JPH0534993Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は自動車の運転台に用いられているイン
ストルメントパネルに関するものである。

〈従来の技術〉 インストルメントパネルを車体に固定する手段
としては第３図で示すように、デフロスタノズル
２を組み込んだインストルメントパネル１を、そ
の両側に設けられているサイドデフロスタノズル
の開口部４を利用してボルト５をボルト穴６に通
し、インストルメントパネルリンフオース３にボ
ルト締め固定している。

この場合、サイドデフロスタノズルの開口部４
よりボルト締めする際に、ボルト５がサイドデフ
ロスタノズルの開口部４と連通するデフロスタノ
ズル２のダクト開口部７よりダクト内に落下する
ため、一般には第４図で示すように、ダクト開口
部７に落下防止用の突片８を突設している。

しかし、この突片８がダクト開口部７の開口面
積を小さくし、風の流れを妨げ、サイドデフロス
タ性能を低下させる問題があつた。

また、前記ボルトの落下防止対策を講じたイン
ストルメントパネルの取付部構造が実開昭62−
115232号で提供されている。

〈考案が解決しようとする課題〉 上記実開昭62−115232号は、空調ダクトと連通
する空調吹出し口の底部自体に、複数本の格子を
底面と平面で形成した構造である。

このものは、複数本の格子による風の流れ方向
が空調吹出し口の開口面に対し略直角であるた
め、格子を通る風は空調吹出し口の上面に導か
れ、空調吹出し口の上面に当たつて空調吹出し口
の開口部より吹き出される形となる。従つて、空
調吹出し口の開口部からダイレクトに吹き出され
ないので、多量の風の吹き出しは期待できない。

〈課題を解決するための手段〉 本考案は、上記従来の問題点を解決するために
なされたもので、その特徴とする構成は、サイド
デフロスタノズルを装着する開口部よりインスト
ルメントパネルリンフオースにボルト締め固着す
るインストルメントパネルにおいて、前記開口部
に装着したサイドデフロスタノズルと連通するデ
フロスタノズルダクトの開口部に、前記デフロス
タノズルの吹き出し口に向かう角度の導風リブを
備えたネツト状部材の一端を前記インストルメン
トパネルとデフロスタノズルダクトのフランジと
によつて挟着固定した片持ち支持して成るもので
ある。

〈作用〉 上記構成により、ネツト状部材によつてデフロ
スタノズルダクトへのボルトの落下を防止すると
共に、このネツト状部材に備えた導風リブは、デ
フロスタノズルの吹き出し口に向かう角度である
ため、ネツト状部材を通る風は導風リブによつて
デフロスタノズルの吹き出し口にダイレクトに誘
導され、多量の風を吹き出す。

また、ネツト状部材はインストルメントパネル
とは別成形した別部材であり、ネツト状部材の一
端をインストルメントパネルとデフロスタノズル
ダクトのフランジとによつて挟着固定した片持ち
支持によつて、取付け相手部品とのバラツキを吸
収すると共に、ネツト状部材の取付け角度の自由
度が大きく、デフロスタノズルの吹き出し口に対
し導風リブを適正な角度に設定することを可能に
する。

〈実施例〉 以下本考案の実施例を第１図及び第２図に基づ
いて説明する。１はインストルメントパネル、４
はサイドデフロスタノズル１０を装着する開口
部、１１はデフロスタノズルダクトである。

本考案は、前記開口部４に装着したサイドデフ
ロスタノズル１０と連通するデフロスタノズルダ
クト１１の開口部１２に、前記デフロスタノズル
１０の吹き出し口に向かう角度の導風リブ１４を
備えたネツト状部材１３の一端１３ａを前記イン
ストルメントパネル１とデフロスタノズルダクト
１１のフランジとによつて挟着し、片持ちで固定
したものである。

本考案は上記の通りの構造であるから、サイド
デフロスタノズル１０を装着する開口部４を利用
してインストルメントパネル１をインストルメン
トパネルリンフオース３（第３図）にボルト締め
付けする際に、ボルト５が外れてもネツト状部材
１３によつてデフロスタノズルダクト１１内への
落下を防止する。

また、ネツト状部材１３に備えた導風リブ１４
は、デフロスタノズル１０の吹き出し口に向かう
角度であるため、ネツト状部材１０を通る風は導
風リブ１４によつてデフロスタノズル１０の吹き
出し口にダイレクトに誘導され、多量の風を吹き
出させる。

前記、ネツト状部材１３はインストルメントパ
ネル１とは別成形した別部材であり、ネツト状部
材１３の一端１３ａをインストルメントパネル１
とデフロスタノズルダクト１１のフランジとによ
つて挟着固定した片持ち支持により、取付け相手
部品とのバラツキを吸収すると共に、ネツト状部
材１３の取付け角度の自由度が大きく、デフロス
タノズル１０の吹き出し口に対し導風リブ１４を
適正な角度に設定することができる。

〈考案の効果〉 以上述べたように本考案によると、サイドデフ
ロスタノズルと連通するデフロスタノズルダクト
の開口部に、前記デフロスタノズルの吹き出し口
に向かう角度の導風リブを備えたネツト状部材の
一端をインストルメントパネルとデフロスタノズ
ルダクトのフランジとによつて挟着固定した片持
ち支持の構成であるから、ネツト状部材によりデ
フロスタノズルダクト内へのボルトの落下を防止
したうえに、ネツト状部材を通る風を導風リブに
よつてデフロスタノズルの吹き出し口にダイレク
トに誘導し、多量の風を吹き出させ、ネツト状部
材の一端をインストルメントパネルとデフロスタ
ノズルダクトのフランジとによつて挟着固定した
片持ち支持により、取付け相手部品とのバラツキ
を吸収すると共に、ネツト状部材の取付け角度の
自由度が大きく、デフロスタノズルの吹き出し口
に対し導風リブを適当な角度に設定させることが
できる格別な効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部斜視図、第２図第１図
−線断面図、第３図はインストルメントパネル
の取り付け方法を示す斜視図、第４図は第３図
矢視部の詳細図であり、従来一般のボルト落下防
止構造を示す。 １ａ……インストルメントパネル、３……イン
ストルメントパネルリンフオース、４……サイド
デフロスタノズルを装着する開口部、１０……サ
イドデフロスタノズル、１１……デフロスタノズ
ルダクト、１２……開口部、１３……ネツト状部
材、１３ａ……一端、１４……導風リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サイドデフロスタノズルを装着する開口部より
   インストルメントパネルリンフオースにボルト締
   め固着するインストルメントパネルにおいて、前
   記開口部に装着したサイドデフロスタノズルと連
   通するデフロスタノズルダクトの開口部に、前記
   デフロスタノズルの吹き出し口に向かう角度の導
   風リブを備えたネツト状部材の一端を前記インス
   トルメントパネルとデフロスタノズルダクトのフ
   ランジとによつて挟着固定した片持ちで支持して
   成るインストルメントパネル。