JPH0774233B2 - グルタチオンの精製法 - Google Patents

グルタチオンの精製法

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JPH0774233B2
JPH0774233B2 JP13374986A JP13374986A JPH0774233B2 JP H0774233 B2 JPH0774233 B2 JP H0774233B2 JP 13374986 A JP13374986 A JP 13374986A JP 13374986 A JP13374986 A JP 13374986A JP H0774233 B2 JPH0774233 B2 JP H0774233B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、グルタチオンの精製方法に関する。更に詳し
くはアミノ酸類、無機塩類が共存するグルタチオン含有
液を、スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体で、そ
の一部がハロゲン化されている多孔性かつ非イオン性の
吸着樹脂に吸着せしめ、ついで水または含水性有機溶媒
で溶離しグルタチオンを単離、精製する方法に関する。
(従来の技術) 従来、酵母抽出液等のグルタチオン含有液から、グルタ
チオンを単離・精製する方法としては硫酸酸性下、亜酸
化銅(Cu2O)を添加して、グルタチオンの銅塩を形成さ
せ、ついでこの銅塩を硫化水素で分解する、いわゆる銅
塩法が広く知られている。また、銅塩法を経由せずに行
うグルタチオンの精製法としては、多孔性吸着樹脂によ
る精製法も存在する。(特公昭57-26589) (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、銅塩法によるグルタチオンの精製法では
グルタチオンの回収率が低く、工程も複雑であり、かつ
猛毒の硫化水素を使用するため、作業環境上の問題も存
在している。一方銅塩法を経由せずに行う多孔性吸着樹
脂による精製法では不純物を含有するグルタチオンを該
樹脂に吸着せしめ、ついでグラタチオンを溶離分別する
に際して、グルタチオンと不純物との分離が完全でな
く、グルタチオンの純度および収率の面で難点を有して
いる。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、アミノ酸類、無機塩類等の不純物を含む
グルタチオン含有液からグルタチオンを高収率で、かつ
簡単な操作で単離・精製する方法について鋭意研究を行
った結果、不純物を含むグルタチオン含有液をスチレン
とジビニルベンゼンとの共重合体でその一部がハロゲン
化されている多孔性で、かつ非イオン性の吸着樹脂を充
填したカラムに流してグルタチオンを吸着せしめ、つい
で水又は含水性有機溶媒で溶離することにより、容易に
高純度のグルタチオンが高収率で得られることを見出し
本発明を完成するに到った。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に使用されるグルタチオン含有液は、酵母など微
生物からの抽出液や、合成反応液等が用いられる。
本発明に言うスチレンとジビニルベンゼンを主成分とす
る共重合体で一部がハロゲン化されている多孔性でかつ
非イオン性の吸着樹脂とは、例えばセパビーズSP-206、
SP-207(三菱化成工業(株)製)、デュオライトES-861
0(ダイアモンドシャムロック社(米国)製)があげら
れる。
これらの吸着樹脂を水と共にカラムに充填し、ついで不
純物を含むグルタチオン含有液のpHを0.5乃至7の範囲
(好ましくは1乃至3)に調整したものを該カラムに通
液することによってグルタチオンを吸着樹脂に吸着させ
る。但、この際にグルタチオン含有液中に不純物の一部
も同時に吸着される。次いでグルタチオンが吸着された
吸着樹脂を適量の蒸留水又は純水で洗浄したのち、水又
は含水性有機溶媒例えば、10%エタノールを通液する
と、不純物の溶出区分が先ず溶出し、ついで不純物をほ
とんど含まない、グルタチオンの溶出区分が溶離され
る。溶離終了後の吸着樹脂は水洗するだけでくり返し吸
着−溶離を続けることができる。
(発明の効果) 本発明の方法により得られるグルタチオン含有液は不純
物が極めて少なく、濃縮したのち、直接通常の晶析操作
により、高純度のグルタチオンを取得することができ
る。又、本方法によれば操作は簡単であり、かつ、グル
タチオンの回収率は極めて高く、従来方法では60%以下
であったのに対し、70%以上であった。
(実施例) 以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 グルタミン酸,システィン,グリシンを主成分として合
成されたグルタチオン合成反応液400ml(グルタチオン
2.5gを含む)を硫酸を用いてpH1.5に調整し、別にあら
かじめ再生されている吸着樹脂SP207(三菱化成工業
製)200mlを充填したカラムにSV=2.0で通液し、ついで
同流速で純水を通液してグルタチオンの溶離・分画を行
ったところ、図1のように不純物とグルタチオンが完全
に分離して溶出された。
比較例1 セパピーズSP207をセパピーズHP-20(三菱化成工業製)
に代えて用いた以外は実施例1と同様の操作を行ったと
ころ、図2に示すように不純物とグルタチオンが重なっ
て溶出され、完全に分離することができなかった。
実施例2 グルタミン酸、システイン、グリシンを主原料成分とし
て合成されたグルタチオン合成反応液2000ml(グルタチ
オン12.0g(純分換算)を含む)を硫酸を用いてpH1.5に
調整し、あらかじめ再生されているセパビーズSP207
(三菱化成工業製)、800mlを充填したカラムに、SV=
2.0で通液し、ついで同流速で純水4000mlを通液したの
ち、10%(V/V)メタノール水4000mlを用いて、溶離
し、グルタチオン濃度が1mg/ml以上の画分800mlを得
た。この液を25mlになるまで濃縮し、エタノール21mlを
添加し10℃の冷室に放置したところ、白色結晶が得られ
た。この結晶を分離・乾燥して得られたグルタチオンは
9.96g、純度は99.2%であった。
実施例3 酵母キャンディダ、ユティリス培養菌体からの熱水抽出
液1000ml(グルタチオン3.2gを含む)を硫酸を用いてpH
2.0とし、あらかじめ再生しておいたセパビーズ206(三
菱化成工業製)500mlを充填したカラムに、SV=2.0で通
液し、グルタチオンを吸着し、純水3000mlをSV=2.0で
通液洗浄したのち、10%(V/V)メタノール水3000mlで
グルタチオンを溶離し、その溶離液全量をイオン交換樹
脂に通しグルタチオンを吸着させ、ついで6%酢酸500m
lでグルタチオンを溶離したのち10mlに濃縮した。この
濃縮液に活性炭0.1gを添加して室温で1hr攪拌したの
ち、濾過して活性炭を除いた液に、エタノール5mlを添
加して10℃の冷室に放置したところ、白色結晶が得られ
た。この結晶を分離・乾燥して得られたグルタチオンは
2.40g、純度は99.0%であった。
【図面の簡単な説明】
図1及び図2はそれぞれ実施例1及び比較例1における
図1はSP-207の、図2はHP-20の、純水によるグルタチ
オンと不純物(アミノ酸類、無機塩類)の分離パターン
を示す。 1フラクション:1RV,SV=2.0

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ酸類および/または無機塩類が共存
    するグルタチオン含有液を、スチレンとジビニルベンゼ
    ンとの共重合体で、その一部がハロゲン化されている多
    孔性でかつ非イオン性の吸着樹脂に吸着せしめ、ついで
    水または含水性有機溶媒で溶離することを特徴とするグ
    ルタチオンの精製法。
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