JPH05328923A - 油揚麺類の製造方法及びそのための装置 - Google Patents

油揚麺類の製造方法及びそのための装置

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JPH05328923A
JPH05328923A JP4134815A JP13481592A JPH05328923A JP H05328923 A JPH05328923 A JP H05328923A JP 4134815 A JP4134815 A JP 4134815A JP 13481592 A JP13481592 A JP 13481592A JP H05328923 A JPH05328923 A JP H05328923A
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眞宏 山崎
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龍太郎 久保
Nobuyuki Akamatsu
伸行 赤松
Tatsuo Yamaya
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 麺線密度が粗密なく均一な麺塊となり、か
つ、麺塊全体の油揚げ均一性が損なわれることがなく、
麺塊上部及び下部において、その油揚げ後の色調及び食
感が同様であり、麺塊全体が均一な油揚麺類を提供す
る。 【構成】 油揚麺類の製造における油揚げ処理に際し
て、麺線群が収容された型枠の底部から型枠の深さの約
90%までに相当する部分を、揚げ処理槽内の揚油中に
浸漬して油揚げ処理するとともに、同時に、揚油と同種
類で、ほぼ同じ温度に加熱された熱油を、型枠の上方か
ら麺線群の上面に、均一に添加(シャワー若しくは散布
又は注加)して油揚げ処理するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常法により得られた麺
線群を、揚げ型枠に充填して油揚処理をすることにより
油揚麺類を製造する方法に関し、特に、油揚麺塊の上
部、下部ともに麺線密度が均一な油揚麺類を製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、油揚麺類の製造方法としては、常
法により得られた麺線群を、その製品形状に応じて、円
柱、円錐台、角柱若しくは角錐台、又はその類似形で、
かつ、ある程度の厚さを有する所定形状の揚げ型枠に収
納し、閉蓋した後、この型枠全体を揚油中に完全に沈降
させて、所定時間、油揚げ処理を施している。
【0003】また、麺線群の型枠への収納に際しては、
ほぐし処理によって、相互に付着した麺線やウェーブに
よって絡み合った麺線をほぐし、型枠に万遍なく麺線を
分散させ、油揚げ処理における揚油の麺線間への浸透を
容易ならしめて、加熱むらを防止している。
【0004】しかしながら、ほぐし処理して得られた油
揚げ麺類は、麺塊上部ほど麺線間隙が密となり、逆に麺
塊下部においては麺線間隙が粗となって、全体として麺
線密度が不均一なものであった。
【0005】このような麺線上下部における麺線の粗密
は、相対的に粗部における耐衝撃性の低下をもたらし、
カップ状容器内で麺塊が中間に挟持される場合以外で
は、流通段階での損壊を生起しやすいものとなる。
【0006】また、いわゆる「かた焼きそば」などのよ
うに、粘性のあるペースト状調味料を麺塊上にかけて喫
食する場合には、麺線密部にペースト状調味料が浸透し
がたいために、十分な着味が得られず、麺線密度の密部
と粗部で食味が異なることとなり、商品価値を低下させ
ている。
【0007】そこで、油揚麺類において、麺線の密度を
粗密なく均一に油揚げ処理する方法が研究されている。
例えば、(1)蒸麺を有蓋型枠に収容し、該蒸麺の上面
と揚油面とが、ほぼ同一水準になるまで、型枠を揚油中
に下降させて、その状態でしばらく停止させ、次いで、
型枠をさらに揚油中に下降・浸漬して、再度しばらく停
止して、油揚げ処理する方法(特公昭51−14589
号)(いわゆる「二段階油揚げ処理方法」)、(2)常
法により得られた麺線群をほぐした後、揚げ型に麺塊厚
さ5cm以上になるように充填して、揚げ蓋を施し、揚
げ型中の麺線群の底部が油面に接触した後5〜30秒の
間に、麺線群の全体を徐々に油中に浸漬し、その後、常
法通り油揚げ処理する方法(特公昭58−43061
号)(いわゆる「緩慢浸漬油揚げ処理方法」)、ならび
に(3)油揚げ型枠に麺線群を充填して、油揚げ処理の
途中に、揚油中の型枠上に揚油を噴出せしめて、麺線を
した方向に押し下げるようにした油揚げ方法(特公昭5
7−43224号)(いわゆる「揚油中シャワーリング
方法」)などが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような、(1)二段階油揚げ処理方法(特公昭51−1
4589号)、又は(2)緩慢浸漬油揚げ処理方法(特
公昭58−43061号)などの従来方法においては、
いずれも麺塊下部に比べて麺塊上部の油揚げ処理時間が
短くなり、下部が適正な油揚げ状態の場合には、上部は
生揚げ状態になりやすく、逆に、上部が適正な油揚げ状
態の場合には、下部において油揚げが過剰となりやす
い。
【0009】すなわち、麺塊上部と麺塊下部との間で得
られる色調及び食感に差異を生じ、麺塊全体の油揚げ均
一性が損なわれるものとなっていた。従って、麺塊上部
と下部とのバランスをとるために、実施に際しては、油
揚げ処理条件のコントロールが非常に困難であった。
【0010】また、(3)揚油中シャワーリング方法
(特公昭57−43224号)においては、油揚げ槽の
底部及び槽内に特別のシャワーリング装置を一体的に固
定連結しなければならず、油槽構造が複雑になり、油揚
げ装置の高価格化とその保守管理の煩雑化とをもたらし
ていた。
【0011】本発明は、このような従来方法の問題点に
鑑み、従来とは別異の方法で、麺線密度が粗密なく均一
な麺塊となり、かつ、麺塊上部及び下部において、その
油揚げ後の色調及び食感が同様である油揚麺類を製造す
る方法を提供することを目的とし、しかも、新規に複雑
構造の油槽を必要とせず、従来周知の油槽をそのまま利
用して、簡便な装置を負荷することで実施できる油揚方
法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
ならびに目的に鑑み発明なされたものであって、本発明
の油揚麺類の製造方法は、常法により得られた麺線群
を、少なくとも底部に多孔を有する揚げ型枠に充填し、
油揚処理する油揚麺類の製造方法において、前記麺線群
を収容した型枠を、その型枠の底部から型枠深さ約90
%までに相当する部分を、所定の温度に加熱された揚油
中に浸漬すると同時に、前記型枠上方から前記揚油と同
程度の温度に加熱された揚油を、麺線に対し所定時間均
一に添加し、次いで、前記型枠に油揚げ蓋を施し、その
後、型枠全体を揚油中に所定時間浸漬して油揚げ処理す
ることを特徴とする油揚麺類の製造方法である。
【0013】また、本発明は、前記油揚麺類の製造方法
において、前記揚油の温度が、約130〜200℃であ
ることを特徴とする油揚麺類の製造方法である。
【0014】さらに、本発明は、前記油揚麺類の製造方
法において、前記揚油の添加が、約5〜60秒間行われ
ることを特徴とする油揚麺類の製造方法である。
【0015】さらにまた、本発明は、前記揚油の添加量
が、約100〜300ml/秒/1食であることを特徴
とする油揚麺類の製造方法である。
【0016】また、本発明の油揚麺類の製造装置は、常
法により得られた麺線群を、少なくとも底部に多孔を有
する揚げ型枠に充填し、該型枠をコンベア機構で連続的
に搬送して、予め加熱された揚油が収容された油揚げ処
理槽内に浸漬して油揚処理するように構成された油揚麺
類の製造装置において、前記麺線群を収容した型枠を、
その型枠の底部から型枠深さ約90%までに相当する部
分を、前記油揚げ処理槽内の加熱された揚油中に浸漬し
て油揚げ処理を行うするように、前記コンベア機構を駆
動するようにし、それと同時に、前記型枠上方から前記
揚油と同程度の温度に加熱された揚油を、麺線に対し所
定時間均一に添加するように添加装置を配設し、その
後、閉蓋装置により前記型枠を油揚げ蓋で閉蓋し、型枠
全体を揚油中に浸漬して油揚げ処理するように、前記コ
ンベア機構を駆動するように構成したことを特徴とする
油揚麺類の製造装置である。
【0017】さらに、本発明は、前記油揚麺類の製造装
置において、前記添加装置が、油揚げ処理槽の揚油を一
部回収して循環するように構成されていることを特徴と
する油揚麺類の製造装置である。
【0018】以下、本発明についてより詳細に説明す
る。
【0019】先ず、本発明で使用する麺線は、小麦粉、
そば粉などの穀粉と、水及びカンスイなどの他の通常の
麺用副原料とを、常法によって混合・混捏して、麺生地
を製造し、該麺生地を圧延した後に、切り出しロールを
用いて切断後、蒸煮して得られた麺線であり、従来周知
の麺線であればいずれも使用可能である。
【0020】そして、蒸煮後の麺線(必要に応じて、蒸
煮工程を省略することも可能である)は、通常方法に
て、所定の長さに裁断され、少なくともその底部に多数
の小孔が形設された揚げ型枠内に充填される。なお、揚
げ型枠内に充填された麺線群は、充填の前後において、
適宜、常法によっていわゆる「ほぐし処理」を施すこと
も可能であり、この処理によって、油揚げ処理に際し
て、麺線密度の均一化をより向上することが可能であ
る。なお、型枠の形状は、必要とする油揚麺類の形状に
応じて適宜設定でき、その型枠の深さは、油揚げ処理の
際に、麺塊の膨張を妨げ足り、若しくは麺線が型枠より
はみ出したりしない程度に設定する。
【0021】このように麺線群が充填・収容された型枠
は、連続的に搬送されて、予め所定の温度に加熱したフ
ライ油を収容した油揚げ処理槽(フライ処理槽)内に浸
漬され油揚げ処理がなされる。
【0022】本発明では、この油揚げ処理に際して、型
枠の底部から型枠の深さの約90%までに相当する部分
を、揚げ処理槽内の揚油中に浸漬するとともに、同時
に、揚油と同種類で、ほぼ同じ温度に加熱された熱油
を、型枠の上方から麺線群の上面に、均一にシャワー若
しくは散布又は注加(以下、単に「添加」と言う)する
のが特徴である。
【0023】この場合、前述のように、型枠の底部から
型枠の深さの約90%までに相当する部分を、揚げ処理
槽内の揚油中に浸漬するのは、これ以上の部分を揚油中
に浸漬すれば、油揚げ処理後において麺線の上部までが
フライ処理されてしまい密となり、熱油を、型枠の上方
から均一に麺線群の上面に添加する効果が期待できない
ためである。
【0024】また、揚油及び熱油の温度としては、約1
30〜200℃の範囲が適当である。これは、130℃
以下では、フライ処理としては不十分でありフライ麺と
しての食感が低下するとともに、フライ処理時間が長く
なるので実用には耐え得ず、逆に、200℃以上では、
麺線をフライ処理する温度としては高すぎ、フライ麺に
いわゆる「火ぶくれ」が発生するとともに、食感、色調
の低下、ならびに油の劣化をきたすので好ましくないか
らである。
【0025】また、添加する熱油の量としては、100
〜300ml/秒/1食程度が好ましく、添加時間とし
ては、約5〜60秒程度が好ましい。
【0026】
【実施例】以下、本発明の油揚麺類の製造方法及びその
ための油揚げ処理装置について、添付図面に基づいてよ
り詳細に説明する。
【0027】図1は、本発明の油揚げ処理に使用する油
揚麺類の製造装置を示す概略図、図2は、本発明の油揚
麺類の製造方法の概略を示す図、図3は、本発明の油揚
麺類の製造装置の添加装置を示す概略図、図4(a)〜
(d)は、本発本発明の油揚麺類の製造方法の工程を模
式的に示した概略図、図5は、本発明の油揚麺類の製造
方法の別の実施例の概略を示す図である。
【0028】図1及び図2に示したように、10は全体
で油揚げ処理装置を示しており、蒸煮後の麺線(必要に
応じて、蒸煮工程を省略することも可能である)が、通
常方法にて、所定の長さに裁断され、シュート15を介
して、所定時間毎(例えば、1分毎)に、揚げ型枠11
(以下、単に「型枠」と言う)内に充填される(図2
(a)及び図4(a)参照)。なお、揚げ型枠11内に
充填された麺線群12は、充填の前後において、適宜、
常法によっていわゆる「ほぐし処理」を施すことも可能
であり、この処理によって、油揚げ処理に際して、麺線
密度の均一化をより向上することが可能である。
【0029】また、本発明で使用する麺線は、小麦粉、
そば粉などの穀粉と、水及びカンスイなどの他の通常の
麺用副原料とを、常法によって混合・混捏して、麺生地
を製造し、該麺生地を圧延した後に、切り出しロールを
用いて切断後、蒸煮して得られた麺線であり、従来周知
の麺線であればいずれも使用可能である。
【0030】さらに、型枠11は、図4(a)に示した
ように、少なくともその底部13に多数の小孔14が形
設された型枠であって、その材質は、油揚げ温度に耐え
得る材質のものであれば、ステンレスなどの金属の他、
プラスチックなども使用可能である。なお、型枠11の
形状とは、必要とする油揚麺類の形状に応じて適宜設定
でき、その型枠の深さは、油揚げ処理の際に、麺塊の膨
張を妨げ足り、若しくは麺線が型枠11よりはみ出した
りしない程度に設定する。
【0031】また、型枠11は、図1に示したように、
複数個が相互に連結されてエンドレスチェーン19に固
定されており、麺線群12が充填・収容された型枠11
は、エンドレスチェーン19によって連続的に搬送され
て、予め所定の温度に加熱したフライ油17を収容した
油揚げ処理槽(フライ処理槽)16内に浸漬され油揚げ
処理がなされる。
【0032】本発明では、この油揚げ処理に際して、型
枠11の底部から型枠11の深さの約90%までに相当
する部分(図4(b)で符号hで示した)を、図2の
(b)及び図4(b)に示したように、油揚げ処理槽1
6内の揚油17中に浸漬するとともに、同時に、揚油1
7と同種類で、ほぼ同じ温度に加熱された熱油18を型
枠11の上方から、添加装置20によって、型枠11内
に収容された麺線群12の上面に均一にシャワー若しく
は散布又は注加(添加)されるようになっている。
【0033】この場合、揚油17及び熱油18の温度と
しては、約130〜200℃の範囲が適当である。これ
は、130℃以下では、フライ処理としては不十分であ
りフライ麺としての食感が低下するとともに、フライ処
理時間が長くなるので実用には耐え得ず、逆に、200
℃以上では、麺線をフライ処理する温度としては高す
ぎ、フライ麺にいわゆる「火ぶくれ」が発生するととも
に、食感、色調の低下、ならびに油の劣化をきたすので
好ましくないからである。
【0034】また、前述のように、熱油18を型枠11
の上方から、型枠11内に収容された麺線群12の上面
に均一に添加する装置としては、通常の液体シャワー装
置を使用することができるが、使用液体が比較的高温の
熱油であるので、これに耐え得ることが必要である。
【0035】具体的には、この添加装置20は、図3に
示したように、油揚げ処理槽16の側部に設けられた還
流口21より、循環ポンプ22の作用によって、揚油1
7の一部が沈澱槽28などからなる分離装置23に供給
される。この分離装置23により、揚油から不純物が分
離された後、ポンプ24により加熱装置25に揚油17
が供給され、必要に応じて、この加熱装置25によっ
て、油揚げ処理槽16内に収容された揚油17とほぼ同
じ温度まで再加熱される。その後、還流ポンプ26を介
して、油揚げ処理槽16の上方に配置されたシャワー装
置27を介して、前述したように、熱油18が、型枠1
1内に収容された麺線群12の上面に均一にシャワー若
しくは散布又は注加(添加)されるようになっている。
なお、分離装置23としては、上述したように沈澱槽2
8とするかわりに、従来周知の濾過装置などを使用する
ことも勿論可能である。従って、このように、油揚げ処
理槽16内の揚油を還流させることにより、より装置が
簡便になり、また、揚油を合理的かつ効率的に使用する
ことが可能となる。
【0036】このように、揚油17中に浸漬された型枠
11は、その浸漬程度を維持しながら、その中の麺線群
12が熱油シャワーを受けるが、このシャワーリング条
件としては、添加する熱油の量としては、100〜30
0ml/秒/1食程度が好ましく、添加時間としては、
約5〜60秒程度が好ましい。
【0037】従って、このような油揚げ処理によって、
麺線群12の揚油17中に浸漬された部分12aは、正
常な油揚げ処理が施されて、麺線の脱水及び膨張が行わ
れ、麺線相互の間隙が拡大する。一方、麺線群12の非
浸漬部分12bは、熱油18シャワーによって麺線の脱
水及び膨張が行われる。その結果、麺線密度が均一で粗
密のない麺塊となる。
【0038】上述の油揚げ処理によっても均一な麺塊が
得られるが、この後、さらに、型枠11の上部開口部1
1aが、別のエンドレスチェーン30に搬送される蓋3
1により閉蓋され、型枠11全体が油揚げ処理槽16の
揚油17中に浸漬することにより、さらに油揚げ処理が
施され、より一層、均質な麺塊が得られる。
【0039】また、図5に示したように、油揚げ処理に
際して、型枠11の底部から型枠11の深さの約90%
までに相当する部分を、油揚げ処理槽16内の揚油17
中に浸漬するとともに(図5(b))、同時に、揚油1
7と同種類で、ほぼ同じ温度に加熱された熱油18を型
枠11の上方から、添加装置20によって、型枠11内
に収容された麺線群12の上面に均一に、所定時間、添
加することにより(図5(c))、蓋31で型枠11を
閉蓋することなく、かつ、次工程の型枠11全体の油揚
げ処理槽16の揚油17中への浸漬を省略することも可
能である。
【0040】なお、このように油揚げ処理された麺塊
は、その後適宜冷却乾燥処理され、麺線密度が均一なフ
ライ麺が得られる。
【0041】実施例1 型枠の浸漬割合が麺質に及ぼす
影響 小麦粉(中力粉、No.5)1000gと、食塩15
g、1号カンスイ3.5g、及びその他の適宜の色素、
調味料などからなる練り水330mlとを常法に従って
15分間混練して麺生地を調製した。その後、この麺生
地を最終麺帯厚さが0.7m/mとなるように常法に従
って圧延し、切り出しロール(#26の丸刃)を用いて
切断して麺線を形成後、0.1kg/cm2 、60秒間
蒸煮した。
【0042】次いで、この蒸煮した麺線を110×11
0×35m/mの型枠(開口率30〜40%)に67g
型詰し、予め180℃に加熱したフライオイル中に45
秒間、型枠の底面よりの深さが下記の表1のようになる
ように浸漬するとともに、180℃に加熱されたフライ
オイルを、100〜150ml/秒/1食の量にて麺線
上面にシャワーリングした。その結果得られた麺塊の麺
質を下記の表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】この結果から、明かなように、型枠の底部
から型枠の深さの約90%までに相当する部分を、揚げ
処理槽内の揚油中に浸漬するのが、麺質が粗密なく均一
化できることがわかる。
【0045】実施例2 シャワーリング時間・量が麺質
に及ぼす影響 シャワーリング時間とシャワーリング時間を下記の表2
〜表4のように変化させて、実施例1と同様にして、油
揚麺類を製造した。得られた麺塊の麺質を下記の表2〜
表4に示した。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】これらの表から明かなように、シャワーリ
ングする熱油の量は、100〜300ml/秒/1食程
度が好ましく、添加時間としては、約5〜60秒程度が
好ましいことがわかる。
【0050】
【発明の作用・効果】本発明の油揚麺類の製造方法で
は、油揚げ処理に際して、麺線群が収容された型枠の底
部から型枠の深さの約90%までに相当する部分を、揚
げ処理槽内の揚油中に浸漬して油揚げ処理するととも
に、同時に、揚油と同種類で、ほぼ同じ温度に加熱され
た熱油を、型枠の上方から麺線群の上面に、均一に添加
(シャワー若しくは散布又は注加)して油揚げ処理する
ようにしたので、麺線密度が粗密なく均一な麺塊とな
り、かつ、麺塊全体の油揚げ均一性が損なわれることが
なく、麺塊上部及び下部において、その油揚げ後の色調
及び食感が同様であり、麺塊全体が均一な油揚げ麺塊が
得られ、しかも、麺塊上部と下部とのバランスをとるた
めの油揚げ処理条件のコントロールも非常に容易である
などのきわめて優れた発明である。
【0051】また、本発明の油揚げ麺類の製造装置で
は、型枠上方から油揚げ処理槽内の揚油と同程度の温度
に加熱された揚油を、麺線に対し所定時間均一に添加す
るように添加装置を配設したので、 ・従来のように、油揚げ槽の底部及び槽内に特別のシャ
ワーリング装置を一体的に固定連結する必要がなく、油
槽構造が簡単になり、油揚げ装置のコスト、保守管理を
低減できる、 ・新規に複雑構造の油槽を必要とせず、従来周知の油槽
をそのまま利用して、簡便な装置を負荷することで実施
できる、 ・さらに、油揚げ処理槽内の揚油を還流させて添加装置
に供給するように構成したので、より装置が簡便にな
り、かつ、揚油を合理的かつ効率的に使用することが可
能となる、などの幾多の作用効果を奏するきわめて優れ
た発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の油揚げ処理に使用する油
揚麺類の製造装置を示す概略図である。
【図2】 図2は、本発明の油揚麺類の製造方法の概略
を示す概略図である。
【図3】 図3は、本発明の油揚麺類の製造装置の添加
装置を示す概略図である。
【図4】 図4(a)〜(d)は、本発本発明の油揚麺
類の製造方法の工程を模式的に示した概略図である。
【図5】 図5は、本発明の油揚麺類の製造方法の別の
実施例の概略を示す図である。
【符号の説明】
10…油揚げ処理装置 11…型枠 11a…上部開口部 12…麺線群 12a…浸漬部分 12b…非浸漬部分 13…底部 14…小孔 15…シュート 16…油揚げ処理槽(フライ処理槽) 17…揚油 18…熱油 19…エンドレスチェーン 20…添加装置 21…還流口 22…循環ポンプ 23…分離装置 24…ポンプ 25…加熱装置 26…還流ポンプ 27…シャワー装置 28…沈澱槽 30…エンドレスチェーン 31…蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山屋 多津男 大阪府大阪市淀川区西中島4丁目1番1号 日清食品株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常法により得られた麺線群を、少なくと
    も底部に多孔を有する揚げ型枠に充填し、油揚処理する
    油揚麺類の製造方法において、 前記麺線群を収容した型枠を、その底部から型枠深さ約
    90%までに相当する部分を、所定の温度に加熱された
    揚油中に浸漬すると同時に、 前記型枠上方から前記揚油と同程度の温度に加熱された
    揚油を、麺線に対し所定時間均一に添加することを特徴
    とする油揚麺類の製造方法。
  2. 【請求項2】 常法により得られた麺線群を、少なくと
    も底部に多孔を有する揚げ型枠に充填し、油揚処理する
    油揚麺類の製造方法において、 前記麺線群を収容した型枠を、その型枠の底部から型枠
    深さ約90%までに相当する部分を、所定の温度に加熱
    された揚油中に浸漬すると同時に、 前記型枠上方から前記揚油と同程度の温度に加熱された
    揚油を、麺線に対し所定時間均一に添加し、 次いで、前記型枠に油揚げ蓋を施し、その後、型枠全体
    を揚油中に所定時間浸漬して油揚げ処理することを特徴
    とする油揚麺類の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記揚油の温度が、約130〜200℃
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の油揚麺
    類の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記揚油の添加が、約5〜60秒間行わ
    れることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
    の油揚麺類の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記揚油の添加量が、約100〜300
    ml/秒/1食であることを特徴とする請求項1から4
    のいずれかに記載の油揚麺類の製造方法。
  6. 【請求項6】 常法により得られた麺線群を、少なくと
    も底部に多孔を有する揚げ型枠に充填し、該型枠をコン
    ベア機構で連続的に搬送して、予め加熱された揚油が収
    容された油揚げ処理槽内に浸漬して油揚処理するように
    構成された油揚麺類の製造装置において、 前記麺線群を収容した型枠を、その型枠の底部から型枠
    深さ約90%までに相当する部分を、前記油揚げ処理槽
    内の加熱された揚油中に浸漬して油揚げ処理を行うする
    ように、前記コンベア機構を駆動するようにし、 それと同時に、前記型枠上方から前記揚油と同程度の温
    度に加熱された揚油を、麺線に対し所定時間均一に添加
    するように添加装置を配設し、 その後、閉蓋装置により前記型枠を油揚げ蓋で閉蓋し、 型枠全体を揚油中に浸漬して油揚げ処理するように、前
    記コンベア機構を駆動するように構成したことを特徴と
    する油揚麺類の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記添加装置が、油揚げ処理槽の揚油を
    一部回収して循環するように構成されていることを特徴
    とする請求項6に記載の油揚麺類の製造装置。
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