JPS648000B2 - - Google Patents

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JPS648000B2
JPS648000B2 JP1608483A JP1608483A JPS648000B2 JP S648000 B2 JPS648000 B2 JP S648000B2 JP 1608483 A JP1608483 A JP 1608483A JP 1608483 A JP1608483 A JP 1608483A JP S648000 B2 JPS648000 B2 JP S648000B2
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JP
Japan
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coa
water
resin
crude
coenzyme
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Expired
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JP1608483A
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English (en)
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JPS59144799A (ja
Inventor
Shoichi Izumya
Yoshitami Oohashi
Sadao Jinbo
Jun Matsumoto
Ryuji Yamaguchi
Tokio Kobayashi
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Wakamoto Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Wakamoto Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はコエンザイムA(以下CoAと略記す
る)の精製法に関する。 CoAは1945年Lipmannらがアセチル基転移因
子の検索過程において、その研究の端を発し、す
でに四半世記が過ぎた歴史的富貴な有機化合物で
ある。 CoAは生体にとつて重要な物質であり、例え
ば、糖および脂質代謝、ステロイドおよびカロチ
ノイドの生合成などに重要な役割を果しているこ
とは周知の通りであり、その多彩な生理作用によ
り代謝障害改善剤等の医薬品として期待される化
合物である。 CoAは微生物体内や動物組織内に微量存在す
るが、工業的には通常微生物の醗酵により製造さ
れる。 醗酵濾液又は菌体から純粋なCoAを分離精製
するためには種々の不純物を除去する必要があ
る。 従来、CoAの精製法としては金属イオン等に
よる沈殿法、有機溶媒による沈殿法、活性炭によ
る吸脱着法、アンバーライトIRA−401、DEAE
セフアデツクス、QAEセフアデツクス等による
アニオン交換樹脂法、アフイニテイ−クロマトグ
ラフイによる方法、さらには非イオン交換樹脂例
えば、アンバーライトXAD−2、ダイヤイオン
HP−20等による分配型クロマトグラフイーによ
る方法等が知られている。 しかしながら、これら従来の方法は一般に多量
の有機溶媒を必要としたり、多量のクロマト用担
体を必要としたり、また溶出液に塩類等を用いる
ので脱塩濃縮が必要となり、さらには、用いた樹
脂量に対する溶出液量が厖大となり、不安定な
CoAを取扱うには数々の問題を残している。 非イオン交換性の多孔性樹脂を利用するCoA
の精製法に関しては、本発明者の一人小林時夫等
の発明した方法(特開昭56−25199号)が知られ
ているが、この方法は明細書に「粗製CoAをPH
2〜7、好ましくはPH3〜5の水溶液とし、樹脂
1g当り粗製CoA約10mg以下の比率でカラムに
入れ、これをPH3〜5の水で比速度0.3以下で展
開溶出する」旨記載されているように、分配型の
クロマトグラフイーに関するものである。 これに対し、本発明者等は、CoAが化学構造
上、3個のリン酸エステル基、末端チオール基及
びアデニン部分の6位にアミノ基を有することに
着目し、これら解離基の解離を出来るだけおさ
え、CoA分子全体の疎水性を高めることによつ
て、樹脂への吸着量を増加させる方法を検討した
結果、PH2以下の酸性水溶液中に於いて、CoA
の樹脂に対する吸着量が著しく増加し、主要不純
物の核酸類や色素が殆んど吸着しないことを見出
した。 即ち本発明は、「コエンザイムAをPH2以下の
酸性水溶液中で非イオン交換性の多孔性樹脂に吸
着させ、吸着したコエンザイムAをPH3乃至中性
の水又は含水有機溶媒で溶出することを特徴とす
るコエンザイムAの精製方法」に関するものであ
る。 本発明方法はブレビバクテリウム・アンモニア
ゲネスIAM1641(微工研菌寄第1471号)等のCoA
産生微生物の醗酵濾液や粗製CoAを精製する場
合に、従来法(特開昭56−25199号)に比較して、
樹脂使用量が約1/5以下、通液スピードが約10倍
の一回操作で色素やアデノシンモノホスフエート
(以下AMPという)、アデノシンジホスフエート
(以下ADPという)、アデノシントリホスフエー
ト(以下ATPという)等の核酸類不純物をほぼ
完全に除去し得るという格別優れた特徴を有する
が、一方で色素や核酸類以外の不純物例えば酸化
型CoA、デホスホCoA等の分離性が劣るため一
回の操作でただちに高純度品を得るための方法と
しては適当でない。 高純度品は通常予備精製された粗製CoAを出
発原料としてイオン交換クロマト法又はゲル濾過
法により精製することにより製造されている。本
発明は、醗酵濾液より粗製CoAを得るための予
備精製法又は粗製CoAより色素及び核酸類を除
去するための精製法として工業的に極めて優れた
方法を提供するものである。 本発明を好適に実施するためには、非イオン交
換性の多孔性樹脂をカラムに充填し、PH2以下好
ましくは1.8の酸性水(希塩酸などで調整)を通
塔して充分平衡化し、これに同一PHの醗酵濾液又
は粗製CoA水溶液を比速度(SV)3.5程度の一定
速度で通液する。通液後同一PHの酸性水で洗浄し
た後、PH3乃至中性の水又は含水有機溶媒で吸着
したCoAを溶出する。 本発明によれば、1gの樹脂で約50mgまでの
CoAを処理することが出来る。 醗酵濾液を処理する場合は、共存する酸化型
CoAは粗製CoA中に混合物として採取される。 粗製CoAを処理する場合は、あらかじめ酸化
型CoAを還元しておくのが望ましい。 本発明によれば、溶出液として微酸性の水又は
含水有機溶媒を用いるため、脱塩工程など繁雑な
操作が不要であり、溶出液を低温濃縮もしくは凍
結乾燥で効率良く濃縮できるため、CoA濃縮工
程での分解は殆んど起こらない。 使用後の非イオン交換性の多孔性樹脂はアセト
ン水、メタノール水などの含水有機溶媒で簡単に
再生出来、繰返し再利用出来る。 次に、本発明の効果を説明するため、試験例を
示す。 試験例 CoA及び核酸類のHP−20樹脂に対する吸着性
に及ぼすPHの影響 (1) 試験方法 HP−20樹脂700mg(2.5ml)を蒸留水に分散
させ、これを希塩酸で所定PH(1.5、2.0、3.0、
5.0及び6.0)に平衡化されるよう調整し、併わ
せて液量を5mlに調整した。 各PHに平衡化された樹脂分散液に、それぞれ
同一PHの蒸留水で濃度10%に溶解したAMP、
ADP、ATP及びCoAの溶液0.5mlを添加し、10
分間激しく振盪し、1時間静置後上澄みの未吸
着成分を定量し、各成分のそれぞれのPHに於け
る吸着率を求めた。 (2) 試験結果 本試験の結果は第1表に示す通りであり、
HP−20樹脂に対し、PH2以下の水溶液中では
CoAは非常に高い吸着性を示すが、PHが中性
に近付くにつれて溶出が起ることが認められ
た。 これに対し、核酸類のATPとADPは全く吸
着せず、AMPは若干吸着するがCoAに比較し
てその吸着率はPH1.5の場合20/94、PH2.0の場
合11/76と著しく低い値を示した。
【表】 備 考 CoAは高速液体クロマトグラフイーにより
定量した。 カラム:ウオーターズ社製マイクロボンダバツ
クC18 移動相:0.005M硫酸テトラ−n−ブチルアン
モニウムを含む0.075Mリン酸緩衝液とアセ
トニトリルの混液(4:1) 核酸類は260nmの吸光度により定量した。 次に本発明の実施態様を具体的に説明するため
実施例を示す。 実施例 1 ブレビバクテリウム・アンモニヤゲネスIAM
−1641株の醗酵濾液200ml(CoA1.3mg/mlを含
む)を3規定塩酸水でPH1.8に調整しておく。一
方、あらかじめ準備したダイヤイオンHP−20樹
脂50mlをガラス製カラム(直径1.8cm、高さ49cm)
へ蒸留水で充填し、その後PH1.8の塩酸水で充分
平衡化しておく。先の酸性に調整した醗酵濾液を
SV=3.5で通液後、PH2.0の塩酸水150mlで充分洗
滌して、300mlの50%メタノール水で溶出した。 CoAを含む各溶出フラクシヨンを薄層クロマ
トグラフイーおよび高速液体クロマトグラフイー
で検出し、主分画160mlを集め、1規定の苛性ソ
ーダでPH3.0に調整後、40℃以下でメタノールを
回収し、凍結乾燥すると823mgの粗物質が得られ
た。 本品は、還元型CoAとして純度30%、工程収
率95%であつた。 実施例 2 粗物質1.03g(還元型CoA39.3%を含有)を蒸
留水2mlに溶解後、1規定の苛性ソーダでPH7.0
に調整後、チオグリセロール0.3mlを加えて、窒
素ガスを封入して室温で1夜放置して還元を行つ
た。還元終了後5℃に冷却したアセトン20mlを加
え生じた黄白色沈殿物を冷却遠心分離して1g
(純度39.3%)の還元型CoAを得た。上記粗物質
を蒸留水50mlに溶解後、1規定塩酸水でPH1.8に
調整しておく。 一方、あらかじめ準備したダイヤイオンHP−
20樹脂50mlをガラス製カラム(直径1.8cm、高さ
38cm)へ水で充填後、PH1.8の塩酸水で充分平衡
化しておく。 先のCoAを含む酸性溶液を流速SV=3.5で通液
後、PH2.0の塩酸水100mlで充分洗滌して蒸留水
400mlで溶出した。 CoAを含む各溶出フラクシヨンを薄層クロマ
トグラフイーおよび高速液体クロマトグラフイー
で検出し、主分画360mlを集め、1規定の苛性ソ
ーダでPH3.0に調整後、凍結乾燥すると400mgの淡
黄白色の粉末が得られた。 本品は、還元型CoAとして純度65.0%、工程間
収率66.2%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 コエンザイムAをPH2以下の酸性水溶液中で
    非イオン交換性の多孔性樹脂に吸着させ、吸着し
    たコエンザイムAをPH3乃至中性の水又は含水有
    機溶媒で溶出することを特徴とするコエンザイム
    Aの精製方法。
JP1608483A 1983-02-04 1983-02-04 コエンザイムaの精製方法 Granted JPS59144799A (ja)

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JP1608483A JPS59144799A (ja) 1983-02-04 1983-02-04 コエンザイムaの精製方法

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Publication Number Publication Date
JPS59144799A JPS59144799A (ja) 1984-08-18
JPS648000B2 true JPS648000B2 (ja) 1989-02-10

Family

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