JPH0532227A - 容器の横転装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 正立状態で搬送される容器を自動的、かつ連
続的に横転させて作業性を向上する。 【構成】 送り機構４のチェーン４Ｂにフィンガ５を取
付け、搬送テーブル３上にベース板６を介し、下側シャ
フト１４の当接部１４Ａが前記フィンガ５に矢示Ａ方向
に押圧されることによって、上側シャフト１６の平板部
１６Ａが矢示Ｆ方向に回動する横転機構１２を設けたか
ら、サイドコンベアからベース板６上に正立状態で供給
されたボトル１が横転位置に配置されると、横転機構１
２は下側シャフト１４の当接部１４Ａをフィンガ５によ
って矢示Ａ方向に押圧させて、上側シャフト１６の平板
部１６Ａでボトル１の上端側を矢示Ｆ方向に押圧して押
し倒し、ボトル１を搬送テーブル３の滑走板３Ｂ上に横
転状態で配置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばシャンプーや化
粧品等の容器を正立状態から横転させるのに用いて好適
な容器の横転装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に洗髪用のシャンプー等を製造する
工場では、例えばプラスチック材料からなるボトル等の
容器内にシャンプー液を充填してキャップを取付けた
後、シュリンク包装されて出荷される。ここで、このシ
ュリンク包装は、容器を横転させた状態で、該容器の
上，下面を２枚の熱収縮フィルムで挟み込み、各フィル
ムを熱溶着した後に熱収縮させ、容器の形状どおりに包
装するものである。このため、シュリンク包装機へ容器
を投入するには、該容器を横転させた状態で投入しなく
てはならない。

【０００３】そこで、従来技術では、作業者が手作業で
容器を横転させるようにしている。これによって、搬送
ラインにより正立状態で搬送されてきた容器は、作業者
によって把持されつつ、シュリンク包装機への投入ライ
ンに横転状態で配置され、該投入ラインによってシュリ
ンク包装機に順次供給される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、搬送ラインにより正立状態で搬
送されてくる容器を作業者が手作業でシュリンク包装機
等への投入ラインに連続的に順次横転させて配置するよ
うにしているから、作業者にかかる負担が大きくなり、
作業性が大幅に低下するばかりか、作業者が疲労するこ
とにより、搬送ラインからシュリンク包装機等への投入
ラインに把持して移送する際に、容器を衝突させてしま
うことがあり、該容器を傷付けて商品価値が低下するば
かりか、該容器を落下させて破損させることがあり、こ
れにより歩留りが大幅に低下するという問題がある。

【０００５】そこで、上述の問題を解決するために、横
転装置の使用が考えられるが、汎用の横転装置では直方
体、円柱体等の単純な形状の容器にしか使用することが
できず、これに対してシャンプー等の容器は、楕円形状
等、複雑な形状であるから、この汎用の横転装置を使用
することは困難である。

【０００６】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、正立状態で搬送されてくる容器を自動的
に横転させて確実に次工程へ供給できるようにした容器
の横転装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成は、容器を搬送する搬送手
段と、該搬送手段に設けられ、搬送方向に所定間隔をも
って離間して配設された突起部と、前記搬送手段上に設
けられ、搬送方向の左，右位置に支枠が配設されたベー
ス板と、前記容器を該ベース板の上部に正立状態で順次
供給する供給手段と、前記各支枠間に設けられ、下端側
が前記突起部によって押圧されることにより、該ベース
板上に供給された容器の上端側を搬送方向に押圧し、該
容器を前記搬送手段に横転状態に押倒す押倒し手段とか
らなる。

【０００８】

【作用】上記構成により、供給手段によって容器が正立
状態でベース板上に供給されると、押倒し手段は、その
下端側が突起部によって押圧されることにより、前記容
器の上端側を搬送方向に押圧する。これによって、該容
器は横転して搬送手段上に配置される。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１ないし図３に基
づき、容器の横転装置を例えばシュリンク包装機への投
入ラインに用いた場合を例に挙げて説明する。

【００１０】図において、１はシャンプー液等が充填さ
れ、上端側がキャップ１Ａによって施蓋された容器とし
てのボトル、２は該ボトル１を横転状態で矢示Ａ方向に
搬送する搬送手段としての投入コンベアを示し、該投入
コンベア２には、その始端側に後述の横転機構１２が設
けられ、終端側にシュリンク包装機（図示せず）が設け
られている。

【００１１】３は後述の送り機構４と共に投入コンベア
２を構成する搬送テーブルを示し、該搬送テーブル３
は、搬送方向の左，右方向に離間して配設されたフレー
ム３Ａ，３Ａと、該各フレーム３Ａの上端部よりも低い
位置で、各フレーム３Ａ間に亘って設けられた平板状の
滑走板３Ｂとから大略構成されている。また、該滑走板
３Ｂの中央部には、搬送方向に伸長する溝部３Ｃが形成
されている。

【００１２】４は搬送テーブル３の滑走板３Ｂの下側に
位置し、搬送方向に伸長して設けられた送り機構を示
し、該送り機構４は、図２にも示す如く前記搬送テーブ
ル３の各フレーム３Ａ間に位置し、搬送方向に離間して
配設されたスプロケット４Ａ，４Ａ（１個のみ図示）
と、該各スプロケット４Ａを連結するように設けられた
チェーン４Ｂとから大略構成され、該チェーン４Ｂに
は、後述のフィンガ５，５，…が設けられている。

【００１３】５，５，…は送り機構４のチェーン４Ｂに
位置し、搬送方向に所定間隔をもって離間して設けられ
た突起部としてのフィンガ（２個のみ図示）を示し、該
各フィンガ５は、上端側が搬送テーブル３の溝部３Ｃを
介して、滑走板３Ｂから上方に突出することにより、該
滑走板３Ｂ上に横転状態で配置されたボトル１の底部側
を押圧して搬送するものである。

【００１４】そして、投入コンベア２は、搬送テーブル
３の滑走板３Ｂ上にボトル１が横転状態で配置される
と、矢示Ａ方向に回転する送り機構４に取付けられたフ
ィンガ５で該ボトル１の底部側を押圧して、滑走板３Ｂ
上を滑走させつつ矢示Ａ方向に搬送してシュリンク包装
機に投入する。

【００１５】６は投入コンベア２の始端側に位置し、搬
送テーブル３の各フレーム３Ａ上にボルト（図示せず）
等によって固着されたベース板を示し、該ベース板６は
略方形板状に形成され、その中央側には、後述の下側シ
ャフト１４が回動可能に挿嵌される回動溝６Ａが設けら
れている。また、該ベース板６の下流側には、ボトル１
が正立状態で供給されてくる入口側に位置して、略三角
形状の拡床部６Ｂが設けられている。そして、該拡床部
６Ｂは、正立状態で搬送されてくるボトル１がベース板
６に乗り移るときに、該ボトル１の底部側を広く支持し
て姿勢を安定化させるものである。

【００１６】７はベース板６の上面側に設けられた支枠
としてのフレーム板を示し、該フレーム板７は、投入コ
ンベア２の搬送方向の左，右両側に位置してベース板６
上に設けられた側板７Ａ，７Ａと、該各側板７Ａの上端
側に亘って設けられた天板７Ｂとからコ字状に形成され
ている。また、該フレーム板７内には、横転機構１２が
設けられている。

【００１７】８は投入コンベア２に並行して設けられた
移送コンベアを示し、該移送コンベア８は、シャンプー
液の充填工程、蓋締工程等の前工程を行った後に、ボト
ル１を包装工程に移送するものである。

【００１８】９は投入コンベア２の始端側に位置し、該
投入コンベア２と移送コンベア８との間に設けられた供
給手段としてのサイドコンベアを示し、該サイドコンベ
ア９は、搬送面がベース板６の上面の高さレベルと同一
平面になるように配設されている。

【００１９】１０は移送コンベア８からベース板６に亘
って設けられたガイドレールを示し、該ガイドレール１
０は、内側ガイドレール１０Ａ，外側ガイドレール１０
Ｂとから構成されている。そして、該ガイドレール１０
は移送コンベア８からサイドコンベア９を介してベース
板６に移動するボトル１を両側から支持して案内するも
のである。

【００２０】１１はベース板６上に設けられた平板状の
ボトルストッパを示し、該ボトルストッパ１１は、ガイ
ドレール１０によって案内されつつ、サイドコンベア９
からベース板６上に供給されるボトル１に対向して当接
することによって、該ボトル１を横転機構１２の横転位
置に位置決めする。

【００２１】１２はフレーム板７内に設けられた押倒し
手段としての横転機構を示し、該横転機構１２は、フレ
ーム板７の下側に位置し、各側板７Ａ間に横架された下
側支軸１３と、該下側支軸１３に回動可能に取付けら
れ、下端側がベース板６の回動溝６Ａを介して伸長し、
フィンガ５に当接する当接部１４Ａとなった下側シャフ
ト１４と、前記下側支軸１３よりも上側に位置して各側
板７Ａ間に横架された上側支軸１５と、該上側支軸１５
に回動可能に取付けられ、上端側に平板部１６Ａが設け
られた上側シャフト１６と、該上側シャフト１６の下端
側と下側シャフト１４の上端側とを連結ピン１７，１７
を介して回動可能に連結する連結シャフト１８，１８と
から大略構成されている。また、上側シャフト１６の平
板部１６Ａには、スポンジ等の軟質材料からなる緩衝部
材１９が固着され、該緩衝部材１９は、平板部１６Ａで
ボトル１を押圧する時に、該ボトル１が該平板部１６Ａ
によって傷つくのを防止している。

【００２２】２０は上側シャフト１６の後側に位置し
て、フレーム板７の各側板７Ａ間に横架されたばね軸、
２１は該ばね軸２０と上側シャフト１６の上端側との間
に設けられ、各シャフト１４，１６，１８等と共に横転
機構１２を構成するコイルばねを示し、該コイルばね２
１は、上側シャフト１６の上端側を矢示Ｃ方向に引っ張
るものである。

【００２３】２２は上側シャフト１６の下端側近傍に位
置して、フレーム板７の各側板７Ａ間に横架されたスト
ッパを示し、該ストッパ２２は、横転機構１２の待機時
に、上側シャフト１６と各連結シャフト１８等を介して
該上側シャフト１６に連動する下側シャフト１４とをほ
ぼ垂直状態で停止させるようになっている。

【００２４】本実施例による容器の横転装置は上述の如
き構成を有するもので、次に、その動作について説明す
る。

【００２５】まず、図１に示す如く、シャンプー液の充
填工程、蓋締工程等の前工程を行った後のボトル１が連
続的に移送コンベア８によって正立状態で矢示Ａ方向に
移送されてくると、これらのボトル１は、ガイドレール
１０によってサイドコンベア９に案内される。これによ
り、該サイドコンベア９は、これらのボトル１を矢示Ｂ
方向に搬送してベース板６上に連続的に供給し、該ボト
ル１をボトルストッパ１１に当接させて横転機構１２の
横転位置に配置する。

【００２６】次に、図２に示す如くボトル１が正立状態
で横転位置に位置決めされた状態で、下側シャフト１４
の当接部１４Ａが、図３に示す如く矢示Ａ方向に回転す
る送り機構４のチェーン４Ｂに取付けられたフィンガ５
によって押圧される。これにより、該下側シャフト１４
の下端側は矢示Ａ方向に回動し、上端側は矢示Ｄ方向に
回動して各連結シャフト１８等を介して上側シャフト１
６の下端側を矢示Ｅ方向に回動させる。

【００２７】そして、上側シャフト１６は、その下端側
が矢示Ｅ方向に回動されることにより、上端側が矢示Ｆ
方向に回動する。この結果、上側シャフト１６は、緩衝
部材１９を介して平板部１６Ａでボトル１の上端側を矢
示Ｆ方向に押圧して、該ボトル１を矢示Ｆ方向に押倒し
横転させる。

【００２８】これによってボトル１は、搬送テーブル３
の滑走板３Ｂ上に横転状態で配置され、フィンガ５によ
って底部側を押圧されて、該滑走板３Ｂ上を滑走しつつ
矢示Ａ方向に搬送されてシュリンク包装機に投入され
る。

【００２９】また、ボトル１を横転し終った横転機構１
２は、コイルばね２１によって上側シャフト１６の上端
側が矢示Ｃ方向に回動され、該上側シャフト１６の下端
側がストッパ２２に当接して固定されて図２に示す様に
待機状態となる。そして、該横転装置１２は上述した動
作を連続的に繰り返す。

【００３０】かくして、本実施例によれば、正立状態で
供給されるボトル１を自動的に横転させてシュリンク包
装機に連続的に確実に投入することができ、従来技術の
如く手作業でボトル１を横転させる必要がなくなり、省
力化を図って作業性を大幅に向上できる上に、ボトル１
が損傷するのを効果的に防止でき、歩留り等を大幅に向
上することができる。また、送り機構４のチェーン４Ｂ
に取付けられたフィンガ５を利用しているから、アクチ
ュエータ、モータ等を用いずに安価に製作することがで
きる。

【００３１】なお、前記実施例では、上側シャフト１６
の平板部１６Ａには、スポンジ等の軟質材料からなる緩
衝部材１９を設けるものとして述べたが、本発明はこれ
に限らず、例えば緩衝部材１９をフェルト等の他の軟質
材料から形成してもよい。

【００３２】また、前記実施例では、シャンプー液を充
填したボトル１を横転させる場合を例に挙げて説明した
が、これに替えて、例えば化粧品、食品等の容器を横転
させるのに用いてもよい。

【００３３】さらに、前記実施例では、容器の横転装置
をシュリンク包装機への投入ラインに用いた場合を例に
挙げて説明したが、他の機械に用いてもよい。

【００３４】

【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、搬
送手段に所定間隔をもって離間する突起部を設け、該搬
送手段上にベース板を介し、下端側が前記突起部に押圧
されることにより、供給手段を介してベース板上に正立
状態で供給された容器の上端側を押圧する押倒し手段を
設ける構成としたから、該押倒し手段の下端側を突起部
によって押圧させることにより、前記容器の上端側を搬
送方向に押圧して、該容器を横転させて搬送手段上に配
置することができる。この結果、容器を連続的、かつ確
実に搬送手段上に横転させることができると共に、容器
の横転作業を自動化することができ、作業性や歩留りを
向上できる等、種々の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例による容器の横転機構、サイド
コンベア、移送コンベア等を示す上面図である。

【図２】図１中の矢示II−II方向から示す縦断面図であ
る。

【図３】ボトルを押圧している状態を示す図２と同様の
縦断面図である。

【符号の説明】

１ ボトル（容器） ２ 投入コンベア（搬送手段） ５ フィンガ（突起部） ６ ベース板 ７ フレーム板（支枠） ９ サイドコンベア（供給手段） １２ 横転機構（押倒し手段）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６５Ｇ 47/82 Ｅ 8010−3Ｆ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 容器を搬送する搬送手段と、該搬送手段
   に設けられ、搬送方向に所定間隔をもって離間して配設
   された突起部と、前記搬送手段上に設けられ、搬送方向
   の左，右位置に支枠が配設されたベース板と、前記容器
   を該ベース板の上部に正立状態で順次供給する供給手段
   と、前記各支枠間に設けられ、下端側が前記突起部によ
   って押圧されることにより、該ベース板上に供給された
   容器の上端側を搬送方向に押圧し、該容器を前記搬送手
   段に横転状態に押倒す押倒し手段とから構成してなる容
   器の横転装置。