JPH0532438A - 球状化セメントの高効率製造方法 - Google Patents

球状化セメントの高効率製造方法

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JPH0532438A
JPH0532438A JP21318691A JP21318691A JPH0532438A JP H0532438 A JPH0532438 A JP H0532438A JP 21318691 A JP21318691 A JP 21318691A JP 21318691 A JP21318691 A JP 21318691A JP H0532438 A JPH0532438 A JP H0532438A
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spheroidized
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JP21318691A
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Isao Tanaka
勲 田中
Takao Take
高男 武
Nobuo Suzuki
信雄 鈴木
Masahiko Kitamura
昌彦 北村
Hiroshi Obana
博 尾花
Yoshihiko Miyabe
良彦 宮部
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Shimizu Construction Co Ltd
Taiheiyo Cement Corp
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Onoda Cement Co Ltd
Shimizu Corp
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/36Manufacture of hydraulic cements in general
    • C04B7/48Clinker treatment
    • C04B7/52Grinding ; After-treatment of ground cement

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Materials Engineering (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 球状化セメントの製造時間を大幅に短縮
し、製造コストを大いに低減する球状化セメントの高効
率製造方法の提供。 【構成】 セメントクリンカー粉砕物に分散剤(例えば
トリエタノールアミン)を添加混合して球状化微粉砕処
理するか又はセメントクリンカー粉砕物に分散剤を添加
混合して予備粉砕した後、それを球状化微粉砕処理す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された球状化セメ
ントの製造方法に関し、特に高効率で球状化セメントを
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り各種セメントを用いて種々のコンクリートが製造され
ているが、それらには下記のごとき種々の問題点があっ
た。すなわち、超流動化コンクリートにおいては、セメ
ントペーストの粘度が異常に低下するため、骨材とセメ
ントペーストとが分離してしまい、均質な硬化物が得ら
れなく、増粘剤によって粘度を維持する試みがなされて
いるが、安定性に乏しく、配合、練り混ぜ等の品質管理
も難しい。また、高性能減水剤を用いたコンクリートに
おいては、極端に水量を抑えるため、未水和のセメント
が偏在し、均一な硬化物が得にくいことと、スランプロ
スが大きい欠点である。
【0003】超遅延コンクリートにおいては、環境条件
の変化によって強度発現期間が変化し制御が難しく、ま
た超高強度コンクリートにおいては、シリカヒュームが
混和材として検討されているが、強度、スランプ、スラ
ンプフローなどの変動が大きいため生コンクリートとし
ての実用化域まで達していない。
【0004】さらに、マスコンクリートにおいては、セ
メントの水和反応に伴い発熱が生じるが、特に大型建築
土木構造物、例えば超高層建築物、ダム、原子力設備な
どのごとき大塊状に施工されるものとしての「マスコン
クリート」においては、水和熱によるコンクリートの内
部最高温度と外気温との差が25℃以上になるものとさ
れており、この温度制御ができず、強度低下、ひび割れ
などの問題を生ずることがある。
【0005】そこで、本発明者らは以上に記載のセメン
トコンクリートの問題点を解決すべく鋭意研究の結果、
本発明者ら発明に係る先願において、流動性に優れ、高
強度でかつ高耐久性のセメント硬化物の製造を可能とす
る球状化セメントの提供を提案した。しかしながら、そ
の製造においては製造時間の短縮等未だ解決すべき諸点
が残存していた。例えば、所要特性の球状化セメントを
高速気流中衝撃法により製造する場合、気流速度100
m/sで、20分間の球状化微粉砕処理時間を要し、単
位時間当たりの生産量が少なく、生産コストが高いもの
となっていた。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは上
記球状化セメントの製造課題を解決すべく鋭意研究の結
果、高効率の球状化セメント製造法を開発した。すなわ
ち本発明は、セメントクリンカー粉砕物に分散剤を添加
混合して球状化微粉砕処理することを特徴とする球状化
セメントの高効率製造方法である。上記本発明方法にお
いては、セメントクリンカー粉砕物に分散剤を添加混合
して球状化微粉砕処理する場合、得られる球状化セメン
トの全体の少なくともその60重量%以上を直径3.9
〜30μmのものとなるように実施することが好まし
い。
【0007】また、セメントクリンカー粉砕物に分散剤
を添加混合して予備粉砕し、少なくとも最大直径が60
μm以下であり、かつ直径60〜3.9μmのものが全
体の60重量%以上を占めるようになした後、それを球
状化微粉砕処理して、全体の少なくともその60重量%
以上を直径3.9〜30μmの球状化セメントとなすこ
とも好ましい。なお、以上のセメントクリンカー粉砕物
としては、焼成キルンから出た直径1cm程度のセメン
トクリンカーを粗粉砕したもの又はさらに仕上げミルで
微粉砕したものであってもよい。また、セメントクリン
カー粉砕物としては、ポルトランドセメントのごとく、
緩結剤としての石膏粉末を含むものであってもよく、さ
らに各種混合セメントのごとく、高炉スラグ粉末、シリ
カ質混合材、フライアッシュ粉末等を含むものであって
もよく、あるいはアルミナセメント、リン酸セメントの
ごとき特殊セメントであってもよい。
【0008】そして、分散剤としては、原料のセメント
クリンカー粉砕物の各粒子が相互に凝結して塊状体とな
るのを阻止するもので、発塵性を確保又は増大するもの
であれば液状物又は粉状物等のどのような物でもよい
が、一般に界面活性剤が用いられ、固−液界面に界面活
性剤が吸着して界面張力を低下させ、熱力学的不安定度
を減少させたり、静電気斥力を増大させて接着を阻止す
る配向吸着層を形成したり溶媒和層を形成することによ
って、粒子相互間の凝結を阻止して、各セメントクリン
カー粉砕物粒子に適確な球状化微粉砕処理を施すもので
ある。また、一般にエチルアルコール等の極性の高く、
粘度の低い液状物も好適である。分散剤の例を挙げる
と、液状物としては、トリエタノールアミン、ブチルア
ミン、アミンアセテートなどのアミン類、エチレングリ
コール、ジエチレングリコールなどのグリコール類、エ
タノール、メタノールなどのアルコール類及びシクロヘ
キサンなどの液状物質のいずれかの1種又は2種以上が
挙げられ、特にトリエタノールアミン、ジエチレングリ
コールが好ましい。粉状物としては、アエロジル、タル
ク粉末、硼酸粉末、グラファイト粉末等が挙げられる。
それらの添加混合量は、液状物の場合、1重量%以下で
あることが好ましく、粉状物の場合、3重量%以下であ
ることが好ましい。また、それらの超微粉も好適であ
る。それらの添加方法は、セメントクリンカー粉砕物を
球状化微粉砕処理するに先立って、あるいは並行して、
原料のセメントクリンカー粉砕物に添加、混合すること
により行うことができる。
【0009】球状化微粉砕処理方法としては、公知の高
速気流中衝撃装置(奈良ハイブリダイゼーションシステ
ム)に数分間通過させることによって行うことが好まし
い。また、機械化学的表面融合法(オングミル:ホソカ
ワミクロン(株)製の機械的乾式粉砕機の改良型)ある
いは「クリプトロンシステム」(商品名:(川崎重工
(株)製の球形化機能を有する機械式微粉砕機の改良
型)等も採用される。「なお、「クリプトロンシステ
ム」は、高速回転式粉砕機の一種で、吸気口から空気と
共に吸引された被粉砕物原料が、高速回転しているロー
タによってその円周に均等に分散され、排気口から外へ
排出されて球形のものとなる。すなわち、被粉砕物が、
ロータとステータの間の狭間隙を自転しなから螺旋状に
移動することにより、球形の微粒となる方式のものであ
る。
【0010】前述のごとく上記本発明においては、予め
セメントクリンカー粉砕物を機械式微粉砕処理法によっ
て少なくとも最大直径が60μm以下であり、かつ直径
60〜3.9μmのものが全体の60重量%以上を占め
るようになした後、球状化微粉砕処理を施すことが特に
好ましいが、該予備粉砕工程の採用により、球状化セメ
ントの製造効率が飛躍的に向上するものである。この予
備粉砕工程は、どのような手段を採用して行ってもよい
が、簡単な機械的微粉砕機、例えば、高速回転ミル(衝
撃粉砕機)、ボールミル、振動ボールミル、ジェットミ
ル、撹拌ミル、遊星粉砕機等を用いて行うことができ
る。なお、この際予備粉砕されたセメントクリンカー粉
砕物に、直径の過大なものが残存する場合は、それらを
分級により除去することが好ましい。上記において原料
となる、セメント製造プラントにより製造されたセメン
トクリンカー粉砕物粒子は、通常粒径90μm以下のも
のであるが、その微小粒子の外形は若干角はとれている
けれども略角形である。
【0011】前述のとおり、球状化微粉砕処理を施し
て、直径が3.9〜30.0μmの球状化セメントが6
0重量%以上を占めるようになすことが好ましく、こう
した球状化セメントを用いるとモルタル、生コンクリー
トの流動性が非常に向上する。
【0012】なお、直径が30.0μmを越えると、充
填性が小さくなり、また水和反応時において球状化セメ
ント内部に未反応部分が残存し、強度発現等に有効でな
い。また3.9μmより小さいと、微粉部分が多くなっ
て凝集性が大きくなり、モルタル、生コンクリートの流
動性の向上があまり期待できない。前記粒径範囲の球状
化セメントは、セメント全体の60重量%より少ない
と、モルタルペースト、生コンクリート等に対する十分
な流動性が付与されない。流動性が良好であることは、
水セメント比が少なく、即ち水量が少なくても打設がし
易く、かつ水量が余分でないため、高強度のモルタル、
コンクリートが製造できることに帰する。
【0013】なお、前述の高速気流中衝撃装置によりセ
メントクリンカー粉砕物を球状化微粉砕処理すると、当
初セメントクリンカー粉砕物の角部が削られて生じる微
小な粉体は、未だ完全に球状化されていないが角部がと
れて略球形のセメントクリンカーの凹部に主に充填する
こどくして付着し、球状化セメントとなる。その結果、
該処理により得られるセメントは微小なセメント粉が存
在しない(微小セメント粉は球状化セメントの主に凹部
に付着充填されているため)、一定粒径範囲の球状化セ
メントとなる。一般に微小セメントは、比表面積が大き
いため水との接触反応が急激なものとなり、凝結が早い
が、流動性の低下を招くので、好ましくない。
【0014】
【実施例】次に、本発明方法による球状化セメントの具
体的製造例等について説明する。 実施例1:常法によるセメントの製造工程の仕上げミル
から導出された主としてセメントクリンカー粉砕物粒子
からなる粉末を、市販の高速気流中衝撃装置である「ナ
ラ−ハイブリダイザー」(商品名:株式会社 奈良機械
製作所製)に供給し、同時にトリエタノールアミン0.
08重量%(対セメント比)を添加して、8000rp
m(ロータ周速100m/s)で2〜20分間、球状化
微粉砕処理を行った。その結果得られた球状化微粉砕セ
メントは、直径が3.9〜30.0μmの球状化セメン
トが60重量%以上を占め、球状化セメントの粒度範囲
は最大粒子が50μm程度、粒子の平均粒径が10.7
μm程度であり、かさ密度が最密充填で1.9g/cm
、粗充填で1.2g/cm程度であった。
【0015】該高速気流中衝撃装置は、第3図、第4図
にその主要部構造を示すごときもので、リング状空間か
らなる衝撃室中で微小粒子材料に回転衝撃を与えること
により、微小粒子材料を球状化するものである。第3図
は、その断面図、第4図は側断面図であり、図中、1は
ケーシング、2は前部カバー、3は後部カバー、4は回
転盤、5はブレード、6は回転軸、7はリング状衝突
室、8はリング状ステーター、9はジャケット、10は
球状化セメントの排出弁、11は球状化セメント排出シ
ュート、12は循環回路管、13は原料微小粒子セメン
トの供給シュート、14は原料微小粒子セメントのホッ
パーである。
【0016】まず、ホッパー14内の原料のセメント
が、セメントシュート13から、リング状衝突室7へ供
給される。すると、回転盤4とそれに取着されたブレー
ド5の回転により、リング状衝突室7内の原料セメント
微小粒子は、高速で該室7内を回転しながら飛散し、そ
の間リング状ステーター8の表面とブレード5とに回転
しながら衝突する。衝突したセメント微小粒子は衝突室
7に開口している循環回路管12の一端口からその管内
に入り循環した後、他端口から再び衝突室7内に導入さ
れる。このようにして、回転衝突は回転盤4の回転にし
たがって多数回続けられ、所望球状となるまで続行され
る。通常、回転盤4の回転数は4000〜16000r
pm(ロータ周速度80〜100m/s)で、作動時間
は3〜20分間である。作動終了後、排出弁10を降下
して開くことによって、球状化されたセメントがシュー
ト11から取り出される。なお、ジャケット9内には冷
却媒体、あるいは加熱媒体を導入することによって、球
状化セメントの表面処理、例えば混和剤の被覆処理を均
質、確実に行うことができる。
【0017】以上のようにして、外周面の角が更にとれ
て球状となったセメント微小粒子が得られたが、その単
位時間当たりの収率は前記分散剤を添加しなかった場合
に比較して、約6倍であり、球状化セメントの生産量が
大幅に増大された。
【0018】なお、上記のような球状化微粉砕処理法
は、その他公知の各種装置によって行うことができ、例
えばオングミル(商品名:ホソカワミクロン株式会社製
の機械的乾式粉砕機の改良型)を使用する機械化学的表
面融合法や「クリプトロンシステム」(商品名:(川崎
重工(株)製の球形化機能を有する機械式微粉砕機の改
良型)によっても行うことができる。
【0019】以上の球状化微粉砕処理によって得られる
球状化セメントは、表面が均質化された球状であるた
め、ベアリング効果を生じ、著しい流動性を得ることが
でき、よってワーカビィリティのよいものとなる。その
結果、該球状化セメントを配合したセメントペーストは
流動性に富むものとなり、流し込み成形性に優れる。ま
た、セルフレベリングコンクリートに用いることは優れ
た流動性が付与されるために、非常に有効なものであ
る。
【0020】次に、本実施例方法による球状化微粉砕処
理時間と得られた球状化セメントを配合したモルタルの
流動性(フロー値)、及び分散剤無添加による球状化微
粉砕処理時間と得られた球状化セメントを配合したモル
タルの流動性(フロー値)のグラフ図を図1に示す。な
お、本試験で使用した球状化セメントは上記高速気流中
衝撃法によって製造されたもので、これをJISR52
01に定める試験法にしたがって供試体調製を行い、フ
ロー値試験を行ったものである。また、該試験に用いた
モルタルは、球状化セメント:砂(豊浦産標準砂)=
1:2、水/球状化セメント=55%であった。
【0021】図1からみて、球状化微粉砕処理時間3〜
20分間において、特に3〜10分間においてはモルタ
ルのフロー値が極端に向上していることが理解できる。
本方法によれば、分散剤(トリエタノールアミン)を添
加処理をしない場合に比較して、球状化微粉砕処理時間
は最高で約1/6以下に短縮できた。また、この図1か
ら、例えばフロー値270mmのモルタルを得る場合、
球状化微粉砕処理時間は3分間で足りるが、分散剤無添
加の場合では20分間を要することが理解できる。
【0022】実施例2:常法によるセメントの製造工程
の仕上げミルから導出された主としてセメントクリンカ
ー粉砕物粒子からなる粉末を、実施例1で用いたと同一
の高速気流中衝撃装置である「ナラ−ハイブリダイザ
ー」(商品名:株式会社 奈良機械製作所製)に供給
し、同時にアエロジル(日本アエロジル(株)製、AE
ROSIL−200)1.0重量%(対セメント比)添
加して、8000rpmで2〜20分間、球状化微粉砕
処理を行った。その結果得られた球状化微粉砕セメント
は、直径が3.9〜30.0μmの球状化セメントが6
0重量%以上を占め、球状化セメントの粒度範囲は最大
粒子が45μm程度、粒子の平均粒径が11.4μm程
度であり、かさ密度が最密充填で1.9g/cm、粗
充填で1.2g/cm程度であった。
【0023】以上のようにして、外周面の角が更にとれ
て球状となったセメント微小粒子が得られたが、その収
率は分散剤を添加しなかった場合に比較して、単位時間
当たりの収率が約4倍であり、球状化セメントの生産量
が大幅に増大された。
【0024】次に、本実施例方法による球状化微粉砕処
理時間と得られた球状化セメントを配合したモルタルの
流動性(フロー値)、及び分散剤無添加の場合の球状化
微粉砕処理時間と得られた球状化セメントを配合したモ
ルタルの流動性(フロー値)のグラフ図を図2に示す。
なお、本試験で使用した球状化セメントは上記高速気流
中衝撃法によって製造されたもので、これをJISR5
201に定める試験法にしたがって供試体調製を行い、
フロー値試験を行ったものである。また、該試験に用い
たモルタルは、球状化セメント:砂(豊浦産標準砂)=
1:2、水/球状化セメント=55%であった。
【0025】図2からみて、球状化微粉砕処理時間3〜
20分間において、特に5〜10分間においてはモルタ
ルのフロー値が極端に向上していることが理解できる。
本方法によれば、分散剤(アエロジル)を添加処理をし
ない場合に比較して、球状化微粉砕処理時間は最高で約
1/4以下に短縮できた。また、この図2から、例えば
フロー値270mmのモルタルを得る場合、球状化微粉
砕処理時間は5分間で足りるが、分散剤無添加の場合で
は20分間を要することが理解できる。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したとおり、分散剤を添加し
て球状化微粉砕処理する本発明方法によれば、球状化セ
メントの製造時間が大幅に短縮でき、製造コストを大幅
に低減できた。また、原料セメントクリンカー粉砕物へ
の分散剤添加と予備粉砕した後に球状化微粉砕処理を行
う場合は、更に全体としての球状化セメント製造時間が
大幅に短縮される。以上により、単位時間当たりの生産
性が大幅に増大し、工業規模で球状化セメント使用コン
クリートの提供を可能となし得る。さらに、従来の球状
化セメント製造の球状化微粉砕処理時間に比較して大幅
に低減された短時間の球状化微粉砕処理により、フロー
値の高いモルタルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分散剤(トリエタノールアミン)添加を行った
セメントクリンカー粉砕物の球状化微粉砕処理時間とモ
ルタルのフロー値、及び分散剤無添加のセメントクリン
カー粉砕物の球状化微粉砕処理時間とモルタルのフロー
値のグラフ図。
【図2】分散剤(アエロジル)添加を行ったセメントク
リンカー粉砕物の球状化微粉砕処理時間とモルタルのフ
ロー値、及び分散剤無添加のセメントクリンカー粉砕物
の球状化微粉砕処理時間とモルタルのフロー値のグラフ
図。
【図3】実施例で用いられる高速気流中衝撃装置の断面
図、
【図4】図3の側断面図である。
【符号の説明】
1:ケーシング、 2:前部カバー、3:
後部カバー、 4:回転盤、5:ブレード、
6:回転軸、7:リング状衝突室、
8:リング状ステーター、9:ジャケット、1
0:球状化セメントの排出弁、11:球状化セメント排
出シュート、12:循環回路管、13:原料微小粒子セ
メントの供給シュート、14:原料微小粒子セメントの
ホッパー、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 24/02 2102−4G 24/12 Z 2102−4G (72)発明者 鈴木 信雄 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 北村 昌彦 大分県津久見市セメント町13ー1 小野田 セメント株式会社津久見工場内 (72)発明者 尾花 博 東京都江東区豊洲1ー1ー7 小野田セメ ント株式会社中央研究所内 (72)発明者 宮部 良彦 東京都江東区豊洲1ー1ー7 小野田セメ ント株式会社中央研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントクリンカー粉砕物に分散剤を添
    加混合して球状化微粉砕処理することを特徴とする球状
    化セメントの高効率製造方法。
  2. 【請求項2】 セメントクリンカー粉砕物に分散剤を添
    加混合して球状化微粉砕処理し、全体の少なくともその
    60重量%以上を直径3.9〜30μmの球状化セメン
    トとなすことを特徴とする球状化セメントの高効率製造
    方法。
  3. 【請求項3】 セメントクリンカー粉砕物に分散剤を添
    加混合して予備粉砕し、少なくとも最大直径が60μm
    以下であり、かつ直径60〜3.9μmのものが全体の
    60重量%以上を占めるようになした後、それを球状化
    微粉砕処理して、全体の少なくともその60重量%以上
    を直径3.9〜30μmの球状化セメントとなすことを
    特徴とする球状化セメントの高効率製造方法。
  4. 【請求項4】 セメントクリンカー粉砕物が、石膏粉末
    を5重量%以下含むものであることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の球状化セメントの高効率
    製造方法。
  5. 【請求項5】 分散剤の添加混合量が、3重量%以下で
    あることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載の球状化セメントの高効率製造方法。
  6. 【請求項6】 分散剤が、トリエタノールアミン、ブチ
    ルアミン、アミンアセテートなどのアミン類、エチレン
    グリコール、ジエチレングリコールなどのグリコール
    類、エタノール、メタノールなどのアルコール類及びシ
    クロヘキサンなどの液状物質のいずれかの1種又は2種
    以上であることを特徴とする請求項5記載の高効率球状
    化セメントの製造方法。
  7. 【請求項7】 分散剤が、アエロジル、タルク粉末、硼
    酸粉末、グラファイト粉末等などの微粉末物質のいずれ
    かの1種又は2種以上であることを特徴とする請求項5
    記載の高効率球状化セメントの製造方法。
  8. 【請求項8】 分散財が、請求項6記載の液状物質及び
    請求項7記載の微粉末物質の混合物であることを特徴と
    する請求項5記載の球状化セメントの高効率製造方法。
  9. 【請求項9】 セメントクリンカーの予備粉砕が、機械
    式微粉砕法により行われることを特徴とする請求項3な
    いし8のいずれかに記載の球状化セメントの高効率製造
    方法。
  10. 【請求項10】 球状化微粉砕処理法が、高速気流中衝
    撃法であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれ
    かに記載の球状化セメントの高効率製造方法。
  11. 【請求項11】 球状化微粉砕処理法が、機械化学的表
    面融合法であることを特徴とする請求項1ないし8のい
    ずれかに記載の球状化セメントの高効率製造方法。
  12. 【請求項12】 球状化微粉砕処理法が、クリプトロン
    システム(球形化機能を有する機械式微粉砕方式)によ
    り行われることを特徴とする請求項1ないし8のいずれ
    かに記載の球状化セメントの高効率製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999059932A1 (fr) * 1998-05-21 1999-11-25 Hiromi Yamamoto Broyeuse de ciment
CN103435288A (zh) * 2013-08-19 2013-12-11 济南大学 一种新型助磨增强剂及其制备方法和应用
JP2015509037A (ja) * 2011-12-22 2015-03-26 ジーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト 粒径に応じて固体粒子を分離する装置の効率向上
JP2017100898A (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 太平洋セメント株式会社 高速度交通システム構造物用コンクリート部材、及びその製造方法

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