JPH0535156B2 - - Google Patents

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JPH0535156B2
JPH0535156B2 JP23732684A JP23732684A JPH0535156B2 JP H0535156 B2 JPH0535156 B2 JP H0535156B2 JP 23732684 A JP23732684 A JP 23732684A JP 23732684 A JP23732684 A JP 23732684A JP H0535156 B2 JPH0535156 B2 JP H0535156B2
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JP
Japan
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water
crystals
formula
mixture
glucosylmoranoline
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Masanobu Kawamata
Yoji Ezure
Nobutoshi Kojima
Katsunori Myazaki
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Nippon Shinyaku Co Ltd
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Nippon Shinyaku Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、次の一般式〔〕 〔式中、Rは水素又は低級アルキルを表わす。〕 で表わされるグルコシルモラノリン誘導体の新し
い製造方法に関する。
本発明に係る化合物〔〕は、糖負荷時におけ
る優れた血糖上昇抑制作用等を有し、医薬品、例
えば糖尿病治療薬として極めて有用である(特開
昭56−081595号公報等)。
(従来の技術) これまで本発明化合物を製造するには、次のよ
うな方法が用いられていた。
まず次の一般式〔〕 〔式中、Rは前記と同じ。〕で表わされるモラノ
リン誘導体とサイクロデキストリン又は可溶性澱
粉を含む水溶液に、サイクロデキストリングリコ
シルトランスフエラーゼ(EC2.4.1.19、cycro−
dextrin glycosyltransferase)を作用させて、
〔〕及び次の一般式〔〕 〔式中、Rは前記と同じ。nは1〜5の整数を表
わす。〕で表わされるオリゴグルコシルモラノリ
ン誘導体の混合物を製造する。
通常この反応液中には、目的化合物たる〔〕
の他、未反応の〔〕、及び反応の進んだ〔〕
が含まれている。反応液中のこれらの存在比率は
その反応条件によつて当然に変化するが、医薬品
として供するには単一品である必要があることか
ら、この混合物の中から〔〕のみを選択的に精
製する方法が必須の工程であつた。
本発明者らの研究によれば、この混在物にグル
コアミラーゼ(α−1,4−グルカングルコハイ
ドロラーゼEC3.2.1.3)を作用させることにより、
〔〕を〔〕に極めて好収量で変換することが
できた(特開昭57−058890号公報)。この方法は
優れた製造方法に違いないが、このグルコアミラ
ーゼを反応させた後の混在物に、なお未反応の
〔〕が含まれており、さらに反応条件によつて
は、4−0−α−D−マルトシルモラノリン、4
−0−α−D−マルトシル−N−低級アルキルモ
ラノリンや、極微量の〔〕が含まれていた。
このようにして得られた反応液中より目的化合
物を得るためには、従来、セフアデツクス等の分
子量区画、リクロプレツプCN(LichroprepCN
(登録商標)Merck Co.)又はマイクロボンダパ
ツク−NH2等の逆相系のカラムクロマト等の方
法によらなければならなかつたが、これらのカラ
ム操作による単離工程では多くの時間と経費が掛
り、技術的困難性を有していた。
(発明が解決しようとする問題点) 上記した従来技術の認識のもとに、本発明者ら
は、 〔〕、〔〕及び〔〕の混在物の中から、
好収量で〔〕のみを選択的に精製すること。
〔〕の精製に当たつては、一定の品質を保
持しうる形で取得することができること。
の二点に留意して鋭意研究を重ねるうち、本発明
に漸く到達することができたものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は、上記〔〕、〔〕及び〔〕
の混在物に、極性溶媒を用いて、いわゆる分別結
晶法を施す点にある。
この方法は、本発明に係る〔〕の化合物が一
定の極性溶媒中に混在するその他の化合物よりも
先に晶出してくるという、本発明者らが初めて見
い出した物理化学的新知見に基づくものである。
なお本発明に係る〔〕の化合物においてRにい
う低級アルキルとしては、好ましくは炭素数1〜
5の分枝した又は分枝していないアルキルを挙げ
ることができる。
本発明に係る極性溶媒としては、水、メタノー
ル、イソプロパノール、アセトン等の、水と混合
しうるすべての溶媒を単独で又は混合して使用す
ることができる。
本発明の実施にあたつては、通常の分別結晶法
を施用することができる。例えば上記した〔〕、
〔〕及び〔〕の混在物を、上記極性溶媒中に
加熱させ又は常温で溶解させ又は懸濁させた後そ
の他の極性溶媒を加えて溶解させる。溶解後に不
溶物を濾過し、濾液を収集して常温又は低温で放
置することにより又は冷却することにより結晶を
晶出せしめる。この結晶は、濾過等の方法により
採取することができる。また、結晶は必要に応じ
て再結晶することができる。
一般に糖の分別結晶は非常に困難で、例えばグ
ルコース、マルトース、マルトトリオースの混在
物からマルトースのみを上記の方法で結晶として
得ることは不可能であることが分かつている。
本発明によれば、目的化合物たる〔〕が、
〔〕〔〕及び〔〕の混在物から回収率50〜70
%の高率で、しかも純度99.1%以上の純粋な結晶
として、得ることができた。
(作用) 本発明の有する独特の効果がいかなる操作によ
つて生じるものであるかは必ずしも明確ではな
い。しかしながら、前記するように糖の分別結晶
法の困難性を勘案すれば、少なくともこれまでの
知見に基づく作用機作とは全く異なるものである
ことは間違いがない。
(発明の効果) 本発明を利用することなく本発明に係る化合物
を結晶として得ることは容易ではない。糖の混在
物中から単糖を精製するには、これまでは例えば
支持体上に複合化された架橋ポリウレタン又はポ
リアミドから限外膜を用いて限外濾過により単糖
類等を分離するか、カーボンカラムクロマトによ
り分離するか、又は、アルカリ金属型又はアルカ
リ土類金属型強酸性カチオン交換樹脂のカラムク
ロマトによる方法等を採ることができたが、いず
れにしても極めて煩雑な処理を経ることが必須で
あつた。本発明は、これらの技術的困難性をすべ
て解決したものである。
本発明はまた、目的化合物を高純度の結晶とし
て得るという、極めて有用なる効果をも有してい
る。このことにより、医薬品として要求される単
一化学品の取得を容易に克服することができたの
である。
(実施例) 以下、実施例を挙げて更に詳しく説明する。
参考例 (1) モラノリン10gを少量の水に溶かし6N塩酸
でPHを5.7に調整する。調整後、水を加えて50
mlとする。1000ユニツト/mlのサイクロデキス
トリングリコシルトランスフエラーゼの粗酵素
液2750mlにα−サイクロデキストリン40gを溶
かし、これにモラノリン水溶液を加えてPHを
5.7に再調整する。40℃で3日間振盪して反応
させる。反応液を遠心分離して上澄液をダウエ
ツクス50W×2(H+)のカラム(樹脂量100ml)
に通過させ、塩基性物質を吸着させる。十分水
洗後、0.5Nアンモニア水で溶出し、溶出液を
減圧下に濃縮乾固する。オリゴグルコシルモラ
ノリンの混合粉末49.6gを得る。
(2) 上記オリゴグルコシルモラノリンの粉末49.6
gを少量の水に溶かし、6Nの塩酸でPHを5.2に
調整する。水で全容量を3.4にする。これに
グルコアミラーゼ(天野製薬(株)製、グルコザイ
ムAF6)860mgを加えて50℃で24時間撹拌して
反応させる。反応液を濾過し、濾液をダウエツ
クス50W×2(H+)(100ml)を通過させ、塩基
性物質を吸着させる。十分水洗後、0.5Nアン
モニア水で溶出し、溶出液を活性炭で処理した
後減圧下に濃縮乾固して、粉末22.3gを得る。
このものは、高速液体クロマトグラフイーで分
析した結果、モラノリン(17%)、グルコシルモ
ラノリン(81%)、4−0−(α−D−マルトシ
ル)モラノリン(2%)からなる混合物であつ
た。
なお、高速液体クロマトグラフイーの条件は以
下の通りであつた。
Sumipax R741(Nucleosil 5NH2、5μm、4mm
ID×25cm)、展開溶媒:アセトニトリル−水
(65:35)、流速:1ml/min、RI検出(エルマ工
学株式会社社製、ERC−7510)、データー・プロ
セツサー(日立製作所製、655−60)。
実施例 1 上記参考例で得た混合物の22.3gを70℃にてメ
タノール860mlに懸濁させ、これに水17mlを加え
溶解せしめる。微量の不溶物を濾過して除き5℃
にて48時間放置し、生じた結晶を濾過して集め
る。
結晶15.9gを得た。この結晶を再びメタノール
860mlに懸濁させ、70℃にて水12mlを加え濾過す
る。微量の不溶物を濾過して除き5℃にて48時間
放置し、生じた結晶を集める。グルコシルモラノ
リンの針状結晶13.3gを得た。回収率67.5% このものを減圧下に80℃で10時間乾燥後、物性
値を測定した。融点138〜139℃。
〔α〕25 D=+128.6°(c=1.0%、水) 元素分析値: C12H23NO9・0.9CH3OHとして 計算値 C:43.76 H:7.57 N:3.95 実測値 C:43.24 H:8.00 N:3.85 シリカゲル薄層クロマトグラフイー(メルク社
製 Art.5554、展開溶媒n−プロパノール:濃ア
ンモニア水:水(6:2:1)、過マンガン酸カ
リウム水溶液で発色)で分析した結果、単一のグ
ルコシルモラリン(Rf:0.26)であつた。またこ
のものを前記した条件で高速液体クロマトグラフ
イーで分析すると、純度は99.8%であつた。
実施例 2 モラノリン(3%)、グルコシルモラノリン
(94%)、4−0−(α−D−マルトシル)モラノ
リン(2%)、4−0−(α−D−マルトトリオシ
ル)モラノリン(1%)からなる混合物10.5gを
71℃にてメタノール100mlに懸濁させ、これに水
30mlを加え溶解せしめる。微量の不溶物を濾過し
て除き5℃にて48時間放置し、生じた結晶を濾過
して集める。グルコシルモラノリンの針状結晶
7.4gを得た。回収率75.0%。融点138〜139℃。
〔α〕25 D=+121.6°(c=1.0%、水) 元素分析値: C12H23NO9・1/2H2Oとして 計算値 C:43.10 H:7.24 N:4.19 実測値 C:43.59 H:7.65 N:4.29 実施例1と同様に高速液体クロマトグラフイー
で分析した結果、純度は99.9%であつた。
実施例 3 N−メチルモラノリン5gを少量の水に溶か
し、3N塩酸でPHを5.7に調整する。調整後水を加
えて25mlとする。1000ユニツト/mlのサイクロデ
キストリングリコシルトランスフエラーゼの粗酵
素液3975mlにα−サイクロデキストリン80gを溶
解する。両液を混じ、PH5.7に再調整後、40℃で
2日間振盪し反応させる。反応液を遠心分離して
上澄液をダウエツクス50W×2(H+)のカラム
(樹脂量50ml)に通過させ、塩基性物質を吸着さ
せる。充分水洗後、0.5Nアンモニア水で溶出し、
減圧下に濃縮乾固する。得られた粉末を少量の水
に溶かし、3N塩酸でPHを5.2に調整する。水で全
容量を1.7にする。
これにグルコアミラーゼ(グルコザイムAF6)
450mgを加えて50℃で24時間撹拌して反応させる。
反応液を濾過して、瀘液をダウエツクス50W×2
(H+)(50ml)に通過させ、塩基性物質を吸着さ
せる。充分水洗後、0.5Nアンモニア水で溶出し、
溶出液を活性炭で処理した後、減圧下に濃縮乾固
して粉末9.0gを得た。
実施例1と同様に高速液体クロマトグラフイー
で分析した結果、N−メチルモラノリン(20%)、
グルコシル−N−メチルモラノリン(80%)の混
合物であつた。
このもの9gをエタノール100mlと水2mlを用
いて70℃にて溶解し、微量の不溶物を濾過して除
き5℃で7日間放置して生じた結晶を集めた。結
晶5.8gを得る。この結晶を充分に乾燥した後、
再びエタノール70mlと水3mlを用いて70℃にて溶
解し、微量の不溶物を濾過して除き、5℃て5日
間放置して生じた結晶を集めた。同じ再結晶操作
を更に2度繰り返し、グルコシル−N−メチルモ
ラノリンの針状結晶2.9gを得た。回収率40.9%。
融点171〜172℃。
〔α〕25 D=+104.7°(c=1.0%、水) 元素分析値: C12H23NO9として 計算値 C:46.01 H:7.43 N:4.13 実測値 C:45.74 H:7.60 N:4.08 このものを実施例1と同様にして高速液体クロ
マトグラフイーで分析すると、純度は99.1%であ
つた。
実施例 4 N−エチルモラノリン1.15gを少量の水に溶か
し、1N塩酸でPHを5.7に調整する。調整後水を加
えて20mlとする。1500ユニツト/mlのサイクロデ
キストリングリコシルトランスフエラーゼの粗酵
素液900mlにα−サイクロデキストリン20gを溶
解する。両液を混じ、PH5.7に再調整後、40℃で
2日間振盪し反応させる。反応後15分間沸騰させ
て反応をとめる。室温まで放冷した後、1N塩酸
でPHを5.2に調整し、グルコアミラーゼ(グコザ
イムAF6)75mgを加えて50℃で24時間撹拌して反
応させる。反応液を実施例1と同様に処理して塩
基性フラクシヨンを集め、粉末2.3gを得た。
実施例1と同様に高速液体クロマトグラフイー
で分析した結果、N−エチルモラノリン(19%)、
グルコシル−N−エチルモラノリン(79%)、4
−0−(α−D−マルトシル)−N−エチルモラノ
リン(1%)の混合物であつた。
このものをイソプロパノール30mlと水1mlを用
いて70℃にて溶解し、微量の不溶物を濾過して除
き5℃で5日間放置して生じた結晶を集めた。結
晶1.3gを得る。再びイソプロパノール30mlより
再結晶操作を更に2度繰り返し、グルコシル−N
−エチルモラノリンの針状結晶890mgを得た。回
収率49.0%。融点125〜126℃。
〔α〕25 D=+76.7°(c=1.0%、水) 元素分析値: C14H27NO9・H2Oとして 計算値 C:45.28 H:7.87 N:3.77 実測値 C:44.89 H:8.08 N:3.73 このものを実施例1と同様にして高速液体クロ
マトグラフイーで分析すると、純度は99.2%であ
つた。
実施例 5 N−プロピルモラノリン1.23gを実施例4と同
様に処理して、N−プロピルモラノリン(19%)、
グルコシル−N−プロピルモラノリン(81%)、
の混合物2.2gを得た。このものをアセトン100
ml、エタノール50mlと水5mlを用いて70℃にて溶
解し、微量の不溶物を濾過して除き5℃で10日間
放置して生じた結晶を集めた。結晶1.23gを得
る。この結晶を再びアセトン100ml、エタノール
50ml、水1mlより再結晶操作を更に2度繰り返
し、グルコシル−N−プロピルモラノリンの針状
結晶880mgを得た。回収率49.4%。
融点111〜113℃。
〔α〕25 D=+70.1°(c=1.0%、水) 元素分析値: C15H29NO9・H2Oとして 計算値 C:46.75 H:8.11 N:3.63 実測値 C:46.48 H:8.24 N:3.41 このものを実施例1と同様にして高速液体クロ
マトグラフイーで分析すると、純度は99.0%であ
つた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の一般式〔〕 〔式中、Rは水素又は低級アルキルを表わす。〕 で表わされるモラノリン誘導体、次の一般式
    〔〕 〔式中、Rは前記と同じ。〕で表わされるグルコ
    シルモラノリン誘導体、及び、次の一般式〔〕 〔式中、Rは前記と同じ。nは1〜5の整数を表
    わす。〕で表わされるグルコシルモラノリン誘導
    体の混在物に、極性溶媒を用いる分別結晶法を適
    用することを特徴とする、一般式〔〕で表わさ
    せれグコシルモラノリン誘導体の結晶製造方法。
JP23732684A 1984-11-09 1984-11-09 モラノリン誘導体の製法 Granted JPS61115093A (ja)

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JPS62242691A (ja) * 1986-04-15 1987-10-23 Nippon Shinyaku Co Ltd モラノリン誘導体の製法
EP0344383A1 (en) * 1988-06-02 1989-12-06 Merrell Dow Pharmaceuticals Inc. Novel alpha-Glucosidase inhibitors
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