JPH05328830A - コンバインにおける刈取速度制御の異常検出装置 - Google Patents

コンバインにおける刈取速度制御の異常検出装置

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JPH05328830A
JPH05328830A JP16854392A JP16854392A JPH05328830A JP H05328830 A JPH05328830 A JP H05328830A JP 16854392 A JP16854392 A JP 16854392A JP 16854392 A JP16854392 A JP 16854392A JP H05328830 A JPH05328830 A JP H05328830A
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JP
Japan
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speed
output
control
mowing
cutting
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Withdrawn
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JP16854392A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Watanabe
均 渡辺
Fumio Yoshimura
文夫 吉邨
Mitsutaka Izumi
満孝 和泉
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】刈取速度制御を行うコンバインにおいて、制御
系の各種の異常を検出するにあたり、機械的構成を簡易
にする。 【構成】刈取速度制御のために用いる走行速度検出手段
Eおよび刈取速度検出手段Fを活用して刈取部変速機C
の変速比を検出する。制御手段Hの制御出力開始時点と
一定時間経過時点の変速比を検出し、これに基き、一定
時間の増減速出力を行ったにもかかわらず変速比に一定
値以上の変化がない場合に、制御系になんらかの異常が
発生している旨を判別し、これに応じて増減速出力の停
止及び作業者への警報を行う。異常検出のみを目的とし
た専用の作動検出器を刈取部変速機に設ける必要がな
く、なんらの機械的構成の追加をも行わずに制御系の各
種の異常を検出することが可能となり、装置を簡易化・
低コスト化できる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、自走式コンバインの刈
取部の刈取速度を自動的に制御するコンバインにおい
て、その刈取速度制御の異常を検出して出力する異常検
出装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のコンバインでは、原動機の出力側
に主変速装置を設け、この主変速装置の下手側に走行部
および刈取部を分岐して接続しているので、走行部の走
行速度と刈取部の刈取速度とは一定の機械的連動関係に
ある。 【0003】このような構成において、本出願人は、刈
取部の刈取速度を走行部の走行速度に応じた適正な速度
とする目的から、原動機と刈取部との間に刈取部変速機
を介装し、この刈取部変速機の変速比を、走行速度の大
小に応じて制御する構成のコンバインを試作している。 【0004】この試作品のコンバインでは、原動機から
走行部および刈取部への各動力伝達経路中に、回転セン
サ等の速度検出手段をそれぞれ配備する一方、マイクロ
コンピュータ等からなる制御部を設置し、この制御部
に、想定される走行速度とこれに応じた適正な目標刈取
速度とを予め設定しておき、しかして前記両検出手段に
より検出される走行速度と刈取速度とが予め設定された
適正な関係となるように、刈取部変速機の変速比を制御
するように構成している。 【0005】この試作品のコンバインでは、走行速度と
刈取速度との機械的連動関係を刈取部変速機の制御によ
り補正し、刈取部を任意の刈取速度で作動することによ
り、刈取速度の一層の適正化が可能になるという利点が
ある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、この試作装置
においては、制御系のいずれかの箇所に異常が生じた場
合、例えばパワートランジスタの破壊、刈取部変速機を
制御すべき変速モータやそのリレーの故障、各配線の断
線・短絡等が生じた場合には、制御が行えず、適正な刈
取作業を継続できない。 【0007】このような異常を検出するためには、刈取
部変速機にポテンショメータなどの作動検出器を配設
し、制御部の出力が行われた際に刈取部変速機の作動が
検出されなければ異常と判断して、作業者に警報を発す
る構成を考えることもできる。 【0008】しかし、この制御系の異常という極めて希
な事態に備えるために、その検出のみを目的とする専用
の作動検出器を設置するのは、コンバインの機械的構成
がいたずらに複雑かつ高価になる点で、好ましくない。 【0009】そこで本発明の目的は、走行部の走行速度
と刈取部の刈取速度とをそれぞれ回転センサ等の検出手
段を用いて常時検出しつつ、両者の速度が作物の倒伏状
況等に応じた適正な関係となるように、刈取部変速機を
制御する刈取速度制御を行うコンバインにおいて、制御
系の各種の異常を検出するにあたり、装置を簡易に構成
できる異常検出装置を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決すべ
く、本発明のコンバインにおける刈取速度制御の異常検
出装置は、走行部Bの走行速度を検出する走行速度検出
手段Eと、刈取部Dの刈取速度を検出する刈取速度検出
手段Fと、原動機Aと前記刈取部Dとの動力伝達経路中
に介在する刈取部変速機Cと、前記走行速度検出手段E
の検出値に対応する所定の目標刈取速度を設定する目標
速度設定手段Gと、前記刈取速度検出手段Fが検出した
刈取速度と前記目標速度設定手段Gが設定した目標刈取
速度とに基いて、両者が一致するように前記刈取部変速
機Cを制御する制御手段Hと、を備えてなるコンバイン
において、前記制御手段Hの制御出力開始後の経過時間
を計測して出力するカウンタJと、前記制御手段Hの制
御出力があったとき、および前記カウンタJの出力があ
ったときに、前記走行速度検出手段Eの検出値および前
記刈取速度検出手段Fの検出値に基いて、前記刈取部変
速機Cの変速比を検出する変速比検出手段Kと、前記変
速比検出手段Kの検出値に基いて、前記制御手段Hの制
御出力があった際の検出値と、前記カウンタJの出力が
あった際の検出値との差を変化量として算出する変化量
算出手段Lと、前記変化量算出手段Lが算出した変化量
が所定値を下回るか否かを判別する判別手段Mと、変化
量が所定値を下回ったときに異常信号を出力する異常信
号出力手段Nと、を備えてなるものである。 【0011】 【作用】本発明では、走行速度検出手段Eが走行部の走
行速度を検出すると、目標速度設定手段Gはその検出値
に対応する所定の目標刈取速度を設定する。制御手段H
は、刈取速度検出手段Fの検出値と、設定した目標刈取
速度とが一致するように、刈取部変速機Cを制御する。 【0012】このような制御の実行にあたり、いま、制
御手段Hの出力が行われると、カウンタJが制御開始後
の経過時間の計測を開始する。 【0013】変速比検出手段Kは、制御手段Hの制御出
力があったとき、および前記カウンタJの出力があった
ときに、走行速度検出手段Eの検出値および刈取速度検
出手段Fの検出値に基いて、刈取部変速機Cの変速比を
それぞれ検出する。 【0014】変化量算出手段Lは、変速比検出手段Kの
検出値に基いて、制御手段Hの制御出力があった際の検
出値と、カウンタJの出力があった際の検出値との差を
変化量として算出する。判別手段Mは、算出した変化量
が所定値を下回るか否かを判別し、変化量が所定値を下
回ったときには、異常信号出力手段Nが異常信号を出力
する。 【0015】このように本発明では、刈取速度制御のた
めに用いる走行速度検出手段Eおよび刈取速度検出手段
Fを活用し、その出力に基いて制御系の異常の検出をも
行う構成とした。従って、本発明では異常検出のみを目
的とした専用の作動検出器を刈取部変速機Cに設ける必
要はなく、なんらの機械的構成の追加をも行わずに、制
御系の各種の異常を検出することが可能となり、装置の
簡易化および低コスト化を図ることができる。 【0016】 【実施例】本発明第1実施例につき、以下に図面を参照
して説明する。図2において、1はコンバインの機体フ
レーム、2は機体フレーム1の下方に設けた走行部、3
は機体フレーム1の上方に設けた脱穀装置、4は機体フ
レーム1の前方に設けた刈取部、5は前記刈取部4の分
草体、6は引起装置、7は掻込装置、8は刈刃、9は株
元搬送装置、10は穂先搬送装置、12は穀稈を脱穀装
置3に供給するフィードチェン、11は刈取った穀稈を
フィードチェン12に引き継ぐ株元引継搬送装置、13
は穂先引継搬送装置、15は刈取部4のフレームであ
る。16は刈取部フレーム15を機体側に回動自在に取
付ける支持パイプであり、前記刈取部4に動力を伝達す
る伝動軸を内蔵している。17は刈取部4を上下動させ
る昇降シリンダ、18は脱穀装置3の扱胴である。扱胴
18の下方には、図示しない扱網を設け、該扱網の下方
には風選室を形成すると共に、風選室内には揺動選別枠
体等を配設する。 【0017】図4において、25は各部を駆動する原動
機である。本実施例における動力伝達機構は、原動機2
5の回転がミッションケース26を介して伝達され、走
行部2が作動する構成であるが、原動機25とミッショ
ンケース26の間には原動機25の回転を無段階に変速
して伝達する主変速機27を設け、変速可能とする。2
8は主変速機27の出力軸に接続した伝達軸であり、伝
達軸28からは刈取部4の刈取部出力プーリ30に至る
刈取部伝動経路31を分岐させ、該刈取部伝動経路31
中には刈取部変速機32を設ける。伝達軸28と刈取部
変速機32との間には、伝達軸28の正方向の回転のみ
を刈取部4に伝達するワンウェイクラッチ90を介装す
る。これは、刈取部4の逆転による破壊を防ぐためであ
る。 【0018】46は原動機25の原動機出力プーリ、4
7はカウンタ軸、48は原動機出力受動プーリ、49は
ベルト、50,51はプーリ、52はベルト、53はミ
ッションケース26に設けた走行部2の走行出力軸、5
4は伝達軸28と駆動割プーリ34との間の伝動機構を
内蔵した伝動ケース、55は受動割プーリ35と前記刈
取部出力プーリ30を固定した伝動軸56との間に設け
た伝動ケース、57は刈取部出力プーリ30と刈取部入
力プーリ29の間に設けたベルト、58は前記脱穀装置
3へ出力する出力プーリ、60は前記原動機出力受動プ
ーリ48より突出するグレンタンクの移送装置へ伝達す
る伝動軸、61はギヤボックス、62はベルトである。 【0019】刈取部変速機32は、駆動割プーリ34、
受動割プーリ35およびベルト33とからなる。図5に
示すように、割プーリ34,35は、変速操作用のアー
ム38,38を旋回させると、カム体36,37の所定
のカムが作用してその左右幅が変化し、これにより有効
直径を拡大・縮小して変速する構成であるが、カム体3
6が駆動割プーリ34を拡げるとカム体37は受動割プ
ーリ35を狭くするように、カム体36とカム体37が
互いに反対向きに作用するように配置する。すなわち、
カム体36,37のアーム38,38の間をロッド39
により連結し、このロッド39の一部に、変速モータ4
0により往復動するロッド41の先端を接続する。42
はロッド41の基部に設けたコマ、43はコマ42に螺
合させた前記変速モータ40により回転するネジ軸、4
4は前記コマ42の一部に挿通した回り止めガイド、7
8は減速機、91はテンションプーリである。 【0020】従って、変速モータ40に通電してネジ軸
43を回転させると、ネジ軸43の回転によりコマ42
が移動してロッド41が突出後退し、このロッド41の
移動をロッド39を介してカム体36とカム体37のア
ーム38に伝達してこれを旋回させ、これにより駆動割
プーリ34と受動割プーリ35の各有効直径を変更する
ものである。 【0021】ミッションケース26内には、走行部3の
速度を「作業速度」「走行速度」「中立」「後退」の4
段階に変速する副変速機66(図4参照)を設ける。 【0022】ミッションケース26の副変速機66に対
して下手側の、いずれかの回転軸(図示省略)の側端お
よびその周辺には、走行部2の走行速度を検出する検出
手段として、フォトカプラなどからなる走行速度センサ
69を設ける。また、上記刈取部伝動経路31の受動軸
67の端部およびその周辺には、刈取部4の刈取速度を
検出すべき検出手段として、フォトカプラなどからなる
刈取速度センサ68を設ける。 【0023】70は主変速機27の変速比を変更するH
STレバーであり、このHSTレバー70の握り部分に
は作業モード切換スイッチ75を設ける。後述するよう
に、この作業モード切換スイッチ75は、穀物の刈取作
業の際に、穀物が起立しているときに使用する「標準モ
ード」と、穀物が倒伏しているときに使用する「倒伏モ
ード」とのいずれか一方を作業者が選択するものである
(図7参照)。 【0024】次に、このように構成する第1実施例の制
御系について、図6を参照して説明する。 【0025】制御部77は、作業者の指示などに応じて
後述のように各部を所定の手順で制御するものである。
制御部77の入力側には、上述した走行速度センサ6
9、刈取速度センサ68、刈取脱穀クラッチレバー7
6、作業モード切換スイッチ75等をそれぞれ電気的に
接続する。 【0026】制御部77の出力側には、上述した変速モ
ータ40を正転または逆転するための増速リレー71お
よび減速リレー72を接続する。そして変速モータ40
は、その両リレー71,72の接点73,74の切換え
により正逆転できるように構成する。 【0027】制御部77の出力側にはさらに、運転席に
設けた表示部105の異常モニタランプ106、ブザー
107および、制御部77で行われている自動制御の種
類を表示するための表示器108を接続する。 【0028】次に、このように構成する第1実施例の動
作の一例について説明する。 【0029】いま、原動機25を回転させると、この回
転が主変速機27に伝達され、運転席のHSTレバー7
0の操作により主変速機27の回転数が無段階に変速さ
れて伝達軸28に出力され、伝達軸28は走行装置2の
ミッションケース26に回転を伝達する。このとき、副
変速機66は「作業速度」側にセットしており、伝達軸
28の動力は走行部2に伝達されて機体を前進させる。 【0030】他方、伝達軸28の回転が刈取部伝動経路
31を介して刈取部出力プーリ30に伝達され、刈取部
出力プーリ30から刈取部入力プーリ29に伝達されて
刈取部4の各部を作動させる。これにより、分草体5に
より分草された穀稈を引起装置6により引起こし、引起
こした穀稈を掻込装置7により掻き込みながら根元側を
刈刃8により切断し、刈り取られた穀稈の根元側は株元
搬送装置9により、穂先側は穂先搬送装置10によりそ
れぞれ搬送し、株元引継搬送装置11および穂先引継搬
送装置13によりフィードチェン12に引継ぎ、フィー
ドチェン12により脱穀装置3の脱穀室に供給して、回
転する扱胴18により脱穀し、脱穀物を選別して機外に
取出する。脱穀済みの排藁は図示しない排藁処理部に搬
送して処理する。 【0031】このようにして刈取脱穀作業が開始される
と、制御部77では以下のような刈取速度制御が行われ
る。この刈取速度制御について、図8のフローチャート
を参照して詳述する。 【0032】いま、走行部2および刈取部4の起動に伴
って、走行速度センサ69および刈取速度センサ68の
パルス信号が制御部77にそれぞれ入力されると(S
1,S2)、制御部77ではこれらのパルス信号に基い
て走行速度および刈取速度をそれぞれ算出する(S3,
S4)。 【0033】次に、ステップS5において、作業モード
切換スイッチ75の選択モードに応じて、その検出走行
速度に対応する目標刈取速度をテーブル処理などにより
設定する(図7参照)。 【0034】そして、設定された目標刈取速度と、ステ
ップS4で算出した刈取速度とが一致しているか否かを
判別する。この判別の結果、両者が一致していないとき
には、ステップS7に移行する。 【0035】ステップS7では、検出刈取速度が目標刈
取速度を下回るときには、増速リレー71が励磁され
て、そのリレー接点73は図示とは反転側に切り替わ
る。これにより、刈取部変速機32の変速モータ40が
例えば正転して、カム体36,37のアーム38,38
が増速側に旋回し、駆動割プーリ34と受動割プーリ3
5の幅が変更して有効直径が変化し、刈取部4の刈取速
度が増大する。 【0036】一方、検出刈取速度が目標刈取速度を上回
るときには、逆に減速リレー72が励磁されてそのリレ
ー接点74が図示とは反対側に切り替わり、これにより
変速モータ40が逆転して、カム体68,37のアーム
38,38を減速側に旋回するので、刈取部4の刈取速
度が減少する。このような刈取速度制御により、走行中
における刈取部4の刈取速度は、目標刈取速度と一致す
る。 【0037】この制御のステップS5における目標刈取
速度の設定は、上述したように作業モード切換スイッチ
75の選択した作業モードに応じて行われるものであ
り、図7に示すように「標準モード」が選択されている
ときには、走行部2の走行速度と刈取部4の刈取速度と
が比例するように設定され、また「倒伏モード」が選択
されているときには、走行部2の走行速度に対して刈取
部4の刈取速度の上昇率が高くなるように設定される。
「倒伏モード」においてこのような設定を行う目的は、
引起装置6の引起し能力を上げて刈取作業を円滑にする
ことにある。また、この図7の各作業モードのグラフの
傾きは、走行速度に対する刈取速度、すなわち刈取部変
速機32の変速比に相当する。 【0038】一方、この刈取速度制御に並行して、制御
系の異常検出に関する制御が行われる。これを図9のフ
ローチャートにより説明する。 【0039】まず、ステップS10において、上述のス
テップS7に相当する増減速出力が行われているか否か
を判別する。増減速出力が行われている旨が判別された
ときには、ステップS11に移行し、その増減速出力が
立上がりか否か、つまり直前まで増減速出力がなく、い
ま初めて出力が行われたか否かを判別する。 【0040】肯定判定のときには、ステップS12にお
いて、走行速度センサ69の検出走行速度と、刈取速度
センサ68の検出刈取速度とを読み込み、これらに基い
て初期変速比a1を算出する。また、この初期変速比a
1の算出と共に、一定時間(例えば10秒間)の計測を
行う変速カウンタをセットする(S13)。 【0041】次に、引き続き増減速出力があるときに
は、ステップS10の肯定判定およびステップS11の
否定判定を経てステップS14に移行し、変速カウンタ
の計測を開始する。このステップS10、S11および
S14による変速カウンタの計測は、10秒間経過後ま
で行われる(S15)。 【0042】このようにして10秒の計測が終了する
と、制御はステップS16に移行し、走行速度センサ6
9の検出走行速度、および刈取速度センサ68の検出刈
取速度に基いて、この時点における変速比、すなわち制
御後変速比a2を算出する。 【0043】次にステップS17において、ステップS
16で算出した制御後変速比a2と、ステップS12で
算出した初期変速比a1との差を変化量Aとして算出す
る。 【0044】そして、算出された変化量Aを、所定値た
とえば1と比較する(S18)。このステップS18に
おける比較の結果、変化量Aが1を下回る場合には、シ
ステム異常信号が出力される(S19)。 【0045】この異常信号が出力されると、これに応じ
て増速リレー71または減速リレー72への制御部77
の出力が中断され、変速モータ40による刈取部変速機
32の操作が停止する。これと同時に、運転席の表示部
105の異常モニタランプ106が点灯し、またブザー
107が警報音を発して、作業者に異常発生の旨を伝え
る。 【0046】また、ステップS18における比較の結
果、変化量Aが1を上回るとき、すなわち刈取部変速機
32が正しく作動しているときには、システム異常信号
がリセットされる(S20)。 【0047】このように第1実施例では、刈取速度制御
のために用いる走行速度センサ69および刈取速度セン
サ68を活用し、その出力に基いて、制御部77が一定
時間の増減速出力を行ったにもかかわらず変速比に一定
値以上の変化がない場合に、制御系になんらかの異常が
発生している旨を判別し、これに応じて増減速出力の停
止及び作業者への警報を行う構成とした。 【0048】従って第1実施例では、異常検出のみを目
的とした専用の作動検出器を刈取部変速機32に設ける
必要はなく、なんらの機械的構成の追加をも行わずに、
制御系の各種の異常を検出することが可能となり、装置
の簡易化および低コスト化を図ることができるという効
果を奏する。 【0049】次に、第2実施例について説明する。本出
願人による試作品のコンバインにおける走行速度センサ
69および刈取速度センサ68は、図10に示すよう
に、回転軸92の側端およびその近傍に遮光体95を配
置し、この遮光体95の端面に互いに直交する溝93,
94を穿設し、その溝93,94を挟んで対向する位置
に発光素子96および受光素子97を配置してなり、し
かして回転軸92の回転により溝93,94を透過した
光が受光素子97にパルス信号として入力されると、こ
のパルスが所定個数入力されるまでの時間(例えば図1
1中Eの時間)を測定し、この時間に基いて回転数を算
出している。 【0050】しかし、図11に示すように、本来の正常
なパルス信号を(a)とすると、このパルス信号(a)
に加えて、作業走行中の遮光体95・発光素子96・受
光素子97の振動によりチャタリングやノイズによる誤
信号(b)が混入することがあった。このようにチャタ
リングによる誤信号(b)が入力されると、本来の正常
なパルス信号の読取りに誤差を生じ、例えば停車中で走
行速度センサのパルス信号は入力されない場合にも、チ
ャタリングによりあたかも走行中であるかのように誤っ
て認識されることがある。また、ノイズにより本来のパ
ルス信号が欠落したり、逆にパルス数が増加するおそれ
もある。そこで第2実施例の目的は、このような本来の
正常なパルス信号以外の誤信号に基く回転数の検出誤差
を解消するにある。 【0051】なお、第2実施例は上述の第1実施例とは
制御が以下のように異なるが、その機械的構成は上記第
1実施例と同様であるので、その説明は省略し、その制
御のみについて以下に図12のフローチャートに従って
説明する。 【0052】まず、ステップS25およびS26におい
て、走行速度センサ69および刈取速度センサ68のパ
ルス信号を読み込む。つぎに、ステップS27におい
て、走行速度パルスの間隔を計測し、間隔が所定値A以
上であるか否かを判別する。パルス信号の間隔が所定値
Bを下回る場合には、正規な信号ではなくチャタリング
による誤信号と判断し、そのパルス信号を不採用とする
(S28)。一方、ステップS27で走行速度パルスの
間隔が所定値A以上のときには、ステップS29に移行
する。 【0053】ステップS29では、その走行速度パルス
の間隔の変化、すなわち前回に算出した走行速度パルス
の間隔に対する変化量が、所定値B以上であるか否かを
判別する。パルスの間隔の変化が所定値B以上である場
合、すなわち前回に算出した走行速度パルスの間隔に対
して極端に異なる値となった場合には、異常な信号であ
ると判断して、その走行速度パルスを不採用とする(S
30)。また所定値以下である場合には、この走行速度
パルスを採用して走行速度を算出する(S31)。 【0054】次に、刈取速度についても同様の制御を行
う。すなわち、刈取パルスの間隔が所定値C以下である
場合(S32)、および刈取パルスの間隔の変化が所定
値D以上である場合(S34)には、その刈取パルス信
号を不採用とし、いずれにも該当しない場合にのみ、そ
の刈取パルス信号を採用して刈取速度を算出する(S3
5)。 【0055】以上のように第2実施例では、チャタリン
グによる誤信号の間隔が正常なパルス信号の間隔に比し
て小さい点を利用し、検出したパルス信号の間隔が小さ
い場合(A,Cを下回る場合)、およびパルスの間隔の
変化が大きい場合(B,Dを上回る場合)に、そのパル
ス信号を不採用とすることにより、正規と考えられるパ
ルス信号のみを用いて制御を行うことができ、もってチ
ャタリングやノイズに起因する検出誤差を解消できると
いう効果を奏する。 【0056】次に、第3実施例について説明する。上述
の第1実施例では、伝達軸28の逆回転に起因する刈取
部4の破壊を防止するため、伝達軸28と刈取部4との
動力伝達経路中にワンウェイクラッチ90(図4参照)
を介装し、伝達軸28の正回転のみを刈取部4に伝達す
る構成としている。しかし、このワンウェイクラッチ9
0による場合も、伝達軸28の回転が極めてゆっくりで
ある場合には、逆回転をも刈取部4に伝達してしまうお
それがあり、刈取部4の破壊防止が確実とはいいがた
い。この伝達軸28の逆転から刈取部4を保護するに
は、主変速装置27を操作するHSTレバー70の基部
にポテンショメータなどの位置検出器を設け、HSTレ
バー70が後退位置に操作された旨を検出したことを条
件に、刈取部変速機32のテンションプーリ91を作動
して刈取部への動力伝達を断状態にする構成を考えるこ
とができるが、位置検出器のゼロ点調整が煩雑で、実用
に適さない。そこで第3実施例の目的は、かかるゼロ点
調整等の煩雑な作業なしに、伝達軸28の逆転に起因す
る刈取部4の破壊防止を図ることにある。 【0057】図13は第3実施例の走行速度センサ16
9の周辺を示す要部正面図である。図において、92は
走行ミッション126の中間軸であり、その端部には遮
光体195を取り付ける。遮光体195の端面には互い
に直交する溝193,194を形成し、さらに、溝19
3,194の両者から45度の方向に溝198を形成す
る。そして、遮光体195の回転中心位置には、溝19
8の方向に対して直交するように、ハーフミラー199
を配置する。 【0058】遮光体195の周囲の不動位置には、発光
素子196および受光素子197を対向させて配置する
とともに、両素子196,197の対向方向に対して直
交する位置に、受光素子200を配置する。 【0059】以上の構成において、中間軸92の回転に
よって遮光体195が一体的に回転すると、その所定回
転位置で、発光素子196の光が溝193,194,1
98を通じて受光素子197,200にパルス信号とし
て検出され、一定の波形を形成するが、ハーフミラー1
99を透過した光は受光素子197に、ハーフミラー1
99に反射した光は受光素子200に、それぞれ検出さ
れる。 【0060】この波形は、図14(a)および(b)に
示すように、中間軸92の回転方向が正回転か逆回転か
によって異なる。いま、中間軸92が例えば正回転し、
遮光体195が図13において矢印F方向(反時計方
向)に回転した場合、受光素子197,200の波形は
図14(a)のようになり、逆に中間軸92が逆回転
(矢印G方向)した場合には、受光素子197,200
の波形は図14(b)に示すようになる。 【0061】そこで、受光素子200の信号の入力後、
受光素子197への1個目のパルス信号から2個目のパ
ルス信号までの時間Bを計測し、この時間Bの大小に応
じて、中間軸が右回転(正回転)か左回転(逆回転)か
の判別を行う。すなわち、時間Bが一定値より小である
ときには正回転と、一定値Bより大であるときには逆回
転と、それぞれ判別する。 【0062】そして逆回転していると判別された場合に
は、刈取部変速機32のテンションプーリ91(図5参
照)を作動して、刈取部4への動力伝達を断状態にす
る。 【0063】なお、第3実施例の走行速度センサ169
は、コンバインにおける正逆転検出に用いるほか、他の
分野の機械装置における回転方向の検出にも広く適用可
能である。 【0064】このように構成した第3実施例では、走行
速度センサ169を改良して中間軸92の回転方向を検
出可能とし、その出力を用いて、中間軸92が逆転した
場合に刈取部4への動力伝達を断状態にするように構成
したので、伝達軸28の回転が極めてゆっくりであって
も、伝達軸28の逆回転が刈取部4まで伝達されるおそ
れがなく、刈取部4の破壊防止を一層確実化でき、また
ゼロ点調整のような煩雑な作業も不要になるという効果
を奏する。 【0065】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明では、刈取
速度制御のために用いる走行速度検出手段および刈取速
度検出手段を活用し、その出力に基いて制御系の異常の
検出をも行う構成とした。従って、本発明では異常検出
のみを目的とした専用の作動検出器を刈取部変速機に設
ける必要はなく、なんらの機械的構成の追加をも行わず
に、制御系の各種の異常を検出することが可能となり、
装置の簡易化および低コスト化を図ることができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に対応する機能ブロック図である。 【図2】第1実施例のコンバインを示す側面図である。 【図3】動力伝達機構を示す側面図である。 【図4】動力伝達機構を示す平面図である。 【図5】刈取部変速機を示す側面図である。 【図6】制御部及びその周辺機器の接続を概略的に示す
図である。 【図7】作業モードである「標準モード」および「倒伏
モード」を概略的に示す図である。 【図8】第1実施例における刈取速度制御を示すフロー
チャートである。 【図9】第1実施例の制御を示すフローチャートであ
る。 【図10】第2実施例に用いる走行速度センサを示す要
部正面図である。 【図11】第2実施例の制御における走行速度センサの
パルス信号を示す図であり、(a)は本来の正常なパル
ス信号、(b)はチャタリングによる誤信号である。 【図12】第2実施例の制御を示すフローチャートであ
る。 【図13】第3実施例に用いる走行速度センサを示す要
部正面図である。 【図14】第3実施例のコンバインにおける走行速度セ
ンサのパルス信号を示す図であり、(a)は正転時、
(b)は逆転時における各受光素子の検出信号である。 【符号の説明】 2 走行部 4 刈取部 25 原動機 32 刈取部変速機 68 刈取速度センサ 69 走行速度センサ 77 制御部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 走行部Bの走行速度を検出する走行速度検出手段Eと、 刈取部Dの刈取速度を検出する刈取速度検出手段Fと、 原動機Aと前記刈取部Dとの動力伝達経路中に介在する
    刈取部変速機Cと、 前記走行速度検出手段Eの検出値に対応する所定の目標
    刈取速度を設定する目標速度設定手段Gと、 前記刈取速度検出手段Fが検出した刈取速度と前記目標
    速度設定手段Gが設定した目標刈取速度とに基いて、両
    者が一致するように前記刈取部変速機Cを制御する制御
    手段Hと、 を備えてなるコンバインにおいて、 前記制御手段Hの制御出力開始後の経過時間を計測して
    出力するカウンタJと、 前記制御手段Hの制御出力があったとき、および前記カ
    ウンタJの出力があったときに、前記走行速度検出手段
    Eの検出値および前記刈取速度検出手段Fの検出値に基
    いて、前記刈取部変速機Cの変速比を検出する変速比検
    出手段Kと、 前記変速比検出手段Kの検出値に基いて、前記制御手段
    Hの制御出力があった際の検出値と、前記カウンタJの
    出力があった際の検出値との差を変化量として算出する
    変化量算出手段Lと、 前記変化量算出手段Lが算出した変化量が所定値を下回
    るか否かを判別する判別手段Mと、 変化量が所定値を下回ったときに異常信号を出力する異
    常信号出力手段Nと、 を備えてなるコンバインにおける刈取速度制御の異常検
    出装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009005630A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Iseki & Co Ltd コンバイン
JP2010263915A (ja) * 2010-07-29 2010-11-25 Iseki & Co Ltd コンバイン
JP2012090640A (ja) * 2012-01-10 2012-05-17 Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd コンバインにおける前処理駆動装置
JP2012095660A (ja) * 2012-01-10 2012-05-24 Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd コンバインにおける前処理駆動装置

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