JPH051068A - ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 - Google Patents
ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤Info
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- JPH051068A JPH051068A JP14855091A JP14855091A JPH051068A JP H051068 A JPH051068 A JP H051068A JP 14855091 A JP14855091 A JP 14855091A JP 14855091 A JP14855091 A JP 14855091A JP H051068 A JPH051068 A JP H051068A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 式 化1
【化1】
〔式中、Rはシアノ基又はチオカルバモイル基を表わ
す。〕で示されるベンズイミダゾール誘導体、その製造
法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤。 【効果】 種々の植物病害、特にべと病、疫病等の藻菌
類による植物病害に対して優れた防除効果を有し、農園
芸用殺菌剤の有効成分として種々の用途に供しうる。
す。〕で示されるベンズイミダゾール誘導体、その製造
法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤。 【効果】 種々の植物病害、特にべと病、疫病等の藻菌
類による植物病害に対して優れた防除効果を有し、農園
芸用殺菌剤の有効成分として種々の用途に供しうる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベンズイミダゾール誘導
体、その製造法およびそれを有効成分として含有する農
園芸用殺菌剤に関するものである。
体、その製造法およびそれを有効成分として含有する農
園芸用殺菌剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】農園
芸用殺菌剤として、特に疫病、べと病に対する病害防除
剤として現在広く用いられているものにキャプタン、キ
ャプタホル、ジチオカーバメート系薬剤が知られてい
る。しかしながら、これらの薬剤は、農園芸用殺菌剤と
して満足すべきものとは言いがたい。
芸用殺菌剤として、特に疫病、べと病に対する病害防除
剤として現在広く用いられているものにキャプタン、キ
ャプタホル、ジチオカーバメート系薬剤が知られてい
る。しかしながら、これらの薬剤は、農園芸用殺菌剤と
して満足すべきものとは言いがたい。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況に鑑み、植物病害に対するすぐれた効力を有しか
つ薬害の少ない化合物を開発すべく種々検討した結果、
本発明のベンズイミダゾール誘導体が植物病害に対する
すぐれた予防および治療効力を有し、浸透移行性に優
れ、さらに、対象作物に対して問題となる薬害を生じな
いことを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は
一般式 化6
な状況に鑑み、植物病害に対するすぐれた効力を有しか
つ薬害の少ない化合物を開発すべく種々検討した結果、
本発明のベンズイミダゾール誘導体が植物病害に対する
すぐれた予防および治療効力を有し、浸透移行性に優
れ、さらに、対象作物に対して問題となる薬害を生じな
いことを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は
一般式 化6
【化6】
〔式中、Rはシアノ基又はチオカルバモイル基を表わ
す。〕で示されるベンズイミダゾール誘導体(以下、本
発明化合物と称する。)、その製造法およびそれを有効
成分として含有する農園芸用殺菌剤を提供するものであ
る。以下、本発明化合物の製造法について詳しく説明す
る。本発明化合物のうち、一般式 化6において(R=
シアノ基)で示されるベンズイミダゾール誘導体は、式
化7
す。〕で示されるベンズイミダゾール誘導体(以下、本
発明化合物と称する。)、その製造法およびそれを有効
成分として含有する農園芸用殺菌剤を提供するものであ
る。以下、本発明化合物の製造法について詳しく説明す
る。本発明化合物のうち、一般式 化6において(R=
シアノ基)で示されるベンズイミダゾール誘導体は、式
化7
【0004】
【化7】
で示される2−シアノベンズイミダゾール化合物と、ジ
メチルスルファモイルクロリドとを反応させることによ
り得られる。該反応において、反応温度の範囲は、通
常,室温〜溶媒還流温度であり、反応時間の範囲は、通
常,瞬時〜約24時間である。該反応は、通常、塩基の
存在下で行うが、用いられる塩基としては、ピリジン、
トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、トリブ
チルアミン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等の
無機塩基等があげられる。該反応に供せられる試剤の量
は、式化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化
合物1モルに対して、ジメチルスルファモイルクロリド
は通常1〜2モル、塩基は通常1〜7モルである。上記
反応において、溶媒は必ずしも必要ではないが、通常は
溶媒の存在下に行われる。該反応に使用しうる溶媒とし
ては、ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、
ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、クロロホル
ム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエー
テル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
酢酸エチル、炭酸ジエチル等のエステル類、アセトニト
リル、イソブチルニトリル等のニトリル類、ホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメ
チルスルホキシド等の硫黄化合物類等またはそれらの混
合物があげられる。反応終了後の反応液は、有機溶媒抽
出、水洗後、有機層を減圧濃縮する等の通常の後処理を
行い、必要に応じ、クロマトグラフィー、再結晶等の操
作によって精製することにより、目的の本発明化合物を
得ることができる。本発明化合物のうち、一般式 化6
において(R=チオカルバモイル基)で示されるベンズ
イミダゾール誘導体は、上記の反応で得られた一般式
化6において(R=シアノ基)で示される2−シアノ−
1−ジメチルスルファモイルベンズイミダゾールと硫化
水素とを反応させることにより得られる。該反応におい
て反応温度の範囲は、通常,0℃〜溶媒還流温度であ
り、反応時間の範囲は、通常,瞬時〜約24時間であ
る。該反応は通常塩基の存在下で行うが、塩基としては
ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン等の有機
塩基が挙げられる。また該反応には溶媒は必ずしも必要
ではないが、必要に応じて溶媒を用いることもできる。
使用しうる溶媒としては、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類を挙げることができる。該反応に供
せられる試剤の量は、2−シアノ−1−ジメチルスルフ
ァモイルベンズイミダゾール化合物1モルに対して、硫
化水素および塩基は、各々、通常1モル〜大過剰であ
る。反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、水洗後、有
機層を減圧濃縮する等の通常の後処理を行い、必要に応
じ、クロマトグラフィー、再結晶等の操作によって精製
することにより、目的の本発明化合物を得ることができ
る。式化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化
合物には、ジメチルスルファモイルクロリドとの反応に
おいて 式 化8
メチルスルファモイルクロリドとを反応させることによ
り得られる。該反応において、反応温度の範囲は、通
常,室温〜溶媒還流温度であり、反応時間の範囲は、通
常,瞬時〜約24時間である。該反応は、通常、塩基の
存在下で行うが、用いられる塩基としては、ピリジン、
トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、トリブ
チルアミン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等の
無機塩基等があげられる。該反応に供せられる試剤の量
は、式化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化
合物1モルに対して、ジメチルスルファモイルクロリド
は通常1〜2モル、塩基は通常1〜7モルである。上記
反応において、溶媒は必ずしも必要ではないが、通常は
溶媒の存在下に行われる。該反応に使用しうる溶媒とし
ては、ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、
ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、クロロホル
ム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエー
テル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
酢酸エチル、炭酸ジエチル等のエステル類、アセトニト
リル、イソブチルニトリル等のニトリル類、ホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメ
チルスルホキシド等の硫黄化合物類等またはそれらの混
合物があげられる。反応終了後の反応液は、有機溶媒抽
出、水洗後、有機層を減圧濃縮する等の通常の後処理を
行い、必要に応じ、クロマトグラフィー、再結晶等の操
作によって精製することにより、目的の本発明化合物を
得ることができる。本発明化合物のうち、一般式 化6
において(R=チオカルバモイル基)で示されるベンズ
イミダゾール誘導体は、上記の反応で得られた一般式
化6において(R=シアノ基)で示される2−シアノ−
1−ジメチルスルファモイルベンズイミダゾールと硫化
水素とを反応させることにより得られる。該反応におい
て反応温度の範囲は、通常,0℃〜溶媒還流温度であ
り、反応時間の範囲は、通常,瞬時〜約24時間であ
る。該反応は通常塩基の存在下で行うが、塩基としては
ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン等の有機
塩基が挙げられる。また該反応には溶媒は必ずしも必要
ではないが、必要に応じて溶媒を用いることもできる。
使用しうる溶媒としては、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類を挙げることができる。該反応に供
せられる試剤の量は、2−シアノ−1−ジメチルスルフ
ァモイルベンズイミダゾール化合物1モルに対して、硫
化水素および塩基は、各々、通常1モル〜大過剰であ
る。反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、水洗後、有
機層を減圧濃縮する等の通常の後処理を行い、必要に応
じ、クロマトグラフィー、再結晶等の操作によって精製
することにより、目的の本発明化合物を得ることができ
る。式化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化
合物には、ジメチルスルファモイルクロリドとの反応に
おいて 式 化8
【化8】
と式 化9
【化9】
で示される互変異性が存在する。従ってこれらを用いて
本発明化合物を製造した場合、一般式 化10
本発明化合物を製造した場合、一般式 化10
【化10】
〔式中、Rはシアノ基又はチオカルバモイル基を表わ
す。〕あるいは一般式 化11
す。〕あるいは一般式 化11
【化11】
〔式中、Rはシアノ基又はチオカルバモイル基を表わ
す。〕で示される化合物の一方もしくは混合物が得られ
ることになる。従って一般式 化6は、一般式 化10
で示される化合物又は一般式 化11で示される化合
物、もしくはその混合物を示す。本発明化合物を製造す
る際の原料化合物である式 化7で示される2−シアノ
ベンズイミダゾール化合物は、例えば、以下に示す方法
に準じて製造できる。 製法 A 米国特許第 3,576,818号に記載されている2−トリハロ
ゲノメチルベンズイミダゾールとアンモニアの反応。 製法 B L.KonopskiとB.Serafin により Roczniki Chemii 51.
1873 (1977) に報告されている三塩化リンと式 化12
す。〕で示される化合物の一方もしくは混合物が得られ
ることになる。従って一般式 化6は、一般式 化10
で示される化合物又は一般式 化11で示される化合
物、もしくはその混合物を示す。本発明化合物を製造す
る際の原料化合物である式 化7で示される2−シアノ
ベンズイミダゾール化合物は、例えば、以下に示す方法
に準じて製造できる。 製法 A 米国特許第 3,576,818号に記載されている2−トリハロ
ゲノメチルベンズイミダゾールとアンモニアの反応。 製法 B L.KonopskiとB.Serafin により Roczniki Chemii 51.
1873 (1977) に報告されている三塩化リンと式 化12
【化12】
で示される2−シアノ−1−ヒドロキシベンズイミダゾ
ールとの反応。製法Aをさらに詳細に説明する。式 化
7で示される2−シアノベンズイミダゾール化合物は、
例えば式 化13
ールとの反応。製法Aをさらに詳細に説明する。式 化
7で示される2−シアノベンズイミダゾール化合物は、
例えば式 化13
【化13】
で示される2−(トリクロロメチル)ベンズイミダゾー
ル化合物と、アンモニアとを反応させることにより得ら
れる。反応温度の範囲は、通常,−30℃〜溶媒還流温
度であり、反応時間の範囲は、通常,瞬時〜約24時間
の範囲である。上記反応に供せられる試剤の量は、式
化13で示される2−トリクロロメチル)ベンズイミダ
ゾール化合物1モルに対して、アンモニアは通常6モル
〜大過剰である。上記反応において、溶媒は必ずしも必
要ではないが、通常は溶媒の存在下に行われる。該反応
に使用しうる溶媒としては、ヘキサン、石油エーテル等
の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素類、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン
化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類、酢酸エチル、炭酸ジエチル等のエ
ステル類、アセトニトリル、イソブチルニトリル等のニ
トリル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物
類、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のア
ルコール類、水等またはそれらの混合物があげられる。
反応終了後の反応液は、塩酸等の無機酸等により中和し
た後、有機溶媒抽出、水洗、有機層を濃縮する等の後処
理を行い、目的の化合物を得ることができる。式 化1
3で示される2−(トリクロロメチル)ベンズイミダゾ
ール化合物は、式 化14
ル化合物と、アンモニアとを反応させることにより得ら
れる。反応温度の範囲は、通常,−30℃〜溶媒還流温
度であり、反応時間の範囲は、通常,瞬時〜約24時間
の範囲である。上記反応に供せられる試剤の量は、式
化13で示される2−トリクロロメチル)ベンズイミダ
ゾール化合物1モルに対して、アンモニアは通常6モル
〜大過剰である。上記反応において、溶媒は必ずしも必
要ではないが、通常は溶媒の存在下に行われる。該反応
に使用しうる溶媒としては、ヘキサン、石油エーテル等
の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素類、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン
化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類、酢酸エチル、炭酸ジエチル等のエ
ステル類、アセトニトリル、イソブチルニトリル等のニ
トリル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物
類、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のア
ルコール類、水等またはそれらの混合物があげられる。
反応終了後の反応液は、塩酸等の無機酸等により中和し
た後、有機溶媒抽出、水洗、有機層を濃縮する等の後処
理を行い、目的の化合物を得ることができる。式 化1
3で示される2−(トリクロロメチル)ベンズイミダゾ
ール化合物は、式 化14
【化14】
で示されるo−フェニレンジアミン化合物と、一般式
化15
化15
【化15】
〔式中、Rは低級アルキル基を表わす。〕で示されるト
リクロロアセトイミデート化合物とを反応させることに
より得ることができる。反応温度の範囲は、通常,−3
0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間の範囲は、通常,
瞬時〜約24時間である。該反応に供せられる試剤の量
は、式 化14で示されるo−フェニレンジアミン化合
物1モルに対して、一般式 化15で示されるトリクロ
ロアセトイミデート化合物は、通常1〜2モルである。
上記反応において、溶媒は必ずしも必要ではないが、通
常は溶媒の存在下に行われる。該反応に使用しうる溶媒
としては、ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素
類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、クロロ
ホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジ
エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、アセトニトリル、イソブチルニトリル等のニトリル
類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の
アミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物類等、
メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコ
ール類、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類、水等
またはそれらの混合物があげられる。反応終了後の反応
液は、例えば、氷水に投入し、得られる結晶をろ別する
かまたは有機溶媒によって抽出し、水洗、濃縮等の後処
理を行い、必要に応じ、クロマトグラフィー、再結晶等
の操作によって精製することにより、目的の化合物を得
ることができる。また式 化13で示される2−(トリ
クロロメチル)ベンズイミダゾール化合物は、式 化1
4で示されるo−フェニレンジアミン化合物とトリクロ
ロアセチルクロリドとを反応させて得られる、2−アミ
ノトリクロロアセトアニリド化合物を環化することでも
得られる。該環化反応において、反応温度の範囲は、通
常,40℃〜溶媒還流温度であり、反応時間の範囲は、
通常,瞬時〜約24時間である。該環化反応において、
溶媒は必ずしも必要ではないが、通常は溶媒の存在下に
行われる。該反応に使用しうる溶媒としては、ヘキサ
ン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、
ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、
炭酸ジエチル等のエステル類、アセトニトリル、イソブ
チルニトリル等のニトリル類、ホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキ
シド等の硫黄化合物類等、メタノール、エタノール、2
−プロパノール等のアルコール類、水等またはそれらの
混合物があげられる。式 化14で示されるo−フェニ
レンジアミン化合物とトリクロロアセチルクロリドとの
反応は、前述の式 化7で示される2−シアノベンズイ
ミダゾール化合物と、ジメチルスルファモイルクロリド
との反応と同様にして行うことができる。式 化14で
示されるo−フェニレンジアミン誘導体は、式 化16
リクロロアセトイミデート化合物とを反応させることに
より得ることができる。反応温度の範囲は、通常,−3
0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間の範囲は、通常,
瞬時〜約24時間である。該反応に供せられる試剤の量
は、式 化14で示されるo−フェニレンジアミン化合
物1モルに対して、一般式 化15で示されるトリクロ
ロアセトイミデート化合物は、通常1〜2モルである。
上記反応において、溶媒は必ずしも必要ではないが、通
常は溶媒の存在下に行われる。該反応に使用しうる溶媒
としては、ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素
類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、クロロ
ホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジ
エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、アセトニトリル、イソブチルニトリル等のニトリル
類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の
アミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物類等、
メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコ
ール類、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類、水等
またはそれらの混合物があげられる。反応終了後の反応
液は、例えば、氷水に投入し、得られる結晶をろ別する
かまたは有機溶媒によって抽出し、水洗、濃縮等の後処
理を行い、必要に応じ、クロマトグラフィー、再結晶等
の操作によって精製することにより、目的の化合物を得
ることができる。また式 化13で示される2−(トリ
クロロメチル)ベンズイミダゾール化合物は、式 化1
4で示されるo−フェニレンジアミン化合物とトリクロ
ロアセチルクロリドとを反応させて得られる、2−アミ
ノトリクロロアセトアニリド化合物を環化することでも
得られる。該環化反応において、反応温度の範囲は、通
常,40℃〜溶媒還流温度であり、反応時間の範囲は、
通常,瞬時〜約24時間である。該環化反応において、
溶媒は必ずしも必要ではないが、通常は溶媒の存在下に
行われる。該反応に使用しうる溶媒としては、ヘキサ
ン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、
ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、
炭酸ジエチル等のエステル類、アセトニトリル、イソブ
チルニトリル等のニトリル類、ホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキ
シド等の硫黄化合物類等、メタノール、エタノール、2
−プロパノール等のアルコール類、水等またはそれらの
混合物があげられる。式 化14で示されるo−フェニ
レンジアミン化合物とトリクロロアセチルクロリドとの
反応は、前述の式 化7で示される2−シアノベンズイ
ミダゾール化合物と、ジメチルスルファモイルクロリド
との反応と同様にして行うことができる。式 化14で
示されるo−フェニレンジアミン誘導体は、式 化16
【化16】
で示されるo−ニトロアニリン化合物を還元することで
得られる。還元方法としては、たとえば、水とメタノー
ル、エタノール等の低級アルコールとの混合物中、硫化
ナトリウム、水硫化ナトリウムにより還元する方法を用
いることができる。反応は、通常12時間以内で、通常
50℃〜溶媒還流温度の範囲内で行われる。また、酢酸
等の有機酸または、塩酸、硫酸等の無機酸と水との混合
物中、鉄粉、亜鉛粉もしくはスズ粉を用いる方法で還元
反応を行うことができる。反応は通常30℃〜100℃
の範囲内で、通常12時間以内で行われる。さらに、エ
タノール、 酢酸エチル等の有機溶媒中、二酸化白金、
パラジウム−炭素等の触媒を用い、常圧又は加圧下、通
常0℃〜60℃の範囲内にて水素添加する方法も用いる
ことができる。式 化16で示されるo−ニトロアニリ
ン化合物は一般式 化17
得られる。還元方法としては、たとえば、水とメタノー
ル、エタノール等の低級アルコールとの混合物中、硫化
ナトリウム、水硫化ナトリウムにより還元する方法を用
いることができる。反応は、通常12時間以内で、通常
50℃〜溶媒還流温度の範囲内で行われる。また、酢酸
等の有機酸または、塩酸、硫酸等の無機酸と水との混合
物中、鉄粉、亜鉛粉もしくはスズ粉を用いる方法で還元
反応を行うことができる。反応は通常30℃〜100℃
の範囲内で、通常12時間以内で行われる。さらに、エ
タノール、 酢酸エチル等の有機溶媒中、二酸化白金、
パラジウム−炭素等の触媒を用い、常圧又は加圧下、通
常0℃〜60℃の範囲内にて水素添加する方法も用いる
ことができる。式 化16で示されるo−ニトロアニリ
ン化合物は一般式 化17
【化17】
〔式中、R′は低級アルキル基を表わす。〕で示される
o−ニトロアニリド化合物を加水分解することにより得
られる。反応温度の範囲は、通常,室温〜溶媒還流温度
であり、反応時間の範囲は、通常,瞬時〜約24時間で
ある。該反応は、通常、塩基または酸の存在下で行う
が、用いられる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の無機塩基等があげられ、酸としては塩
酸、硫酸等の無機酸等があげられる。該反応に供せられ
る試剤の量は、一般式 化17で示されるo−ニトロア
ニリド化合物1モルに対して、上記の塩基または酸は、
触媒量〜大過剰である。反応は、用いる塩基又は酸に応
じ、無溶媒又は溶媒中でおこなわれる。用いうる溶媒と
しては、ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素
類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、クロロ
ホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジ
エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、アセトニトリル、イソブチルニトリル等のニトリル
類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の
アミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物類等、
メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコ
ール類、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸等、水等
またはそれらの混合物があげられる。一般式 化17で
示されるo−ニトロアニリド化合物は一般式 化18
o−ニトロアニリド化合物を加水分解することにより得
られる。反応温度の範囲は、通常,室温〜溶媒還流温度
であり、反応時間の範囲は、通常,瞬時〜約24時間で
ある。該反応は、通常、塩基または酸の存在下で行う
が、用いられる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の無機塩基等があげられ、酸としては塩
酸、硫酸等の無機酸等があげられる。該反応に供せられ
る試剤の量は、一般式 化17で示されるo−ニトロア
ニリド化合物1モルに対して、上記の塩基または酸は、
触媒量〜大過剰である。反応は、用いる塩基又は酸に応
じ、無溶媒又は溶媒中でおこなわれる。用いうる溶媒と
しては、ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素
類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、クロロ
ホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジ
エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、アセトニトリル、イソブチルニトリル等のニトリル
類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の
アミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物類等、
メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコ
ール類、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸等、水等
またはそれらの混合物があげられる。一般式 化17で
示されるo−ニトロアニリド化合物は一般式 化18
【化18】
〔式中、R′は前記と同一の意味を表わす。〕で示され
るアニリド化合物をニトロ化することによって得られ
る。反応温度の範囲は、通常,−40℃〜20℃であ
り、反応時間の範囲は、通常、瞬時〜約24時間であ
る。ニトロ化剤としては発煙硝酸、硝酸、硝酸ナトリウ
ム、硝酸カリウムを用いることができ、溶媒としては酢
酸、無水酢酸、硫酸、発煙硫酸、水またはこれらの混合
物を用いることができる。該反応に供せられる試剤の量
は、一般式 化18で示される化合物1モルに対して、
ニトロ化剤は1モル〜大過剰である。一般式 化18で
示されるアニリド化合物は例えば、一般式 化19
るアニリド化合物をニトロ化することによって得られ
る。反応温度の範囲は、通常,−40℃〜20℃であ
り、反応時間の範囲は、通常、瞬時〜約24時間であ
る。ニトロ化剤としては発煙硝酸、硝酸、硝酸ナトリウ
ム、硝酸カリウムを用いることができ、溶媒としては酢
酸、無水酢酸、硫酸、発煙硫酸、水またはこれらの混合
物を用いることができる。該反応に供せられる試剤の量
は、一般式 化18で示される化合物1モルに対して、
ニトロ化剤は1モル〜大過剰である。一般式 化18で
示されるアニリド化合物は例えば、一般式 化19
【化19】
〔式中、Xはハロゲン原子を表わし、R′は前記と同一
の意味を表わす。〕で示されるアニリド化合物を米国特
許4,730,062 記載の方法に準じて還化させることにより
製造できる。本発明化合物は農園芸用殺菌剤の有効成分
として、他の何らの成分も加えずそのままでも用いるこ
とができる。しかし、通常は、本発明化合物は個体担
体、液体担体、ガス状担体、界面活性剤、その他の製剤
用補助剤と混合して、乳剤、水和剤、懸濁剤、粉剤、粒
剤、ドライフロアブル剤等に製剤して用いられる。この
場合、有効成分である本発明化合物の製剤中での有効成
分含有量は0.01〜99%、好ましくは0.1〜80%で
ある。上述の固体担体としては、たとえば、粘土類(た
とえば、カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、
フバサミクレー、ベントナイト、酸性白土)、タルク
類、その他の無機鉱物(たとえば、セリサイト、方解石
粉末、石英粉末、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリ
カ)、化学肥料(たとえば、硫安、燐安、硝安、尿素、
塩安)またはトウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等の微粉
末あるいは粒状物があげられ、液体担体としては、水、
アルコール類(たとえば、メタノール、エタノール、エ
チレングリコール、セロソルブ)、ケトン類(たとえ
ば、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン)、芳
香族炭化水素類(たとえば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、メチルナフタレン)、脂肪族炭
化水素類(たとえば、n−ヘキサン、シクロヘキサノ
ン、ケロシン、灯油)、エステル類(たとえば、酢酸エ
チル、酢酸ブチル)、ニトリル類(たとえば、アセトニ
トリル、イソブチロニトリル)、エーテル類(たとえ
ば、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル)、酸アミド
類(たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド)、ハロゲン化炭化水素類(たとえば、ジクロロ
エタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素)、大豆油、
綿実油等の植物油、ジメチルスルホキシド等があげら
れ、ガス状担体、すなわち噴射剤としては、たとえば、
フロンガス(登録商標)、ブタンガス、炭酸ガスなどが
あげられる。界面活性剤としては、たとえば、アルキル
硫酸エステル類、アルキルアリールエステル類、アルキ
ルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジア
ルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物等の陰イオン界面活性剤、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂
肪酸エステル、多価アルコールエステル類、糖アルコー
ル誘導体等の非イオン界面活性剤等があげられる。固着
剤や分散剤としては、たとえば、カゼイン、ゼラチン、
多糖類(たとえば、でんぷん粉、アラビアガム、CMC
(カルボキシメチルセルロース)等のセルロース誘導
体、リグニンスルホン酸塩等のリグニン誘導体、アルギ
ン酸)、ベントナイト、合成水溶性高分子(たとえば、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸類)等があげられ、安定剤として、たとえば、
PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA
(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−te
rt−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植
物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪酸またはそのエステル
等があげられる。本発明化合物の施用方法として、茎葉
散布、土壌処理、種子消毒等があげられるが、通常当業
者が利用するどのような施用方法にても用いることがで
きる。本発明化合物を農園芸用殺菌剤の有効成分として
用いる場合、その有効成分の施用量は、対象作物、対象
病害、病害の発生程度、製剤形態、施用方法、施用時
期、気象条件等によって異なるが、通常1アールあたり
0.01〜50g、好ましくは0.05〜10gであり、乳
剤、水和剤、懸濁剤、ドライフロアブル剤等を水で希釈
して施用する場合、その施用濃度は、0.0001〜0.5%、
好ましくは0.0005〜0.2%であり、粉剤、粒剤等はなん
ら希釈することなくそのまま施用する。本発明化合物で
防除することができる植物病害としては例えば以下のよ
うな病害をあげることができる。蔬菜類、ダイコン類の
ベト病(Peronospora brassicae)、ホウレン草のべと病
(Peronospora spinaciae)、タバコのべと病(Peronosp
ora tabacina) 、キュウリのべと病(Pseudoperonospor
a cubensis) 、ブドウのべと病 (Plasmopara viticol
a)、リンゴ、イチゴ、ヤクヨウニンジンの疫病 (Phytop
hthora cactorum)、トマト、キュウリの灰色疫病 (Phyt
ophthora capsici) 、パイナップルの疫病 (Phytophtho
ra cinnamomi) 、ジャガイモ、トマト、ナスの疫病 (Ph
ytophthora infestans) 、タバコ、ソラマメ、ネギの疫
病 (Phytophthora nicotianae var. nicotianae)、ホウ
レンソウの立枯病 (Phyhium sp.)、キュウリ苗立枯病
(Pythium aphanidermatum) 、コムギ褐色雪腐病 (Pythi
um sp.)、タバコ苗立枯病 (Pythium debaryanum) 、ダ
イズの Pythium rot (Pythium aphanidermatum, P.deba
rynum,P. irregulare,p. myiotylum, P. ultimam)。本
発明化合物は、畑地、水田、果樹園、茶園、牧草地、芝
生地等の農園芸用殺菌剤として用いることができ、他の
農園芸用殺菌剤と混合して用いることもできる。さら
に、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調
節剤、肥料と混合して用いることもできる。
の意味を表わす。〕で示されるアニリド化合物を米国特
許4,730,062 記載の方法に準じて還化させることにより
製造できる。本発明化合物は農園芸用殺菌剤の有効成分
として、他の何らの成分も加えずそのままでも用いるこ
とができる。しかし、通常は、本発明化合物は個体担
体、液体担体、ガス状担体、界面活性剤、その他の製剤
用補助剤と混合して、乳剤、水和剤、懸濁剤、粉剤、粒
剤、ドライフロアブル剤等に製剤して用いられる。この
場合、有効成分である本発明化合物の製剤中での有効成
分含有量は0.01〜99%、好ましくは0.1〜80%で
ある。上述の固体担体としては、たとえば、粘土類(た
とえば、カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、
フバサミクレー、ベントナイト、酸性白土)、タルク
類、その他の無機鉱物(たとえば、セリサイト、方解石
粉末、石英粉末、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリ
カ)、化学肥料(たとえば、硫安、燐安、硝安、尿素、
塩安)またはトウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等の微粉
末あるいは粒状物があげられ、液体担体としては、水、
アルコール類(たとえば、メタノール、エタノール、エ
チレングリコール、セロソルブ)、ケトン類(たとえ
ば、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン)、芳
香族炭化水素類(たとえば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、メチルナフタレン)、脂肪族炭
化水素類(たとえば、n−ヘキサン、シクロヘキサノ
ン、ケロシン、灯油)、エステル類(たとえば、酢酸エ
チル、酢酸ブチル)、ニトリル類(たとえば、アセトニ
トリル、イソブチロニトリル)、エーテル類(たとえ
ば、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル)、酸アミド
類(たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド)、ハロゲン化炭化水素類(たとえば、ジクロロ
エタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素)、大豆油、
綿実油等の植物油、ジメチルスルホキシド等があげら
れ、ガス状担体、すなわち噴射剤としては、たとえば、
フロンガス(登録商標)、ブタンガス、炭酸ガスなどが
あげられる。界面活性剤としては、たとえば、アルキル
硫酸エステル類、アルキルアリールエステル類、アルキ
ルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジア
ルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物等の陰イオン界面活性剤、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂
肪酸エステル、多価アルコールエステル類、糖アルコー
ル誘導体等の非イオン界面活性剤等があげられる。固着
剤や分散剤としては、たとえば、カゼイン、ゼラチン、
多糖類(たとえば、でんぷん粉、アラビアガム、CMC
(カルボキシメチルセルロース)等のセルロース誘導
体、リグニンスルホン酸塩等のリグニン誘導体、アルギ
ン酸)、ベントナイト、合成水溶性高分子(たとえば、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸類)等があげられ、安定剤として、たとえば、
PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA
(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−te
rt−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植
物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪酸またはそのエステル
等があげられる。本発明化合物の施用方法として、茎葉
散布、土壌処理、種子消毒等があげられるが、通常当業
者が利用するどのような施用方法にても用いることがで
きる。本発明化合物を農園芸用殺菌剤の有効成分として
用いる場合、その有効成分の施用量は、対象作物、対象
病害、病害の発生程度、製剤形態、施用方法、施用時
期、気象条件等によって異なるが、通常1アールあたり
0.01〜50g、好ましくは0.05〜10gであり、乳
剤、水和剤、懸濁剤、ドライフロアブル剤等を水で希釈
して施用する場合、その施用濃度は、0.0001〜0.5%、
好ましくは0.0005〜0.2%であり、粉剤、粒剤等はなん
ら希釈することなくそのまま施用する。本発明化合物で
防除することができる植物病害としては例えば以下のよ
うな病害をあげることができる。蔬菜類、ダイコン類の
ベト病(Peronospora brassicae)、ホウレン草のべと病
(Peronospora spinaciae)、タバコのべと病(Peronosp
ora tabacina) 、キュウリのべと病(Pseudoperonospor
a cubensis) 、ブドウのべと病 (Plasmopara viticol
a)、リンゴ、イチゴ、ヤクヨウニンジンの疫病 (Phytop
hthora cactorum)、トマト、キュウリの灰色疫病 (Phyt
ophthora capsici) 、パイナップルの疫病 (Phytophtho
ra cinnamomi) 、ジャガイモ、トマト、ナスの疫病 (Ph
ytophthora infestans) 、タバコ、ソラマメ、ネギの疫
病 (Phytophthora nicotianae var. nicotianae)、ホウ
レンソウの立枯病 (Phyhium sp.)、キュウリ苗立枯病
(Pythium aphanidermatum) 、コムギ褐色雪腐病 (Pythi
um sp.)、タバコ苗立枯病 (Pythium debaryanum) 、ダ
イズの Pythium rot (Pythium aphanidermatum, P.deba
rynum,P. irregulare,p. myiotylum, P. ultimam)。本
発明化合物は、畑地、水田、果樹園、茶園、牧草地、芝
生地等の農園芸用殺菌剤として用いることができ、他の
農園芸用殺菌剤と混合して用いることもできる。さら
に、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調
節剤、肥料と混合して用いることもできる。
【0005】
【実施例】以下、本発明を製造例、製剤例および試験例
によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。まず、本発明化合物の製
造例を記す。 製造例1 式 化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化合
物0.6gをアセトニトリル30mlに溶解した後炭酸カリ
ウム0.75gを加え15分間加熱還流させた。次いで、ジ
メチルスルファモイルクロリド0.4gを加え2時間15
分加熱還流させた。反応液を水に加え酢酸エチルで抽出
した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去して得られた結晶をヘキサン−酢酸エチ
ルより再結晶し、一般式 化6において(R=CN)で
示されるベンズイミダゾール誘導体(本発明化合物
(1))0.48gを得た。 mp. 159〜162℃ 1H-NMR(CDCl3 +DMSO-d 6) δ(ppm) :8.3(1H,d,J=9Hz) 7.45(1H,d,J=9Hz) 3.15(6H,s) 製造例2 本発明化合物(1)1gをピリジンに溶解し、硫化水素
雰囲気下室温で反応させる。反応終了後、反応液を酢酸
エチルで抽出し有機層を水洗した後無水硫酸ナトリウム
で乾燥する。溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し一般式 化6において
(R=チオカルバモイル基)で示されるベンズイミダゾ
ール誘導体(本発明化合物(2))を得る。次に、式
化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化合物の
製造例を参考例として記す。 参考例1 式 化13で示される2−トリクロロメチルベンズイミ
ダゾール化合物1.2gをエタノール20mlに溶解し、5
℃で25%アンモニア水10mlに滴下した。3〜10℃
で30分間攪拌した後、反応液と氷と濃塩酸の混合物に
注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して油状の式
化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化合物0.
6gを得た。 1H-NMR(CDCl3 +DMSO-d 6) δ(ppm) :7.93(1H,d,J=8Hz) 7.10(1H,d,J=8Hz) 次に、式 化13で示される2−トリクロロメチルベン
ズイミダゾール化合物の製造例を参考例として記す。 参考例2 式 化14で示されるo−フェニレンジアミン化合物1.
0gを酢酸30mlに溶解し、室温でメチル トリクロロ
アセトイミデート1.5gを加え、2.5 時間攪拌した。反
応液を氷水に注加し、析出する結晶をろ別した。該結晶
を酢酸エチルに溶解し、水洗した後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を留去して、式 化13で示される
2−トリクロロメチルベンズイミダゾール化合物1.2g
を得た。 1H-NMR(CDCl3 +DMSO-d 6) δ(ppm) :7.95(1H,d,J=9Hz) 7.00(1H,d,J=9Hz) 次に、式 化14で示されるo−フェニレンジアミン
化合物の製造例を参考例として記す。 参考例3 式 化16で示されるo−ニトロアニリン化合物1.5g
を酢酸エチル10ml、酢酸10mlの混合溶媒に溶解し
た。これを鉄粉1gの酢酸5ml、水50mlの懸濁液に5
0℃において滴下した。50℃で15分間攪拌した後、
反応液をセライトろ過し、ろ液を酢酸エチルで抽出し
た。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、
式 化14で示されるo−フェニレンジアミン化合物1.
0gを得た。 1H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :6.75(1H,d,J=8Hz) 6.20(1H,d,J=8Hz) 3.30(4H,broad) 次に、式 化16で示されるo−ニトロアニリン化合物
の製造例を参考例として記す。 参考例4 一般式 化17において(R′=CH3 )で示されるo
−ニトロアセトアニリド化合物1.47g、濃塩酸5ml、
メタノール50mlの混合物を4時間加熱還流させた。反
応液を濃縮し、氷水に注加して、炭酸カリウムでアルカ
リ性とした。酢酸エチルで抽出した後、有機層を水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、式
化16で示されるo−ニトロアニリン化合物1.0gを
得た。 1H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :7.15(2H,s) 6.30(2H,broad) 次に、一般式 化17で示されるo−ニトロアセトアニ
リド化合物の製造例を参考例として記す。 参考例5 一般式 化18において(R′=CH3 )で示されるア
ニリド化合物2.69gを濃硫酸50mlに添加し、ここに−
10℃で発煙硝酸2.5mlと濃硫酸5mlの混合物を滴下し
た。滴下後、−10℃〜0℃で1時間攪拌した。反応液
を氷水に注加し、析出する結晶をろ別した。結晶を酢酸
エチルに溶解し、水洗した後無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。溶媒を留去し得られた残渣をクロロホルムと酢酸
エチルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、式 化17において(R′=CH3 )で示される
o−ニトロアセトアニリド化合物1.49gを得た。 1H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :10.0(1H,broad) 8.67(1H,d,J=9Hz) 7.40(1H,d,J=9Hz) 2.30(3H,s) 次に一般式 化18で示されるアニリド化合物の製造例
を参考例として記す。 参考例6 4−(1′−ブロモ−1′,1′,2′,2′−テトラ
フルオロエトキシ)−3,5−ジクロロアセトアニリド
8.86gをジメチスルホキシド40mlに溶解し銅粉7.6g
及び2,2′−ビピリジル0.4gを加え180℃で4時
間攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液をジエチル
エーテルで抽出した。有機層を水洗した後無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。溶媒を留去し得られた残渣をクロロ
ホルムを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し一般式 化18において(R′=CH3 )で示され
るアニリド化合物2.69gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.20(1H,broad) 7.90(1H,d,J=2Hz) 7.60(1H,dd,J=8.2Hz) 7.00(1H,d,J=8Hz) 2.20(3H,s) 次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表わす。 製剤例1 本発明化合物(1)(2)各々50部、リグニンスルホン酸カ
ルシウムム3部、ラウリン硫酸ナトリウム2部および合
成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合することにより本
発明化合物各々の水和剤を得る。 製剤例2 本発明化合物(1)(2)各々25部、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノオレエート3部、CMC3部および水69
部を混合し、有効成分の粒度が5ミクロン以下になるま
で湿式粉砕することにより本発明化合物各々の懸濁剤を
得る。 製剤例3 本発明化合物(1)(2)各々2部、カオリクレー88部およ
びタルク10部をよく粉砕混合することにより本発明化
合物各々の粉剤を得る。 製剤例4 本発明化合物(1)(2)各々20部、ポリオキシエチレンス
チリルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼンスル
ホン酸カルシウム6部、およびキシレン60部をよく混
合することにより本発明化合物各々の乳剤を得る。 製剤例5 本発明化合物(1)(2)各々2部、合成含水素化珪素1部、
リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30
部およびカオリクレー65部をよく粉砕混合し、水を加
えてよく練り合わせた後、造粒乾燥することにより本発
明化合物各々の粒剤を得る。次に、本発明化合物が農園
芸用殺菌剤として有用であることを試験例で示す。比較
対象化合物として、藻菌類防除剤として一般に用いられ
るマンゼブ(水和剤)を用いた。また防除効力は、調査
時の供試植物の発病状態すなわち葉、茎等の菌叢、病斑
の程度を肉眼観察し、防除指数を下記の6段階で求め
た。 5:病斑が全く認められない。 4:病斑面積が、無処理区の10%未満 3: 〃 30 〃 2: 〃 50 〃 1: 〃 75 〃 0: 〃 75%以上 試験例1 トマト疫病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(ポンテロ
ーザ)を播種し、温室内で20日間育成した。第2〜3
本葉が展開したトマトの幼苗に、製剤例1に準じて水和
剤にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度にし、それを
葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、トマ
ト疫病菌の胞子懸濁液を噴霧、接種した。接種後、20
℃、多湿下で1日置いた後、さらに照明下で7日間生育
し、防除効力を調査した。その結果を表1に示す。
によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。まず、本発明化合物の製
造例を記す。 製造例1 式 化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化合
物0.6gをアセトニトリル30mlに溶解した後炭酸カリ
ウム0.75gを加え15分間加熱還流させた。次いで、ジ
メチルスルファモイルクロリド0.4gを加え2時間15
分加熱還流させた。反応液を水に加え酢酸エチルで抽出
した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去して得られた結晶をヘキサン−酢酸エチ
ルより再結晶し、一般式 化6において(R=CN)で
示されるベンズイミダゾール誘導体(本発明化合物
(1))0.48gを得た。 mp. 159〜162℃ 1H-NMR(CDCl3 +DMSO-d 6) δ(ppm) :8.3(1H,d,J=9Hz) 7.45(1H,d,J=9Hz) 3.15(6H,s) 製造例2 本発明化合物(1)1gをピリジンに溶解し、硫化水素
雰囲気下室温で反応させる。反応終了後、反応液を酢酸
エチルで抽出し有機層を水洗した後無水硫酸ナトリウム
で乾燥する。溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し一般式 化6において
(R=チオカルバモイル基)で示されるベンズイミダゾ
ール誘導体(本発明化合物(2))を得る。次に、式
化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化合物の
製造例を参考例として記す。 参考例1 式 化13で示される2−トリクロロメチルベンズイミ
ダゾール化合物1.2gをエタノール20mlに溶解し、5
℃で25%アンモニア水10mlに滴下した。3〜10℃
で30分間攪拌した後、反応液と氷と濃塩酸の混合物に
注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して油状の式
化7で示される2−シアノベンズイミダゾール化合物0.
6gを得た。 1H-NMR(CDCl3 +DMSO-d 6) δ(ppm) :7.93(1H,d,J=8Hz) 7.10(1H,d,J=8Hz) 次に、式 化13で示される2−トリクロロメチルベン
ズイミダゾール化合物の製造例を参考例として記す。 参考例2 式 化14で示されるo−フェニレンジアミン化合物1.
0gを酢酸30mlに溶解し、室温でメチル トリクロロ
アセトイミデート1.5gを加え、2.5 時間攪拌した。反
応液を氷水に注加し、析出する結晶をろ別した。該結晶
を酢酸エチルに溶解し、水洗した後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を留去して、式 化13で示される
2−トリクロロメチルベンズイミダゾール化合物1.2g
を得た。 1H-NMR(CDCl3 +DMSO-d 6) δ(ppm) :7.95(1H,d,J=9Hz) 7.00(1H,d,J=9Hz) 次に、式 化14で示されるo−フェニレンジアミン
化合物の製造例を参考例として記す。 参考例3 式 化16で示されるo−ニトロアニリン化合物1.5g
を酢酸エチル10ml、酢酸10mlの混合溶媒に溶解し
た。これを鉄粉1gの酢酸5ml、水50mlの懸濁液に5
0℃において滴下した。50℃で15分間攪拌した後、
反応液をセライトろ過し、ろ液を酢酸エチルで抽出し
た。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、
式 化14で示されるo−フェニレンジアミン化合物1.
0gを得た。 1H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :6.75(1H,d,J=8Hz) 6.20(1H,d,J=8Hz) 3.30(4H,broad) 次に、式 化16で示されるo−ニトロアニリン化合物
の製造例を参考例として記す。 参考例4 一般式 化17において(R′=CH3 )で示されるo
−ニトロアセトアニリド化合物1.47g、濃塩酸5ml、
メタノール50mlの混合物を4時間加熱還流させた。反
応液を濃縮し、氷水に注加して、炭酸カリウムでアルカ
リ性とした。酢酸エチルで抽出した後、有機層を水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、式
化16で示されるo−ニトロアニリン化合物1.0gを
得た。 1H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :7.15(2H,s) 6.30(2H,broad) 次に、一般式 化17で示されるo−ニトロアセトアニ
リド化合物の製造例を参考例として記す。 参考例5 一般式 化18において(R′=CH3 )で示されるア
ニリド化合物2.69gを濃硫酸50mlに添加し、ここに−
10℃で発煙硝酸2.5mlと濃硫酸5mlの混合物を滴下し
た。滴下後、−10℃〜0℃で1時間攪拌した。反応液
を氷水に注加し、析出する結晶をろ別した。結晶を酢酸
エチルに溶解し、水洗した後無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。溶媒を留去し得られた残渣をクロロホルムと酢酸
エチルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、式 化17において(R′=CH3 )で示される
o−ニトロアセトアニリド化合物1.49gを得た。 1H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :10.0(1H,broad) 8.67(1H,d,J=9Hz) 7.40(1H,d,J=9Hz) 2.30(3H,s) 次に一般式 化18で示されるアニリド化合物の製造例
を参考例として記す。 参考例6 4−(1′−ブロモ−1′,1′,2′,2′−テトラ
フルオロエトキシ)−3,5−ジクロロアセトアニリド
8.86gをジメチスルホキシド40mlに溶解し銅粉7.6g
及び2,2′−ビピリジル0.4gを加え180℃で4時
間攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液をジエチル
エーテルで抽出した。有機層を水洗した後無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。溶媒を留去し得られた残渣をクロロ
ホルムを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し一般式 化18において(R′=CH3 )で示され
るアニリド化合物2.69gを得た。 1 H-NMR(CDCl3 ) δ(ppm) :8.20(1H,broad) 7.90(1H,d,J=2Hz) 7.60(1H,dd,J=8.2Hz) 7.00(1H,d,J=8Hz) 2.20(3H,s) 次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表わす。 製剤例1 本発明化合物(1)(2)各々50部、リグニンスルホン酸カ
ルシウムム3部、ラウリン硫酸ナトリウム2部および合
成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合することにより本
発明化合物各々の水和剤を得る。 製剤例2 本発明化合物(1)(2)各々25部、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノオレエート3部、CMC3部および水69
部を混合し、有効成分の粒度が5ミクロン以下になるま
で湿式粉砕することにより本発明化合物各々の懸濁剤を
得る。 製剤例3 本発明化合物(1)(2)各々2部、カオリクレー88部およ
びタルク10部をよく粉砕混合することにより本発明化
合物各々の粉剤を得る。 製剤例4 本発明化合物(1)(2)各々20部、ポリオキシエチレンス
チリルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼンスル
ホン酸カルシウム6部、およびキシレン60部をよく混
合することにより本発明化合物各々の乳剤を得る。 製剤例5 本発明化合物(1)(2)各々2部、合成含水素化珪素1部、
リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30
部およびカオリクレー65部をよく粉砕混合し、水を加
えてよく練り合わせた後、造粒乾燥することにより本発
明化合物各々の粒剤を得る。次に、本発明化合物が農園
芸用殺菌剤として有用であることを試験例で示す。比較
対象化合物として、藻菌類防除剤として一般に用いられ
るマンゼブ(水和剤)を用いた。また防除効力は、調査
時の供試植物の発病状態すなわち葉、茎等の菌叢、病斑
の程度を肉眼観察し、防除指数を下記の6段階で求め
た。 5:病斑が全く認められない。 4:病斑面積が、無処理区の10%未満 3: 〃 30 〃 2: 〃 50 〃 1: 〃 75 〃 0: 〃 75%以上 試験例1 トマト疫病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(ポンテロ
ーザ)を播種し、温室内で20日間育成した。第2〜3
本葉が展開したトマトの幼苗に、製剤例1に準じて水和
剤にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度にし、それを
葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、トマ
ト疫病菌の胞子懸濁液を噴霧、接種した。接種後、20
℃、多湿下で1日置いた後、さらに照明下で7日間生育
し、防除効力を調査した。その結果を表1に示す。
【表1】
試験例2 トマト疫病防除試験(治療効果)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(ポンテロ
ーザ)を播種し、温室内で20日間育成した。第2〜3
本葉が展開したトマトの幼苗に、トマト疫病菌の胞子懸
濁液を噴霧、接種した。接種後、20℃、多湿下で1日
置いた後、製剤例1に準じて水和剤にした供試薬剤を水
で希釈して所定濃度にし、それを葉面に充分付着するよ
うに茎葉散布した。散布後、さらに照明下で7日間生育
し、防除効力を調査した。その結果を表2に示す。
ーザ)を播種し、温室内で20日間育成した。第2〜3
本葉が展開したトマトの幼苗に、トマト疫病菌の胞子懸
濁液を噴霧、接種した。接種後、20℃、多湿下で1日
置いた後、製剤例1に準じて水和剤にした供試薬剤を水
で希釈して所定濃度にし、それを葉面に充分付着するよ
うに茎葉散布した。散布後、さらに照明下で7日間生育
し、防除効力を調査した。その結果を表2に示す。
【表2】
試験例3 ブドウべと病防除試験(予防効果)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウを播種し、
温室内で50日育成した。第3〜4本葉が展開したブド
ウの幼苗に、製剤例1に準じて水和剤にした供試薬剤を
水で希釈して所定濃度にし、それを葉面に充分付着する
ように茎葉散布した。散布後、ブドウべと病菌の胞子懸
濁液を噴霧、接種した。接種後、20℃、多湿下で1日
置いた後、さらに照明下で7日間生育し、防除効力を調
査した。その結果を表3に示す。
温室内で50日育成した。第3〜4本葉が展開したブド
ウの幼苗に、製剤例1に準じて水和剤にした供試薬剤を
水で希釈して所定濃度にし、それを葉面に充分付着する
ように茎葉散布した。散布後、ブドウべと病菌の胞子懸
濁液を噴霧、接種した。接種後、20℃、多湿下で1日
置いた後、さらに照明下で7日間生育し、防除効力を調
査した。その結果を表3に示す。
【表3】
試験例4 ブドウべと病防除試験(治療効果)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウを播種し、
温室内で50日間育成した。第3〜4本葉が展開したブ
ドウの幼苗に、ブドウべと病菌の胞子懸濁液を噴霧、接
種した。接種後、20℃、多湿下で1日置いた後、製剤
例1に準じて水和剤にした供試薬剤を水で希釈して所定
濃度にし、それを葉面に充分付着するように茎葉散布し
た。散布後、さらに照明下で7日間生育し、防除効力を
調査した。その結果を表4に示す。
温室内で50日間育成した。第3〜4本葉が展開したブ
ドウの幼苗に、ブドウべと病菌の胞子懸濁液を噴霧、接
種した。接種後、20℃、多湿下で1日置いた後、製剤
例1に準じて水和剤にした供試薬剤を水で希釈して所定
濃度にし、それを葉面に充分付着するように茎葉散布し
た。散布後、さらに照明下で7日間生育し、防除効力を
調査した。その結果を表4に示す。
【表4】
【0006】
【発明の効果】本発明化合物は、種々の植物病害、特に
べと病、疫病等の藻菌類による植物病害に対して優れた
防除効果を有し、さらに対象となる作物に対し問題とな
る薬害を示さないことから農園芸用殺菌剤の有効成分と
して種々の用途に供しうる。
べと病、疫病等の藻菌類による植物病害に対して優れた
防除効果を有し、さらに対象となる作物に対し問題とな
る薬害を示さないことから農園芸用殺菌剤の有効成分と
して種々の用途に供しうる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 菅野 雅代
兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化
学工業株式会社内
(72)発明者 松永 礼
兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化
学工業株式会社内
(72)発明者 玉置 昌宏
兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化
学工業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、Rはシアノ基又はチオカルバモイル基を表わ
す。〕で示されるベンズイミダゾール誘導体。 - 【請求項2】式 化2 【化2】 で示される2−シアノベンズイミダゾール化合物とジメ
チルスルファモイルクロリドとを反応させることを特徴
とする式 化3 【化3】 で示される2−シアノ−1−ジメチルスルファモイルベ
ンズイミダゾール誘導体の製造法。 - 【請求項3】式 化4 【化4】 で示される2−シアノ−1−ジメチルスルファモイルベ
ンズイミダゾール誘導体と硫化水素とを反応させること
を特徴とする式 化5 【化5】 で示されるベンズイミダゾール誘導体の製造法。 - 【請求項4】請求項1記載のベンズイミダゾール誘導体
を有効成分として含有することを特徴とする農園芸用殺
菌剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14855091A JPH051068A (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14855091A JPH051068A (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051068A true JPH051068A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=15455270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14855091A Pending JPH051068A (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH051068A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102015201937A1 (de) | 2014-02-06 | 2015-08-06 | Honda Motor Co., Ltd. | Doppelgelenk |
US9737357B2 (en) | 2001-04-06 | 2017-08-22 | Covidien Ag | Vessel sealer and divider |
US9848938B2 (en) | 2003-11-13 | 2017-12-26 | Covidien Ag | Compressible jaw configuration with bipolar RF output electrodes for soft tissue fusion |
-
1991
- 1991-06-20 JP JP14855091A patent/JPH051068A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9737357B2 (en) | 2001-04-06 | 2017-08-22 | Covidien Ag | Vessel sealer and divider |
US9848938B2 (en) | 2003-11-13 | 2017-12-26 | Covidien Ag | Compressible jaw configuration with bipolar RF output electrodes for soft tissue fusion |
DE102015201937A1 (de) | 2014-02-06 | 2015-08-06 | Honda Motor Co., Ltd. | Doppelgelenk |
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