JPH0533144B2 - - Google Patents

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JPH0533144B2
JPH0533144B2 JP60126446A JP12644685A JPH0533144B2 JP H0533144 B2 JPH0533144 B2 JP H0533144B2 JP 60126446 A JP60126446 A JP 60126446A JP 12644685 A JP12644685 A JP 12644685A JP H0533144 B2 JPH0533144 B2 JP H0533144B2
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Japan
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heat
laminate
layer
parison
lldpe
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Masaki Ooya
Yoshiharu Nishimoto
Kunio Shibuya
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Kureha Corp
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Kureha Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はヒートシール性に優れた可撓性の包装
物を作ることのできる耐熱性積層体に関するもの
であり、線状低密度ポリエチレン(以下、
LLDPEと称す)とαオレフインを8〜30モル%
含むエチレン共重合体(以下、単にエチレン共重
合体と称す)を含む樹脂組成物からなる層をヒー
トシール層とすることを特徴とする。該積層体製
造時この層を内層とするため、開口性に富み容易
にインフレーシヨン法により製造することが可能
であることを特色とするものである。 従来技術 一般にLLDPEや高圧法ポリエチレン等のエチ
レン樹脂は加工性ヒートシール性に優れているた
め、積層体として袋等の製造に使用する時、ヒー
トシール層として使用されている。しかし、高圧
法ポリエチレンは耐熱性に乏しく、LLDPEは耐
熱性に富むものの自己付着性が強くインフレーシ
ヨン法により積層体を製造する際、パリソンの開
口性が乏しく気体封入によるインフレーシヨンが
困難となる場合が多い。一般にパリソンの内層は
積層体のヒートシール層であることが製造工程の
容易さから普通であり、ヒートシール層の開口性
が製造上問題となつている。第1図は一般的なイ
ンフレーシヨン法によるフイルム製造の模式図で
あり、押出機により筒状フイルム(パリソン)1
はニツプローラー2,2′で押しつけられて平面
状にされ、加熱槽4もしくは加熱オーブン5ある
いはその両者中で加熱され、ピンチローラー6,
8の間で気体が封入されインフレーシヨンにより
バルブ7が形成され、巻き取られた延伸フイルム
9が得られる。積層フイルムもこのような方法で
インフレーシヨンされるが、LLDPEを内層とす
る積層体ではこの加熱槽4或いは加熱オーブン5
の加熱に際し、その内層同志が自己付着もしくは
自己粘着を起すためパリソンを再び開口させ気体
を封入してインフレーシヨンすることが困難とな
る場合が多い。その対策として従来は一対のニツ
プローラー2,2′の間にパイル剤と称する離型
剤(動植物性グリセリドもしくはポリアルキレン
グリコール等)を挿入してパリソンの開口性を改
善していた。この開口性の改善は積層体の引き取
り速度が遅く、かつ加熱温度の低い時はパイル剤
方式で充分であるが、加熱温度が比較的高いとか
引き取り速度が速い場合はパイル剤の使用のみで
は開口性が不十分で所望の厚さの積層体を得るこ
とが困難であつた。またパイル剤の量を増すとフ
イルムの透明性を害するという問題も生じ、美麗
な包装物を得ることができない場合が往々生じ
た。また、開口性の改善のために、LLDPEにい
わゆる耐ブロツキング剤[高級アルコール、高級
脂肪酸及びその誘導体(エステル、アミド)]等
を混合することも行なわれるが、この場合も大量
の使用は透明性を害するので好ましくない。更に
LLDPEに他のオレフイン樹脂を適当量混合する
ことも考えられるが、耐熱性、ヒートシール性、
自己付着性、透明性等を満足するものは本発明者
等の知る範囲においては見出されていない。 発明が解決しようとする問題点 本発明者等は耐熱性を有する自己シール性樹脂
層のヒートシール性、透明性を維持しつつ、その
開口性を改善すべく鋭意検討を行なつた結果、
LLDPEに前記の特定のエチレン強重合体を特定
量混合した組成物をヒートシール層とする積層体
が耐熱性にすぐれ、かつ積層体の引き取り速度が
速い場合でも、開口性が良く透明な積層フイルム
が得られるという知見を得、本発明に到達した。 発明の構成 すなわち本発明は、結晶融点110〜130℃、密度
0.910〜0.950の線状低密度ポリエチレン100重量
部と、α−オレフインを8〜30モル%含み下記の
要件(A)〜(C)を具備するエチレン共重合体1〜100
重量部を含む樹脂組成分からなる層をヒートシー
ル層とする耐熱性積層体; (A) 密度;0.85〜0.91未満 (B) X線結晶化度;60%以下 (C) 結晶融点;115〜130℃ を提供するものである。 具体的な説明 本発明のヒートシール層を構成する樹脂組成物
の一成分であるLLDPEは、エチレンとα−オレ
フインからなる結晶融点が110〜130℃、密度が
0.910〜0.950の低密度のエチレン共重合体で、耐
熱性を有すると共にヒートシール性、加工性に優
れた樹脂である。α−オレフインとしてはブテン
−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、
ヘキセン−1、オクテン−1などの炭素数18以下
のものが用いられ、α−オレフインの量は通常コ
ポリマー中で10モル%以下の範囲である。この
LLDPEとしてはX線結晶化度が60%以下のもの
が好ましく用いられ、市販品としては、例えばウ
ルトゼツクス、ネオゼツクス(いずれも三井石油
化学工業(株)社製品)、ダウレツクス(ダウケミカ
ル社製品)などがある。 本発明に係わる樹脂組成物の他の成分として前
記のエチレン共重合体を用いることが本発明の特
色であつて、このエチレン共重合体はα−オレフ
インを8〜30モル%好ましくは16〜30モル%含む
エチレン共重合体であつて次の性質を具備してい
る。 (A) 密度;0.85〜0.91未満 (B) X線結晶化度;60%以下 (C) 結晶融点;115〜130℃ 該エチレン共重合体に使用されるα−オレフイ
ンは炭素数3〜6のα−オレフインから選ばれる
ものであり、好ましくはプロピレン、ブデン−1
が流動配向が生じ難く自己付着性改善効果が大き
いので使用される。 α−オレフインの量が8モル%未満の場合は、
樹脂の流動配向が相対的に生じ易く、樹脂表面が
平滑になり易く自己付着を生じ易い。また30モル
%より大であると常温での剛性が低過ぎること及
び耐熱性が低下するので好ましくない。 本発明において密度はASTM:D1505−68に
基づいて測定される。X線結晶化度は高分子固体
中の結晶領域の重量分率で定義され、その測定方
法は岡村等著「高分子化学序論」化学同人刊行、
1973年第1版、85〜86頁に例示される方法で行な
つた。また、結晶融点はASTM:D3417−82に
基づき差動走査型熱量計(パーキンエルマー社製
IB型)を用いて行ない得られた融解曲線の最大
値を示す温度を採用した。 上記のLLDPEと該エチレン共重合体の混合割
合はLLDPE100重量部に対し該エチレン共重合体
1〜100重量部、好ましくは5〜60重量部が用い
られる。該エチレン共重合体が1重量部より少な
いと自己付着性が大きくなつて、開口性が乏しく
なり、本発明の目的を達することができない。ま
た、該エチレン共重合体が100重量部より大とな
るとLLDPEに帰因する剛性、透明性、耐熱性を
損なうおそれがある。本発明ではこのように
LLDPEに該エチレン共重合体を適当量混合する
ことにより比較的速い積層体パリソンの引き取り
速度においても容易に開口することが可能とな
る。環状ダイからパリソンを引き取る速度が速い
と、一般に樹脂の流動配向が生じ、この流動配向
により樹脂表面が平滑となり、自己付着し易くな
るが、該エチレン共重合体はLLDPEに比し、α
−オレフインコモノマーの炭素数が比較的小さい
ため、同じ分子量ではラメラ結晶間を結ぶタイ分
岐鎖が少なく、その分だけ流動配向を生じ難く、
結果として自己付着し難くなるものと思われる。
高圧法ポリエチレンも流動配向し難いものではあ
るが、高圧法ポリエチレンを配合した場合には耐
熱性が低下する。また、耐熱性のあるX線結晶化
度が60%より大きいプロピレン単独重合体又はプ
ロピレンを主とするエチレン共重合体の添加によ
つても自己付着性は軽減されるが、ヒートシール
可能な温度巾が非常に狭くなり高速製袋が困難と
なる。このようにLLDPEと該エチレン共重合体
の特定割合の混合物はヒートシール性がよく、か
つ引き取り速度の速い場合でも優れた開口性を有
するのでヒートシール層として好適である。しか
し、このフイルム一層のみでは種々の目的の包装
に使用するには不十分であり、他の熱可塑性樹脂
と積層して使用される。このような熱可塑性樹脂
がヒートシール層以外の外層として使用される場
合には、一般に耐熱性のため結晶融点が95℃以上
の熱可塑性樹脂が使用される。例えばオレフイン
樹脂、機械的強度を付与するのに適したナイロン
−6、ナイロン66等のポリアミド、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
のポリエステル、ガスバリヤー性を付与するのに
適したガスバリヤー樹脂等が用いられる。食品包
装用には食品の長期保存性を改良するためガスバ
リヤー層を含むことが望ましく、このためには塩
化ビニリデン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体鹸化物等を含む層を少なくとも1層有すること
が好ましい。 また、ヒートシール層と他の樹脂層との接着性
を向上させるため接着性樹脂層を設けることも好
ましい。接着性樹脂としては溶融押出しが可能な
公知の接着性樹脂が用いられる。接着性樹脂とし
てはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
エチルアクリレート共重合体、共役ジエン−芳香
族ビニル共重合体及びそれらの誘導体や他のオレ
フイン樹脂の誘導体が好ましい。これらの誘導体
としては不飽和カルボ酸若しくはその無水物をグ
ラフト付加重合させた重合体もしくはその塩が使
用される。 本発明の積層体はヒートシール層として
LLDPE、該エチレン共重合体を含む樹脂組成物
からなる層を少なくとも1層有することが必須要
件であるが、その他に上記のように熱可塑性樹脂
層を少なくとも1層有し、層数は少なくとも2層
以上であり、用途に応じて適当な層数が選ばれ
る。特にガスバリヤー層を芯層とする場合には接
着層を含めて少なくとも5層以上となる。 本発明の積層体は一般公知のインフレーシヨン
法により製造される。すなわち、積層数に応じた
押出機を用いて、例えば特開昭53−82888号公報
に開示されたものに類似した環状ダイを使用して
パリソンに押出され、このパリソンはダイ直下で
一旦冷却された後、ニツプローラーで折り畳まれ
(この際、パイル剤を使用してもしなくてもよい)
例えば40〜100℃の一定温度に加熱され、気体を
封入しインフレーシヨンされ、2軸延伸積層フイ
ルムが得られる。加熱は熱水浴、油浴により行な
われるか、バルブ自身を熱風あるいは赤外線等を
使用した加熱オーブンを通過せしめること、もし
くはそれらの併用により行なわれることが好まし
い。挿入される気体としては空気、窒素ガス、炭
酸ガス等が例示される。 本発明の積層体は一般に厚さが5〜200μのフ
イルムとして用いられ、そのヒートシール層の厚
みは全厚みの約20〜90%が好ましい。 発明の効果 本発明に係わる耐熱性積層体は内層をなす1層
がLLDPEと該エチレン共重合体からなりたつて
いるので耐熱性を有しかつヒートシール性に優れ
ている。しかもこの層は自己付着し難いので、積
層体がパリソンとして押出されニツプローラーで
折り畳まれ、一定温度に加熱された後インフレー
シヨンされる場合に極めて開口性がよく、引き取
り速度が極めて速い場合でも容易に開口されイン
フレーシヨンによる延伸が容易となる。このた
め、生産速度が大となり、またパイル剤を使用す
るにしても少量ですみ、耐ブロツキング剤も必要
としないので透明性に優れている。 参考例 1〜6 LLDPE100重量部に対し該エチレン共重合体の
混合量を第1表のように変え、そのヒートシール
性及び自己付着性を試験した。 試験方法 LLDPEとして三井石油化学工業(株)社製ウルト
ゼツクスを使用した。結晶融点120℃、密度0.92、
X線結晶化度45%であつた。該エチレン共重合体
としてエチレン−プロピレン共重合体(プロピレ
ン含有量20モル%)を使用した。この結晶融点は
118℃、X線結晶化度45%、密度0.906であつた。
このLLDPEと該エチレン共重合体の各組成物を
T−ダイ押出設備により押出し約60μの単層フイ
ルムを得た。 (イ) 自己付着力の測定 ヒートシール試験装置(テスター産業(株)製)
を用いて圧着巾3mmの加熱棒を0.5Kg/cm2で5
秒間の条件にして使用した。試料巾10mmの2枚
の上記フイルムを合わせ、その上から加熱棒を
温度を変えて熱圧着させた。Instron1122型引
張試験機(Instron(株)製)を用いて、試片の自
己付着部分を中心にしながら、その両端を引張
速度500mm/分でT剥離させた。測定温度は23
±2℃であつた。 (ロ) 曇り度 上述のフイルムの両表面に流動パラフインを
塗布し、フイルムの内部曇り度のみ測定し得る
状態にした。測定はNDH−〓80型曇り度計
(日本電色工業(株)製)を用いた。 (ハ) ヒートシール強度の測定 上述のヒートシール試験装置を用い、圧着巾
3mmの加熱棒を260℃に加熱しておき、試料巾
10mmの2枚の当該フイルムを合わせ、その上か
ら加熱棒を加圧2.3Kg/cm2で0.3秒間の条件にし
て圧着させて試料を作製した。このヒートシー
ル強度は(イ)と同じ方法でInstron1122型引張試
験機で測定した。 結果を第1表に示す、参考例2〜5が本発明
の組成物からなるフイルムであつて、いずれの
温度においてもLLDPE単独フイルムに比し、
自己付着力の小さいことを示している。参考例
6はLLDPEに外部滑剤[花王石鹸(株)商品名ル
ナツクS−40(ステアリン酸モノアミド系)]を
添加したもの、参考例7は複合滑剤(三井石油
化学工業(株)商品名#AB−10)を添加したもの
で自己付着性は小であるが、曇り度が大で透明
性の劣ることを示している。参考例8は自己付
着力は比較的小さいが曇り度が大きく、ヒート
シールの強さも不満足であつた。
【表】
【表】 *1 プロピレン−エチレン共重合体、昭和電
工(株)

商品名シヨウアロマー EG110、結晶融
点135℃
実施例 1 筒状積層体の材質構成は外層/接着層/芯層/
接着層/内層からなり内層はLLDPE100重量部と
該エチレン共重合体30重量部を含む樹脂組成物か
ら形成された。使用したLLDPEと該エチレン共
重合体はいずれも参考例で使用したものである。
芯層は塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体(呉
羽化学工業(株)商品名クレハロン)、外層は
LLDPE、接着層はエチレン−エチルアクリレー
ト共重合体のマレイン酸グラフト物(エチルアク
リレート含有率15%、マレイン酸含有率0.2%、
結晶融点92℃)である。この材質構成を特公昭55
−2192号公報に開示される環状ダイスより共押出
法で溶融成形する。ついで、この積層体のパリソ
ンを図1に示す2軸延伸装置に通すが、パイル剤
による内層処理はしなに。このパリソンを95℃の
熱水に5秒間通して加熱した後に(加熱オーブン
を使用しない)パリソンの端を開口し、そこから
空気を挿入することで膨脹させでバブルを形成さ
せると共に分子的に配向されるまで2軸延伸して
熱収縮性の耐熱性積層体(内層厚み26μ、芯層厚
み10μ、外層厚み10μ、接着層厚み夫々2μ、全層
厚み50μ)を得た。このときの積層体の引き取り
速度は毎分60mと比較的速いにも拘らず、容易に
パリソンの端を開口させて、そこから0.5Kg/cm2
の圧力の空気を挿入することができて、バブルを
形成させることができた。 実施例 2 加熱前のパリソンをパイル剤(大豆油)で内部
処理することに変更した以外は実施例1と全く同
様に耐熱性積層体を製造すると、この積層体の引
き取り速度は毎分70mまで増加させても、容易に
空気を挿入できてバブルを形成させることができ
た。 比較例 1 筒状積層体の材質構成に於いて、その内層を
LLDPE単独に変更した以外は実施例1と全く同
様に耐熱性積層体を製造することを試みたが、こ
の積層体の引き取り速度を毎分5mまで低下させ
ても、2Kg/cm2の圧力の空気を挿入させてパリソ
ンを開口させることができず、バブルを形成させ
るに至らなかつた。 比較例 2 加熱前のパリソンをパイル剤(大豆油)による
内部処理することに変更した以外は比較例1と全
く同様に耐熱性積層体を製造すると、この積層体
の引き取り速度が毎分5mと遅いときには、2
Kg/cm2の圧力の空気をかろうじて挿入させてパリ
ソンを開口させることができ、バブルを形成させ
ることができた。しかし、通常用いられる引き取
り速度である毎分50mでは、2Kg/cm2の圧力の空
気を用いてもパリソンへの空気の挿入が充分にで
きず、バブルを形成させるに至らなかつた。 実施例 3 筒状積層体の材質構成に於いて、その内層を実
施例1に用いた該エチレン共重合体の1.25重量部
とLLDPEの100重量部を含む樹脂組成物に変更し
た以外は実施例1と全く同様に耐熱性積層体を製
造すると、2Kg/cm2の圧力の空気をパリソンへ挿
入することで毎分60mの引き取り速度でのバブル
形成が容易にできた。 しかし、0.5Kg/cm2の圧力の空気を用いたとき
は、パリソンの空気の挿入に時間がかかり、通常
の引き取り速度である毎分50mでのバブル形成が
可能であるに留まつた。 比較例 3 筒状積層体の材質構成に於いて、その内層を実
施例1で用いた該エチレン共重合体の200重量部
とLLDPEの100重量部とを混練した樹脂組成物に
変更した以外は実施例1と全く同様に耐熱性積層
体を製造すると、0.5Kg/cm2の圧力の空気をパリ
ソンへ挿入することで毎分40mの引き取り速度で
のバブル形成が容易にできた。 しかし、積層体の剛性が14Kg/mm2と小さいた
め、筒状積層体から作る包装袋は柔らかく、充填
物を投入する作業が困難となつた。 実施例 4 筒状積層体の材質構成に於いて、その内層を該
エチレン共重合体の5重量部とLLDPEの100重量
部を含む樹脂組成物に変更した以外は実施例1と
全く同様に耐熱性積層体を製造すると、0.5Kg/
cm2の圧力の空気をパリソンへ挿入することで毎分
60mの引き取り速度でバブル形成ができた。 実施例 5 筒状積層体の材質構成に於いて、その芯層をエ
チレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物(クラレ(株)
EVAL # EP−E)に変更した以外は実施例1
と全く同様に耐熱性積層体を製造すると、0.5
Kg/cm2の圧力の空気をパリソンへ挿入することで
毎分60mの引き取り速度でバブル形成ができた。 実施例 6 筒状積層体の材質構成に於いて、その芯層をア
クリルニトリル共重合体(三井東圧化学(株)製
Barex# 210)に変更した以外は実施例1と全く
同様にして耐熱性積層体を製造すると、0.5Kg/
cm2の圧力の空気をパリソンへ挿入することで毎分
60mの引き取り速度でのバブル形成ができた。 実施例 7 筒状積層体の材質構成は外層/接着層/内層か
ら成り、内層は実施例1と同じ組成の樹脂組成
物、外層は中密度ポリエチレン(三井石油化学工
業(株)製 Neozex# 2006H、結晶融点120℃、接着
層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル
含有率15%)である。この材質構成で熱収縮性の
耐熱性積層体(内層厚み30μ、外層厚み18μ、接
着層厚み2μ、全層厚み50μ)を実施例1と同様に
製造すると、0.5Kg/cm2の圧力の空気をパリソン
へ挿入することで毎分60mの引き取り速度でのバ
ブル形成ができた。 実施例 8 加熱浴を使用せず加熱オーブン中で加熱し、パ
リソンの加熱が110℃の熱風と赤外線放射器によ
り行なわれることに変更した以外は実施例2と全
く同様に耐熱性積層体を製造すると、0.5Kg/cm2
の圧力の空気をパリソンへ挿入することで毎分60
mの引き取り速度でのバブル形成ができた。 実施例 9 パリソンの加熱延伸方法が、加熱浴による加熱
と乾熱加熱を主とする加熱との併用であることに
於いて、熱媒が95℃の熱水で、110℃の熱風と赤
外線放射器によりパリソンが加熱されることに変
更した以外は実施例2と全く同様に耐熱性積層体
を製造すると、0.5Kg/cm2の圧力の空気をパリソ
ンへ挿入することで毎分60mの引き取り速度での
バブル形成ができた。 上述の実施例及び比較例について、積層体の製
造性、パリソンの自己付着力及びその積層体のガ
スバリヤー性を第2表にまとめる。
【表】 定した。
【図面の簡単な説明】
第1図はパイル剤処理を行なうフイルムの製造
装置の模式図であり、加熱浴と加熱オーブンを併
用した場合の例を示す。 1……パリソン、2,2′……ニツプローラー、
3……パイル剤、4……加熱浴、5……加熱オー
ブン、6……ピンチローラー、7……バブル、8
……テークアツプローラー、9……巻き上げられ
た原反。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 結晶融点110〜130℃、密度0.910〜0.950の線
    状低密度ポリエチレン100重量部と、α−オレフ
    インを8〜30モル%含み下記の要件(A)〜(C)を具備
    するエチレン共重合体1〜100重量部を含む樹脂
    組成物からなる層をヒートシール層とする耐熱性
    積層体; (A) 密度;0.85〜0.91未満 (B) X線結晶化度;60%以下 (C) 結晶融点;115〜130℃。 2 積層体がガスバリヤー層を少なくとも1層有
    するものである特許請求の範囲第1項に記載の耐
    熱性積層体。
JP12644685A 1985-06-11 1985-06-11 耐熱性積層体 Granted JPS61284439A (ja)

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