JPH05315707A - レーザ・ダイオード・モジュール - Google Patents

レーザ・ダイオード・モジュール

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JPH05315707A
JPH05315707A JP4112899A JP11289992A JPH05315707A JP H05315707 A JPH05315707 A JP H05315707A JP 4112899 A JP4112899 A JP 4112899A JP 11289992 A JP11289992 A JP 11289992A JP H05315707 A JPH05315707 A JP H05315707A
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JP
Japan
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laser diode
temperature
temperature sensor
diode chip
chip
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JP4112899A
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English (en)
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Hironori Kusunoki
浩典 楠
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 レーザ・ダイオード・モジュールにおけるレ
ーザ・ダイオード・チップの高精度温度検出。 【構成】 V50Ru50合金からなる薄膜温度センサ3を
レーザ・ダイオード・チップ2の表面に設け、レーザ・
ダイオード・チップの高精度温度測定を可能とする。そ
して、この温度測定情報に基づいて電子冷却素子5を制
御し、レーザ・ダイオードの接合温度の一定化を図り、
レーザ光の出力安定化を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザ・ダイオード・モ
ジュール、特にレーザ・ダイオード・チップの温度測定
が高精度に行なえるレーザ・ダイオード・モジュールに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ・ダイオード(半導体レー
ザ)・チップを組み込んだパッケージにおいて、パッケ
ージ内にサーミスタのような温度センサを設置してい
る。この温度センサは温度センサ取付部分の温度を検出
することによってレーザ・ダイオードの接合温度を間接
的に測定する。前記温度検出情報はパッケージ内に設置
されている電子冷却素子(ペルチェ素子)の動作制御情
報として使用され、レーザ・ダイオードの接合温度を一
定に保つように制御される。このような温度制御によっ
て、レーザ・ダイオードの安定動作が可能となる。電子
冷却素子,温度センサを内蔵したレーザ・ダイオード・
モジュールについては、日本電気文化センター発行「N
EC技報」1985年2月号、P84〜P89に記載さ
れている。この文献には、光通信用DIP型LDモジュ
ールについて記載され、「クーラーの上面にはセラミッ
ク基板が融着されており,さらにその上にはLD,PD
のチップオンキャリアおよびチップサーミスタがマウン
トされています」なる旨記載されている。
【0003】一方、J.Phys.F:Met.Phy
s.,12(1982)2959〜2964には、バナ
ジウム−タンタル−ルテニュウム(V−Ta−Ru),
V−Ru)系合金における抵抗−温度特性について記載
されている。この文献には、前記V−Ru,V−Ta−
Ru系合金が一定の温度域で抵抗が急峻に変化する旨記
載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のようなレーザ・
ダイオード・モジュールにおいては、特性安定化のため
にレーザ・ダイオード・チップの温度を間接的に検出し
ている。レーザ・ダイオード・チップは、一辺が数百μ
mとなる矩形体であることから、そのままでは取り扱い
難いためサブマウントと呼称される支持体上に固定さ
れ、その後所定の支持体に固定されることになる。従
来、温度検出用のチップサーミスタは前記サブマウント
が固定される他の支持体やさらにはこの他の支持体が取
り付けられる支持体に取り付けられるため、チップサー
ミスタとレーザ・ダイオード・チップとの間に数個の物
品が介在することになり、正確な温度測定ができ難い。
【0005】一方、温度測定に使用されるサーミスタ
は、マンガン,コバルト,ニッケル等による酸化物焼結
体であり、必ずしも安定した組成とはいえず、サーミス
タを鑞付けによって固定する等の組立プロセスを考慮す
ると、組立時の温度によってサーミスタが信頼度的に不
安定となるおそれがある。
【0006】本発明の目的は、レーザ・ダイオードの接
合温度を一定に保つため、レーザ・ダイオード・チップ
の温度を正確に測定する技術を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、信頼性の高い温度セ
ンサを提供することにある。本発明の前記ならびにその
ほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付
図面からあきらかになるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。本発明のレーザ・ダイオード・モジ
ュールにあっては、レーザ・ダイオード・チップの表面
に、蒸着,スパッタリング法等によってV50+XRu50-X
なる構成の合金薄膜からなる温度センサが形成されてい
る。この温度センサによってレーザ・ダイオード・チッ
プの温度が検出され、この検出情報によってレーザ・ダ
イオード・チップを冷却する電子冷却素子が制御され
る。前記Xは0となり、210K〜320Kでは抵抗率
が負の急峻な変化として現れるため、この温度範囲では
高精度な測定が可能となる。
【0009】本発明の他の構成としては、前記の温度セ
ンサがレーザ・ダイオード・チップが固定される支持体
の表面に設けられてなるものである。
【0010】
【作用】上記した手段によれば、本発明のレーザ・ダイ
オード・モジュールは温度センサがレーザ・ダイオード
・チップの表面に設けられていることから、レーザ・ダ
イオード・チップの温度を正確に測定することができ
る。この結果、レーザ・ダイオードの接合温度を従来に
も増して正確に知ることができるため、レーザ・ダイオ
ード・チップを冷却する電子冷却素子の駆動制御が高精
度となり、レーザ・ダイオードの接合温度の安定化によ
る安定したレーザ光発振が可能となる。また、前記温度
センサは薄膜合金によって形成されていることから、信
頼性が高く、レーザ・ダイオード・チップの支持体への
固定時に温度による劣化等を引き起こすこともない。
【0011】本発明の他の構成による構造、すなわち、
レーザ・ダイオード・チップを固定した支持体に薄膜合
金による温度センサを形成した構造も、従来に比較して
レーザ・ダイオード・チップの正確な温度測定が可能と
なる。また、支持体には蒸着,スパッタリング法等によ
って直接温度センサが設けられていることから、温度セ
ンサと支持体との密着性も高く正確な温度測定が可能と
なる。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例につい
て説明する。図1は本発明の一実施例によるレーザ・ダ
イオード・チップの概要を示す斜視図、図2は同じくレ
ーザ・ダイオード・チップに組み込まれた温度センサの
温度特性を示すグラフ、図3は同じくレーザ・ダイオー
ド・モジュールの要部を示す断面図、図4は同じくレー
ザ・ダイオード・モジュールの要部を示す平面図、図5
は同じくレーザ・ダイオード・モジュールの要部を示す
斜視図、図6は同じくレーザ・ダイオード・モジュール
における概念的な回路図である。
【0013】本発明のレーザ・ダイオード・モジュール
1は、図3および図4に示されるような構造となってい
る。そして、このレーザ・ダイオード・モジュール1に
は、図1に示されるようなレーザ・ダイオード・チップ
2が組み込まれている。この実施例において特徴的なこ
とは、前記レーザ・ダイオード・チップ2の表面に温度
センサ3が直接設けられていることである。レーザ・ダ
イオード・チップ2は、特に限定はされないが、この実
施例では埋め込みヘテロ構造(BH)となっている。す
なわち、レーザ・ダイオード・チップ2は、N型InP
基板10上にN型InPからなるクラッド層11,In
GaAsPからなる活性層12,P型InPからなるク
ラッド層13,N型InPからなるキャップ層14を液
相エピタキシャル成長によって形成した後、前記活性層
12の両側を化学エッチングにより除去し、この除去部
分にP型InPよりなる第1埋込層15,N型InPよ
りなる第2埋込層16を液相エピタキシャル成長により
形成した構造となっている。また、前記第2埋込層16
の表面は絶縁膜17で被われている。また、前記キャッ
プ層14の表層部は電流狭窄のためのP+ 拡散層18と
なっている。このP+ 拡散層18上にはアノード電極1
9が設けられている。さらに、前記N型InP基板10
の表面にはカソード電極20が設けられている。前記活
性層12は、一点鎖線で示されるように共振器21を構
成している。この共振器21の端面からレーザ光が発光
される。このレーザ・ダイオード・チップ2は、その厚
さが100μm程度であり、縦横は300〜400μm
程度である。
【0014】温度センサ3は、前記レーザ・ダイオード
・チップ2の表面、すなわち前記絶縁膜17の上に形成
されている。この温度センサ3は、V50+XRu50-Xから
なる数μm〜数十μmの厚さの薄膜合金によって形成さ
れている。温度センサ3は電流端子25,26また電圧
端子27,28がパターン化されており、その端子に図
示しないAu線等を結線し、温度センサ3の抵抗を四端
子法にて測定できるようになっている。測定端子は2端
子でも良い。すなわち、一つの端子で結線端子と測定端
子を兼ねれば、温度センサ3は2端子構造でも良い。図
2はJ.Phys.F:Met.Phys.,12(1
982)2959〜2964における3図を示す。V
50+XRu50-X(0≦X≦4)の薄膜合金の抵抗率ρ
(T)/ρ(500K)と温度との相関を示す。なお、
抵抗率は500Kにおける抵抗率にて正規化した値ρ
(T)/ρ(500K)である。V50+XRu50-X合金
は、温度を0Kより上昇させていくと、ある温度より負
の温度係数を示し、抵抗率は低下し、ある温度からは正
の温度係数を示し、抵抗率が上昇する。負の温度係数を
示す温度領域は、V50+XRu50-X合金の組成X(0≦X
≦4)を変えることにより、所望範囲に移動できる。そ
こで、半導体レーザの動作温度範囲に適応するように組
成Xを選択すれば、大きな負の温度係数を示す抵抗体と
なり、温度センサとしての機能を発揮させることが可能
となる。この実施例では、Xが0の場合、ρ(T)/ρ
(500K)が210K〜320Kで急峻に変化するこ
とから、前記温度センサ3はV50Ru50の薄膜合金を使
用する。また、この温度センサ3は蒸着やスパッタリン
グ法によって再現性よく形成される。この実施例では温
度センサ3をレーザ・ダイオード・チップ2とモノリシ
ックに形成していることから、レーザ・ダイオード・チ
ップ2の温度測定が精密に行なえる。
【0015】前記レーザ・ダイオード・チップ2は、図
5に示されるように、サブキャリア4に取り付けられ、
レーザ・ダイオード・モジュール1に組み込まれる。つ
ぎに、レーザ・ダイオード・モジュール1について説明
する。本発明のレーザ・ダイオード・モジュール1は、
図3および図4に示されるように、そのパッケージ30
が箱型となるとともに、このパッケージ30の一端にパ
ッケージ30を取り付けるための取付孔31を設けたフ
ランジ32を有し、かつ他端にファイバガイド33を有
して光ファイバケーブル34を案内する構造となってい
る。このレーザ・ダイオード・モジュール1は、前記パ
ッケージ30の底から2列に亘ってリード35を突出さ
せ、デュアルインライン構造を構成している。前記パッ
ケージ30は、一端にフランジ32を有しかつ上部が開
口した箱型のパッケージ本体36と、このパッケージ本
体36の開口部を気密的に被うパッケージ蓋37とから
なっていて、いずれも鉄−ニッケル−コバール(Fe−
Ni−Co)合金からなるコバールによって形成されて
いる。
【0016】前記パッケージ本体36の底内面には電子
冷却素子5が固定され、この電子冷却素子5上にはサブ
キャリア4が固定されている。このサブキャリア4は、
図5に示すように、搭載部39および支持部40なる突
部を主面に有するヒートシンク41を台座部材とし、こ
のヒートシンク41上に、レーザ・ダイオード・チップ
2,このレーザ・ダイオード・チップ2から発光される
レーザ光を先端(内端)から取り込む光ファイバ42を
案内する筒状の位置決め固定体45,前記レーザ光をモ
ニターする受光素子46がそれぞれ固定されている。そ
して、前記光ファイバケーブル34のパッケージ30内
における部分は、ジャケットが除去されてコアとこのコ
アを被うクラッドからなる光ファイバ42となり、かつ
前記位置決め固定体45に案内されてその先端を前記レ
ーザ・ダイオード・チップ2の一方の出射面に対面させ
ている。
【0017】また、前記サブキャリア4は、矩形板状の
ヒートシンク41の主面に搭載部39および支持部40
を有しているが、これら搭載部39および支持部40は
凸状となっている。搭載部39はヒートシンク41の主
面の中央領域を横切るように配設されるとともに、支持
部40は一端側に設けられかつ前記搭載部39に平行に
延在している。また、これら搭載部39および支持部4
0はヒートシンク41の中心線に対して傾斜した傾斜軸
に直交する方向に延在している。また、前記支持部40
には筒状の位置決め固定体45が貫通固定されている。
この位置決め固定体45は、光ファイバ42を案内する
ガイド管となるとともに、光ファイバ42の先端位置を
調整できる調整可能な管となっている。このため、位置
決め固定体45は塑性変形し易い材料で形成されるとと
もに、支持部40に挿嵌される細い変形可能な調整管4
7と、支持部40の外側壁に段付面が当接する太径のガ
イド管48とからなっている。また、ガイド管48の外
端の孔部分はテーパ状となり、光ファイバ42が挿入し
易いようになっている。また、位置決め固定体45の内
径は光ファイバ42の直径の125μmよりも僅かに太
い径となっている。光ファイバ42は調整管47にフラ
ックスレスの半田で固定されている。
【0018】また、前記位置決め固定体45の先端、す
なわち、調整管47の先端延長線上の搭載部39上に
は、サブマウント50が固定されている。サブマウント
50は、熱伝導度が高くかつ熱膨張係数αがSiや化合
物半導体に近似した絶縁性のSiC(α:3.7×10
-6)で構成されている。このサブマウント50の主面に
は、図示しない導電性のメタライズ層が設けられ、かつ
このメタライズ層上には、それぞれAu−Sn共晶層等
を介してレーザ・ダイオード・チップ2が固定されてい
る。レーザ・ダイオード・チップ2の下部電極はメタラ
イズ層に固定される図示しないワイヤと電気的に接続さ
れて所定のリード35に接続される。また、レーザ・ダ
イオード・チップ2の上部電極は、所定のリード35と
の間に張られるワイヤで電気的に接続される。なお、前
記レーザ・ダイオード・チップ2は、サブマウント50
に搭載された状態で搭載部39上に固定される。ところ
で、前記レーザ・ダイオード・チップ2をサブマウント
50に固定する際、その熱で前記温度センサ3が変質等
損傷することはない。すなわち、温度センサ3はVとR
uによる薄膜合金によって形成されていることから、合
金故にレーザ・ダイオード・チップ2の固定プロセスで
生じる熱で特性に影響を受けることはない。
【0019】一方、前記レーザ・ダイオード・チップ2
がヒートシンク41の中心線から外れ、かつ光ファイバ
42を案内する位置決め固定体45が中心線から外れて
いることから、ファイバガイド33の延長線上には位置
決め固定体45は位置しなくなる。この結果、ファイバ
ガイド33から位置決め固定体45に亘って延在する光
ファイバ42は曲線を描いて延在し、伸縮に対応できる
ようになっている。
【0020】他方、前記ヒートシンク41の主面には受
光素子46を取り付けたチップキャリア51がAu−S
n共晶層を介して固定されている。前記チップキャリア
51はセラミックのブロックからなるとともに、その一
側面(主面)および上面に亘って素子固定用メタライズ
層52およびワイヤ固定用メタライズ層53がそれぞれ
設けられている。受光素子46は前記素子固定用メタラ
イズ層52上にAu−Sn共晶層を介して固定されてい
る。また、この受光素子46の上面の電極と、前記ワイ
ヤ固定用メタライズ層53とはワイヤ54で電気的に接
続されている。なお、前記チップキャリア51はチップ
キャリア51の矩形の一辺がヒートシンク41の一辺と
一致するようにヒートシンク41に固定されるため、受
光素子46の受光面は、図示しないレーザ光に対して垂
直とはならず傾斜する。このため、受光素子46の受光
面での反射光がレーザ・ダイオード・チップ2の出射面
に戻らなくなり、戻り光による雑音の発生は防げる。
【0021】レーザ・ダイオード・モジュール1におけ
る各素子の結線状態は、図6に示されるようになってい
る。すなわち、この図は模式図であり、図の上辺および
下辺に沿って並ぶ丸列がリード35である。それぞれの
リード35間に配列される素子において、2はレーザ・
ダイオード・チップ、46は受光素子、3は温度セン
サ、5は電子冷却素子である。各素子とリードとの間は
金線を始めとするワイヤで接続される。なお、温度セン
サ3のワイヤ結線プロセスは、レーザ・ダイオード・チ
ップ2のワイヤ結線プロセスと同時に行うことができ、
組立てプロセスの合理化も図れる。
【0022】このようなレーザ・ダイオード・モジュー
ル1は、前記レーザ・ダイオード・チップ2からレーザ
光を発光させ、この発光させたレーザ光を光ファイバケ
ーブル34によって所望個所に伝送することによって光
通信を行う。この際、前記温度センサ3によってレーザ
・ダイオード・チップ2の温度を測定し、この測定情報
に基づいて電子冷却素子5を制御してレーザ・ダイオー
ド・チップ2の温度の一定化、すなわち、レーザ・ダイ
オードの接合温度の一定化を図り、レーザ光出力の変動
化を阻止する。なお、前記温度センサ3はレーザ・ダイ
オード・チップ2の表面に直接的(モノリシック)に設
けられていることから、精密な温度測定が可能となり、
レーザ・ダイオードの接合温度の一定化が高精度に行な
えることになる。また、前記レーザ・ダイオード・モジ
ュール1は受光素子46でレーザ光をモニターし、この
情報に基づいてレーザ光の出力を制御する。
【0023】
【発明の効果】(1)本発明のレーザ・ダイオード・モ
ジュールは、レーザ・ダイオード・チップをレーザ・ダ
イオード・チップの表面に設けられた温度センサによっ
て温度測定することから、従来に比較して精密(正確)
な温度測定が行えるという効果が得られる。
【0024】(2)本発明のレーザ・ダイオード・モジ
ュールに組み込まれた温度センサは、210K〜320
Kで抵抗率が負の急峻な変化として現れるV50Ru50
らなる薄膜合金で形成されていることから、高精度な温
度検出が行えるという効果が得られる。
【0025】(3)本発明のレーザ・ダイオード・モジ
ュールに組み込まれた温度センサは、サーミスタに比較
して熱に対する影響が少ない薄膜合金で形成されている
ことから、レーザ・ダイオード・チップの固定時に熱に
よって特性に影響を与えるような損傷が発生せず、温度
検出の信頼性が高いという効果が得られる。
【0026】(4)上記(1)〜(3)により、本発明
のレーザ・ダイオード・モジュールは、レーザ・ダイオ
ード・チップの温度検出が高精度で行えることから、こ
の温度検出情報に基づく電子冷却素子の制御も高精度と
なるため、レーザ・ダイオードの接合温度の一定化が可
能となり、安定したレーザ光発振が達成できるという相
乗効果が得られる。
【0027】(5)本発明のレーザ・ダイオード・モジ
ュールにおける温度センサは薄膜状に形成できるため、
その微細加工が容易となり、微小な温度センサとなると
いう効果が得られる。
【0028】(6)本発明のレーザ・ダイオード・モジ
ュールは、レーザ・ダイオード・チップの表面に温度セ
ンサを設ける構造となっている。前記温度センサは薄膜
合金によって形成されている。したがって、レーザ・ダ
イオード・チップ製造におけるウエハプロセス時に温度
センサの作製プロセスが行うことができ安価な温度セン
サが提供できるという効果が得られる。
【0029】(7)上記(1)〜(6)により、本発明
によれば、高精度温度検出が可能な微細で安価な温度セ
ンサを提供できるという相乗効果が得られる。
【0030】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない、たとえば、
前記実施例によれば、本発明のレーザ・ダイオード・モ
ジュールにおける温度センサは、V50+XRu50-X(X=
0)を選択したが、Xを変えることによって温度測定範
囲を変えることができる。そして、たとえば、Xの異な
る温度センサを複数レーザ・ダイオード・チップの表面
に設けることも可能となり、低温から高温に亘る広い領
域での温度検出も可能となる。
【0031】本発明の他の実施例としては、温度センサ
を構成する合金の組成を変化させたり、あるいは合金を
さらに多元化することによって温度測定範囲を違うもの
とすることも可能である。また、薄膜合金の単品の温度
センサとしても提供可能である。図7はJ.Phys.
F:Met.Phys.,12(1982)2959〜
2964における2図であり、V50-XTaX Ru50のグ
ラフである。この場合、300K前後の温度測定にはX
として1や2を選択すれば良く、300〜350Kの範
囲の温度測定にはXとして4を選択すれば良いことが分
かる。
【0032】図8は本発明の他の実施例を示す斜視図で
ある。この実施例では、レーザ・ダイオード・チップ2
を搭載するサブマウント50の表面に温度センサ3を設
けた例を示す。サブマウント50は一辺が1mm以下の
絶縁性SiC板となり、その表面にチップ搭載用メタラ
イズ層60を有している。そして、このチップ搭載用メ
タライズ層60の上に、温度センサ3を設けない前記実
施例と同様なレーザ・ダイオード・チップ2が設けられ
ている。そして、前記レーザ・ダイオード・チップ2と
並ぶように、サブマウント50の表面には温度センサ3
が設けられている。この温度センサ3は前記実施例と同
様にV50Ru50の薄膜合金によって形成されている。説
明の便宜上温度センサ3のパターンは大きいが、各端子
は辺が100μm以下の矩形である。また、図において
25,26が電流端子であり、27,28が電圧端子で
ある。この温度センサ3はできるだけレーザ・ダイオー
ド・チップ2に近接することが、正確な温度検出をする
点で好ましい。この実施例でも前記実施例同様に、高精
度のレーザ・ダイオード・チップの温度検出が行えるこ
とになり、電子冷却素子5の高精度制御,レーザ光発振
の安定化が達成できることになる。
【0033】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるレーザ
・ダイオード・モジュールにおける温度検出技術に適用
した場合について説明したが、それに限定されるもので
はない。本発明は少なくとも温度検出技術には適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるレーザ・ダイオード・
チップの概要を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例によるレーザ・ダイオード・
チップに組み込まれた温度センサの温度特性を示すグラ
フである。
【図3】本発明の一実施例によるレーザ・ダイオード・
モジュールの要部を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例によるレーザ・ダイオード・
モジュールの要部を示す平面図である。
【図5】本発明の一実施例によるレーザ・ダイオード・
モジュールの要部を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施例によるレーザ・ダイオード・
モジュールにおける概念的な回路図である。
【図7】本発明の他の実施例によるV−Ta−Ruの抵
抗率を示すグラフである。
【図8】本発明の他の実施例によるレーザ・ダイオード
・モジュールの要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…レーザ・ダイオード・モジュール、2…レーザ・ダ
イオード・チップ、3…温度センサ、4…サブキャリ
ア、5…電子冷却素子、10…N型InP基板、11…
クラッド層、12…活性層、13…クラッド層、14…
キャップ層、15…第1埋込層、16…第2埋込層、1
7…絶縁膜、18…P+ 拡散層、19…アノード電極、
20…カソード電極、21…共振器、25,26…電流
端子、27,28…電圧端子、30…パッケージ、31
…取付孔、32…フランジ、33…ファイバガイド、3
4…光ファイバケーブル、35…リード、36…パッケ
ージ本体、37…パッケージ蓋、39…搭載部、40…
支持部、41…ヒートシンク、42…光ファイバ、45
…位置決め固定体、46…受光素子、47…調整管、4
8…ガイド管、50…サブマウント、51…チップキャ
リア、52…素子固定用メタライズ層、53…ワイヤ固
定用メタライズ層、54…ワイヤ、60…チップ搭載用
メタライズ層。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ・ダイオード・チップが組み込ま
    れたレーザ・ダイオード・モジュールであって、前記レ
    ーザ・ダイオード・チップの表面に温度センサが設けら
    れていることを特徴とするレーザ・ダイオード・モジュ
    ール。
  2. 【請求項2】 レーザ・ダイオード・チップが組み込ま
    れたレーザ・ダイオード・モジュールであって、前記レ
    ーザ・ダイオード・チップが固定された支持体の表面に
    温度センサが設けられていることを特徴とするレーザ・
    ダイオード・モジュール。
  3. 【請求項3】 前記温度センサは少なくとも2電極端子
    を有する薄膜合金によって形成されていることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載のレーザ・ダイオード
    ・モジュール。
  4. 【請求項4】 前記温度センサはバナジューム−ルテニ
    ューム系からなる薄膜で形成されていることを特徴とす
    る請求項3記載のレーザ・ダイオード・モジュール。
JP4112899A 1992-05-01 1992-05-01 レーザ・ダイオード・モジュール Pending JPH05315707A (ja)

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