JPH05319278A - 車両のステアリング支持装置 - Google Patents

車両のステアリング支持装置

Info

Publication number
JPH05319278A
JPH05319278A JP13053392A JP13053392A JPH05319278A JP H05319278 A JPH05319278 A JP H05319278A JP 13053392 A JP13053392 A JP 13053392A JP 13053392 A JP13053392 A JP 13053392A JP H05319278 A JPH05319278 A JP H05319278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
frame member
absorbing mechanism
vehicle
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13053392A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Okazaki
裕之 岡崎
Hideki Ono
英樹 小野
Koji Nakao
浩二 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP13053392A priority Critical patent/JPH05319278A/ja
Publication of JPH05319278A publication Critical patent/JPH05319278A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ステアリングの支持剛性強度を高めてステアリ
ングへの振動伝達を抑制しつつ、衝突時のステアリング
の後退を防止する。 【構成】車幅方向へ延びるステアリング支持メンバ3 に
ステアリング支持ブラケット11を介してステアリングシ
ャフトSsを支持する車両のステアリング支持装置A を前
提とし、ステアリング支持ブラケット11と、カウル部5
のブラケット14との間に、該両者11,14 間を繋ぐ車体側
面視で略Z字状のフレーム部材15を設ける。そして、上
記フレーム部材15に、衝突時にカウル部5 から作用する
荷重をフレーム部材15を介して吸収する荷重吸収機構31
を設け、該荷重吸収機構31を、車体側面視で略Z字状と
なるフレーム部材15自体の変形し易い構造と、フレーム
部材15の後端部をステアリング支持ブラケット11に対し
て車体前後方向へスライド移動させる下側支持ブラケッ
ト13の長穴状の各孔部22とにより構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のステアリング支
持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両のステアリング支持装置とし
ては、例えば、実開昭61−41078号公報に開示さ
れるように、車幅方向へ延びるステアリング支持メンバ
に支持ブラケットを介してステアリングが支持されるよ
うにしたものが知られている。
【0003】また、この他の車両のステアリング支持装
置としては、車室前側において車幅方向へ延びる閉断面
を形成するカウル部にステアリングが支持されるように
したものもある(実開平1−63572号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ステアリン
グには路面からの振動が伝達されるため、ステアリング
の支持剛性強度を高めたいという要求があり、ステアリ
ング自体の重量が増加する際にはその振動伝達がより顕
著に現れる。
【0005】そこで、ステアリングをステアリング支持
メンバとカウル部との両者にそれぞれ支持することが考
えられるが、ステアリングをカウル部に支持した場合に
は、衝突時にカウル部から作用する荷重がステアリング
に作用してステアリングを後退させることになる。
【0006】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、ステアリングの支持剛性
強度を高めてステアリングへの振動伝達を抑制しつつ、
衝突時のステアリングの後退を防止し得るステアリング
支持装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明が講じた解決手段は、ステアリ
ング支持メンバに支持ブラケットを介してステアリング
が支持されるようにした車両のステアリング支持装置を
前提とし、上記ステアリングを、車室前側において車幅
方向へ延びる閉断面を形成するカウル部にフレーム部材
を介して接続する。そして、上記ステアリングとカウル
部との間に、衝突時にカウル部から作用する荷重を上記
フレーム部材を介して吸収する荷重吸収機構を設ける構
成としたものである。
【0008】また、請求項2記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項1記載の発明の荷重吸収機構を限定
し、フレーム部材に設ける構成としたものである。
【0009】また、請求項3記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項1または2記載の発明のフレーム部材
のステアリング側への接続を限定し、支持ブラケットに
なす構成としたものである。
【0010】また、請求項4記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項2記載の発明の荷重吸収機構を限定
し、フレーム部材を車体側面視で略Z字状に折曲してな
る構成としたものである。
【0011】また、請求項5記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項2記載の発明の荷重吸収機構を限定
し、フレーム部材に脆弱部を形成してなる構成としたも
のである。
【0012】さらに、請求項6記載の発明が講じた解決
手段は、上記請求項1または2記載の発明のステアリン
グを限定し、エアバック装置を装着してなる構成とした
ものである。
【0013】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
ステアリングは、支持ブラケットを介してステアリング
支持メンバに支持されているとともに、フレーム部材を
介してカウル部に接続されていることによって、ステア
リングの支持剛性強度が高められ、路面からのステアリ
ングへの振動伝達が効果的に抑制されることになる。
【0014】その場合、ステアリングとカウル部との間
に荷重吸収機構が設けられているので、衝突時にカウル
部から作用する荷重は、荷重吸収機構によりフレーム部
材を介して吸収されることになり、ステアリングに衝突
荷重が作用することはない。
【0015】また、請求項2記載の発明では、荷重吸収
機構がフレーム部材に設けられているので、フレーム部
材単体の改良によって荷重吸収機構がステアリング支持
装置に備えられることになり、既存の生産ラインを大幅
に変更しなくて済む。
【0016】また、請求項3記載の発明では、フレーム
部材のステアリング側への接続が支持ブラケットになさ
れているので、衝突時にカウル部から作用する荷重は、
ステアリングに直接作用せずに支持ブラケットを介して
ステアリング支持メンバに分散されつつ作用することに
なる。
【0017】また、請求項4記載の発明では、荷重吸収
機構がフレーム部材を車体側面視で略Z字状に折曲して
なるものであるので、衝突時にカウル部から作用する荷
重によるフレーム部材(荷重吸収機構)の変形が効果的
に行われる上、荷重吸収機構がフレーム部材を折曲させ
るだけの簡単な構造に形成されることになる。
【0018】また、請求項5記載の発明では、荷重吸収
機構がフレーム部材に脆弱部を形成してなるものである
ので、衝突時にカウル部から作用する荷重によるフレー
ム部材(荷重吸収機構)の変形がより効果的に行われる
上、荷重吸収機構がより簡単に形成されることになる。
【0019】さらに、請求項6記載の発明では、ステア
リングはエアバック装置を装着しているので、ステアリ
ング自体の重量が増加するにも拘らず、ステアリングの
支持剛性強度が高め得られたステアリング支持装置でも
って路面からのステアリングへの振動伝達が増幅される
ことなく効果的に抑制されることになる。
【0020】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明におけ
る車両のステアリング支持装置によれば、ステアリング
支持メンバに支持ブラケットを介して支持しかつフレー
ム部材を介してカウル部に接続して支持剛性強度を高め
得たステアリングと、カウル部との間に、衝突時にカウ
ル部から作用する荷重をフレーム部材を介して吸収する
荷重吸収機構を設けたことにより、ステアリングへの振
動伝達を効果的に抑制しつつ、ステアリングの衝突荷重
による後退を防止することができる。
【0021】また、請求項2記載の発明における車両の
ステアリング支持装置によれば、荷重吸収機構をフレー
ム部材に設けたことにより、既存の生産ラインをフレー
ム部材単体の改良による簡単な変更で済ませることがで
きる。
【0022】また、請求項3記載の発明における車両の
ステアリング支持装置によれば、衝突時にカウル部から
作用する荷重を、ステアリング支持メンバに分散させつ
つ支持ブラケットを介して間接的にステアリングに作用
させたことにより、ステアリングの衝突荷重による後退
を効率良く防止することができる。
【0023】また、請求項4記載の発明における車両の
ステアリング支持装置によれば、フレーム部材を車体側
面視で略Z字状に折曲して、変形を効果的に行い得る荷
重吸収機構を簡単に形成したことにより、ステアリング
の衝突荷重による後退を効果的に防止しつつ、荷重吸収
機構製造上の簡単化を図ることができる。
【0024】また、請求項5記載の発明における車両の
ステアリング支持装置によれば、フレーム部材に脆弱部
を形成して、変形をより効果的に行い得る荷重吸収機構
をより簡単に形成したことにより、ステアリングの衝突
荷重による後退をさらに効果的に防止しつつ、荷重吸収
機構製造上の簡単化をさらに図ることができる。
【0025】さらに、請求項6記載の発明における車両
のステアリング支持装置によれば、支持剛性強度が高め
得られたステアリングにエアバック装置を装着したこと
により、ステアリング自体の重量増加にも拘らず、ステ
アリングへの振動伝達を効果的に抑制することができ
る。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0027】図1および図2は本発明の第1実施例に係
る車両のステアリング支持装置を示し、このステアリン
グ支持装置Aは、車体前後方向へ延びるステアリングシ
ャフトSsと、該ステアリングシャフトSsの後端部に
取り付けられたステアリングホイールShとからなるス
テアリングSを車体1に対して支持するためのものであ
る。上記ステアリングホイールSh(ステアリングS)
には、衝突時に瞬時に膨らんで運転者を保護するエアバ
ック装置2が装着されている。また、3は車室4内側を
車幅方向へ延びる閉断面形状のステアリング支持メン
バ、5は車室4前端側において車幅方向へ延びる閉断面
を形成するカウル部であって、このカウル部5は、上側
に位置するカウルパネル6と、下側に位置するダッシュ
アッパパネル7とが接合されて形成されてなる。上記カ
ウルパネル6の上端部には、フロントウインドガラス8
の下端部が接着剤9により接着されている。
【0028】また、上記ステアリングシャフトSsは、
該ステアリングシャフトSsを上下方向から挾み込むよ
うに配されたステアリング支持ブラケット11(支持ブ
ラケット)を介してステアリング支持メンバ3に支持さ
れている。上記ステアリング支持ブラケット11は、ス
テアリングシャフトSsの上側に位置する断面略ハット
状の上側支持ブラケット12と、ステアリングシャフト
Ssの下側に位置する断面略逆ハット状の下側支持ブラ
ケット13とからなり、上記上側支持ブラケット12の
前端部にステアリング支持メンバ3の後面および下面が
接合されている。また、上記カウル部5の下面後端部つ
まりダッシュアッパパネル7の後端部には、その後端部
における,下面に前端が接合されかつ後面に後端が接合
されたブラケット14が設けられている。さらに、上記
ステアリング支持ブラケット11と、上記カウル部5の
ブラケット14との間には、該ステアリング支持ブラケ
ット11とカウル部5のブラケット14との間を繋ぐフ
レーム部材15が設けられている。そして、該フレーム
部材15は、車体左側面視で略Z字状に折曲形成されて
いる。
【0029】上記フレーム部材15の前端には、上記カ
ウル部5のブラケット14の底部に開口する真円形状の
孔部32(図では一箇所のみ示す)に合致する孔部1
7,17が設けられていて、ブラケット14の孔部32
よりフレーム部材15の各孔部17を介して挿通された
ボルト18,18によるフレーム部材15下面側のナッ
ト16,16への螺合によりフレーム部材15の前端が
カウル部5のブラケット14に対して締結されている。
また、上記フレーム部材15の後端には、上記ステアリ
ング支持ブラケット11の上側支持ブラケット12の後
端部に設けられた真円形状の孔部(図示せず)に合致す
る孔部20,20が設けられているとともに、上記下側
支持ブラケット13の後端部には、ボルト21,21の
挿通可能な孔部22,22が設けられており、フレーム
部材15の後端(ステアリングS側)は、上側支持ブラ
ケット12および下側支持ブラケット13の間に挟まれ
た状態で、上記下側支持ブラケット13の各孔部22よ
りフレーム部材15の各孔部20を介して挿通された各
ボルト21による上側支持ブラケット12側のナット2
3,23への螺合によりステアリング支持ブラケット1
1に対して取付けられている。そして、上記下側支持ブ
ラケット13の各孔部22は、該各孔部22内における
各ボルト21を車体後方へスライド移動可能とする車体
前後方向へ細長い長穴に形成されていて、各ボルト21
は、各孔部22内の前端位置において締結されている。
また、上記ステアリング支持装置Aは、ステアリングシ
ャフトSs(ステアリングS)をステアリング支持メン
バ3に支持するステアリング支持ブラケット11(上側
支持ブラケット12,下側支持ブラケット13)と、ス
テアリングシャフトSsをカウル部5のブラケット14
に締結するフレーム部材15とにより構成されている。
【0030】そして、上記フレーム部材15には、衝突
時にカウル部5から作用する荷重をフレーム部材15を
介して吸収する荷重吸収機構31が設けられている。該
荷重吸収機構31は、車体側面視で略Z字状となるフレ
ーム部材15自体の変形し易い構造と、フレーム部材1
5の後端部をステアリング支持ブラケット11に対して
車体前後方向へスライド移動させる下側支持ブラケット
13の長穴(各孔部22)とにより構成されている。
【0031】ここで、衝突時における荷重吸収機構31
の作用について述べるが、衝突時にカウル部5からの荷
重がブラケット14を介してフレーム部材15に作用す
ると、フレーム部材15は、その前端と後端との間にお
いて折曲しながら車体前後方向へ収縮するとともに、下
側支持ブラケット13の各孔部22内における各ボルト
21を車体後方へスライド移動させつつフレーム部材1
5の後端部をステアリング支持ブラケット11に対して
車体後方へスライド移動させて、衝突時にカウル部5か
ら作用する荷重が吸収される。
【0032】したがって、上記実施例では、ステアリン
グシャフトSsは、ステアリング支持ブラケット11を
介してステアリング支持メンバ3に支持されているとと
もに、後端を上側支持ブラケット12および下側支持ブ
ラケット13の間に挟んで締結したフレーム部材15を
介してカウル部5(ダッシュアッパパネル7)のブラケ
ット14に接続されていることによって、ステアリング
S(ステアリングホイールSh)自体の重量がエアバッ
ク装置2により増加しているにも拘らず、ステアリング
Sの支持剛性強度が高められ、路面からのステアリング
Sへの振動伝達が増幅されることなく効果的に抑制され
ることになる。
【0033】その場合、フレーム部材15は、車体側面
視で略Z字状に折曲させた変形し易い構造と、後端部を
ステアリング支持ブラケット11に対して車体後方へス
ライド移動させる下側支持ブラケット13の長穴とでも
って、衝突時にカウル部5から作用する荷重をフレーム
部材15を介して吸収する荷重吸収機構31を構成して
いるので、衝突時にカウル部5から作用する荷重は、荷
重吸収機構31によりフレーム部材15を介して吸収さ
れることになる。しかも、フレーム部材15のステアリ
ングS側への締結がステアリング支持ブラケット11に
対してなされているので、衝突時にカウル部5から作用
する荷重は、ステアリングシャフトSsに直接作用せず
にステアリング支持ブラケット11を介してステアリン
グ支持メンバ3に分散されつつ作用することになり、ス
テアリングには衝突荷重が僅かに作用する程度に減衰さ
れて、ステアリングSの衝突荷重による後退を効果的に
防止することができる。
【0034】また、上記実施例では、荷重吸収機構31
がフレーム部材15に設けられていることにより、フレ
ーム部材15単体の改良によって荷重吸収機構31がス
テアリング支持装置Aに備えられることになり、既存の
生産ラインを大幅に変更しなくて済み、荷重吸収機構製
造上の簡単化を図ることができる。
【0035】尚、上記第1実施例はその他種々の変形例
を包含するものである。例えば、この第1実施例では、
荷重吸収機構31を、車体側面視で略Z字状となるフレ
ーム部材15自体の構造と、フレーム部材15の後端部
をステアリング支持ブラケット11に対して車体後方へ
スライド移動させる下側支持ブラケット13の長穴とに
より構成したが、いずれか一方のみにより荷重吸収機構
が構成されるようにしても良い。つまり、荷重吸収機構
が、車体側面視で略Z字状となるフレーム部材自体の変
形し易い構造により構成されていれば、荷重吸収機構が
フレーム部材を折曲させるだけの簡単な構造で形成され
ることになる。一方、荷重吸収機構が、フレーム部材の
後端部をステアリング支持ブラケットに対して車体前後
方向へスライド移動させる下側支持ブラケットの長穴と
により構成されていれば、フレーム部材自体の構造に改
良を加える必要がなく、荷重吸収機構がより簡単に構成
されることになる。
【0036】また、上記第1実施例では、フレーム部材
15の後端部をステアリング支持ブラケット11に対し
て車体前後方向へスライド移動させる荷重吸収機構31
を構成したが、図3および図4に示すように、車体前後
方向へ略水平に延びるフレーム部材15の前端部をカウ
ル部5のブラケット14に対して車体前後方向へスライ
ド移動させる荷重吸収機構31を構成しても良い(尚、
上記第1実施例と同一の部分については同一の符号を付
してその詳細な説明を省略する)。すなわち、カウル部
5のブラケット14の底部に設けた孔部41,41は、
該各孔部41内における前端位置に締結されたボルト1
8,18を車体後方へスライド移動可能とするよう,車
体前後方向へ細長い長穴に形成されていて、ブラケット
14(カウル部5)をフレーム部材15の前端部に対し
て車体後方へスライド移動させるブラケット14の長穴
(各孔部41)により荷重吸収機構31を構成しても良
い。
【0037】さらに、上記第1実施例では、ステアリン
グホイールShにエアバック装置2を装着させたが、ス
テアリングホイールにエアバック装置が装着されないス
テアリングにおいても本発明のステアリング支持装置が
適用できるのは勿論である。
【0038】次に、本発明の第2実施例を図5および図
6に基づいて説明する。この第2実施例は荷重吸収機構
をステアリングSとカウル部5との間に設けたものであ
る(尚、上記第1実施例と同一の部分については同一の
符号を付してその詳細な説明を省略する)。
【0039】すなわち、本例では、カウル部5のブラケ
ット14の底部に開口する真円形状の孔部51,51よ
りフレーム部材15の各孔部17を介して挿通されてフ
レーム部材15下面側のナット16,16へ螺合される
ボルト18,18を、衝突時にカウル部5から作用する
荷重によって断切されるようなサイズ(ボルト径)の小
さなものにし、ステアリングSとカウル部5との間に配
された上記各ボルト18によって、ブラケット14をフ
レーム部材15の前端部に対して車体後方へスライド移
動させる荷重吸収機構31を構成している。そして、フ
レーム部材15としては、車体前後方向へ略水平に延び
るものが用いられる。
【0040】この場合には、フレーム部材15に何等改
良を加えることなく荷重吸収機構31が構成されて、荷
重吸収機構31の製造上の簡単化を図ることができる。
【0041】尚、上記第2実施例はその他種々の変形例
を包含するものである。例えば、この第2実施例では、
サイズの小さな各ボルト18により荷重吸収機構31を
構成したが、図7ないし図9に示すように、カウル部5
のブラケット14の底部に開口する各孔部52をブラケ
ット14の前面まで延ばして長穴に形成すると共に、そ
の長穴(各孔部52)の前端を、ブラケット14の前面
下部に開口する穴部53に対して連通させ、衝突時にカ
ウル部5から荷重が作用した際に、各孔部52内におけ
る各ボルト18を前方へスライド移動させつつ穴部53
より離脱させて、ブラケット14をフレーム部材15の
前端部(各ボルト18)に対して車体前方へスライド移
動させる荷重吸収機構31が各孔部52と穴部53とに
より構成されるようにしても良い。
【0042】次に、本発明の第3実施例を図10および
図11に基づいて説明する。この第3実施例はフレーム
部材に設けられる荷重吸収機構に改良を加えたものであ
る。
【0043】すなわち、本例では、フレーム部材15を
車体側面視で略Z字状に折曲形成するとともに、その折
曲部分61,61の両側を略半円弧状に切欠いてフレー
ム部材15の剛性強度を部分的に低下させた脆弱部6
2,…を設ける。また、上記フレーム部材15の前端部
は、カウル部5のダッシュアッパパネル7の下面後端部
に対して直接接合されている。
【0044】そして、荷重吸収機構31を、車体側面視
で略Z字状となるフレーム部材15自体の変形し易い構
造と、フレーム部材15の変形を積極的なものにする,
折曲部分61,61両側の各脆弱部62とにより構成し
ている。
【0045】この場合、衝突時にカウル部5から作用す
る荷重によるフレーム部材15(荷重吸収機構31)の
変形がより効果的に行われることになる。
【0046】尚、上記第3実施例はその他種々の変形例
を包含するものである。例えば、この第3実施例では、
荷重吸収機構31を、車体側面視で略Z字状となるフレ
ーム部材15自体の構造と、折曲部分61,61両側の
各脆弱部62とにより構成したが、図12および図13
に示すように、車体側面視で略Z字状となるフレーム部
材15自体の構造と、前側の折曲部分61中央に開口さ
せた,メータフード63内のメータ64より導出される
メータケーブル65を挿通可能とする孔部状の脆弱部6
2とにより荷重吸収機構31が構成されるようにしても
良く、この場合には、メータケーブル65挿通用孔部と
脆弱部62との兼用化を図ることができる。
【0047】また、上記第3実施例では、荷重吸収機構
31を、車体側面視で略Z字状となるフレーム部材15
自体の構造と、折曲部分61,61両側の各脆弱部62
とにより構成したが、荷重吸収機構が折曲部分両側の各
脆弱部のみにより構成されるようにしても良く、この場
合には、荷重吸収機構がより簡単に形成されることにな
る。
【0048】さらに、上記第3実施例では、折曲部分6
1,61の両側を略半円弧状に切欠いた各脆弱部62に
より荷重吸収機構31を構成したが、図14に示すよう
に、車体前後方向へ略水平に延びるフレーム部材15の
中間部両側を略半円弧状に切欠いた脆弱部62(図では
1箇所のみ示す)により荷重吸収機構31を構成しても
良い。
【0049】次に、本発明の第4実施例を図15および
図16に基づいて説明する。この第4実施例はフレーム
部材に設けられる荷重吸収機構にさらに改良を加えたも
のである。
【0050】すなわち、本例では、カウル部5のダッシ
ュアッパパネル7の下面後端部に前端部が直接接合され
て車体前後方向へ略水平に延びるフレーム部材15を前
後に二分割し、前側フレーム部材71の後部と、後側フ
レーム部材72の前部とを互いに前後方向へ相対移動可
能にオーバラップさせる。さらに、このオーバラップ部
分(前側フレーム部材71の後部および後側フレーム部
材72の前部)に、互いに合致する前後方向へ細長い長
穴状の孔部73,…をそれぞれ形成し、該各孔部73内
に挿通されたボルト74,74によるナット75,75
への螺合によりオーバラップ部分を締結する。そして、
衝突時にカウル部5から荷重が作用した際に、各孔部7
3,…内における各ボルト74を中心にしつつ、オーバ
ラップ部分の互いの重なり代を前後方向へ拡大させるよ
うに前側フレーム部材71および後側フレーム部材72
を前後方向へ相対移動させる荷重吸収機構31を、二分
割したフレーム部材15(前側フレーム部材71および
後側フレーム部材72)の各孔部73により構成してい
る。
【0051】この場合、衝突時にカウル部5から作用す
る荷重によるフレーム部材15(荷重吸収機構31)の
前後方向への移動が前側フレーム部材71および後側フ
レーム部材72により相対的に行われ、衝突時にカウル
部5から作用する荷重が効果的に吸収されることにな
る。
【0052】尚、上記第4実施例はその他種々の変形例
を包含するものである。例えば、この第4実施例では、
荷重吸収機構31を前側フレーム部材71および後側フ
レーム部材72の各孔部73,…により構成したが、図
17および図18に示すように、孔部73,…をそれぞ
れ真円状に形成し、該各孔部73内に挿通されるボルト
73,73を、衝突時にカウル部5から作用する荷重に
よって断切されるようなボルト径の小さなものにし、こ
の各ボルト73によって、衝突時にカウル部5から荷重
が作用した際にオーバラップ部分の互いの重なり代を前
後方向へ拡大させるように前側フレーム部材71および
後側フレーム部材72を前後方向へ相対移動させる荷重
吸収機構31が構成されるようにしても良い。この場合
には、二分割したフレーム部材15を締結するボルト7
3,73により荷重吸収機構31が構成されて、荷重吸
収機構31の製造上の簡単化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るステアリング支持装置の分解
斜視図である。
【図2】第1実施例に係るステアリング支持装置の側面
図である。
【図3】第1実施例の変形例に係るステアリング支持装
置の斜視図である。
【図4】第1実施例の変形例に係る図2相当図である。
【図5】第2実施例に係る図3相当図である。
【図6】第2実施例に係る図2相当図である。
【図7】第2実施例の変形例に係る荷重吸収機構の説明
図である。
【図8】第2実施例の変形例に係る図1相当図である。
【図9】第2実施例の変形例に係る図2相当図である。
【図10】第3実施例に係るフレーム部材の斜視図であ
る。
【図11】第3実施例に係る図2相当図である。
【図12】第3実施例の変形例に係る図10相当図であ
る。
【図13】第3実施例の変形例に係る図2相当図であ
る。
【図14】第3実施例の変形例に係る図2相当図であ
る。
【図15】第4実施例に係る図10相当図である。
【図16】第4実施例に係る図2相当図である。
【図17】第4実施例の変形例に係る図10相当図であ
る。
【図18】第4実施例の変形例に係る図2相当図であ
る。
【符号の説明】
2 エアバック装置 3 ステアリング支持メンバ 4 車室 5 カウル部 11 ステアリング支持ブラケット(支持ブラケッ
ト) 15 フレーム部材 31 荷重吸収機構 62 脆弱部 A ステアリング支持装置 S ステアリング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリング支持メンバに支持ブラケッ
    トを介してステアリングが支持されるようにした車両の
    ステアリング支持装置において、上記ステアリングは、
    車室前側において車幅方向へ延びる閉断面を形成するカ
    ウル部にフレーム部材を介して接続されており、上記ス
    テアリングとカウル部との間には、衝突時にカウル部か
    ら作用する荷重を上記フレーム部材を介して吸収する荷
    重吸収機構が設けられていることを特徴とする車両のス
    テアリング支持装置。
  2. 【請求項2】 荷重吸収機構は、フレーム部材に設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の車両のステア
    リング支持装置。
  3. 【請求項3】 フレーム部材のステアリング側への接続
    は、支持ブラケットになされていることを特徴とする請
    求項1又は2記載の車両のステアリング支持装置。
  4. 【請求項4】 荷重吸収機構は、フレーム部材を車体側
    面視で略Z字状に折曲してなるものであることを特徴と
    する請求項2記載の車両のステアリング支持装置。
  5. 【請求項5】 荷重吸収機構は、フレーム部材に脆弱部
    を形成してなるものであることを特徴とする請求項2記
    載の車両のステアリング支持装置。
  6. 【請求項6】 ステアリングは、エアバック装置を装着
    してなるものであることを特徴とする請求項1又は2記
    載の車両のステアリング支持装置。
JP13053392A 1992-05-22 1992-05-22 車両のステアリング支持装置 Pending JPH05319278A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13053392A JPH05319278A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 車両のステアリング支持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13053392A JPH05319278A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 車両のステアリング支持装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05319278A true JPH05319278A (ja) 1993-12-03

Family

ID=15036574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13053392A Pending JPH05319278A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 車両のステアリング支持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05319278A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100428121B1 (ko) * 2001-06-27 2004-04-28 현대자동차주식회사 자동차의 충격흡수구조
CN105882723A (zh) * 2016-04-19 2016-08-24 重庆长安汽车股份有限公司 乘用车转向支撑侧围安装支架总成的安装结构
US9834254B2 (en) 2015-07-20 2017-12-05 Ford Global Technologies, Llc Motor vehicle instrument panel with sliding cover over crush space

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100428121B1 (ko) * 2001-06-27 2004-04-28 현대자동차주식회사 자동차의 충격흡수구조
US9834254B2 (en) 2015-07-20 2017-12-05 Ford Global Technologies, Llc Motor vehicle instrument panel with sliding cover over crush space
CN105882723A (zh) * 2016-04-19 2016-08-24 重庆长安汽车股份有限公司 乘用车转向支撑侧围安装支架总成的安装结构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002002549A (ja) 車両の前部構造
CN110920752B (zh) 悬架副车架结构
US8991907B1 (en) Front vehicle body reinforcing structure
JP2000108813A (ja) 車両前部構造
JPS6116131A (ja) 自動車の後部領域の燃料タンク装置
US4723792A (en) Knee protector assembly in a vehicle
JPH05319278A (ja) 車両のステアリング支持装置
JP2549519Y2 (ja) 自動車の車体構造
JPH0725360A (ja) 自動車の前部構造
JP2001130450A (ja) 自動車の車体前部構造
JPH0585226A (ja) 自動車のインストルメントパネル構造
JPH09221067A (ja) 車両のカウル構造
JPH09323602A (ja) 自動車の後方側面衝撃吸収装置
KR20060109632A (ko) 자동차의 카울사이드패널 보강구조
CN217778768U (zh) 一种汽车前端模块
JPS6020534Y2 (ja) 自動車の車体前部構造
JP2004268825A (ja) 車両の前部車体構造
JP3262985B2 (ja) ステアリングコラムの支持構造
JPH11255050A (ja) アンダーランプロテクタ構造
JP2002249008A (ja) バンパ取付構造
JPH0113009Y2 (ja)
JPH0634207Y2 (ja) 車体のダッシュフロア構造
KR100218180B1 (ko) 지지바에 의한 스티어링 휠의 차체 결합구조
KR100192217B1 (ko) 자동차의 프레임 구조
JPH10264830A (ja) ステアリングコラムの支持構造