JPH0767671A - 強酸及びその塩を添加することによる純度の低い粗生成混合物からのクエン酸の回収法 - Google Patents

強酸及びその塩を添加することによる純度の低い粗生成混合物からのクエン酸の回収法

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JPH0767671A
JPH0767671A JP6153787A JP15378794A JPH0767671A JP H0767671 A JPH0767671 A JP H0767671A JP 6153787 A JP6153787 A JP 6153787A JP 15378794 A JP15378794 A JP 15378794A JP H0767671 A JPH0767671 A JP H0767671A
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acid
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JP6153787A
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Steven W Felman
スティーブン・ダブリュ・フェルマン
Chetna Patel
チェトナ・パテル
Bhalchandra H Patwardhan
バルチャンドラ・エイチ・パットワルダン
David J Solow
デビッド・ジェイ・ソロウ
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HAAMAN and REIMAA CORP
Haarmann and Reimer Corp
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HAAMAN and REIMAA CORP
Haarmann and Reimer Corp
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/42Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C51/43Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change of the physical state, e.g. crystallisation
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 純度の低い粗生成混合物からクエン酸を回収
するための方法において、以下の工程: a)クエン酸を含む純度の低い粗生成混合物を処理し
て、濃縮されたクエン酸溶液を得る工程; b)上記クエン酸濃縮溶液に強酸又はその塩を充分な量
添加し、かくしてクエン酸を結晶化し分離して、母液と
呼ばれる水溶液を生成する工程;及び c)母液からクエン酸結晶を分離する工程を含むことを
特徴とする方法。 【効果】 本発明によれば、既存の方法より高い生産性
及び簡便性ならびに粗生成混合物再循環、試薬所要量及
び運転コストの減少等が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】発酵による有機酸の生産は周知で
あり、世界中で大規模な商業ベースで実践されている。
特に、クエン酸は、主に好気発酵方法によって商業的に
生産されており、これは、基質としてグルコース、フル
クトース、スクロース又は変換したラクトースのような
糖又は糖蜜、でんぷんを用い、生体触媒としてCandida
lipolyticaのような酵母又はAspergillus niger のよう
な菌類を利用する方法である。この発酵生成物は、標準
的には、消費した微生物からのバイオマス、炭水化物、
アミノ酸、タンパク質及び塩を、クエン酸と共に含み、
純粋な生成物を提供するには発酵培地からこれを分離し
なくてはならない。本明細書に記載されている発明は、
純度の低い粗生成混合物からのクエン酸の回収における
改良を提供する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】このよ
うなプロセス中に生成された不純物からクエン酸を分離
するのは、困難である場合がある。ここでは2つの主た
る技術が用いられる。すなわちBanielらに対する米国特
許第4,275,234号に概略的に記されているよう
な溶剤抽出法と、石灰硫酸法である。石灰硫酸法は、埋
立てによって廃棄しなくてはならない廃棄物副産物とし
て、大量の硫酸カルシウム(石こう)を生成するという
欠点を有する。これは、高価であると共に環境的に不快
なことでもある。溶剤抽出法は、石こう廃棄物がなく、
プロセス効率を高めることから、1つの改良ではある
が、これには多大な資本投資が必要である。溶剤抽出法
のさらなる変法は、Baniel及びGonen に対する米国特許
第4,994,609号の中で提案された。しかしなが
ら、大きな資本投資がなおも必要である。石灰硫酸法の
変法は、クエン酸及びアルカリクエン酸塩の同時生産を
提供している、Baniel及びEyalに対するヨーロッパ特許
第0432,610号の中で提案されている。
【0003】さらに、不純な発酵培地の精製のためのそ
の他の技術が数多く文献に記載されている。文献の1つ
は、Hoechst AGに対して譲渡されたヨーロッパ特許第0
167,957号明細書であり、これには、弱塩基性の
吸着性イオン交換樹脂、好ましくは第3アミノ基を含む
ものと、酸の溶液とを接触させ、次に水及び/又は蒸気
で酸を脱着することによって、水溶性酸性化合物を分離
するための方法が開示されている。
【0004】Benckiser GmbHに対して譲渡されたドイツ
公開公報第3,502,924号には、膜ろ過、好まし
くは限外ろ過が、ポリスチレン又はポリアクリルアミド
のような非イオン樹脂上での吸着とそれに続く脱着及び
結晶化と共に関与している、クエン酸精製方法が開示さ
れている。
【0005】Kulprathipanjaらに対する米国特許第4,
851,573号には、架橋アクリル又はスチレン樹脂
マトリックス中の、第3アミン基を有する弱塩基性陰イ
オン交換樹脂の水不溶性巨大網状ゲルと培地を接触させ
ることにより、クエン酸をその発酵培地から分離するた
めの方法が開示されている。クエン酸は、水又は希硫酸
によって脱着される。
【0006】Roquette, Freresに対して譲渡されたDufl
otらに対する米国特許第5,032,686号には、連
続して、1)酸の最適な吸着(約90%)に達するのに
充分な時間、水素形態の陽イオン樹脂と、クエン酸を含
む液体とを接触させ、2)樹脂を溶離処理し、精製クエ
ン酸を豊富に含む溶出液の画分を回収することによっ
て、クエン酸を含む液体からクエン酸を回収するための
方法が開示されている。好ましい溶離剤は、40℃より
高い温度の水である。
【0007】Hubertus Juettenは、1992年のミシガ
ン州立大学の「電解質溶液中のジカルボン酸の結晶化の
強化」と題した論文において、要約すると、一般にカル
ボン酸発酵には、嫌気性条件及びpH制御のための塩基添
加を利用するということを述べている。このとき生成さ
れたカルボン酸の塩は、遊離酸に変換させ、回収しなく
てはならない。Juetten は、電解質硫酸での塩析を用い
てカルボン酸を結晶化するための方法が開発されたこと
を述べている。開示された研究は、第一に、コハク酸ナ
トリウム及び酢酸ナトリウムの水溶液からのコハク酸の
回収に向けられている。Juetten は同様に、硫酸を添加
することによる、水中の純粋な酸の飽和溶液からのクエ
ン酸、L−酒石酸及びDL−リンゴ酸の塩析についての
実験をも開示している。発酵培地に対するこの方法の応
用については、いかなる実験も開示されていない。Juet
ten は、発酵培地からのカルボン酸の過飽和溶液の調製
方法として、論文の45頁に記載されているBerglundら
の方法(米国特許第5,034,105号)の変法とし
て、塩析法を用いうることを示唆した。コハク酸を生産
するのに用いられる嫌気発酵は、遊離酸ではなくむしろ
有機酸の塩が形成されるpHで最適に作働する。Berglund
は、このような発酵により生成された混合塩流が、塩が
酸よりも可溶性であるあらゆる系において過飽和を生み
出すことになるような電気透析方法を提供している。こ
の方法は、結果として2つの酸、つまりコハク酸と酢酸
の混合物を生じる。Juetten は、コハク酸ナトリウムと
酢酸ナトリウムの混合物からのコハク酸の回収に関する
Berglund法の変法についての詳細な提案を提供してい
る。主成分が目的の酸の塩ではない純度の低い粗生成混
合物からのある酸の回収に対するこの変法の応用可能性
に関しては、全く考察も示唆もなされていない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、純度の低い粗
生成混合物からクエン酸を回収するための改良法におい
て、以下の工程: a)クエン酸を含む純度の低い粗生成混合物を処理して
クエン酸の濃縮溶液を得る工程; b)上記クエン酸の濃縮溶液に対して、強酸又はその塩
を、クエン酸を結晶化するのに充分な量添加する工程;
及び c)母液からクエン酸結晶を分離する工程 を含むことを特徴とする方法を提供する。
【0009】好ましい強酸は硫酸であり、回収は、付加
的なクエン酸収量を得るべく母液を処理することによっ
てさらに改良されうる。好ましい処理は、樹脂処理であ
る。最も好ましくは、母液を、イオン排除樹脂カラムに
通す。このさらなる改良は、クエン酸結晶から分離され
た液体をカラム上に置き、水で溶出するという付加的な
工程を含んでいる。強酸又はその塩を含む不純物は、残
留クエン酸の前に溶出される。溶出されたら、得られた
残留クエン酸は、分離された結晶に加えられ、かくして
収量が一層改善される。増大させた酸生成物は、さら
に、付加的な結晶化によって処理して、食品又は薬剤の
ために使用するか又は包装に先立って噴霧式造粒により
さらに処理することができる、より精製度の高い酸を提
供することが可能である。
【0010】発酵培地からのクエン酸の回収方法は、不
純培地(時として発酵「ビール」と呼ばれる)を処理し
てクエン酸の濃縮溶液を生成することによって改良され
る。強酸又はその塩の添加は、高収率でのクエン酸の結
晶化をひき起こす。コハク酸の精製に関してJuetten に
より開示されているように塩(硫酸ナトリウムなどの)
と硫酸の組合せを添加することは、必要でも望ましくも
ない。Juetten は、コハク酸の回収について80%以下
の収率を報告している。しかしながら、本発明の改良型
方法は、80%を越える収率を提供することができる。
【0011】結晶化されたクエン酸の分離後、大量の強
酸を含む母液は、プロセス内に再循環させることもでき
るし、あるいは樹脂カラムを通過させて、廃棄してもよ
い添加された強酸及び不純物の廃液流と、さらなる精製
のために分離された結晶に添加してもよいクエン酸溶液
とを得ることも可能である。
【0012】この方法は、Berglund及びJuetten が考察
しているような塩の流れをこれらの発酵が結果としても
たらさないとしても、クエン酸の回収にとって特に有用
である。
【0013】従来のクエン酸回収方法の結果として得ら
れる残留液体は、一般にプロセス中に再循環させられ
る。この再循環は、かなりのレベルの不純物を蓄積す
る。さまざまな粗生成混合物はクエン酸に夾雑する異な
る不純物を有することから、時間の経過につれて、不良
な品質のクエン酸が結果としてもたらされる可能性があ
る。本明細書中で提供される方法は、発酵ビールから商
業的にクエン酸を回収するのに用いられる溶剤抽出方法
及び石灰硫酸方法を含む現在の回収方法に対する改良で
あるが、これらの回収方法と組合わせてこれを使用する
ことも可能である。この改良型方法においては、残留液
体中に残された、着色剤(有色物質)、炭化物質(carb
onizables)、例えばグルコン酸、蓚酸、リン酸、塩酸、
硫酸などのその他の酸及びその塩のような不純物が、容
易に除去される。この改良型方法は、単なる再結晶化工
程に比べてさらに多くのクエン酸を粗生成混合物から回
収し、基本的に一工程精製方法である。この改良型方法
は、既存の方法に比べて、より高い生産性、簡便性、粗
生成混合物再循環の削減、より少ない所要試薬量、回収
プロセスにおける不純物の減少及びさらに低い運転コス
トなどを含む、いくつかの利点を有する。
【0014】回収は、例えば残留液体の樹脂処理などに
より、付加的な収量を得るべくクエン酸結晶の分離後に
残留する液体を処理することによって、さらに改善し、
より一層経済的なものにすることができる。使用する樹
脂処理はイオン交換樹脂カラムであってもよいし、或い
は、好ましくはイオン排除樹脂カラムであってもよい。
この付加的な改良によって、回収を90%を超すまで増
大することが可能であり、この方法を、日用品として販
売され、価格的に世界中で競争力があるクエン酸の大規
模生産のために、経済的に実行可能なものにしうる。こ
の付加的な改良は、付加的な試薬を必要とせずに生産性
をさらに高くする;現在利用されている回収方法に比べ
て、精製工程がより少なく、全体的プロセスがより簡便
である;再生を必要とせず、プロセスがさらに柔軟であ
る;廃物処理が削減される;運転及びメンテナンス費用
が低い、といったさらなる利点を提供する。
【0015】クエン酸 本発明の改良型方法は、発酵培地からのクエン酸の回収
にとって特に有用である。しかしながら、塩の流れを生
成しないpHでの発酵によって作られるその他の有機酸
も、同様にこの方法で回収することができる。このよう
な酸に関連する回収方法は、本明細書に開示されている
クエン酸プロセスと同等とみなされる。さらに、遭遇す
る大量の不純物及び通常関与する大規模な作業のため、
発酵により生成されたクエン酸の回収に適用される場合
に、この改良型方法は特に有用であるが、あらゆる粗生
成混合物からのその他の有機酸の回収にこのプロセスを
適用することも可能である。
【0016】強酸及びその塩 強酸及びその塩は、溶剤中で電離して導電性媒質を生じ
る化合物の分類(クラス)である( Fundamentals of An
alytical Chemistry, 4th Ed., Skoog, Douglas and We
st, Donald, 1982, CBS College Publishing, 6 頁)。
強酸及びその塩は溶剤中で完全に電離する。強酸及びそ
の塩の具体的な例としては、硫酸、硝酸、塩酸、ヨウ化
水素酸、過塩素酸、塩素酸、臭化水素酸、臭素酸、塩化
ナトリウム及び硫酸ナトリウムなどが挙げられるが、こ
れらに制限されるわけではない。その他のものは当業者
にとって周知のものである。本明細書に記されている方
法のためには、硫酸、塩酸、硫酸ナトリウム及び硝酸よ
りなる群から選ばれる強酸又は塩が好ましい。特に硫酸
が好ましい。
【0017】樹脂 イオン交換樹脂、好ましくはイオン排除樹脂を用いて、
望ましいクエン酸の回収を付加的に改良してもよい。本
発明は、Duflotらの特許とは対照的に、残留硫酸からク
エン酸を分離する。適切な粗生成混合物を樹脂カラムに
添加し、水を用いて目的の酸を溶出させることができ
る。この方法においては、不純物は、樹脂に対するその
親和性及びサイズに基づいて酸から分離される。一般
に、有色不純物、塩及び炭水化物は、酸より前に溶出さ
れる。好ましい樹脂処理を用いると、樹脂の容量は非常
に大きく、樹脂吸着方法とは異なっていかなる再生も必
要とされない。イオン排除方法は、固定した又は移動す
るカラムを用いる連続的作業であることから、特に有益
である。例えば石灰硫酸又は溶媒抽出などの標準的回収
方法とは対照的に、本発明の方法は、一工程精製法とし
て使用することができ、精巧な又は高価な資本設備を必
要としない。
【0018】例として硫酸による結 晶化を用いる方法の
詳細な 説明 当業者に指針を提供する目的で、上述の本発明の改良型
方法の使用について、硫酸での結晶化による発酵培地か
らの直接的クエン酸回収に関連して、以下にさらに詳細
に記載する。従って、生産方法における各工程としては
以下のものが含まれることになる:
【0019】1.適切な微生物の存在下で、適切な炭素
及び水素源を基質として発酵させて、微生物のバイオマ
ス残留物を含む不純物と共にクエン酸を含む発酵培地を
生成する工程; 2.上記発酵培地を処理してバイオマスを実質的に除去
し、クエン酸、未反応基質及びその他の不純物を含む、
部分的に精製された発酵培地を得る工程; 3.バイオマスが除去された上記部分的に精製された発
酵培地を処理して、クエン酸の濃縮溶液を生成する工
程; 4.クエン酸を結晶化するのに充分な量の硫酸を上記濃
縮溶液に添加する工程;及び 5.クエン酸結晶を母液から分離する工程。
【0020】部分的に精製された発酵培地は、好ましく
はクエン酸の飽和点から約10%以内まで、最も好まし
くはクエン酸のほぼ飽和点まで、蒸発により濃縮する。
添加される硫酸の量は、問題の発酵培地中の水の量によ
って決定される。当業者であれば、濃縮溶液中の不純物
及び特定の条件に応じて量を調整することができるだろ
う。分離されたクエン酸結晶は、一般的に洗浄し、包装
前の溶解と再結晶、又は包装前の溶解と噴霧式造粒装置
内への導入によって、さらに処理してもよい。
【0021】クエン酸の生産における競争は非常に激し
くかつ価格競争的であることから、硫酸の添加によって
結晶化されたクエン酸から分離された母液をさらに処理
することによって、クエン酸の収量を増大させることが
好ましい。それを樹脂カラムに通すことによる処理が好
ましいが、付加的な収量を得るべく他のいかなる方法に
よって処理してもよい。最も好ましいのは、イオン排除
樹脂カラムでの処理である。好ましいイオン排除樹脂
は、プロトン形態のスルホン化ポリスチレン及びジビニ
ルベンゼンの共重合体のような強酸性陽イオン交換樹脂
のクラスのものである。カラムは、周囲温度で水を用い
て溶出する。初期溶出液は、硫酸、及び着色剤(有色物
質)や炭水化物のようなその他の不純物を含んでいる。
この初期溶出液は、硫酸を希釈するために発酵培地を蒸
発させる時に除去された水と組合わせてもよく、組合わ
された廃液流を処理して廃棄してもよい。クエン酸を含
む第2の溶出液は、分離されたクエン酸結晶を溶解する
のに用いてもよく、その後、結果として得られた溶液を
結晶化又は噴霧式造粒による最終的回収のために処理し
てもよい。
【0022】強酸又はその塩の添加は、溶剤抽出又は石
灰硫酸などのその他の回収方法と合わせて使用すること
もできる。例えば、このような回収方法により生産され
た粗生成混合物を、クエン酸濃縮溶液を得るべく処理
し、強酸又は塩の添加によって処理してもよい。代替的
には、これらの回収方法からクエン酸の初期回収の後に
得られた残留液体は、それがすでに充分濃縮されている
場合、強酸又は塩の添加により直接処理してもよい。こ
のような残留液体について使用する場合、特に驚くべき
ことに、硫酸の添加はクエン酸を結晶化させ、その他の
不純物を溶液中に残す。
【0023】本発明の実施方法について、以下で例を挙
げて詳述する。
【0024】
【実施例】例1 硫酸での結晶化によ るクエン酸の回収 50℃での発酵培地の処理によって得られたクエン酸飽
和溶液100mlに対して、3mlの硫酸をゆっくりと添加
した。この時点で、クエン酸は結晶化を開始する。混合
物を2時間撹拌し、徐々に30℃まで冷却した。この混
合物を、ブフナー漏斗を通してろ過した。83%のクエ
ン酸が回収された。着色剤及び炭化物質などの不純物は
90%削減された。55℃でのクエン酸回収からの粗生
成混合物の蒸発により得られたクエン酸の飽和溶液10
0mlに対して、3mlの硫酸をゆっくりと添加した。溶液
の急速な温度上昇を防止するために、外部冷却も使用可
能である。この時点で、クエン酸は急速に結晶化し始め
た。混合物を2時間撹拌し、徐々に30℃まで冷却し
た。次にブフナー漏斗を通して混合物をろ過した。92
%のクエン酸が回収された。炭化物質及び着色剤などの
不純物は90%削減された。
【0025】例2 イオン排除工程 例1の母液中に残ったクエン酸を回収して、クエン酸の
全体的収率を改善するため、最も有利には樹脂処理を適
用することができる。1.5×100cmのカラムに、プ
ロトン形態のBayer Lewatit MDS 1368イオン排除樹脂を
充てんした。例1からのクエン酸分離の後、母液をカラ
ムへのフィード(供給物)として用いた。このフィード
をカラムに装てんし、溶出液として水を用いた。パルス
フィードは0.5ベッド体積(BV)であり、流速は
2.0ml/分であった。フラクションコレクターで70
画分を収集した。1パルスフィードについて、溶出に1
ベッド体積の水、そして洗浄のためにさらに1ベッド体
積が必要であった。高速液体クロマトグラフィ(HPL
C)により、硫酸塩及びクエン酸について画分を分析し
た。硫酸塩はクエン酸よりも早く溶出する。
【0026】本発明の精神及び範囲は、冒頭のクレーム
によってのみ定義され、それから逸脱することなく本明
細書で使用されている割合及び成分に対して多くの変更
及び修正を加えることも可能であるということを理解す
べきである。
フロントページの続き (72)発明者 スティーブン・ダブリュ・フェルマン アメリカ合衆国、インデイアナ州、46530、 グレンジャー、ハンターズ・コーブ・コー ト 51046 (72)発明者 チェトナ・パテル アメリカ合衆国、インデイアナ州、46514、 エルクハート、ベイ・ポイント 52356、 アパートメント2エー (72)発明者 バルチャンドラ・エイチ・パットワルダン アメリカ合衆国、インデイアナ州、46514、 エルクハート、シルバン・レーン 2338 (72)発明者 デビッド・ジェイ・ソロウ アメリカ合衆国、インデイアナ州、46514、 エルクハート、プレザント・プレイス 26689

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クエン酸を含む発酵培地からクエン酸を
    回収するための方法において、以下の工程: a)適切な微生物の存在下で、適切な炭素及び水素源を
    基質として発酵させて、微生物のバイオマス残留物を含
    む不純物と共にクエン酸を含む発酵培地を生成する工
    程; b)発酵培地を処理してバイオマスを実質的に除去し、
    クエン酸、未反応基質及びその他の不純物を含む部分的
    に精製された発酵培地を得る工程; c)バイオマスが除去された上記部分的に精製された発
    酵培地を処理して、飽和点の約10%以内まで濃縮され
    たクエン酸溶液を生成する工程; d)上記濃縮溶液に強酸又はその塩を充分な量添加し、
    かくしてクエン酸を結晶化し分離して、母液と呼ばれる
    水溶液を結果として生成する工程;及び e)母液からクエン酸結晶を分離する工程 を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 純度の低い粗生成混合物からクエン酸を
    回収するための方法において、以下の工程: a)クエン酸を含む純度の低い粗生成混合物を処理し
    て、飽和点の約10%以内まで濃縮されたクエン酸溶液
    を得る工程; b)上記クエン酸濃縮溶液に強酸又はその塩を充分な量
    添加し、かくしてクエン酸を結晶化し分離して、母液と
    呼ばれる水溶液を結果として生成する工程;及び c)母液からクエン酸結晶を分離する工程 を含むことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 強酸又はその塩が、硫酸、塩酸、塩化ナ
    トリウム、硫酸ナトリウム及び硝酸よりなる群から選択
    される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 強酸が硫酸である、請求項1又は2に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 クエン酸結晶を分離する母液が、付加的
    なクエン酸収量を回収すべく処理される、請求項1又は
    2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 クエン酸結晶を分離する母液が、強酸を
    回収するべく処理される、請求項1又は2に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 母液の処理が、強酸と不純物から付加的
    なクエン酸を分離するために、得られた母液を樹脂カラ
    ムに通すことを含む、請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 樹脂がプロトン形態のイオン排除樹脂で
    あり、母液が該樹脂に添加され、そこから水によって溶
    出される、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 溶剤抽出又は石灰硫酸回収方法によるク
    エン酸回収及び発酵と組合わせたクエン酸回収のための
    方法において、以下の工程: a)溶剤抽出又は石灰硫酸回収方法の結果として得られ
    た純度の低い粗生成混合物を処理して、その他の不純物
    を含み、飽和点の約10%以内まで濃縮されたクエン酸
    溶液を得る工程; b)上記濃縮溶液に強酸又はその塩を添加し、かくして
    クエン酸を結晶化し分離して、母液と呼ばれる水溶液を
    結果として生成する工程;及び c)母液からクエン酸結晶を分離する工程 を含むことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 強酸又はその塩が、硫酸、塩酸、塩化
    ナトリウム、硫酸ナトリウム及び硝酸よりなる群から選
    択される、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 強酸が硫酸である、請求項10に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 工程Cの母液が、付加的なクエン酸収
    量を回収するべく処理される、請求項9に記載の方法。
  13. 【請求項13】 工程Cの母液が、強酸を回収するべく
    処理される、請求項9に記載の方法。
  14. 【請求項14】 母液の処理が、工程Cで生成された母
    液を樹脂カラムに通すことを含む、請求項9に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 樹脂がプロトン形態のイオン排除樹脂
    であり、母液が該樹脂に添加され、そこから水によって
    溶出される、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項1、2又は9に記載の方法によ
    って調製されるクエン酸結晶。
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