便器１の廻りが人目から適度に遮られ、従つて、
小便器１として比較的小形のものを用いてもオー
プンに過ぎるようなことが無く、小便所ユニツト
Ｍの軽量化、低コスト化を図ることができる。

（考案の効果） 以上の説明より明らかなように、本考案は目か
くし用の仕切板を、収納盤にではなくストラツト
フレームに支持させたので、収納盤の負担は増加
せず、もつて、小便所ユニツトに仕切板を取付け
ることが可能である。そして、この仕切板により
人目が適度に遮られる等多くの効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例に係る小便所ユニツト
をシステムトイレとしてのプレフアブルームに適
用した場合に付き示したもので、第１図はプレフ
アブルームの天井を除いた全体平面図、第２図及
び第３図は夫々第１図の２−２線及び３−３線か
ら見たものとしてのプレフアブルームの展開図、
第４図は第３図の４−４線に沿つた仕切板廻りの
拡大断面図、第５図及び第６図は夫々第４図の５
−５線及び６−６線断面図、第７図は第５図の要
部分解図である。 尚、図中、１は小便器、２は収納盤、３はフロ
ントパネル、５は仕切板、７はストラツトフレー
ム、８はスペーサ、Ｍは小便所ユニツトである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前面に小便器および目かくし用の仕切板が着設
   され、裏側に小便器の為の配管系が収納された収
   納盤を備えて成る小便所ユニツトにおいて、 前記、収納盤の前面にフロントパネルを設け、
   このフロントパネルとは独立したストラツトフレ
   ームを収納盤の裏側に立設し、前記目かくし用の
   仕切板をフロントパネルを貫通したスペーサを介
   してストラツトフレームに取付けたことを特徴と
   する小便所ユニツト。