JPH05343737A - 半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

半導体発光素子の製造方法

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JPH05343737A
JPH05343737A JP14770492A JP14770492A JPH05343737A JP H05343737 A JPH05343737 A JP H05343737A JP 14770492 A JP14770492 A JP 14770492A JP 14770492 A JP14770492 A JP 14770492A JP H05343737 A JPH05343737 A JP H05343737A
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雅文 近藤
Hiroyuki Hosobane
弘之 細羽
Shinji Kaneiwa
進治 兼岩
智彦 ▲吉▼田
Tomohiko Yoshida
Takeshi Obayashi
健 大林
Toshio Hata
俊雄 幡
Naohiro Suyama
尚宏 須山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】InGaAlN層に格子欠陥がなく、高効率、
高信頼性を有し層厚およびキャリア濃度の制御が容易に
できる半導体発光素子の製造方法を提供する。 【構成】基板上の成長面に、In1-x(GayAl1-y
xに含有される窒素原子53とIII族原子52とを交互
に供給してIn1-x(GayAl1-y)Nx層4を成長させ
る。その際、窒素原子53またはIII族原子52のいず
れかと同時にドーパント51を供給する。そのためドー
パント51のマイグレーションが増大するため、このド
ーパントはアクセプターとなり得る格子位置に確実に入
ることができる。成長と同時に上記In1-x(GayAl
1-y)Nx層4はp型In1-x(GayAl1-y)Nx層とな
るので、層厚およびキャリア濃度の制御が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイドギャップ半導体
を使用した発光ダイオード、半導体レーザ等の半導体発
光素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】青色ないし緑色領域にて発光し得る半導
体材料を用いて半導体発光素子を作製することが検討さ
れている。
【0003】InGaAlN系化合物半導体は、広いバ
ンドギャップを有し、直接遷移型バンド構造を有するこ
とから青色及び緑色発光素子への応用が期待されてい
る。
【0004】GaNは、直接遷移型の半導体で、そのエ
ネルギーギャップが約3.39eVである。これを用い
ることにより約366nmの紫外光の半導体発光素子を
作製し得る。このGaNに、II族原子をド−ピングする
と、青色領域に相当するエネルギーギャップの発光中心
を形成することが可能であり、これによって青色発光ダ
イオードを作製し得る。
【0005】また、GaNにInを添加してなるInG
aNは、直接遷移型の半導体で青色・緑色発光を得るこ
とが可能である。このInGaNを用いることにより、
高効率の発光ダイオードおよび可視半導体レーザを得る
ことが期待されている。
【0006】さらに、上記GaNまたはInGaNにお
いて、結晶中に含まれるGaを一部あるいはすべてAl
に置換することによって、結晶の格子定数をほとんど変
化させることなく結晶のエネルギーギャップを増大させ
ることができ、かつ結晶の屈折率を低くすることができ
る。このように上記GaがAlに置換された結晶と、G
aNあるいはInGaNとを用いてヘテロ接合を形成す
ることにより、さらに高効率の発光ダイオードおよび半
導体レーザを実現にすることが可能である。
【0007】ところで、GaN層を基板上に成長させる
方法としては、MOVPE(有機金属化合物気相成長
法)、ガスソースMBE(分子線成長法)が用いられて
いる。しかし、例えばGaNに、Mg等のアクセプター
となるべきドーパントをド−ピングすると、GaNが高
抵抗化してしまい、p型の導電性を示す低抵抗のGaN
層を得ることができなかった。よって、GaNを用いて
発光素子を作製する場合にpn接合を形成することがで
きなかったので、量子効率に劣り、かつ駆動電圧の高い
MIS(metal-insulator-semiconductor)構造を採用
しなければならなかった。
【0008】最近、H.Amanoらにより、Japanese Journa
l of Applied Physics Vol.28 L2112(1989)において、
図6に示すような半導体発光素子が提案された。この半
導体発光素子は、サファイア基板61上にAlNバッフ
ァ層62、アンドープn型GaN層63およびGaN層
64が積層形成されている。上記GaN層64にはMg
がド−ピングされており、さらに、図中、斜線で示した
GaN層64の中央部の領域65には電子線66が照射
されている。この電子線66照射により、照射した部分
65の電気的特性に変化が認められ、この照射部分65
は比抵抗が数十Ω・cmと抵抗が低減されたp型半導体
層となることが報告された。
【0009】この電気的特性の変化は、結晶中の格子間
位置にあった不活性Mg原子が、電子線照射により励起
されて結晶格子中のGa原子と置換され、Ga原子の格
子位置に入りアクセプタとして活性化されたため生じた
と推測される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記電子線は
加速電圧が高いため、電子線を照射することにより結晶
中の他の原子にもその影響が及び、格子欠陥が生じると
いう欠点がある。形成するp型層の層厚が厚い場合に
は、さらに高加速電圧の電子線が必要となるため、上記
格子欠陥が増大する。それにより、発光効率が低下す
る。特に半導体レーザの場合は、光導波領域に欠陥が生
じると信頼性が低下するため格子欠陥の問題は大きい。
【0011】さらに、上記半導体発光素子においては、
成長が完了し既にアクセプターがド−ピングされた層に
電子線を照射して低抵抗のp型層が作製されるため、製
造工程数が多くなる。しかも、p型層の厚さを制御する
ことは困難である。特に、上記p型層を厚くすること
は、電子線が届き得る層厚に限界があるため制限され
る。また、p型層中のキャリア濃度の制御も困難であ
る。
【0012】本発明は上記欠点を解決しようとするもの
であり、p型層において格子欠陥がなく、高効率で発光
でき、高信頼性を有しかつキャリア濃度およびp型層の
層厚の制御が容易である半導体発光素子の製造方法を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、p型In1-x
(GayAl1-y)Nx層(xは0より大で1以下、yは
0以上1以下である)を備えた半導体発光素子の製造方
法であって、In1-x(GayAl1-y)Nxのうちの窒素
原子または該窒素原子を含有するガスと、III族原子ま
たは該III族原子を含有するガスとを交互に成長面に供
給し、かつ、窒素原子または該窒素原子を含有するガス
と、III族原子または該III族原子を含有するガスとのい
ずれかとともにアクセプターを該成長面に供給して該p
型In1-x(GayAl1-y)Nx層を成長させる工程を含
み、そのことにより、上記目的が達成される。
【0014】さらに、前記成長面に光を照射しながらp
型In1-x(GayAl1-y)Nx層を成長させると好まし
い。
【0015】
【作用】本発明にあっては、基板上の成長面に、In
1-x(GayAl1-y)Nxに含有される窒素原子とIII族
原子とを交互に供給してIn1-x(GayAl1-y)Nx
を成長させる。その際、窒素原子またはIII族原子のい
ずれかと同時にアクセプターを供給する。そのためドー
パントのマイグレーションが増大するため、このドーパ
ントはアクセプターとなり得る格子位置に確実に入るこ
とができる。成長と同時に上記In1-x(Gay
1-y)Nx層はp型In1-x(GayAl1-y)Nx層とな
るので、層厚およびキャリア濃度の制御が容易になる。
【0016】また、上記成長面に光を照射すると、その
エネルギーによって上記マイグレーションをさらに増大
することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0018】(実施例1)図1は本発明の実施例1の半
導体発光素子を示す縦断面図である。
【0019】この半導体素子は、サファイア基板1の
(0001)面上に、AlNバッファ層2、n型In
1-w(GazAl1-z)Nw層3(wは0より大で1以下、
zは0以上1以下である)、p型In1-x(GayAl
1-y)Nx層4(xは0より大で1以下、yは0以上1以
下である)が積層形成されている。該p型In1-x(G
yAl1-y)Nx層4およびn型In1-w(Gaz
1-z)Nw層3は、n型In1-w(GazAl1-z)Nw
3が露出するように部分的に除去されており、露出され
たn型In1-w(GazAl1-z)Nw層3の上には、n型
Al電極5が設けられ、残存するp型In1-x(Gay
1-y)Nx層4上にはp型Al電極6が設けられてい
る。
【0020】この半導体発光素子は、以下のようにして
作製される。上記各半導体層の成長方法としては、MO
VPE法またはガスソースMBE法が好ましい。上記各
半導体層を構成する原子のソースおよびドーパント原料
としては、以下の化合物を用いることができる。
【0021】Gaソース:トリメチルガリウム(TM
G)またはトリエチルガリウム(TEG)等、Alソー
ス:トリメチルアルミニウム(TMA)またはトリエチ
ルアルミニウム(TEA)等、Inソース:トリメチル
インジウム(TMI)またはトリエチルインジウム(T
EI)等、Nソース:アンモニア(NH3)等、ドーパ
ントガス:シラン(SiH4)(n型ドーパント用)お
よびビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2
g)(p型ドーパント用)等。
【0022】まず、ウェハー状のサファイア基板1を基
板温度1150℃にてサーマルクリーニングする。その
後、基板温度を600℃に下げ、基板1の(0001)
面上にAlNバッファ層2を成長させ、続いて、基板温
度を800℃に上げてn型In1-w(GazAl1-z)Nw
層3を成長させる。上記バッファ層2、n型In
1-w(GazAl1-z)Nw層3が積層された基板1上に、
Arレーザを照射し、例えば、上記TMG、TMIおよ
びCp2Mgの供給とNH3ガスの供給とを交互に行いな
がらp型In1-x(GayAl1-y)Nx層4を成長させ
る。
【0023】図5は、本発明において、p型In
1-x(GayAl1-y)Nx層4を構成する各原子が基板上
に供給されて層4が成長される状態を示す模式図であ
る。この図においては、III族原子52の格子位置に配
された場合にアクセプターとして活性化されるドーパン
ト51を用いた例を示す。このようなドーパント51と
しては、例えば上記Mg等が挙げられる。
【0024】In1-x(GayAl1-y)Nx層4中では、
上記ドーパント51はIn、Ga、AlのIII族原子5
2の位置に置換された場合にアクセプタとして活性化さ
れ、それによりIn1-x(GayAl1-y)Nx層4の導電
型はp型となる。上記ドーパント51が結晶中において
格子間位置に配されると、該ドーパント51はアクセプ
タとして活性化されない。
【0025】p型In1-x(GayAl1-y)Nx層4を成
長させる際に、III族原子52と窒素原子53とを成長
面に交互に供給する。その際、上記ドーパント51を上
記III族原子52と同時に該成長面に供給する。III族原
子52と上記ドーパント51を供給している間は、窒素
原子53の供給は停止される。このように、上記ドーパ
ント51が供給される際に窒素原子53の供給が停止さ
れ、III族原子52および上記ドーパント51のみが供
給されることにより、成長面におけるこれら原子のマイ
グレーションが増大し、上記ドーパント51はアクセプ
ターとして機能し得る格子位置に確実に取り込まれるこ
とができる。よって上記ドーパント51が格子間位置に
入ることがなく、しかも、p型In1-x(Gay
1-y)Nx層4に、電子線照射を行った場合に生じるよ
うな格子欠陥が生じない。
【0026】ところで、基板表面における吸着分子の拡
散および、ドーパントの格子位置への取り込みにおける
障壁は1〜数eVであるので、このエネルギーに相当す
る帯域波長の光を照射すると、さらに原子のマイグレー
ションが促進される。すなわちドーパント51が供給さ
れる際に、レーザ等の光照射が行われると上記マイグレ
ーションがさらに促進される。この実施例では波長51
4〜528nmのArレーザを用いた。
【0027】p型In1-x(GayAl1-y)Nx層4形成
後、ドライエッチングによって、p型In1-x(Gay
1-y)Nx層4をn型In1-w(GazAl1-z)Nw層3
の内部に達する深さまで部分的に除去する。露出された
n型In1-w(GazAl1-z)Nw層3上に、n型Al電
極5を蒸着し、残存するp型In1-x(GayAl1-y
x層4上にp型Al電極6を蒸着する。各Al電極
5、6形成後、ウェハー状の該基板1はダイシングによ
ってチップに分割され半導体発光素子となる。
【0028】本実施例における上記半導体層2、3およ
び4の詳細は以下の通りである。
【0029】バッファ層2:AlN、厚さ500オング
ストローム、n型In1-w(GazAl1-z)Nw層3:I
0.4Ga0.6N、厚さ3μm、p型In1-x(GayAl
1-y)Nx層4:In0.4Ga0.6N、厚さ1μm、p型I
1-x(GayAl1-y)Nx層4中のp型のキャリア濃
度:5×1017cm-3
【0030】チップの大きさは300μm×300μm
とした。
【0031】本実施例の半導体発光素子は、波長470
nmの青色の高効率の発光が得られた。
【0032】(実施例2)図2は本発明の実施例2の半
導体発光素子を示す縦断面図である。
【0033】この半導体素子は、基板21上に、AlN
バッファ層22、n型In1-w(GazAl1-z)Nw層2
3、p型In1-x(GayAl1-y)Nx層24が積層形成
されている。基板21側にはn型電極25が全面に形成
され、該p型In1-x(GayAl1-y)Nx層24上には
p型Al電極26が形成されている。
【0034】実施例2の半導体発光素子においては、実
施例1と同じソースを用い得、実施例1と同様にして、
Arレーザを基板21上の成長面に照射しながら該成長
面にIII族原子およびドーパントの供給と窒素原子の供
給とが交互に行われることにより、p型In1-x(Gay
Al1-y)Nx層24が成長される。ウェハー状の基板2
1は、電極25、26が形成された後、ダイシングによ
ってチップに分割され、半導体発光素子となる。
【0035】この実施例においては、基板21としてn
型ZnO基板を用い、n型電極25としてInを用い
た。基板21に積層された各半導体層22、23および
24の詳細は、以下の通りである。
【0036】バッファ層22:n型AlN、厚さ500
オングストローム、n型In1-w(GazAl1-z)Nw
23:In0.4Ga0.6N、厚さ3μm、p型In
1-x(GayAl1-y)Nx層24:In0.4Ga0.6N、厚
さ1μm、p型In1-x(GayAl1-y)Nx層24中の
p型のキャリア濃度:5×1017cm-3
【0037】本実施例の半導体発光素子は、波長470
nmの青色発光が得られ、実施例1よりさらに高効率の
発光が得られた。
【0038】(実施例3)図3は本発明の実施例3の半
導体発光素子を示す縦断面図である。
【0039】この半導体素子は、基板31上に、AlN
バッファ層32、n型In1-w(GazAl1-z)Nwクラ
ッド層37、アンドープIn1-s(GatAl1-t)Ns
性層38(sは0より大で1以下、tは0以上1以下で
ある)、p型In1-x(GayAl1-y)Nxクラッド層3
9、p型In1-u(GavAl1-v)Nu層310(uは0
より大で1以下、vは0以上1以下である)およびSi
N絶縁膜311が積層形成されている。上記組成比zお
よびyはt未満である。SiN絶縁膜311は、幅10
μmのストライプ溝313がp型In1-u(GavAl
1-v)Nu層310の表面に達する深さで形成されてお
り、その上にp型Al電極312が形成され、基板31
側にはn型電極35が全面に形成されている。
【0040】実施例3の半導体発光素子においては、実
施例1と同じソースを用い得、実施例1と同様にして、
Arレーザを成長面に照射しながら上記TMI、TM
G、TMA、およびCp2Mgの供給とNH3の供給とが
交互に行われることにより、p型In1-x(GayAl
1-y)Nxクラッド層39、p型In1-u(Gav
1-v)Nu層310が成長される。SiN絶縁膜311
は、プラズマCVDにより形成され、フォトリソグラフ
ィーおよび選択エッチングによって上記ストライプ溝3
13が形成される。ドライエッチングによって共振器が
形成される。共振器形成後、ウェハー状の基板31はチ
ップに分割されて半導体レーザとなる。
【0041】この実施例においては、基板31としてn
型ZnO基板を用い、n型電極35としてInを用い
た。各半導体層32、37、38、39および310の
詳細は、以下の通りである。
【0042】バッファ層32:n型AlN、厚さ500
オングストローム、n型In1-w(GazAl1-z)Nw
ラッド層37:n型In0.4Al0.6N、厚さ2μm、ア
ンドープIn1-s(GatAl1-t)Ns活性層38:アン
ドープIn0.4Ga0 .6N、厚さ0.1μm、p型In
1-x(GayAl1-y)Nxクラッド層39:p型In0.4
Al0.6N、厚さ1μm、p型In1-u(GavAl1-v
u層310:p型In0.4Ga0.6N、厚さ0.2μ
m、p型In1-x(GayAl1-y)Nxクラッド層39、
p型In1-u(GavAl1- v)Nu層310中のp型のキ
ャリア濃度:5×1017cm-3
【0043】チップの大きさは300μm×1000μ
mとした。
【0044】本実施例の半導体発光素子は、77Kにお
いて、レーザ発振がパルス駆動で得られた。
【0045】(実施例4)図4は本発明の実施例4の半
導体発光素子を示す縦断面図である。
【0046】この半導体素子は、基板41上に、AlN
バッファ層42、n型In1-w(GazAl1-z)Nwクラ
ッド層47、アンドープIn1-s(GatAl1-t)Ns
48、p型In1-x(GayAl1-y)Nxクラッド層49
およびp型In1-u(GavAl1-v)Nu層410が積層
形成されている。上記組成比zおよびyはt未満であ
る。p型In1-x(GayAl1-y)Nxクラッド層49お
よびp型In1-u(GavAl1-v)Nu層410には、ス
トライプ状に突出する幅10μmのリッジ部415が形
成されており、該リッジ部415の両側にはn型GaA
s層414が形成されている。p型In1-u(GavAl
1-v)Nu層410およびn型GaAs層414を覆って
p型Al電極412が形成され、基板41側にはn型電
極45がその全面に形成されている。
【0047】実施例4の半導体発光素子は、以下のよう
にして作製される。まず、基板41上に、AlNバッフ
ァ層42からp型In1-u(GavAl1-v)Nu層410
までを実施例3と同様の方法で積層する。
【0048】p型In1-u(GavAl1-v)Nu層410
上に、さらにAl23膜(図示せず)を形成し、フォト
リソグラフィーおよびドライエッチングによって幅10
μmのストライプを残す。ストライプ状に残存したAl
23膜をマスクとし、p型In1-u(GavAl1-v)Nu
層410およびp型In1-x(GayAl1-y)Nx層49
をエッチングし、リッジ部415を形成する。エッチン
グ後、MBE法またはMOVPE法によってn型GaA
s層414層を成長させ、リッジ部415の上面に残存
するAl23膜およびn型GaAs層414をフォトリ
ソグラフィーおよび選択エッチングによって除去する。
ドライエッチングにより共振器が作製される。共振器形
成後、ウェハー状の基板41はチップに分割され、半導
体レーザとなる。
【0049】この実施例においては、基板41としてn
型ZnO基板を用い、n型電極45としてInを用い
た。各半導体層42、47、48、49および410の
詳細は、以下の通りである。
【0050】バッファ層42:n型AlN、厚さ500
オングストローム、n型In1-w(GazAl1-z)Nw
ラッド層47:n型In0.4Al0.6N、厚さ2μm、ア
ンドープIn1-s(GatAl1-t)Ns活性層48:アン
ドープIn0.4Ga0 .6N、厚さ0.1μm、p型In
1-x(GayAl1-y)Nxクラッド層49:p型In0.4
Al0.6N、厚さ1μm、p型In1-u(GavAl1-v
u層410:p型In0.4Ga0.6N、厚さ0.2μ
m、p型In1-x(GayAl1-y)Nxクラッド層49、
p型In1-u(GavAl1- v)Nu層410中のp型のキ
ャリア濃度:5×1017cm-3
【0051】チップの大きさは300μm×1000μ
mとした。
【0052】本実施例の半導体発光素子は、77Kにお
いて、レーザ発振がパルス駆動で得られた。
【0053】なお、上記実施例2、実施例3および実施
例4においては、基板21、31および41としてn型
ZnO基板を用いたが、それ以外にn型SiC基板等を
用いることができる。n型SiC基板を用いた場合は、
n型電極25、35および45としてn型Ni/Au電
極を用いると好適である。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、p型InGaAlN層
に格子欠陥がなく、高効率高信頼性の半導体発光素子を
提供することができる。
【0055】本発明の半導体発光素子は、少ない工程数
で作製でき、かつp型InGaAlN層の厚さおよびキ
ャリア濃度を容易に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の半導体発光素子を示す縦断
面図である。
【図2】本発明の実施例2の半導体発光素子を示す縦断
面図である。
【図3】本発明の実施例3の半導体発光素子を示す縦断
面図である。
【図4】本発明の実施例4の半導体発光素子を示す縦断
面図である。
【図5】p型In1-x(GayAl1-y)Nx層の成長工程
を示す模式図である。
【図6】従来の半導体発光素子を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板 4 p型In1-x(GayAl1-y)Nx層 21 基板 24 p型In1-x(GayAl1-y)Nx層 31 基板 39 p型In1-x(GayAl1-y)Nxクラッド層 41 基板 49 p型In1-x(GayAl1-y)Nxクラッド層 51 ドーパント 52 III族原子 53 窒素原子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▼田 智彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 大林 健 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 幡 俊雄 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 須山 尚宏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】p型In1-x(GayAl1-y)Nx層(xは
    0より大で1以下、yは0以上1以下である)を備えた
    半導体発光素子の製造方法であって、In1- x(Gay
    1-y)Nxのうちの窒素原子または該窒素原子を含有す
    るガスと、III族原子または該III族原子を含有するガス
    とを交互に成長面に供給し、かつ、窒素原子または該窒
    素原子を含有するガスと、III族原子または該III族原子
    を含有するガスとのいずれかとともにアクセプターを該
    成長面に供給して該p型In1- x(GayAl1-y)Nx
    を成長させる工程を含む半導体発光素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記成長面に光を照射しながら、p型In
    1-x(GayAl1-y)Nx層を成長させる工程を含む請求
    項1記載の半導体発光素子の製造方法。
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