JPH0534406B2 - - Google Patents

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JPH0534406B2
JPH0534406B2 JP58176764A JP17676483A JPH0534406B2 JP H0534406 B2 JPH0534406 B2 JP H0534406B2 JP 58176764 A JP58176764 A JP 58176764A JP 17676483 A JP17676483 A JP 17676483A JP H0534406 B2 JPH0534406 B2 JP H0534406B2
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JP
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carbon
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Yoshuki Kashiwagi
Taiji Noda
Kaoru Kitakizaki
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Priority to EP84111022A priority patent/EP0137350B1/en
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Publication of JPH0534406B2 publication Critical patent/JPH0534406B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/02Contacts characterised by the material thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/02Contacts characterised by the material thereof
    • H01H1/0203Contacts characterised by the material thereof specially adapted for vacuum switches
    • H01H1/0206Contacts characterised by the material thereof specially adapted for vacuum switches containing as major components Cu and Cr

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  • High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Contacts (AREA)
  • Manufacture Of Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、真空インタラプタの電極材料とその
製造方法とに関する。
一般に、真空インタラプタの電極は、 (1) 大電流を遮断する能力が高いこと、 (2) 絶縁強度が大きいこと、 (3) 耐溶着性が良好なこと、及び (4) 小電流を良好に遮断できること(さい断電流
値が小さいこと) 等の電極条件を満足することが要求されている。
従来、上記の電極条件を満足すべく、種々の電
極材料が提案されている。が、いずれの電極材料
も、上記の電極条件を十分には満足しないのが現
状である。
例えば、銅に微量の高蒸気圧・低融点材料を含
有せしめた種々の電極、例えば、特公昭41−
12131号公報(米国特許証第3246979号参照)に示
されている、銅に0.5重量%のビスマスを含有せ
しめてなるもの(以下、Cu−0.5Bi電極という)、
または、特公昭48−36071号公報(米国特許証第
3596027号参照)に示されているもの等が知られ
ている。
これら高蒸気圧・低融点材料を含有してなる電
極にあつては、上記の電極条件から観て、大電流
遮断能力、耐溶着性および導電率に優れているも
のの、絶縁強度、特に大電流遮断後の絶縁強度が
著しく低下する欠点があり、しかも、さい断電流
値が10Aと高いために電流遮断時にさい断サージ
を発生することがあるので、遅れ小電流を良好に
遮断し得ない欠点があり、したがつて、負荷側、
の電気機器の絶縁破壊を引起す虞れがあつた。
また、例えば、上記高蒸気圧・低融点材料を含
有する電極の上述したような欠点を解消するのを
目的とした電極として、銀と低蒸気圧・高融点材
料との合金から成るもの、例えば、特公昭53−
6710号公報に示されているAg−WC合金から成
るもの(以下、Ag−WC電極という)が知られ
ている。この低蒸気圧・高融点材料を含有する電
極にあつては、上記の電極条件から観て、さい電
流値が小さくなる利点はあるものの、遮断性能が
低く、さらに、銀を用いているために、電極が高
価となるとともにこの電極は950℃以上の温度で
ろう付け(特に、真空ろう付け)できない欠点が
あつた。
本発明は、上述した技術水準に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、耐溶着性を実
用上不都合とならない程度に良好に維持しつつ、
さい断電流値を極めて小さくし、絶縁強度を極め
て大きくし得るとともに、大電流および小電流の
いずれをも良好に遮断し得るようにした、真空イ
ンタラプタの電極材料とその製造方法を提供する
ことである。
上記の目的を達成するための特定発明にかかる
真空インタラプタの電極材料は、29〜74重量%の
銅と、15〜60重量%のクロムと、10〜35重量%の
鉄と、0.5〜15重量%の炭素と、0.5〜15重量%の
炭素と、0.5〜15重量%の硅素とからなる複合金
属である。
また、上記の目的を達成するための第2発明に
かかる真空インタラプタの電極材料は、29〜74重
量%の銅と、残りがフエロクロムとから成り、こ
のフエロクロムが含有する、炭素と硅素とを含め
て、炭素及び硅礎の含有率がいずれも0.5〜15重
量%となる複合金属である。
また、上記の目的を達成するための第3発明に
かかる、真空インタラプタの電極材料の製造方法
は、クロム、鉄、炭素及び硅素で多孔質基材を形
成し、この多孔質基材に銅を溶浸するようにした
ものである。
また、上記の目的を達成するための第4発明に
かかる、真空インタラプタの電極材料の製造方法
は、クロム、鉄、炭素及び硅素からなる混合物
を、非酸化性雰囲気中で、かつ、これらクロム、
鉄、炭素及び硅素の融点よりも低い温度で、加熱
して多孔質基材を形成し、この多孔質基材に非酸
化性雰囲気中で銅を溶浸するようにしたものであ
る。
以下、図面および写真等の図を参照して、本発
明の実施例を詳細に説明する。
第1図は、本発明にかかる電極を備えた真空イ
ンタラプタの縦断面図である。真空インタラプタ
は、円筒状に成形した絶縁ガラスもしくはセラミ
クス等の絶縁材料から成る複数(本実施例におい
ては、2本)の絶縁筒1,1を、各絶縁筒1の両
端に固着したFe−Ni−CO、Fe−Ni合金等の金
属から成る薄肉円環状の封着金具2,2……の一
方を介し、同軸的に接合することにより一体の絶
縁筒とするとともに、この一体の絶縁筒の開口部
を、他方の封着金具2,2を介し、ステンレス銅
等から成る円板状の両金属端板3,3により閉塞
し、かつ、一体の絶縁筒と両金属端板3,3とか
ら成る容器の内部を高真空に排気して真空容器4
を形成し、この真空容器4内に、一対の円板状の
電極5,5を、各金属端板3の中央部から、真空
容器4の気密性を保持しつつ、相対的に接近離反
自在に導入した対をなす電極棒6,6を介し、接
触離反(接離)自在に設けて概略構成されてい
る。
なお、第1図において、7は金属ベローズ、8
は各電極5と同心状に囲繞する中間シールドであ
る。
各電極5は、29〜74重量%の銅と、15〜60重量
%のクロムと、10〜35重量%の鉄と、0.5〜15重
量%の炭素と、0.5〜15重量%の硅素とを複合し
た電極材料から成る。
以下、上述した電極材料を製造する方法につい
て説明する。
第1の製造方法 まず、クロム15〜60重量%、鉄10〜35重量%、
炭素0.5〜15重量%及び硅素0.5〜15重量%の組成
比となるように調整され、例えば−100メツシユ
の粒径を有する、所定量のクロム粉末と、鉄粉末
と、炭素粉末と、硅素粉末とを(例えば、加工し
ろを加えた電極1個分相当)機械的に混合する。
ついで、得られた混合粉末を、クロム、鉄、炭
素、硅素および銅のいずれとも反応しない材料、
例えば、アルミナセラミクスから成る円形断面の
容器に収納し、この収納物を、非酸化性雰囲気中
(例えば、5×10-5Torr以下の真空、水素ガス、
窒素ガスまたはアルゴンガス中等)において、銅
の融点より低い温度で加熱保持(例えば、600〜
1000℃で5〜60分間)し、クロム粉末と、鉄粉末
と、炭素粉末と、硅素粉末とを相互に拡散結合し
て、これら粉末から成る多孔質基材を製造する。
最後に、上記拡散結合の工程と同一又は異なる非
酸化性雰囲気中において、多孔質の基材上に銅ブ
ロツク又は銅粉末等の固形の銅材を載置し、か
つ、多孔質器材と銅材とを銅の融点(1083℃)以
上で、かつ、多孔質基材の融点より低い温度で、
5〜20分間程度、加熱保持して、溶融した銅材を
多孔質基材に溶浸させ、この多孔質基材を冷却す
る。これにより、真空インタラプタの電極材料が
得られる。
なお、上記製造法において多孔質基材のための
素材として市販フエロクロムを使用する場合、こ
の市販フエロクロムが高炭素フエロクロム(JIS
規格で、FCrH0からFCrH5まで)及び中炭素フ
エロクロム(JIS規格で、FCrM3及びFCrM4)
のときは、これら高炭素もしくは中炭素フエロク
ロムをそのまま使用でき、他方、市販フエロクロ
ムが低炭素フエロクロム(JIS規格で、FCrL1か
らFCrL4まで)のときは、所定量の炭素粉末及び
硅素粉末を追加すればよい。もちろん、高炭素も
しくは中炭素フエロクロムを使用する場合も、必
要に応じて炭素粉末及び/又は硅素粉末を追加す
ることができる。なお、上記フエロクロムは55〜
70重量%のクロムと、9重量%以下の炭素と、8
重量%以下の硅素と、残りが鉄とからなる組成比
である。
第2の製造方法 第2の製造方法は、第1の製造方法と同様に、
拡散結合工程前にクロムと鉄と炭素と硅素との混
合粉末と、固形の銅材とを円形断面の同一容器内
に納置し、混合粉末の拡散結合工程及び銅材の溶
浸工程を同一非酸化性雰囲気中での加熱温度の変
更のみで分ける点に特徴がある。
すなわち、まず、クロム15〜60重量%、鉄10〜
35重量%、炭素0.5〜15重量%及び硅素0.5〜15重
量%の組成比となるように調整され、例えば、−
100メツシユの粒径を有する、クロム粉末と、鉄
粉末と、炭素粉末と、及び硅素粉末とを所定量機
械的に混合する。ついで、得られた金属混合粉末
を、クロム、鉄、炭素、硅素及び銅のいずれとも
反応しない材料、例えば、アルミナセラミクスか
ら成る円形断面の容器に収納するとともに、混合
粉末上に固形の銅材を載置する。ついで、容器中
の収納物を非酸化性雰囲気中(例えば、5×
10-5Torr以下の真空中)において、まず、銅の
融点より低い温度で加熱保持(例えば、600〜
1000℃で5〜60分間)し、これにより、クロム粉
末と、鉄粉末と、炭素及び硅素粉末とを相互に拡
散結合して、多孔質基材を製造し、ついで、得ら
れた多孔質基材と固形の銅材とを銅の融点以上
で、かつ、多孔質基材の融点より低い温度(例え
ば、1100℃)で、5〜2分間程度、加熱保持し、
溶融した銅材を多孔質基材に溶浸させる。これに
より、クロム、鉄、炭素、硅素及び銅から成る真
空インタラプタの電極材料を製造する。
なお、第2の製造方法において、多孔質基材の
ための素材として市販フエロクロムを使用する場
合、その使用法は、第1の製造方法の場合と同一
である。
上記第1及び第2の製造方法において、クロ
ム、鉄、炭素及び硅素粉末の粒径は、−60メツシ
ユ(250μm以下)であればよい。しかし、粒径
の上限が低下するにしがつて、各成分粉末の均一
な混合、すなわち、各成分粒子の均一な分散は、
一般的に、より困難となり、各成分粒子は、より
酸化し易くなるため、取扱いが一層面倒になると
共に使用に際して前処理を必要とする。
他方、各成分粉末の粒径が60メツシユより大き
い場合には、各成分粉末の粒子を拡散結合させる
とき、拡散距離の増大に伴つて加熱温度を高くし
たり、または、加熱時間を長くしたりすることが
必要となり、拡散結合工程の生産性が低下する。
したがつて、各成分粉末の粒径の上限は、種々の
条件を勘案して選定される。
上記実施例において、各成分粉末の粒径を−
100メツシユとした理由は、各成分粒子のより均
一な分散が得られ、より良好な拡散結合が得ら
れ、したがつて、優れた諸特性を有する電極材料
が得られるからである。各成分粒子間の良好な相
互拡散が行われない場合には、各成分の欠点が相
互補完されず、各成分の利点も発揮されない。特
に、各成分粒子の粒径が60メツシユよりも大きく
なる場合には、絶縁強度の小さい銅が電極の表面
を占める割合が著しく大きくなるか、又は、粒径
が大きくなつた各成分粒子及び各成分粒子間の合
金粒子が電極の表面に現われるから、銅を含めて
各成分のそれぞれの欠点が各成分のそれぞれの利
点よりも顕著となる。
また、上記実施例において、拡散結合工程にお
ける加熱保持時間は、加熱保持温度及び得べき多
孔質基材の個数によつて異なり、例えば、長過ぎ
る場合、各成分相互の拡散結合が過度に行われ、
所期の性質を有する電極材料が得られない。
以下、第1の製造方法により製造した電極材料
の実施例にかかる金属組織を第2図A,B,C,
D,EおよびFに示す。これら第2図A,B,
C,D,EおよびFは、銅、クロム、鉄、炭素お
よび硅素の各組成比を、それぞれ50重量%、30重
量%、12重量%、3重量%および5重量%とした
電極材料のX線マイクロアナライザによる特性写
真で、第2図Aは、金属組織の二次電子像を示す
特性写真である。後述の第2図B,C,D,Eお
よびFから判るように各図で白い部分として示さ
れたクロムCr、鉄Fe、炭素Cおよび硅素Siは、
ほぼ均一に混り合い多孔質の基材を形成するとと
もに、この多孔質の基材に銅Cuが溶浸されてい
る。第2図Bは、分散したクロムの特性X線像
で、島状に点在する白い部分がクロムCrである。
第2図Cは、分散した鉄の特性X線像で、白い部
分が鉄、第2図Dは、分散した炭素の特性X線像
で、白点群が炭素Cである。第2図Eは、分散し
た硅素の特性X線像で、白点群が硅素である。第
2図Fは、溶浸された銅の特性X線像で、白い部
分が銅Cuである。
以上の通り図示し詳述した金属組織を有する電
極材料を、直径50mm、厚み6.5mmの円板に形成し、
かつ、その周縁にR=4mmの丸味を付けた一対の
電極とし、これらの電極を第1図に示す構成の真
空インタラプタに組込んで、この真空インタラプ
タの諸性能を検証した。この検証結果は、以下の
通りであつた。
(i) 耐溶着性 両電極5,5同士を130Kgfの力で加圧し、
これら電極5,5間に25KA(rms)の電流を3
秒間通電した(IEC短時間電流規格)後に、両
電極5,5は、200Kgfの静的な引外し力で問
題なく引外すことができ、その後の接触抵抗の
増加は、2〜8%に止まつた。
また、両電極5,5同士を1000Kgfの力で加
圧し、これら電極5,5間に50KA(rms)の電
流を3秒間通電した後(IEC短時間電流規格)
に、両電極5,5は、200Kgfの静的な引外し
力で問題なく引外すことができ、その後の接触
抵抗の増加は2〜10%に止まつた。
したがつて、耐溶着性は、実用上不都合とな
らない程度に良好に維持された。
(ii) さい断電流値 平均0.6A(標準偏差σo=0.6、標本数n=100) (iii) 遮断後のさい断電流値 平均0.6A(σo=0.4、n=100)であり、ほと
んど変化しなかつた。
(iv) 絶縁強度 極間ギヤツプを3.0mmに維持し、インパルス
耐電圧試験を行なつたところ、±100kV(バラツ
キ±10kV)の耐電圧値を示した。
(v) 遮断後の絶縁強度 極間ギヤツプを3.0mmに維持し、インパルス
耐電圧試験を行つたところ、±100kV(バラツキ
±10kV)の耐電圧値を示した。
(vi) 大電流遮断能力 12KA(rms)の電流を遮断することができ
た。
(vii) 小電流開閉後の絶縁強度 電流80Aで小電流連続開閉試験を10000回行
なつた。耐電圧値は、初期〜10000回の間にお
いて、ほとんど変化しなかつた。
(viii) 進み小電流遮断能力 電圧36×1.25/√3kV、電流80A(rms)の進み 小電流遮断試験(JEC181)を10000回行なつ
た。両電極5,5間に再点弧は発生しなかつ
た。
上述の(i)〜(viii)項から判るように、本発明の電極
材料から成る電極を備えた真空インタラプタ(以
下、第1真空インタラプタという。)は、優れた
諸性能を有するものであり、第1真空インタラプ
タの諸性能と本発明にかかる電極と同一形状の
Cu−Bi電極を備えた真空インタラプタ(以下、
第2真空インタラプタという。)の諸性能、およ
び本発明にかかる電極と同一形状のAg−WC電
極を備えた真空インタラプタ(以下、第3真空イ
ンタラプタという。)の諸性能とを比較したころ、
下記の通りであつた。
(a) 大電流遮断能力 第1および第2真空インタラプタについて
は、同一であつた。第3真空インタラプタにつ
いては、第1真空インタラプタの30%であつ
た。
(b) 絶縁強度 一対のCu−0.5Bi電極およびAg−WC電極が
極間ギヤツプ10mmにおいて示すインパルス耐電
圧値と本発明にかかる一対の電極が極間ギヤツ
プ3.0mmにおいて示すインパルス耐電圧値とは、
同一であつた。したがつて、第1真空インタラ
プタは、第2および第3真空インタラプタの3
倍強の絶縁強度を有する。
(c) 耐溶着性 第1および第3真空インタラプタについて
は、第2真空インタラプタの80%であつた。
が、実用上ほとんど問題なく、必要ならば、電
極開離瞬時の引外し力を若干増加させればよ
い。
(d) 進み小電流遮断能力 第1真空インタラプタは、第2および第3真
空インタラプタに比較して、それぞれ強さが
1.5倍および3倍の容量性電流を遮断すること
ができる。
(e) さい断電流値 第1真空インタラプタのさい断電流値は、第
2および第3真空インタラプタのものに比較し
て、それぞれ6%および60%と小さくなつた。
しかして、クロムが15重量%未満の場合には、
さい断電流値が急に大きくなり、他方、60重量%
を越える場合には、大電流遮断能力が急に低下し
た。
また、鉄が10重量%未満の場合には、さい断電
流値が急に大きくなり、他方35重量%を越える場
合には、大電流遮断能力が急に低下した。
また、炭素が0.5重量%未満の場合には、さい
断電流値が急に大きくなり、他方、15重量%を越
える場合には、絶縁強度が急に低下した。
また、硅素が0.5重量%未満の場合には、さい
断電流値が急に大きくなり、他方15重量%を越え
る場合には、大電流遮断能力が低下した。
また、銅が29重量%未満の場合には、短時間電
流試験の結果から判るように通電後の接触抵抗が
急に大きくなり、すなわち、電極の導電率が急に
低下するので、定格電流通電時のジユール熱が大
きく、銅29重量%未満の電極の実用性が低下し
た。
他方、銅が74重量%を越える場合には、絶縁強
度が急に低下するとともに、耐溶着性が急に低下
した。
以上の如く、特定発明は、29〜74重量%の銅
と、15〜60重量%のクロムと、10〜35重量%の鉄
と、0.5〜15重量%の炭素と、0.5〜15重量%の硅
素とから成る電極材料であるから、この電極材料
から成る真空インタラプタの電極は、Cu−0.5Bi
電極のように高蒸気圧・低融点材料を含有して成
る従来の電極およびAg−WC電極のように低蒸
気圧・高融点材料を含有して成る従来の電極に比
して、真空インタラプタの絶縁強度を飛躍的に大
きくし、かつ、さい断電流値を飛躍的に小さくす
ることができる。したがつて、特定発明にかかる
電極材料は、大電流遮断、進み小電流遮断および
遅れ小電流遮断を良好に行うことができる。
また、融点の最も低い構成元素としては融点が
1083℃の銅を使用しているので、950℃以上での
ろう付、特に真空ろう付けが可能である。
また、高価な銀ではなく安価な銅を使用してい
るので、安価な電極材料が得られる。
また、第2発明は、29〜74重量%の銅と、残り
がフエロクロムとから成り、このフエロクロムが
含有する炭素と硅素とを含めて、炭素及び硅素の
含有量がいずれも0.5〜15重量%となる真空イン
タラプタの電極材料であるから、各成分別粉末の
混合工程を省略し得る。
また、第3発明は、クロム、鉄、炭素及び硅素
で多孔質基材を形成し、この多孔質基材に銅を溶
浸して成る真空インタラプタの電極材料の製造方
法であるから、銅を多孔質基材に溶浸したことに
よる機械的強度の向上した電極を得ることができ
る。
また、第4発明は、クロム、鉄、炭素及び硅素
からなる混合物を、非酸化性雰囲気中で、かつ、
硅素の融点よりも低い温度で、加熱して多孔質基
材を形成し、この多孔質基材に非酸化性雰囲気中
で銅を溶浸した真空インタラプタの電極材料の製
造方法であるから、電極材料の電気的特性及び機
械的特性を優れたものとすることができる。
また、第4発明の一実施態様は、多孔質基材を
形成する各成分の粉末を混合して得られた混合粉
末に固形の銅材を載せ、まず、銅の融点より低い
温度で上記混合粉末を加熱して多孔質基材を形成
し、ついで、この多孔質基材を、銅の融点以上
で、かつ、多孔質基材の融点より低い温度で加熱
して銅を多孔質基材に溶浸した製造方法であるか
ら、多孔質基材の形成及び銅材の溶浸工程を加熱
保持温度の変更のみで区別し、全体の製造工程を
時間的に連続して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかかる電極材料により成る
電極を有する真空インタラプタの縦断面図、第2
図A,B,C,D,EおよびFは、銅50重量%、
クロム30重量%、鉄12重量%、炭素3重量%およ
び硅素5重量%の組成を有する電極材料のX線マ
イクロアナライザによる特性写真で、第2図A
は、電極材料の組織の二次電子像を示し、第2図
B,C,D,EおよびFは、分散状態にある、ク
ロム粒子、鉄粒子、炭素粒子、硅素粒子および溶
浸された銅の特性X線像を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 29〜74重量%の銅と、15〜60重量%のクロム
    と、10〜35重量%の鉄の、0.5〜15重量%の炭素
    と、0.5〜15重量%の硅素とから成る真空インタ
    ラプタの電極材料。 2 29〜74重量%の銅と、残りがフエロクロムと
    から成り、このフエロクロムは55〜70重量%のク
    ロムと、9重量%以下の炭素と、8重量%以下の
    硅素と、残りが鉄とを含有し、銅以外の各成分は
    フエロクロムとして含有することからなる特許請
    求の範囲第1項に記載の真空インタラプタの電極
    材料。 3 所定量のクロム粉末と、鉄粉末と、炭素粉末
    と、硅素粉末とを混合し、得られた混合粉末を圧
    粉体に成形し、しかる後、これを焼結して多孔質
    基材を製造し、この多孔質基材に所定量の銅を溶
    浸して、29〜74重量%の銅と、15〜60重量%のク
    ロムと、10〜35重量%の鉄と、0.5〜15重量%の
    炭素と、0.5〜15重量%の硅素とから成る真空イ
    ンタラプタの電極材料の製造方法。 4 多孔質基材をフエロクロムで形成した特許請
    求の範囲第3項に記載の真空インタラプタの電極
    材料の製造方法。 5 多孔質基材を形成する各成分の粉末を混合し
    て得られた混合粉末に固形の銅材を載せ、まず、
    銅の融点より低い温度で上記混合粉末を加熱して
    多孔質基材を形成し、この多孔質基材を、つい
    で、銅の融点以上で、かつ、多孔質基材の融点よ
    り低い温度で加熱して銅を多孔質基材に溶浸した
    特許請求の範囲第3項又は第4項に記載の真空イ
    ンタラプタの電極材料の製造方法。
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