JP2000108960A - 弾性クローラ装置 - Google Patents

弾性クローラ装置

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JP2000108960A
JP2000108960A JP10282955A JP28295598A JP2000108960A JP 2000108960 A JP2000108960 A JP 2000108960A JP 10282955 A JP10282955 A JP 10282955A JP 28295598 A JP28295598 A JP 28295598A JP 2000108960 A JP2000108960 A JP 2000108960A
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Kenichi Sakai
謙一 酒井
Satoshi Kondo
智 近藤
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜路面を走行するときの上下振動を抑制す
る。 【解決手段】 クローラ本体2に埋設した芯金3は左右
千鳥配置で長・短レール突起6L,6Rを有し、両者間
には段差8が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性クローラ装置
に係り、より具体的には、バックホー等の建設機械、農
業機械等の走行装置に利用されて、機体の上下振動等を
抑制乃至軽減したものに関する。
【0002】
【従来の技術】ブルドーザやパワーショベルなどの装軌
車両のゴム履帯(弾性クローラ装置)として、特許第2
552953号の特許公報において、「走行部分に巻装
された無限帯ゴムベルトに起動輪の1歯毎に噛み合う芯
金を順次等間隔に並べて埋設した装軌車両のゴム履帯に
おいて、前記芯金の中央部に設けた一対の突起部の頂面
を転輪の転動部とし、該突起部の一側の長い頂面を転輪
の転動部とし、該突起部の一側の長い頂面の両側は他方
側の短い頂面両側よりゴム履帯の周方向に突出する構成
とし、かつ、該芯金の頂面列が長い頂面と短い頂面とが
周方向に直列に交互に配置することを特徴とする装軌車
両のゴム履帯。」が提案されており、この従来例によれ
ば、「転輪の荷重変動回数を少なくすることができ、こ
の結果、走行時において、振動公害や騒音公害を低減す
ることができるのでゴムベルトと芯金間の接着強度が高
くなり、ゴムベルトと芯金との剥離現象を抑止できるの
でゴム履帯の寿命が向上する。さらにまた、オペレータ
の乗り心地も良好となる。」というものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、装軌車
両(建設機械、農業機械等)は、傾斜路面を走行する機
会が多く、該傾斜路面乃至凹凸路面(不整地路面)にお
いては、機体とクローラ装置が相対的に傾斜し、クロー
ラ本体の左右側部が上下方向に傾斜することになり、こ
の傾斜による上下振動の軽減乃至抑制及び脱輪防止につ
いては、従来例では解決できないものであった。
【0004】本発明は、装軌車両が傾斜路面を走行する
とき、機体とクローラ装置が相対的に傾斜したとして
も、振動公害や騒音公害を軽減できるだけでなく、運転
者(オペレータ)の乗り心地は良好として脱輪を確実に
防止できるようにした弾性クローラ装置を提供すること
が目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、弾性材によっ
てエンドレス帯状に形成されたクローラ本体2内に、帯
長手方向の間隔を有して芯金3が埋設されており、クロ
ーラ本体2の帯幅方向中央部分に、クローラ本体2の内
周側に突隆形成されていて頂面を転輪4の転動部とした
左右一対のレール突起5L,5Rが備えられ、該左右一
対のレール突起5L,5Rの転動部は一方が他方より帯
長手方向に長い長・短レール突起6L,6Rとされてお
り、該長・短レール突起6L,6Rを左右千鳥状に配列
している弾性クローラ装置において、前述の目的を達成
するために、次の技術的手段を講じているのである。
【0006】すなわち、請求項1に係る弾性クローラ装
置は、前記長・短レール突起6L,6Rの突隆高さは長
レール突起6Lの高さが高く短レール突起6Rの高さが
低くされており、長短レール突起6L,6Rの突隆高さ
に段差8が形成されていることを特徴とするものであ
る。このような構成を採用したことにより、例えば図4
で示す傾斜路面Dを走行するとき、転輪荷重Fによりク
ローラ本体2が角度θ傾くことによってスキマT(T=
w/2tanθ)だけ相対的に転輪が沈み込むことで上
下振動を軽減乃至抑制するのであり、長・短レール突起
6L,6Rを千鳥状に配列していることによって、転輪
の荷重変動回数が少なくなるのである。
【0007】前述の請求項1において、前記左右一対の
長・短レール突起6L,6Rは、転輪4の脱輪防止を兼
ねていて、芯金3から一体として突隆形成されているこ
とが望ましい(請求項2)。更に、弾性材によってエン
ドレス帯状に形成されたクローラ本体2内に、帯長手方
向の間隔を有して芯金3が埋設されており、クローラ本
体2の帯幅方向中央部分に、クローラ本体2の内周側に
突隆形成されていて頂面を転輪4の転動部とした左右一
対のレール突起5L,5Rが備えられ、該左右一対のレ
ール突起5L,5Rの転動部は一方が他方より帯長手方
向に長い長・短レール突起6L,6Rとされており、該
長・短レール突起6L,6Rを左右千鳥状に配列してい
る弾性クローラ装置において、左右一対の長・短レール
突起6L,6Rは、転輪4の脱輪防止を兼ねていて、芯
金3から一体として突隆形成若しくは長レール突起6L
は芯金3から一体に突隆形成され短レール突起6Rは弾
性材による突起とされており、当該長・短レール突起6
L,6Rの両側外方には、転輪4の両側鍔部4Bのレー
ル面9L,9Rが芯金3の翼部3B,3Cの内周側に形
成されており、該レール面9L,9Rは帯長手方向に長
短とされていて、長レール面9Lは前記短レール突起6
R又は長レール突起6Lの外側に位置し、短レール面9
Rは前記長レール突起6L又は短レール突起6Rの外側
に位置しており、長短レール面9L,9Rは長レール面
9Lが高く低レール面9Rが低くされて長短レール面9
L,9Rには段差10が形成されていることが望ましい
(請求項4)。
【0008】この請求項4に係る弾性クローラ装置によ
れば、図2で示すように、転輪4の胴部4Aが左右一対
の長・短レール突起6L,6Rにおける頂面を転動部と
して転動し、一方、転輪4の両側鍔部4B,4Bが長・
短レール突起6L,6Rの各外側におけるレール面9
L,9Rを転動するのであり、左右一対の長・短レール
面9L,9Rには段差10が形成されていることによっ
て、傾斜路面を走行中の機体とクローラ本体2との傾斜
振動を軽減乃至抑制するのである。
【0009】更に、請求項1において前述した請求項4
の構成とすることもできる(請求項3)。また、前述し
た請求項1〜4に係る弾性クローラ装置において、前記
長・短レール突起6L,6Rの長レール突起6Lは、そ
のレール長手方向の中間に溝部3Gが形成されていて、
該溝部3Gの溝底3G1は芯金翼部3Cに向って下向傾
斜の排出部3G2と形成されていることを特徴とするも
のである(請求項5)。
【0010】このような構成を採用したことによって、
前述した作用効果に加えて、左右一対の長・短レール突
起6L,6R間に浸入した土,土砂,砂礫等は、図10
で示すように、排出部3G2を通じて外方に排除されて
巻掛部においての駆動スプロケットホイール等の爪部が
芯金3の左右方向中央に形成した係止部3Aに確実に係
脱されてクローラ本体2が帯長手方向に円滑かつ軽快に
循環回走されるのである。
【0011】すなわち、本発明に係る弾性クローラ装置
によれば、転輪の通過面となる個所(長・短レール突起
或いは長・短レール面)を左右で長短とし、クローラ周
方向で通過面が長・短をお互いくり返し配列すること
で、転輪と通過面との接触騒音を低減するとともに、本
機の固有振動数とクローラの回転振動数が一致して強い
振動の原因となる共振現象を減少させるものである。
【0012】即ち、周方向と同じ長さの通過面と規則的
に配することは、一つの打撃音を一定の周期で転輪との
打撃音を発生させることになるのに対し、本発明のよう
に周方向に長短の通過面を形成することで転輪との打撃
音に単一音だけでなく複数音と生ぜしめることとなり、
このことは、音の周波数変調による音の低音化(ホワイ
トノイズ)ができ、接触騒音を低減できたのである。
【0013】また、振動面においても、クローラを装着
する本機の走行中の固有振動があり、この固有振動と同
期しやすいクローラの走行振動を、クローラの通過面の
長さを1種類だけの長さでなく、2種類以上とすること
で転輪を通過するクローラの振動数を変調することとな
り、本機との共振現象を減少させ、走行振動を低減する
効果をもたらし、運転者の体感振動を低減させるととも
に、走行性を向上させることもできる。もちろん、打撃
音の低減は左右一方の通過面を弾性材からなる突起とす
ることで更に低くなるのである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1および図2に示した第1
の実施の形態に係る弾性クローラ装置1は、ゴム等の弾
性材によってエンドレス帯状に形成されたクローラ本体
2内に、帯長手方向の間隔を有して芯金3が埋設されて
おり、該クローラ本体2の帯幅方向中央部分には、クロ
ーラ本体2の内周側(反接地面側)に突隆形成されてい
て頂面を転輪4の転動部とした左右一対のレール突起5
L,5Rが備えられ、該レール突起5L,5Rの転動部
は一方が他方より帯長手方向に長い長・短レール突起6
L,6Rとされており、該長・短レール突起6L,6R
を左右千鳥状に配列している。
【0015】クローラ本体2は、エンドレス(無端)帯
状であって、両端の巻掛部には駆動スプロケットホイー
ルと従動輪が配置されており、駆動スプロケットホイー
ルの爪部が係脱する係合孔7が芯金3間に形成されてい
る。図1および図2に示した実施の形態に係る芯金3
は、鍛造,鋳造による金属製であって、左右一対の長・
短レール突起6L,6Rの基部は互いに棒体3Aによっ
て連結されており、更に、左右一対の長・短レール突起
6L,6Rの両側基部から帯幅方向外方に向って左右の
翼部3B,3Cが連設されており、左右一対の長・短レ
ール突起6L,6Rの突隆高さは長レール突起6Lの高
さが短レール突起6Rの高さより高くされ(短レール突
起6Rの高さが長レール突起6Lの高さより低い)、両
者間には段差8が形成され、左右の翼部3B,3Cの内
周面には、左右一対の長・短レール突起6L,6Rの各
外側に位置して長・短レール面9L,9Rが露出形成さ
れており、該長・短レール面9L,9Rは短レール面9
Rの高さが長レール面9Lの高さよりも低く形成されて
いて両者間には段差10が形成されている。
【0016】左右一対の長・短レール突起6L,6Rは
図2で示すように転輪4の胴部4Aがその頂面を転動す
るものとされており、転輪4の両側鍔部4Bが長・短レ
ール面9L,9R上を転動するものとされることによっ
て、左右一対の長・短レール突起6L,6Rは転輪4の
脱輪防止を兼ねるものとされている。帯長手方向に長短
とされている左右一対の長・短レール突起6L,6Rお
よび左右一対の長・短レール面9L,9Rが、短レール
突起6Rの外側に長レール面9Lが位置するようにされ
ており、長レール突起6Lと短レール面9Rとを一組と
し、かつ、短レール突起6Rと長レール面9Lとを一組
として図1で示すように前記一組を左右千鳥状に配列し
てあり、ここに、長・短レール突起6L,6Rおよび長
・短レール面9L,9Rが帯長手方向において転輪4の
実質的に連続した転動面とされることによって、上下振
動が軽減されている。
【0017】更に、図1で示すように、周方向で隣接す
る長・短レール面9L,9R間のクローラ本体2の内周
面には細溝10L,10Rが係合孔7の左右両側外方に
対応して形成され、かつ、この細溝10L,10Rの左
右両側外方に対応してクローラ本体2の内周面に広幅溝
11L,11Rが形成され、ここに、左右の細溝10
L,10Rおよび左右の広幅溝11L,11Rによって
クローラ本体2の巻掛部(駆動スプロケットおよび従動
輪の位置)において該クローラ本体2の屈曲性が良好に
なるようにされている。
【0018】また、図2において、芯金3の左右翼部3
B,3Cと対応するクローラ本体2には拡張体12L,
12Rが帯長手方向に沿って埋入されているとともに、
クローラ本体2の外周面には該本体2から突隆された弾
性材(ゴム)からなるラグ13が配列されている。図3
および図4は本発明に係る弾性クローラ装置1の第2の
実施形態を示し、図1を参照して既述した構成と作用は
基本的に共通するので共通部分は共通部分で示し、以
下、相違点を主に説明する。
【0019】この第2の実施の形態では、第1実施の形
態における長・短レール面9L,9Rが形成されてな
く、芯金3の中央部分には左右一対の長・短レール突起
6L,6Rが芯金本体と一体として突隆形成され、該長
・短レール突起6L,6Rの頂面を転動面として転輪4
における左右の胴部4Aが転動し、転輪4の胴部4Aに
突隆形成した円周鍔4Bが左右のレール突起6L,6R
間に臨入することで該レール突起6L,6Rが脱輪防止
を兼用しており、左右一対の長・短レール突起6L,6
Rは、長レール突起6Lの突隆高さが高く短レール突起
6Rの突隆高さが低く形成されて両者間には段差8が形
成されている。
【0020】従って、クローラ装置1が傾斜路面Dを走
行するとき、転輪4の荷重Fが作用すると、段差8によ
って相対的にクローラ装置1がT=w/2tanθだけ
転輪4の沈み込みが可能となって、傾斜路面を走行中に
おいての上下振動を軽減乃至抑制しているのである(こ
の作用については、第1実施の形態においても同様であ
る)。
【0021】なお、図3において、クローラ本体2の芯
金間に形成した細溝10L,10Rは2本形成されてい
て、広幅溝11L,11Rと共同してのクローラ本体2
の巻掛部における屈曲性がより円滑にされている。図5
および図6は第3の実施の形態に係る弾性クローラ装置
1を示しており、第1の実施の形態において既述した短
レール突起6Rを、この第3の実施形態ではクローラ本
体2と同じく弾性材で構成したものであり(長レール突
起6Lは芯金3と一体の突起)、該短レール突起6Rは
芯金3に形成した係合突部3Dによって物理的に接合さ
れているとともに加硫接着されている。
【0022】また、左右の長・短レール面9L,9Rは
クローラ本体2の弾性材でそのレール面が被覆されてい
る。この第3の実施形態においても、長・短レール突起
6L,6Rが突隆高さに高低を有して両者間に段差8が
形成されているとともに、長・短レール面9L,9Rに
ついても段差10が形成されていて、図2で示した形態
の転輪4が転動するものとされていて、段差8,10に
よって傾斜路面を走行中の傾斜による上下振動を軽減乃
至抑制するようにしている。
【0023】この第3実施の形態においては、長レール
突起6Lと長レール面9Lとが左右に並列されて組とな
り、短レール突起6Rと短レール面9Rとが左右に並列
されて、図5で示すように左右千鳥状に配列されてお
り、その他の構成と作用は第1の実施の形態と共通する
ので共通部分は、共通符号で示している。図12は、第
2の実施の形態に係る弾性クローラ装置における芯金3
で代表して示しているように、左右の長短レール突起6
L,6Rにおける立上り部の前後にくびれ凹部3Fを形
成することによって、該芯金3を鋳造型で製造すると
き、図12の矢示Dで示すように横割式の型を採用する
ことができて芯金3の軽量化ができるようにしたもので
あり、この点については、第1実施形態の芯金3にも適
用可能であり、このように、芯金3の軽量化が図れるこ
とは、当該芯金がクローラ本体2の埋設数が多いことも
あって、トータル重量が大幅に節減されてクローラ装置
として燃費の節減に大きく寄与するのである。
【0024】図7〜図11は第4の実施形態に係る弾性
クローラ装置1を示してあり、芯金3は左右一対の長・
短レール突起6L,6Rが一体に形成されており、両者
間には段差8を有してクローラ本体2に千鳥状の配列で
埋設されており、長レール突起6Lは、そのレール長手
方向の中間に溝部3Gが形成されており、該溝部3Gの
溝底3G1は芯金翼部3Cに向って下向傾斜の排出部3
G2に形成され、係合孔7間に詰まる土,砂,砂礫等を
排出部3G2によって外方へ排出し易くして巻掛部での
駆動スプロケットの爪部の係脱が正確にされ、しかも棒
材3Aが高く形成されることによって爪部の係脱時の耐
久性が向上されている。
【0025】更に、図11で示すように、長レール突起
6L間の溝部3Gと左右で対応する位置に、短レール突
起6Rが位置し、かつ、前後の長レール突起6Lはその
頂面を図示のように傾斜角部3Hとすることによって、
図10に示した転輪4の転動による振動が軽減乃至抑制
されている。前述した第4の実施形態において、その他
の構成と作用は既述した第2実施の形態等と共通するの
で共通部分は共通符号で示している。
【0026】なお、既述した第1〜4実施の形態におい
て、芯金3の材質は金属材料が最も適しているが、硬質
樹脂、強化繊維入硬質樹脂等によっても製作可能であ
る。また、図6に示した弾性突起6Rについては、クロ
ーラ本体2とは別のこれより硬質のゴム材料とすること
もできるし、更には各実施形態における転輪はその複数
個がトラックフレームに列設されたものである。
【0027】また、既述した第1〜4実施の形態におい
て、長レール突起6Lおよび長レール面9Lは芯金翼部
3B,3Cの幅より長大(クローラ長手方向に延伸し
た)に形成され、一方、短レール突起6Rおよび短レー
ル面9Rは芯金翼部3B,3Cの幅と同幅かこれよりや
や短くされており、更に、第1〜4実施形態の芯金3に
ついては、図1で代表して示しているように、周方向で
隣接する芯金3間において左右の横ズレ防止突起3Jを
突出して、この突起3Jを左右方向で係合可能にするこ
とが望ましい。
【0028】
【実施例】本発明に係る弾性クローラ装置(短レール突
起を1mmだけ長レール突起より低くした)と従来例に
係る弾性クローラ装置(長・短レール突起が同じ高さ)
の振動特性試験機(30−52.5×84K−303D
NRで、クローラ振動面を転輪が転動するときの振動加
速度(Z)を測定する機械)による試験結果を下記表1
に示す。
【0029】
【表1】
【0030】上記表1でも明らかなように、長・短レー
ル突起の短レール突起を1mm低くした本発明に係る弾
性クローラ装置は、走行速度が250,500のいずれ
かにおいても、変位量およびZ振動が従来例よりその値
が小さくなって明らかに有効であることが解るし、Z振
動については速度変化に対する増加率が少ないものとな
っていることが解る。
【0031】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明に係る弾性クロ
ーラ装置によれば、傾斜路面等を走行中であっても本機
との相対的な振幅による上下振動は確実に軽減乃至抑制
できて、耐久性が向上するし、乗り心地も向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る弾性クローラ装置の要部
平面図である。
【図2】図1のA−A矢示図である。
【図3】第2の実施形態に係る弾性クローラ装置の要部
平面図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】第3の実施形態に係る弾性クローラ装置の要部
平面図である。
【図6】図5のB−B矢示図である。
【図7】第4の実施形態に係る弾性クローラ装置に採用
した芯金の平面図である。
【図8】図7の正面図である。
【図9】第4の実施形態に係る弾性クローラ装置の要部
平面図である。
【図10】図9のC−C矢示図である。
【図11】図10の要部側面図である。
【図12】第2実施形態の芯金を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 クローラ装置 2 クローラ本体 3 芯金 5 レール突起 6 長・短レール突起 8 段差

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材によってエンドレス帯状に形成さ
    れたクローラ本体(2)内に、帯長手方向の間隔を有し
    て芯金(3)が埋設されており、クローラ本体(2)の
    帯幅方向中央部分に、クローラ本体(2)の内周側に突
    隆形成されていて頂面を転輪(4)の転動部とした左右
    一対のレール突起(5L)(5R)が備えられ、該左右
    一対のレール突起(5L)(5R)の転動部は一方が他
    方より帯長手方向に長い長・短レール突起(6L)(6
    R)とされており、該長・短レール突起(6L)(6
    R)を左右千鳥状に配列している弾性クローラ装置にお
    いて、 前記長・短レール突起(6L)(6R)の突隆高さは長
    レール突起(6L)の高さが高く短レール突起(6R)
    の高さが低くされており、長短レール突起(6L)(6
    R)の突隆高さに段差(8)が形成されていることを特
    徴とする弾性クローラ装置。
  2. 【請求項2】 左右一対の長・短レール突起(6L)
    (6R)は、転輪(4)の脱輪防止を兼ねていて、芯金
    (3)から一体として突隆形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の弾性クローラ装置。
  3. 【請求項3】 左右一対の長・短レール突起(6L)
    (6R)は、転輪(4)の脱輪防止を兼ねていて、芯金
    (3)から一体として突隆形成若しくは長レール突起
    (6L)は芯金(3)から一体に突隆形成され短レール
    突起(6R)は弾性材による突起とされており、当該長
    ・短レール突起(6L)(6R)の両側外方には、転輪
    (4)の両側鍔部(4B)のレール面(9L)(9R)
    が芯金(3)の翼部(3B)(3C)の内周側に形成さ
    れており、該レール面(9L)(9R)は帯長手方向に
    長短とされていて、長レール面(9L)は前記短レール
    突起(6R)又は長レール突起(6L)の外側に位置
    し、短レール面(9R)は前記長レール突起(6L)又
    は短レール突起(6R)の外側に位置しており、長短レ
    ール面(9L)(9R)は長レール面(9L)が高く低
    レール面(9R)が低くされて長短レール面(9L)
    (9R)には段差(10)が形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の弾性クローラ装置。
  4. 【請求項4】 弾性材によってエンドレス帯状に形成さ
    れたクローラ本体(2)内に、帯長手方向の間隔を有し
    て芯金(3)が埋設されており、クローラ本体(2)の
    帯幅方向中央部分に、クローラ本体(2)の内周側に突
    隆形成されていて頂面を転輪(4)の転動部とした左右
    一対のレール突起(5L)(5R)が備えられ、該左右
    一対のレール突起(5L)(5R)の転動部は一方が他
    方より帯長手方向に長い長・短レール突起(6L)(6
    R)とされており、該長・短レール突起(6L)(6
    R)を左右千鳥状に配列している弾性クローラ装置にお
    いて、 左右一対の長・短レール突起(6L)(6R)は、転輪
    (4)の脱輪防止を兼ねていて、芯金(3)から一体と
    して突隆形成若しくは長レール突起(6L)は芯金
    (3)から一体に突隆形成され短レール突起(6R)は
    弾性材による突起とされており、当該長・短レール突起
    (6L)(6R)の両側外方には、転輪(4)の両側鍔
    部(4B)のレール面(9L)(9R)が芯金(3)の
    翼部(3B)(3C)の内周側に形成されており、該レ
    ール面(9L)(9R)は帯長手方向に長短とされてい
    て、長レール面(9L)は前記短レール突起(6R)又
    は長レール突起(6L)の外側に位置し、短レール面
    (9R)は前記長レール突起(6L)又は短レール突起
    (6R)の外側に位置しており、長短レール面(9L)
    (9R)は長レール面(9L)が高く低レール面(9
    R)が低くされて長短レール面(9L)(9R)には段
    差(10)が形成されていることを特徴とする弾性クロ
    ーラ装置。
  5. 【請求項5】 長・短レール突起(6L)(6R)の長
    レール突起(6L)は、そのレール長手方向の中間に溝
    部(3G)が形成されていて、該溝部(3G)の溝底
    (3G1)は芯金翼部(3C)に向って下向傾斜の排出
    部(3G2)と形成されていることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の弾性クローラ装置。
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