JPH0295516A - ワイヤ放電加工用制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、走行するワイヤ電極と工作物との間で放電
を発生させて放電エネルギーによって工作物を放電加工
するワイヤ放電加工機におけるワイヤ放電加工用制御装
置に関する。

〔従来の技術〕

従来、ワイヤ放電加工機については、ワイヤ電極が垂直
方向、言い換えれば、上下方向に走行している部分を使
用して工作物を加工しているのが現状である。ワイヤ電
極は、ワイヤ放電加工機本体側に固定されているローラ
に案内されてワイヤガイドを有するワイヤヘッドに供給
されている。

一方、工作物を取付けているテーブルは、ＮＧ装置から
の指令で工作物の加工状況に従ってＸ方向及びＹ方向に
移動し、ワイヤヘッドに供給されたワイヤ電極との間で
加工が進行する。テーブルは、放電加工中、サーボ移動
即ちサーボ機能を繰り返している。言い換えれば、ワイ
ヤ電極は、ワイヤ放電加工中に工作物に対して相対的に
加工方向に進むだけでなく、加工屑等の状況に応じて放
電加工が不安定になると、短絡解消のため瞬時の間、加
工軌跡に沿って後退もする０次いで、再び前進して放電
加工が行われている。そして、ＮＣ装置からの指令を受
けて、工作物が水平方向即ちＸ方向及びＹ方向に移動し
て、両者の移動が合成されて、両者の相対的運動によっ
て工作物は所定の加工形状に放電加工されている。また
、加工液については、工作物に対して上下方向に設置さ
れている噴流ノズルから噴出されている。或いは、両方
がハイブリッドに構成されているものもある。更に、工
作物が板状である場合には、工作物を複数枚、例えば、
数枚から数十枚を重ね合わせて、場合によっては工作物
の一端部を溶接して一体的に固定し、他端部をクランプ
金具等で固定して、ワイヤ電極を上方から下方又はその
逆の方向に走行させ、それら板状の工作物を放電加工し
ているのが現状である。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記のようなワイヤ放電加工機によって
工作物を放電加工する場合に、ワイヤ電極が垂直方向に
走行している部分を使用して工作物を加工し、上下方向
の噴流ノズルから加工液を噴出させるが、工作物の一部
が切断されて切落ちる瞬間を確認して手動により加工電
源のスイッチを遮断していたため、加工電源のスイッチ
を切るタイミングがずれる可能性があり、工作物に無用
の放電による傷跡が発生する確立が高かった。また、放
電加工の完了までを無人で行う場合には、加工電源が自
動的にオフするまで異常放電が持続し、工作物の傷が更
に進行することがある０本来、加工電源はプログラム上
の加工完了位置で自動的にオフされるような指令で遮断
することが可能であるが、それ以前に上記現象が発生す
れば、放電の持続時間に比例して放電痕は大きくなり、
製品が不良となる確立は高くなる。

この発明の目的は、上記の課題を解決することであり、
ワイヤ放電加工機による工作物の加工において加工終了
時、工作物が二分割され、切り離された非クランプ側の
工作物が切り離される際、該工作物が変位或いは移動す
るが、その工作物の移動を異常放電検出回路によって検
出信号として取り出し、該信号を異常検出信号として受
けることによって加工電源を遮断し、工作物に対して放
電による傷の発生を防止し、同時に加工開始から加工完
了まで、完全無人渾転を可能にすることができるワイヤ
放電加工用制御装置を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、上記の目的を達成するために、次のように
構成されている。即ち、この発明は、走行するワイヤ電
極と工作物との間で放電を発生させて放電エネルギーに
よって前記工作物を放電加工するワイヤ放電加工機にお
いて、前記工作物に対する放電加工の終了時に、切り離
された非クランプ側の工作物が切落ちる際に発生する異
常放電現象或いは短絡現象を検出する検出手段、及び該
検出手段の検出信号に応答して加工電源を遮断する加工
電源遮断手段から成ることを特徴とするワイヤ放電加工
用制御装置に関する。

また、このワイヤ放電加工用制御装置は、加工電源遮断
制御の範囲を加工プログラム上で指定した加工終了点と
その手前数ミリメートル以内の２点間で有効とするよう
に制御したものである。

〔作用〕

この発明によるワイヤ放電加工用制御装置は、上記のよ
うに構成されており、次のように作用する。即ち、この
発明は、工作物に対する放電加工の終了時に、切り離さ
れた非クランプ側の工作物が切落ちる際に発生する異常
放電現象或いは短絡現象を検出する検出手段、及び該検
出手段の検出信号により加工電源を遮断する加工電源遮
断手段から構成したので、ワイヤ放電加工において、加
工終了時に、非クランプ側工作物が切落ちる際、異常放
電現象或いは短絡現象をすばやく検出し、該検出信号に
より加工電源を直ちに切ることができ、工作物とワイヤ
電極との極間で行われる放電が防止され、前記工作物に
対して異常放電による前記工作物の加工精度を低下させ
ることがない。

即ち、加工終了時における異常放電の事前防止により工
作物の不良発生を防止し、工作物の品質の向上を図るこ
とができ、無人運転可能なワイヤ放電加工機を提供でき
る。

〔実施例〕

以下、第１図、第２図、第３図及び第４図を参照して、
この発明によるワイヤ放電加工装置におけるワイヤ放電
加工用制御装置を説明する。第１図はこの発明によるワ
イヤ放電加工用制御装置を組み込んだワイヤ放電加工機
を示す正面図、第２図は第１図の放電加工を説明するた
めの説明図、第３図及び第４図はワイヤ放電加工機によ
って放電加工された工作物の非支持状態の加工片がワイ
ヤ電極に接触し且つ工作物に対して放電痕を残す可能性
のある事故例を示す説明図である。このワイヤ放電加工
装置は、ワイヤ電極１と工作物２との間にパルス加工電
源２５（第５図参照）より極間電圧を印加して工作物２
を放電加工するものであり、第１図又は第２図に示すよ
うに、クロススライド４に対して工作物２が設置され、
該クロススライド４は水平方向に移動できるように構成
されている。第２図に示すように、工作物２を取付けて
いるクロススライド４は、ＮＣ制御装置５からの指令で
工作物２の加工状況に応じてＸ方向及びＹ方向に移動し
、ワイヤヘッド６に供給されたワイヤ電極１との間でサ
ーボモータ２４　（第５図参照）により駆動されるサー
ボ送り機構２３（第５図参照）によってサーボ移動を行
って、両者の移動が合成された相対的運動によって工作
物２は所定の加工形状に放電加工されている。即ち、ク
ロススライド４は、工作物２を固定するワークテーブル
１６、制御装置５の指令でＸ軸駆動モータ２０によって
Ｘ方向に移動するＸ軸スライド１８、及び制御装置５の
指令でＹ軸駆動モータ１９によってＹ方向に移動するＹ
軸スライド１７から構成されている。また、ワイヤ放電
加工機は、ワイヤ電極１をガイドするため多数のローラ
９から成る走行経路を有している。工作物２に対する１
つの放電加工が終了した場合には、引き続く別の放電加
工を工作物２に対して行うものであるが、自動ワイヤ結
線装置によって、ワイヤ電極１を結線した後には通常の
放電加工に復帰するように制御されているものである。

第１図に示すように、工作物２に対して上下にワイヤヘ
ッド６．７が設けられ、これらのワイヤヘッド６．７は
、給電子８、給電子押え部材、ダイスガイド部材、加工
液噴流ノズル等から成る。自動ワイヤ供給装置は、ワイ
ヤ放電加工機を無人加工作動をスムースに行うことを可
能にするが、加工中のワイヤ断線を自動的に再結線する
ことができ、ワイヤ供給を失敗したとしても再トライ機
能を有し、繰り返し通線トライを行いワイヤ結線を達成
できるものである。自動ワイヤ供給装置において、ソー
スボビン１２から送り出されたワイヤ１ｔ＃１ｆＡｌは
ローラ９、テンシジンローラ１３、フェルトブレーキ１
４等を通り、次いで上ワイヤヘッド６における内側筒体
内に設置されたダイスガイド部材を通り、工作物２を放
電加工した後に、下ワイヤヘッド７における内側筒体内
に設置されたダイスガイド部材、ローラ１１を通って巻
取リール、使用済ワイヤ溜部等に排出される。

上記のようなワイヤ放電加工装置において、−般に、固
定テーブル１６上に固定された工作物２から切断されて
分離された側の加工片即ち切り離された工作物は、非ク
ランプ状態になっており、工作物２に対する放電加工の
終了時に、この非クランプ側の工作物は下方へ落下する
状態である。

例えば、第３図及び第４図に示すように、非クランプ状
態の工作物２Ｐは切落ちる際に、下方に設置された加工
液噴流ノズル３に阻害され、その部位において該工作物
２Ｐがワイヤ電極１に接触し、工作物２とワイヤ電ｉ１
とが接触状態になってワイヤ電極１が工作物２との間で
符号Ｓで示すように短絡或いは異常放電を起こす場合が
ある。そこで、この発明によるワイヤ放電加工用制御装
置は、このような短絡或いは異常放電が発生する異常放
電或いは短絡現象を直ちに検出する検出手段を設けると
共に、この検出手段の検出信号によりパルス加工電源２
５を直ちに遮断するように加工電源遮断手段を設けたも
のである。この加工電源遮断手段の制御の範囲としては
、加工プログラム上で指定した加工終了点とその手前数
ミリメートル以内の２点間で有効とするように設定する
ことが好ましいものである。

次に、この発明によるワイヤ放電加工用制御装置の作動
回路図の一例を、第５図のブロック図を参照して説明す
る。このワイヤ放電加工用制御装置の作動回路図は、異
常放電検出回路３９及び加工電源遮断回路４０から構成
されている。上記のように、ワイヤ電極ｌ及び工作物２
は、サーボモータ２４の作動でサーボ送り機構２３を駆
動してサーボ移動されると共に、ワイヤ電極１と工作物
２との極間にはパルス加工電源２５を通じて極間電圧が
印加される。この極間電圧の電気信号は、異常放電検出
回路３９を構成するバンファアンプ２６に送られ、制御
に適した電圧値に調整され、コンパレータ２７に入力さ
れる。コンパレータ２７からの電気信号はカウンタ３０
に入力されるが、この時、基準クロック信号発生回路２
８で基準クロック信号が発生した時に、アンドゲート２
９を通じて該電気信号は入力されるように制御されてい
る。カウンタ３０に入力された電気信号は、計数され、
異常放電検出回路３９を構成するディジタルコンパレー
タ３１に送り込まれる。このディジタルコンパレータ３
１に入力された極間電圧の大きさを示す電気信号は、予
め設定された検出時間に応じて該電気信号は逐次に検出
される。即ち、このディジタルコンパレータ３１に入力
された電気信号により検出される極間電圧の大きさ、状
態等によって、ワイヤ電極１と工作物２に印加される極
間電圧が異常放電現象、或いは短絡現象を発生している
か否かを検出し、正常放電による極間電圧の電気信号値
と比較する。この異常放電検出回路３９において検出さ
れた電気信号は、遮断信号発生回路３３に入力される。

一方、工作物２の加工形状に応じて制御装置５に予め入
力されている加工プログラムに従ってプログラム指令手
段３６からＮＣ機能手段３５へ指令が出される。ＮＣ機
能手段３５はプログラム指令を受けて、加工電源遮断回
路４０を構成する機能有効無効指令器３４にプログラム
指令の信号を入力する。この機能有効無効指令器３４で
は、この制御ｍ装置で行われる加工電源遮断制御の範囲
が加工プログラム上で指定した加工終了点と該加工終了
点の手前数ミリメートル以内の二点間の範囲内で有効と
なるように設定されている。そこで、該加工電源遮断制
御の範囲が有効となる範囲で、遮断機能が有効とする電
気（８号を遮断信号発生回路３３に入力する。ここで、
遮断信号発生回路３３では、機能有効無効指令器３４か
らの予め設定された加工プログラムに基づいて決定され
る加工電源遮断制御範囲の機能有効無効の電気信号と、
ディジタルコンパレータ３１から入力されたワイヤ電極
１と工作物２との極間電圧値に基づいて検出された異常
放電の電気信号とを受けて、極間電圧の加工パルスの印
加を遮断するための遮断信号を発生させる。また、パル
ス加工電源２５には、加工パルス発生器３７で発生した
加工パルスがアンドゲート３８を通じて通常の放電加工
時には入力されているが、遮断信号発生回路３３からの
加工パルスの遮断信号が発生した場合には、加工パルス
がパルス加工電源２５に入力されないように制御されて
いる。

この発明によるワイヤ放電加工用制御装置は、上記のよ
うに構成されているので、加工プログラム上で予め設定
した加工パルス遮断制御範囲、即ち加工終了点と該加工
終了点の手前数ミリメートル以内の２点間の範囲内での
制御に加えて、異常放電或いは短絡現象が素早く検出す
ることができ、これらの検出信号によってパルス加工電
源２５を直ちに切ることができ、加工終了時における異
常放電の事前防止ができ、工作物２の加工面に放電痕等
の傷ができず、工作物２の不良品発生を防止し、工作物
２の品質を向上させることができる。

また、このようなワイヤ放電加工用制御装置をワイヤ放
電加工機に組み込むことによって、該ワイヤ放電加工機
を無人運転可能に構成しても工作物の品質を低下させる
ようなこともなく、ワイヤ放電加工機のスムースな自動
運転を可能にする。

〔発明の効果〕

この発明によるワイヤ放電加工用制御装置は、上記のよ
うに構成されており、次のような効果を奏する。即ち、
この発明は、前記工作物に対する放電加工の終了時に、
非クランプ側の工作物が切落ちる際に発生する異常放電
現象或いは短絡現象を検出する異常放電検出手段、及び
該異常放電検出手段の検出信号により加工電源を遮断す
る加工を源遮断手段から構成したので、前記異常放電検
出手段によって、放電の瞬時にオフ状態をすばやく検出
し、その検出信号を受けて前記加工電源遮断手段によっ
て前記加工電源を自動的にオフすることができ、異常放
電現象或いは短絡現象による放電によって工作物に対し
て放電痕等の傷の発生を防止することができる。従って
、加工終了時における異常放電の事前防止により工作物
の不良品発生を防止し、工作物の品質の向上が計れる。

更に、このように工作物には不良品の発生がないので、
作業者等が観察しておく必要がなく、放電加工開始から
放電加工完了まで一連の放電加工作動について、完全無
人運転を可能にする。

また、ワイヤ放電加工用制御装置の加工電源遮断制御の
範囲は、加工プログラム上で指定した加工終了点とその
手前数ミリメートル以内の二点間で有効とするように制
御したので、確実に異常放電現象或いは短絡現象が素早
く検出することが事前に可能になり、これらの検出信号
によってパルス加工電源を直ちに切ることができ、加工
終了時における異常放電の事前防止ができ、工作物の加
工面に放電痕等の傷ができず、工作物の不良品発生を防
止し、工作物の品質を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明によるワイヤ放電加工用制御装置を組
み込んだワイヤ放電加工機を示す正面図、第２図は第１
図の放電加工を説明するための説明図、第３図及び第４
図はワイヤ放電加工機によって放電加工された工作物の
非支持状態の加工片がワイヤ電極に接触し且つ工作物に
対して放電痕を残す可能性のある事故例を示す説明図、
並びに第５図はこの発明によるワイヤ放電加工用’！１
１　’＜Ｂ装置の作動の一例を示すブロック図である。 １・・・−・−ワイヤ電極、２・・−・−工作物、２Ｐ
・−・−・非クランプ状態の工作物、３・・−・・・−
加工液噴流ノズル、Ｓ・−・−短絡或いは異常放電部位
。 第　　１ 図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）走行するワイヤ電極と工作物との間で放電を発生
   させて放電エネルギーによって前記工作物を放電加工す
   るワイヤ放電加工機において、前記工作物に対する放電
   加工の終了時に、切り離された非クランプ側の工作物が
   切落ちる際に発生する異常放電現象或いは短絡現象を検
   出する検出手段、及び該検出手段の検出信号に応答して
   加工電源を遮断する加工電源遮断手段から成ることを特
   徴とするワイヤ放電加工用制御装置。
2. （２）加工電源遮断制御の範囲は加工プログラム上で指
   定した加工終了点とその手前数ミリメートル以内の２点
   間で有効とするように制御したことを特徴とする請求項
   １に記載のワイヤ放電加工用制御装置。