JPH0530Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、浴室等の壁面に取り付けられる備
品等を収納可能な収納籠に関するものである。

（従来技術及びその問題点） 従来、例えば浴室内等においては多数の備品が
備えられているが、それらの備品は通常浴室内の
片隅部等に置かれることが多く、収納状態が繁雑
となるため浴室内等の美観が損なわれ、備品等の
整頓が良好に行なわれないという問題点があつ
た。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したもの
であつて、備品等を良好に収納することのできる
収納籠を提供せんことを目的とし、その要旨は、
壁面のコーナー部に立設されるコーナー壁部と左
右の側壁部とからなる固定枠と、この固定枠に取
り付けられる収納籠とからなるコーナー用収納籠
であつて、前記コーナー壁部には上下に所定の間
隔で係止透孔を形成するとともに、前記左右の側
壁部には前記係止透孔と対応してコーナー部内方
へ略コ字形状に水平状に張出す横棒を設け、前記
収納籠は前記左右の側壁面に沿う略三角形状に形
成された上下対をなす枠部材と、この枠部材間に
略Ｕ字形状に折曲形成された複数の籠形成部材を
交差状に取付けて形成するとともに、該収納籠の
前記一方の枠部材のコーナー壁部側を前記係止透
孔に挿通可能に折曲した突出部と、前記交差状の
籠形成部材の内、前部２本を横長方形状に連続形
成してその短尺側を、前記突出部が係止透孔内に
係止された状態でおいて前記左右の側壁部の横棒
に係止可能に略Ｌ形状に折曲して係止部を形成す
る構成としたコーナー用収納籠に存する。

（作用） 備品等を収納可能な収納籠は壁面のコーナー部
に立設された固定枠に取付可能であり、収納籠に
は突出部と掛止部が形成されており、固定枠に形
成されている係止透孔内に収納籠の突出部を嵌入
させ、その後に固定枠の構成部材に掛止部を掛止
することにより収納籠は固定枠に取り付けられ、
その取付状態において、収納籠の内部に備品等が
置かれた時にも突出部と掛止部が備品等の重量を
支え、備品等が収納籠内に不均等に置かれた時に
も突出部と掛止部により収納籠は転倒することな
く良好に固定枠に係止される。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は本例収納籠の取付状態を示す斜視図で
あり、第２図は収納籠の拡大斜視図を示す。

図において、例えば浴室等の壁面のコーナー部
に設置される固定枠１はコーナー壁部１Ａと左右
の側壁部１Ｂ，１Ｃとより構成され、同固定枠１
は表面がビニールコーテイング等により表面加工
された棒材よりなる縦棒１ａと横棒１ｂを主体と
して構成されており、縦棒１ａは壁面に沿つて立
設されたものであり、一方の壁面側に所定間隔を
おいて一対の縦棒１ａ，１ａが配置され、約90°
の角度をなして直交する他方の壁面側にも同様に
一対の縦棒１ａ，１ａが配置され、この左右各一
対の縦棒１ａ，１ａ間には上下方向に所定間隔を
置いて複数の横棒１ｂ，１ｂ，１ｂが配設されて
おり、横棒１ｂの端部は一対の縦棒１ａ，１ａに
溶接等の手段により固設されている。又、横棒１
ｂは内方に断面略コの字状に折曲されて形成され
ており折曲部Ｋを有している。又、固定枠１の上
端部には縦棒１ａ，１ａを連結する上棒１ｃが配
置されており、固定枠１の下端部にも同様に縦棒
１ａ，１ａを連結する下棒１ｄが配設されて左右
の側壁部１Ｂ，１Ｃが形成されている。また、固
定枠１の中央部に形成されるコーナー壁部１Ａは
コーナー部に沿つて縦設状にステンレス等の板状
にて形成されたコーナー板２を主体とするもの
で、コーナー板２の上端部及び下端部は前記上棒
１ｃ及び下棒１ｄに固定されている。このコーナ
ー板２は壁面のコーナー部に前方に僅かに浮き上
がり状に当接されるものであり、コーナー板２の
上下方向には横棒１ｂとほぼ対応して所定の間隔
を置いて複数のスリツト状の係止透孔２ａ，２
ａ，２ａが穿設されている。

このように構成された固定枠１の上下方向に任
意の個所に取付可能な収納籠３は、固定枠１と同
様にビニールコーテイング等の表面加工が成され
た棒材にて形成されており、第２図に示すよう
に、水平方向に約三角形状に巻回され上下方向に
並設された一対の枠部材３ａ，３ｂと、収納籠３
の底面部を形成する上方が開口したコの字状に折
曲されて形成された複数本の籠形成部材３ｃ，３
ｃ，３ｃとを主体として構成されており、各籠形
成部材３ｃ，３ｃ，３ｃは図示交差状にしてその
上端部は前記枠部材３ａ，３ｂの内方に溶接等の
手段により固定されている。

本例においては、前記枠部材３ｂのコーナー部
側の後端部に水平方向にコーナー板２の係止透孔
２ａに挿入可能に略Ｕ字状に折曲成形されて突出
部３ｄが一体状に形成されており、さらに、枠部
材３ｂの前方側の左右には前方に位置するコーナ
ー部の掛け渡し方向の２本の籠形成部材３ｃ，３
ｃが図示連続状の横長方形状に形成されて、その
図示短尺側は横棒１ｂに掛け止め可能に下方に略
Ｌ字状に折曲されて一対の掛止部３ｅ，３ｅが一
体状に形成されている。

このような収納籠３を前記固定枠１に取り付け
るには、先ず収納籠３の突出部３ｄを固定枠１の
コーナー板２の係止透孔２ａ内に前方側より嵌入
させ、突出部３ｄが係止透孔２ａ内に嵌入された
後に、前記一対の掛止部３ｅ，３ｅを上方側より
固定枠１の横棒１ｂに掛止する。その時には掛止
部３ｅ，３ｅの前端部は固定枠１を構成する横棒
１ｂの前方側の折曲部Ｋの内側にほぼ当接状に配
置されることとなる。そのため掛止部３ｅ，３ｅ
は折曲部Ｋに邪魔されて前方側に移動することが
できず、収納籠３は良好に固定枠１に固定される
こととなる。

このように次々と複数の収納籠３を固定枠１の
上下方向に沿つて適数個設置することができ、設
置後に各収納籠３の内部に備品等を収納させるこ
とができる。籠形成部材３ｃ内に備品等が収納さ
れる場合、例えば備品が収納籠３の前部部位に集
中して置かれた時には荷重が収納籠３の前方部位
にかかることとなるが、その時には突出部３ｄが
係止透孔２ａ内に嵌入されているため、収納籠３
の後方部が持ち上がることなく強固に保持され
る。又、逆に備品が収納籠３の後方部位に集中的
に置かれた時にも突出部３ｄが重量を支えるた
め、収納籠３は良好な収納位置を維持することが
できる。又、掛止部３ｅの前端部は横棒１ｂの折
曲部Ｋに当接状態となるため、収納籠３が前方に
移動することなく突出部３ｄは良好に係止透孔２
ａ内に係止状態を保持し得る。

このように本例においては、壁面のコーナー部
に固定枠１を設置した後に、固定枠１に対し任意
の個所に任意の個数の収納籠３を取り付けること
ができ、その取付状態において突出部３ｄと一対
の掛止部３ｅにて収納籠３は良好に固定枠１に固
定されるため、備品等の収納時において収納籠３
が転倒することなく、良好に備品等の収納が可能
であり、浴室内等に設置された時には浴室内等の
整理整頓を良好に行なうことができる。

又、本例の収納籠３は、突出部３ｄを係止透孔
２ａ内に嵌入させて一対の掛止部３ｅを横棒１ｂ
に掛止するだけの簡単な作業により固定枠１に取
り付けることができ、取り付け、取り外しが極め
て簡単に行なえる。

尚、第３図には固定枠１の変形例を示すが、前
記第１図のコーナー板２に替え、小片の複数のコ
ーナー板２を用い、各コーナー板２に係止透孔２
ａを形成させたものであり、コーナー板２は固定
枠１の後方中央部に上下方向に所定間隔を置いて
内側の縦棒１ａ，１ａに溶接等の手段により固定
されるものであり、収納籠３の突出部３ｄを各コ
ーナー板２の係止透孔２ａ内に嵌入させることが
できる。

又、本例においては横棒１ｂを水平方向に連続
させて形成し、外側の縦棒１ａを第１図における
折曲部Ｋの位置に配置したものである。このよう
に構成したことにより固定枠１をより簡単な構造
とし得るとともに、収納籠３が取り付けられた時
には収納籠３の掛止部３ｅが外側の縦棒１ａに当
接して収納籠３の前方側への移動が回避されるた
め、第１図のものと同様な効果を奏することがで
きる。

又、第４図には固定枠１の別変形例を示す。

本例にあつては、前記第１図のコーナー板２に
替え、中央部に一対の縦棒１ｅ，１ｅを設け、こ
の一対の縦棒１ｅ，１ｅ間に上下方向に所定間隔
において一対の係止棒１ｆ，１ｆを横設固定し、
一対の係止棒１ｆ，１ｆ間にて係止透孔２ａを形
成させたものであり、収納籠３の突出部３ｄを各
係止透孔２ａ内に嵌入させることができ、第１図
のものと同様な効果を奏することができる。

（考案の効果） さて、本考案は上記したように壁面のコーナー
部に立設されるコーナー壁部と左右の側壁部とか
らなる固定枠と、この固定枠に取り付けられる収
納籠とからなるコーナー用収納籠であつて、前記
コーナー壁部には上下に所定の間隔で係止透孔を
形成するとともに、前記左右の側壁部には前記係
止透孔と対応してコーナー部内方へ略コ字形状に
水平状に張出す横棒を設け、前記収納籠は前記左
右の側壁部に沿う略三角形状に形成された上下対
をなす枠部材と、この枠部材間に略Ｕ字形状に折
曲形成された複数の籠形成部材を交差状に取付け
て形成するとともに、該収納籠の前記一方の枠部
材のコーナー壁部側を前記係止透孔に挿通可能に
折曲した突出部と、前記交差状の籠形成部材の
内、前部２本の横長方形状に連続形成してその短
尺側を、前記突出部が係止透孔内に係止された状
態において前記左右の側壁部の横棒に係止可能に
略Ｌ形状に折曲して係止部を形成する構成とした
ことにより、収納籠はコーナー壁部の係止透孔と
幅広状に挿入係止する突出部と、左右の側壁部の
略コ字形状の横棒と幅広状に係止する掛止部とに
よる３点支持により固定枠に強固に取付けること
ができるので、固定枠の枠組み強度を高めること
ができるとともに、備品等を安定して収納するこ
とができる。また、突出部を係止透孔に挿入し、
掛止部を横棒に係止するだけの簡単な操作により
組立てを容易に成し得る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は固定枠に
収納籠を取り付けた状態を示す斜視図、第２図は
第１図の収納籠の拡大図、第３図は固定枠の変形
例を示し、第１図に対応させた斜視図、第４図は
固定枠の別変形例を示す要部斜視図である。 １……固定枠、１ａ……縦棒、１ｂ……横棒、
２……コーナー板、２ａ……係止透孔、３……収
納籠、３ａ，３ｂ……枠部材、３ｃ……籠形成部
材、３ｄ……突出部、３ｅ……掛止部、Ｋ……折
曲部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁面のコーナー部に立設されるコーナー壁部と
   左右の側壁部とからなる固定枠と、この固定枠に
   取り付けられる収納籠とからなるコーナー用収納
   籠であつて、前記コーナー壁部には上下に所定の
   間隔で係止透孔を形成するとともに、前記左右の
   側壁部には前記係止透孔と対応してコーナー部内
   方へ略コ字形状に水平状に張出す横棒を設け、前
   記収納籠は前記左右の側壁部に沿う略三角形状に
   形成された上下対をなす枠部材と、この枠部材間
   に略Ｕ字形状に折曲形成された複数の籠形成部材
   を交差状に取付けて形成するとともに、該収納籠
   の前記一方の枠部材のコーナー壁部側を前記係止
   透孔に挿通可能に折曲した突出部と、前記交差状
   の籠形成部材の内、前部２本を横長方形状に連続
   形成してその短尺側を、前記突出部が係止透孔内
   に係止された状態において前記左右の側壁面の横
   棒に係止可能に略Ｌ形状に折曲して係止部を形成
   する構成としたコーナー用収納籠。