JPH0531825U - ワイヤカツト放電加工装置 - Google Patents

ワイヤカツト放電加工装置

Info

Publication number
JPH0531825U
JPH0531825U JP5195792U JP5195792U JPH0531825U JP H0531825 U JPH0531825 U JP H0531825U JP 5195792 U JP5195792 U JP 5195792U JP 5195792 U JP5195792 U JP 5195792U JP H0531825 U JPH0531825 U JP H0531825U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide block
wire electrode
wire
shaped groove
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5195792U
Other languages
English (en)
Inventor
治樹 小原
利之 浅生
博 木下
保 石橋
Original Assignee
フアナツク株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by フアナツク株式会社 filed Critical フアナツク株式会社
Priority to JP5195792U priority Critical patent/JPH0531825U/ja
Publication of JPH0531825U publication Critical patent/JPH0531825U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ワイヤ電極の破断を起こすことなくワークの
テーパ加工を容易に遂行し、かつワイヤ電極の自動結線
を容易にする。 【構成】 ワイヤ電極ガイド用の湾曲したV形溝123
を有する上ガイドブロック121を半径方向に移動可能
に支持する上部回転ユニット118と、下ガイドブロッ
ク146を支持する下部回転ユニット136とを設け
る。ワイヤ電極の傾角を調整するため、上ガイドブロッ
ク121を上部回転ユニット118に対し半径方向に移
動させる半径方向移動装置180を備えた、上ガイドブ
ロック移動手段158を設ける。上、下ガイドブロック
121、146のV形溝をワイヤ電極の傾斜方向におい
て互いに反対向きにするように上、下部回転ユニット1
18、136を同期回転させる一対のサーボモータ16
5、166を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はワイヤカット放電加工装置に関し、更に詳しくは、ワークのテーパ加 工が可能なワイヤカット放電加工装置におけるワイヤ電極ガイド機構の改良に関 する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ワイヤカット放電加工装置はワークを保持するワークテーブルと、ワ ークテーブルの上方でワイヤ電極をガイドする上ガイドユニットと、ワークテー ブルの下方でワイヤ電極をガイドする下ガイドユニットとを備えている。ワイヤ 電極の位置ずれを防止するために、従来の上ガイドユニット及び下ガイドユニッ トにはそれぞれリング状の宝石ガイドが設けられている。宝石ガイドには括れた ガイド穴が形成されており、宝石ガイドのガイド穴の括れ部分はワイヤ電極を通 し得るだけの最小径に精密加工されている。ワイヤ電極は上下の宝石ガイドのガ イド穴に通されてガイド穴の括れ部分により位置決めされる。
【0003】 このような宝石ガイドを用いたワイヤカット放電加工装置でワークのテーパ加 工を行なう場合、上下の宝石ガイド間でワイヤ電極を斜めに張設する必要がある 。しかしながら、ワイヤ電極を上下の宝石ガイド間で斜めに張設した場合、ワイ ヤ電極は宝石ガイドの括れ部分で急激に折れ曲がるため、ワイヤ電極が破断し易 くなる。また、ワイヤ電極の先端すなわち自由端を上下の宝石ガイドの微小なガ イド穴に確実に通すことが困難であるため、ワイヤ電極の自動結線が困難となっ ている。
【0004】 それ故、ワークのテーパ加工を支障なく行なうことができるとともに、ワイヤ 電極の自動結線を確実に行なうことができるワイヤカット放電加工装置が要望さ れている。 依って、本考案の目的は、このような要望に対応した得るワイヤカット放電加 工装置を提供することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】
本考案によれば、ワークを保持するためのワークテーブルの上方及び下方にそ れぞれ上ガイドブロック及び下ガイドブロックを備え、前記上ガイドブロック及 び下ガイドブロックはそれぞれ外側面にワイヤ電極をガイドするための湾曲した V形状溝を有しており、更に、上部支持ブロックに水平回転可能に設けられると 共にその回転中心に対して上記上ガイドブロックを半径方向に移動可能に支持す る上部回転ユニットと、下部支持ブロックに水平回転可能に設けられ、上記下ガ イドブロックを支持する下部回転ユニットと、上記上部回転ユニットに設けられ 、上記上ガイドブロックと前記下ガイドブロックとの間で張設されるワイヤ電極 の傾斜角度を調整できるように該上ガイドブロックを該上部回転ユニットに対し 半径方向に移動させる半径方向移動装置を備えて成る上ガイドブロック移動手段 と、上記上ガイドブロックのV形状溝と前記下ガイドブロックのV形状溝とがワ イヤ電極の傾斜方向において互いに反対方向を向くように上記上部回転ユニット 及び上記下部回転ユニットを同期回転させる一対のサーボモータとを具備し、該 サーボモータは夫々、上記上部支持ブロック及び上記下支持ブロックに取付けら れた構成を有するワイヤカット放電加工装置が提供される。
【0006】
【作用】
本考案による上記構成のワイヤカット放電加工装置によれば、ワークのテーパ 加工時にはワイヤ電極は下ガイドブロック及び下ガイドブロックの外側面に設け られた湾曲したV形状溝にガイドされ、上ガイドブロックのV形状溝と下ガイド ブロックのV形状溝とが常時ワイヤ電極の傾斜方向における反対方向に向けられ るので、上下ガイドブロックのV形状溝によってワイヤ電極を確実にガイドする ことができる。また、ワイヤ電極は湾曲したV形状溝により支持されるのでテー パ加工時においてワイヤ電極の急激な折れ曲がりによる強度低下が防止される。 更に、V形状溝は上ガイドブロック及び下ガイドブロックの外側面に設けられて いるので、ワイヤ電極の自動結線時には、上ガイドブロック及び下ガイドブロッ クの外側面に面した開放空間内にワイヤ電極の自由端を通すことにより自動結線 を容易に且つ確実に行なうことができる。加えて、上部回転ユニットに設けられ た単一の半径方向移動装置を作動させることでワイヤ電極の傾斜角度を微細に調 節し、テーパ角度の調節を行うことができる。
【0007】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。 図1ないし図8は本考案の基礎となるワイヤカット放電加工装置の構成を示す ものである。先ず、図1及び図2を参照すると、ワイヤカット放電加工装置はワ ークPを支持するためのワークテーブル11を備えている。ワークテーブル11 の上方には上部支持ブロック12が設けられており、上部支持ブロック11の上 方には一対のワイヤ送りローラ14,15が設けられている。ローラ14,15 はモータ16により正逆回転駆動可能となっている。ワイヤカット放電加工時に はリール17から繰り出されたワイヤ電極Wがローラ14,15によって下方に 連続的に送り出される。また、放電領域でワイヤ電極Wが断線した場合にはロー ラ14,15によってワイヤ電極Wの破断端がワークPの上方に所定量だけ引き 上げられる。
【0008】 上部支持ブロック12の下部には上部回転ユニット18がベアリング19によ って水平回転可能に支持されている。上部回転ユニット18は内部に上下に開口 するワイヤ通路20を有している。ワイヤ通路20はワイヤ電極Wの直径に比し てかなり大きな通路断面を有している。上部回転ユニット18内には上ガイドブ ロック21が固定されて設けられている。上ガイドブロック21はワイヤ通路2 0内に位置する外側面22を有しており、外側面22にはローラ14,15によ って下方に送り出されるワイヤ電極WをガイドするためのV形状溝23が設けら れている。V形状溝23はここでは上ガイドブロック21の上端から下方に向か って直線的に延びる上直線部分と、該上直線部分の下端から下方に向かって突状 に湾曲して延びる下湾曲部とからなっている。V形状溝23の上直線部分は上部 回転ユニット18の回転中心線に沿って延びている。
【0009】 上部支持ブロック12には上部回転ユニット18のワイヤ通路20と連通する ワイヤ通路24が設けられている。ワイヤ通路20はワイヤ電極Wの直径に比し てかなり大きな通路断面を有している。上部支持ブロック12にはワイヤ通路2 4内でワイヤ電極Wを切断するための切断装置25が設けられている。切断装置 25のカッタ刃25aはシリンダ装置、ソレノイド等のような作動装置25bに より受け台26に対して接離駆動される。
【0010】 切断装置25の下部にはワイヤ電極Wの下端すなわち自由端を検知するための ディテクタ27が設けられている。ディテクタ27の接触子27aはシリンダ装 置、ソレノイド等のような作動装置27bによって受け台26に対し接離駆動さ れる。ディテクタ27の下部にはワイヤ電極Wに接触して給電を行なう給電接触 子28が設けられている。給電接触子28を通じてワイヤ電極Wに交流電圧が印 加されると、アースされたワークPとワイヤ電極Wとの間で安定放電が発生し、 この放電によりワークPが切削加工される。
【0011】 上部回転ユニット18にはワイヤ通路20内に冷却液を供給するための冷却液 通路29が設けられており、冷却液通路29は上部支持ブロック12に接続され た冷却液供給管30に接続されている。放電加工時に冷却液は上部回転ユニット 18のワイヤ通路20内を通ってワークPの上面に向けて噴射される。 図2、図3及び図4に示すように、上部回転ユニット18内にはワイヤ電極W を上ガイドブロック21のV形状溝23に対し押し付けるための上部押えガイド 31が設けられている。上部押えガイド31は作動装置32により上ガイドブロ ック21の外側面に対し接離駆動される。作動装置32は上部押えガイド31を 上ガイドブロック21の外側面に押し付けるためのばね33と同ばね33に抗し て上部押えガイド31を上ガイドブロック21から離間させるソレノイド34と から成っている。作動装置32はソレノイドのみ或いはシリンダ装置により構成 してもよい。放電加工時にワイヤ電極WはV形状溝23の壁面と上部押えガイド 31の壁面とによって3点支持されるので、特に垂直加工の場合にワイヤ電極W の位置ずれを確実に防止することができる。
【0012】 図1、図5及び図6に示すように、ワークテーブル11の下方には下部支持ブ ロック35が設けられており、下部支持ブロック35の上部には下部回転ユニッ ト36がベアリング37によって水平回転可能に支持されている。下部支持ブロ ック35内には上方に開口するワイヤ通路38が設けられている。ワイヤ通路3 8内にはワイヤ電極Wを下部回転ユニット36の回転中心線の延長線に沿ってガ イドするための一対のガイドブロック39,40が設けられている。一方のガイ ドブロック39は下部支持ブロック35に固定されており、他方のガイドブロッ ク40は、図7に示すように、ばね42とソレノイド43とからなる作動装置4 1によって固定ガイドブロック39に対し接離駆動されるようになっている。ガ イドブロック39,40の下方にはワイヤ電極Wを回収するためのワイヤ回収装 置44が設けられている。
【0013】 図5及び図6に示すように、下部回転ユニット36は上下方向に開口するワイ ヤ通路45を有している。ワイヤ通路45はワイヤ電極Wの直径に比してかなり 大きい通路断面を有している。下部回転ユニット36内には下ガイドブロック4 6が固定されて設けられている。下ガイドブロック46の外側面はワイヤ通路4 5内に位置しており、該外側面にはV形状溝47が設けられている。V形状溝4 7はここでは下ガイドブロック46の下端から上方に向かって直線的に延びる下 直線部分と、該下直線部分の上端から上方に向かって突状に湾曲して延びる上湾 曲部とからなっている。V形状溝47の下直線部分は下部回転ユニット36の回 転中心線に沿って延びている。
【0014】 下部回転ユニット36内にはワイヤ電極Wを下ガイドブロック46のV形状溝 47に対し押し付けるための下部押えガイド48が設けられている。下部押えガ イド48は作動装置49により下ガイドブロック46の外側面に対し接離駆動さ れる。図6から判るように、作動装置49は下部押えガイド48を下ガイドブロ ック46の外側面に押し付けるためのばね50とばね50に抗して下部押えガイ ド48を下ガイドブロック46から離間させるソレノイド51とからなっている 。作動装置49はソレノイドのみ或いはシリンダ装置により構成してもよい。放 電加工時にワイヤ電極Wは下ガイドブロック46のV形状溝47の壁面と下部押 えガイド48の壁面とによって3点支持されるので、特に垂直加工の場合にワイ ヤ電極Wの位置ずれを確実に防止することができる。
【0015】 下部支持ブロック35には下部回転ユニット36のワイヤ通路45内に冷却液 を供給する冷却液通路52が設けられている。放電加工時には冷却液は下部回転 ユニット36のワイヤ通路45を通ってワークPの下面に向けて噴射される。 ここで、再び図2を参照すると、ワイヤカット放電加工装置は自動結線ユニッ ト53を備えている。自動結線ユニット53はローラ14,15の下方で上下方 向に延びるワイヤガイドパイプ54と、該パイプ54を昇降駆動するシリンダ装 置55とを備えている。パイプ54の上部には噴射液例えばワイヤカット放電加 工装置に使用される冷却液の供給管56が通路57を介して接続されている。
【0016】 ワイヤ電極Wの自動結線時にはパイプ54内に供給される噴射液のジェット流 によってワイヤ電極Wが下方の上部支持ブロック12内に送り込まれる。ワイヤ 電極Wの自動結線時にはカッタ刃25a、ディテクタ27の接触子27a及び上 部押えガイド31は図2中左方に退去せしめられる。したがって、ワイヤ電極W の自由端を上ガイドブロック21のV形状溝23に沿って容易に且つ確実に下方 に送り込むことができる。また、同様に自動結線時には下部押えガイド48及び 可動ガイドブロック40が図5中左方に退去せしめられるので、ワイヤ電極Wの 自由端を下ガイドブロック46のV形状溝47に沿って容易に且つ確実に下方に 送り込むことができる。こうしてワイヤ電極Wの自由端はワイヤ回収装置44の 上下ベルト間に挟持されてワイヤ回収装置44内に引き込まれる。
【0017】 図1を参照すると、ワイヤカット放電加工装置は上ガイドブロック21と下ガ イドブロック46との間で張設されるワイヤ電極Wの傾斜角度を調整できるよう に上ガイドブロック21を移動させるための上ガイドブロック移動手段58を備 えている。上ガイドブロック移動手段58は上部支持ブロック12を水平方向( U軸方向)に直線移動させる第1移動装置59と、上部支持ブロック12を水平 方向に且つ該第1移動装置59による移動方向に直交する方向(V軸方向)に移 動させる第2移動装置60とを備えており、第2移動装置60は昇降装置62に よって上下方向(Z軸方向)に移動される第3移動装置61に支持されている。 図2を参照すると、自動結線ユニット53のシリンダ装置55は上部支持ブロッ ク12に設けられたフレーム63に取り付けられている。また、図示はされてい ないが、ローラ14,15はパイプ54を支持するフレーム64に支持されてい る。したがって、ローラ14,15及び自動結線ユニット53は上部支持ブロッ ク12と一緒に移動する。
【0018】 ワイヤカット放電加工装置は更に、上ガイドブロック21のV形状溝23と下 ガイドブロック46のV形状溝49とがワイヤ電極Wの傾斜方向において互いに 反対方向を向くように上部回転ユニット18及び下部回転ユニット36を同期回 転させる回転駆動手段を備えている。回転駆動手段は上部回転ユニット18及び 下部回転ユニット36を同期回転させるための一対のサーボモータ65,66を 備えている。一方のサーボモータ65は上部支持ブロック12に取り付けられて おり、サーボモータ65の出力軸67に固定されたギア68は上部回転ユニット 12に設けられたギア69に噛み合っている。他方のサーボモータ66は下部出 力軸ブロック35に支持されており、サーボモータ66の出力軸70に固定され たホイール71は下部回転ユニット36に設けられたホイール72にベルト73 によって連結されている。サーボモータ65,66にはそれぞれロータリエンコ ーダ74,75が組み込まれている。また、図示はされていないが、下部回転ユ ニット36の回転中心位置を原点とするUV軸座標面上における上部回転ユニッ ト18の回転中心位置の座標位置及び上ガイドブロック21のZ軸上の位置はそ れぞれ位置検出器によって検出される。図示されていないコントローラはこれら 位置検出器及びロータリエンコーダ74,75からの検出信号を入力し、ワイヤ 電極Wの傾斜方向及び傾斜角度が設定値になるように移動装置59〜62に出力 信号を与える。また、上部回転ユニット18の回転中心のUV軸座標位置に応じ て上ガイドブロック21及び下ガイドブロック46のV形状溝23,47がワイ ヤ電極Wの傾斜方向における反対方向を向くように上部及び下部回転ユニット1 2,36が同期回転するようにモータ65,66の駆動回路(図示せず)に出力 信号を与える。したがって、図8(a),(b)に示すように、ワイヤ電極Wはど の方向に傾斜した場合であっても上ガイドブロック21のV形状溝23及び下ガ イドブロック46のV形状溝47に確実に係合する。
【0019】 テーパカットのためにワイヤ電極Wが傾斜される場合、ワイヤ電極Wは上ガイ ドブロック21及び下ガイドブロック46のV形状溝23,47の湾曲部に沿っ て湾曲されるため、ワイヤ電極Wの急激な曲がりが防止される。おな、ワイヤ電 極Wが傾斜している場合、ガイドブロック21,46間におけるワイヤ電極Wの 傾斜方向延長線と上部回転ユニット18の回転中心線との交点が仮想支持点とな るが、この仮想支持点はワイヤ電極Wの傾斜角の変化に応じて上下に変位する。 このため、必要なガイド位置の補正が行われる。
【0020】 さて、図9から図12は、本考案に係るワイヤカット放電加工装置の実施例を 示すものである。 これらの図において、上述のワイヤカット放電加工装置と同様の構成要素には 対応する参照数字に100を加えた参照数字が付されている。 図9及び図11に示すように、本実施例の装置においては、上ガイドブロック 121は上部回転ユニット118の回転中心に対し半径方向に移動可能に支持さ れている。そして、上ガイドブロック移動手段158は上ガイドブロック121 を上部回転ユニット118に対し半径方向に移動させる半径方向移動装置180 を備えている。従って、本実施例では、上部回転ユニット118の回転角及び上 ガイドブロック121の半径方向位置の制御によりワイヤ電極Wの傾斜方向及び 傾斜角を調整することができる。この方法の場合、前述した図1〜図8の装置に 比べて傾斜角の可変範囲は小さくなるが、制御は1軸分省略されて簡単になると 言う特徴を有している。
【0021】 図10に示すように、上部支持ブロック112は作動装置162により上下方 向(Z軸方向)に移動される移動装置161に支持されている。 図9及び図12に示すように、本実施例においては、切断装置125の下方に はディテクタを兼ねた一対の給電用接触子181,182が設けられている。一 方の接触子181は上部支持ブロック112に固定されており、他方の接触子1 82はソレノイド等のような作動装置183によって固定接触子181に対し接 離駆動されるようになっている。可動接触子182には放電加工用の交流電源1 84が接続されている。また、両接触子181,182にはワイヤ電極検出回路 185の端子185a,185bがそれぞれ接続されており、両端子185a, 185b間の絶対値電位差が検出部186により検出され、検出部186の出力 電位VCがコンパレータ187によって基準電位VLと比較される。切断装置1 25によって切断されたワイヤ電極Wの切断端すなわち自由端が接触子181, 182の上方に位置しているときは、接触子181,182間が離間しているの で端子185a,185b間には所定の電位差が生じる。一方ワイヤ電極Wの自 由端が下降して接触子181,182間に達すると接触子181,182がワイ ヤ電極Wを介して導通されるので、端子185a,185b間の電位差は0とな る。したがって、コンパレータ187の出力が切り替わる。
【0022】 図13は本考案の他の実施例を示すものである。同図13において上述の図1 〜図8に図示の装置と同様の構成要素には対応する参照数字に200を加えた参 照数字が付されている。 ここでは、下部回転ユニット236がベアリング237によって下部支持ブロ ック235に回転可能に支持されたベース290と、該ベース290に対しベー ス290の回転半径方向に変位可能に設けられた可動ガイド291とを備えてお り、可動ガイド291は送りねじ292によって移動調整可能となっている。可 動ガイド291の上端開口部245aをワイヤ電極Wの傾斜方向に移動させるこ とにより、ワイヤ通路245から上方に噴射される冷却液をワークの加工箇所に 効率良く導くことができるようになる。このような構成の場合、可動ガイド29 1の上端開口部245aの開口面積を最小限度まで縮小することができるので、 冷却液の流速を高めることができるようになり、冷却効率を一層高めることがで きるようになる。
【0023】 以上図示実施例につき説明したが、本考案は上記実施例の態様のみに限定のみ に限定されるものではなく、本考案の範囲内においてその構成要素に種々の変更 を加えることができる。例えば上部押えガイド及び下部押えガイドは省略しても よい。
【0024】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、ワークのテーパ加工時には ワイヤ電極は下ガイドブロック及び下ガイドブロックの外側面に設けられた湾曲 したV形状溝にガイドされ、上ガイドブロックのV形状溝と下ガイドブロックの V形状溝とが常時ワイヤ電極の傾斜方向における反対方向に向けられるので、上 下ガイドブロックのV形状溝によってワイヤ電極を確実にガイドすることができ る。また、ワイヤ電極を湾曲したV形状溝によりガイドするのでテーパ加工時に おいてワイヤ電極の急激な折れ曲がりによる強度低下を防止できる。更に、V形 状溝は上ガイドブロック及び下ガイドブロックの外側面に設けられているので、 ワイヤ電極の自動結線時には、上ガイドブロック及び下ガイドブロックの外側面 に面した開放空間内にワイヤ電極の自由端を通すことにより自動結線を容易に且 つ確実に行なうことができる。したがって、ワークのテーパ加工及び自動結線を 確実に且つ容易に行なうことができると共にテーパ角度の調節を所望に応じて微 細に調節可能なワイヤカット放電加工装置を提供できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の基礎となるワイヤカット放電加工装置
の要部概略斜視図。
【図2】図1に示す放電加工装置の上ガイドブロック近
辺の部分縦断面側面図。
【図3】上ガイドブロックと上部押えガイドとの関係を
示す底面図。
【図4】上ガイドブロックと上部押えガイドとの関係を
示す斜視図。
【図5】図1に示す放電加工装置の下ガイドブロック近
辺の断面図。
【図6】図5に示す下部回転ユニットの平面図。
【図7】下ガイドブロックの下方の一対のガイドブロッ
クの平面図。
【図8】それぞれ図1に示す放電加工装置の別のテーパ
加工状態を示す上ガイドブロックと下ガイドブロックの
縦断面図。
【図9】本考案の第1実施例を示すワイヤカット放電加
工装置の要部縦断面図。
【図10】図9に示す放電加工装置の要部斜視図。
【図11】図10に示す放電加工装置の上部回転ユニッ
ト及び半径方向移動装置の概略横断面図。
【図12】図9に示す放電加工装置の給電及びワイヤ電
極検出回路図。
【図13】本考案の第2実施例を示すワイヤカット放電
加工装置の下ガイドブロック近辺の縦断面図。
【符号の説明】
111…ワークテーブル 112…上部支持ブロック 114,115…ワイヤ送りローラ 118…上部回転ユニット 121…上ガイドブロック 122…外側面 123…V形状溝 131…上部押えガイド 135…下部支持ブロック 136…下部回転ユニット 146…下ガイドブロック 147…V形状溝 148…下部押えガイド 158…上ガイドブロック移動装置 161…移動装置 165,166…サーボモータ 180…半径方向移動装置 P…ワーク W…ワイヤ電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 木下 博 東京都日野市旭が丘3丁目5番地1 フア ナツク株式会社商品開発研究所内 (72)考案者 石橋 保 東京都日野市旭が丘3丁目5番地1 フア ナツク株式会社商品開発研究所内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを保持するためのワークテーブル
    の上方及び下方にそれぞれ上ガイドブロック及び下ガイ
    ドブロックを備え、前記上ガイドブロック及び下ガイド
    ブロックはそれぞれ外側面にワイヤ電極をガイドするた
    めの湾曲したV形状溝を有しており、 更に、上部支持ブロックに水平回転可能に設けられると
    共にその回転中心に対して前記上ガイドブロックを半径
    方向に移動可能に支持する上部回転ユニットと、 下部支持ブロックに水平回転可能に設けられ、前記下ガ
    イドブロックを支持する下部回転ユニットと、 前記上部回転ユニットに設けられ、前記上ガイドブロッ
    クと前記下ガイドブロックとの間で張設されるワイヤ電
    極の傾斜角度を調整できるように該上ガイドブロックを
    該上部回転ユニットに対し半径方向に移動させる半径方
    向移動装置を備えて成る上ガイドブロック移動手段と、 前記上ガイドブロックのV形状溝と前記下ガイドブロッ
    クのV形状溝とがワイヤ電極の傾斜方向において互いに
    反対方向を向くように前記上部回転ユニット及び前記下
    部回転ユニットを同期回転させる一対のサーボモータと
    を具備し、該サーボモータは夫々、前記上部支持ブロッ
    ク及び前記下支持ブロックに取付けられた構成を有する
    ことを特徴とするワイヤカット放電加工装置。
  2. 【請求項2】 前記上部回転ユニットにはワイヤ電極を
    前記上ガイドブロックのV形状溝に押し付けるための上
    部押えガイドと、該上部押えガイドを前記上ガイドブロ
    ックのV形状溝に対し近接または離間動作させる上部作
    動装置とを備え、 前記下部回転ユニットにはワイヤ電極を前記下ガイドブ
    ロックのV形状溝に押し付けるための下部押えガイド
    と、該下部押えガイドを前記下ガイドブロックのV形状
    溝に対し近接または離間動作させる下部作動装置とを備
    えた請求項1に記載のワイヤカット放電加工装置。
JP5195792U 1992-07-23 1992-07-23 ワイヤカツト放電加工装置 Pending JPH0531825U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5195792U JPH0531825U (ja) 1992-07-23 1992-07-23 ワイヤカツト放電加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5195792U JPH0531825U (ja) 1992-07-23 1992-07-23 ワイヤカツト放電加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0531825U true JPH0531825U (ja) 1993-04-27

Family

ID=12901356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5195792U Pending JPH0531825U (ja) 1992-07-23 1992-07-23 ワイヤカツト放電加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0531825U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07148620A (ja) * 1993-11-24 1995-06-13 Musashino Kiki Kk ワイヤ式加工装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5020395A (ja) * 1973-06-21 1975-03-04
JPS5631208A (en) * 1979-08-23 1981-03-30 Pioneer Electronic Corp Quadrature detecting circuit
JPS5841980A (ja) * 1981-08-28 1983-03-11 旭硝子株式会社 深色加工剤

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5020395A (ja) * 1973-06-21 1975-03-04
JPS5631208A (en) * 1979-08-23 1981-03-30 Pioneer Electronic Corp Quadrature detecting circuit
JPS5841980A (ja) * 1981-08-28 1983-03-11 旭硝子株式会社 深色加工剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07148620A (ja) * 1993-11-24 1995-06-13 Musashino Kiki Kk ワイヤ式加工装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2734145B2 (ja) ワイヤ放電加工装置
EP0286684B1 (en) Wire cut electric discharge machine
JPH05253751A (ja) ワイヤ放電加工装置
WO1987000102A1 (en) Wire cut electric spark machine
WO1987000103A1 (en) Wire cut electric spark machine
JPS5856734A (ja) 放電加工装置
JPH0531825U (ja) ワイヤカツト放電加工装置
KR920006507B1 (ko) 와이어 방전 가공장치
EP1393844A2 (en) Wire electric discharge machine
JPS6215018A (ja) ワイヤカツト放電加工装置
JP2732293B2 (ja) 細穴放電加工方法
JPS6263018A (ja) ワイヤカツト放電加工機におけるワイヤ電極断線位置検出方法
JP2684392B2 (ja) ワイヤ電極供給確認方法
JP2873481B2 (ja) 放電加工機の電極送り方法及び該方法に使用する電極位置検出装置
JP3298919B2 (ja) ワイヤ放電加工機
JPH01274925A (ja) ワイヤカット放電加工装置
JPH02152724A (ja) ワイヤ放電加工装置
JPS61219528A (ja) ワイヤカツト放電加工装置
JP2762086B2 (ja) ワイヤ放電加工機による細穴放電加工方法
JP3999635B2 (ja) ワイヤカット放電加工におけるワイヤ電極の結線方法および自動結線装置を備えたワイヤカット放電加工装置
JPS6357124A (ja) 複合放電加工装置
JP3408639B2 (ja) ワイヤ電極心出し調整装置を備えたワイヤ放電加工機
JPH0741473B2 (ja) ワイヤカツト放電加工装置
JPS60249533A (ja) 放電加工用電極装置
JPH0295516A (ja) ワイヤ放電加工用制御装置