JPH05325329A

JPH05325329A - 磁気記録再生装置

Info

Publication number: JPH05325329A
Application number: JP4158927A
Authority: JP
Inventors: Noriyuki Koyama; 典幸小山
Original assignee: Victor Company of Japan Ltd
Current assignee: Victor Company of Japan Ltd
Priority date: 1992-05-27
Filing date: 1992-05-27
Publication date: 1993-12-10

Abstract

(57)【要約】【目的】異なる型式の磁気テープカセットに対する記
録／再生が可能な磁気記録再生装置において、小型のカ
セットを装填した場合に、再生情報の頭切れが少なくな
るようにREWモードを実行させる。【構成】 VHS/VHS-C共用VTRにカセットが装填されて操
作部34からREWモードが指示された場合に、カセット種
判別部36でVHS-C規格のカセット1cの装填を判別し、リ
ーダテープ検出部16,17でリーダテープが検出される
と、マイクロコンピュータ回路35はREW動作を一旦停止
させた後に低速でのREWを実行させ、巻取りリール15cに
設けたFG発生部のホール素子37の出力が停止した時点で
低速REWを停止させる。【効果】磁気テープ8cの記録開始点38をヘッドシリン
ダ9に近付けて頭切れを少なくできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は磁気記録再生装置に係
り、異なる型式の磁気テープカセットに対する記録／再
生が可能な磁気記録再生装置において、小型の磁気テー
プカセットを装填して再生を行う場合に、再生情報の頭
切れを少なくするための改善に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、互換性を有した２種類以上の型式
のビデオテープカセットを共用できるVTRが開発されて
おり、例えば、通常のVHS(登録商標)規格のカセットだ
けでなくビデオムービで記録されたVHS-C規格のカセッ
トも装填でき、VHS規格のものと同様に再生が可能なVTR
(以下「VHS/VHS-C共用VTR」という)が実施化されている。

【０００３】ここに、VHS規格とVHS-C規格のVTRにおけ
るカセットローディング機構はそれぞれ図３及び図４に
示すような構成を有しており、各カセット1,1cのサイズ
に対応した機構を有すると共に、ローディング時のテー
プパスも相違している。即ち、双方ともカセット1,1cの
装填状態でローディングポストやローラ2〜7,2c〜7cを
移動させることにより磁気テープ8,8cを引出し、その磁
気テープ8,8cをヘッドシリンダ9,9cと消去ヘッドやコン
トロールヘッド10,11,10c,11cに装着させるが、カセッ
ト1,1cのサイズに対応してローディング機構全体の大き
さも異なり、磁気テープ8,8cの引出し量についてみても
図３のVHS規格の方が図４のVHS-C規格の場合より大きく
なる。尚、各図において、12,12cはキャプスタン、13,1
3cはピンチローラである。

【０００４】そして、図３及び図４はそれぞれ巻戻し(R
EW)完了状態を示しており、磁気テープ8,8cは供給リー
ル14,14c側へ巻取られており、この状態からブレーキ
(図示せず)を解除してキャプスタン12,12cと各リール1
4,14c,15,15cを回転させることにより記録／再生を実行
する。従って、図３のVHS規格のカセットローディング
機構ではP点が磁気テープ8に対する記録開始点になり、
また図４のVHS-C規格のカセットローディング機構ではP
c点が磁気テープ8cに対する記録開始点となる。

【０００５】一方、前記のVHS/VHS-C共用VTRにおいて、
VHS-C規格のカセット1cを装填してローディングさせた
状態は図５に示される。同図において、実線はハーフロ
ーディング状態でのテープパスを、点線はフルローディ
ング状態でのテープパスを示している。

【０００６】そして、このVTRではハーフローディング
状態でREWモードを実行し、そのモードでのテープ走行
制御シーケンスは図６のフローチャートに示される。先
ず、操作部からREWボタンが押されてREWモードの指示が
なされると、STOPボタンが押されない限りREW動作を継
続し、発光ダイオード16の光線をフォトトランジスタ17
が検出することによりリーダテープを検出し、その段階
で一旦REW動作を停止させる(S11〜S13)。即ち、この状
態で磁気テープ8cの始端が検出されたことになる。

【０００７】次に、リーダテープの検出によるREW停止
後、直ちにショートFF(早送り)モードへ移行し、磁気テ
ープ8cを前記とは逆方向に走行させ、フォトトランジス
タ17が光線を検出しなくなって磁気テープ部分が確認さ
れると遅延タイマをセットし、所定時間だけ走行させた
後にショートFF動作を停止させる(S14〜S18)。具体的に
は、リーダテープ部分を僅かに巻取りリール15c側へ巻
取らせ、一旦カセット1cの外部へ出たリーダテープ部分
をカセット1cの内部へ戻すことになる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、VHS/VHS-C
共用VTRにVHS-C規格のカセット1cを装填して前記のREW
シーケンスを実行させた場合に、図４で示した記録開始
点Pcは図５のフルローディング状態において20で示す位
置になる。そして、そのフルローディング状態から再生
モードへ移行する場合に、ヘッドシリンダ9と磁気テー
プ8cの接触開始点(再生開始点)に相当する位置Pと前記
の位置20の間に存在するテープパス区間は再生不能区間
となり、結果的に再生情報に頭切れが発生することにな
る。

【０００９】従って、前記の再生不能期間は短くするこ
とが理想的であるが、VHS-C規格のカセット1cは図３に
示したVHS規格のカセット1より小さいために、何れにし
ても再生不能区間が発生し、また前記のREWモードにお
けるテープ走行制御シーケンスではショートFF動作を介
在させているために更に再生不能区間が長くなってい
る。即ち、ショートFF動作がない場合に、フルローディ
ング状態で記録開始点Pcは21で示す位置になるが、ショ
ートFF動作の介在によって更に再生開始点Pからのテー
プパス区間が長くなっている。

【００１０】そこで、本発明は、VHS/VHS-C共用VTRに代
表されるように、異なる型式の磁気テープカセットに対
する記録／再生が可能な磁気記録再生装置において、小
型の磁気テープカセットを装填して再生を実行する場合
に、テープパス上の再生不能区間をできる限り短くして
再生情報の頭切れを少なくすることが可能な装置を提供
することを目的として創作された。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、異なる型式の
磁気テープカセットに対する記録／再生が可能であり、
巻戻しモードにおける停止制御をリーダテープ又はセン
シングテープの検出に基づいて実行する磁気記録再生装
置において、磁気テープカセットの型式を判別するカセ
ット判別手段と、巻取りリールの回転状態を検出する回
転検出手段と、巻戻しモードで前記カセット判別手段が
小型の磁気テープカセットの装填状態を判別している場
合に、リーダテープ又はセンシングテープの検出後に低
速巻戻し動作へ移行させ、前記回転検出手段が巻取りリ
ールの回転停止を検出することにより前記の低速巻戻し
動作を停止させるテープ走行制御手段を具備したことを
特徴とする磁気記録再生装置に係る。

【００１２】

【作用】従来のVHS/VHS-C共用VTRでは、REWモードでリ
ーダテープを検出後にショートFFで逆方向にテープを走
行させ、そのリーダテープを一定長だけ巻取りリール側
へ巻取るようにしており、その結果、VHS-C規格のカセ
ットの磁気テープの記録開始点がテープパス上で再生開
始位置より遠くなって再生情報の頭切れが多く生じるこ
とになる。一方、磁気テープカセットにおいて、リーダ
テープ又はセンシングテープは磁気テープ部分の始端を
検出するために設けられているものであり、その始端の
検出後に磁気テープを如何に走行させるかは任意であ
る。

【００１３】そこで、本発明では、異なる型式の磁気テ
ープカセットに対する記録／再生が可能な磁気記録再生
装置において、REWモードが設定された場合に、カセッ
ト判別手段が小型の磁気テープカセットの装填状態を判
別していれば、テープ走行制御手段が磁気テープ部の始
端を検出した後にもREW動作を低速で実行させ、回転検
出手段が巻取りリールの回転停止を検出した時点でREW
モードを終了させる。即ち、ショートFFモードを実行さ
せずに磁気テープを可能な限り供給リール側へ巻取ら
せ、テープパス上での磁気テープの記録開始点を磁気記
録再生装置の再生開始位置に近付ける。従って、REWの
完了後に再生モードを設定した場合に、少ない頭切れで
磁気テープの記録情報を再生させることができる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１及び図２を用い
て詳細に説明する。図１は、VHS/VHS-C共用VTRにおける
カセットローディング機構及び磁気テープの走行制御回
路を示し、同図ではVHS-C規格のカセット1cを装填して
ローディングさせた状態を示しており、図３及び図５と
同一の符号で示されているものは同一の要素を示してい
る。また、モータドライバ30によって駆動せしめられる
モータ31がクラッチプーリ32とアイドラ33を介してカセ
ット1cの供給リール14cと巻取りリール15cを回転させる
ようになっており、そのモータ31の回転制御は操作部34
からの指示に基づいてマイクロコンピュータ回路(以下
「マイコン回路」という)35が実行する。

【００１５】本実施例のVHS/VHS-C共用VTRは、カセット
の装填位置にカセット種判別部36を内蔵しており、また
巻取りリール15cの周囲にFG発生部を設け、そのFG発生
部のホール素子37からFG信号を検出するようになってい
る点に特徴がある。尚、カセット種判別部36としては、
マニュアルスイッチの切換え手段やカセットの自重検出
手段やサイズの光学的検出手段等による判別方式が採用
でき、また巻取りリール15cの回転検出方式にはフォト
インタラプタ方式等も採用できる。そして、カセット種
判別部36とホール素子37の出力はマイコン回路35へ入力
されており、マイコン回路35が記録/再生・REW・FFモード
におけるモータ31の回転制御を実行する。

【００１６】次に、このVHS/VHS-C共用VTRにVHS-C規格
のカセット1cを装填し、REWモードを指示した場合にお
けるテープ走行制御シーケンスを図２のフローチャート
を参照しながら説明する。先ず、カセット1cを装填して
操作部34からREWモードボタンを押すと、マイコン回路3
5はカセット種判別部36の検出信号を確認することによ
り、プーリ駆動機構(図示せず)によってクラッチプーリ
32とアイドラ33をカセット1cの下側へ移動させると共
に、図１の実線で示したハーフローディングのテープパ
スを構成させる。この場合に、ローディングポストやロ
ーラ2〜6はカセット1c側に位置し、ローディングポスト
7,7aのみが移動して磁気テープ8cを引出した状態にな
り、ピンチローラ13がキャプスタン12に磁気テープ8cを
挾圧させた状態になる。そして、ブレーキを解除した
後、供給リール14cを巻取り方向へ回転させるようにモ
ータ31を回転させ、同時にキャプスタン12や巻取りリー
ル15cも磁気テープ8cにテンションを与える状態で従動
回転させる。従って、磁気テープ8cはSTOPボタンが押さ
れなければ巻取りリール15c側から供給リール14c側へ巻
取られてゆくが、そのREW動作が進行すると巻取りリー
ル15c側のリーダテープ部分がカセット1cから引出さ
れ、発光ダイオード16の光線をフォトトランジスタ17が
検知する(S1,S2)。

【００１７】フォトトランジスタ17によってリーダテー
プが検出されると、REW動作は一旦停止される(S3)。そ
して、その時点でマイコン回路35はカセット種判別部36
の検出信号からVHS-C規格のカセット1cが装填されてい
ることを確認すると、モータ31を通常のREWモードでの
回転速度より低い速度で再起動させ、小さい走行速度で
REW動作を実行させる(S4,S5)。従って、リーダテープ部
分の検出後においても更に低速でのREWがなされ、磁気
テープ8cが巻取りリール15c側から供給リール14c側へ巻
取られる。

【００１８】この低速REWが進行すると、巻取りリール1
5c側のリーダテープ部分もカセット1cから引出され、最
終的に巻取りリール15cに巻回されていたテープが全て
引出されてそのリールの回転が停止することになる。そ
の結果、ホール素子37のFG出力が停止し、それを検出し
たマイコン回路35がモータ31の回転を停止させる(S6,S
7)。

【００１９】従って、このREWモードでは、磁気テープ8
cが巻取りリール15c側から供給リール14c側へ最大限巻
取られた状態でREWモードを完了させることになり、図
４におけるVHS-C用の磁気記録再生装置で記録された際
の磁気テープ8cの記録開始点Pcは図１のVHS/VHS-C共用V
TRにおけるテープパス上の38で示される位置となり、そ
の位置を従来のREWモードでのテープ走行制御の場合(図
５における位置20)と比較すると、遥かにヘッドシリン
ダ9の再生開始点Pに近い位置になっている。具体的に
は、図１におけるテープパス上での位置38と図５におけ
る位置20の距離は、従来技術におけるショートFFによる
走行距離とリーダテープの繰出し長さの合計距離だけヘ
ッドシリンダ9の再生開始点Pに近くなっており、その状
態で再生を開始した場合には、テープパス上での再生開
始点Pと位置38の区間のみが再生不能区間となって頭切
れを生じ、極めて少ない頭切れしか発生しないことにな
る。

【００２０】尚、図２のS4において、カセット種判別部
36がVHS規格のカセット1を判別している場合には、図６
のS14〜S18に相当する通常の走行制御シーケンスが実行
され、VHSカセット1の磁気テープ8の記録開始点は再生
開始点Pとほぼ一致せしめられる。

【００２１】

【発明の効果】本発明の磁気記録再生装置は、以上の構
成を有していることにより、次のような効果を奏する。
VHS/VHS-C共用VTRに代表されるように、異なる型式の磁
気テープカセットに対する記録／再生が可能な磁気記録
再生装置において、小型の磁気テープカセットを装填し
て再生を実行する場合に、磁気テープが巻取りリール側
から供給リール側へ最大限巻取られた状態でREWモード
を完了させるため、テープパス上の再生不能区間をでき
る限り短くして再生情報の頭切れを少なくすることを可
能にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るVHS/VHS-C共用VTRにおけ
るカセットローディング機構及び磁気テープの走行制御
回路を示す図である。

【図２】実施例に係るVHS/VHS-C共用VTRに対してVHS-C
規格のカセットを装填してREWモードを指示した場合の
テープ走行シーケンスを示すフローチャートである。

【図３】VHS規格のVTRにおけるカセットローディング機
構を示す図である。

【図４】VHS-C規格のVTRにおけるカセットローディング
機構を示す図である。

【図５】VHS/VHS-C共用VTRにおけるカセットローディン
グ機構にVHS-C規格の磁気テープカセットを装填した状
態を示す図である。

【図６】従来のREWモードでのテープ走行制御シーケン
スを示すフローチャートである。

【符号の説明】

1…VHS規格のカセット、1c…VHS-C規格のカセット、2〜
6,7,7a…ローディングポストやローラ、8c…磁気テー
プ、9…ヘッドシリンダ、10…消去ヘッド、11…コント
ロールヘッド、12…キャプスタン、13…ピンチローラ、
14c…供給リール、15c…巻取りリール、16…発光ダイオ
ード、17…フォトトランジスタ、20…従来技術における
REWモード完了後の記録開始点、30…モータドライバ、3
1…モータ、32…クラッチプーリ、33…アイドラ、34…
操作部、35…マイクロコンピュータ回路、36…カセット
種判別部、37…ホール素子、38…実施例におけるREWモ
ード完了後の記録開始点、P…再生開始点。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】異なる型式の磁気テープカセットに対す
る記録／再生が可能であり、巻戻しモードにおける停止
制御をリーダテープ又はセンシングテープの検出に基づ
いて実行する磁気記録再生装置において、磁気テープカ
セットの型式を判別するカセット判別手段と、巻取りリ
ールの回転状態を検出する回転検出手段と、巻戻しモー
ドで前記カセット判別手段が小型の磁気テープカセット
の装填状態を判別している場合に、リーダテープ又はセ
ンシングテープの検出後に低速巻戻し動作へ移行させ、
前記回転検出手段が巻取りリールの回転停止を検出する
ことにより前記の低速巻戻し動作を停止させるテープ走
行制御手段を具備したことを特徴とする磁気記録再生装
置。