JPH05310171A - 自動二輪車の後輪車軸装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車軸の頭部に二面切欠きを設けると共に、直
径方向にリブ又は溝を形成し、リブ又は溝を工具で回し
て、一方の二面切欠きを車軸金具の外側に添えるワッシ
ャの立壁に合せて回り止めし、車軸の先端にナットを締
着するときに車軸が回らないようにできて組付け性のよ
い自動二輪車の後車軸装置を得ること。 【構成】 後ホーク１の左右の車軸金具２に車軸７を通
して締着し、車軸７に後輪を回転自在に支承させるもの
で、車軸７の頭部９に設けた二面切欠き８の一方を車軸
金具２の外側に添えるワッシャ４の立壁１２に当てて回
り止めするようにし、車軸７の頭部９に直径方向にリブ
１０又は溝１１を形成し、リブ１０又は溝１１に工具を
嵌合せて回して二面切欠８きを立壁１２に当接させたこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、組付け性の向上を図
った自動二輪車の後輪車軸装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動二輪車は、後ホークの左右後端に取
付けた車軸金具に車軸を通し、左右の車軸金具の間に取
付けた後輪の軸孔に車軸を通し、車軸で後輪を回転自在
に支承するようにしている。車軸はボルト状の角形頭部
を設け、先端のネジには、ナットを螺合して、左右の車
軸金具に締着するようにしてある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】車軸の先端にナットを
螺合して締着するとき、車軸の角形頭部にもスパナを嵌
合せて、回らないように支えていなければならない。車
軸の角形頭部とナットとは、後輪を挟んで両側になり、
一人で組付け作業をするのが、面倒である。

【０００４】かかる点に鑑み、この発明は、車軸の頭部
に二面切欠きを設けると共に、直径方向にリブ又は溝を
形成し、リブ又は溝を工具で回して、一方の二面切欠き
を車軸金具の外側に添えるワッシャの立壁に合せて回り
止めし、車軸の先端にナットを締着するときに車軸が回
らないようにできて組付け性のよい自動二輪車の後輪車
軸装置を得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の自動二輪車の後輪車軸装置は、後ホーク
の左右の車軸金具に車軸を通して締着し、車軸に後輪を
回転自在に支承させるもので、車軸の頭部に設けた二面
切欠きの一方を車軸金具の外側に添えるワッシャの立壁
に当てて回り止めにするようにし、車軸の頭部に直径方
向にリブ又は溝を形成し、リブ又は溝に工具を嵌合せて
回して二面切欠きを立壁に当接させたことにある。

【０００６】

【作用】車軸を後ホークの左右の車軸金具に通すとき、
車軸の頭部に設けたリブ又は溝にプライヤー又はドライ
バーなどの工具を嵌合せて、車軸の頭部を回して、頭部
の二面切欠きの一方を、車軸金具の外側に添えるワッシ
ャの立壁に合せて当てると、車軸の回り止めができる。
このため、車軸の先端にナットを螺合して締着すると
き、車軸を支えて回り止めしている必要がなくなり、組
付け性がよくなる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１乃至図５によっ
て説明する。後ホーク１には、左右の後端に車軸金具２
が取付けてあり、車軸金具２には、前後方向に長孔にし
た車軸孔３が設けてある。車軸金具２の外側には、四角
形のワッシャ４を添えるようにしてあり、ワッシャ４
は、車軸金具２の上下の突縁５の間に入っていて、回り
止めされている。ワッシャ４は、チエン引きネジ６で、
前後に微動させ、後輪を駆動するチエンの張り具合を調
節できるようにしてある。

【０００８】図１乃至図３は、本発明の一実施例を示す
ものである。左右の車軸金具２に通す車軸７は、二面切
欠き８を設けた頭部９を設けてあり、頭部９に直径方向
にリブ１０を突設してある。

【０００９】図４は、本発明の他の実施例を示すもの
で、車軸７の頭部９に二面切欠き８を設けると共に、リ
ブ１０の代りに溝１１を設けたものである。リブ１０又
は溝１１は、車軸７に頭部９を形成するときのヘッダー
で、加工できるので、特別にコストがかかることがな
い。そして、二面切欠き８の一方をワッシャ４に設けた
立壁１２に当てる。

【００１０】左右の車軸金具２の間には、後輪の中心部
を合せ、車軸７を一方から挿入して、後輪の芯孔に通
し、後輪を車軸６で回転自在に支承する。車軸７を通す
とき、頭部９のリブ１０又は溝１１に、プライヤー又は
ドライバーなどの工具を嵌合せ、頭部９を回して二面切
欠き８の一方をワッシャ４の立壁１２に当てるように嵌
合せて、車軸７を押込む。これによって、車軸７は一方
の二面切欠き８がワッシャ４の立壁１２に当り、ワッシ
ャ４は上下が車軸金具２の突縁５に嵌合まれているの
で、車軸７が回り止めできる。従って、車軸７の先端に
ナットを螺合して締着するとき、車軸７を回り止めして
いる必要がなくなる。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、この発明は上述の
ように構成したので、車軸７を左右の車軸金具２の車軸
孔３に通すとき、車軸７の頭部９のリブ又は溝１１に工
具を嵌合せて車軸７を回し、頭部９の二面切欠き８の一
方を、車軸金具２の外側に添えるワッシャ４の立壁１２
に合せて押込むと、車軸７の回り止めができる。このた
め、車軸７の先端にナットを螺合して締着するとき、車
軸７の頭部９を回り止めしている必要がなくなり、組付
け性がよくなる。そして、車軸７の頭部９のリブ１０又
は溝１１は、頭部９のヘッダー加工のとき、同時に形成
できるので、コストがかかることもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す縦断平面図である。

【図２】本発明の一実施例を示す側面図である。

【図３】本発明の一実施例を示す車軸単体の部分斜視図
である。

【図４】本発明の他の実施例を示す車軸単体の部分斜視
図である。

【図５】後ホークを示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 後ホーク ２ 車軸金具 ４ ワッシャ ７ 車軸 ８ 二面切欠き ９ 頭部 １０ リブ １１ 溝 １２ 立壁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 後ホークの左右の車軸金具に車軸を通し
   て締着し、車軸に後輪を回転自在に支承させるもので、
   車軸の頭部に設けた二面切欠きの一方を車軸金具の外側
   に添えるワッシャの立壁に当てて回り止めにするように
   し、車軸の頭部に直径方向にリブ又は溝を形成し、リブ
   又は溝に工具を嵌合せて回して二面切欠きを立壁に当接
   させたことを特徴とする自動二輪車の後輪車軸装置。