JPH05309796A - 制振材 - Google Patents

制振材

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JPH05309796A
JPH05309796A JP16525492A JP16525492A JPH05309796A JP H05309796 A JPH05309796 A JP H05309796A JP 16525492 A JP16525492 A JP 16525492A JP 16525492 A JP16525492 A JP 16525492A JP H05309796 A JPH05309796 A JP H05309796A
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sheet
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resin
parts
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Koji Okada
宏司 岡田
Etsuo Mizuno
悦男 水野
Masatoshi Kamata
正俊 鎌田
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Aisin Takaoka Co Ltd
Original Assignee
Aisin Takaoka Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 紙、布、不織布、金属箔、樹脂シートのいず
れか1種から形成される第1シート部材と、有機バイン
ダー100重量部に対して金属粉末を25〜1500重
量部混合してシート状に形成した第2シート部材とを加
圧成形して一体結合した二層構造からなる防音シート
を、1対の中質繊維板の間に介在させ加圧成形して一体
結合した中質繊維板成形体の表面に、メラミン、アクリ
ル、塩化ビニールのいずれか1種を被覆する。 【効果】 音響共振を防止でき、装飾性および加工性に
も優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制振材の改良に関する
ものであり、詳しくは、音響共振を防止可能な制振材に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】音響機器用筐材として、樹脂板、繊維強
化樹脂板、金属板が用いられ、さらに他の材料として、
ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂と黒鉛粉末
とを混練してなる音響材料(例えば、特公昭58−56
316号公報)、熱硬化性樹脂やゴムをバインダーとし
たセラミック成形体(例えば、特開昭55−79597
号公報)および繊維状金属片を堆積させた後圧縮して繊
維状金属片を互いに結合させてなる音響材料(例えば、
特開昭57−79796号公報)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】樹脂板や繊維強化樹脂
板は、成形加工性、軽量化の点では優れているが、軽量
であるために共振しやすく、外部からの振動にも影響さ
れやすいという問題点がある。アルミニウムなどの金属
板は、高域共振を十分に減衰できず、特定の周波数に対
して共振しやすいという問題点がある。合成樹脂と黒鉛
粉末とを混練してなる音響材料は、ヤング率、密度とも
小さく、共振を十分に防ぐことができず、バインダーを
用いたセラミック成形体は、素材が高価な上、成形加工
法が効率的でなく、コスト上問題があり、圧縮繊維状金
属片を堆積させた音響材料は、密度が小さいためスピー
カボックスのような用途では共振を十分に抑制できない
という問題点がある。そこで、本発明はかかる問題点を
解消するためになされたもので、音響共振が防止され、
音響特性が良好で、加工性の良い制振材を提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の制振材は、紙、
布、不織布、金属箔、樹脂シートのいずれか1種から形
成される第1シート部材と、有機バインダー100重量
部に対して金属粉末を25〜1500重量部混合してシ
ート状に形成した第2シート部材とを加圧成形して一体
結合した二層構造からなる防音シートを、1対の中質繊
維板の間に介在させ加圧成形して一体結合した中質繊維
板成形体の表面に、メラミン、アクリル、塩化ビニール
のいずれか1種を被覆したものである。
【0005】(1)第1シート部材 第1シート部材としては、厚紙、クラフト紙、布、不織
布、金属箔、樹脂シートのいずれか1種が用いられ、第
1シート部材の材質を適宜選択すれば、接着性、機械的
強度を向上できる。 (2)有機バインダー 有機バインダーとしては、エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアクリルエステル
樹脂、アミノ樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、塩化
ビニール樹脂の1種又は2種以上が用いられる。 (3)金属粉末 金属粉末としては、アルミニウム、銅、黄銅、亜鉛、チ
タン、ステンレス、ニッケル、鋼、鋳鉄およびその合金
からなる金属粉末の1種又は2種以上が用いられ、好ま
しくは300メッシュ以下のものを有機バインダー10
0重量部に対して25〜1500重量部添加し、25重
量部未満では音波の遮音効果が低下し、1500重量部
を越えると、中質繊維板成形体のかさ比重が大きくな
り、可撓性も失われる。 (4)中質繊維板 中質繊維板としては、日本工業規格「中質繊維板」A5
906に準拠したものが用いられる。 (5)被覆層 被覆層としては、メラミン、アクリル、塩化ビニールの
いずれか1種が用いられ、被覆層は音質向上を図ると共
に、外観を良好にし、特に易酸化性の鉄粉等を用いた場
合、酸化防止を図り、経時による外観不良を防止するこ
とができる。
【0006】
【作用】本発明の制振材は音響振動に対する制振性能を
保有しており、該制振材に伝幡した振動のエネルギーは
有機バインダーと金属粉末との相互の摩擦によって熱エ
ネルギーに変換されて減衰される。
【0007】
【実施例】本発明の実施例について説明する。クラフト
紙からなる第1シート部材と、ポリエステル樹脂100
重量部に対して鋳鉄粉末(300メッシュ)1000重
量部混合してシート状に形成して第2シート部材とを加
圧成形して二層構造を有する厚さ2.0mmの防音シー
トを得た。しかる後、該防音シートを1対の200タイ
プ中質繊維板の間に介在させ加圧成形して厚さ17.5
mmの中質繊維板成形体を形成し、次いでその表面に厚
さ0.25mmの塩化ビニールシートを貼着して塩化ビ
ニール被覆層を形成した厚さ18mmの制振板を得た。
比較例1は厚さ18mmの中質繊維板、比較例2は厚さ
18mmのアルミニウム板である。次に、本実施例の制
振材、比較例1の中質繊維板および比較例2のアルミニ
ウム板の損失係数(η)を測定し、その結果を表1に示
す。本実施例は比較例1〜2と比べて損失係数(η)が
大きく、制振効果が良いことがわかる。
【0008】
【表1】
【0009】次に、側板が本発明の制振材、比較例1の
中質繊維板および比較例2のアルミニウム板からなる音
響機器を作製し、視聴試験を行ったところ、側板が本発
明の制振材からなる音響機器は極めて良好な音響特性を
示すことが確認された。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、紙、布、不織布、金属
箔、樹脂シートのいずれか1種から形成される第1シー
ト部材と、有機バインダー100重量部に対して金属粉
末を25〜1500重量部混合してシート状に形成した
第2シート部材とを加圧成形して一体結合した二層構造
からなる防音シートを、1対の中質繊維板の間に介在さ
せ加圧成形して一体結合した中質繊維板成形体の表面
に、メラミン、アクリル、塩化ビニールのいずれか1種
を被覆したので、制振効果、装飾性および加工性に優
れ、また音響特性も良好であり、しかも原料は安価であ
るので製造コストが低減できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙、布、不織布、金属箔、樹脂シートの
    いずれか1種から形成される第1シート部材と、有機バ
    インダー100重量部に対して金属粉末を25〜150
    0重量部混合してシート状に形成した第2シート部材と
    を加圧成形して一体結合した二層構造からなる防音シー
    トを、1対の中質繊維板の間に介在させ加圧成形して一
    体結合した中質繊維板成形体の表面に、メラミン、アク
    リル、塩化ビニールのいずれか1種を被覆したことを特
    徴とする制振材。
  2. 【請求項2】 被覆層の厚さが0.25mmである請求
    項1記載の制振材。
  3. 【請求項3】 紙、布、不織布、金属箔、樹脂シートの
    いずれか1種から形成される第1シート部材と、有機バ
    インダー100重量部に対して金属粉末を25〜150
    0重量部混合してシート状に形成した第2シート部材と
    を加圧成形して一体結合した二層構造からなる防音シー
    トを、1対の中質繊維板の間に介在させ加圧成形して一
    体結合したことを特徴とする制振材。
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