JPH05321408A - 鉄筋継手 - Google Patents

鉄筋継手

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Publication number
JPH05321408A
JPH05321408A JP12442192A JP12442192A JPH05321408A JP H05321408 A JPH05321408 A JP H05321408A JP 12442192 A JP12442192 A JP 12442192A JP 12442192 A JP12442192 A JP 12442192A JP H05321408 A JPH05321408 A JP H05321408A
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JP
Japan
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main body
reinforcing bar
filler
dimension
reinforcements
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Application number
JP12442192A
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English (en)
Inventor
Taiyo Kinoshita
大洋 木下
Tadashi Sugawara
忠司 菅原
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Daiwa House Industry Co Ltd
Proterial Trading Ltd
Original Assignee
Daiwa House Industry Co Ltd
Hitachi Metals Trading Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 対向する鉄筋接合における信頼性が高く、か
つ建設現場およびコンクリート構成部材製造現場におけ
る作業性を大幅に向上させ得る鉄筋継手を提供する。 【構成】 軸方向両端部に開口12を有する中空筒状に
形成した本体10を対向する鉄筋13の接合部に嵌装
し、本体10内に充填剤を充填することにより対向する
鉄筋13を一体に接合するように構成した鉄筋継手にお
いて、軸方向両端部の開口12の内形寸法を鉄筋13の
外形寸法より大に形成すると共に、本体10の側面に軸
方向全長に亘り鉄筋13の外形寸法より大なる幅寸法を
有する開溝11を設け、かつ本体10の内周面に充填剤
との相対移動を防止するための係止部14を設ける。ま
た本体10の開溝11に、長手方向端部近傍に各々充填
剤の注入口および排出口を設けてなる蓋部材を着脱可能
に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対向する2本の鉄筋
を、溶接手段若しくは圧接手段によることなく一体に接
合する際に使用される鉄筋継手に関するものであり、特
に鉄筋の接合部への位置決めが容易であると共に接合の
信頼性を向上させ得る鉄筋継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来コンクリート構造物を構築する場合
には、予め鉄筋を配設した後、柱、はり、床、壁等の形
状寸法に対応する型枠によって鉄筋の周囲を包囲し、こ
の型枠内にコンクリートを打設する所謂場所打ち工法が
主流を占めている。しかしながら省力化および建設工期
短縮化のため、工場において予め柱、はりその他の構成
部材を製造した上で、建設現場に搬入して組立てるプレ
ハブ工法に移行しつつある。このようなプレハブ工法の
採用により、建設現場における鉄筋相互間の接合作業が
大幅に減少してきている。
【0003】しかしながら上記プレハブ工法を採用した
場合においても、プレキャストした壁その他のブロック
状のコンクリート構成部材相互間を接合する際には、こ
れらの構成部材から突出する鉄筋の連結作業が存在し、
このような鉄筋相互間を接合する場合には、対向する鉄
筋の軸心を一致させる必要があるが、完全に一致させる
ことが極めて困難であるのみならず、熟練を要すると共
に、接合作業に多大の工数と時間を要する。極端な場合
には軸心のずれが修正不可能である場合や、鉄筋相互間
に間隔があるため接合できない場合もあり得る。
【0004】上記のような問題点を解決するために、コ
ンクリート構造物を構築する際の配筋手段において、略
直線状に対向して配設された鉄筋を、中空円筒状に形成
されてなる鉄筋継手を介して連結する手段が広く知られ
ている(例えば米国特許第4,627,212号明細
書、特開昭63−11748号、実開平3−61024
号公報等参照)。このような工法の採用により、鉄筋相
互間に若干の位置ずれがあっても確実に鉄筋の連結作業
が行なわれ、溶接や機械的継手手段による問題点の大部
分が解消されるようになった。
【0005】図11は上記従来の鉄筋継手の例を示す要
部縦断面図である。図11において、鉄筋継手の本体1
00は、中空円筒状の中間部101と中空載頭円錐状の
両端部102とを一体に形成してなり、内周面に円環状
の係止部103を軸方向に複数個を突設して設けてあ
る。104、105は各々充填剤の注入口および排出口
であり、本体100の両端部近傍に設ける。106は鉄
筋であり、ブロック状のコンクリート構成部材(図示せ
ず)の端部から突出し、間隔を介して対向して配設され
る。107はエンドキャップであり、例えばゴムその他
の可撓性弾性材料によって形成され、本体100の両端
部に嵌装される。
【0006】上記構成の鉄筋継手を使用して鉄筋106
を接合する場合には、まず図12に示すようにコンクリ
ート構成部材109、109間に突出する鉄筋106、
106間に本体100およびエンドキャップ107を介
装させる。この場合予め一方のコンクリート構成部材1
09の鉄筋106に、エンドキャップ107および本体
100を鉄筋106がその端部から突出するように嵌装
しておき、コンクリート構成部材109、109を所定
位置に位置決めした後、対向する鉄筋106にエンドキ
ャップ107を嵌着し、本体100を所定位置に移動さ
せ、本体100の両端部102にエンドキャップ107
を嵌着する。
【0007】次に注入口104からモルタルその他の充
填剤(図示せず)を本体100の空洞部108に充填す
る。空洞部108への充填が完了すると、排出口105
から充填剤の一部が漏出するから、充填剤の注入を停止
し、充填剤の養生を行なう。充填剤の養生期間経過によ
り、充填剤が固化すると、本体100と鉄筋106とは
完全に一体化されるから、鉄筋106、106を接合す
ることができる。そして本体100の内周面に設けた係
止部103によって充填剤と鉄筋106および本体10
0との軸方向相対移動が防止されると共に、中空載頭円
錐状に形成された両端部102のテーパ内面により、鉄
筋106の軸方向の抜け出しを防止することができる。
【0008】図13は従来の垂直方向に対向する鉄筋1
06、106を接合する態様を示す要部縦断面図であ
り、同一部分は前記図11および図12と同一の参照符
号で示す。この場合下方のコンクリート構成部材109
には鉄筋106が突出しており、上方のコンクリート構
成部材109には鉄筋継手の本体100とエンドキャッ
プ107とが埋設され、かつ鉄筋106が本体100の
中間部まで突出しており、何れも予め型枠を介して所定
寸法に構成されたものである。
【0009】上記構成のコンクリート構成部材109の
鉄筋106を接合するには、まず下方のコンクリート構
成部材109の上端面に敷モルタル113を設けると共
に、下方の鉄筋106にワッシャ110を嵌装する。次
にクレーンその他の懸吊手段を介して上方のコンクリー
ト構成部材109を下方のコンクリート構成部材109
上に載置すると、両者間が敷モルタル113によって接
合されると共に、下方の鉄筋106が本体100内にお
いて上方の鉄筋106と対向する。なおワッシャ110
は本体100の下端面に当接して、敷モルタル113が
本体100内に侵入するのを防止する。
【0010】この状態においてホース111により予め
設けられた注入口104aから注入口104を介して充
填剤112を注入充填すれば、鉄筋106、106を一
体に接合することができる。なお充填完了は排出口10
5、105aからの充填剤の排出によって確認すること
ができる。また充填剤112の充填完了後においては、
注入口104aおよび排出口105aに止栓(図示せ
ず)を嵌着し、養生期間中における充填剤112の非所
望な漏出を防止する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の鉄筋継手の
使用により、溶接手段や圧接手段若しくは機械的継手手
段によることなく、対向する鉄筋を容易に接合すること
ができるが、下記のような問題点がある。まず図11お
よび図12に示すように水平方向の鉄筋106、106
を接合する場合には、予めコンクリート構成部材109
を所定位置に位置決めする前に、一方のコンクリート構
成部材109の鉄筋106にエンドキャップ107およ
び本体100を嵌装しておく必要がある。しかしながら
本体100は単に鉄筋106に遊嵌された状態であるた
め、コンクリート構成部材109の位置決めのための移
動、調整中に鉄筋106上を移動したり、脱落するおそ
れがある。
【0012】またコンクリート構成部材109、109
を所定位置に位置決め後、対向する鉄筋106、106
間の間隙から嵌装する場合には、一方の鉄筋106へ本
体100を完全に嵌装させた後、他方の鉄筋106側へ
移動させるという煩雑な作業が必要である。この場合に
おいて、鉄筋106、106間の間隙が狭小となったと
きには、本体100の嵌装が不可能となることもあり、
鉄筋106を曲げるか、コンクリート構成部材109を
移動させざるを得ないという非所望な事態を惹起する。
【0013】更に従来の鉄筋継手は、鉄筋106、10
6間に嵌装した状態では、内部を目視することができな
いため、本体100が所定の接合位置に位置決めされて
いるかを確認できず、本体100が鉄筋106の一方の
側に偏って嵌装されてしまうことがある。このような不
都合を防止するために、本体100の内周面に鉄筋10
6の先端と当接するストッパーを設けたものもあるが、
このような構成のものは、コンクリート構成部材10
9、109を予め位置決めした後に鉄筋106、106
の間隙から本体100を嵌装させる態様には使用できな
い。
【0014】なお図13に示すようなコンクリート構成
部材109においては、予め型枠内に配設した鉄筋10
6にエンドキャップ107および本体100を嵌装した
状態でコンクリートを打設して形成されるのであるが、
この場合においても本体100内における鉄筋106の
先端位置を目視することができないため、位置決め精度
が低く、信頼性が不充分であるという問題点がある。
【0015】本発明は上記従来技術に存在する問題点を
解決し、対向する鉄筋接合における信頼性が高く、かつ
建設現場およびコンクリート構成部材製造現場における
作業性を大幅に向上させ得る鉄筋継手を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明においては、軸方向両端部に開口を有す
る中空筒状に形成した本体を対向する鉄筋の接合部に嵌
装し、本体内に充填剤を充填することにより対向する鉄
筋を一体に接合するように構成した鉄筋継手において、
軸方向両端部の開口の内形寸法を鉄筋の外形寸法より大
に形成すると共に、本体の側面に軸方向全長に亘り鉄筋
の外形寸法より大なる幅寸法を有する開溝を設け、かつ
本体の内周面に充填剤との相対移動を防止するための係
止部を設ける、という技術的手段を採用した。
【0017】また第2の発明においては、上記第1の発
明における技術的手段に、本体の開溝に、長手方向端部
近傍に各々充填剤の注入口および排出口を設けてなる蓋
部材を着脱可能に設ける、という技術的手段を付加し
た。
【0018】上記の発明において、本体の少なくとも一
方の端部近傍における外形寸法および内形寸法を端部に
向って漸減するように、所謂テーパ状に形成することが
できる。
【0019】また係止部を内周面に突出する環状の突起
若しくは短柱状の突起により、または内周面に穿設した
環状の溝若しくは凹孔によって形成することができる。
本発明の鉄筋継手を構成する本体には、鉄筋と同様に引
張り応力および圧縮応力その他の応力が発生するから、
これらの応力に耐え得る材料、例えば鋳鋼、ダクタイル
鋳鉄のような鉄鋼材料を使用することが好ましい。また
中空筒状に形成されるため、鋳造手段によることが好ま
しい。
【0020】なお第2の発明における蓋部材には、上記
のような応力は発生しないため、例えばプラスチック材
料によって形成してもよく、要するにコンクリート打設
時における圧潰作用に耐え得るものであればよい。
【0021】
【作用】上記の構成により、鉄筋継手を構成する本体内
において充填剤が鉄筋との間に強固に介在し、充填剤と
本体および鉄筋との間の軸方向相対移動は勿論のこと、
軸線の回りの相対移動をも完全に防止することができ、
対向する鉄筋の接合強度を充分に確保することができる
のである。
【0022】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示す要部縦断面
図、図2は図1におけるA−A線断面図である。図1お
よび図2において10は本体であり、例えば鋳鋼、ダク
タイル鋳鋼のような鉄鋼材料により、中空円筒状に形成
すると共に、側面に軸方向全長に亘る開溝11を設け
る。従って横断面形状を略C字形に形成する。なお本体
10の両端部の開口12の内形寸法および開溝11の幅
寸法は、接合すべき鉄筋13の外形寸法より大に形成す
ると共に、開口12の内形寸法は開溝11の幅寸法より
大に形成する。
【0023】次に14は係止部であり、本体10の内周
面に複数個設ける。これらの係止部14は上記内周面に
環状に突出する突起によって形成すると共に、円周方向
に不連続部15を複数個設ける。16はエンドキャップ
であり、例えばゴムその他の可撓性弾性材料によって中
空円板状に形成すると共に、本体10の端部外周および
鉄筋13の外周に密着嵌装可能に形成する。なおエンド
キャップ16は、その外周面が本体10の端部内周に密
着嵌装可能に形成してもよい。
【0024】上記の構成により、対向する鉄筋13、1
3を接合するには、コンクリート構成部材(図示せず)
を位置決めして、鉄筋13、13を水平方向に対向させ
た状態で、エンドキャップ16を各鉄筋13、13に嵌
着し、エンドキャップ16相互の間隔を本体10の軸方
向長さ寸法以上に保持する。次に本体10を鉄筋13の
下方から上方に移動させて所定位置に位置決め後、エン
ドキャップ16を本体10の両端部に嵌装する。この場
合鉄筋13の先端は本体10の開溝11から目視可能で
あるから、本体10を鉄筋13、13間の所定位置に正
確に位置決めすることができる。
【0025】本体10を位置決め後、開溝11からモル
タルその他の充填剤(図示せず)を流し込み、開溝11
の上面まで充填すればよい。この場合充填剤の流し込み
にはポンプその他の特別の装置は必要としない。また充
填剤の本体10内における充填状態は、開溝11の上方
から逐一目視できるから、充填不良個所が発生した場合
には、突棒その他によって充填剤の移動、充填を促進さ
せることができる。なお本体10の内周面には充填剤固
化後の本体10との相対移動を防止するための係止部1
4が突出しているため、充填剤の軸方向の流動が若干阻
害されるおそれがある。しかし図1および図2に示すよ
うに係止部14には不連続部15が設けられているの
で、特に本体10の内周面近傍における充填剤の流動を
促進することができ、非所望な空洞若しくは非充填部の
発生を防止できるのである。
【0026】上記構成の鉄筋継手において、本体10は
両端部に嵌装されたエンドキャップ16を介して鉄筋1
3、13間に支持されるが、本体10の自重および本体
10内に充填される充填剤の重量によってエンドキャッ
プ16が変形して本体10が位置ずれすることがあるた
め、適当な支持手段を設けることが望ましい。このよう
な支持手段としては、本体10の下方から支持部材を介
して支持するか、ワイヤーその他の懸吊部材を介して本
体10の両端部を鉄筋13に緊縛することも考えられ
る。しかし上記の手段は煩雑であるため、建設現場にお
ける作業性が良好であると共に、多数の鉄筋を短時間内
に接合するのに便利な手段が望ましい。
【0027】図3は図1および図2における本体10の
支持手段の例を示す要部拡大横断面図であり、同一部分
は前記図1および図2と同一の参照符号で示す。図3に
おいて17はクリップであり、例えば弾性を有する線材
若しくは帯状材により略Ω形に形成すると共に、中間部
の内側寸法W1 を鉄筋13の外形寸法より若干小に、か
つ自由端の外側寸法W2 を本体10に設けた開溝11の
幅寸法より若干大に形成する。
【0028】上記のように形成したクリップ17を例え
ば図1における鉄筋13の先端部近傍に嵌着することに
より、本体10の自重および充填される充填剤の重量を
支持することができる。すなわち図3に示すようにクリ
ップ17を鉄筋13の下方から嵌着すれば、クリップ1
7の固有の弾性によって鉄筋13に固定することがで
き、更に本体10を下方から装着すれば、開口11がク
リップ17を通過後外方に拡張して本体10を支持する
ことができる。なおクリップ17は線材若しくは帯状材
によって形成されているため、本体10内の鉄筋13に
介装されていても充填剤の流れを阻害することはない。
【0029】図4は本発明の第2実施例を示す要部縦断
面図、図5は図4におけるB−B線断面図であり、同一
部分は前記図1および図2と同一の参照符号で示す。図
4および図5において20は蓋部材であり、例えばプラ
スチック材料のような可撓性弾性材料により、本体10
に設けた開溝11を被覆し得る幅寸法と長さ寸法を有す
ると共に、横断面形状を略π字形に形成する。21,2
2は各々充填剤の注入口および排出口であり、蓋部材2
0の両端部近傍に設ける。
【0030】上記の構成による鉄筋継手は、前記図13
に示すような垂直方向に対向する鉄筋106、106の
接合に有効であり、接合態様もまた前記図13を参照し
て記述した通りである。この場合において、図11に示
すコンクリート構成部材109は、前述のように予め形
枠内に配設した鉄筋106にエンドキャップ107およ
び本体100を嵌装した状態でコンクリートを打設して
形成されるが、図4および図5に示す構成のものを使用
すると作業性を向上させ得ると共に位置決め精度を向上
させ得る。
【0031】すなわち型枠(図示せず)内に配設した鉄
筋13にエンドキャップ16を嵌装させた状態で、本体
10の左端部を型枠に当接させた状態で下方から鉄筋1
3に介装させる。この場合、鉄筋13の先端部は開溝1
1から目視可能であるから、必要に応じて鉄筋13を移
動させることにより、本体10との所定相対位置に正確
に位置決めされ得るのである。次に従来同様に取付治具
(図示せず)を介して本体10の左端部を保持した状態
で、開溝11に蓋部材20を装着し、本体10の右端部
にエンドキャップ16を嵌着する。この場合蓋部材20
は、プラスチック材料のような可撓性弾性材料によって
形成されているため、開溝11内に容易に嵌着され得
る。以後のコンクリート打設、鉄筋接合作業手順は従来
のものと同様である。
【0032】図6および図7は各々本発明の第3実施例
を示す要部縦断面側面図および要部端面図であり、同一
部分は前記図1ないし図5と同一の参照符号で示す。図
6および図7において10aはテーパ部であり、本体1
0の端部近傍に形成する。すなわち端部近傍における本
体10の外形寸法および内形寸法を端部に向って漸減す
るように形成する。なお開溝11を設けた側の周縁は、
本体10の軸線と略平行に形成しておく。この場合、前
記図13に示すように垂直方向に対向する鉄筋の接合に
使用される鉄筋継手においては、テーパ部10aは一方
の端部に設ければよい。
【0033】上記の構成により、本体10内に充填され
る充填剤および本体10の外方に充填されるコンクリー
ト(何れも図示せず)と本体10との軸方向相対移動抑
止作用を向上させることができ、接合の信頼性を向上さ
せ得るのである。
【0034】図8ないし図10は夫々本発明の第4実施
例ないし第6実施例を示す要部縦断面側面図であり、同
一部分は前記図1、図4および図6と同一の参照符号で
示す。まず図8に示すものは、係止部14を短円柱状に
形成し、本体10の内周面に複数個配設したものであ
る。このように構成することにより、充填剤(図示せ
ず)を充填した場合における軸方向および周方向への流
動を促進することができる。なお全体10と充填剤との
間の相対移動抑止作用は当然に具有する。
【0035】図9に示すものは、係止部14を内周面の
周方向に沿う環状の溝によって形成し、軸方向に複数個
穿設したものである。なお溝の深さ寸法は周方向各位置
において実質的に同一に形成するが、部分的に小寸法と
するか、溝を不連続としてもよい。また図10に示すも
のは、係止部14を凹孔によって形成し、本体10の内
周面に複数個配設したものである。なお凹孔の形状は
円、角、その他の形状としてもよく、深さ方向にテーパ
を設けてもよい。図9および図10に示すものも前記図
8に示すものと同様に、本体10と充填剤との間の相対
移動抑止作用および充填剤の流動促進作用がある。
【0036】上記の実施例においては、本体10の横断
面形状を円形状に形成した例について記述したが、円形
以外の正方形、長方形、台形、多角形その他の幾何学的
形状とすることができる。また開溝11の外周面に、鉄
筋13の先端部の位置決め用のセンターマーク、許容限
度マーク等の表示を設けることもできる。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから、建設現場およびコンクリート構成部材製
造現場における鉄筋に対して、本体を鉄筋の軸線と直角
方向に嵌装させることができるため、作業性を大幅に向
上させ得る。また本体を嵌装する際に、開溝を介して鉄
筋の接合部を目視確認することができるため、本体と鉄
筋接合部との位置決めを正確に行なうことができ、接合
精度および信頼性を大幅に向上させ得るという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す要部縦断面図であ
る。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】図1および図2における本体の支持手段の例を
示す要部拡大横断面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す要部縦断面図であ
る。
【図5】図4におけるB−B線断面図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す要部縦断面側面図で
ある。
【図7】本発明の第3実施例を示す要部端面図である。
【図8】本発明の第4実施例を示す要部縦断面側面図で
ある。
【図9】本発明の第5実施例を示す要部縦断面側面図で
ある。
【図10】本発明の第6実施例を示す要部縦断面側面図
である。
【図11】従来の鉄筋継手の例を示す要部縦断面図であ
る。
【図12】従来の鉄筋接合態様を示す説明図である。
【図13】従来の垂直方向に対向する鉄筋を接合する態
様を示す要部縦断面図である。
【符号の説明】
10 本体 11 開溝 14 係止部 20 蓋部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向両端部に開口を有する中空筒状に
    形成した本体を対向する鉄筋の接合部に嵌装し、本体内
    に充填剤を充填することにより対向する鉄筋を一体に接
    合するように構成した鉄筋継手において、 軸方向両端部の開口の内形寸法を鉄筋の外形寸法より大
    に形成すると共に、本体の側面に軸方向全長に亘り鉄筋
    の外形寸法より大なる幅寸法を有する開溝を設け、かつ
    本体の内周面に充填剤との相対移動を防止するための係
    止部を設けたことを特徴とする鉄筋継手。
  2. 【請求項2】 本体の開溝に、長手方向端部近傍に各々
    充填剤の注入口および排出口を設けてなる蓋部材を着脱
    可能に設けたことを特徴とする請求項1記載の鉄筋継
    手。
  3. 【請求項3】 本体の少なくとも一方の端部近傍におけ
    る外形寸法および内形寸法を端部に向って漸減するよう
    に形成したことを特徴とする請求項1若しくは2記載の
    鉄筋継手。
  4. 【請求項4】 係止部を内周面に突出する環状の突起若
    しくは短柱状の突起によって形成したことを特徴とする
    請求項1ないし3何れかに記載の鉄筋継手。
  5. 【請求項5】 係止部を内周面に穿設した環状の溝若し
    くは凹孔によって形成したことを特徴とする請求項1な
    いし3何れかに記載の鉄筋継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015521698A (ja) * 2012-06-27 2015-07-30 エム3エス ホールディングス ピーティーワイ リミテッドM3S Holdings Pty Ltd 組合せ補強カプラおよび支柱整列装置

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JP2015521698A (ja) * 2012-06-27 2015-07-30 エム3エス ホールディングス ピーティーワイ リミテッドM3S Holdings Pty Ltd 組合せ補強カプラおよび支柱整列装置

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