JPH05331286A - ポリイミド化合物およびその製造方法ならびにその原料ジアミン化合物 - Google Patents

ポリイミド化合物およびその製造方法ならびにその原料ジアミン化合物

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JPH05331286A
JPH05331286A JP4142791A JP14279192A JPH05331286A JP H05331286 A JPH05331286 A JP H05331286A JP 4142791 A JP4142791 A JP 4142791A JP 14279192 A JP14279192 A JP 14279192A JP H05331286 A JPH05331286 A JP H05331286A
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polyimide
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Yoshio Imai
淑夫 今井
Masaaki Kakimoto
雅明 柿本
Mina Ishida
美奈 石田
Yuichi Ito
祐一 伊藤
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、有機薄膜EL(エレクトロルミネセ
ンス)素子用や有機薄膜光電池用の正孔輸送材料、ある
いは電子写真用のキャリア輸送材料としてふさわしい新
規な耐熱性ポリイミド化合物およびその製造方法とその
モノマー成分であるジアミン化合物に関する。 【構成】一般式(化1)で表わされる繰り返し構造を含
むことを特徴とするポリイミド化合物であり、一般式
(化2)で表わされる繰り返し構造を含むポリアミド酸
およびその誘導体化合物の環化反応により合成されるこ
とを特徴とするポリイミド化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機薄膜EL(エレク
トロルミネセンス)素子用や有機薄膜光電池用の正孔輸
送材料、あるいは電子写真用のキャリア輸送材料として
ふさわしい新規な耐熱性ポリイミド化合物およびその製
造方法とそのモノマー成分であるジアミン化合物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】イーストマン・コダック社のC.W.T
angらにより開発された有機薄膜EL素子は、特開昭
59−194393号公報、特開昭63−264692
号公報、特開昭63−295695号公報、アプライド
・フィジックス・レター第51巻第12号第913頁
(1987年)、およびジャーナル・オブ・アプライド
フィジックス第65巻第9号第3610頁(1989
年)等によれば、一般的には陽極、有機正孔注入輸送層
(以下、単に正孔輸送層またはキャリア輸送層という場
合もある)、電子輸送発光層、陰極の順に構成され、以
下のように作られている。
【0003】まず、ガラスや樹脂フィルム等の透明絶縁
性の基板上に蒸着又はスパッタリング法等でインジウム
とスズの複合酸化物(以下ITOという)の透明導電性
被膜の陽極が形成される。次に有機正孔注入輸送層とし
て銅フタロシアニン、あるいは(化4)で示される化合
物:
【0004】
【化4】
【0005】1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノ
フェニル)シクロヘキサン(融点181.4℃〜18
2.4℃)、あるいは(化5)で示される化合物:
【0006】
【化5】
【0007】N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル
−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(融点1
20℃)等のテトラアリールジアミンを、0.1μm程
度以下の厚さに単層または積層して蒸着して形成する。
【0008】次に、有機正孔注入輸送層上にトリスアル
ミニウムオキシン錯体等の有機蛍光体を0.1μm程度
以下の厚さで蒸着し、有機電子輸送発光層を形成する。
最後に、その上に陰極としてMg:Ag,Ag:Eu,
Mg:Cu,Mg:In,Mg:Sn等の合金を共蒸着
により2000Å程度蒸着している。
【0009】また、アプライド・フィズィックス・レタ
ー第57巻第6号第531頁(1990年)によると、
安達らは有機電子輸送発光層を、2種類の材料を積層す
ることにより有機発光層と有機電子注入輸送層とに分け
た素子を作製した。この素子は、ITOの陽極上に有機
正孔注入輸送層としてN,N’−ジフェニル−N,N’
−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル
−4,4’−ジアミン(融点159〜163℃)、有機
発光層として1−〔4−N,N−ビス(p−メトキシフ
ェニル)アミノスチリル〕ナフタレン、有機電子注入輸
送層として2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−
ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以
下、単にBPBDという)、陰極としてMgとAgの合
金を順に積層している。
【0010】しかし、上記で示した有機正孔注入輸送材
料は、銅フタロシアニンは耐熱性ではあるが蒸着法以外
の成膜方法は適用し難い、可視光線波長領域の吸収が大
きい、結晶性であるために蒸着膜が凸凹になり素子が電
気短絡し易くなるといった問題があった。(化4)(化
5)で示した化合物は、非晶質で平滑な蒸着膜が得られ
るが、融点が低く、素子作成プロセスや素子駆動時の発
熱により融解しやすい、また、トルエン、クロロホルム
等一般の有機溶媒に溶けてしまうため、これらの層上に
他の正孔輸送材料や発光層材料をスピンコート法等の低
コストな有機溶剤を用いた塗布法で成膜することは困難
であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、有機
薄膜EL素子の正孔注入輸送材料の性質として次の3点
の項目が求められている。 1.透光性で平滑な0.1μm以下の厚さの膜がスピン
コート法等の有機溶剤を用いた塗布法で形成できる。 2.正孔輸送能力が大きいこと。 3.250℃以上の高い耐熱性と一般の有機溶媒に対し
難溶化できること。 本発明では、以上の課題を解決し、耐熱性が高く、溶剤
を用いた成膜法にも適した有機薄膜EL素子用正孔注入
輸送材料、および有機薄膜光電池用正孔輸送材料、電子
写真用キャリア輸送材料にも応用できる新規なポリイミ
ド化合物およびその製造方法とその原料となる新規なジ
アミン化合物を提供するものである。
【0012】正孔注入輸送材料の正孔輸送能力を大きく
し、陽極と発光層間のキャリアの移動をスムーズにする
ためには以下の項目が考えられる。 1.分子中に正孔輸送単位となるトリフェニルアミン等
の芳香族3級アミンを多く含ませる。 2.分子内の共役長を長くする。 3.正孔注入輸送材料の仕事関数が陽極と発光層の仕事
関数の中間近くになるようにし、異なる仕事関数を持つ
正孔輸送材料を積層して用いる時はその仕事関数が段階
状に並ぶように配置する〔伊藤等、日本化学会第62秋
季年会予稿集、第876頁(1991年)〕。
【0013】一般的に用いられている陽極のITOの仕
事関数は、理研計器(株)製AC−1により測定すると
4.6〜5.0eV程度であり、また良く用いられてい
る有機電子輸送発光物質であるアルミニウムオキシン錯
体の仕事関数は約5.8eVであるから、5.0〜5.
7eV程度の仕事関数を持つ物質が正孔注入輸送材料と
して使える可能性がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(化1)で表わされる繰り返し構造を含むことを特
徴とするポリイミド化合物であり、そのポリイミド化合
物が、一般式(化2)で表わされる繰り返し構造を含む
ポリアミド酸およびその誘導体化合物の環化反応により
合成されることを特徴とするポリイミド化合物の製造方
法である。以上に述べた観点から研究を行った結果、一
般式(化1)で表わされる本発明による新規なポリイミ
ド化合物が正孔注入輸送層用材料として優れた性能を持
つことを見い出した。
【0015】このポリイミド化合物のジアミン成分は、
一般式(化3)で示す新規なN.N’−ジフェニル−
N.N’−ビス(4−アミノフェニル)−1.1’−ビ
フェニル−4−4’−ジアミン〔以下ジアミノテトラフ
ェニルベンジジン(DATPB)という〕であり、トリ
フェニルアミン分子が2つ共役して結合した構造で5.
4eVの仕事関数を持つことから、酸二無水物等と重付
加一脱水閉環反応を行うことにより耐熱性と正孔注入輸
送能力が高いポリイミド化合物を得ることができた。
【0016】このポリイミド化合物は、前駆体の一般式
(化2)で表わすポリアミド酸およびその誘導体化合物
の段階で、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチル
スルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド(D
MAc)、ピリジン・テトラヒドロフラン等の有機溶媒
に容易に溶け、スピンコート等の溶剤を用いた塗布法等
により成膜することができる。
【0017】成膜後、得られたポリアミド酸およびその
誘導体化合物の膜は、ベンゼン、無水酢酸、ピリジンの
混合溶媒で処理するか、または300℃程度に加熱して
脱水環化を行なうことにより室温では有機溶媒に対して
難溶な一般式(化1)で表わされるポリイミド化合物と
なることにより、さらに他の正孔注入輸送材料や発光層
材料をスピンコート法により積層して形成することもで
きる。
【0018】DATPBは、N,N’−ジフェニルベン
ジジンとp−フルオロベンゼンとを水素化ナトリウム存
在下DMSO中で反応させて得たN,N’−ジフェニル
−N,N’−ビス(4−ニトロフェニル)−1,1’−
ビフェニル−4,4’−ジアミン〔以下ジニトロテトラ
フェニルベンジジン(DNTPB)と略す〕をヘルツ法
により接触還元して合成した。
【0019】得られたDATPBと、下記の一般式(化
6)で示すテトラカルボン酸二無水物、具体的には無水
ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物(BTDA)、ジフェニルスルホンテ
トラカルボン酸二無水物(DSDA)、ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物(BPDA)、ジフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物(ODDA)、ジフェニル
ヘキサフルオロプロパンテトラカルボン酸二無水物(6
FDA)から選ばれるテトラカルボン酸二無水物とをD
MAc等の有機溶媒中に等モル分子量ずつ溶かし、室温
程度以下の反応温度で開環重付加反応させ、本発明にお
ける一般式(化2)で表わされる新規なポリアミド酸化
合物を得た。
【0020】
【化6】
【0021】このポリアミド酸化合物を前述した方法に
より脱水環化すると一般式(化1)で示すポリイミド化
合物となる。本発明のポリイミド化合物は、前述した以
外の次の方法によっても合成することができる。第2の
方法としては、DATPBと一般式(化7)で表わされ
るテトラカルボン酸ジチオ無水物との脱硫化水素環化反
応によっても得ることができる。
【0022】
【化7】
【0023】第3の方法としては、DATPBにホスゲ
ンを反応させて得られる(化8)で示されるジイソシア
ナート化合物を、一般式(化6)または(化7)で示さ
れる酸二無水物と反応させて得ることもできる。
【0024】
【化8】
【0025】また、重合度を調節するために4−アミノ
ジフェニルアミンや4−アミノトリフェニルアミン等の
末端キャッピング剤を重合反応時に添加することを行な
ってもよい。本発明におけるポリイミド化合物の成膜方
法は、加熱により有機溶媒に可溶なものについては、ポ
リイミド化合物自体を加熱した有機溶媒に溶かしてスピ
ンコート法やディプコート法により成膜することも可能
である。
【0026】また、真空または不活性気体中でDATP
Bまたは(化8)で示すジイソシアナートを含む成分
と、テトラカルボン酸二無水物またはテトラカルボン酸
ジチオ無水物を含む成分を、別々の蒸発源より加熱した
基板上に蒸着し、基板上で反応させることによりポリア
ミド酸化合物およびポリイミド化合物を成膜することも
できる。
【0027】また、100Å以下の厚さに成膜したい場
合には、次の方法が有効である。ポリアミド酸化合物の
くり返し単位の2倍モル量の、炭素数16〜22程度の
長鎖アルキル基を有するN,N−ジメチル−n−オクタ
デシルアミン等の第3級アミンを、本発明のポリアミド
酸化合物のDMAcやピリジン等の溶液に添加するとカ
ルボキシル基に付加する。これを水面上に滴下し展開す
ると単分子膜を形成可能である。
【0028】この膜をラングミュアーブロジェット法に
より基板上に成膜し、無水酢酸処理や減圧下で加熱処理
を行なうと、長鎖アルキルアミンは脱離し、閉環脱水反
応によりポリイミド化合物が生成する。
【0029】また、本発明のポリイミド化合物の膜をパ
ターンニングしたい場合には、(化9)で示す化合物と
DATPBを反応させて得られる本発明におけるポリア
ミド酸化合物のエステル誘導体を基板上にスピンコート
法等で成膜した後、マスクをかける等の手段により必要
な部分を露光または、電子線を照射し架橋反応をおこさ
せ現像液に対して不溶化させることによりパターンニン
グが可能である。パターンニング後に基板を減圧下で3
00℃程度に加熱すると、感光性基がアルコールとして
脱離するとともに閉環反応によりポリイミド化合物が生
成する。
【0030】
【化9】
【0031】このようにして得られたポリイミドを正孔
注入輸送層として銅フタロシアニン蒸着膜上にスピンコ
ート法で形成し、発光層としてアルミニウムオキシン錯
体、陰極としてMg合金を蒸着することにより、600
0cd/m2 以上の黄緑色発光する高輝度EL素子を得
ることができる。
【0032】また、逆に、有機薄膜EL素子に有機薄膜
の吸収波長の光を照射すると、光起電力を発生する光電
池として機能し、解放端光起電力約1.9Vが得られ
る。発光層の有機蛍光体の代わりに太陽光線吸収に適し
たフタロシアニン系やペリレン系有機色素を用いれば太
陽電池にもなる。
【0033】
【作用】本発明によるポリイミド化合物の膜は、有機薄
膜EL素子の正孔注入輸送層として使われる50Å〜1
000Å(0.1μm)程度の膜厚においては十分に可
視光線を透過し、また300℃程度の高いガラス転移温
度を持つため、素子作製プロセスや素子駆動時のジュー
ル熱による素子の加熱に対しても十分な耐性を持つ。
【0034】また、本発明のポリイミド化合物を電子写
真における機能分離型感光体におけるキャリア輸送材料
として用いる場合には、コロナ社刊、電子写真学会編
「電子写真技術の基礎と応用」第441頁に有機系のキ
ャリア発生材料として記載されているペリレン系、多環
キノン系、フタロシアニン系、アゾ系等の有機色素やS
e,Se−Te,CdS,アモルファスSi等の無機材
料を含むキャリア発生層上に成膜することにより、キャ
リア輸送層を形成することができる。以下実施例により
具体的に本発明を説明する。
【0035】
【実施例】
<実施例1> 〔DNTPBの合成〕水素化ナトリウム4.80g
(0.20モル)、N,N’−ジフェニルベンジジン3
3.64g(0.10モル)、p−フルオロベンゼン2
0.6ml(0.20モル)を400mlのDMSO中
に順に加え、窒素雰囲気下発熱が治まるまで攪拌した。
その後さらに100℃で12時間攪拌した後放冷し、少
量のメタノールを加え、飽和食塩水に投入しDNTPB
を析出させた。
【0036】析出したDNTPBは、ろ取、乾燥後ベン
ゼン/エタノール(1/2)の混合溶媒で再結晶し橙色
の結晶を得た。 収量:41.89g 収率:72.4% 融点:201.2℃(DTA 20℃/min) IR(KBr法):1584,1313cm-1(N
2 ) 元素分析〔C36264 4 〕: C(%) H(%) N(%) 計算値 74.73 4.53 9.68 実測値 74.80 4.51 9.6013 C−NMR(CDCl3 ):153.3,145.6,145.0,140.4,13
7.2,130.0,128.2,126.5,126.4,125.9,125.5,118.6ppm
【0037】〔DATPBの合成〕攪拌子を備えた50
0mlのなすフラスコにDNTPB34.7176g
(60mモル)を秤量し、ジメチルホルムアミド(DM
F)360mlを加えて60℃の油浴に浸して溶解す
る。この溶液に10%パラジウム活性炭を6g加え、水
素雰囲気下とした後、反応を開始する。水素の消費が停
止するまで激しく攪拌を続ける。反応終了後、活性炭を
濾別し、ある程度減圧下で溶媒を濃縮した後、水浴中の
窒素置換した水に投入した。析出物は、濾過後減圧下に
乾燥させた。これを蒸留することにより精製し、淡黄色
の固体を得た。
【0038】 収量:11.9932g 収率:38.5% 融点:288.9℃(DTA 20℃/min,N
2 中) IRスペクトル(KBr法):3463,3376cm
-1(N−H)図1に示す。 元素分析〔C36304 〕: C(%) H(%) N(%) 計算値 83.37 5.83 10.80 実測値 83.53 5.60 10.6313 C−NMR(DMSO−d6 ):149.0,148.0,147.6,
136.4,133.7,130.4,129.4,127.9,123.0,122.7,116.3ppm 図2に示す。
【0039】<実施例2> (実施例2−1) DATPBとPMDAからのポリアミド酸化合物の合成 DATPB1.2967g(2.5mモル)を10ml
のDMAcに溶かし、PMDA0.5453g(2.5
mモル)を加えて窒素下12〜15℃で1時間攪拌し
た。さらに20〜25℃で5時間攪拌した後、350m
lの蒸留水中に投入しポリアミド酸化合物を析出させ、
ろ取、減圧乾燥した。
【0040】収量:1.84g 収率:100% 固有粘度(対数粘度:DMAc中30℃ 0.5g/d
lの濃度で測定)0.57dl/g IRスペクトル(KBr法)図3に示す。
【0041】(実施例2−2) ポリイミド化合物の合成 実施例2−1で得られたポリアミド酸化合物のDMAc
溶液をガラス板上にキャストし成膜した後、減圧下10
0℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間加
熱しポリイミド化合物を得た。
【0042】固有粘度(濃硫酸中30℃、0.5g/d
lの濃度で測定)0.85gl/g ガラス転移温度(DSCで窒素中20℃/minの昇温
で測定)361℃ IRスペクトル(ATR法) 図4に示す。 仕事関数(大気下光電子放出法) 5.5eV
【0043】<実施例3〜7>実施例2−1のPMDA
に代えてテトラカルボン酸二無水物をBTDA,DSD
A,BPDA,ODDA,6FDAをそれぞれ用いて同
様に合成し分析を行ない実施例2のデータも含めて表1
にまとめた。
【0044】<実施例8>実施例2〜7で得られたポリ
イミド化合物の溶解性を硫酸、NMP,DMAc,DM
F(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMI(1,3
−ジメチル−2−イミダゾリドン)、Py(ピリジ
ン),m−Cre(m−クレゾール),DMSO,クロ
ロホルム,THF(テトラヒドロフラン)について試験
し表2にまとめた。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明による新規なポリイミド化合物
は、従来用いられている低分子の正孔注入輸送材料であ
るN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチル
フェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミ
ンのガラス転移温度52℃を大巾に上まわる293℃〜
361℃のガラス転移温度を持ち、しかもスピンコート
法やラングミュアーブロジェット法等の多様な成膜製造
方法を適用でき有機薄膜EL素子および有機薄膜光電池
に有用である。また、本発明における新規なジアミン化
合物(DATPB)は本発明のポリイミド化合物の合成
原料として有用である。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジアミン化合物(DATPB)の赤外
線吸収スペクトルを示すグラフ図である。
【図2】本発明のジアミン化合物(DATPB)の13
−NMRスペクトルを示すグラフ図である。
【図3】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸収
スペクトルを示すグラフ図である。
【図4】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸収
スペクトルを示すグラフ図である。
【図5】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸収
スペクトルを示すグラフ図である。
【図6】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸収
スペクトルを示すグラフ図である。
【図7】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸収
スペクトルを示すグラフ図である。
【図8】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸収
スペクトルを示すグラフ図である。
【図9】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸収
スペクトルを示すグラフ図である。
【図10】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸
収スペクトルを示すグラフ図である。
【図11】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸
収スペクトルを示すグラフ図である。
【図12】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸
収スペクトルを示すグラフ図である。
【図13】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸
収スペクトルを示すグラフ図である。
【図14】本発明におけるポリイミド化合物の赤外線吸
収スペクトルを示すグラフ図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(化1)で表わされる繰り返
    し構造を含むことを特徴とするポリイミド化合物。 【化1】
  2. 【請求項2】下記の一般式(化2)で表わされる繰り返
    し構造を含むポリアミド酸およびその誘導体化合物の環
    化反応により合成されることを特徴とする請求項1の
    (化1)で示すポリイミド化合物の製造方法。 【化2】
  3. 【請求項3】下記の化学式(化3)で表わされるN,
    N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−アミノフェニ
    ル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンから
    なることを特徴とする原料ジアミン化合物。 【化3】
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Cited By (3)

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JP2004307857A (ja) * 2003-03-26 2004-11-04 Rikogaku Shinkokai 蛍光性ポリイミド
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