JPH05339364A - 芳香族ポリエーテルニトリルの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリエーテルニトリルの製造方法

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JPH05339364A
JPH05339364A JP17372392A JP17372392A JPH05339364A JP H05339364 A JPH05339364 A JP H05339364A JP 17372392 A JP17372392 A JP 17372392A JP 17372392 A JP17372392 A JP 17372392A JP H05339364 A JPH05339364 A JP H05339364A
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JP
Japan
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dinitrobenzonitrile
solvent
chloronitrobenzonitrile
present
aromatic
Prior art date
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JP17372392A
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English (en)
Inventor
Shigeru Matsuo
松尾  茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジニトロベンゾニトリルを原料として、溶媒
としてアミド系溶媒を用いて耐熱性に優れる芳香族ポリ
エーテルニトリルを製造できるとともに、クロロニトロ
ベンゾニトリルを原料としても耐熱性に優れる芳香族ポ
リエーテルニトリルを製造することができる芳香族ポリ
エーテルニトリルの製造方法を提供する。 【構成】 ジニトロベンゾニトリル又はクロロニトロベ
ンゾニトリルと二価フェノールとを金属化合物の存在
下、アミド系溶媒中で重合させる際に、反応系中に式R
−NH2(式中、Rは水素又は炭素数1〜12のアルキ
ル基又はアリール基を示す。)で表わされる化合物又は
その塩を存在させる芳香族ポリエーテルニトリルの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気、電子、機械分野
の素材として好適に用いられる耐熱性、耐溶剤性に優れ
た芳香族ポリエーテルニトリルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジニアリングプラスチックは、耐熱
性、耐溶剤性などに優れていることから電気、電子、機
械分野の素材として広く使用されている。なかでも、芳
香族ポリエーテルニトリルは耐熱性に優れたポリマーと
して知られており、従来ジクロロベンゾニトリルと二価
フェノール類とを反応させることにより得られている。
ジクロロベンゾニトリルはクロロニトロベンゾニトリル
から製造されているが、クロロニトロベンゾニトリル
は、ジクロロニトロベンゼンから容易に製造されるため
ジクロロベンゾニトリルよりもむしろクロロニトロベン
ゾニトリルを原料に用いたポリエーテルニトリルの製造
方法が望まれていた。ジクロロベンゾニトリルの製造方
法は例えば、次の式で示される。
【0003】
【化1】 また、特開昭47−14270号公報には2,4−ジニ
トロベンゾニトリル、2,6−ジニトロベンゾニトリル
のようなジニトロベンゾニトリルとビスフェノールAの
ような二価フェノールとを溶媒の存在下で反応させて芳
香族ポリエーテルニトリルを製造する方法が記載されて
いる。ここで実際に用いられている溶媒はジメチルスル
ホキシドであり、この反応をアミド系の溶媒の存在下で
行うと溶媒の分解が激しく起こり、ポリマーを得ること
ができない。しかし、ジメチルスルホキシドはアミド系
の溶媒と比較して低沸点であることからアミド系溶媒を
用いてポリエーテルニトリルを製造する方法が望まれて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はジニトロベン
ゾニトリルを原料として、溶媒としてアミド系溶媒を用
いて耐熱性に優れる芳香族ポリエーテルニトリルを製造
できるとともに、クロロニトロベンゾニトリルを原料と
しても耐熱性に優れる芳香族ポリエーテルニトリルを製
造することができる新規な芳香族ポリエーテルニトリル
の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達
成するために鋭意研究を行った結果、ジニトロベンゾニ
トリル又はクロロニトロベンゾニトリルと二価フェノー
ルとを特定な溶媒中で特定なアミン又はその塩を用いて
重合させることにより芳香族ポリエーテルニトリルが得
られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち、本発明はジニトロベンゾニトリ
ル又はクロロニトロベンゾニトリルと二価フェノールと
を金属化合物の存在下、アミド系溶媒中で重合させる際
に、反応系中に式R−NH2(式中、Rは水素又は炭素
数1〜12のアルキル基又はアリール基を示す。)で表
わされる化合物又はその塩を存在させることを特徴とす
る芳香族ポリエーテルニトリルの製造方法を提供するも
のである。
【0007】本発明で用いられるジニトロベンゾニトリ
ルとしては2,4−ジニトロベンゾニトリル、2,6−
ジニトロベンゾニトリルが挙げられる。クロロニトロベ
ンゾニトリルとしては2−クロロ−4−ニトロベンゾニ
トリル、2−クロロ−6−ニトロベンゾニトリルが挙げ
られる。本発明に用いられるジニトロベンゾニトリル又
はクロロニトロベンゾニトリルは、混合物として用いる
こともでき、またその芳香核が少なくとも1つの炭素数
1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基で
核置換されているものも含む。
【0008】本発明で用いられる二価フェノールとして
は次式 HO−Ar−OH[式中、Arは
【0009】
【化2】 (但し、R′は炭素数1〜13の二価の炭化水素基を表
わす。)の何れか1種を表わす。]で示されるもの等が
挙げられる。R′としては、
【0010】
【化3】 等が挙げられる。二価フェノールとしては好ましくは、
ハイドロキノン、ビフェノール、レゾルシノール、ナフ
タレンジオールが用いられる。これらは1種単独で用い
てもよいし、2種以上用いてもよい。
【0011】本発明で用いられる金属化合物としては、
アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物が好適に用
いられる。好ましくは、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等が挙げられる。
【0012】重合反応はジニトロベンゾニトリル又はク
ロロニトロベンゾニトリルと二価フェノールと金属化合
物の存在下、アミド系溶媒中で行われ、前記R−NH2
又はその塩の存在下で行われる。金属化合物は二価フェ
ノール1モルに対して1.01〜2当量用いることが好
ましい。反応は置換ベンゾニトリルと二価フェノールと
金属化合物を同時に添加して行ってもよいし、二価フェ
ノールと金属化合物から二価フェノールの金属塩を得て
おき、これに置換ベンゾニトリルを添加して反応させて
もよい。
【0013】溶媒としては、アミド系溶媒が用いられ
る。具体的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリ
ジノン等が挙げられる。
【0014】R−NH2としては1級アルキルアミン、
例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ベンジルアミンや1級アリールアミン、例えば、ア
ニリン、トルイジン、ナフチルアミン等が好適に用いら
れる。
【0015】R−NH2の塩としては、アンモニウムク
ロリド、アンモニウムブロミド、アンモニウムアイオダ
イド、炭酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等が好適に
用いられる。
【0016】R−NH2及びその塩の量は溶媒100m
lに対し好ましくは5〜50g用いられる。重合反応の
温度は、通常50〜350℃、好ましくは120〜22
0℃で行われ、反応時間は通常10分〜10時間、好ま
しくは0.5〜5時間である。反応原料の濃度は、溶媒
100ml当りポリマー10〜30gとなるような濃度
で行うことが好ましい。得られるポリマーは例えば下記
繰り返し単位からなるポリエーテルニトリルである。
【0017】
【化4】 (式中、Arは前記と同じ。)
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】実施例1 攪拌装置、ディーンスタルクトラップ、熱電対、アルゴ
ンガス導入管を備えた300mlセパラブルフラスコ
に、2−クロロ−6−ニトロベンゾニトリル7.373
g(0.04モル)、レゾルシノール4.404g
(0.04モル)、無水炭酸カリウム20.7g(0.
15モル)、塩化アンモニウム6.4g(0.12モ
ル)、N−メチルピロリドン(NMP)150mlを入
れ、190〜195℃で2時間加熱攪拌した。この間ト
ルエンを還流させ、共沸により生成する水を除去した。
反応終了後冷却し、生成したポリマーを水中で粉砕し、
温水で3回、メタノールで1回洗浄した後乾燥した。得
られたポリマーの収量は8.0g(収率96%)、還元
粘度(60℃、p−クロロフェノール溶媒中濃度0.2
g/dlで測定)は0.49dl/gで、ガラス転移温
度は147℃、融点は345℃、5%熱分解温度は46
0℃であった。
【0020】実施例2 塩化アンモニウム6.4gに代えて硫酸アンモニウム
8.06g(0.06モル)を使用した他は実施例1と
同様にしてポリマーを得た。得られたポリマーの収量は
7.8g(収率94%)、還元粘度(60℃、p−クロ
ロフェノール溶媒中濃度0.2g/dlで測定)は0.
55dl/gで、ガラス転移温度は147℃、融点は3
45℃、5%熱分解温度は465℃であった。
【0021】比較例1 塩化アンモニウムを使用しなかった他は実施例1と同様
に行った。その結果NMPの分解が起こり、ポリマーは
全く得られなかった。
【0022】実施例3 レゾルシノール4.404gに代えて4,4′−ビフェ
ノール7.45g(0.04モル)を用いた他は実施例
1と同様に行った。得られたポリマーの収量は11.2
g(収率98%)、還元粘度(60℃、p−クロロフェ
ノール溶媒中濃度0.2g/dlで測定)は0.96d
l/gで、ガラス転移温度は218℃、融点は360
℃、5%熱分解温度は550℃であった。
【0023】実施例4 無水炭酸カリウム20.7に代えて、水酸化ナトリウム
3.23g(0.0808モル)を用いた他は実施例1
と同様に行った。得られたポリマーの収量は7.8g
(収率94%)、還元粘度(60℃、p−クロロフェノ
ール、0.2g/dl)は0.60dl/gで、ガラス
転移温度は147℃、融点は345℃、5%熱分解温度
は464℃であった。
【0024】
【発明の効果】本発明により、耐熱性に優れるととも
に、耐溶剤性にも優れた芳香族ポリエーテルニトリルを
ジニトロベンゾニトリル、クロロニトロベンゾニトリル
を原料として容易に得ることが可能になった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジニトロベンゾニトリル又はクロロニト
    ロベンゾニトリルと二価フェノールとを金属化合物の存
    在下、アミド系溶媒中で重合させる際に、反応系中に式
    R−NH2(式中、Rは水素又は炭素数1〜12のアル
    キル基又はアリール基を示す。)で表わされる化合物又
    はその塩を存在させることを特徴とする芳香族ポリエー
    テルニトリルの製造方法。
JP17372392A 1992-06-09 1992-06-09 芳香族ポリエーテルニトリルの製造方法 Pending JPH05339364A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023090099A1 (ja) * 2021-11-18 2023-05-25 本州化学工業株式会社 ポリエーテルニトリルの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023090099A1 (ja) * 2021-11-18 2023-05-25 本州化学工業株式会社 ポリエーテルニトリルの製造方法

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