JPH05324691A - 金銭出納機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジャーナル紙および伝票への印字を確実に行
うことができる金銭出納機を提供する。 【構成】 金銭出納機１に備えられるジャーナルプリン
タ１９に誤って伝票などの用紙がセットされたまま登録
業務が行われたときに、用紙センサＳ１によってジャー
ナルプリンタ１９に伝票が挿入されていることを検出
し、表示装置１４の表示画面に、操作者に対してジャー
ナルプリンタ１９から伝票を取除くことを指示するメッ
セージを表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、銀行の窓口業務に用い
られる金銭出納機に関する。

【０００２】

【従来の技術】銀行の窓口業務においては、現金や有価
証券などの入金／出金などの出納処理に関するデータを
登録する金銭出納機（テラーズマシン）が用いられてい
る。この金銭出納機には、登録が行われるたびに登録内
容を逐次ジャーナル紙に記録し、また必要に応じて外部
から挿入される伝票への認証印字を行うことができるジ
ャーナルプリンタが備えられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の金銭出納機で
は、登録時に誤って伝票が先にジャーナルプリンタに挿
入されていた場合、伝票にそのまま登録内容が印字さ
れ、ジャーナル紙に登録内容が記録されなかったり、あ
るいは伝票の挿入は検知しているが、警告などのメッセ
ージ表示がなされておらず、印字処理をどのようにする
かの判断ができないなどの問題がある。

【０００４】本発明の目的は、ジャーナル紙および伝票
への印字を確実に行うことができる金銭出納機を提供す
ることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、現金および有
価証券の入金／出金などの出納データを登録し、登録内
容を逐次ジャーナル紙へ印字し、さらに必要に応じて伝
票への印字を行う金銭出納機において、予め装着された
ジャーナル紙への印字と外部から挿入される伝票への印
字とを行う印字手段と、前記印字手段に伝票が挿入され
ていることを検知する検知手段と、報知手段と、出納デ
ータの登録時に検知手段によって伝票の挿入が検知され
たときは、報知手段を駆動し、伝票の除去が検知された
後に印字手段を制御してジャーナルへの印字を行う制御
手段とを含むことを特徴とする金銭出納機である。

【０００６】

【作用】本発明に従えば、出納データの登録時に印字手
段に伝票が誤って挿入されているときは、報知手段が駆
動され、操作者にその旨が報知される。操作者によって
印字手段から伝票が取除かれた後に、登録内容のジャー
ナル紙への印字が行われる。さらに、必要に応じて伝票
を印字手段に挿入することによって、伝票への印字も行
われる。

【０００７】したがって、出納データの登録時に誤って
伝票が挿入されていた場合に、その旨が操作者に報知さ
れ、伝票が取除かれるまでは印字が行われない。したが
って従来のようにジャーナル紙への登録内容が行われな
いといった事態の発生が防止され、ジャーナル紙への印
字を確実に行うことができる。

【０００８】

【実施例】図１は、本発明の一実施例である金銭出納機
１の基本的構成を示すブロック図である。金銭出納機１
は、装置全体を制御するＣＰＵ（中央処理装置）２を備
える。ＣＰＵ２は、データバス３を介して接続される種
々の回路および装置を制御する。データバス３には、メ
モリ制御部４、表示制御部５、フロッピディスク制御部
６、ハードディスク制御部７、キー制御部８、プリンタ
制御部１０、タイマ回路１１、および入出力回路１２が
接続される。

【０００９】メモリ制御部４は、ＣＰＵ２の制御に基づ
いて、メモリ１３の読出しおよび書込みを制御する。メ
モリ１３は、ＲＯＭ（リードオンリメモリ）と、ＲＡＭ
（ランダムアクセスメモリ）とから成り、ＲＯＭには金
銭出納機１の各種動作プログラムが格納され、ＲＡＭに
は出納データの登録領域やプログラム実行時に使用され
るワークエリアなどが設定される。

【００１０】表示制御部５は、ＣＰＵ２からの表示制御
信号に基づいて、液晶表示装置などで実現される表示装
置１４を表示駆動する。表示装置１４は、金銭出納機１
による現在の登録業務のための入力画面などを表示す
る。

【００１１】フロッピィディスク制御部６は、フロッピ
ィディスク駆動装置１５を制御し、図示しない磁気記録
媒体であるフロッピィディスクへの情報の記録／読出を
実行する。ハードディスク制御部７は、ハードディスク
駆動装置１６を制御し、磁気記録媒体であるハードディ
スクへの情報の記録／読出を実行する。

【００１２】キー制御部８は、キーボード１７を走査
し、押下されたキーを検出して該キーに対応するキーコ
ードなどの検出信号をＣＰＵ２へ送信する。キーボード
１７には、後述するように金銭出納機１における各種登
録業務を実行するための複数のキーが配置される。

【００１３】プリンタ制御部１０は、ジャーナルプリン
タ１９を制御し、登録内容を逐次記録するジャーナル紙
への印字および外部から挿入される伝票への印字を行
う。ジャーナルプリンタ１９は、伝票の有無を検知する
用紙センサＳ１を備える。

【００１４】タイマ回路１１は、年月日、曜日、時刻な
どの日付データをＣＰＵ２に出力する。この日付データ
は、必要に応じて伝票およびジャーナル紙に印字され、
また表示装置１４にも表示される。

【００１５】入出力回路１２は、金銭出納機１に増設さ
れる各種付属回路および付属装置などを接続するために
設けられている。

【００１６】図２は、金銭出納機１の外観を示す斜視図
である。金銭出納機１の前面側には、キーボード１７が
配置される。キーボード１７の右側には複数のＬＥＤ
（発光ダイオード）２１が配置され、キーボード１７の
入力モードに応じて点灯／消灯される。キーボード１７
の手前側にはフロッピィディスク駆動装置１５が配置さ
れる。図示しないフロッピィディスクは、ＦＤＤカバー
２３を外して挿入する。ＦＤＤカバー２３は、ＦＤカバ
ーロックキー２２によって開閉される。

【００１７】キーボード１７の左側の機体内には、バッ
テリ２５が配置され、商用電源が使用できないときに、
このバッテリ２５によって駆動する。

【００１８】キーボード１７の後方側には、ジャーナル
プリンタ１９が配置される。ジャーナルプリンタ１９の
ジャーナルカバー２８は、ジャーナルカバーロックキー
２０によって開閉され、ジャーナル紙の交換作業などを
行う。ジャーナルプリンタ１９の上部には、表示装置１
４が配置される。ジャーナルプリンタ１９の前面側に
は、表示装置１４のコントラストを調整するコントラス
ト調整つまみ２７と金銭出納機１の動作モードを切換え
るモードスイッチ２４とが配置される。

【００１９】また、ジャーナルプリンタ１９の表示装置
１４の背後側には、サービススイッチ２６が設けられ
る。なお、ジャーナルプリンタ１９の左側には、必要に
応じてスリッププリンタが配置され、伝票の印字を行
う。スリッププリンタは、着脱可能であり、金銭出納機
１に装着したときのみ印字動作を行う。

【００２０】図３は、キーボード１７のキー配列の一例
を示す平面図である。オンラインキー３１およびオフラ
インキー３２は、オンラインに接続するか否かを選択す
るためのキーである。イン−クワイリキー（照会キー）
３３は、金銭出納機１内のデータをホストコンピュータ
へ照会するために用いられる。センドキー（送信キー）
３４は、金銭出納機１内のデータをホストコンピュータ
へ送信するために用いられる。

【００２１】取消キー３５は、入力内容を取消す際に用
いられる。レポートキー３６は、金銭出納機１による登
録業務に関する各種のレポートの発行を指示する際に使
用する。バランスキー３７は、収支確認を行う際に用い
られる。

【００２２】コレクトキー３８は、すでに入力されたデ
ータを訂正する際に用いられる。クリアキー３９は、た
とえば後述する置数キー群４４によって入力された金額
などの数値を消去する場合、またはエラー状態を解除す
る場合などに用いられる。シフトキー４０は、各操作キ
ーに割当てられた第２の機能を実行する際に操作する。

【００２３】ページアップキー４１およびページダウン
キー４２は、表示装置１４に表示された画面のページ数
の先送りおよび後戻りを行うために用いられる。リスト
キー４３は、リストモードを設定する際に操作する。

【００２４】置数キー群４４は、金額や口座番号などの
数値を入力するために操作する。計算モードキー４５
は、金銭出納機１において計算を行う際に操作する。除
算キー４６、乗算キー４７、減算キー４８および加算キ
ー４９は、加減乗除の四則演算を行う際に操作する。

【００２５】出金キー５０は、出金登録を行う際に操作
する。入金キー５１は、入金登録を行う際に操作する。
プリントキー５２は、前述のジャーナルプリンタ１９ま
たは任意に増設されるスリッププリンタによる印字を指
示する際に操作する。エンタキー５３は、キー入力の終
了を指示するときおよび演算結果を算出するときに操作
する。

【００２６】メニューキー５４は、表示装置１４に予め
定められた各種プログラムを選択するためのメニュー画
面を表示させるときに操作する。ヘルプキー５５は、金
銭出納機１の操作中に操作手順が不明であるときに押す
ことによって、表示装置１４に操作手順が表示される。

【００２７】図４は、表示装置１４の表示画面６１の構
成例を示す平面図である。１〜２行目はマシン状態表示
行であり、３〜１０行目は登録内容表示行であり、１１
行目はメッセージ行であり、１２行目はデータ入力領域
である。

【００２８】１行目のマシン状態表示行には、時刻表示
欄６２、銀行名表示欄６３、日付表示欄６４が設定され
る。２行目のマシン状態表示行には、取引合計件数表示
欄６５、支店コード表示欄６６、マシン番号表示欄６
７、テラーコード表示欄６８が設定される。

【００２９】時刻表示欄６２には、タイマ回路１１から
与えられる現在の時刻が表示される。銀行名表示欄６３
には、金銭出納機１が使用されている銀行の名称が表示
される。日付表示欄６４には、タイマ回路１１から与え
られる現在の日付が表示される。取引合計件数表示欄６
５には、金銭出納機１による登録業務の開始時からの取
引合計件数が表示される。支店コード表示欄６６には、
金銭出納機１が使用されている銀行の各支店毎に個別に
与えられた識別コードであるたとえば４桁の支店コード
が表示される。マシン番号表示欄６７には、金銭出納機
１に個別に割当てられた識別情報であるマシン番号が表
示される。テラーコード表示欄６８には、金銭出納機１
の操作者である出納係に対して個別に付与された識別番
号であるテラーコードが表示される。

【００３０】登録内容表示行には、入金／出金の種別、
登録口座番号、登録金額などの登録内容が表示される。

【００３１】メッセージ行には、操作者に操作手順を指
示するため、あるいは金銭出納機１のエラー状態を報知
するためのメッセージなどが表示される。

【００３２】１２行目のデータ入力領域には、前記置数
キー群４４からの入力数値が倍角（通常の２文字分の領
域で１文字を表示する）で表示され、エンタキー５３を
押すことによって確定入力として、登録内容表示行の所
定の欄に表示される。

【００３３】図５は、金銭出納機１におけるジャーナル
紙および伝票への印字動作を説明するフローチャートで
ある。ステップａ１では取引を行う口座番号を置数キー
群４４から入力し、ステップａ２ではエンタキー５３を
押すことによって入力された口座番号が表示装置１４の
登録内容表示行の所定の欄に表示される。

【００３４】ステップａ３では取引の金額を置数キー群
４４から入力し、これによって入力された金額が表示装
置１４の１２行目のデータ入力領域に表示される。ステ
ップａ４で取引の種類に応じて入金キー５１または出金
キー５０を押すことによって入力された金額が表示装置
１４の登録内容表示行の所定の表示欄に表示される。

【００３５】ステップａ６では記録を行うためにプリン
トキー５２を操作する。ステップａ６では、用紙センサ
Ｓ１の出力を取込み、ステップａ７においてジャーナル
プリンタ１９に用紙が挿入されているかどうかを判断す
る。用紙が挿入されていない場合は、ステップａ１５へ
進み、用紙が挿入されている場合はステップａ８に進
む。

【００３６】ステップａ８では、金銭出納機１の操作者
にジャーナルプリンタ１９にすでに用紙が挿入されてい
ることを報知するために、表示装置１４の表示画面６１
の１１行目のメッセージ行に、ジャーナルプリンタ１９
から用紙を取除く旨のメッセージを表示させる。

【００３７】その後、ステップａ９においてＣＰＵ２内
のカウンタを「０」にセットし、ステップａ１０におい
て１００ｍｓｅｃ計時する。１００ｍｓｅｃ計時後、ス
テップａ１１において用紙センサＳ１の出力を取込み、
ステップａ１２においてジャーナルプリンタ１９に用紙
が挿入されているかどうかを判断する。用紙が挿入され
ている場合はステップａ９に戻り、用紙が挿入されてい
ない場合はステップａ１３に進む。

【００３８】ステップａ１３では、カウンタを「１」カ
ウントアップし、ステップａ１４ではカウンタの計数値
が「１０」に達したかどうか、すなわちジャーナルプリ
ンタ１９から用紙が取除かれてから１秒経過したかどう
かが判断される。判断が否定の場合はステップａ１０に
戻り、引続いて計時動作を続行する。判断が肯定の場合
はステップａ１５へ進む。前述のステップａ９〜ステッ
プａ１４の処理は、ジャーナルプリンタ１９にセットさ
れている用紙が抜取られてから一定時間後に登録データ
のジャーナル紙への印字を行うための処理である。

【００３９】ステップａ１５では、取引の内容をジャー
ナル紙に印字する。ステップａ１６では、前記メモリ１
３に設定される登録データ領域への登録データの更新が
行われる。すなわち口座番号、取引金額、取引種別など
が更新登録される。

【００４０】ステップａ１７では、伝票印字を行うかど
うかを判断する。伝票印字を行う場合はステップａ１８
においてジャーナルプリンタ１９に伝票をセットし、ス
テップａ１９においてプリントキー５２を押すことによ
って、ステップａ２０において伝票への印字が行われ
る。その後、ステップａ１７に戻り、伝票の印字を続行
するかまたは終了するかを判断する。伝票の印字を終了
する場合は印字処理を終了し、次の登録業務へ移行す
る。

【００４１】以上のように本実施例によれば、ジャーナ
ルプリンタ１９に伝票を誤ってセットしたままで登録操
作を行った場合、表示装置１４の表示画面に伝票を取除
く旨のメッセージ表示がなされるため、金銭出納機１の
操作者は誤操作であることを即座に判断することができ
る。

【００４２】また、ジャーナルプリンタ１９から伝票が
取除かれるまでは印字動作は行われないため、従来のよ
うに登録内容が誤って伝票に印字されジャーナル紙に印
字されないといった事態の発生を防止することができ、
金銭出納機１におけるジャーナル紙への印字を確実に行
うことができる。これによって、ジャーナル紙への登録
内容の印字漏れの発生を防止することができ、業務終了
後に行う点検・精査時に金銭出納機１による取引内容を
正確に把握し、かつ確認することができる。したがっ
て、たとえば銀行などの窓口銀行における登録業務の信
頼性が向上する。

【００４３】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、出納デー
タの登録時に誤って伝票が挿入されていた場合には、そ
の旨が操作者に報知され、伝票が取除かれるまでは印字
が行われない。したがって従来のようにジャーナル紙へ
の登録内容が行われないといった事態の発生が防止さ
れ、ジャーナル紙への印字を確実に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である金銭出納機１の電気的
構成を示すブロック図である。

【図２】金銭出納機１の外観を示す斜視図である。

【図３】金銭出納機１のキーボード１７のキー配列の一
例を示す平面図である。

【図４】金銭出納機１の表示装置１４の表示画面の構成
例を示す平面図である。

【図５】金銭出納機１における印字動作を説明するフロ
ーチャートである。

【符号の説明】 １ 金銭出納機 ２ ＣＰＵ ５ 表示制御部 １０ プリンタ制御部 １４ 表示装置 １９ ジャーナルプリンタ ６１ 表示画面 Ｓ１ 用紙センサ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 現金および有価証券の入金／出金などの
   出納データを登録し、登録内容を逐次ジャーナル紙へ印
   字し、さらに必要に応じて伝票への印字を行う金銭出納
   機において、 予め装着されたジャーナル紙への印字と外部から挿入さ
   れる伝票への印字とを行う印字手段と、 前記印字手段に伝票が挿入されていることを検知する検
   知手段と、 報知手段と、 出納データの登録時に検知手段によって伝票の挿入が検
   知されたときは、報知手段を駆動し、伝票の除去が検知
   された後に印字手段を制御してジャーナルへの印字を行
   う制御手段とを含むことを特徴とする金銭出納機。