JPH05310818A - カチオン変性重合体 - Google Patents

カチオン変性重合体

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JPH05310818A
JPH05310818A JP10693491A JP10693491A JPH05310818A JP H05310818 A JPH05310818 A JP H05310818A JP 10693491 A JP10693491 A JP 10693491A JP 10693491 A JP10693491 A JP 10693491A JP H05310818 A JPH05310818 A JP H05310818A
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JP
Japan
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cation
ethylene
polymer
acrylic acid
modified polymer
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Pending
Application number
JP10693491A
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English (en)
Inventor
Yasunori Noguchi
安則 野口
Takashi Kadota
隆 門田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半永久的に帯電防止効果が持続し、透明性に優
れたカチオン変性重合体を合成すること。 【構成】エチレン−アクリル酸共重合体又はエチレン−
アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体に、化1(式中
のR,RおよびRは、炭素数1〜4又は12〜2
2のアルキル基又はベンジル基、Xはハロゲン原子を示
す。)で表される、グリシジル基を有する第四級アンモ
ニウム塩を付加してなる、窒素含有率0.5重量%以上
のカチオン変性重合体とその応用方法を提供するもので
ある。 【効果】本発明で得たカチオン変性重合体は、その帯電
防止効果も半永久的であり、他のアクリル樹脂やポリス
チレン等の表面に積層圧着したり、混練りすることによ
り、その樹脂に帯電防止効果を付与し、高分子型帯電防
止剤としても使用できる為、かなりの広範囲での使用が
期待できる極めて優れた重合体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン系樹脂
の改質に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン樹脂を含め、合成高分子
材料は、各種工業材料として広汎な分野に使用されてい
るが、一般に電気絶縁性が高く帯電しやすい為、静電気
に起因する種々の障害が発生する。従来、合成高分子材
料の表面電気抵抗を低下させ、静電気の発生を防止する
為に、界面活性剤、無機塩、多価アルコール、金属化合
物、カーボン等の帯電防止剤を、その樹脂の表面に塗布
またはスプレーしたり、練り込んだりする方法が用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塗布またはスプレーに
よる帯電防止方法は、摩擦や水洗により効果が失われや
すい。また、内部練り込み方法については、樹脂の表面
に帯電防止剤がブリードアウトして、素材としての品質
が低下することおよび、帯電防止性能が経時変化して低
下することなどの問題がある。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、先述のよう
な、問題点を解決すべく、種々検討を重ねた結果、カル
ボキシル基を有する特殊重合体に、グリシジル基を有す
る第四級アンモニウム塩を付加してなる、窒素含有率
0.5重量%以上であるカチオン変性重合体がこれらの
問題を解決できることを見出し本発明を完成するに至っ
た。即ち本発明は、カルボキシル基を有する特殊重合体
である、カルボン酸成分含有率が10重量%以上でか
つ、GPC分析による数平均分子量が30000以下の
エチレン−アクリル酸共重合体又はエチレン−アクリル
酸エチル−アクリル酸共重合体に、化1で示される、グ
リシジル基を有する第四級アンモニウム塩を付加してな
る、窒素含有率0.5重量%以上で、半永久的に帯電防
止効果が持続し透明性に優れたカチオン変性重合体及
び、その応用方法を提供するものである。
【0005】本発明に使用するカルボキシル基を有する
特殊重合体であるエチレン−アクリル酸共重合体又はエ
チレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体として
は、特開昭53−57295号公報、特開昭53−65
389号公報、特開昭60−79008号公報、特開昭
60−79015号公報などに記載されている方法で得
られるエチレン−アクリル酸共重合体又はエチレン−ア
クリル酸エチル−アクリル酸共重合体がある。その特殊
重合体と反応させるグリシジル基を有する第四級アンモ
ニウム塩としては、化1で示されるものが使用できる。
例えば、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、グリシジルトリエチルアンモニウムクロライド、グ
リシジルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、グ
リシジルジメチルラウリルアンモニウムクロライド、グ
リシジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド等
が挙げられる。
【0006】本発明は、前述の特殊重合体を有機溶媒
中、溶媒の還流温度で1〜2時間撹拌することにより、
液状又はスラリー状とした後、グリシジル基を有する第
四級アンモニウム塩と反応を行う。特殊重合体を液状と
し反応を行う場合の溶媒としては、特殊重合体を加熱溶
解できる沸点100℃以上の高沸点溶媒、例えばトルエ
ン、キシレン、イソブタノールを用いることが好まし
い。また特殊重合体をスラリー状とし、反応を行う場合
の溶媒としては、前述の高沸点溶媒と特殊重合体を膨潤
させる沸点100℃以下の低沸点溶媒との混合溶媒を用
いる。低沸点溶媒としてはメタノール、エタノールが好
ましい。混合溶媒の割合は重量比で、高沸点溶媒:低沸
点溶媒=1:1〜1:5が好ましい。特殊重合体と溶媒
の使用割合は、重量比で1:3〜1:5が好ましい。グ
リシジル基を有する第四級アンモニウム塩の添加量は、
特殊重合体中のカルボン酸濃度に対し50〜95重量%
が好ましい。反応温度は40〜80℃が好ましく、反応
時間としては、1〜3時間で十分である。以上のように
して得られた反応生成物を、エタノールで洗浄し、減圧
乾燥等により、脱溶媒、精製し、カチオン変性重合体を
得る。
【0007】本発明で得たカチオン変性重合体によって
作られる成形品やシートは、帯電防止効果が半永久的に
持続し、かつ表面のべたつきや白化現象のない透明性の
優れたものである。その他、このカチオン変性重合体
は、他の熱可塑性樹脂と積層成形することにより、その
積層品に半永久的な帯電防止効果を付与することができ
る。積層方法としては、押出積層法や高圧積層法、多段
プレス法等を利用することができる。また、他の熱可塑
性樹脂に練り込む方法においても、その半永久的な帯電
防止効果を発揮することができる。次に、実施例にて本
発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0008】
【合成例1】本発明で使用した、エチレン−アクリル酸
エチル−アクリル酸共重合体は、エチレン−アクリル酸
エチル重合体(アクリル酸エチル含有率14重量%)を
不活性雰囲気中で温度350℃,圧力200kg/cm
かつ、水の存在下で反応系中の酸素濃度を5ppm以
下にして、加熱反応により、合成された重合体であり、
その分析値は、以下のとおりである。 酸価:158 数平均分子量:6,000 アクリル酸含有率:20.7% ガードナー:1以下 尚、GPC分析による数平均分子量の測定は、ポリスチ
レン標準サンプルの検量線から得られた数平均分子量に
より求めた。
【0009】
【実施例1】前述の合成法で示したエチレン−アクリル
酸エチル−アクリル酸共重合体200.0gをトルエン
150g、エタノール500gの混合溶媒中に投入し、
溶媒の還流温度で2時間撹拌し、この重合体を、混合溶
媒中にスラリー化させる。温度を80℃とし、グリシジ
ルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液(有効成分
75.2%、以下GTAと略す。)55.0gを、1時
間で滴下を行い、更に滴下終了後、温度80℃で3時間
撹拌を行った。次に、このスラリー状反応生成物を50
0gのエタノール中で撹拌洗浄しながら、これを濾別
し、70℃−3mmHg以下の条件下で減圧乾燥し、窒
素含有率1.2重量%の粉末状生成物を得た。その生成
物を加熱圧縮成形機(140℃−100kg/cm
5分)により成形し、無色透明の平板を得た。その平板
を流水にて、10分間水洗し、乾燥後帯電防止効果(表
面抵抗値)を経時的に測定し、またその平板の表面状態
(べたつきや、白化現象)を観察した。それらの結果を
表1に示した。
【0010】
【表1】
【0011】
【実施例2】実施例1で使用した、エチレン−アクリル
酸エチル−アクリル酸共重合物200.0gをイソブチ
ルアルコール500gとGTA(有効成分75.2%)
30.0gとを用いて、実施例1と同様な方法で反応さ
せた後、その反応生成物を真空除去装置付二軸押出機を
用い、加熱温度、130℃〜140℃、ベント部真空度
20mmHgの条件下にて、脱溶媒しながら押出し窒素
含有率0.9重量%のペレットを得た。そのペレットを
実施例1と同様に成形、水洗をし、その経時的帯電防止
効果および、表面状態を表1に示した。
【0012】
【実施例3】実施例1で使用した、エチレン−アクリル
酸エチル−アクリル酸共重合体物200.0gをキシレ
ン500gとGTA(有効成分75.2%)55.0g
とを実施例1と同様な方法で反応させた後、その反応生
成物を、110〜120℃20mmHgの条件下にて脱
溶媒し、その生成物をロールにてシート成形し(ロール
温度130〜140℃)、窒素含有率1.6重量%のシ
ート成形物を得た。そのシート成形物を実施例1と同様
に成形、水洗をし、その経時的帯電防止効果および表面
状態を表1に示した。
【0013】
【比較例1】実施例1で使用した、エチレン−アクリル
酸エチル−アクリル酸共重合物193.8gに、市販品
の内部添加型帯電防止剤(エレクトロストリッパーTS
−2、花王(株)製)2.0gを卓上ニーダー(150
℃,5分)で練り込みを行い、その生成物を実施例1と
同様に成形、水洗をし、その経時的帯電防止効果および
表面状態を表1に示した。
【0014】
【実施例4〜6】実施例2で得た平板をローラープレス
により、フィルム化し、それを第2表に示す熱可塑性樹
脂板の表面に加熱圧縮成形機を用いて、積層圧着し(1
60℃−50kg/cm)、透明性のあるシートを得
た。また、そのシートを流水で10分間洗浄し、乾燥
後、帯電防止効果(表面抵抗値)を経時的に測定し、そ
のシートの表面状態(べたつきや、白化現象)を観察し
た。それらの結果を表2に示した。
【0015】
【表2】
【0016】
【比較例2】ポリエチレンシート表面に市販用の外部用
系帯電防止剤(ダスパー125BS希釈倍率40倍ミヨ
シ油脂(株)製)をスプレーし、そのシートを実施例4
〜6と同様に水洗、乾燥後、その経時的帯電防止効果お
よび表面状態を表2に示した。
【0017】
【実施例7〜9】実施例2で得たペレットを用いて、第
3表に示す熱可塑性樹脂に卓上型ニーダーにて、混練り
(160℃−5分)した後、その混練りした樹脂を加熱
圧縮成形機により、成形(140℃−100kg/cm
−5分)し、無色の平板を得た。その平板を流水にて
10分間水洗し、乾燥後、帯電防止効果(表面抵抗値)
を経時的に測定し、表面状態(べたつきや、白化現象)
を観察した。それらの結果を表3に示した。
【0018】
【表3】
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明で得たカチオン変
性重合体は、その帯電防止効果も半永久的である。ま
た、従来の技術にあるような問題点を解決しただけでな
く、他の熱可塑性樹脂の表面に積層圧着したり、混練り
することにより、その樹脂に帯電防止効果を付与し、高
分子型帯電防止剤としても使用できる為、かなり広い範
囲での使用が期待できる極めて優れた重合体である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基を有する特殊重合体に、
    グリシジル基を有する第四級アンモニウム塩を付加して
    なる、窒素含有率0.5重量%以上であるカチオン変性
    重合体。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基を有する特殊重合体が、
    エチレン−アクリル酸共重合体又はエチレン−アクリル
    酸エチル−アクリル酸共重合体であり、カルボン酸成分
    含有率が10重量%以上でかつ、GPC分析による数平
    均分子量が30000以下である、特許請求の範囲第1
    項記載のカチオン変性重合体。
  3. 【請求項3】 グリシジル基を有する第四級アンモニウ
    ム塩が、 【化1】 (式中のR,RおよびRは、炭素数1〜4又は、
    12〜22のアルキル基又は、ベンジル基、Xはハロゲ
    ン原子を示す。)で示される、特許請求の範囲第1項記
    載のカチオン変性重合体。
JP10693491A 1991-02-13 1991-02-13 カチオン変性重合体 Pending JPH05310818A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016039431A1 (en) * 2014-09-10 2016-03-17 Canon Kabushiki Kaisha Electroconductive member for electrophotography and quaternary ammonium salt

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016039431A1 (en) * 2014-09-10 2016-03-17 Canon Kabushiki Kaisha Electroconductive member for electrophotography and quaternary ammonium salt
JP2016057628A (ja) * 2014-09-10 2016-04-21 キヤノン株式会社 電子写真用導電性部材及び四級アンモニウム塩
US10280148B2 (en) 2014-09-10 2019-05-07 Canon Kabushiki Kaisha Electroconductive member for electrophotography and quaternary ammonium salt

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