JPH05344456A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JPH05344456A
JPH05344456A JP15324692A JP15324692A JPH05344456A JP H05344456 A JPH05344456 A JP H05344456A JP 15324692 A JP15324692 A JP 15324692A JP 15324692 A JP15324692 A JP 15324692A JP H05344456 A JPH05344456 A JP H05344456A
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JP
Japan
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line
line cathode
electron beam
cathode
voltage
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Application number
JP15324692A
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English (en)
Inventor
Norihiko Hironaka
範彦 廣中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 線陰極とビーム引出し電極との距離がばらつ
いた場合、ビーム引出し電極を通過する電子ビームの量
が線陰極ごとにばらつき、スクリーン板上の輝度が各線
陰極ごとにばらつく。この輝度ばらつきを無くすように
した画像表示装置を提供することを目的とする。 【構成】 D/Aコンバータ61と電流バッファ用のオ
ペアンプ62と線陰極毎の電圧を記憶するエミッション
メモリ60のデータによって線陰極ごとに線陰極のエミ
ッション電圧を変化させ、線陰極とビーム引出し電極と
の距離がばらついたことによる、スクリーン板上の輝度
ばらつきを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクリーン板面上に映
出された画面を垂直方向に複数区分に分割したときのそ
れぞれの区分ごとに電子ビームを発生させ、各区分ごと
にそれぞれの電子ビームを垂直方向に偏向して複数のラ
インを表示し全体として画像を表示する画像表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョン画像を映出する装置
の偏平化が各種提案されている。
【0003】従来この種の偏平型カラー受像管としての
画像表示装置は、たとえば、特開昭57−135590
号公報に示すような構成となっている。以下、その構成
について図面を参照しながら説明する。
【0004】図3に示すようにこの画像表示装置は後方
からアノ−ド側に向かって順に背面電極1、電子ビ−ム
放出源としての線陰極2、電子ビ−ム引き出し電極3、
ビーム制御電極4、集束電極5、水平偏向電極6、垂直
偏向電極7、スクリ−ン板8、等々が配置されて構成さ
れ、これらが真空容器の内部に収納されている。
【0005】以上のように構成された偏平型画像表示装
置について、以下その動作を説明する。図3に示すよう
に、電子ビ−ム放出源としての線陰極2は水平方向に線
状に分布する電子ビ−ムを発生するように水平方向に張
られており、線陰極2はさらに垂直方向に一定間隔をも
って複数本(図3では2イ〜2トの7本のみ示す)設け
られている。本構成では線陰極の間隔は4.4mm、本数
は19本設けられているものとして、前記線陰極を2イ
〜2ツとする。前記線陰極の間隔は自由に大きくとるこ
とはできず、後述する垂直偏向電極7とスクリ−ン板8
の間隔により規制されている。これらの線陰極2の構成
として10〜30μmφのタングステン棒の表面に酸化
物陰極材料を塗布している。前記線陰極は後述するよう
に、上方の線陰極2イから下方の2ツまで順番に一定時
間ずつ電子ビ−ムを放出するように制御される。
【0006】背面電極1は該当する線陰極以外の線陰極
からの電子ビ−ムの発生を抑止するとともに、電子ビ−
ムをアノ−ド方向のみに押し出す作用もしている。図3
では真空容器は記してないが、背面電極1を利用して真
空容器と一体となす構造をとることも可能である。電子
ビ−ム引き出し電極3は線陰極2イ〜2ツのそれぞれと
対向する水平方向に一定間隔で多数個並べて設けられた
貫通孔10を有する導電板11であり、線陰極2から放
出された電子ビ−ムをその貫通孔10を通して取り出
す。
【0007】次にビーム制御電極4は線陰極2イ〜2ツ
のそれぞれと対向する位置に貫通孔14を有する垂直方
向に長い導電板15で構成されており、所定間隔を介し
て水平方向に複数個並設されている。本構成では114
本のビーム制御電極用導電板15a〜15nが設けられ
ている(図3では8本のみ示す)。ビーム制御電極4は
前記電子ビ−ム引き出し電極3により水平方向に区分さ
れた電子ビ−ムのそれぞれの通過量を、映像信号の絵素
に対応して、しかも後述する水平偏向のタイミングに同
期させて制御している。
【0008】収束電極5は、ビーム制御電極4に設けら
れた各貫通孔14と対向する位置に貫通孔16を有する
導電板17で、電子ビ−ムを収束している。
【0009】水平偏向電極6は、前記貫通孔16のそれ
ぞれ水平方向の両サイドに沿って垂直方向に複数本配置
された導電板18、18′で構成され、それぞれの導電
板には水平偏向用電圧が加えられている。各絵素ごとの
電子ビ−ムはそれぞれ水平方向に偏向され、スクリ−ン
板8上でR,G,Bの各蛍光体を順次照射して発光して
いる。本構成では、電子ビ−ムごとに2トリオ分偏向し
ている。
【0010】垂直偏向電極7は、前記貫通孔16のそれ
ぞれ垂直方向の中間の位置に水平方向に複数本配置され
た導電板19、19′で構成され、垂直偏向用電圧が加
えられ、電子ビ−ムを垂直方向に偏向している。本構成
では、一対の電極19、19′によって1本の線陰極か
ら生じた電子ビ−ムを垂直方向に12ライン分偏向して
いる。そして20個で構成された垂直偏向電極7によっ
て、19本の線陰極のそれぞれに対応する19対の垂直
偏向導電体対が構成され、スクリ−ン板8の面上に垂直
方向に228本の水平走査ラインを描いている。
【0011】前記に説明したように本構成では水平偏向
電極6、垂直偏向電極7をそれぞれ複数本クシ状に張り
巡らしている。さらに水平、垂直の各偏向電極間の距離
に比べるとスクリ−ン板8までの距離を長く設定するこ
とにより、小さな偏向量で電子ビ−ムをスクリ−ン板8
の面上に照射させることが可能となる。これにより水
平、垂直とも偏向歪みを少なくすることが出来る。
【0012】スクリ−ン板8は図3に示すように、ガラ
ス板21の裏面に蛍光体20をストライプ状に塗布して
構成している。また図示していないがメタルバック、カ
−ボンも塗布されている。蛍光体20はビーム制御電極
4の1つの貫通孔14を通過する電子ビ−ムを水平方向
に偏向することによりR,G,Bの3色の蛍光体対を2
トリオ分照射するように設けられており、垂直方向にス
トライプ状に塗布している。図3において、スクリ−ン
板8に記入した破線は複数本の線陰極2のそれぞれに対
応して表示される垂直方向の区分を示し、2点鎖線は複
数本のビーム制御電極4の各々に対応して表示される水
平方向の区分を示す。破線、2点鎖線で仕切られた1つ
の区画は図3の拡大図に示すように、水平方向では2ト
リオ分のR,G,Bの蛍光体、垂直方向では12ライン
分の幅を有している。1区画の大きさは本例では水平方
向1mm、垂直方向4.4mmである。
【0013】なお図4ではR、G、Bの各々3色の蛍光
体はストライプ状に図示しているが、デルタ状に配置し
ても良い。ただしデルタ状に配置したときはそれに適合
した水平偏向、垂直偏向波形の電圧を加える必要があ
る。なお図4では説明の都合で縦横の寸法比が実際のス
クリ−ンに表示したイメ−ジと異なっている。
【0014】また本構成では、ビーム制御電極4の1つ
の貫通孔14に対してR、G、Bの蛍光体が2トリオ分
設けられているが、1トリオ分あるいは3トリオ分以上
で構成されていてもよい。ただしビーム制御電極4には
1トリオ、あるいは3トリオ以上のR、G、B映像信号
が順次加えられ、それに同期して水平偏向をする必要が
ある。
【0015】つぎにこの画像表示素子を駆動するための
駆動回路の動作を、図5を参照しながら説明する。
【0016】まず電子ビ−ムをスクリ−ン板8に照射し
て表示する駆動部分の説明を行う。電源回路22は画像
表示素子の各電極に所定のバイアス電圧を加えるための
回路で、背面電極1にはV1、電子ビ−ム引き出し電極
3にはV3、収束電極5にはV5、スクリ−ン板8には
V8の直流電圧を加える。
【0017】パルス発生回路39は、垂直同期信号Vと
水平同期信号Hを用いて線陰極駆動パルスを作成する。
図6にそのタイミングの一例を示す。
【0018】図2および図6に示す例では、線陰極駆動
回路26は、線陰極駆動パルスを受けて駆動パルス(ロ
〜ツ)が高電位の間は、スイッチをH側に接続するとと
もに、線陰極加熱電源51により線陰極2ロ〜2ツを加
熱する。このとき、線陰極2ロ〜2ツはカットオフ電源
52により、背面電極1と電子ビ−ム引き出し電極3と
に加えられているバイアス電圧によって定められた線陰
極2の周辺における電位よりも線陰極2ロ〜2ツに加え
られている電位のほうが高くなるため、線陰極2ロ〜2
ツからは電子が放出されない。
【0019】また一方、駆動パルス(イ)が低電位の
間、スイッチをL側に接続し、線陰極2イはツェナーダ
イオード57とダイオード56によりきめられる電位に
なり電子を放出する。このとき、ツェナーダイオード5
7とダイオード56による電圧よりもカットオフ電源5
2の電圧の方が高いため、ダイオード50イによって、
カットオフ電源52から線陰極2イの方向には電流が流
れない。
【0020】抵抗器55は、ダイオード50イ〜50ツ
が何らかの原因により短絡破壊したとき、カットオフ電
源52から線陰極に流れる電流を抑制し線陰極切れを防
止する働きをする。
【0021】エミッション電源59と抵抗器58はツェ
ナーダイオード57とともに、駆動パルスが低電位の間
線陰極に電子放出電位を与える電流を供給するためのも
のである。
【0022】以上の説明から明らかなように19本の線
陰極2イ〜2ツより、それぞれ低電位の駆動パルス(イ
〜ツ)が加えられた12水平走査期間のみ電子が放出さ
れる。1画面を構成するには、上方の線陰極2イから下
方の線陰極2ツまで順次12走査期間ずつ電位を切り替
えて行けば良い。
【0023】つぎに偏向部分の説明を行う。図5に示す
ように、偏向電圧発生回路40は、ダイレクトメモリア
クセスコントロ−ラ(以下DMAコントロ−ラと称す)
41、偏向電圧波形記憶用メモリ(以下偏向メモリと称
す)42、水平偏向信号発生器43h、垂直偏向信号発
生器43vなどによって構成され、垂直偏向信号v、
v′および水平偏向信号h、h′を発生する。本構成に
おいては垂直偏向信号に関して、オ−バ−スキャンを考
慮して、1フィ−ルドで228水平走査期間表示してい
る。またそれぞれのラインに対応する垂直偏向位置情報
を記憶しているメモリアドレスエリアを第1フィ−ルド
および第2フィ−ルドに分けそれぞれ1組のメモリ容量
を有している。表示する際は該当の偏向メモリ42から
デ−タを読みだして垂直偏向信号発生器43vでアナロ
グ信号に変換して、垂直偏向電極7に加えている。
【0024】前記の偏向メモリ42に記憶された垂直偏
向位置情報は12水平走査期間ごとにほぼ規則性のある
デ−タで構成され、偏向信号に変換された波形もほぼ1
2段階の垂直偏向信号となっているが前記のように2フ
ィ−ルド分のメモリ容量を有して、各水平走査線ごとに
位置を微調整できるようにしている。
【0025】また水平偏向信号に対しては、1水平走査
期間に6段階に電子ビ−ムを水平偏向させる必要性と水
平走査ごとに偏向位置を微調整可能なようにメモリを有
している。したがって1フレ−ム間に456水平走査期
間表示するとして、456×6=2736バイトのメモ
リが必要であるが、第1フィ−ルドと第2フィ−ルドの
デ−タを共用しているために、実際には1368バイト
のメモリを使用している。表示の際は各水平走査ライン
に対応した偏向情報を前記偏向メモリ42から読み出し
て、水平偏向信号発生器43hでアナログ信号に変換し
て、水平偏向電極6に加えている。
【0026】以上を要約すると、垂直周期のうちの垂直
帰線期間を除いた表示期間に、線陰極2イ〜2ツのうち
の低電位の駆動パルスが加えられている線陰極から放出
された電子ビ−ムは、電子ビ−ム引き出し電極3によっ
て水平方向に114区分に分割され、114本の電子ビ
−ム列を構成している。この電子ビ−ムは、後述するよ
うに各区分ごとにビーム制御電極4によってビ−ムの通
過量が制御され、収束電極5によって収束されたのち、
図6に示すようにほぼ6段階に変化する一対の水平偏向
信号h、h′を加えられた水平偏向電極18、18′な
どにより、各水平表示期間にスクリ−ン板8のR1、G
1、B1およびR2、G2、B2などの蛍光体に順次、
水平表示期間/6ずつ照射される。
【0027】かくして、各水平ラインのラスタ−は11
4個の各区分ごとに電子ビ−ムをR1、G1、B1およ
びR2、G2、B2に該当する映像信号によって変調す
ることにより、スクリ−ン板8の面上にカラ−画像を表
示することができる。
【0028】つぎに電子ビ−ムの変調制御部分について
説明する。まず図5において、信号入力端子23R、2
3G、23Bに加えられたR、G、Bの各映像信号は、
114組のサンプルホ−ルド回路組31a〜31nに加
えられる。各サンプルホ−ルド組31a〜31nはそれ
ぞれR1用、G1用、B1用、およびR2用、G2用、
B2用の6個のサンプルホ−ルド回路で構成されてい
る。
【0029】サンプリングパルス発生回路34は、水平
周期(63.5μsec)のうちの水平表示期間(約50
μsec)に、前記114組のサンプルホ−ルド回路31
a〜31nの各々R1用、G1用、B1用、およびR2
用、G2用、B2用のサンプルホ−ルド回路に対応する
684個(114×6)のサンプリングパルスRa1〜
Rn2を順次発生する。前記684個のサンプリングパ
ルスがそれぞれ114組のサンプルホ−ルド回路組31
a〜31nに6個ずつ加えられ、これによって各サンプ
ルホ−ルド回路組には、1ラインを114個に区分した
ときのそれぞれの2絵素分のR1、G1、B1、R2、
G2、B2の各映像信号が個別にサンプリングされホ−
ルドされる。サンプルホ−ルドされた114組のR1、
G1、B1、R2、G2、B2の映像信号は1ライン分
のサンプルホ−ルド終了後に114組のメモリ32a〜
32nに転送パルスtによって一斉に転送され、ここで
次の1水平走査期間保持される。保持された信号は11
4個のスイッチング回路35a〜35nに加えられる。
【0030】スイッチング回路35a〜35nはそれぞ
れがR1、G1、B1、R2、G2、B2の個別入力端
子とそれらを順次切り替えて出力する共通出力端子とを
有する回路により構成されたもので、スイッチングパル
ス発生回路36から加えられるスイッチングパルスr
1、g1、b1、r2、g2、b2によって同時に切り
替え制御される。前記スイッチングパルスr1、g1、
b1、r2、g2、b2は、各水平表示期間を6分割し
て、水平表示期間/6ずつスイッチング回路35a〜3
5nを切り替えR1、G1、B1、R2、G2、B2の
各映像信号を時分割して順次出力し、パルス幅変調回路
37a〜37nに供給している。各スイッチング回路3
5a〜35nの出力は、114組のパルス幅変調(以下
PWMと称す)回路37a〜37nに加えられ、R1、
G1、B1、R2、G2、B2の各映像信号の大きさに
応じてパルス幅変調され出力される。このパルス幅変調
回路37a〜37nの出力は電子ビ−ムを変調するため
の制御信号として表示素子のビーム制御電極4の114
本の導電板15a〜15nにそれぞれ個別に加えられ
る。
【0031】つぎに水平偏向と表示のタイミングについ
て説明する。スイッチング回路35a〜35nにおける
R1、G1、B1、R2、G2、B2の映像信号の切り
替えと、水平偏向信号発生器43hによる電子ビ−ムR
1、G1、B1、R2、G2、B2の蛍光体への水平偏
向の切り替えタイミングと順序が完全に一致するように
同期制御されている。これにより電子ビ−ムがR1蛍光
体に照射されているときには、その電子ビ−ムの照射量
がR1制御信号によって制御され、以下G1、B1、R
2、G2、B2についても同様に制御されて、各絵素の
R1、G1、B1、R2、G2、B2各蛍光体の発光が
その絵素のR1、G1、B1、R2、G2、B2の映像
信号によってそれぞれ制御されることなり、各絵素が入
力の映像信号にしたがって発光表示されるのである。か
かる制御が1ライン分の114組(各2絵素ずつ)分同
時に実行されて、1ライン228絵素の映像が表示さ
れ、さらに1フィ−ルド228本のラインについて上方
のラインから順次行われて、スクリ−ン板8の面上に画
像が表示される。さらに上記の諸動作が入力映像信号の
1フィ−ルドごとに繰り返されて、テレビジョン信号な
どがスクリ−ン板8に表示される。
【0032】なお、本構成に必要な基本クロックは図5
に示すパルス発生回路39から供給されており、水平同
期信号H、及び垂直同期信号Vでタイミングをコントロ
−ルしている。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記に示
す従来技術では、各線陰極2イ〜ツとビーム引出し電極
3との距離がばらついた場合、ビーム引出し電極3を通
過する電子ビームの量が各線陰極ごとにばらつき、スク
リーン板8の輝度が各線陰極ごとにばらつく。従って、
見た目上1本の線陰極が受け持つ水平ライン分の横縞が
見えるという課題を有していた。
【0034】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、線陰極とビーム引出し電極との距離がばらついた
ことによる線陰極が受け持つ水平ライン分ごとの輝度差
をなくす画像表示装置を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本件発明に係わる画像表示装置は、線陰極とビーム
引出し電極との距離がばらついた場合、電子を放出する
線陰極の電圧を外部から調整するための、エミッション
メモリ、D/Aコンバータ、オペアンプとを備えた構成
を有しているものである。
【0036】
【作用】本件の発明では、線陰極とビーム引出し電極と
の距離が近づいた場合、ビーム引出し電極を通過する電
子ビーム量が多くなるが線陰極の電圧を上げることによ
り電子ビーム量を抑え適正量にする。線陰極とビーム引
出し電極との距離が離れた場合、ビーム引出し電極を通
過する電子ビーム量が少なくなるが線陰極の電圧を下げ
ることにより電子ビーム量を増し適正量にする。以上の
ことを各線陰極ごとにすることにより、線陰極とビーム
引出し電極との距離がばらついたことによる線陰極が受
け持つ水平ライン分ごとの輝度差をなくする。
【0037】
【実施例】以下本件発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0038】図1に示すように、垂直同期信号Vと水平
同期信号Hを用いてパルス発生回路39でつくられた線
陰極駆動パルス(イ〜ツ)を線陰極駆動回路26に加え
る。線陰極駆動回路26は線陰極2イ〜2ツを加熱状態
と電子放出状態とに切り換えるためのスイッチで構成さ
れている。
【0039】つぎに、線陰極加熱電源51で、線陰極2
ロ〜2ツを加熱している期間中は、ダイオード50ロ〜
50ツが導通する一方、電子を放出しないようにカット
オフ電源52によってカットオフ電圧を加えている。
【0040】つぎに、電子放出期間中は、線陰極に電子
が放出できる電位をつくるように、エミッションメモリ
60からのデータをD/Aコンバータ61によって電圧
変換しオペアンプでバファするよう構成されているもの
である。
【0041】以上のように構成された線陰極を駆動する
回路と線陰極のエミッション電圧を調整する回路につい
て、以下その動作について図1を用いて説明する。線陰
極駆動回路26は、パルス発生回路39でつくられた線
陰極駆動パルスを受けて駆動パルス(ロ〜ツ)が高電位
の間は(図6を参照)、スイッチをH側に接続し、線陰
極加熱電源51により線陰極2ロ〜2ツを加熱する。こ
のとき図に示すように、線陰極2ロ〜2ツはカットオフ
電源52により、背面電極1と電子ビ−ム引き出し電極
3とに加えられているバイアス電圧によって定められた
線陰極の周辺における電位よりも線陰極2ロ〜2ツに加
えられている電位のほうが高くなるため、線陰極2ロ〜
2ツからは電子が放出されない。駆動パルス(イ)が低
電位の間、線陰極駆動回路26のスイッチをL側に接続
し、線陰極2イはエミッションメモリのデータをアナロ
グ変換した電圧になり電子を放出する。このとき、エミ
ッションメモリのデータをアナログ変換した電圧よりカ
ットオフ電源52の電圧の方が高いため、ダイオード5
0イによって、カットオフ電源52から線陰極2イの方
向には電流が流れない。
【0042】ここで、線陰極2イが他の線陰極2ロ〜ツ
と比べビーム引出し電極3に近づいた場合、線陰極2イ
から出てビーム引出し電極3を通過した電子ビームは他
の線陰極2ロ〜ツから出てビーム引出し電極3を通過し
た電子ビームより電子ビーム量が多くなる。線陰極2イ
に対応するエミッションメモリ60のデータを大きくす
ることによりD/Aコンバータ61のアナログ出力電圧
が高くなり線陰極2イの電圧を上げる。線陰極2イの電
圧が上がることにより線陰極2イから放出される電子ビ
ーム量が少なくなり、線陰極がビーム引出し電極に近づ
いたことによる電子ビームの増加を打ち消し、他の線陰
極2ロ〜ツによるビーム引出し電極3を通過した電子ビ
ームと同量になるようエミッションメモリ60のデータ
を調整する。線陰極2イが他の線陰極2ロ〜ツと比べビ
ーム引出し電極3から離れた場合、線陰極2イから出て
ビーム引出し電極3を通過した電子ビームは他の線陰極
2ロ〜ツから出てビーム引出し電極3を通過した電子ビ
ームより電子ビーム量が少なくなる。線陰極2イに対応
するエミッションメモリ60のデータを小さくすること
によりD/Aコンバータ61のアナログ出力電圧が低く
なり線陰極2イの電圧を下げる。線陰極2イの電圧が下
がることにより線陰極2イから放出される電子ビーム量
が多くなり、線陰極がビーム引出し電極3から離れたこ
とによる電子ビームの減少を打ち消し、他の線陰極2ロ
〜ツによるビーム引出し電極3を通過した電子ビームと
同量になるようエミッションメモリ60のデータを調整
する。ここで、オペアンプ62はD/Aコンバータ61
の出力電圧をボルテージフォロア回路のオペアンプ62
に入力し電流バファする働きがある。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
線陰極とビーム引出し電極の距離がばらついたことによ
るスクリーン板上の線陰極が受け持つ水平ライン分幅の
輝度むらを無くす画像表示装置を提供すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件第1発明の一実施例における線陰極駆動回
路の回路図
【図2】従来の線陰極駆動回路の回路図
【図3】本発明で用いられる画像表示装置の分解斜視図
【図4】同画像表示装置の蛍光面の拡大図
【図5】同画像表示装置の駆動回路のブロック図
【図6】同画像表示装置の動作説明のための波形図
【符号の説明】
2イ〜ツ 線陰極 26 線陰極駆動回路 39 パルス発生回路 41 DMAコントローラ 50イ〜ツ ダイオード 51 線陰極加熱電源 52 カットオフ電源 60 エミッションメモリ 61 D/Aコンバータ 62 オペアンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームが照射されて発光する蛍光体
    が塗布されたスクリーン板と、電子ビームを発生する複
    数の線陰極と、上記線陰極を加熱する期間と電子放出を
    行う期間とを交互に制御する線陰極駆動パルスを発生す
    るパルス発生回路と、上記線陰極を加熱または電子放出
    に回路を切り換える線陰極駆動回路と、上記線陰極に接
    続されて線陰極加熱期間のみに導通するダイオードと、
    上記ダイオードに接続され線陰極を加熱する線陰極加熱
    電源と、線陰極加熱期間中に線陰極から電子が放出させ
    ないためのカットオフ電源と、線陰極毎の電位を記憶す
    るエミッションメモリと、エミッションメモリのデータ
    を電圧に変換するD/Aコンバータと、電流バッファ用
    のオペアンプとを備えた画像表示装置。
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