JPH0532636A - ベンズイミダゾール誘導体、その製造法、その製造中間体およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 - Google Patents

ベンズイミダゾール誘導体、その製造法、その製造中間体およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤

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JPH0532636A
JPH0532636A JP3300360A JP30036091A JPH0532636A JP H0532636 A JPH0532636 A JP H0532636A JP 3300360 A JP3300360 A JP 3300360A JP 30036091 A JP30036091 A JP 30036091A JP H0532636 A JPH0532636 A JP H0532636A
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benzimidazole
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Masayuki Enomoto
雅之 榎本
Junya Takahashi
淳也 高橋
Tomoyuki Kusaba
友之 草場
Masayo Sugano
雅代 菅野
Rei Matsunaga
礼 松永
Masahiro Tamaoki
昌宏 玉置
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式[I]で示されるベンズイミダゾール
誘導体、それを有効成分とする農園芸用殺菌剤、および
一般式[II]で示される製造中間体とそれを用いる一般
式[I]の化合物の製造法。更には、一般式[II]を製
造するための中間体である一般式[III]、[IV]、[V
I]の化合物。 【効果】 この化合物は、種々の植物病原菌、特にべと
病、疫病等の藻菌類による植物病害に対して優れた防除
効果を有し、さらに被植物に対し問題となる薬害を示さ
ないことから農園芸用殺菌剤の有効成分として種々の用
途に供しうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベンズイミダゾール誘
導体、その製造法、その製造中間体およびそれを有効成
分として含有する農園芸用殺菌剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】農園
芸用殺菌剤として、特に疫病、べと病分野で現在広く用
いられているものにキャプタン、キャプタホル、ジチオ
カーバメート系薬剤が知られている。しかしながら、こ
れらの薬剤は予防的な効果しか認められず、治療効果を
示さず、発病後の病害防除には適さない。すなわち、植
物病害防除の実際的な散布状況からみて、場合によって
は多少なりとも発病した後の散布もあり、特に病徴の進
展の速い藻菌類の防除薬には高い予防効力と共に優れた
浸透移行性と治療的な効力が強く求められる。この様な
状況下に浸透移行性に優れ、治療活性を有するメタラキ
シル[N−(2,6−ジメチルフェニル)−N−(メト
キシアセチル)−DL−アラニン メチルエステル]が
開発されたが、短期間に耐性菌が現れたため、その優れ
た治療活性は充分には発揮されていない。現在、特にブ
ドウの病害防除分野では新しい作用性を有し、かつ優れ
た浸透移行性を有する治療剤の出現が望まれている。従
来、特開昭 58-148864号公報、特開昭 62-205063号公報
等にある種のベンズイミダゾール誘導体が殺菌剤の有効
成分として用いられることが記載されている。しかしな
がら、これらの化合物は、その植物病害防除に対する効
力において、特にべと病、疫病等の藻菌類の植物病害防
除に対して効力面および浸透移行性の面で不充分であっ
たり、被防除植物に対する薬害を生じるなどの理由で必
ずしも満足すべきものとは言い難い。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況に鑑み、植物病害に対するすぐれた効力を有し、
かつ薬害の少ない化合物を開発すべく、種々検討した結
果、本発明のベンズイミダゾール誘導体が植物病害に対
するすぐれた予防および治療効力を有し、浸透移行性に
優れ、さらに、被防除植物に対して問題となる薬害を生
じないことを見出し、本発明に至った。すなわち、本発
明は、一般式〔I〕(化7)
【化7】 〔式中、Xはハロゲン原子を表わす。〕で示されるベン
ズイミダゾール誘導体(以下、本発明化合物と称す
る。)、その製造法、その製造中間体およびそれを有効
成分として含有する農園芸用殺菌剤を提供するものであ
る。前記一般式〔I〕において、ハロゲン原子とは例え
ば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子を表わす。
【0004】以下、本発明化合物の製造法について詳し
く説明する。本発明化合物は、一般式〔II〕(化8)
【化8】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わす。〕で示されるベ
ンズイミダゾール化合物(以下、化合物〔II〕と記
す。)とジメチルスルファモイルクロリドとを反応させ
ることにより得られる。上記製造法において、反応温度
および反応時間は、各々、通常室温〜溶媒還流温度の範
囲および瞬時〜24時間の範囲でその目的を達すること
ができる。該反応は、通常、塩基の存在下で行うが、用
いられる塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、
N,N−ジメチルアニリン、トリブチルアミン、N−メ
チルモルホリン等の第3級アミン、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸カリウム等の無機塩基等があげら
る。該反応に供せられる試剤の量は、化合物〔II〕1モ
ルに対してジメチルスルファモイルクロリドは、通常1
〜2モル、塩基は1〜7モルである。上記反応は、通
常、溶媒の存在下に行われ、使用しうる溶媒としては、
ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジ
クロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエー
テル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸
エチル、炭酸ジエチル等のエステル類、アセトニトリ
ル、イソブチルニトリル等のニトリル類、ホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメ
チルスルホキシド等の硫黄化合物類等またはそれらの混
合物があげられる。反応終了後の反応液は、有機溶媒抽
出、水洗後、有機層を減圧濃縮する等の通常の後処理を
行い、必要に応じ、クロマトグラフィー、再結晶等の操
作によって精製することにより、目的の本発明化合物を
得ることができる。このような製造法により得ることの
できる本発明化合物を以下に例示する。 2−シアノ−1−ジメチルスルファモイル−5(6)−
フルオロ−6(5)−(1',1',2',2'−テトラフルオ
ロエトキシ)ベンズイミダゾール 5(6)−クロロ−2−シアノ−1−ジメチルスルファ
モイル−6(5)−(1',1',2',2'−テトラフルオロ
エトキシ)ベンズイミダゾール 5(6)−ブロモ−2−シアノ−1−ジメチルスルファ
モイル−6(5)−(1',1',2',2'−テトラフルオロ
エトキシ)ベンズイミダゾール 前記の化合物〔II〕には、一般式 化9
【化9】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わす。〕で示される互
変異性が存在する。従って、これらを用いて本発明化合
物を製造した場合、反応条件により一般式 〔I−a〕
(化10)
【化10】 または一般式 〔I−b〕(化11)
【化11】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わす。〕で示される化
合物、または〔I−a〕と〔I−b〕の混合物が得られ
ることとなる。従って、式〔I〕で示される本発明化合
物は〔I−a〕および/または〔I−b〕であることを
意味する。
【0005】本発明化合物を製造する際の原料化合物で
ある化合物〔II〕は、式〔III 〕(化12)
【化12】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わす。〕で示される2
−(トリクロロメチル)ベンズイミダゾール化合物(以
下、化合物〔III 〕と記す。)と、アンモニアとを反応
させることにより得られる。該反応の反応温度および反
応時間は、各々、通常−30℃〜溶媒還流温度の範囲お
よび瞬時〜約24時間の範囲でその目的を達することが
できる。上記反応に供せられる試剤の量は化合物〔III
〕1モルに対して、アンモニアは通常6モル〜大過剰
である。上記反応は、通常、溶媒の存在下に行われ、使
用しうる溶媒としては、ヘキサン、石油エーテル等の脂
肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水
素類、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケト
ン等のケトン類、酢酸エチル、炭酸ジエチル等のエステ
ル類、アセトニトリル、イソブチルニトリル等のニトリ
ル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等
のアミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物類、
メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコ
ール類、水等またはそれらの混合物があげられる。反応
終了後の反応液は、塩酸等の無機酸等により中和した
後、有機溶媒抽出、水洗、有機層を濃縮する等の後処理
を行い、目的の化合物を得ることができる。
【0006】化合物〔III 〕は、一般式〔IV〕(化1
3)
【化13】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わす。〕で示されるo
−フェニレンジアミン化合物と、一般式〔V〕 CCl3 C(=NH)OR 〔V〕 〔式中、Rは低級(通常C1〜C6)アルキル基を表わ
す。〕で示されるトリクロロアセトイミデート化合物と
を反応させることにより得ることができる。上記反応の
反応温度および反応時間は、各々、通常−30℃〜溶媒
還流温度の範囲および瞬時〜24時間の範囲でその目的
を達することができる。該反応に供せられる試剤の量
は、o−フェニレンジアミン化合物〔IV〕1モルに対し
て、トリクロロアセトイミデート化合物〔V〕は、通常
約1モル〜2モルである。上記反応は、通常、溶媒の存
在下に行われ、使用しうる溶媒としては、ヘキサン、石
油エーテル等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、イ
ソブチルニトリル等のニトリル類、ホルムアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスル
ホキシド等の硫黄化合物類、メタノール、エタノール、
2−プロパノール等のアルコール類、蟻酸、酢酸、プロ
ピオン酸等の有機酸類、水等またはそれらの混合物があ
げられる。反応終了後の反応液は、例えば、氷水に投入
し、得られる結晶をろ別するかまたは有機溶媒によって
抽出し、水洗、濃縮等の後処理を行ない、必要に応じ、
クロマトグラフィー、再結晶等の操作によって精製する
ことにより、目的の化合物を得ることができる。
【0007】また、化合物〔III 〕は、o−フェニレン
ジアミン化合物〔IV〕とトリクロロアセチルクロリドと
を反応させて得られる、2−アミノトリクロロアセトア
ニリド化合物を環化することでも得ることができる。該
環化反応は、通常40℃〜溶媒還流温度の範囲、瞬時〜
24時間の範囲でその目的を達することができる。上記
反応は、通常、溶媒の存在下に行われ、使用しうる溶媒
としては、ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素
類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、クロロ
ホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジ
エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、炭酸ジエチル等のエステル類、アセト
ニトリル、イソブチルニトリル等のニトリル類、ホルム
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、
ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物類、メタノール、
エタノール、2−プロパノール等のアルコール類、水等
またはそれらの混合物があげられる。o−フェニレンジ
アミン化合物〔IV〕とトリクロロアセチルクロリドとの
反応は、前述の、化合物〔II〕とジメチルスルファモイ
ルクロリドとの反応と同様にして行うことができる。
【0008】o−フェニレンジアミン誘導体〔IV〕は、
一般式〔VI〕(化14)
【化14】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わす。〕で示されるo
−ニトロアニリン化合物を還元することにより得られ
る。還元方法としては、たとえば、水とメタノール、エ
タノール等の低級アルコールとの混合物中、硫化ナトリ
ウム、水硫化ナトリウムにより還元する方法を用いるこ
とができる。反応は通常50℃から溶媒還流温度までの
温度範囲で、通常12時間以内でその目的を達すること
ができる。また、酢酸等の有機酸または塩酸、硫酸等の
無機酸と水との混合物中、鉄粉、亜鉛粉もしくはスズ粉
を用いる方法で還元反応を行うこともできる。反応は通
常30℃から100℃の温度範囲で行われ、通常12時
間以内でその目的を達することができる。さらにエタノ
ール、酢酸エチル等の有機溶媒中、二酸化白金、パラジ
ウム−炭素等の触媒を用い、常圧又は加圧下、通常0℃
から60℃の温度範囲にて水素添加する還元方法を用い
ることもできる。
【0009】o−ニトロアニリン化合物〔VI〕は一般式
〔VII 〕(化15)
【化15】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わし、R’は低級(通
常C1〜C6)アルキル基を表わす。〕で示されるo−
ニトロアニリド化合物を加水分解することにより得られ
る。反応温度および反応時間は、各々、通常室温〜溶媒
還流温度または100℃の範囲および瞬時〜約24時間
の範囲でその目的を達することができる。該反応は、通
常、塩基または酸の存在下で行うが、用いられる塩基と
しては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基
等があげられ、酸としては塩酸、硫酸等の無機酸等があ
げられる。該反応に供せられる試剤の量は、o−ニトロ
アニリド化合物〔VII 〕1モルに対して、上記の塩基ま
たは酸は、触媒量〜大過剰である。溶媒としては、用い
る塩基又は酸に応じ、無溶媒又は、ヘキサン、石油エー
テル等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロエタン等のハ
ロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、
テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、イソブチ
ルニトリル等のニトリル類、ホルムアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシ
ド等の硫黄化合物類、メタノール、エタノール、2−プ
ロパノール等のアルコール類、蟻酸、酢酸、プロピオン
酸等の有機酸類、水等またはそれらの混合物があげられ
る。
【0010】o−ニトロアニリド化合物〔VII 〕は一般
式〔VIII〕(化16)
【化16】 〔式中、XおよびR’は前記と同一の意味を表わす。〕
で示されるアニリド化合物をニトロ化することによって
得られる。該反応は、反応温度−40℃〜20℃、好ま
しくは−30℃〜5℃の範囲で、反応時間瞬時〜約24
時間でその目的を達することができる。ニトロ化剤とし
ては発煙硝酸、硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムを
用いることが出来、溶媒としては酢酸、無水酢酸、硫
酸、発煙硫酸、水またはこれらの混合物を用いることが
できる。
【0011】アニリド化合物〔VIII〕は、一般式〔IX〕
(化17)
【化17】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わす。〕で示されるア
ニリン化合物をアシル化することで得られる。反応温度
および反応時間は、各々、通常室温〜溶媒還流温度また
は120℃の範囲および瞬時〜約24時間の範囲でその
目的を達することができる。該反応は、通常、塩基また
は酸の存在下で行うが、用いられる塩基としては、ピリ
ジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、
トリブチルアミン、N−メチルモルホリン等の第3級ア
ミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウ
ム等の無機塩基等があげられ、酸としては、酢酸、プロ
ピオン酸等の有機酸、硫酸等の無機酸等があげられる。
該反応に供せられる塩基または酸の量は、アニリン化合
物〔IX〕1モルに対して、触媒量〜大過剰である。上記
反応において用いられるアシル化剤としては、一般式
R’−COOH(式中、R’は前記と同じ意味を表す)
で示されるカルボン酸に対応する酸無水物、酸ハロゲン
化合物、エステル化合物等があげられる。該反応に供せ
られる上記のアシル化剤の量は、アニリン化合物〔IX〕
1モルに対して、1モル〜大過剰である。溶媒として
は、用いる塩基又は酸に応じ、無溶媒又は、ヘキサン、
石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロエタ
ン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチルのエ
ステル類、アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニ
トリル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物
類、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類、またはそれらの
混合物があげられる。また、アニリド化合物〔VIII〕は
一般式 化18
【化18】 〔式中、XおよびR’は前記と同一の意味を表わす。〕
で示されるフェノール化合物より、例えば、特開平 2-1
38247 号公報に記載の方法で製造することもできる。
【0012】アニリン化合物〔IX〕は、一般式〔X〕
(化19)
【化19】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わす。〕で示されるニ
トロ化合物を還元することにより得られる。該還元反応
は、前述のo−ニトロアニリン化合物〔VI〕の還元反応
と同様にして行うことができる。
【0013】ニトロ化合物〔X〕は、一般式〔XI〕(化
20)
【化20】 〔式中、Xは前記と同じ意味を表わす。〕で示されるニ
トロフェノール化合物より、特開平 2-138247 に記載の
方法で製造することができる。
【0014】本発明化合物は農園芸用殺菌剤の有効成分
として、他の何らの成分も加えずそのままでも用いるこ
とができる。しかし通常は、本発明化合物は固体担体、
液体担体、ガス状担体、界面活性剤、その他の製剤用補
助剤と混合して、乳剤、水和剤、懸濁剤、粉剤、粒剤、
ドライフロアブル剤等に製剤して用いられる。この場
合、有効成分である本発明化合物の製剤中での有効成分
含有量は0.01〜99%、好ましくは 0.1〜80%であ
る。上述の固体担体としては、たとえば、粘土類(たと
えば、カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、フ
バサミクレー、ベントナイト、酸性白土)、タルク類、
その他の無機鉱物(たとえば、セリサイト、方解石粉
末、石英粉末、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリ
カ)、化学肥料(たとえば、硫安、燐安、硝安、尿素、
塩安)またはトウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等の微粉
末あるいは粒状物があげられ、液体担体としては、水、
アルコール類(たとえば、メタノール、エタノール、エ
チレングリコール、セロソルブ)、ケトン類(たとえ
ば、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン)、芳
香族炭化水素類(たとえば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、メチルナフタレン)、脂肪族炭
化水素類(たとえば、n−ヘキサン、シクロヘキサノ
ン、ケロシン、灯油)、エステル類(たとえば、酢酸エ
チル、酢酸ブチル)、ニトリル類(たとえば、アセトニ
トリル、イソブチロニトリル)、エーテル類(たとえ
ば、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル)、酸アミド
類(たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド)、ハロゲン化炭化水素類(たとえば、ジクロロ
エタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素)、大豆油、
綿実油等の植物油、ジメチルスルホキシド等があげら
れ、ガス状担体、すなわち噴射剤としては、たとえば、
フロンガス、ブタンガス、炭酸ガスなどがあげられる。
界面活性剤としては、たとえば、アルキル硫酸エステル
類、アルキルアリールエステル類、アルキルスルホン酸
塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホ
コハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物等の陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等
の非イオン界面活性剤等があげられる。固着剤や分散剤
としては、たとえば、カゼイン、ゼラチン、多糖類(た
とえば、でんぷん粉、アラビアガム、CMC(カルボキ
シメチルセルロース)等のセルロース誘導体、リグニン
スルホン酸塩等のリグニン誘導体、アルギン酸)、ベン
トナイト、合成水溶性高分子(たとえば、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類)
等があげられ、安定剤として、たとえば、PAP(酸性
リン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブ
チル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブ
チル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4
−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、
界面活性剤、脂肪酸またはそのエステル等があげられ
る。本発明化合物の施用方法として、茎葉散布、土壌処
理、種子消毒等があげられるが、通常当業者が利用する
どのような施用方法にて用いることができる。本発明化
合物を農園芸用殺菌剤の有効成分として用いる場合、そ
の有効成分の施用量は、対象作物、対象病害、病害の発
生程度、製剤形態、施用方法、施用時期、気象条件等に
よって異なるが、通常1アールあたり0.01g〜50g、
好ましくは、0.05g〜10gであり、乳剤、水和剤、懸
濁剤、ドライフロアブル剤等を水で希釈して施用する場
合、その施用濃度は、0.0001〜 0.5%、好ましくは0.00
05〜 0.2%であり、粉剤、粒剤等は何ら希釈することな
くそのまま施用する。
【0015】本発明化合物で防除することのできる植物
病害として例えば以下のような病害をあげることができ
る。蔬菜類、ダイコン類のべと病(Peronospora brassi
cae)、ホウレン草のべと病(Peronospora spinaciae)、
タバコのべと病(Peronospora tabacina) 、キュウリの
べと病(Pseudoperonospora cubensis) 、ブドウのべと
病(Plasmopara viticola)、リンゴ、イチゴ、ヤクヨウ
ニンジンの疫病(Phytophthora cactorum)、トマト、キ
ュウリの灰色疫病(Phytophthora capsici) 、パイナッ
プルの疫病(Phytophthora cinnamomi) 、ジャガイモ、
トマト、ナスの疫病(Phytophthora infestans) 、タバ
コ、ソラマメ、ネギの疫病(Phytophthora nicotianae
var.nicotianae) 、ホウレンソウ立枯病(Pythium s
p.)、キュウリ苗立枯病(Pythiumaphanidermatum) 、コ
ムギ褐色雪腐病(Pythium sp.)、タバコ苗立枯病(Pyth
ium debaryanum) 、ダイズのPythium rot (Pythium aph
anidermatum,P.debarynum,P.irregulare,P.myiotylum,
P.ultimam) 。本発明化合物は、畑地、水田、果樹園、
茶園、牧草地、芝生地等の農園芸用殺菌剤として用いる
ことができ、他の農園芸用殺菌剤と混合して用いること
もできる。さらに殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草
剤、植物生長調節剤、肥料と混合して用いることもでき
る。
【0016】
【発明の効果】本発明化合物は、種々の植物病原菌、特
にべと病、疫病等の藻菌類による植物病害に対して優れ
た防除効果を有し、さらに被植物に対し問題となる薬害
を示さないことから農園芸用殺菌剤の有効成分として種
々の用途に供しうる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を製造例、製剤例および試験例
により、さらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。まず、本発明化合物の
製造例を示す。 製造例1 2−シアノ−5(6)−フルオロ−6(5)−(1',
1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)ベンズイミダゾ
ール 3.3gをアセトニトリル50mlに溶解した後、炭酸
カリウム 3.5gを加え、1時間加熱還流させた。次いで
ジメチルスルファモイルクロリド2.94gを加え、1時間
加熱還流させた。反応液を氷水に加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水洗して、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、濃縮した。得られた残渣をクロロホルムを用いた
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−シア
ノ−1−ジメチルスルファモイル−5(6)−フルオロ
−6(5)−(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキ
シ)ベンズイミダゾール(以下、化合物(1)と記
す。)4.57gを得た。 m.p. 105〜112℃ 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :7.60〜7.80(2H)、6.05(1H,
tt,J=53,3Hz)、3.15(6H,s) 製造例2 5(6)−クロロ−2−シアノ−6(5)−(1',1',
2',2'−テトラフルオロエトキシ)ベンズイミダゾール
4.2gをアセトニトリル80mlに溶解した後、炭酸カリ
ウム 4.7gを加え、15分間加熱還流させた。次いでジ
メチルスルファモイルクロリド 4.0gを加え、25分間
加熱還流させた。反応液を氷水に加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水洗して、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、濃縮した。得られた残渣をトルエンを用いたシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付した後、ヘキサン
−酢酸エチルから再結晶することにより、5(6)−ク
ロロ−2−シアノ−1−ジメチルスルファモイル−6
(5)−(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)
ベンズイミダゾール(以下、化合物(2)と記す。)2.
26gを得た。 m.p. 118〜125℃ 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.10(約1/2H,s) 、8.00
(約1H,s) 、7.90(約1/2H,s) 、6.05(1H,tt,J=53,3H
z)、3.10(6H,s) 製造例3 5(6)−ブロモ−2−シアノ−6(5)−(1',1',
2',2'−テトラフルオロエトキシ)ベンズイミダゾール
3.5gをアセトニトリル50mlに溶解した後、炭酸カリ
ウム 3.0gを加え、30分間加熱還流させた。次いでジ
メチルスルファモイルクロリド 2.0gを加え、30分間
加熱還流させた。反応液を氷水に加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水洗して、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、濃縮した。得られた残渣をトルエンを用いたシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付した後、ヘキサン
−酢酸エチルから再結晶することにより、5(6)−ブ
ロモ−2−シアノ−1−ジメチルスルファモイル−6
(5)−(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)
ベンズイミダゾール(以下、化合物(3)と記す。)3.
0gを得た。 m.p. 121.5〜125℃ 1 H-NMR(CDCl3 +DMSO-d6 ) δ(ppm) :8.15(約1/2H,
s) 、8.05(約1/2H,s) 、7.85(約1/2H) 、7.75(約1/2
H,s) 、6.05(1H,tt,J=3,53Hz)、3.10(約1/2 ×6H,s)
、3.05(約1/2 ×6H,s)
【0018】次に、化合物〔II〕の製造例を記す。 参考例1 5(6)−フルオロ−6(5)−(1',1',2',2'−テ
トラフルオロエトキシ)−2−(トリクロロメチル)ベ
ンズイミダゾール4.67gを、エタノール25mlに溶解
し、5℃で25%アンモニア水5.0mlに滴下した。内温
5℃で2時間攪拌した後、反応液を氷と濃塩酸の混合物
に注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗して、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。油状の2−シ
アノ−5(6)−フルオロ−6(5)−(1',1',2',
2'−テトラフルオロエトキシ)ベンズイミダゾール 3.3
gを得た。 1 H-NMR(DMSO-d6 ) δ(ppm) :7.80〜7.90(2H)、6.90(1
H,tt,J=52,3Hz) 参考例2 5(6)−クロロ−6(5)−(1',1',2',2'−テト
ラフルオロエトキシ)−2−(トリクロロメチル)ベン
ズイミダゾール5.99gを、エタノール80mlに溶解し、
5℃で25%アンモニア水30mlに滴下した。内温5℃
で1時間40分間攪拌した後、反応液を氷と濃塩酸の混
合物に注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し
て、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。油状の5
(6)−クロロ−2−シアノ−6(5)−(1',1',
2',2'−テトラフルオロエトキシ)ベンズイミダゾール
4.2gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.00(1H,s)、7.80(1H,s)、
6.80(1H,tt,J=52,3Hz) 参考例3 5(6)−ブロモ−6(5)−(1',1',2',2'−テト
ラフルオロエトキシ)−2−(トリクロロメチル)ベン
ズイミダゾール5.0gを、エタノール50mlに溶解し、
5〜10℃で25%アンモニア水30mlに滴下した。内
温5℃で50分間攪拌した後、反応液を氷と濃塩酸の混
合物に注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した。5(6)
−ブロモ−2−シアノ−6(5)−(1',1',2',2'−
テトラフルオロエトキシ)ベンズイミダゾール 3.5gを
得た。 1 H-NMR(CDCl3 +DMSO-d6 ) δ(ppm) :7.85(1H,s)、7.
55(1H)、6.05(1H,tt,J=3,52Hz)
【0019】次に、化合物〔III 〕の製造例を記す。 参考例4 4−フルオロ−5−(1',1',2',2'−テトラフルオロ
エトキシ)−1,2−ベンゼンジアミン(すなわち化合
物〔IV〕のうちXがフッ素原子のもの) 3.9gを酢酸5
0mlに溶解し、室温でメチル トリクロロアセトイミデ
ート 3.5gを加え15分間攪拌した。反応液を氷水に注
加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗して、無水
硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、5(6)−フルオロ
−6(5)−(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキ
シ)−2−(トリクロロメチル)ベンズイミダゾール
4.9gを得た。 1 H-NMR(DMSO-d6 ) δ(ppm) :7.70〜7.90(2H)、6.95(1
H,tt,J=52,3Hz) 参考例5 4−クロロ−5−(1',1',2',2'−テトラフルオロエ
トキシ)−1,2−ベンゼンジアミン(すなわち化合物
〔IV〕のうちXが塩素原子のもの) 5.2gを酢酸70ml
に溶解し、室温でメチルトリクロロアセトイミデート
4.0gを加え、15分間攪拌した。反応液を氷水に注加
し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液で洗った後水洗して、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥、濃縮し、5(6)−クロロ−6(5)−
(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)−2−
(トリクロロメチル)ベンズイミダゾール5.99gを得
た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.00(1H,s)、7.85(1H,s)、
6.95(1H,tt,J=52,3Hz) 参考例6 4−ブロモ−5−(1',1',2',2'−テトラフルオロエ
トキシ)−1,2−ベンゼンジアミン(すなわち化合物
〔IV〕のうちXが臭素原子のもの) 9.5gを酢酸100
mlに溶解し、室温でメチル トリクロロアセトイミデー
ト 5.7mlを加え、20分間攪拌した。反応液を氷水に注
加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、ヘキサン−酢酸エチル
から再結晶することにより5(6)−ブロモ−6(5)
−(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)−2−
(トリクロロメチル)ベンズイミダゾール 5.0gを得
た。 1 H-NMR(CDCl3 +DMSO-d6 ) δ(ppm) :7.77(1H,s)、7.
45(1H)、5.97(1H,tt,J=3,53Hz)
【0020】次に、o−フェニレンジアミン化合物〔I
V〕の製造例を記す。 参考例7 5−フルオロ−2−ニトロ−4−(1',1',2',2'−テ
トラフルオロエトキシ)アニリン(すなわち化合物〔V
I〕のうちXがフッ素原子のもの) 4.7gを酢酸エチル
15ml、酢酸15mlの混合溶媒に溶解した。これを鉄粉
4.8gの酢酸3ml、水30mlの懸濁液に40℃において
滴下した。40℃〜50℃で15分間攪拌した。反応液
をセライト濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機
層を炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗い、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をク
ロロホルムを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、4−フルオロ−5−(1',1',2',2'−テト
ラフルオロエトキシ)−1,2−ベンゼンジアミン(す
なわち化合物〔IV〕のうちXがフッ素原子のもの)3.9
gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :6.40〜6.70(2H)、5.90(1H,
tt,J=54,3Hz)、3.30(4H,broad) 参考例8 5−クロロ−2−ニトロ−4−(1',1',2',2'−テト
ラフルオロエトキシ)アニリン(すなわち化合物〔VI〕
のうちXが塩素原子のもの) 5.6gを酢酸エチル25m
l、酢酸25mlの混合溶媒に溶解した。これを鉄粉 4.7
gの酢酸5ml、水50mlの懸濁液に50℃において滴下
した。50℃〜60℃で20分間攪拌した。反応液をセ
ライト濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を
炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗い、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をクロロ
ホルムと酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、4−クロロ−5−(1',1',2',2'
−テトラフルオロエトキシ)−1,2−ベンゼンジアミ
ン(すなわち化合物〔IV〕のうちXが塩素原子のもの)
5.2gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :6.65〜6.75(2H)、5.95(1H,
tt,J=53,3Hz)、3.40(4H,s,broad) 参考例9 5−ブロモ−2−ニトロ−4−(1',1',2',2'−テト
ラフルオロエトキシ)アニリン(すなわち化合物〔VI〕
のうちXが臭素原子のもの)10.5gを酢酸エチル25m
l、酢酸25mlの混合溶媒に溶解した。これを鉄粉 5.0
gの酢酸7ml、水50mlの懸濁液に45℃〜70℃にお
いて滴下した。同温で10分間攪拌した。反応液をセラ
イト濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を炭
酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗い、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し濃縮し、4−ブロモ−5−(1',1',
2',2'−テトラフルオロエトキシ)−1,2−ベンゼン
ジアミン 9.5gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :6.78(1H,s)、6.60(1H)、5.
90(1H,tt,J=3,52Hz)3.45(4H,broad)
【0021】次に、o−ニトロアニリン化合物〔VI〕の
製造例を記す。 参考例10 5−フルオロ−2−ニトロ−4−(1',1',2',2'−テ
トラフルオロエトキシ)アセトアニリド5.96g、濃塩酸
25mlおよびメタノール250mlの混合物を2時間加熱
還流させた。反応液を濃縮し、氷水に注加して、炭酸カ
リウムでアルカリ性とした。酢酸エチルで抽出した後、
有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を留去し、5−フルオロ−2−ニトロ−4−(1',
1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)アニリン(すな
わち化合物〔VI〕のうちXがフッ素原子のもの) 4.7g
を得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.15(1H,d,J=7Hz)、6.70(1
H,d,J=11Hz) 、6.30(2H,broad)、6.00(1H,tt,J=52,3Hz) 参考例11 5−クロロ−2−ニトロ−4−(1',1',2',2'−テト
ラフルオロエトキシ)アセトアニリド6.84g、濃塩酸2
0mlおよびメタノール100mlの混合物を3時間加熱還
流させた。反応液を濃縮し、氷水に注加して、炭酸カリ
ウムでアルカリ性とした。酢酸エチルで抽出した後、有
機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を留去し、5−クロロ−2−ニトロ−4−(1',1',
2',2'−テトラフルオロエトキシ)アニリン(すなわち
化合物〔VI〕のうちXが塩素原子のもの) 5.6gを得
た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.10(1H,s)、6.98(1H,s)、
6.25(2H,broad)、5.98(1H,tt,J=53,3Hz) 参考例12 5−ブロモ−2−ニトロ−4−(1',1',2',2'−テト
ラフルオロエトキシ)アセトアニリド11.9g、濃塩酸1
0mlおよびメタノール100mlの混合物を40分間加熱
還流させた。反応液を濃縮し、氷水に注加して、炭酸カ
リウムでアルカリ性とした。酢酸エチルで抽出した後、
有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を留去し、5−ブロモ−2−ニトロ−4−(1',1',
2',2'−テトラフルオロエトキシ)アニリン(すなわち
化合物〔VI〕のうちXが臭素原子のもの)10.5gを得
た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :7.80(1H,s)、6.90(1H,s)、
6.10(2H,broad)、5.80(1H,tt,J=3,55Hz)
【0022】次に、o−ニトロアニリド化合物〔VII 〕
の製造例を記す。 参考例13 3−フルオロ−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロ
エトキシ)アセトアニリド4.75gを濃硫酸50mlに添加
し、ここに−30℃で発煙硝酸4mlと濃硫酸8mlの混合
物を滴下した。滴下後、−30℃〜−20℃で1時間攪
拌し、反応液を氷水に注加して析出する結晶を濾別し
た。結晶は酢酸エチルに溶解し、水洗した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し得られた残渣を
クロロホルムを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、5−フルオロ−2−ニトロ−4−(1',
1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)アセトアニリド
(すなわち一般式〔VII 〕で示される化合物において
R’がメチル基かつXがフッ素原子のもの) 5.0gを得
た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :10.35(1H,broad) 、8.85(1
H,d,J=12Hz) 、8.25(1H,d,J=7Hz)、6.05(1H,tt,J=53,3H
z)、2.35(3H,s) 参考例14 3−クロロ−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロエ
トキシ)アセトアニリド 7.7gを濃硫酸70mlに添加
し、ここに−20℃で発煙硝酸7mlと濃硫酸15mlの混
合物を滴下した。滴下後、−20℃〜−15℃で1時間
20分間攪拌し、反応液を氷水に注加して析出する結晶
を濾別した。結晶は酢酸エチルに溶解し、水洗した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し得られ
た残渣をクロロホルムを用いたシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、5−クロロ−2−ニトロ−4−
(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)アセトア
ニリド(すなわち一般式〔VII 〕で示される化合物にお
いてR’がメチル基かつXが塩素原子のもの)6.84gを
得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :9.05(1H,s)、8.20(1H,s)、
6.00(1H,tt,J=52,3Hz)、2.30(3H,s) 参考例15 3−ブロモ−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロエ
トキシ)アセトアニリド11.3gを濃硫酸100mlに添加
し、ここに−20℃で発煙硝酸7mlと濃硫酸15mlの混
合物を滴下した。滴下後、−20℃で1時間攪拌し、反
応液を氷水に注加して析出する結晶を濾別した。結晶は
酢酸エチルに溶解した後、水洗し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去し、5−ブロモ−2−ニトロ
−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)ア
セトアニリド(すなわち一般式〔VII 〕で示される化合
物においてR’がメチル基かつXが臭素原子のもの)1
1.9gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 +DMSO-d6 ) δ(ppm) :10.20(1H,broa
d) 、8.65(1H,s)、8.00(1H,s)、6.40(1H,tt,J=3,52Hz)
【0023】次に、アニリド化合物〔VIII〕の製造例を
記す。 参考例16 3−フルオロ−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロ
エトキシ)アニリン(すなわち化合物〔IX〕のうちXが
フッ素原子のもの)5.35gを酢酸50ml、無水酢酸6ml
に溶解し90℃で15分間攪拌した。反応液を氷水に注
加し、析出した結晶を濾別し、結晶は酢酸エチルに溶解
し、水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去し、3−フルオロ−4−(1',1',2',2'−テトラ
フルオロエトキシ)アセトアニリド(すなわち化合物
〔VIII〕においてXがフッ素原子でR’がメチル基のも
の)5.66gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.10(1H,broad)、7.60(1H,
dd,J=11,2Hz)、7.05〜7.25(2H,m)、5.90(1H,tt,J=53,3H
z)、2.05(3H,s) 参考例17 3−クロロ−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロエ
トキシ)アニリン(すなわち化合物〔IX〕のうちXが塩
素原子のもの)8.09gを酢酸100ml、無水酢酸 3.5ml
に溶解し90℃で25分間攪拌した。反応液を氷水に注
加し、析出した結晶を濾別し、結晶は酢酸エチルに溶解
し、水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去し、3−クロロ−4−(1',1',2',2'−テトラフ
ルオロエトキシ)アセトアニリド(すなわち化合物〔VI
II〕においてR’がメチル基かつXが塩素原子のもの)
7.73gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.90(1H,broad)、7.88(1H,
d,J=2Hz)、7.30(1H,d,J=2Hz)、7.28(1H,s)、5.95(1H,t
t,J=53,3Hz)、2.20(3H,s) 参考例18 3−ブロモ−4−アセトアミドフェノール10.6gをN,
N−ジメチルホルムアミド100mlに溶解し、これに水
酸化カリウム 2.0gを添加した。これに室温でテトラフ
ルオロエチレンを吹き込んだ後、内温70℃で1時間3
0分間攪拌した。反応液を氷水に注加し、エーテルで抽
出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
濃縮した。得られた残渣をクロロホルムと酢酸エチルを
用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3
−ブロモ−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロエト
キシ)アセトアニリド11.3gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :9.00(1H,broad)、7.85(1H,
d,J=2Hz)、7.35(1H,dd,J=2,9Hz) 、7.10(1H,d,J=9Hz)、
5.85(1H,tt,J=3,53Hz)、2.05(3H,s)
【0024】次に、アニリン化合物〔IX〕の製造例を記
す。 参考例19 3−フルオロ−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロ
エトキシ)ニトロベンゼン(すなわち化合物〔X〕のう
ちXがフッ素原子のもの)6.97gを酢酸エチル25ml、
酢酸25mlの混合溶媒に溶解した。これを40℃で鉄粉
9.0gの酢酸5ml、水50mlの懸濁液に徐々に滴下し
た。40℃〜70℃で30分間攪拌した。反応液をセラ
イトを用いて濾過し、濾液は酢酸エチルで抽出した。有
機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄して、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣を
クロロホルムを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、3−フルオロ−4−(1',1',2',2'−テ
トラフルオロエトキシ)アニリン(すなわち化合物〔I
X〕のうちXがフッ素原子のもの)5.35gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :6.90〜7.30(1H,m)、6.30〜
6.60(2H)、5.95(1H,tt,J=53,3Hz)、3.75(2H,broad) 参考例20 3−クロロ−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロエ
トキシ)ニトロベンゼン(すなわち化合物〔X〕のうち
Xが塩素原子のもの)12.5gを酢酸エチル50ml、酢酸
50mlの混合溶媒に溶解した。これを40℃で鉄粉12.2
gの酢酸13ml、水130mlの懸濁液に徐々に滴下し
た。40℃〜60℃で30分間攪拌した。反応液をセラ
イトを用いて濾過し、濾液は酢酸エチルで抽出した。有
機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄して、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣を
クロロホルムを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、3−クロロ−4−(1',1',2',2'−テト
ラフルオロエトキシ)アニリン(すなわち化合物〔IX〕
のうちXが塩素原子のもの)9.41gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :7.10(1H,d,J=9Hz)、6.70(1
H,d,J=3Hz)、6.48(1H,dd,J=9,3Hz) 、5.95(1H,tt,J=53,
3Hz)、3.65(2H,broad)
【0025】次に、化合物〔X〕の製造例を示す。 参考例21 2−フルオロ−4−ニトロフェノール 7.0gをN,N−
ジメチルホルムアミド70mlに溶解し、これに水酸化カ
リウム 1.0gを添加した。これに内温100℃でテトラ
フルオロエチレンを吹き込んだのち内温100℃で6時
間攪拌した。反応液を氷水に注加しエーテルで抽出し
た。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮
した。得られた残渣をトルエンを用いたシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、3−フルオロ−4−
(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)ニトロベ
ンゼン6.97gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :7.10〜8.2(3H) 、5.59(1H,
tt,J=53,3Hz) 参考例22 2−クロロ−4−ニトロフェノール20gをN,N−ジ
メチルホルムアミド200mlに溶解し、これに水酸化カ
リウム 3.4gを添加した。これに内温50℃でテトラフ
ルオロエチレンを吹き込んだのち内温50℃で50分間
攪拌した。さらに水酸化カリウム 3.5gを加え、内温1
00℃で6時間攪拌した。反応液を氷水に注加しエーテ
ルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し濃縮した。得られた残渣をクロロホルムを用いた
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−クロ
ロ−4−(1',1',2',2'−テトラフルオロエトキシ)
ニトロベンゼン 12.55gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.37(1H,d,J=3Hz)、8.20(1
H,dd,J=9,3Hz)、7.57(1H,d,J=9Hz)、6.07(1H,tt,J=53,3
Hz)
【0026】次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表
わす。 製剤例1 本発明化合物 (1),(2)および(3) の各々50部、リグニ
ンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリウム
2部および合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合する
ことにより各々の水和剤を得る。 製剤例2 本発明化合物 (1),(2)および(3) の各々25部、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノオレエート3部、CMC3
部および水69部を混合し、有効成分の粒度が5ミクロ
ン以下になるまで湿式粉砕することにより各々の懸濁剤
を得る。 製剤例3 本発明化合物 (1),(2)および(3) の各々2部、カオリン
クレー88部およびタルク10部をよく粉砕混合するこ
とにより各々の粉剤を得る。 製剤例4 本発明化合物 (1),(2)および(3) の各々20部、ポリオ
キシエチレンスチリルフェニルエーテル14部、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸カルシウム6部、およびキシレン
60部をよく混合することにより各々の乳剤を得る。 製剤例5 本発明化合物 (1),(2)および(3) の各々2部、合成含水
酸化珪素1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベ
ントナイト30部およびカオリンクレー65部をよく粉
砕混合し、水を加えてよく練り合せた後、造粒乾燥する
ことにより各々の粒剤を得る。
【0027】次に、本発明化合物が農園芸用殺菌剤とし
て有用であることを試験例で示す。比較対照として、特
開昭 62-205063号公報記載の下記の式 化21で示され
る化合物(以下、(A)と記す。)を用いた。
【化21】 また防除効力は、調査時の供試植物の発病状態すなわち
葉、茎等の菌叢、病斑の程度を肉眼観察し、防除指数を
下記の6段階で求めた。 5:病斑が全く認められない。 4:病斑面積が、無処理区の10%未満 3: 〃 30 〃 2: 〃 50 〃 1: 〃 75 〃 0: 〃 75%以上 試験例1 トマト疫病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(ポンテロ
ーザ)を播種し、温室内で20日間育成した。第2〜3
本葉が展開したトマトの幼苗に、製剤例1に準じて水和
剤にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度にし、それを
葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、トマ
ト疫病菌の胞子懸濁液を噴霧、接種した。接種後、20
℃、多湿下で1日置いた後、さらに照明下で7日間生育
し、防除効力を調査した。その結果を表1に示す。
【表1】 試験例2 トマト疫病防除試験(治療効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(ポンテロ
ーザ)を播種し、温室内で20日間育成した。第2〜3
本葉が展開したトマトの幼苗に、トマト疫病菌の胞子懸
濁液を噴霧、接種した。接種後、20℃、多湿下で1日
置いた後、製剤例1に準じて水和剤にした供試薬剤を水
で希釈して所定濃度にて、それを葉面に充分付着するよ
うに茎葉散布した。散布後、さらに照明下で7日間生育
し、防除効力を調査した。その結果を表2に示す。
【表2】 試験例3 ブドウべと病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウを播種し、
温室内で50日間育成した。第3〜4本葉が展開したブ
ドウの幼苗に、製剤例1に準じて水和剤にした供試薬剤
を水で希釈して所定濃度にし、それを葉面に充分付着す
るように茎葉散布した。散布後、ブドウべと病菌の胞子
懸濁液を噴霧、接種した。接種後、20℃、多湿下で1
日置いた後、さらに照明下で7日間生育し、防除効力を
調査した。その結果を表3に示す。
【表3】 試験例4 ブドウべと病防除試験(治療効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウを播種し、
温室内で50日間育成した。第3〜4本葉が展開したブ
ドウの幼苗に、ブドウべと病菌の胞子懸濁液を噴霧、接
種した。接種後、20℃、多湿下で1日置いた後、製剤
例1に準じて水和剤にした供試薬剤を水で希釈して所定
濃度にし、それを葉面に充分付着するように茎葉散布し
た。散布後、さらに照明下で7日間生育し、防除効力を
調査した。その結果を表4に示す。
【表4】 試験例5 キュウリべと病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、キュウリ(相模半
白)を播種し、温室内で14日間育成した。その後、製
剤例1に準じて水和剤にした供試薬剤を水で希釈して所
定濃度にし、それを葉面に充分付着するように茎葉散布
した。散布後、キュウリべと病菌の胞子懸濁液を噴霧、
接種した。接種後、20℃、多湿下で1日置いた後、さ
らに照明下で7日間生育し、防除効力を調査した。その
結果を表5に示す。
【表5】 試験例6 キュウリべと病防除試験(治療効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、キュウリ(相模半
白)を播種し、温室内で14日間育成した。子葉期のキ
ュウリにキュウリべと病菌の胞子懸濁液を噴霧、接種し
た。接種後、20℃、多湿下で1日置いた後、製剤例1
に準じて水和剤にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度
にし、それを葉面に充分付着するように茎葉散布した。
散布後、さらに照明下で7日間生育し、防除効力を調査
した。その結果を表6に示す。
【表6】 試験例7 ジャガイモ疫病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、ジャガイモ(ダン
シャク)を播種し、温室内で20日間育成した。その
後、製剤例1に準じて水和剤にした供試薬剤を水で希釈
して所定濃度にし、それを葉面に充分付着するように茎
葉散布した。散布後、ジャガイモ疫病菌の胞子懸濁液を
噴霧、接種した。接種後、20℃、多湿下で1日置いた
後、さらに照明下で8日間生育し、防除効力を調査し
た。その結果を表7に示す。
【表7】 試験例8 薬害試験 キュウリ(相模半白)の幼苗に製剤例1に準じて水和剤
にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度にし、それを葉
面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、温室内
で2週間生育し、供試植物の葉の状態を肉眼観察するこ
とにより、薬害の程度を調査した。その結果、化合物
(1)および(2)の各々は、有効成分施用濃度1000pp
m, 500ppm において薬害を生じなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 雅代 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 松永 礼 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 玉置 昌宏 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、Xはハロゲン原子を表わす。〕で示されるベン
    ズイミダゾール誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 化2 【化2】 で示されるベンズイミダゾール化合物とジメチルスルフ
    ァモイルクロリドとを反応させることを特徴とする、請
    求項1記載のベンズイミダゾール誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のベンズイミダゾール誘導体
    を有効成分として含有することを特徴とする農園芸用殺
    菌剤。
  4. 【請求項4】一般式 化3 【化3】 〔式中、Xはハロゲン原子を表わす。〕で示されるベン
    ズイミダゾール化合物。
  5. 【請求項5】一般式 化4 【化4】 〔式中、Xはハロゲン原子を表わす。〕で示される2−
    (トリクロロメチル)ベンズイミダゾール化合物。
  6. 【請求項6】一般式 化5 【化5】 〔式中、Xはハロゲン原子を表わす。〕で示されるo−
    フェニレンジアミン化合物。
  7. 【請求項7】一般式 化6 【化6】 〔式中、Xはハロゲン原子を表わす。〕で示されるo−
    ニトロアニリン化合物。
JP3300360A 1990-11-20 1991-11-15 ベンズイミダゾール誘導体、その製造法、その製造中間体およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 Pending JPH0532636A (ja)

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