JP2001168472A - Iii族窒化物系化合物半導体発光素子 - Google Patents

Iii族窒化物系化合物半導体発光素子

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JP2001168472A
JP2001168472A JP34644699A JP34644699A JP2001168472A JP 2001168472 A JP2001168472 A JP 2001168472A JP 34644699 A JP34644699 A JP 34644699A JP 34644699 A JP34644699 A JP 34644699A JP 2001168472 A JP2001168472 A JP 2001168472A
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iii nitride
group iii
light emitting
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Seiji Nagai
誠二 永井
Shiro Yamazaki
史郎 山崎
Toshio Hiramatsu
敏夫 平松
Masayoshi Koike
正好 小池
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 AlxGa1-xNから成るnクラッド層の下層の平
坦度を向上させる。 【解決手段】 負電極を形成する高キャリア密度のn+
型GaN層103に直接AlxGa1-xNから成るnクラッド層1
04を形成するのではなく、低キャリア密度のn型GaN
層103Lを介在させる。これにより負電極を形成する
+型GaN層103のキャリア密度を6×1018/cm3にした
上で、nクラッド層104直下はキャリア密度5×1017/
cm3程度の平坦なn型GaN層103Lとすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はIII族窒化物系化合
物半導体発光素子に関する。特にレーザダイオードとし
て作用するIII族窒化物系化合物半導体発光素子に有効
である。尚、III族窒化物系化合物半導体とは、例えばA
lN、GaN、InNのような2元系、AlxGa1-xN、AlxIn1-xN、
GaxIn1-xN(いずれも0<x<1)のような3元系、AlxGay
In1-x-yN(0<x<1, 0<y<1, 0<x+y<1)の4元系を
包括した一般式AlxGayIn1-x-yN(0≦x≦1, 0≦y≦1, 0
≦x+y≦1)で表されるものがある。なお、本明細書にお
いては、特に断らない限り、単にIII族窒化物系化合物
半導体と言う場合は、伝導型をp型あるいはn型にする
ための不純物がドープされたIII族窒化物系化合物半導
体をも含んだ表現とする。
【0002】
【従来の技術】III族窒化物系化合物半導体は、発光ス
ペクトルが紫外から赤色の広範囲に渡る直接遷移型の半
導体であり、発光ダイオード(LED)やレーザダイオード
(LD)等の発光素子に応用されている。図4に従来のIII
族窒化物系化合物半導体発光素子の一例としてレーザダ
イオード(LD)900の構造を示す。レーザダイオー
ド(LD)900は、サファイア基板901を有してお
り、そのサファイア基板901上にAlNバッファ層90
2が形成されている。
【0003】そのバッファ層902の上には、順に、シ
リコン(Si)ドープGaNから成るnコンタクト層903、
シリコン(Si)ドープAl0.1Ga0.9Nから成るnクラッド層
904、のシリコン(Si)ドープGaNからなるnガイド層
905、GaNから成るバリア層とGa0.85In0.15Nから成る
井戸層とが交互に積層された多重量子井戸構造(MQW)の
活性層906が形成されている。そして、その活性層9
06の上に、マグネシウム(Mg)ドープGaNから成るpガ
イド層907、マグネシウム(Mg)ドープAl0.1Ga0. 9Nか
ら成るpクラッド層908、マグネシウム(Mg)ドープGa
Nから成るpコンタクト層909が形成されている。そ
して、pコンタクト層909上に電極910Aが形成さ
れている。又、n層903上には電極910Bが形成さ
れている。
【0004】この構造において、nコンタクト層903
を通じて基板面に平行に負電極から電子が注入されるた
め、導電性を高く、低抵抗化するため、n型不純物を高
濃度にドープすることが一般的である。例えばシリコン
(Si)をドープし、5×1018/cm 3程度のキャリア密度の層
として負電極からの通電が容易となるよう設計すること
が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、例えば5×1
018/cm3程度のキャリア密度となるようシリコン(Si)を
ドープした窒化ガリウム(GaN)層には表面に凹凸が発生
する。このため、高キャリア密度nコンタクト層上部に
nクラッド層として窒化アルミニウムガリウム(AlxGa
1-xN、0<x<1)を形成すると、転位や応力が発生しやす
くなる。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、負電極を形成する層を高キ
ャリア密度としつつ、その層と異なるIII族組成のIII族
窒化物系化合物半導体層を上部に形成する際、上面を平
坦化することに在る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め請求項1に記載の発明によれば、III族窒化物系化合
物半導体を順次積層して形成された、発光層を有するII
I族窒化物系化合物半導体発光素子において、負電極か
ら発光層側に向かって第1、第2及び第3のn型III族
窒化物系化合物半導体層を有し、第1のIII族窒化物系
化合物半導体層は、n型不純物濃度4×1018/cm3以上2×
1019/cm3以下のn型III族窒化物系化合物半導体から成
り、第2のIII族窒化物系化合物半導体層は、n型不純
物濃度1×10 17/cm3以上4×1018/cm3未満のn型III族窒
化物系化合物半導体から成ることを特徴とする。
【0008】ここで負電極側から発光層側に向かってと
は、負電極から通電されるに際し負電極に最も近い側に
第1のn型III族窒化物系化合物半導体層があり、順次
第2、第3のn型III族窒化物系化合物半導体層を形成
し、第3のn型III族窒化物系化合物半導体層より上方
に発光層を形成することを意味する。即ち、第1、第
2、第3のn型III族窒化物系化合物半導体層が順に接
触して形成されているが、発光層は必ずしも第3のIII
族窒化物系化合物半導体層に接していなくても良い。
【0009】また、請求項2に記載の手段によれば、第
1のIII族窒化物系化合物半導体層は、n型不純物濃度5
×1018/cm3以上1.5×1019/cm3以下のn型III族窒化物系
化合物半導体から成り、第2のIII族窒化物系化合物半
導体層は、n型不純物濃度2×1017/cm3以上2×1018/cm3
以下のn型III族窒化物系化合物半導体から成ることを
特徴とする。
【0010】また、請求項3に記載の手段によれば、第
1のIII族窒化物系化合物半導体層は、n型不純物濃度6
×1018/cm3以上1×1019/cm3以下のn型III族窒化物系化
合物半導体から成り、第2のIII族窒化物系化合物半導
体層は、n型不純物濃度4×1017/cm3以上1×1018/cm3
満のn型III族窒化物系化合物半導体から成ることを特
徴とする。
【0011】また、請求項4に記載の手段によれば、第
1のIII族窒化物系化合物半導体層は、窒化ガリウム(Ga
N)から成り、第2のIII族窒化物系化合物半導体層は、
窒化ガリウム(GaN)から成り、第3のIII族窒化物系化合
物半導体層は、窒化アルミニウムガリウム(AlxGa1-xN,
0<x<1)から成ることを特徴とする。
【0012】また、請求項5に記載の手段によれば、請
求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のIII族窒化
物系化合物半導体発光素子がレーザダイオードとして作
用するものである。
【0013】更に請求項6に記載の手段によれば、請求
項5に記載のIII族窒化物系化合物半導体発光素子にお
いて、第3のIII族窒化物系化合物半導体層と発光層と
の間に、光ガイド層を有することを特徴とする。
【0014】
【作用及び発明の効果】III族窒化物系化合物半導体発
光素子において不要な抵抗を抑え、ジュール熱の発生を
抑えるためには高キャリア密度のn型層が必要である。
そこで高キャリア密度n型層としたうえ、その上部に同
組成の低キャリア密度n型層を形成することで、高キャ
リア密度のn型層表面の平坦化の悪さを補うことができ
る。これは高キャリア密度のn型層をn型不純物濃度4
×1018/cm3以上とし、低キャリア密度n型層を4×1018/
cm3未満とすれば良い。尚、高キャリア密度n型層はn
型不純物濃度2×1019/cm3以下が良く、低キャリア密度
n型層はn型不純物濃度1×1017/cm3以上が良い(請求
項1)。
【0015】これは、高キャリア密度のn型層をn型不
純物濃度5×1018/cm3以上1.5×1019/cm3以下とし、低キ
ャリア密度n型層をn型不純物濃度2×1017/cm3以上2×
1018/cm3以下とすると尚良く、高キャリア密度のn型層
をn型不純物濃度6×1018/cm 3以上1×1019/cm3以下と
し、低キャリア密度n型層をn型不純物濃度4×1017/cm
3以上1×1018/cm3以下とするとすると尚良い。
【0016】このような、高キャリア密度のn型層と低
キャリア密度n型層を形成した平坦な表面上に、バンド
ギャップの広い層を形成すると、転位や応力が発生しな
い(請求項4)。このような構造は素子寿命の拡張や閾
値電流の低減をもたらすのでレーザダイオードに適して
おり(請求項5)、ガイド層を有することで活性層に転
位や応力が伝搬することを著しく低減することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
基づいて説明する。なお、本発明は下記実施例に限定さ
れるものではない。
【0018】〔第1実施例〕図1は、本発明の具体的な
実施例に係る発光ダイオード100の構成を示した断面
図である。発光ダイオード100は、サファイア基板1
01を有しており、そのサファイア基板101上に50nm
のAlNバッファ層102が形成されている。
【0019】そのバッファ層102の上には、順に、膜
厚約4.0μm、電子密度6×1018/cm3、シリコン(Si)ドー
プGaNから成るn+層103、膜厚約0.2μm、電子密度5
×101 7/cm3、シリコン(Si)ドープGaNから成るn層10
3L、膜厚1μm、電子密度1×1018/cm3、シリコン(Si)
ドープAl0.08Ga0.92Nから成るnクラッド層104、膜
厚約35ÅのGa0.85In0.15Nから成る井戸層61と膜厚約1
00ÅのGaNから成るバリア層62とが交互に積層された
多重量子井戸構造(MQW)の発光層105が形成されてい
る。井戸層61は4層、バリア層62は3層である。そ
して、その発光層105の上に、膜厚1μm、ホール密度
3×1017/cm3、マグネシウム(Mg)ドープAl0.0 8Ga0.92Nか
ら成るpクラッド層106、膜厚300nm、ホール密度5×
1017/cm3、マグネシウム(Mg)ドープGaNから成るpコン
タクト層107が形成されている。そして、pコンタク
ト層107上にNi電極108Aが形成されている。又、
+層3上にはAlから成る電極108Bが形成されてい
る。
【0020】次に、この構造の発光ダイオード100の
製造方法について説明する。上記発光ダイオード100
は、有機金属化合物気相成長法(以下「MOVPE」と示
す)による気相成長により製造された。用いられたガス
は、NH3とキャリアガスH2又はN 2とトリメチルガリウム
(Ga(CH3)3、以下「TMG」と記す)とトリメチルアルミニ
ウム(Al(CH3)3、以下「TMA」と記す)とトリメチルイン
ジウム(In(CH3)3、以下「TMI」と記す)とシラン(SiH4)
とシクロペンタジエニルマグネシウム(Mg(C5H5) 2、以下
「CP2Mg」と記す)である。
【0021】まず、有機洗浄及び熱処理により洗浄した
a面を主面とし、単結晶のサファイア基板101をMOVP
E装置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次
に、常圧でH2を流速2L/minで約30分反応室に流しながら
温度1100℃でサファイア基板101をベーキングした。
【0022】次に、温度を400℃まで低下させて、H2を1
0L/min、NH3を10L/min、TMAを20μmol/minで供給してAl
Nのバッファ層102を約50nmの厚さに形成した。次
に、サファイア基板101の温度を1150℃に保持し、H2
を10L/min、NH3を10L/min、TMGを200μmol/min、H2ガス
にて0.86ppmに希釈されたシラン(SiH4)を20nmol/minで
導入し、膜厚約4.0μm、電子密度6×1018/cm3、シリコ
ン(Si)ドープGaNからなるn+層103を形成した。
【0023】温度を1150℃に保持し、H2を10L/min、NH3
を10L/min、TMGを200μmol/min、H2ガスにて0.86ppmに
希釈されたシラン(SiH4)を2nmol/minで導入し、膜厚約
0.2μm、電子密度5×1017/cm3、シリコン(Si)ドープGaN
からなるn層103Lを形成した。
【0024】上記のn層103Lを形成した後、続いて
温度を1100℃に保持し、H2を10L/min、NH3を10L/min、T
MAを5μmol/min、TMGを100μmol/min、H2ガスにて0.86p
pmに希釈されたシラン(SiH4)を2nmol/minで導入し、膜
厚1μm、電子密度2×1018/cm3、シリコン(Si)ドープAl
0.08Ga0.92Nからなるnクラッド層104を形成した。
【0025】次に、N2又はH2、NH3、TMG及びTMIを供給
して、膜厚約35ÅのGa0.85In0.15Nから成る井戸層61
を形成した。次に、N2又はH2、NH3及びTMGを供給して、
膜厚約100ÅのGaNから成るバリア層62を形成した。さ
らに、井戸層61とバリア層62を積層し、井戸層61
を合計4層、バリア層62を合計3層とした。このよう
にしてMQW構造の発光層105を形成した。
【0026】次に、温度を1100℃に保持し、N2又はH2
10L/min、NH3を10L/min、TMAを5μmol/min、TMGを100μ
mol/min、及び、Cp2Mgを2μmol/minで導入して、マグネ
シウム(Mg)がドーピングされた、膜厚約100nmのマグネ
シウム(Mg)ドープのAl0.08Ga0 .92Nからなるpクラッド
層106を形成した。
【0027】次に、温度を1100℃に保持し、N2又はH2
10L/min、NH3を10L/min、TMGを100μmol/min、Cp2Mgを2
μmol/minで導入して、マグネシウム(Mg)がドーピング
された、膜厚約300nmのマグネシウム(Mg)ドープのGaNか
らなるpコンタクト層107を形成した。
【0028】次に、電子線照射装置を用いて、pコンタ
クト層107、pクラッド層106に一様に電子線を照
射し、pコンタクト層107、pクラッド層106はそ
れぞれ、ホール濃度5×1017/cm3、3×1017/cm3となっ
た。このようにして多層構造のウエハを形成することが
できた。
【0029】次に、スパッタリングによりSiO2層を形成
し、そのSiO2上にフォトレジストを塗布し、フォトリソ
グラフを行った。次にn+層103に対する電極形成部
位のフォトレジストを除去し、フォトレジストによって
覆われていないSiO2層をフッ化水素酸系エッチング液で
除去した。
【0030】次に、フォトレジスト及びSiO2層によって
覆われていない部位のpコンタクト層107、pクラッ
ド層106、活性層105、nクラッド層104、n層
103L及びn+層103の一部を真空度0.04Torr、高
周波電力0.44W/cm2、Cl2ガスを10ml/minの割合で供給し
ドライエッチングし、その後Arでドライエッチングし
た。この工程で、n+層103に対する電極取り出しの
ための領域が形成された。
【0031】次に、ニッケル(Ni)を蒸着してpコンタク
ト層107の上に電極108Aを形成した。一方、n+
層103に対しては、アルミニウム(Al)を蒸着して電極
108Bを形成した。
【0032】このようにして形成した発光ダイオード1
00は、発光出力が改善された。これはnGaN層103
Lの表面が平坦化したことで、nクラッド層104や発
光層105に転位や応力が伝搬しなかったためと考えら
れる。
【0033】〔第2実施例〕図2は、本発明の具体的な
実施例に係るレーザダイオード200の構成を示した断
面図である。レーザダイオード200は、サファイア基
板201を有しており、そのサファイア基板201上に
50nmのAlNバッファ層202が形成されている。
【0034】そのバッファ層202の上には、順に、膜
厚約4.0μm、電子密度6×1018/cm3、シリコン(Si)ドー
プGaNから成るn+層203、膜厚約0.2μm、電子密度5
×101 7/cm3、シリコン(Si)ドープGaNから成るn層20
3L、膜厚1μm、電子密度2×1018/cm3、シリコン(Si)
ドープAl0.08Ga0.92Nから成るnクラッド層204、膜
厚100nm、電子密度2×1018/cm3のシリコン(Si)ドープGa
Nからなるnガイド層205、膜厚約35ÅのGa0.85In
0.15Nから成る井戸層61と膜厚約100ÅのGaNから成る
バリア層62とが交互に積層された多重量子井戸構造(M
QW)の活性層206が形成されている。井戸層61は4
層、バリア層62は3層である。そして、その活性層6
の上に、膜厚100nm、ホール密度5×1017/cm3のマグネシ
ウム(Mg)ドープGaNから成るpガイド層207、膜厚1μ
m、ホール密度3×1017/cm3、マグネシウム(Mg)ドープAl
0.08Ga0.92Nから成るpクラッド層208、膜厚200nm、
ホール密度5×1017/cm3、マグネシウム(Mg)ドープGaNか
ら成るpコンタクト層209が形成されている。そし
て、pコンタクト層209上にNi電極210Aが形成さ
れている。又、n+層203上にはAlから成る電極21
0Bが形成されている。
【0035】次に、この構造のレーザダイオード200
の製造方法について説明する。上記レーザダイオード2
00は、有機金属化合物気相成長法(以下「MOVPE」と
示す)による気相成長により製造された。
【0036】まず、有機洗浄及び熱処理により洗浄した
a面を主面とし、単結晶のサファイア基板201をMOVP
E装置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次
に、常圧でH2を流速2L/minで約30分反応室に流しながら
温度1100℃でサファイア基板201をベーキングした。
【0037】次に、温度を400℃まで低下させて、H2を1
0L/min、NH3を10L/min、TMAを20μmol/minで供給してAl
Nのバッファ層202を約50nmの厚さに形成した。次
に、サファイア基板201の温度を1150℃に保持し、H2
を10L/min、NH3を10L/min、TMGを200μmol/min、H2ガス
にて0.86ppmに希釈されたシラン(SiH4)を20nmol/minで
導入し、膜厚約4.0μm、電子密度5×1018/cm3、シリコ
ン(Si)ドープGaNからなるn+層203を形成した。
【0038】温度を1150℃に保持し、H2を10L/min、NH3
を10L/min、TMGを200μmol/min、H2ガスにて0.86ppmに
希釈されたシラン(SiH4)を2nmol/minで導入し、膜厚約
0.2μm、電子密度5×1017/cm3、シリコン(Si)ドープGaN
からなるn層203Lを形成した。
【0039】上記のn層203Lを形成した後、続いて
温度を1100℃に保持し、H2を10L/min、NH3を10L/min、T
MAを5μmol/min、TMGを100μmol/min、H2ガスにて0.86p
pmに希釈されたシラン(SiH4)を2nmol/minで導入し、膜
厚1μm、電子密度2×1018/cm3、シリコン(Si)ドープAl
0.08Ga0.92Nからなるnクラッド層204を形成した。
【0040】次に、温度を1100℃に保持し、H2を10L/mi
n、TMGを50μmol/min、H2ガスにて0.86ppmに希釈された
(SiH4)を2nmol/minで導入し、膜厚100nm、電子密度2×1
018/cm3のシリコン(Si)ドープGaNからなるnガイド層2
05を形成した。
【0041】次に、N2又はH2、NH3、TMG及びTMIを供給
して、膜厚約35ÅのGa0.85In0.15Nから成る井戸層61
を形成した。次に、N2又はH2、NH3及びTMGを供給して、
膜厚約100ÅのGaNから成るバリア層62を形成した。さ
らに、井戸層61とバリア層62を積層し、井戸層61
を合計4層、バリア層62を合計3層とした。このよう
にしてMQW構造の活性層206を形成した(図3)。
【0042】続いて、温度を1100℃に保持し、N2又はH2
を10L/min、NH3を10L/min、TMGを50μmol/min、Cp2Mgを
2μmol/minで導入して、マグネシウム(Mg)がドーピング
された、膜厚約100nmのマグネシウム(Mg)ドープGaNから
なるpガイド層207を形成した。
【0043】次に、温度を1100℃に保持し、N2又はH2
10L/min、NH3を10L/min、TMAを5μmol/min、TMGを100μ
mol/min、及び、Cp2Mgを2μmol/minで導入して、マグネ
シウム(Mg)がドーピングされた、膜厚約1μmのマグネシ
ウム(Mg)ドープのAl0.08Ga0. 92Nからなるpクラッド層
208を形成した。
【0044】次に、温度を1100℃に保持し、N2又はH2
10L/min、NH3を10L/min、TMGを100μmol/min、Cp2Mgを2
μmol/minで導入して、マグネシウム(Mg)がドーピング
された、膜厚約300nmのマグネシウム(Mg)ドープのGaNか
らなるpコンタクト層209を形成した。
【0045】次に、電子線照射装置を用いて、pコンタ
クト層209、pクラッド層208及びpガイド層20
7に一様に電子線を照射した。電子線の照射条件は、加
速電圧約10kV、試料電流1μA、ビームの移動速度0.2mm/
s、ビーム径60μmφ、真空度50μTorrである。この電子
線の照射により、pコンタクト層9、pクラッド層8及
びpガイド層7はそれぞれ、ホール濃度5×1017/cm3、3
×1017/cm3、5×1017/cm3となった。このようにして多
層構造のウエハを形成することができた。
【0046】次に、スパッタリングによりSiO2層を形成
し、そのSiO2上にフォトレジストを塗布し、フォトリソ
グラフを行った。次にn+層203に対する電極形成部
位のフォトレジストを除去し、フォトレジストによって
覆われていないSiO2層をフッ化水素酸系エッチング液で
除去した。
【0047】次に、フォトレジスト及びSiO2層によって
覆われていない部位のpコンタクト層209、pクラッ
ド層208、pガイド層207、活性層206、nガイ
ド層205、nクラッド層204、n層203L及びn
層203の一部を真空度0.04Torr、高周波電力0.44W/cm
2、Cl2ガスを10ml/minの割合で供給しドライエッチング
し、その後Arでドライエッチングした。この工程で、n
+層203に対する電極取り出しのための領域が形成さ
れた。
【0048】次に、ニッケル(Ni)を蒸着してpコンタク
ト層209の上に電極210Aを形成した。一方、n+
層203に対しては、アルミニウム(Al)を蒸着して電極
210Bを形成した。
【0049】次に、共振器端面を形成するためドライエ
ッチングを行った。その後、スクライビングしてクライ
ブ溝を形成し、共振器の端面に平行なx軸方向にダイシ
ンクして、短冊片を得た。このようにして得たレーザダ
イオード200は、駆動電流は50mAにて発光出力5mW,
発振ピーク波長410nmであった。
【0050】比較のため、従来の構造のレーザダイオー
ド900を上記と同様に作成した。即ち、203Lを設
けなかったほかは全く同様に作成した。このレーザダイ
オード900は、レーザダイオード200と比較して閾
値電流が約3倍となった。
【0051】上記実施例では有機金属気相成長法(MOCV
D)を用いてサファイア基板上にIII族窒化物系化合物半
導体層を形成したが、半導体層を形成する方法として
は、分子線気相成長法(MBE)、ハライド気相成長法(H
alide VPE)、液相成長法(LPE)等を適用しても良い。
【0052】また、発光素子の構造としては、ホモ構
造、ヘテロ構造、ダブルヘテロ構造のいずれでも良く、
pin接合或いはpn接合のいずれにより形成しても良
い。発光層(活性層)の構造としては、単一量子井戸構
造(SQW)のものであっても、井戸層と井戸層よりも
バンドギャップの大きい障壁層を形成した多重量子井戸
構造(MQW)のものであっても良く、任意の設計であ
って良い。
【0053】III族窒化物系化合物半導体のIII族元素の
組成の一部は、ボロン(B)、タリウム(Tl)で置き換えて
も、また、窒素(N)の組成一部をリン(P)、ヒ素(As)、ア
ンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)で置き換えても本発明を実
質的に適用できる。なお、発光素子として構成する場合
は、本来III族窒化物系化合物半導体の2元系、若しく
は3元系を用いることが望ましい。
【0054】上記実施例において、n+層103及び2
03、n層103L及び203L、クラッド層104及
び204のIII族窒化物系化合物半導体の組成比は各々
が一例であって、任意の一般式AlxGayIn1-x-yN(0≦x≦
1, 0≦y≦1, 0≦x+y≦1)を用いても良い。その場合は
各層においてアルミニウム組成x、ガリウム組成y、イン
ジウム組成1-x-yが異なっても良い。これはその他の層
についても全く同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の具体的な一実施例に係る発光ダイオ
ード100の構成を示した断面図。
【図2】 本発明の具体的な一実施例に係るレーザダイ
オード200の構成を示した断面図。
【図3】 レーザダイオード200の活性層である多重
量子井戸構造の構成を示した段面図。
【図4】 従来のレーザダイオード900の構成を示し
た構成図。
【符号の説明】
100 発光ダイオード 101、201 サファイア基板 102、202 バッファ層 103、203 n+層 103L、203L n層 104、204 nクラッド層 105、206 活性層 106、208 pクラッド層 107、209 pコンタクト層 108A、108B、210A、210B 電極 200 レーザダイオード 205 nガイド層 207 pガイド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 敏夫 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 小池 正好 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 5F041 AA40 CA05 CA34 CA40 CA46 CA49 CA57 CA65 5F073 AA04 AA74 CA07 CB05 CB07 CB19 DA05 DA24 EA29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 III族窒化物系化合物半導体を順次積層
    して形成された、発光層を有するIII族窒化物系化合物
    半導体発光素子において、 負電極から発光層側に向かって第1、第2及び第3のn
    型III族窒化物系化合物半導体層を有し、 第1のIII族窒化物系化合物半導体層は、n型不純物濃
    度4×1018/cm3以上2×1019/cm3以下のn型III族窒化物
    系化合物半導体から成り、 第2のIII族窒化物系化合物半導体層は、n型不純物濃
    度1×1017/cm3以上4×1018/cm3未満のn型III族窒化物
    系化合物半導体から成ることを特徴とするIII族窒化物
    系化合物半導体発光素子。
  2. 【請求項2】 前記第1のIII族窒化物系化合物半導体
    層は、n型不純物濃度5×1018/cm3以上1.5×1019/cm3
    下のn型III族窒化物系化合物半導体から成り、 前記第2のIII族窒化物系化合物半導体層は、n型不純
    物濃度2×1017/cm3以上2×1018/cm3以下のn型III族窒
    化物系化合物半導体から成ることを特徴とする請求項1
    に記載のIII族窒化物系化合物半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 前記第1のIII族窒化物系化合物半導体
    層は、n型不純物濃度6×1018/cm3以上1×1019/cm3以下
    のn型III族窒化物系化合物半導体から成り、 前記第2のIII族窒化物系化合物半導体層は、n型不純
    物濃度4×1017/cm3以上1×1018/cm3未満のn型III族窒
    化物系化合物半導体から成ることを特徴とする請求項1
    に記載のIII族窒化物系化合物半導体発光素子。
  4. 【請求項4】 前記第1のIII族窒化物系化合物半導体
    層は、窒化ガリウム(GaN)から成り、前記第2のIII族窒
    化物系化合物半導体層は、窒化ガリウム(GaN)から成
    り、前記第3のIII族窒化物系化合物半導体層は、窒化
    アルミニウムガリウム(AlxGa1-xN, 0<x<1)から成るこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のIII族窒化物系化合物半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 レーザダイオードとして作用する請求項
    1乃至請求項4のいずれか1項に記載のIII族窒化物系
    化合物半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 前記第3のIII族窒化物系化合物半導体
    層と発光層との間に、光ガイド層を有することを特徴と
    する請求項5に記載のIII族窒化物系化合物半導体発光
    素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100899917B1 (ko) 2003-02-14 2009-05-28 엘지전자 주식회사 질화물계 화합물 반도체를 이용한 발광소자 및 그의제조방법
US7939349B2 (en) 2002-04-23 2011-05-10 Sharp Kabushiki Kaisha Nitride-based semiconductor light emitting device and manufacturing method thereof
JP2013128104A (ja) * 2011-11-17 2013-06-27 Sanken Electric Co Ltd 半導体発光装置及び半導体発光装置の製造方法

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