JPH05318468A - 成形品用ゲルコートシートとその製造法及び該成形品用ゲルコートシートを用いたゲルコート層付成形品の製造法 - Google Patents
成形品用ゲルコートシートとその製造法及び該成形品用ゲルコートシートを用いたゲルコート層付成形品の製造法Info
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- JPH05318468A JPH05318468A JP13071292A JP13071292A JPH05318468A JP H05318468 A JPH05318468 A JP H05318468A JP 13071292 A JP13071292 A JP 13071292A JP 13071292 A JP13071292 A JP 13071292A JP H05318468 A JPH05318468 A JP H05318468A
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 浴室の床材、壁材に使用するゲルコート層付
成形品を得るため、成形型上での作業時間を短縮し、生
産性を高める中間部材や製造法を提供する。 【構成】 あらかじめ硬化剤及び連鎖移動剤を添加した
透明、半透明又は有色不透明の未硬化のゲルコート樹脂
２をベースフィルム１に塗布し、硬化処理してゲルコー
ト樹脂２を半硬化状態とし、次いでベースフィルム１を
剥がす成形品用ゲルコートシート３の製造法、並びに該
成形品用ゲルコートシート３を成形型上で成形材料と重
ねて、加圧・加熱成形するゲルコート層付成形品の製造
法。
成形品を得るため、成形型上での作業時間を短縮し、生
産性を高める中間部材や製造法を提供する。 【構成】 あらかじめ硬化剤及び連鎖移動剤を添加した
透明、半透明又は有色不透明の未硬化のゲルコート樹脂
２をベースフィルム１に塗布し、硬化処理してゲルコー
ト樹脂２を半硬化状態とし、次いでベースフィルム１を
剥がす成形品用ゲルコートシート３の製造法、並びに該
成形品用ゲルコートシート３を成形型上で成形材料と重
ねて、加圧・加熱成形するゲルコート層付成形品の製造
法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、浴室の床材や壁材に使
用するゲルコート層付成形品の製造法及びそれに用いる
成形品用ゲルコートシートとその製造法に関するもので
ある。
用するゲルコート層付成形品の製造法及びそれに用いる
成形品用ゲルコートシートとその製造法に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】ＦＲＰ成形品をゲルコート樹脂等により
加飾する方法としては、次のようなものが知られてい
る。 Ａ 型にマスキングを施し、ゲルコート樹脂を吹き付
け、更にマスキングを除去し、成形材料を型上に載置
し、一体成形する方法。 Ｂ 特開平２−２７９３１３号に示されるように、表面
用シート、あらかじめ粒状物を混合した未硬化の樹脂、
ポリエステル製の不織布を重ね合わせた模様シートを型
上に載置し、更に成形材料を重ねて成形型により硬化さ
せ、次いで硬化した成形品から前記表面用シートを剥離
して模様付成形品を製造する方法。
加飾する方法としては、次のようなものが知られてい
る。 Ａ 型にマスキングを施し、ゲルコート樹脂を吹き付
け、更にマスキングを除去し、成形材料を型上に載置
し、一体成形する方法。 Ｂ 特開平２−２７９３１３号に示されるように、表面
用シート、あらかじめ粒状物を混合した未硬化の樹脂、
ポリエステル製の不織布を重ね合わせた模様シートを型
上に載置し、更に成形材料を重ねて成形型により硬化さ
せ、次いで硬化した成形品から前記表面用シートを剥離
して模様付成形品を製造する方法。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記Ａの方法は、成形
型上に直接ゲルコート樹脂を塗布するため、型の占有時
間が長くなることによる生産性の悪化、マスキング作業
による作業時間の増加、更には、加熱型の場合、高温の
型近傍での長時間作業による環境の悪化が伴い、成形品
の価格が高くなるなど好適な製造法ではなかった。次
に、Ｂの特開平２−２７９３１３号に示される方法は、
プレス成形時に模様シート内の未硬化の樹脂が流出し、
模様、見切り線がはっきりしない等の成形品不良を起こ
す場合が合った。そこで、模様シート内の樹脂を硬化さ
せた後、プレス成形を試みたが、模様シート内の樹脂の
硬化の程度により、模様層の流出又はクラツクの発生が
認められ、安定した成形品を得るのが困難であった。こ
の方法によると、模様シート内の樹脂の硬化状態の管理
が難しく、保存期間が短い問題があり、また、表面用シ
ートをプレス成形後、成形品から剥離するため、見切り
部分に段差ができる問題があった。
型上に直接ゲルコート樹脂を塗布するため、型の占有時
間が長くなることによる生産性の悪化、マスキング作業
による作業時間の増加、更には、加熱型の場合、高温の
型近傍での長時間作業による環境の悪化が伴い、成形品
の価格が高くなるなど好適な製造法ではなかった。次
に、Ｂの特開平２−２７９３１３号に示される方法は、
プレス成形時に模様シート内の未硬化の樹脂が流出し、
模様、見切り線がはっきりしない等の成形品不良を起こ
す場合が合った。そこで、模様シート内の樹脂を硬化さ
せた後、プレス成形を試みたが、模様シート内の樹脂の
硬化の程度により、模様層の流出又はクラツクの発生が
認められ、安定した成形品を得るのが困難であった。こ
の方法によると、模様シート内の樹脂の硬化状態の管理
が難しく、保存期間が短い問題があり、また、表面用シ
ートをプレス成形後、成形品から剥離するため、見切り
部分に段差ができる問題があった。
【０００４】本発明は、上記従来法の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、成形における型の占有時間が短く、し
かも加飾部との見切り線がマスキング作業を伴わず、容
易に作業ができ、また、ゲルコートシートはべとつきが
なく、柔軟性があり取扱いが容易で、プレス成形時に流
出したり、クラック等の成形不良が発生することがな
く、凹凸形状の表面模様や目地を有する型形状にも追従
可能であり、更に一定期間保存ができ、効率的に成形品
を製造できる方法及びそのための中間部材を提供するこ
とを目的とする。
れたものであり、成形における型の占有時間が短く、し
かも加飾部との見切り線がマスキング作業を伴わず、容
易に作業ができ、また、ゲルコートシートはべとつきが
なく、柔軟性があり取扱いが容易で、プレス成形時に流
出したり、クラック等の成形不良が発生することがな
く、凹凸形状の表面模様や目地を有する型形状にも追従
可能であり、更に一定期間保存ができ、効率的に成形品
を製造できる方法及びそのための中間部材を提供するこ
とを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、半硬化状態の
ゲルコート樹脂からなる成形品用ゲルコートシート、あ
らかじめ硬化剤及び連鎖移動剤を添加した透明、半透明
又は有色不透明の未硬化のゲルコート樹脂をベースフィ
ルムに塗布し、硬化処理してゲルコート樹脂を半硬化状
態とし、次いでベースフィルムを剥がす成形品用ゲルコ
ートシートの製造法並びに該成形品用ゲルコートシート
を所望の形状に切断し、成形型上に成形材料と重ねて載
置し、加圧・加熱成形するゲルコート層付成形品の製造
法に関する。
ゲルコート樹脂からなる成形品用ゲルコートシート、あ
らかじめ硬化剤及び連鎖移動剤を添加した透明、半透明
又は有色不透明の未硬化のゲルコート樹脂をベースフィ
ルムに塗布し、硬化処理してゲルコート樹脂を半硬化状
態とし、次いでベースフィルムを剥がす成形品用ゲルコ
ートシートの製造法並びに該成形品用ゲルコートシート
を所望の形状に切断し、成形型上に成形材料と重ねて載
置し、加圧・加熱成形するゲルコート層付成形品の製造
法に関する。
【０００６】本発明において、ベースフィルムとして
は、耐熱性、剥離性を有し、かつゲルコート樹脂に不溶
であれば特に制限はないが、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ナイロン、ポリエステル樹脂、フッ素樹
脂等のプラスチックフィルム、アルミニウム箔等の金属
箔を単体又は他のフィルムと貼り合わせたもの、紙やプ
ラスチックフィルムの表面に離型性のある樹脂を塗布し
たもの等が使用される。ゲルコート樹脂は、透明、半透
明、又は有色不透明であればよく、特に制限はないが、
一般に透明性又は不透明性を有する不飽和ポリエステル
樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性
樹脂が用いられる。
は、耐熱性、剥離性を有し、かつゲルコート樹脂に不溶
であれば特に制限はないが、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ナイロン、ポリエステル樹脂、フッ素樹
脂等のプラスチックフィルム、アルミニウム箔等の金属
箔を単体又は他のフィルムと貼り合わせたもの、紙やプ
ラスチックフィルムの表面に離型性のある樹脂を塗布し
たもの等が使用される。ゲルコート樹脂は、透明、半透
明、又は有色不透明であればよく、特に制限はないが、
一般に透明性又は不透明性を有する不飽和ポリエステル
樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性
樹脂が用いられる。
【０００７】ゲルコート樹脂を半硬化状態とするには、
硬化剤と連鎖移動剤を添加し、それらの種類、組合せ、
添加量、硬化条件の適当な選択によって重合を抑制し、
任意の硬化度（重合転化率）で重合を停止させる。任意
の硬化度とは、半硬化状態のゲルコートシートがその形
状を保持し、表面がべとつかず、プレス成形時に流出又
はクラツク破壊等を起こさない程度の強度と柔軟性を有
し、成形における完全硬化時に成形材料との接着を可能
とするだけの反応基（架橋点）を残している状態を云
い、硬化度は７５〜８５％の範囲が好ましい。連鎖移動
剤は、ゲルコート樹脂の重合を抑制するものであり、好
ましくは４‐メチル‐２，４ジフェニルペンテン‐１
（α‐メチルスチレンダイマー）を用いる。これは硬化
剤の分解反応に関与せずに発熱温度を低下させ、重合反
応を抑制する。
硬化剤と連鎖移動剤を添加し、それらの種類、組合せ、
添加量、硬化条件の適当な選択によって重合を抑制し、
任意の硬化度（重合転化率）で重合を停止させる。任意
の硬化度とは、半硬化状態のゲルコートシートがその形
状を保持し、表面がべとつかず、プレス成形時に流出又
はクラツク破壊等を起こさない程度の強度と柔軟性を有
し、成形における完全硬化時に成形材料との接着を可能
とするだけの反応基（架橋点）を残している状態を云
い、硬化度は７５〜８５％の範囲が好ましい。連鎖移動
剤は、ゲルコート樹脂の重合を抑制するものであり、好
ましくは４‐メチル‐２，４ジフェニルペンテン‐１
（α‐メチルスチレンダイマー）を用いる。これは硬化
剤の分解反応に関与せずに発熱温度を低下させ、重合反
応を抑制する。
【０００８】ベースフィルムへのゲルコート樹脂の塗布
方法は、スプレーガンによる吹き付け、刷毛塗り、ロー
ルコータ、カーテンコータ、注型等特に制限はない。ゲ
ルコート樹脂を半硬化状態にするための硬化処理の方法
も特に制限はないが、通常は乾燥炉に入れて６０℃に加
熱する等の方法による。半硬化状態になったゲルコート
樹脂はベースフィルムから剥がしてゲルコートシートと
される。
方法は、スプレーガンによる吹き付け、刷毛塗り、ロー
ルコータ、カーテンコータ、注型等特に制限はない。ゲ
ルコート樹脂を半硬化状態にするための硬化処理の方法
も特に制限はないが、通常は乾燥炉に入れて６０℃に加
熱する等の方法による。半硬化状態になったゲルコート
樹脂はベースフィルムから剥がしてゲルコートシートと
される。
【０００９】このようにして得られたゲルコートシート
は、柔軟性があり、べとつかず、取扱いが容易な上、ゲ
ルコート層付成形品を得るために成形材料とプレスによ
る加圧・加熱成形をする際に成形材料の流動によつて流
出やクラツク破壊を生ずることなく、成形型の凹凸形
状、目地部分に追従可能であり、はっきりした見切り線
が得られる。このようにゲルコートシートは、成形とは
別の工程で製造され、一定期間保存可能である。これに
より効率的なゲルコート層付成形品の生産が行える。
は、柔軟性があり、べとつかず、取扱いが容易な上、ゲ
ルコート層付成形品を得るために成形材料とプレスによ
る加圧・加熱成形をする際に成形材料の流動によつて流
出やクラツク破壊を生ずることなく、成形型の凹凸形
状、目地部分に追従可能であり、はっきりした見切り線
が得られる。このようにゲルコートシートは、成形とは
別の工程で製造され、一定期間保存可能である。これに
より効率的なゲルコート層付成形品の生産が行える。
【００１０】最後に、ゲルコートシートを所望の形状に
切断し、離型剤を塗布した成形型上の所定の位置にＳＭ
Ｃ、ＢＭＣ等の成形材料と重ねて載置し、加圧・加熱成
形して、成形材料の硬化に伴うゲルコートシートの完全
硬化により、ゲルコートシート中の残りの架橋点が成形
材料と結び付いてゲルコートシートが成形材料に接着一
体化し、ゲルコート層付成形品とされる。
切断し、離型剤を塗布した成形型上の所定の位置にＳＭ
Ｃ、ＢＭＣ等の成形材料と重ねて載置し、加圧・加熱成
形して、成形材料の硬化に伴うゲルコートシートの完全
硬化により、ゲルコートシート中の残りの架橋点が成形
材料と結び付いてゲルコートシートが成形材料に接着一
体化し、ゲルコート層付成形品とされる。
【００１１】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。 実施例１ 図１(ａ)に示すように、透明な未硬化のイソフタル酸系
不飽和ポリエステル樹脂（日立化成工業株式会社製、ポ
リセット３７１５Ｔ）１００重量部に、あらかじめ硬化
剤としてパーロイルＴＣＰ（日本油脂株式会社製商品
名）を１重量部及び連鎖移動剤として４‐メチル‐２，
４ジフェニルペンテン‐１（α‐メチルスチレンダイマ
ー）（日本油脂株式会社製、ノフマーＭＳＤ）を０．５
重量部添加したゲルコート樹脂２を、厚さ５０μｍのポ
リエステルフィルムからなるベースフィルム１の表面に
スプレーガン８で吹き付けて塗布した。
不飽和ポリエステル樹脂（日立化成工業株式会社製、ポ
リセット３７１５Ｔ）１００重量部に、あらかじめ硬化
剤としてパーロイルＴＣＰ（日本油脂株式会社製商品
名）を１重量部及び連鎖移動剤として４‐メチル‐２，
４ジフェニルペンテン‐１（α‐メチルスチレンダイマ
ー）（日本油脂株式会社製、ノフマーＭＳＤ）を０．５
重量部添加したゲルコート樹脂２を、厚さ５０μｍのポ
リエステルフィルムからなるベースフィルム１の表面に
スプレーガン８で吹き付けて塗布した。
【００１２】次に、この樹脂を塗布したベースフィルム
１を、６０℃に保持した乾燥炉内に６０分間通して樹脂
の重合を進めた。重合は、先に添加した連鎖移動剤の作
用により硬化度７５％で停止し、半硬化状態で第一段目
の硬化が終了した。この後、図１(ｂ)に示すようにベー
スフィルム１を剥がして、半硬化状態のゲルコートシー
ト３を得た。このゲルコートシートは、表面にべとつき
がなく柔軟性があるため、シート形状を保持し、取扱い
も容易であつた。
１を、６０℃に保持した乾燥炉内に６０分間通して樹脂
の重合を進めた。重合は、先に添加した連鎖移動剤の作
用により硬化度７５％で停止し、半硬化状態で第一段目
の硬化が終了した。この後、図１(ｂ)に示すようにベー
スフィルム１を剥がして、半硬化状態のゲルコートシー
ト３を得た。このゲルコートシートは、表面にべとつき
がなく柔軟性があるため、シート形状を保持し、取扱い
も容易であつた。
【００１３】このゲルコートシート３を200×300mmに切
断した後、図２に示すように成形用下型４の上に載置
し、続いて成形材料５としてＳＭＣをゲルコートシート
３の上に重ね、成形用上型６を締めて加圧（１００kg／
cm2）、加熱（下型４；１５０℃、上型６；１４５℃）
して成形した。半硬化状態のゲルコートシート３は、成
形型内でＳＭＣが流動し硬化するのに伴い完全硬化して
ＳＭＣと一体化し、第二段目の硬化が終了した。成形品
を型から取り出し、図３に示すゲルコート層付成形品７
を得た。
断した後、図２に示すように成形用下型４の上に載置
し、続いて成形材料５としてＳＭＣをゲルコートシート
３の上に重ね、成形用上型６を締めて加圧（１００kg／
cm2）、加熱（下型４；１５０℃、上型６；１４５℃）
して成形した。半硬化状態のゲルコートシート３は、成
形型内でＳＭＣが流動し硬化するのに伴い完全硬化して
ＳＭＣと一体化し、第二段目の硬化が終了した。成形品
を型から取り出し、図３に示すゲルコート層付成形品７
を得た。
【００１４】
【発明の効果】本発明の成形品用ゲルコートシートは、
一定期間半硬化状態のままで保存できるため、一時に連
続してゲルコートシートを製造でき、何種類かのゲルコ
ートシートを常時備えることにより、ゲルコート層付成
形品の製造が効率的に行える。成形品用ゲルコートシー
トの製造においては、連鎖移動剤の作用により硬化度を
容易に調整できるので、表面がべとつかず取扱いが容易
で、ゲルコート層付成形品の製造におけるプレス成形に
も耐えられる柔軟性及び強度を有し、成形材料と一体化
できる。ゲルコート層付成形品の製造においては、該成
形品用ゲルコートシートの使用により、成形型上でのゲ
ルコート塗布作業に比べ、マスキング等の見切りを設け
る作業もなく、型の占有時間が短く、高い生産性が可能
となる。また加熱型の場合、高温な型近傍での長時間に
及ぶ作業が軽減でき、作業環境の向上が図れる。
一定期間半硬化状態のままで保存できるため、一時に連
続してゲルコートシートを製造でき、何種類かのゲルコ
ートシートを常時備えることにより、ゲルコート層付成
形品の製造が効率的に行える。成形品用ゲルコートシー
トの製造においては、連鎖移動剤の作用により硬化度を
容易に調整できるので、表面がべとつかず取扱いが容易
で、ゲルコート層付成形品の製造におけるプレス成形に
も耐えられる柔軟性及び強度を有し、成形材料と一体化
できる。ゲルコート層付成形品の製造においては、該成
形品用ゲルコートシートの使用により、成形型上でのゲ
ルコート塗布作業に比べ、マスキング等の見切りを設け
る作業もなく、型の占有時間が短く、高い生産性が可能
となる。また加熱型の場合、高温な型近傍での長時間に
及ぶ作業が軽減でき、作業環境の向上が図れる。
【図１】本発明の実施例における成形品用ゲルコートシ
ートの製造法を示す図で、(ａ)ゲルコート樹脂の塗布及
び(ｂ)はゲルコートシートの剥離を示す。
ートの製造法を示す図で、(ａ)ゲルコート樹脂の塗布及
び(ｂ)はゲルコートシートの剥離を示す。
【図２】本発明の実施例におけるゲルコート層付成形品
の製造法を示す図である。
の製造法を示す図である。
【図３】本発明の実施例で製造されたゲルコート層付成
形品を示す断面図である。
形品を示す断面図である。
１…ベースフィルム、２…ゲルコート樹脂、３…ゲルコ
ートシート、４…成形用下型、５…成形材料、６…成形
用上型、７…ゲルコート層付成形品、８…スプレーガン
ートシート、４…成形用下型、５…成形材料、６…成形
用上型、７…ゲルコート層付成形品、８…スプレーガン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成５年５月１７日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００７
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００７】ゲルコート樹脂を半硬化状態とするには、
硬化剤と連鎖移動剤を添加し、それらの種類、組合せ、
添加量、硬化条件の適当な選択によって重合を抑制し、
任意の硬化度（重合添加率）で重合を停止させる。任意
の硬化度とは、半硬化状態のゲルコートシートがその形
状を保持し、表面がべとつかず、プレス成形時に流出又
はクラック破損等を起さない程度の強度と柔軟性とを有
し、成形における完全硬化時に成形材料との接着を可能
とするだけの反応基（架橋点）を残している状態を云
い、硬化度は６０〜９０％の範囲が好ましい。連鎖移動
剤は、ゲルコート樹脂の重合を抑制するものであり、好
ましくは４−メチル−２，４ジフェニルペンテン−１
（α−メチルスチレンダイマー）を用いる。これは硬化
剤の分解反応に関与せずに発熱温度を低下させ、重合反
応を抑制する。
硬化剤と連鎖移動剤を添加し、それらの種類、組合せ、
添加量、硬化条件の適当な選択によって重合を抑制し、
任意の硬化度（重合添加率）で重合を停止させる。任意
の硬化度とは、半硬化状態のゲルコートシートがその形
状を保持し、表面がべとつかず、プレス成形時に流出又
はクラック破損等を起さない程度の強度と柔軟性とを有
し、成形における完全硬化時に成形材料との接着を可能
とするだけの反応基（架橋点）を残している状態を云
い、硬化度は６０〜９０％の範囲が好ましい。連鎖移動
剤は、ゲルコート樹脂の重合を抑制するものであり、好
ましくは４−メチル−２，４ジフェニルペンテン−１
（α−メチルスチレンダイマー）を用いる。これは硬化
剤の分解反応に関与せずに発熱温度を低下させ、重合反
応を抑制する。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００８
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００８】ベースフィルムへのゲルコート樹脂の塗布
方法は、スプレーガンによる吹き付け、刷毛塗り、ロー
ルコータ、カーテンコータ、注型等特に制限はない。ゲ
ルコート樹脂を半硬化状態にするための硬化処理の方法
も特に制限はないが、通常は乾燥爐に入れて５０〜８０
℃に加熱する等の方法による。半硬化状態になったゲル
コート樹脂はベースフィルムから剥がしてゲルコートシ
ートとされる。
方法は、スプレーガンによる吹き付け、刷毛塗り、ロー
ルコータ、カーテンコータ、注型等特に制限はない。ゲ
ルコート樹脂を半硬化状態にするための硬化処理の方法
も特に制限はないが、通常は乾燥爐に入れて５０〜８０
℃に加熱する等の方法による。半硬化状態になったゲル
コート樹脂はベースフィルムから剥がしてゲルコートシ
ートとされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｌ 7:00 4Ｆ 9:00 4Ｆ 31:10 4Ｆ (72)発明者 堀井 正雄 富山県富山市一本木1010番地 日立化成ユ ニット株式会社内 (72)発明者 泉 弘文 茨城県日立市東町四丁目13番１号 日立化 成工業株式会社山崎工場内
Claims (3)
- 【請求項１】 半硬化状態のゲルコート樹脂からなる成
形品用ゲルコートシート。 - 【請求項２】 あらかじめ硬化剤及び連鎖移動剤を添加
した透明、半透明又は有色不透明の未硬化のゲルコート
樹脂をベースフィルムに塗布し、硬化処理してゲルコー
ト樹脂を半硬化状態とし、次いでベースフィルムを剥が
すことを特徴とする請求項１記載の成形品用ゲルコート
シートの製造法。 - 【請求項３】 請求項１記載の成形品用ゲルコートシー
トを所望の形状に切断し、成形型上に成形材料と重ねて
載置し、加圧・加熱成形することを特徴とするゲルコー
ト層付成形品の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13071292A JPH05318468A (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 成形品用ゲルコートシートとその製造法及び該成形品用ゲルコートシートを用いたゲルコート層付成形品の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13071292A JPH05318468A (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 成形品用ゲルコートシートとその製造法及び該成形品用ゲルコートシートを用いたゲルコート層付成形品の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05318468A true JPH05318468A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15040823
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13071292A Pending JPH05318468A (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 成形品用ゲルコートシートとその製造法及び該成形品用ゲルコートシートを用いたゲルコート層付成形品の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05318468A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103639104A (zh) * | 2013-11-11 | 2014-03-19 | 浙江嘉业地板有限公司 | 一种重蚁木地板的制备方法 |
| JP2014093367A (ja) * | 2012-11-01 | 2014-05-19 | Toyota Motor East Japan Inc | 薄膜太陽電池の製造方法 |
| CN113071091A (zh) * | 2021-03-30 | 2021-07-06 | 中机精密成形产业技术研究院（安徽）股份有限公司 | 一种复合材料模内涂层工艺 |
| JP2022177086A (ja) * | 2019-09-11 | 2022-11-30 | 株式会社イノアックコーポレーション | 厚さ１ｍｍ以下の樹脂成形体 |
-
1992
- 1992-05-22 JP JP13071292A patent/JPH05318468A/ja active Pending
Cited By (5)
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