JPH053408B2 - - Google Patents

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JPH053408B2
JPH053408B2 JP59275014A JP27501484A JPH053408B2 JP H053408 B2 JPH053408 B2 JP H053408B2 JP 59275014 A JP59275014 A JP 59275014A JP 27501484 A JP27501484 A JP 27501484A JP H053408 B2 JPH053408 B2 JP H053408B2
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JP
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mother liquor
reaction mixture
potassium
acid
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JP59275014A
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Datsutatoraya Jayawanto Majusudan
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EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
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Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
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Publication of JPH053408B2 publication Critical patent/JPH053408B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B15/00Peroxides; Peroxyhydrates; Peroxyacids or salts thereof; Superoxides; Ozonides
    • C01B15/055Peroxyhydrates; Peroxyacids or salts thereof
    • C01B15/06Peroxyhydrates; Peroxyacids or salts thereof containing sulfur
    • C01B15/08Peroxysulfates

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  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Control And Other Processes For Unpacking Of Materials (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕 本発明はカロ酸(H2SO5)を塩基性カリウム
化合物で部分的に中和し及び結晶化することによ
る一過硫酸カリウム、硫酸水素カリウム、及び所
望により、硫酸カリウムの混合物を製造する方法
に関する。 〔従来技術〕 米国特許第2901319号では、モル比2ないし
10:1のH2SO5:H2SO4の混合物を−10゜ないし
40℃にてK+:H2SO5のモル比0.6〜1.2でK2CO3
KHCO3またはKOHと反応させる。生成物はエタ
ノールで洗浄され、真空で乾燥される。 米国特許第3036885号では、過酸化水素、二過
硫酸カリウム及び発煙硫酸を反応させ、反応混合
物を冷却し、アルカリでPHを1〜2とし、得られ
た塩から水分を蒸発させ乾燥する。 米国特許第3041139号はH2SO5とH2SO4の混合
物を塩基性カリウム化合物で中和して、乾燥した
時にKHSO4・K2SO4・2KHSO5のトリプル塩を
含む水性溶液を形成することを記載している。 英国特許979450号は、過酸化水素と濃硫酸又は
オレウムを反応させて一過硫酸溶液を作り、硫酸
水素カリウム又は硫酸カリウムをこの一過硫酸溶
液に加え、得られた溶液を塩基性カリウム化合物
で中和し、中和された溶液を空気乾燥することを
開示している。 カナダ特許575441号には炭酸マグネシウムで乾
燥一過硫酸カリウム含有混合物を処理することが
開示されている。 〔発明の概要〕 本発明は活性酸素(a.o.)含有量が4.2〜10.2重
量%、好ましくは6.3〜8.9重量%である一過硫酸
カリウム、硫酸水素カリウム及び、所望により硫
酸カリウム、を含む安定な混合物の製造法に関す
る。本方法は中和反応混合物中におけるK+:S
の比を0.4〜1、好ましくは0.6:1〜0.95:1に
維持しながら、塩基性カリウム化合物(酸に対し
て)を用いてカロ酸を中和することを含み、カロ
酸は中和の前に希釈されてもよい。反応混合物か
ら温度15゜〜35℃、好ましくは20゜〜30℃で水を除
去する。好ましい態様においては、2〜15mmHg
絶対圧での蒸発により水を除去する。形成された
固体を反応混合物から分離し、母液を蒸発器に再
循環する。好ましくは、分離された固体は塩基性
マグネシウム化合物で処理し、乾燥し、更に別の
塩基性マグネシウム化合物で処理する。 〔詳細な説明〕 本発明の生成物は、式 (KHSO5x(KHSO4y(K2SO4z を有する貯蔵に安定な塩であり、式中においてx
+y+z=1、x=0.4〜0.97好ましくは0.60〜
0.85、y=0.03〜0.60好ましくは0.15〜0.40、z=
0.10好ましくは0〜0.03、及びy≧zである。好
ましくは、生成物はMgCO3、Mg(OH)2、MgO
又はこれらの混合物である1.0〜9.0%の塩基性マ
グネシウム化合物で処理される。炭酸マグネシウ
ムが好ましい塩基性マグネシウム化合物である。
炭酸マグネシウムとは化学的にMgCO3の他に、
MgCO3・Mg(OH)2、3MgCO3・Mg(OH)2
4MgCO3・MgO、4MgCO3・Mg(OH)2のような
他の型のいずれかを意味する。市販されている炭
酸マグネシウムは数モルの結合した結晶水を含ん
でもよい。例えば、メルク社から商標Mag Carb
Lとして市販されている炭酸マグネシウムはほぼ
式(MgCO34Mg(OH)2・5H2Oを有すると報告
されている。 本発明の第1工程では、カロ酸を塩基性カリウ
ム化合物と反応させる。好ましくは、カロ酸は60
〜70重量%のSO3を含むオレウムを65〜75重量%
の過酸化水素を含む過酸化水素水溶液と反応させ
て製造される。この反応は5゜〜25℃、好ましくは
5゜〜15℃で実施する。過酸化物に対するイオウの
モル比は0.9:1〜1.2:1である。0.9:1未満の
比ではH2O2転化が十分でない。1.2:1をこえる
比ではH2O2転化は高いが、H2SO5含有量が急速
に低下しH2SO4含有量は上昇する;またH2S2O8
が形成され始め組成物中に不所望な不純物を作
る。得られる特に好ましい組成物は62〜76重量%
のH2SO5;12〜22重量%のH2SO4;3〜7重量
%のH2O2及び残部の水を含む。本発明での使用
に適したH2SO5:H2SO4のモル比は1:1〜
15:1であり、2.5:1〜5.5:1が好ましい。好
ましくは、オレウムは良く撹拌した過酸化水素水
溶液に1/2〜2時間かけて添加される。オレウム
の添加後、混合物を更に1/2〜2時間撹拌して完
全に反応させることが好ましい。カロ酸はこのよ
うに使用されてもよいが、K−塩基との反応前に
希釈されてもよい。希釈する場合には、濃度が40
重量%以下であることが好ましい。希釈されたカ
ロ酸は一層安定であつて、塩基による酸の部分的
中和の間にHSO- 4値の分解が少なくなる。 H2SO5/H2SO4混合物はその後塩基性カリウ
ム化合物で、好ましくはその水溶液を用いて、中
和される。好ましい塩基性カリウム化合物は水酸
化カリウム、炭酸水素カリウム及び炭酸カリウム
である。温度は活性酸素の損失を避けるために35
℃以下に保持する。反応混合物中の中和された酸
のK+:Sモル比は0.40:1ないし1.0:1、好ま
しくは0.61〜0.95、の範囲である。この比が0.40
未満では、系中の過剰酸素のために結晶化(次工
程で)が極めて遅く且つ困難である。また、この
ような強酸性の溶液からの結晶生成物は母液の吸
蔵によつて増々酸性になり且つ吸湿性である。他
方、反応混合物のK+:Sモル比が1を超えると、
生成物中にH2SO4が現われ、生成物は吸湿性で
ゴム状になりやすい。 生成物中のK+:Sモル比が約1:1であるの
で、連続工程に供給される正味のK+は供給され
る正味のSと等モルであるべきである。しかし、
0.40:1ないし1.0:1、好ましくは0.60:1ない
し0.95:1のK+:Sモル比でK+不足の反応混合
物から生成物が結晶化することが重要である。
K+:S比の下限0.4:1で操作した場合でさえ、
反応混合物から分離された生成物は所望のK:S
比約1:1を有する。しかし、連続操作において
は、生成物が分離された母液よりも高いK+:S
比を有する原料を供給する必要がある。反応の終
了に向つて、得られる反応混合物における比が1
以下、例えば0.95又はそれ以下、であるという条
件で、原料における比は1:1又はそれ以上であ
つてよい。部分的中和は任意の通常の方法で実施
できるが、塩基性カリウム溶液は酸に添加されな
ければならず、部分的に中和された酸のPHは約2
以下に維持されねばならない。中和された酸のPH
は一般的に1以下である。約2以上のPHは系中に
過剰のカリウムイオンが存在することを示してお
り、その結果HSO- 5イオンの分解が起つて硫酸カ
リウム含有量が高く且つ一過硫酸含有量が所望よ
り低い生成物が形成される。一般に5〜50重量%
の塩基性カリウム化合物を含む水溶液は酸の中和
に使用される。好適なカリウム化合物はKOH、
K2CO3、KHCO3及びH2SO4である。高いPH値領
域を有することは避けるべきである。カリウム化
合物を酸に添加する都合良い方法は激しく撹拌し
た酸溶液に、冷却しながら、小滴の微細な流れを
滴下させる方法である。適当な位置に酸が供給さ
れる再循環反応混合物中にカリウム化合物を注入
するスパージヤーを用いて実施してもよい。 水の除去は蒸発法により実施してもよい。中和
された溶液の蒸発結晶化は前記の温度及び圧力条
件下で任意の真空蒸発装置を用いて行なわれる。
酸原料と塩基原料を適当な方法で混合する激しく
撹拌された真空反応器又は容器中で蒸発結晶化と
中和を同時に実施でき、この場合水は所定の温度
で連続的に蒸発し及び母液中の結晶スラリーは連
続的に過又は遠心分離器に送られて結晶が集め
られ、同時に母液は蒸発結晶化装置に戻される。
この装置の別の例では、中和が有効に行なわれる
温度で酸と塩基を別のパイプライン反応器又はポ
ンプ中で混合し、中和された流れを真空蒸発−結
晶化器に送つて水を連続的に蒸発させる一方結晶
化した固体を遠心分離して連続的に回収し、母液
を蒸発結晶化器に連続的に戻す。更に別の例で
は、酸及び塩基の流れを水性液体中に直接供給し
て、希釈と中和を実質的に同時に起す。水性液体
は工程の開始時には水でよく、又は更循環された
反応混合物又は母液であつてもよい。中和と結晶
化を高率で維持しながら、ひとつの装置で中和、
結晶化及びスラリー回収を有効に結合するため
に、この原理の各種の変形を適用できる。 固体の蒸発結晶化は反応混合物温度が約35℃、
好ましくは30℃、以下及び約15℃、好ましくは20
℃、以上で実施する。約15℃より相当低い温度で
蒸発結晶化を実施すれば、一過硫酸塩が優先的に
沈殿して反応混合物から一過硫酸塩がなくなり、
硫酸塩に富む反応混合物が形成される。これらの
条件下で、予期した安定状態より高い活性酸素含
有量の一過硫酸塩生成物が結晶化装置中で析出す
る。他方蒸発結晶化温度が約35℃より相当高い場
合には、結晶中の一過硫酸塩が少なくなり硫酸塩
が予測より多くなる。これらの条件下で、母液中
の一過硫酸含有量は増加し続け、硫酸含有量は減
少し続ける。約35℃以上の温度で、蒸発結晶化と
同様に部分的中和における分解速度はHSO- 4イオ
ンの分解の結果として一過硫酸の損失及び硫酸塩
の増加と共に著しく増加する。従つて、HSO- 5
系中のHSO- 4形成のために高価な原料として作用
する。従つて、温度が高いほど、結晶化生成物は
所望量より少ない一過硫酸塩を含む。前記のごと
く、H2SO5の低い分解損失及び高いH2SO5
H2SO4比は本方法の経済的な連続的操作を成功
させるために重要である。 中和及び結晶形成の保持時間は活性酸素の損失
を最少限にするために約20時間以下が好ましい。 母液及び乾燥前の遠心分離ケーキの典型的な安
定状態の分析を第表に示す。
【表】 第表に示したような母液の安定状態での組成
はその母液から晶出する固体のタイプを決定す
る。母液から晶出する固貞が非常に高率の一過硫
酸塩を含むのであれば、母液は比較的多量の一過
硫酸塩を含まねばならない。従つて、母液成分の
安定状態での組成と遠心分離ケーキの成分とは互
に関係がある。母液中の各種成分の組成は最初の
H2SO5:H2SO4比によるので、固定された安定
状態での組成は存在しない。H2SO5:H2SO4
が2.5〜5.5:1であれば、第表に示した安定状
態での組成が予測される。H2SO5:H2SO4比が
相当高い場合、例えばSO3と85〜90%H2O2の反
応から得られるような5〜7.1:1のような場合、
本発明で定義するような母液中及び遠心分離ケー
キ中の所定のK+:イオウモル比のために十分に
多量の一過硫酸塩及び比較的少量の硫酸水素塩及
び硫酸塩が母液及び遠心分離ケーキに含まれるで
あろう。 結晶化器自体にも、安定な結晶の形成にとつて
重要な他の要素がある。好ましい結晶は有効に
過又は遠心分離でき及び60゜〜110℃の融点をもつ
結晶である。不所望の結晶は比較的低融点(30゜
〜60℃)の固体として結晶化する生成物である。 結晶の融点及び結晶自体の性質はスラリー中の
結晶の濃度によつて左右されることが伴つた。研
究室遠心分離器中で6400rpm(2900G′s)で遠心分
離した後のスラリー中の結晶濃度を全スラリー重
量の約40重量%を充分に超えるようにすると、結
晶化器中のスラリーからの母液が結晶に含まれは
じめ、その結果、結晶を加熱して乾燥するとき
に、含有母液に結晶が溶解しはじめる。このよう
な結晶は、融点も低くなる(約30〜60℃)。含有
母液は包み込まれた形態又は包含された形態で結
晶内に捕捉される母液である。含有母液は、個々
の結晶の間に捕捉される吸蔵母液とは区別され
る。このような結晶を遠心分離する場合には、〜
6400rpmの非常に高速でも、個々の結晶内部に含
まれる母液が吐出されない。スラリー濃度を約40
重量%以下とすると、母液のポケツトを生じない
し、結晶の融点が60〜110℃である中実の結晶が
形成される。含有母液を包含する結晶は、乾燥に
よつて、ポケツト又は中空部を有する。従つて、
好ましい結晶は、その断面から容易に識別でき
る。包み込まれた母液のない結晶は、(1)結晶自体
よりも酸性であり、(2)そこに含まれる不純物を随
伴する母液を伴わないという他の利点を有する。
母液を包含した結晶は、一般に強い酸性を示し、
即ちK+:S比が1未満である。含有母液を殆ど
含まないか又は全く含まず、かつ、その構造の全
面に亘つて中実の結晶は、約1.0のK+:S比を有
する。固体分離の効率は結晶内の吸蔵母液の量で
定まる。真空濾過又は〜1000Gの遠心分離によつ
て濾過を行う場合には、若干の母液が結晶上に残
る。然し、約2900G′sを生じる遠心分離を行うと、
殆どの吸蔵母液が湿潤ケーキから除かれる。本方
法においては、研究室用5インチ直径のバスケツ
ト遠心分離器を用いて6400rpmで約3分間遠心分
離を行つた。更に、後述するように、中実の結晶
は、塩基性マグネシウム化合物で安定化し最終的
に乾燥すると、結晶構造の内部に当初含まれた母
液を有する結晶より一層安定になり易くなること
が判つた。これは、安定剤は本質的には結晶表面
と接触するので、比較的安定性が低い結晶に包含
される母液は安定剤と接触しないでそこに残るか
らである。母液が結晶内で最終的に乾燥すると、
結晶内に空〓を残す。このような結晶は、真に安
定化されたものではない。従つて、内部構造に亘
つて実質的に空〓がなく、即ち中実であり、母液
を最小限しか含まない結晶を形成することが極め
て望ましい。貯蔵安定性の製品は、これらの状況
下において形成できる。 母液の結晶間の吸蔵、即ち結晶の間に捕捉され
る母液は、結晶化速度、結晶サイズ及び濾過又は
遠心分離効率の関数である。この結晶間母液の吸
蔵は、通常の結晶熟成又は結晶成長技術で大きな
結晶を作ることによつて、また効率的な母液分離
設備を有することによつて減少できる。 母液を結晶内に含有する結晶は、一般に結晶間
吸蔵母液をも有しており、寸法も小さくなる。母
液の含有及び吸蔵現象は、結晶化技術の結果であ
る。即ち、結晶化をどの程度速く行うか、結晶化
液をどのように過飽和にするか、スラリー濃度を
どの程度高くするかによるのである。一層望まし
い空〓のない結晶は、一般に一層大きくかつ一層
均一な寸法で結晶化し、母液から一層容易に分離
される。結局、本方法において所望の空〓のない
結晶を作るためには、スラリー濃度を約3〜40
%、好ましくは25〜35%に保持することが非常に
重要である。約20%未満、特に3%未満のスラリ
ー濃度は操作できるが、経済的に望ましくない。 結晶化は、15゜〜35℃で合理的な速度で水を蒸
発させるに十分な減圧下にて実施される。35℃以
下の温度は活性酸素の損失を最少にするために使
用される。上記の液体の蒸発は約15mgHg絶対圧
力以下で非常に効率的に起ることがわかつた。蒸
発結晶化は約12mmHg以下、及び最も有効的には
約9mmHg以下、で効率的であり、この圧力で結
晶化は約20゜〜30℃の好ましい温度で比較的早い
速度で水を蒸発しながら起るからである。 母液の分離後で且つ塩基性マグネシウム化合物
での処理及び乾燥前における好ましい結晶は3〜
8重量%の水及び痕跡、1%まで、の過酸化水素
を含む。 真空蒸発は機械ポンプまたはスチームエジクタ
ージエツトを用いるような任意の通常の技術によ
り実施できる。 分離されたケーキは更に安定化させるために
0.5〜5重量%、好ましくは1〜3重量%の塩基
性マグネシウム化合物と混合される。約5重量%
以上の塩基性マグネシウム化合物を使用した場合
には粉じん化が起る。この操作は過剰の表面
H2SO5を中和し、水和物を作ることにより水を
吸収して、結晶の融点を60゜〜110℃から80゜〜150
℃に上昇させる。塩基性マグネシウム化合物は
H2SO- 5を分解させずに酸を中和させ及び結晶の
融点を上昇させるユニークな性質を示す。融点が
上昇すると乾燥工程で生成物が一層安定になる。
融点の上昇を起すために、生成物と塩基性マグネ
シウム化合物との混合には一般に約10分かかる。
塩基性マグネシウム化合物との混合に続いて、生
成物を50゜〜100℃、好ましくは50゜〜85℃、及び
最も好ましくは60゜〜80℃で、水分含有量が約4
重量%以下になるまで乾燥する。乾燥温度は結晶
が乾燥装置表面に粘着し始める温度以下でなけれ
ばならない。その後生成物は別の最低0.5%、好
ましくは1〜4重量%、の塩基性マグネシウム化
合物と混合されて、生成物に添加された全塩基性
マグネシウム化合物を1〜9重量%とする。水分
は安定な水和物として存在していると考えられ
る。この操作は生成物に抗湿性及び自由流動特性
を付与する。 実施例 以下の実施例において、全てのパーセントは重
量に基づいている。 実施例 1 H2SO5:H2SO4混合物の製造 撹拌器、温度計、オレウム滴下ロート及び
Drierite乾燥チユーブを備えた出入口を有する1
の4首丸底ガラスフラスコ中に入れた300gの
70%H2O2(6.18モル、100%基準)に、285ml
(567.7g、6.64モル)の65%オレウムを滴加し
た。撹拌は活発(約700rpm)であり、反応温度
はドライアイス/塩化メチレン浴によつて5゜〜15
℃に保持した。オレウムの添加は約1時間であつ
た。オレウム添加後更に3/4時間混合物を撹拌し
た。その後混合物を分析した。分析結果は、
H2SO5=68.48%;H2SO4=18.15%;H2O2=3.3
%、であつた。H2SO5:H2SO4のモル比は3.24で
あつた。反応でのH2O2の収率は98.0%であり、
H2O2のH2SO5への転化率は84.4%であつた。 実施例 2 強H2SO5の水による希釈 100gの70%H2O2(2.06モル)に95mlの65%オ
レウム(189.2g、2.21モル)を加え、実施例1
の条件に従つて得られた反応混合物を約15゜〜20
℃の水358gで希釈した。希釈は激しい撹拌の下
で冷水に濃H2SO5をゆつくり添加して行なつた。
希釈された酸混合物の分析結果は、H2SO5=30.8
%;H2SO4=8.83%;H2O2=1.6%であつた。
H2SO5:H2SO4モル比は3.0であつた。活性酸素
の収率は99.8%及びH2O2のH2SO5への転化率は
85%であつた。 実施例 3 H2SO5/H2SO4混合物の中和 32.56%H2SO5、1.68%H2O2及び8.36%H2SO4
を含む700gのH2SO5/H2SO4水性混合物を277.4
gの44.7%KOH溶液で中和した。H2SO4
H2SO4のモル比は3.34であつた。K+:全イオウ
の比は0.85と計算された。中和は1の丸底フラ
スコ中で20゜〜25℃において、激しく撹拌した酸
混合物にKOHを滴下することにより行なつた。
KOHの添加後、部分的に中和された酸のHSO- 5
値を分析した。中和された溶液のH2SO5として
表わされるHSO- 5は22.25%であつた。酸混合物
の中和におけるH2SO5収率は95.4%であつた。 実施例 4 この実施例ではH2SO5からの一過硫酸塩化合
物の製造について説明する。 (A) H2SO5の製造 実施例1の条件に従つて、200g(4.12モル、
100%基準)の70%H2O2を380g(4.44モル)
の65%オレウムと反応させた。イオウ:H2O2
モル比は1.08:1であつた。その後濃H2SO5
実施例2の条件に従つて脱イオン水で希釈し
た。希釈H2SO5の分析結果は、H2SO5=30.36
%、H2SO4=7.51%、及びH2O2=1.80%であつ
た。H2SO5:H2SO4モル比は3.48:1であつ
た。活性酸素の収率は94.4%及びH2O2
H2SO4への転化率は85.0%であつた。 (B) 希釈H2SO5の中和 600gの(A)記載の30.36%H2SO5を実施例3の
条件に従つて219.86gの44.7%KOHで中和し
た。25mlの水でKOH添加ロートを洗つて混合
物に加えた。反応混合物のK+:Sモル比は
0.87であつた。一過硫酸塩の収率は99.7%であ
つた。 (C) 一過硫酸塩結晶の形成と回収 (B)に記載した均質な中和溶液の約844.9gを
撹拌器及び温度計を備えたジヤケツト付500ml
フラスコ中で真空蒸発させた。ジヤケツトには
15゜〜35℃の温度を維持するために温水循環さ
せた。最初に300mlの部分的に中和された
H2SO5をフラスコに加えて、結晶がフラスコ
中に現われるまで7〜10mmHg(絶対圧力)下で
真空蒸発させた。水が連続的に蒸発し及びフラ
スコ中の結晶が溶解もしないし濃厚なスラリー
も形成しないような速度で、部分的に中和され
たH2SO5を連続的に添加した。結晶化フラス
コの内容物の温度はジヤケツト水温を適切に調
節することによつて20゜〜25℃に保持した。全
ての部分的中和H2SO5を約4時間で添加した
後、混合物を更に1時間撹拌した。真空の解除
後、約25℃のスラリーを直径5インチのバスケ
ツト遠心分離器中で6400rpmで3分間遠心分離
した。 遠心分離ケーキ(湿潤ケーキ)は82.11gで
あり、7.57%の活性酸素、0.57%のH2O2、21.8
%のKHSO4、67.58%のKHSO5、3.33%の
H2SO5及び6.71%のH2Oを含んでいた。水及び
H2SO5は結晶が自然の母液を作り出した結果
である。この湿潤ケーキのK+:Sモル比は
0.95:1であつた。融点は70゜〜75℃であつた。
結晶は丸太状結晶の集まりであつて、各結晶の
乾燥顕微鏡写真はそれらが固体で、観察しうる
空隙を持たないことを示していた。 結晶化後の母液は182.0gであつて、50.01%
KHSO5、21.91%KHSO4、1.72%H2O2、6.55
%遊離H2SO5、19.81%H2Oを含んでいた。 スラリー中の結晶の濃度は31.3%であつた。 全結晶化器内容物における一過硫酸塩の回収
は中和された供給H2SO5に基づいて理論値の
68.3%であると計算された。 (D) 生成物の安定化 前記(C)において製造した湿潤ケーキ80gを3
重量%(2.4g)の炭酸マグネシウムと約15分
間混合し、1の回転ステンレススチールバフ
ルドビーカー中で65℃で45分間乾燥した。この
乾燥は熱風ガンからの温風により行つた。乾燥
後、生成物を冷却し、別の3%炭酸マグネシウ
ムと混合して貯蔵した。分析の結果、69.8%
KHSO5に相当する7.34%の活性酸素、0.14%
H2O2及び4.0%H2Oを含んでいた。遊離の
H2SO5活性度は存在しなかつた。乾燥及び
MgCO3添加の前後での活性酸素量に基づく一
過硫酸塩の収率は100%であつた。 得られた生成物は雰囲気中での貯蔵において
安定であつた。相対的酸素損失は9 1/3月で
8.85%であつた。これは月当りの相対的活性酸
素損失が1%以下であることを表わしている。 実施例 5 湿潤ケーキの塩基性マグネシウム化合物処理に
よる融点上昇 この研究では、実施例1〜4のバツチ方式で製
造した、約7〜8%活性酸素含有量の一過硫酸組
成物の小さなサンプル(10〜15g)をMgCO3
混合し、フイツシヤーケンダル回転ミキサーに接
続した広口ガラスジヤー中で時間を変えて混ぜ合
せた。(このミキサーはU型ホルダーに2個の回
転アームを備え、57rpmまでギヤダウンできる
1725rpmモータを内蔵している。) 第表に、一過硫酸組成物の遠心分離ケーキに
2、3、及び4%のMgCO3を添加した実験の結
果を示す。 表からわかるように、上記の混合条件下で、約
30分の混合時間によつて温風乾燥前の生成物融点
がピークに達する。
【表】 乾燥生成物を更に炭酸マグネシウムと混合し、
全炭酸マグネシウムレベルを6%にする処理の
後、融点はそれぞれ128゜〜146℃、120゜〜123℃及
び100゜〜115℃に上昇した。 実施例 6 実施例4(C)に記載の結晶化フラスコに、実施例
4(A)及び(B)で製造した部分的に中和された
H2SO5を連続的に供給し、結晶化器中で生成物
を連続的に結晶化させることにより、73時間の半
連続的実験を行なつた。結晶は約2ないし4時間
ごとに回収され、その時には真空(約6〜12mm)
を解放し、スラリーを過して母液をフラスコに
戻した。固体を含まない母液を戻した後に真空結
晶化を再開し、中和されたH2SO5を更に連続添
加し、結晶を形成させた。結晶化温度は20゜〜25
℃に維持した;しかし、不注意で40℃まで温度が
上昇したこともあつた。第表に示した結果によ
れば、母液の性質は母液から分離した遠心分離ケ
ーキと関連することがわかる。一般に、7.2〜8.2
%活性酸素含有生成物はK+:S比が0.44〜0.90の
母液から作られた。結晶化スラリー中の結晶の量
は実験の間、40重量%以上に4回達したことを除
けば、0〜37重量%の範囲で変化した。
【表】
【表】 実施例 7 空隙のない結晶の安定性 一過硫酸生成物を密閉ジヤー中に雰囲気温度で
貯蔵し、1ケ月にわたつて活性酸素(a.o.)損失
を測定した。結晶は全体で約6%の炭酸マグネシ
ウム安定剤を含有していた。顕微鏡写真で実質的
に空隙のない一過硫酸塩は相当量の空隙のある生
成物よりも著しく安定であつた。結果を第表に
示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 H2SO5:H2SO4のモル比が1:1乃至15:
    1のH2SO5とH2SO4の水性混合物を塩基性カリ
    ウム化合物の水溶液で部分的に中和してカリウム
    対イオウのモル比が0.4:1乃至1:1の反応混
    合物を形成し、該反応混合物中の所要の水含有量
    を調節することによつて15〜35℃において実質的
    に空〓のないKHSO5含有結晶を3乃至40重量%
    含むスラリーを保持し、及び該スラリーから該結
    晶を分離することを包含する一過硫酸カリウム含
    有結晶の製造方法。 2 水を2〜15mmHg絶対圧力下で除去する特許
    請求の範囲第1項に記載の方法。 3 反応混合物はカリウム対イオウのモル比が
    0.60:1〜0.95:1である特許請求の範囲第2項
    に記載の方法。 4 中和される酸はH2SO5:H2SO4のモル比が
    2.5:1乃至5.5:1である特許請求の範囲第3項
    に記載の方法。 5 水を反応混合物から20〜30℃で除去する特許
    請求の範囲第1項に記載の方法。 6 式: (KHSO5x(KHSO4y(K2SO4z [式中、x+y+z=1、x=0.4〜0.97、y=
    0.03〜0.60、z=0〜0.10、及びy≧zである。] を有し、融点が60〜110℃であり、実質的に空〓
    を有しない結晶。 7 x=0.60〜0.85、y=0.15〜0.40、及びz=
    0〜0.03である特許請求の範囲第6項に記載の結
    晶。
JP59275014A 1983-12-30 1984-12-28 一過硫酸カリウム組成物及びその製造法 Granted JPS60161311A (ja)

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