JPS6125088Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気ヘツドドラムにカセツトより磁気
テープを引き出して装架し、その後に各種操作モ
ードの切換えを行ない、例えば記録／再生等の動
作を行なうようにした磁気記録再生装置における
磁気テープの走行位置規制装置に関する。

一般にキヤプスタンをカセツト内に挿入配置す
るようにしてテープ駆動を行なう磁気記録再生装
置の特に磁気テープを逆走行再生する時の磁気テ
ープ位置規制装置として、１つの手段としてカセ
ツト内に配設されている回転ポスト、あるいはリ
ールフランジ等で磁気テープの走行位置規制を行
なう方法が知られている。この構成のものにおい
ては回転ポストの取付位置の精度が出にくいこと
や、リールフランジの面づれが磁気テープの走行
位置精度に悪影響を与え、逆走行時の磁気テープ
のキヤプスタンに対する進入位置が変動し、その
ために逆走行再生時の磁気テープ走行位置が安定
せず、満足な再生出力信号が得られなかつたり、
又磁気テープを痛めることがあつた。更に逆走行
再生時に磁気テープの走行位置が変動しているた
め、逆走行再生から正常走行再生に操作モードが
代わつた時、磁気テープの走行位置が安定し正常
な画像が出るまで数秒の時間を必要とすることか
ら、使用者に対し不快感を与えることにもなつて
いた。又他の方法として、磁気テープを磁気ヘツ
ドドラムに装架する時、同時にキヤプスタンの磁
気テープ出側部から少し補助引出しポストでカセ
ツト外に磁気テープを引き出し、磁気テープの逆
走行再生時の走行位置規制を行なう構成のものが
提案されている。しかし、この構成のものにおい
ては、ポストの回動機構が必要であること、ある
いは早送り／巻戻し時において常に磁気テープが
巻回されているため、新らたな走行負荷の増大を
招き、駆動力の増加を必要とするとともに、磁気
テープの寿命の面等において欠点があつた。

本考案は正常動作時での走行負荷増加がほとん
どなく、しかも簡単な構成で、逆走行再生時にお
ける磁気テープの走行位置をも規制できる装置を
提供するものである。

以下本考案に係る装置の一実施例を図面に基づ
いて説明する。図において、１は装置基板、２は
キヤプスタン、３は該キヤプスタン２と一体的に
回転するフライホイールで、他の駆動源（図示せ
ず）と例えばベルト等によつて結合している。４
はキヤプスタン２の磁気テープ５を押圧するピン
チローラで、ピンチローラ６上に回転可能に取付
けられている。該ピンチアーム６は記録／再生時
に回動してピンチローラ４をキヤプスタン２に押
圧し、磁気テープ５を定速走行させる。７はキヤ
プスタン２の磁気テープ５出側においてカセツト
８内に位置するように装置基板１より立設された
ポストで、図でも明らかなように、記録／再生時
にピンチローラ４がキヤプスタン２に押圧した状
態４′でのみ、上記ポスト７に磁気テープ５が巻
回するようになつており、早送り／巻戻し状態に
おいては磁気テープ５がポスト７に接触しないよ
うになつている。９はカセツト８内の供給リー
ル、１０は同じく巻取リールで、各々には磁気テ
ープ５がその端部を結合されている。１１及び１
２，１１′及び１２′はカセツト８内に設けられた
回転ポスト、１３はカセツトフタ、１４はカセツ
ト８の前部に設けられた凹部である。

１５及び１６は磁気テープ５を所定の位置に装
架する装架手段を構成する主リング及び副リング
で、各々は図示していないが差動手段を介して駆
動源と結合している。１７は主リング１５によつ
て先導されるテープ引出しポストで、動作前は上
記カセツト８前部の凹部１４内に位置し、磁気テ
ープ５の装架完了時には１７′の位置に移動し、
その位置で保持される。１８，１９，２０は副リ
ング１６上に設けられた複数の補正ポストで、図
示していないが補正台上にユニツト的に設けら
れ、動作前にはテープ引出しポスト１７と同じ様
にカセツト８前部の凹部１４内に位置し、磁気テ
ープ５装架完了時には１８′，１９′，２０′に示
す位置に移動する。又上記補正ポスト１８，１
９，２０を載置した補正台は移動が終了する直前
に副リング１６に対する結合位置が変化し、進行
側部が外側に若干開くように構成されている。２
１及び２２は磁気ヘツドドラム２３の磁気テープ
５の入出側位置を規制するポスト、２４はオーデ
イオ／コントロールヘツド、２５はオーデイオイ
レースヘツド、２６はフルイレースヘツド、２７
はテンシヨンサーボレバーで、記録／再生時には
２７′の位置に移動して磁気テープ５に当接し、
磁気テープ５のバツクテンシヨンコントロールを
行なう。２８は記録／再生状態以外の時の磁気テ
ープ５の位置、２９は記録／再生状態における磁
気テープ５の位置、３０は磁気テープ５の装架状
態前の磁気テープの位置をそれぞれ示すものであ
る。

次に上記構成の動作説明を行なう。カセツト８
を装置基板１に装着し、装架手段を動作させる
と、磁気テープ５はカセツト８の回転ポスト１
１，１１′間に架張された３０の状態から、テー
プ引出しポスト１７及び補正ポスト１８，１９，
２０によりカセツト８外に引出され、磁気ヘツド
ドラム２３、オーデイオ／コントロールヘツド２
４、オーデイオイレースヘツド２５、フルイレー
スヘツド２６及びポスト２１，２２に順次装架さ
れていく。そして装架手段の回動が更に進み、テ
ープ引出しポスト１７及び補正ポスト１８，１
９，２０が所定の１７′及び１８′，１９′，２
０′の位置に移動され、図示していないが回動規
制手段によつてその回動を停止し、磁気テープ５
は２８，２８′の状態になつて磁気テープの装架
動作を終了する。この状態から例えば、従来公知
の手段で早送り、もしくは巻戻しを行なう時、磁
気テープ５は２８，２８′で示された走行パスの
状態で早送りあるいは巻取り動作が行なわれる。
この時キヤプスタン２の磁気テープ出側に位置し
たポスト７には磁気テープ５は巻回せず、そのた
め軽負荷で上記動作が行なわれる。又記録／再生
が行なわれる時は磁気テープ５は２９，２９′で
示される走行パスとなる。すなわちテンシヨンサ
ーボレバー２７が２７′の位置に移動し、磁気テ
ープ５に作用して磁気テープ５のバツクテンシヨ
ンサーボを行なうとともに、ピンチローラ４がキ
ヤプスタン２に押圧して４′の位置になり、キヤ
プスタン２とピンチローラ４で磁気テープ５を挾
持して定速走行を行なう。この時ピンチローラ４
がキヤプスタン２に押圧する為に上述したポスト
７に磁気テープ５が所定量巻回される。そのため
に正常走行状態における記録／再生は従来通り行
なわれるが、逆走行再生においては、磁気テープ
５の走行方向からみて、キヤプスタン２の前にポ
スト７があつて磁気テープ５の走行位置を規制し
ているためカセツト内のリールが偏芯したり、あ
るいは回転ポスト１１及び１２の装着位置にバラ
ツキがあつても、キヤプスタン２に進入する磁気
テープ５は安定にその位置が保たれているため、
悪影響を受けることがなく、良好な逆走行再生出
力を得ることができる。

以上本考案によれば、次の様な効果を有するも
のである。

(i) 記録／再生時すなわちピンチローラがキヤプ
スタンに押圧した時のみ、磁気テープ５がポス
トに巻回されるために、巻戻し／早送り時にお
いて負荷が増加することがない。

(ii) 特に逆走行再生時においてカセツト内の回転
ポストとキヤプスタンとの間すなわちキヤプス
タン前に装置基板より起立したポストによつて
磁気テープの走行が規制されているために、キ
ヤプスタンへの磁気テープの進入位置が安定に
維持される。そのため再生出力も安定であり、
磁気テープの走行も安定となり、磁気テープも
損傷することがない。

(iii) 磁気テープの正常走行状態において、キヤプ
スタンのテープ出側で、カセツト８の回転ポス
トの前に基板よりポスト７をカセツト８内に挿
入位置させれば、構成も簡単であるとともに、
該ポストによつてリールに巻かれるテープも乱
巻き等にならず、正しく巻かれる。又その正し
くテープが巻かれることによつて逆走行時にお
けるテープ走行も安定する。

(iv) キヤプスタンと同一の装置基板上にポストを
配設したので、ポストとキヤプスタンとの相対
位置を極めて高精度に確保でき、このことから
も、安定したテープ走行が得られる (v) ポストがカセツト内に進入するため、テープ
のタルミによるキヤプスタンのカセツトへの進
入位置の誤りを防止できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す概略平面図であ
る。 ２……キヤプスタン、４……ピンチローラ、５
……磁気テープ、７……ポスト、８……カセツ
ト、１０……巻取リール、１１，１２，１１′，
１２′……回転ポスト、１４……凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対のリールにその端部を結合した磁気テープ
   を収納したカセツトの磁気記録再生装置への装着
   に伴ない、該カセツト内の回転ポスト間の所定の
   位置にキヤプスタンが挿入位置され、該キヤプス
   タンとピンチローラとで上記磁気テープを挾持し
   て定速駆動するようになした磁気記録再生装置に
   おけるテープ規制装置であつて、上記磁気記録再
   生装置の装置基板上に、上記キヤプスタンの巻取
   りリール側にポストを配設し、上記ピンチローラ
   がキヤプスタンに押圧した時に、上記ポストに磁
   気テープが所定量巻回されるようにしたことを特
   徴とするテープ規制装置。