JPH0532183A - クローラ用芯金及び弾性クローラ - Google Patents

クローラ用芯金及び弾性クローラ

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JPH0532183A
JPH0532183A JP19211891A JP19211891A JPH0532183A JP H0532183 A JPH0532183 A JP H0532183A JP 19211891 A JP19211891 A JP 19211891A JP 19211891 A JP19211891 A JP 19211891A JP H0532183 A JPH0532183 A JP H0532183A
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Teruyuki Katayama
照幸 片山
Yoshiro Ueno
吉郎 上野
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 クローラ本体3内にクローラ周方向A等間隔
に埋設される芯金1は、その頂部が車輪通過面4となる
べくクローラ内周側に突出した左右1組の突起部5、6
を有し、この左右突起部5、6がクローラ周方向Aにず
れている。前記各突起部5、6はクローラ周方向Aに離
れた前後1組のガイド突起F、Rを有し、一方の突起部
のガイド突起間谷間7は他方の突起部の前後ガイド突起
F、Rの一方と側面視において略全幅がオーバラップし
ている。 【効果】 1個の芯金1で形成できる車輪通過面4を長
くでき、車輪通過面4の長さが同じであれば芯金1重量
を軽減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建設、土木、農業など
の無限軌道車に使用されるクローラ用芯金及び弾性クロ
ーラに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、鉄製クローラに代えて履き換え
使用するのに有用な履き換え用弾性クローラは、弾性材
料で形成されたクローラ本体にクローラ周方向(以下周
方向と略称する)等間隔に芯金を埋設し、各芯金に左右
一対の突起部をクローラ内周側に突出形成しており、突
起部の頂面が駆動輪、転動輪などが通る車輪通過面とな
っている。
【0003】従来の芯金は、左右一対の突起部が同一長
さで、それぞれは継ぎ目のない一つの車輪通過面を形成
しており、このような芯金を使用した弾性クローラにお
いて、周方向に隣合う芯金の突起部間での転動輪の落ち
込みを少なくし、振動を減少させるために、左右突起部
を周方向にずらして千鳥状に配置し、各周方向の突起部
間にゴム突起を設け、このゴム突起を突起部より若干高
く突出したものがある(特開昭63ー258277号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、1
個の芯金における左右各突起部は、一つの車輪通過面を
形成するために大きい部分を必要とし、芯金重量が重く
なっていると共に、芯金間にゴム突起を形成するため
に、突起部の周方向長さが短くなり、且つ芯金間に突起
部間空間がないため、駆動輪等に巻き付いたり石に乗り
上げたときに、円滑な変形をすることが困難になること
がある。
【0005】本発明の第1の目的は、左右各突起部に周
方向に離れた前後ガイド突起を形成し、一方のガイド突
起間谷間を他方の前後一方のガイド突起と側面視におい
てオーバラップさせることにより、軽量にでき且つ車輪
通過面を長くできるようにしたクローラ用芯金を提供す
ることである。本発明の第2の目的は、前記芯金の前後
ガイド突起間にクローラ本体と一体の弾性突起を設け、
この弾性突起を突起部の車輪通過面よりも高く突出させ
ることにより、車輪が突起部上にある場合でも振動を減
少できるようにした弾性クローラを提供することであ
る。
【0006】本発明の第3の目的は、一方の突起部のガ
イド突起間谷間を他方の突起部のガイド突起とオーバラ
ップさせ、且つ左右一方の突起部間空間を他方の突起部
のガイド突起と側面視においてオーバラップさせること
により、左右突起部でクローラ全周にわたる切れ目のな
い車輪通過面を形成でき、且つクローラの円滑な変形を
保障できようにした弾性クローラを提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
のための第1の具体的手段は、クローラ本体3内にクロ
ーラ周方向A等間隔に埋設されていて、その頂部が車輪
通過面4となるべくクローラ内周側に突出した左右1組
の突起部5、6を有し、この左右突起部5、6がクロー
ラ周方向Aにずれているクローラ用芯金において、前記
各突起部5、6はクローラ周方向Aに離れた前後1組の
ガイド突起F、Rを有し、一方の突起部のガイド突起間
谷間7は他方の突起部の前後ガイド突起F、Rの一方と
側面視において略全幅がオーバラップしていることであ
る。
【0008】本発明における課題解決のための第2の具
体的手段は、弾性材料製クローラ本体3内にクローラ周
方向A等間隔に芯金1を埋設し、各芯金1間に駆動スプ
ロケット係合用の係合孔8を形成し、前記各芯金1にク
ローラ内周側に突出する左右1組の突起部5、6を形成
し、この左右突起部5、6をクローラ周方向Aにずらす
と共にその頂部を車輪通過面4とした弾性クローラにお
いて、前記各芯金1の左右突起部5、6はクローラ周方
向Aに離れた前後1組のガイド突起F、Rを有し、一方
の突起部のガイド突起間谷間7は他方の突起部の前後ガ
イド突起F、Rの一方と側面視において略全幅がオーバ
ラップしており、このガイド突起間谷間7にクローラ本
体3と一体の弾性突起10を設け、この弾性突起10の
頂部を車輪通過面4よりも高く突出させていることであ
る。
【0009】本発明における課題解決のための第3の具
体的手段は、クローラ周方向Aに隣合う芯金1間に形成
される左右一方の突起部の突起部間空間11は、他方の
突起部の一つのガイド突起と側面視において略全幅がオ
ーバラップしていることである。
【0010】
【作用】クローラ本体3に埋設される芯金1は、左右突
起部5、6が前後1組のガイド突起F、Rを有し、その
ガイド突起F、R間はガイド突起間谷間7となっている
ため、ガイド突起間谷間7に相当する分だけ重量が軽減
されている。左右一方のガイド突起間谷間7は、他方の
突起部の前後ガイド突起F、Rの一方と側面視において
略全幅がオーバラップしていて、左右突起部5、6は互
いに補いあって長い車輪通過面4を形成する。
【0011】弾性クローラ2は芯金1の左右各突起部
5、6のガイド突起間谷間7に、クローラ本体3と一体
の弾性突起10を有し、この弾性突起10の頂部を車輪
通過面4よりも高く突出させていて、車輪15が一方の
突起部のガイド突起に乗り上げるとき他方の突起部の弾
性突起10にも同時に乗ることになり、左右突起部5、
6のガイド突起F、Rに同時に乗る場合よりも、剛性が
低下し、弾性突起10を圧縮するために振動が減少し、
且つ金属音も低減する。
【0012】弾性クローラ2はクローラ周方向Aの一方
の突起部の突起部間空間11が、他方の突起部の一つの
ガイド突起と側面視において略全幅がオーバラップして
いて、クローラ周方向Aにクローラ全周にわたる切れ目
のない車輪通過面4が形成され、車輪15が常に左右ど
ちらかの突起部5、6上に位置し、落ち込みを生じな
く、車輪15が左右同時に突起部間谷間11に落ち込む
場合よりも、剛性が高くなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜8に示す第1実施例において、2は鉄製ク
ローラと履き換え可能な弾性クローラで、スプロケット
製の駆動輪、從動輪及び複数個の転動輪等の車輪15に
巻き掛けられている。この弾性クローラ2は、ゴム、合
成樹脂などの弾性材料で形成されたクローラ本体3に、
クローラ周方向A等間隔に金属又は合成樹脂などで形成
された芯金1を埋設すると共に、芯金1より接地面側に
スチールなどで形成された左右一対の周方向抗張体16
を埋設しており、クローラ本体2には幅方向中央で且つ
芯金1間に駆動輪が係合する係合孔8が形成され、接地
面に周方向等間隔にラグ9が一体成形されている。
【0014】前記各芯金1には左右1組の突起部5、6
が一体成形され、クローラ内周側に突出形成されてお
り、この突起部5、6の頂面が転動輪等の車輪15が転
動する平坦な車輪通過面4となっている。各芯金1は左
右翼部17が周方向A同一位置にあり、これに対して、
左右突起部5、6が周方向Aに互いに逆方向にずれてい
る。
【0015】前記左右各突起部5、6は、周方向Aに離
れた前後1組のガイド突起F、Rを有し、前後ガイド突
起F、Rの間はガイド突起間谷間7となっており、この
一方の突起部のガイド突起間谷間7は、他方の突起部の
前後ガイド突起F、Rの一方と側面視において略全幅が
オーバラップしている。即ち、図2において、左突起部
5の前ガイド突起Fの前端と後端とは右突起部6の前ガ
イド突起Fの後端と後ガイド突起Rの前端とそれぞれ一
致又はオーバラップしており、換言すると、左前ガイド
突起Fは右ガイド突起間谷間7と側面視において略全幅
がオーバラップしており、同様に右突起部6の後ガイド
突起Rも左突起部5のガイド突起間谷間7と側面視にお
いて略全幅がオーバラップしており、各ガイド突起F、
Rは各ガイド突起間谷間7以上に広い幅となっている。
これにより、1個の芯金1における4つのガイド突起
F、Rで形成する車輪通過面4は、切れ目のない面とな
る。
【0016】10は前記芯金1の各突起部5、6のガイ
ド突起間谷間7に形成された弾性突起であり、この弾性
突起10はクローラ本体3と同一材料又はそれより高硬
度の弾性材料で、クローラ本体3と一体成形されてお
り、その頂部は車輪通過面4よりも高さHだけ高く突出
されている。この高さHは本機重量、転動輪の数等で左
右され、面圧によって決定する。
【0017】車輪15はガイド突起間谷間7に対向して
いるガイド突起F、Rに乗るとき、先ず弾性突起10に
接してこれを圧縮変形してからガイド突起F、Rに当接
することになり、金属同志の衝突が緩和され、金属音が
減少する。また、ガイド突起間谷間7は芯金1の周方向
中途にあって、それに対向しているガイド突起F、Rに
車輪15が乗ると、ガイド突起間谷間7のない場合に比
して、芯金1の周方向中途部の剛性が低くなり、突起部
5、6の前後端での剛性と差(変動差)が少なくなり、
振動が減少する。
【0018】前記弾性突起10の前後端と前後ガイド突
起F、Rとの間には溝18が形成され、弾性突起10が
変形しても剥離を生じないようにしている。また、弾性
突起10の外側面にはガイド突起F、Rの外側面より外
側方に突出した膨出部19が形成され、弾性突起10の
体積を大きくして、圧潰に対する耐久性を増大してい
る。
【0019】前記前後ガイド突起F、Rは幅(周方向長
さ)が同一になっており、クローラ周方向Aに隣合う芯
金1間に形成される突起部間空間11の幅と同一か又は
それより広い。そして、左右一方の突起部の突起部間空
間11は、他方の突起部の一つのガイド突起と側面視に
おいて略全幅がオーバラップしている。即ち、図2にお
いて、左突起部5間の突起部間空間11は右突起部6の
前ガイド突起Fと側面視において略全幅がオーバラップ
しており、右突起部6間の突起部間空間11は左突起部
5の後ガイド突起Rと側面視において略全幅がオーバラ
ップしている。従って、周方向に隣接する芯金1におけ
るガイド突起F、Rで形成する車輪通過面4は、芯金1
間においても略切れ目のない面なり、クローラ全周にわ
たり切れ目のない車輪通過面4が形成されることにな
る。
【0020】従来技術では、転動輪は突起部間空間11
に対向したとき、その前後のガイド突起F、Rの端部に
荷重がかかり、芯金1を傾動させるようになるが、前述
のように、突起部間空間11とオーバラップするガイド
突起F、Rが他方の突起部にあると、荷重は他方のガイ
ド突起F、Rによって支持され、芯金1の傾動は少なく
なり、突起部間空間11とオーバラップするガイド突起
F、Rがない場合に比して剛性が高くなり、転動輪の落
ち込み差が減少し、振動が低減する。但し、前記第1実
施例においては、ガイド突起F、Rが先細りであるた
め、車輪15が落ち込まない程度に僅かな区切り目が形
成されている。
【0021】前記第1実施例の弾性クローラ2において
は、左右一方の突起部間空間11とオーバラップするガ
イド突起F、Rを左右他方に設けることにより、従来芯
金間で低かった剛性を高め、左右一方のガイド突起F、
Rとオーバラップするガイド突起間谷間7を左右他方に
設けることにより、従来芯金内で高かった剛性を低めて
いるので、弾性クローラ2全体で見ると剛性差が縮小
し、振動が減少することになる。
【0022】図9〜11に示す第2実施例において、こ
の第2実施例の芯金1は前後ガイド突起F、Rの幅が異
なっており、ガイド突起間谷間7と対向しているガイド
突起が対向していないガイド突起より広くなっていて、
より完全にガイド突起間谷間7とオーバラップするよう
になっている。即ち、図11において、左前ガイド突起
Fが左後ガイド突起Rに対して、右後ガイド突起Rが右
前ガイド突起Fに対してそれぞれ広幅になっている。
尚、突起部間空間11は狭くなっているが、弾性クロー
ラ2を駆動輪等に巻き付いたときに、周方向の突起部
5、6同志が接触しない隙間が確保されている。
【0023】図12、13に示す第3実施例において、
この第3実施例の芯金1も前後ガイド突起F、Rの幅が
異なっており、突起部間空間11と対向しているガイド
突起が対向していないガイド突起より広くなっていて、
より完全に突起部間空間11とオーバラップするように
なっている。即ち、図12において、右前ガイド突起F
が右後ガイド突起Rに対して、左後ガイド突起Rが左前
ガイド突起Fに対してそれぞれ広幅になっており、右前
ガイド突起F及び左後ガイド突起Rは、第1実施例のも
のに比して、翼部17から前後方向により大きく突出し
ている。
【0024】図14に示す第4実施例において、この第
4実施例の芯金1は前後ガイド突起F、Rの幅が同一又
は異なっており、左突起部5の前ガイド突起Fの前端と
後端とは右突起部6の前ガイド突起Fの後端と後ガイド
突起Rの前端とそれぞれ一致しており、換言すると、左
前ガイド突起Fは右ガイド突起間谷間7と側面視におい
て略完全に重合しており、同様に右突起部6の後ガイド
突起Rも左突起部5のガイド突起間谷間7と側面視にお
いて略完全に重合している。これにより、1個の芯金1
における4つのガイド突起F、Rで形成する車輪通過面
4は、ガイド突起F、R同志がオーバラップせず、且つ
切れ目のない面となる。
【0025】(試験例)図15〜17に示したグラフ
は、一方の突起部のガイド突起間谷間7と他方の突起部
の前後ガイド突起F、Rの一方との側面視におけるオー
バラップ量の違い、及びガイド突起間谷間7のない場合
による、振動発生の比較試験の結果を示している。
【0026】グラフ中の実線Eは前記第1実施例に示し
た本件の弾性クローラ2のものであり、点線Fは図18
に示す比較クローラのものであり、1点鎖線Gは各突起
部にガイド突起間谷間7がなく、1つの突起部が1つの
車輪通過面4しか形成しない従来技術に相当する従来ク
ローラのものである。前記比較クローラは側面視におけ
るオーバラップ量が約半分になっており、一方の突起部
のガイド突起間谷間7の略中央に他方の突起部の前後ガ
イド突起F、Rの一方の前端又は後端が位置し、車輪が
左右の弾性突起10に同時に乗ることがある。この比較
クローラFの弾性突起10はガイド突起F、Rと同一高
さになっている。
【0027】(試験条件) クローラサイズ 23ー96X33 Kー662 試験車 ハニックス Hー15型ミニバッ
クホー 車体重量 1500Kg 振動測定位置 運転座席上 車体速度 1.0〜2.5Km/H
【0028】(試験結果)図15は前後振動試験を表
し、車速が速くなるにつれて、従来クローラGは92d
bから100dbに漸次上昇するのに対し、本クローラ
E及び比較クローラFは、途中まで下降した後に上昇
し、その振動レベルも93db程度で抑えられ、しか
も、本クローラEは比較クローラFより2〜3パーセン
ト低くなっている。
【0029】図16は左右振動試験を表し、従来クロー
ラGは車速が1.5Km/H以上になると約93dbか
ら100dbへ急激に上昇するのに対し、本クローラE
及び比較クローラFは、車速が2.0Km/Hまで下降
した後に僅かに上昇するだけで、その振動レベルも93
db以下に抑えられ、本クローラEでは90db程度に
なる。
【0030】図17は上下振動試験を表し、従来クロー
ラGは上下に変動するが振動レベル100db以下に下
がることはなく、それに対し本クローラE及び比較クロ
ーラFは、車速が速くなるにしたがって上昇するが、最
大振動レベルが100db程度で抑えられ、しかも、本
クローラEでは比較クローラFよりも更に2〜4パーセ
ント低くなっている。
【0031】このように、左右ガイド突起F、Rで形成
される車輪通過面4を連続にし、且つガイド突起間谷間
7の弾性突起10を車輪通過面4より突出すると、前後
及び左右の振動は常に充分減少でき、上下振動も低速走
行の内は低く抑えることができるのが明らかになる。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、クローラ
用芯金1は、各突起部5、6がクローラ周方向Aに離れ
た前後1組のガイド突起F、Rを有し、一方の突起部の
ガイド突起間谷間7が他方の突起部の前後ガイド突起
F、Rの一方と側面視において略全幅がオーバラップし
ているので、1個の芯金1で形成できる車輪通過面4を
長くでき、車輪通過面4の長さが同じであれば芯金1重
量を軽減できる。
【0033】また、弾性クローラ2は、各芯金1の左右
突起部5、6がクローラ周方向Aに離れた前後1組のガ
イド突起F、Rを有し、一方の突起部のガイド突起間谷
間7が他方の突起部の前後ガイド突起F、Rの一方と側
面視において略全幅がオーバラップしており、このガイ
ド突起間谷間7にクローラ本体3と一体の弾性突起10
を設け、この弾性突起10の頂部を車輪通過面4よりも
高く突出させているので、車輪15が突起部5、6上に
ある場合でも弾性突起10に乗り上げるため、車輪15
の落ち込みが少なくなって振動を減少でき、金属同志の
衝突が緩和されて金属音が減少でき、且つ従来技術のよ
うに突起部間空間11に弾性突起を設けないので、クロ
ーラの円滑な変形を保障できる。
【0034】更に、弾性クローラ2は、周方向Aに隣合
う芯金1間に形成される左右一方の突起部の突起部間空
間11が、他方の突起部の一つのガイド突起と側面視に
おいて略全幅がオーバラップしているので、車輪15の
落ち込みを更に少なくでき、しかも左右突起部5、6で
クローラ全周にわたって切れ目のない車輪通過面4を形
成でき、これらにより振動をより減少できる。しかも、
クローラ周方向Aにおける突起部間と各突起部の中途部
との剛性差が縮小でき、弾性クローラ2の全長にわたる
剛性変動が減少し、振動を確実に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す弾性クローラの斜視
図である。
【図2】同平面図である。
【図3】同芯金の斜視図である。
【図4】図2のWーW線断面図である。
【図5】図2のXーX線断面図である。
【図6】図2のYーY線断面図である。
【図7】図2のZ矢視図である。
【図8】同底面図である。
【図9】本発明の第2実施例を示す弾性クローラの斜視
図である。
【図10】同平面図である。
【図11】同芯金の斜視図である。
【図12】本発明の第3実施例を示す弾性クローラの平
面図である。
【図13】同芯金の斜視図である。
【図14】本発明の第4実施例を示す弾性クローラの平
面図である。
【図15】本クローラと比較クローラとの前後振動試験
結果を示すグラフである。
【図16】同左右振動試験結果を示すグラフである。
【図17】同上下振動試験結果を示すグラフである。
【図18】同振動試験に使用された比較クローラの平面
説明図である。
【符号の説明】
1 芯金 2 弾性クローラ 3 クローラ本体 4 車輪通過面 5 突起部 6 突起部 7 ガイド突起間谷間 8 係合孔 10 弾性突起 11 突起部間空間 15 車輪

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クローラ本体(3)内にクローラ周方向
    (A)等間隔に埋設されていて、その頂部が車輪通過面
    (4)となるべくクローラ内周側に突出した左右1組の
    突起部(5)(6)を有し、この左右突起部(5)
    (6)がクローラ周方向(A)にずれているクローラ用
    芯金において、 前記各突起部(5)(6)はクローラ周方向(A)に離
    れた前後1組のガイド突起(F)(R)を有し、一方の
    突起部のガイド突起間谷間(7)は他方の突起部の前後
    ガイド突起(F)(R)の一方と側面視において略全幅
    がオーバラップしていることを特徴とするクローラ用芯
    金。
  2. 【請求項2】 弾性材料製クローラ本体(3)内にクロ
    ーラ周方向(A)等間隔に芯金(1)を埋設し、各芯金
    (1)間に駆動スプロケット係合用の係合孔(8)を形
    成し、前記各芯金(1)にクローラ内周側に突出する左
    右1組の突起部(5)(6)を形成し、この左右突起部
    (5)(6)をクローラ周方向(A)にずらすと共にそ
    の頂部を車輪通過面(4)とした弾性クローラにおい
    て、 前記各芯金(1)の左右突起部(5)(6)はクローラ
    周方向(A)に離れた前後1組のガイド突起(F)
    (R)を有し、一方の突起部のガイド突起間谷間(7)
    は他方の突起部の前後ガイド突起(F)(R)の一方と
    側面視において略全幅がオーバラップしており、このガ
    イド突起間谷間(7)にクローラ本体(3)と一体の弾
    性突起(10)を設け、この弾性突起(10)の頂部を
    車輪通過面(4)よりも高く突出させていることを特徴
    とする弾性クローラ。
  3. 【請求項3】 クローラ周方向(A)に隣合う芯金
    (1)間に形成される左右一方の突起部の突起部間空間
    (11)は、他方の突起部の一つのガイド突起と側面視
    において略全幅がオーバラップしていることを特徴とす
    る請求項2に記載の弾性クローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5511870A (en) * 1994-03-25 1996-04-30 Mai S.P.A. Rubber track for vehicles
US7547079B2 (en) * 2003-12-04 2009-06-16 Xenith Track Co., Ltd. Elastic crawler

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